JPH0516684B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0516684B2
JPH0516684B2 JP6568784A JP6568784A JPH0516684B2 JP H0516684 B2 JPH0516684 B2 JP H0516684B2 JP 6568784 A JP6568784 A JP 6568784A JP 6568784 A JP6568784 A JP 6568784A JP H0516684 B2 JPH0516684 B2 JP H0516684B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
inorganic filler
reflector
thermoplastic resin
circularly polarized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6568784A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60210010A (ja
Inventor
Kenji Takemura
Mitsunobu Machida
Mikio Kobayashi
Hiroichi Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP6568784A priority Critical patent/JPS60210010A/ja
Publication of JPS60210010A publication Critical patent/JPS60210010A/ja
Publication of JPH0516684B2 publication Critical patent/JPH0516684B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q15/00Devices for reflection, refraction, diffraction or polarisation of waves radiated from an antenna, e.g. quasi-optical devices
    • H01Q15/14Reflecting surfaces; Equivalent structures
    • H01Q15/141Apparatus or processes specially adapted for manufacturing reflecting surfaces
    • H01Q15/142Apparatus or processes specially adapted for manufacturing reflecting surfaces using insulating material for supporting the reflecting surface

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Aerials With Secondary Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[] 発明の目的 本発明は電波反射層である金属層を中間層とす
る積層物よりなる円偏波アンテナ用反射板に関す
る。さらにくわしくは、耐候性がすぐれた熱可塑
性樹脂層、電波を反射する金属層および無機充填
剤含有オレフイン系重合体層が順次積層してな
り、該熱可塑性樹脂層の厚さは5ミクロンないし
5mmであり、金属層の厚さは5ミクロンないし1
mmであり、かつ無機充填剤含有オレフイン系重合
体層の厚さは0.5mmないし15mmであり、この無機
充填剤の含有量は10〜80重量%であり、この無機
充填剤含有オレフイン系重合体層はスキン層およ
びコア層から構成され、スキン層は本質的に無発
泡層で、その厚さは前記オレフイン系重合体層の
5〜45%であり、コア層は発泡層であり、かつ無
機充填剤含有オレフイン系重合体層の平均発泡倍
率は1.005〜1.50であることを特徴とする円偏波
アンテナ用反射板に関するものであり、耐候性の
良好な円偏波アンテナ用反射板を提供することを
目的とするものである。 [] 発明の背景 静止衛星による高品位テレビ放送、静止画放
送、文字多重放送、PCM(パルス コード モジ
ユレーシヨン)音声放送、フアクシミリ放送など
の衛星放送はヨーロツパ、アメリカ、日本などの
世界各国において近い将来にその実用化が計画さ
れている。しかし、静止衛星の軌道が唯一に限ら
れているため、複数個の放送電波相互間に干渉を
生ずるおそれがある。かかる放送電波の相互干渉
を避けるためには、衛星放送受信用アンテナの交
差偏波識別を利用する必要がある。このようにし
て、地上の放送電波を受信する場合には、電波を
水平または垂直の直線偏波にし、受信用アンテナ
の偏波面をこの放送電波の偏波面に合わせて交差
偏波識別度を利用することはさほど困難ではない
が、放送衛星からの電波を受信する場合には、電
波伝播経路における電離層などによる擾乱や受信
地点における電波の入射角などに基づく偏波面の
ずれが生ずるため、上述のような偏波面を合わさ
せることは困難である。 複数個の放送衛星に対する周波数割当ては、衛
星放送用周波数帯の有効利用の点からみて偏波面
識別度を考慮して行なわれるものとみられるが、
このような周波数割当ての衛星放送電波に対して
は受信アンテナの偏波面調整の良否がそのまま放
送チヤンネル間の干渉の大小となるので、放送衛
星電波を直線偏波とした場合には交差偏波識別度
を得ることは期待することができない。しかしな
がら、放送衛星電波を円偏波とした場合には、前
述したような偏波面のずれにはかかわりなく、円
偏波施図方向の別による識別が容易であるから、
一般の聴視者の受信用アンテナはその指向方向を
調整して所望の放送衛星を指向させるばかりでな
く、偏波面の調整を必要としないために直線偏波
とした場合に比較して受信用アンテナの調整が極
めて簡単となり、受信アンテナの設計どおりの偏
波識別度を得ることができる。 これらのことから、将来の衛星放送システムに
おいては放送衛星電波に円偏波が使用される計画
がたてられている。これに対し、従来の円偏波ア
ンテナとして:円錐ホーンを用いたもの、あるい
は、ダイポールを直角に二個組合わせたもの、ま
たはこれらのアンテナを一次放射器としたパラボ
ラアンテナなどがあるが、いずれも構造が複雑で
あり、かつ大型となり、さらに製造経費もかかる
ため、12ギガヘルツ(GHz)帯のマイクロ波を使
つた衛星放送電波を受信するための一般聴視者用
受信用アンテナには適していない。 一方、構造が極めて簡単であり、小型経量のマ
イクロ波アンテナとして、パラボラ型反射器の中
心部から短形導波管を軸方向に延在させ、その先
端部を湾曲させて開口端面がパラボラの焦点位置
においてパラボラ型反射器に対向するようにし、
これを一次放射器としたいわゆるヒーハツト型の
パラボラアンテナがある。このアンテナは移動中
継用のマイクロ波用アンテナなどに広く用いられ
ているが、従来のヒーハツト型パラボラアンテナ
はいずれも前述したごとき短型導波管を使用して
直線偏波を送受信するようになつており、円偏波
用には使用することはできない。 一般にパラボラアンテナとして金属板または金
属ネツトが使われてきている。しかし、金属は腐
食が発生するため、防食合金を用いるか、防食塗
装をほどこす必要がある。防食合金を使用するな
らば、高価である。一方、防食塗装についても、
防食を完全にするためには塗装を数回くり返す必
要があり、やはり高価になるのみならず、多年使
用するにともない、塗装物が劣化するという問題
がある。さらに、不飽和ポリエステル樹脂などの
熱硬化性樹脂に電波反射層として表面がメタライ
ズされたガラス繊維を積層された電波反射板を製
造する試みも行なわれているが、製造方法が煩雑
であるとともに、電波反射層を一定の厚みで凹凸
のない状態に保持することが非常に困難であつ
た。 最近、本発明者らは、電波の反射の働きをする
金属層(金属箔)に熱可塑性樹脂をインサート射
出成形法などによつて円偏波アンテナ用反射板を
製造することを提案した。このようにして製造さ
れた円偏波アンテナ用反射板の電波反射性能は良
い結果であつたが、反射板の構造体としての強度
を発現させ、かつ支持棒に取り付けるために反射
板の裏面に幅が2〜10mm、高さが2〜10mmのリブ
を取り付ける必要があつた。このようなリブおよ
び肉厚部を裏面に取り付けた場合、反射板の前面
の金属層の裏面のリブおよび肉厚部にいわゆるひ
けが発生し、外観が不良になることや、電波反射
性能が低下するという問題があつた。 [] 発明の構成 以上のことから、本発明者らは、製造工程が単
純であり、電波反射能がすぐれており、裏面にリ
ブおよび肉厚部を有していても、前面にひけの発
生もなく、かつその性能が長期間にわたり保持可
能な円偏波アンテナ用反射板を得ることについて
種々探索した結果、 少なくとも(A)耐候性の良好な熱可塑性樹脂層(B)
金属層 および (C)無機充填剤含有オレフイン系重合体層が順次
積層してなる積層物であり、該熱可塑性樹脂層の
厚さは5ミクロンないし5mmであり、金属層の厚
さは5ミクロンないし1mmであり、かつ無機充填
剤含有オレフイン系重合体層の厚さは0.5mmない
し15mmあり、この層の無機充填剤の含有量は10〜
80重量%であり、この無機充填剤含有オレフイン
系重合体層はスキン層およびコア層から構成さ
れ、スキン層は本質的に無発泡層で、その厚さは
前記オレフイン系重合体層の5〜45%であり、コ
ア層は発泡層であり、かつ無機充填剤含有オレフ
イン系重合体層の平均発泡倍率は1.005〜1.50で
あることを特徴とする 円偏波アンテナ用反射板が、 耐久性が良好であるばかりでなく、電波反射特
性がすぐれ、かつ外観上の問題のないことを見出
し、本発明に到達した。 [] 発明の効果 本発明の円偏波アンテナ用反射板はその製造工
程を含めて下記のごとき効果(特徴)を発揮す
る。 (1) 耐腐食性がすぐれているため、長期にわたり
電波反射特性の変化がない。 (2) 金属層と無機充填剤含有オレフイン系重合体
層との線膨張率が極めて小さいため、ヒートサ
イクル(寒熱の繰り返し)を長期間受けたとし
ても、層間の剥離が発生しない。 (3) 円偏波アンテナ用反射板が軽量であり、かつ
製造工程が簡易である。 (4) 金属層が均一に成形加工することが可能であ
り、電波の反射のむらがない。 (5) 無機充填剤含有オレフイン系重合体は種々の
複雑な形状に容易に賦形することができ、した
がつて外観性および機能性が良好である。 (6) 円偏波アンテナ用反射板の機械的強度(とり
わけ、剛性)すぐれている。 (7) 軽量である。 (8) 円偏波アンテナ用反射板の裏面にリブおよび
肉厚部があつても、外観上のひけの発生がな
く、かつ電波反射特性が低下しない。 [] 発明の具体的な説明 (A) 熱可塑性樹脂 本発明の熱可塑性樹脂層を製造するために用い
られる熱可塑性樹脂は広く工業的に生産され、多
方面にわたつて利用されているものであり、それ
らの製造方法および種々の物性についてはよく知
られているものである。それらの分子量は種類に
よつて異なるが、一般には1万ないし100万であ
る。この熱可塑性樹脂の代表的なものとは、エチ
レン、プロピレン、弗化ビニリデン、塩化ビニル
およびスチレンのごとき二重結合を有するモノマ
ーの単独重合体、これらを主成分(50重量%以
上)とする共重合体、スチレンとアクリロニトリ
ルとの共重合体(AS樹脂)メチルフタレートを
主成分とする樹脂(MMA樹脂)ブタジエン共重
合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴ
ム(NBR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム
(SBR)、アクリルゴム、エチレン−プロピレン
共重合ゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合ゴム(EPDM)および塩素化ポ
リエチレンのごときゴムにスチレン単独またはス
チレンと他のビニル化合物(たとえば、アクリロ
ニトリル、メチルメタクリレート)とをグラフト
共重合させることによつて得られるグラフト共重
合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リフエニレンオキサイド樹脂ならびにポリカーボ
ネート樹脂があげられる。さらにこれらの熱可塑
性樹脂に少なくとも一個の二重結合を有する有機
化合物(たとえば、不飽和カルボン酸、その無水
物)をグラフトなどによつて変性された樹脂であ
つても、加工性がすぐれているものであれば好ん
で使用することができる。さらに前記グラフト共
重合樹脂のほかに、これらの熱可塑性樹脂に前記
のゴムを配合させることによつて得られる組成物
(ゴムの配合割合は一般には多くとも40重量%)
も使用することができる。これらの熱可塑性樹脂
のうち、ポリ弗化ビニリデンのごとき弗素含有樹
脂が、耐候性がすぐれているために望ましい。さ
らに、塩化ビニルを主成分とする樹脂、エチレン
および/またはプロピレンを主成分とする樹脂で
あつても、紫外線吸収剤を添加することによつて
耐候性を改善することができるためにこれらの配
合物も好んで使用することができる。さらに、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂およびポリカー
ボネート樹脂も使用することができる。これらの
熱可塑性樹脂のうち、オレフイン系樹脂(エチレ
ン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン
および/またはプロピレンを主成分とする共重合
体)に二重結合を少なくとも1個有する有機化合
物(とりわけ、不飽和カルボン酸およびその無水
物が望ましい)をグラフト重合することによつて
得られる変性樹脂を一部または全部使用すると、
後記の金属層と接着性がすぐれているために好都
合である。 (B) 金属 さらに、本発明における金属層の原料である金
属の代表例としては、アルミニウム、鉄、ニツケ
ル、銅および亜鉛のごとき金属の単体ならびこれ
らの金属を主成分とする合金(たとえば、ステン
レス鋼、黄銅)があげられる。これらの金属は表
面を処理しなくてもよく、あらかじめ化学処理、
メツキ処理のごとき表面処理されたものでもよ
い。さらに、塗装または印刷を施されたものも好
んで使用することができる。 (C) オレフイン系重合体 また、本発明における無機充填剤含有オレフイ
ン系重合体層を製造するために使われるオレフイ
ン系重合体としては、エチレンの単独重合体また
はプロピレンの単独重合体、エチレンとプロピレ
ンとの共重合体エチレンおよび/またはプロピレ
ンと炭素数が多くとも12個の他のα−オレフイン
との共重合体(α−オレフインの共重合割合は多
くとも20重量%)があげられる。これらのオレフ
イン系重合体のメルトインデツクス(JIS K−
6760にしたがい、温度が190℃および荷重が2.16
Kgの条件で測定、以下「M.I.」と云う)またはメ
ルトフローインデツクス(JIS K−6758にしたが
い、温度が230℃および荷重が2.16Kgの条件で測
定、以下「MFI」と云う)が0.01〜100g/10分
のものが好ましく、特に0.02〜80%/10分のもの
が好適である。M.I.またはMFIが0.01g/10分未
満のオレフイン系重合体を使用するならば、得ら
れる混合物の成形性がよくない。一方、100g/
10分を越えたオレフイン系重合体を用いると、得
られる成形物の機械的特性が低い。さらに、低密
度(0.900g/cm3)ないし高密度(0.980g/cm3
のエチレン単独重合体もしくはエチレンと少量の
前記α−オレフインとの共重合体あるいはプロピ
レン単独重合体またはプロピレンとエチレンおよ
び/もしくは他のα−オレフインとのランダムも
しくはブロツク共重合体が望ましい。 これらのオレフイン系重合体は遷移金属化合物
と有機アルミニウム化合物とから得られる触媒系
(いわゆるチーグラー触媒)、担体(たとえば、シ
リカ)にクローム含有化合物(たとえば、酸化ク
ローム)などを担持されることによつて得られる
触媒系(いわゆるフイリツプス触媒)またはラジ
カル開始剤(たとえば、有機過酸化物)を用いて
オレフインを単独重合または共重合することによ
つても得られる。 さらに、本発明においては、これらのオレフイ
ン系重合体に少なくとも一個の二重結合を有する
化合物(たとえば、不飽和カルボン酸、一塩基カ
ルボン酸、ビニルシラン化合物)をグラフト重合
することによつて得られる変性ポリオレフインも
含まれる。 これらのオレフイン系重合体および変性ポリオ
レフインは、それぞれ単独で使用してもよく、二
種以上併用してもよい。さらに、これらのオレフ
イン系重合体および変性ポリオレフインのうち、
二種以上を任意の割合で樹脂ブレンドして用いて
もよい。 これらのオレフイン系重合体および変性ポリオ
レフインについては、それらの製造方法がよく知
られているものである。 (D) 無機充填剤 また、該無機充填剤含有オレフイン系重合体層
を製造するために使用される無機充填剤は一般に
合成樹脂およびゴムの分野において広く使われて
いるものである。これらの無機充填剤としては、
酸素および水と反応しない無機化合物であり、混
練時および成形時において分解しないものが好ん
で用いられる。該無機充填剤としては、アルミニ
ウム、銅、鉄、鉛およびニツケルのごとき金属、
これらの金属およびマグネシウム、カルシウム、
バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケ
イ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、
その水和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ
酸塩のごとき化合物、これらの複塩ならびにこれ
らの混合物に大別される。該無機充填剤の代表例
としては、前記の金属、酸化アルミニウム(アル
ミナ)、その水和物、水酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム(マグネシア)、水酸化マグネシウム、
酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹および鉛臼のごとき鉛
の酸化物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
塩基性炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、ア
スベスト、マイカ、タルク、ガラス繊維、ガラス
粉末、ガラスビーズ、クレー、硅藻土、シリカ、
ワラストナイト、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化
チタン(チタニア)、リトポン、軽石粉、硫酸ア
ルミニウム(石膏など)、硅酸ジルコニウム、酸
化ジルコニウム、炭酸バリウム、ドロマイト、二
硫化モリブデンおよび砂鉄があげられる。これら
の無機充填剤のうち、粉末状のものはその径が1
mm以下(好適には0.5mm以下)のものが好ましい。
また繊維状のものでは、径が1〜500ミクロン
(好適には1〜300ミクロン)であり、長さが0.1
〜6mm(好適には0.1〜5mm)のものが望ましい。
さらに、平板状のものは径が2mm以下(好適には
1mm以下)のものが好ましい。 (E) 各層の構成 (1) 熱可塑性樹脂層 本発明の熱可塑性樹脂層は後記の金属層の腐食
の発生を防止する働きするものである。このこと
から、厚さは5ミクロンないし5mmであり、10ミ
クロンないし5mmが好ましく、特に10ミクロンな
いし1mmが好適である。この熱可塑性樹脂層の厚
さが5ミクロン未満では、金属層の腐食が発生す
るのみならず、使用時における他の物品との接
触・摩擦にともない、摩耗して金属層が露止する
ことが発生して問題がある。一方、5mmを越える
ならば、電波の反射率が低下するばかりでなく、
コストアツプになり、積層物の重量が増大するた
めに好ましくない。 (2) 金属層 また、本発明の金属層は電波の反射する働きを
するものである。この金属層の厚さは5ミクロン
ないし1mmであり、5〜500ミクロンが望ましく、
とりわけ10〜500ミクロンが好適である。金属層
の厚さが5ミクロン未満では、積層物を製造する
さいに金属層にしわ、折れなどが発生し易くなる
ため、外観上、性能上において問題がある。一
方、1mmを越えるならば、重量が増加するのみな
らず、コストアツプになり、さらに積層物を湾
曲・屈曲などを施すさいに問題となる。 (3) 無機充填剤含有オレフイン系重合体層 本発明の無機充填剤含有オレフイン系重合体層
中に占める無機充填剤の組成割合は10〜80重量%
であり(すなわち、オレフイン系重合体の組成割
合は90〜20重量%)、10〜70重量部が好ましく、
特に10〜60重量%が好適である。無機充填剤含有
オレフイン系重合体層中に占める無機充填剤の組
成割合が10重量%未満では、無機充填剤含有オレ
フイン系重合体層の線膨張係数が金属層のそれと
差がありすぎ、ヒートサイクルによつて金属層と
無機充填剤含有オレフイン系重合体層との間で剥
離が発生する可能性があるばかりでなく、得られ
る積層物の剛性が不足するという問題がある。一
方、80重量%を越えるならば、均一状の組成物を
製造することが困難であり、かりに均一な組成物
が得られたとしても後記のシートの製造および射
出成形などで積層物を製造するさい、良好な製品
(積層物)を得ることができない。 この無機充填剤含有オレフイン系重合体層の厚
さは500ミクロンないし15mmであり、1〜10mmが
望ましく、とりわけ1〜7mmが好適である。無機
充填剤含有オレフイン系重合体層の厚さが500ミ
クロン未満では、剛性が不足し、外力によつて変
形・破損するために望ましくない。一方、15mmを
越えるならば、成形時の冷却に時間を要するとと
もに、重量が増加するために使用上において問題
がある。 また無機充填剤含有オレフイン系重合体層に占
めるスキン層の厚さは通常無機充填剤含有オレフ
イン系重合体層の全厚みの5〜45%である。この
無機充填剤含有オレフイン系重合体層に占めるス
キン層の厚さが無機充填剤含有オレフイン系重合
体層の全厚みの5%未満では、表面に発泡痕が残
り、外観が不良となる。一方、45%を越えるなら
ば、裏面のリブ部や肉厚部のひけが発生する。 このコア層を構成する無機充填剤含有オレフイ
ン系重合体層に添加される発泡剤としては、一般
にオレフイン系重合体の業界において用いられて
いる発泡剤であれば特に限定されるものではな
く、無機または有機の物理的発泡剤および化学的
発泡剤を使用することができる。物理的発泡剤は
後記の成形温度においては少なくとも気体であ
り、かつオレフイン系重合体にも、配合(添加)
される無機充填剤に対してなんら弊害を及ぼさな
いものである。代表的なものとしては、ペンタ
ン、ブタン、プロパンのごとき炭化水素類、ハロ
ゲン化炭化水素類およびアルコール類のごとき有
機化合物ならびに窒素ガスおよび炭素ガスのごと
き無機の単体および化合物があげられる。また、
化学的発泡剤は常温付近においては分解しない
が、後記の成形温度には炭酸ガス、窒素ガス、ア
ンモニアなどを発生するものであり、さらにオレ
フイン系重合体にも、配合(添加)される無機充
填剤に対してなんら弊害を及ぼさないものであ
る。代表的なものとしては、重炭酸ナトリウム、
重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸
アンモニウムおよびアジド化合物のごとき無機発
泡剤ならびにアゾ化合物(たとえば、アゾジカル
ボンアミド、バリウム・アゾジカルボキシレー
ト)およびスルホニル・ヒドラジド系化合物があ
げられる。 これらの発泡剤は単独で使用してもよく、二種
以上を併用してもよい。さらに、発泡助剤を添加
してもよい。この発泡剤の配合量は無機充填剤含
有オレフイン系重合体層の厚さや、反射板の裏面
のリブおよび肉厚部の厚さならびにそれらの高さ
によつて異なるが、一般的には無機充填剤含有オ
レフイン系重合体層の0.1〜20重量%が適当であ
る。 該無機充填剤含有オレフイン系重合体層の平均
発泡倍率は1.005〜1.50であり、1.005〜1.45が望
しく、とりわけ1.01〜1.40が好適である。この無
機充填剤含有オレフイン系重合体層の平均発泡倍
率が1.005未満では、得られる成形物の表面にひ
けが発生する。一方、1.50を越えるならば、無機
充填剤含有オレフイン系重合体層のスキン層に発
泡痕が残り、外観が不良となる。 前記熱可塑性樹脂層および無機充填剤含有オレ
フイン系重合体層を製造するにあたり、それぞれ
の分野において一般に使われている酸素、熱およ
び紫外線に対する安定剤、金属劣化防止剤、難燃
化剤、着色剤、電気的特性改良剤、帯電防止剤、
滑剤、加工性改良剤ならびに粘着性改良剤のごと
き添加剤を本発明の熱可塑性樹脂層および無機充
填剤含有オレフイン系重合体層の組成物が有する
特性をそこなわない範囲で添加してもよい。 本発明の熱可塑性樹脂に上記添加剤を配合する
さいおよび無機充填剤含有オレフイン系重合体
(上記添加剤を配合する場合も含めて)を製造す
るさい、それぞれの業界において通常使われてい
るヘンシエルミキサーのごとき混合機を用いてド
ライブブレンドしてもよく、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、ロールミルおよびスクリユー式押
出機のごとき混合機を使用して溶融混練すること
によつて得ることができる。このさい、あらかじ
めドライブレンドし、得られる組成物(混合物)
溶融混練することによつて均一状の組成物を得る
ことができる。 とりわけ、オレフイン系重合体を粉末状にして
使用するほうが、より均一に混合することができ
るために好ましい。 この場合、一般には溶融混練した後、ペレツト
状物に成形し、後記の成形に供する。 本発明の無機充填剤含有オレフイン系重合体を
製造するにあたり、全配合成分を同時に混合して
もよく、また配合成分のうち一部をあらかじめ混
合していわゆるマスターバツチを製造し、得られ
るマスターバツチと残りの配合成分とを混合して
もよい。 以上の配合物を製造するさいに溶融混練する場
合、使用される熱可塑性樹脂またはオレフイン系
重合体の融点または軟化点以上で実施しなければ
ならないが、高い温度で実施すると、熱可塑性樹
脂およびオレフイン系重合体が劣化する。これら
のことから、一般にはそれぞれの熱可塑性樹脂ま
たはオレフイン系重合体の融点もしくは軟化点よ
りも20℃高い温度(好適には、50℃よりも高い温
度)であるが、劣化を生じない温度範囲で実施さ
れる。 (F) 円偏波アンテナ用反射板 以下、本発明の円偏波アンテナ用反射板を第1
図ないし第3図によつて説明する。第1図は円偏
波アンテナ用反射板を取付けたアンテナの部分斜
視図である。第2図は該円偏波アンテナ用反射板
の断面図である。また、第3図は該断面図の部分
拡大図である。第1図においてAは本発明の円偏
波アンテナ用反射板であり、Bはコンバーターで
あり、Cはコンバーター支持棒であり、Dは反射
板支持棒である。また、Eは配線である。また、
第2図および第3図において、1は無機充填剤含
有オレフイン系重合体層であり、2は金属層(金
属箔)である。また、3は耐候性のすぐれた熱可
塑性樹脂層である。さらに、2aおよび2bはプ
ライマー層である(一方またはいずれも存在しな
い場合もある)。また、1aはスキン層でり、1
bはコア層(発泡層)である。さらにはラミネ
ートされた金属箔(金属層)であり、は無機充
填剤含有オレフイン系重合体層であり、は肉厚
円柱部である。本発明の円偏波アンテナ用反射板
の特徴はこれらの図面から明らかなように少なく
とも三層からなる構造を有していることである。
また本発明の円偏波アンテナ用反射板は耐候性の
すぐれた熱可塑性樹脂層と金属層間および金属層
と無機充填剤含有オレフイン系重合体層の間に各
層間の接着力を強固にするためにプライマーを使
用することもできる。さらに、本発明の円偏波ア
ンテナ用反射板を支持体に取り付けるために無機
充填剤含有オレフイン重合体層に取り付け可能な
ように取り付けリブを付けてもよく、また反射板
を補強するために補強リブを付けたりすることも
できる。さらに、本発明によつて得られる円偏波
アンテナ用支持体に穴あけ加工を行ない、各種支
持体取付部をボルト、ナツトなどを使用して取り
付けることも可能である。また、該円偏波アンテ
ナ用反射板の径は通常60cmないし120cmである。 (G) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法 本発明の円偏波アンテナ用反射板はあらかじめ
ラミネートされた金属箔を製造し、このラミネー
トされた金属箔を用いて射出成形法により、コア
層(発泡層)およびスキン層(平滑未発泡層)を
有する外観上の問題のない製品(円偏波アンテナ
用反射板)を製造することができる。これらの成
形法による製造方法についてさらに具体的に説明
する。 (1) ラミネートされた金属箔の製造方法 オレフインにおいて前記の金属箔(金属層)に
熱可塑性樹脂をラミネートさせる方法としては一
般に実施されている方法を適用することによつて
達成するこてができる。以下、その方法について
詳細に説明する。 前記耐候性がすぐれた熱可塑性樹脂層と金属層
である金属箔とをラミネート(接着)させる方法
は一般にはドライラミネーシヨン法により実施す
ることが可能であるが、熱可塑性樹脂のなかで高
温で押出すことが可能であるオレフイン系重合体
については押出しラミネーシヨン法によつて熱可
塑性樹脂層と金属箔とをラミネート(接着)させ
ることができる。押出ラミネーシヨン法を用いて
ラミネートされた金属箔を製造するにはT−ダイ
フイルム成形機を使つて樹脂温度が240〜370℃の
温度範囲で前記の厚さになるように押出すと同時
に冷却加圧ロールを使用して金属箔(金属層)と
接着させればよい。 熱可塑性樹脂のうち、金属箔と接着性がすぐれ
たものを使用する場合では、以上のようにしてラ
ミネートされた金属箔を製造することができる。
しかしながら、金属箔と接着性が充分に満足を得
るものではない熱可塑性樹脂を用いる場合では、
あらかじめ使用する熱可塑性樹脂の分野において
通常使われているプライマー(アンカーコート
剤)を金属箔の片面にグラビアコーテイング法ま
たはバースコーテイング法によつて塗布し、50〜
100℃で乾燥する。ついで、金属箔のプライマー
の面に熱可塑性樹脂のフイルムないしシートを50
〜100℃に加熱された圧着ロールを用いて圧着さ
せる。該プライマーとしては熱可塑性樹脂層を形
成するために使用される熱可塑性樹脂の種類によ
つて異なるが、各分野において一般に用いられて
いるものであり、水性型および溶剤系がある。ま
た、種類としてはビニル系、アクリル系、ポリア
ミド系、エポキシ系、ゴム系、ウレタン系および
チタン系がある。 (2) 射出成形法による製造 本発明の無機充填剤含有オレフイン系重合体が
スキン層とコア層を有する円偏波アンテナ用反射
板は射出成形法によつて製造される。その製造方
法としては、まず片面に耐候性のすぐれた熱可塑
性樹脂層があらかじめ前記のごとくプライマーが
塗布されまたは塗布されない金属層を円偏波アン
テナ用反射板の成形時にインサート射出成形を行
なう。このさい、無機充填剤含有オレフイン系重
合体層が射出成形法によつて得られる。この無機
充填含有オレフイン系重合体(オレフイン系重合
体と無機充填剤との組成物)によつて形成される
層がスキン層およびコア層を構成するためには、
無機充填剤含有オレフイン系重合体中に発泡剤を
含むマスターバツチをブレンドし、射出成形して
もよく、また二台の射出成形機を使用して最初に
発泡剤を含まない無機充填剤含有オレフイン系重
合体を金型中に注入し、注入された無機充填剤含
有オレフイン系重合体の中央部が固化する前にも
う一台の射出成形機のノズルから前記発泡剤が添
加(配合)された無機充填剤含有オレフイン系重
合体を前に注入された無機充填剤含有オレフイン
系重合体の中央部に注入させることにより、最初
に注入された無機充填剤含有オレフイン系重合体
から得られたスキン層と後に注入された発泡剤が
添加された無機充填剤含有オレフイン系重合体か
ら得られたコア層(発泡層)を構成させることが
できる。ここでインサート射出成形を実施するに
は、前記の金属層を射出成形機の金型の雄型の間
に挿入し(耐候性がすぐれた熱可塑性樹脂層が雄
型のほうになるように挿入させる)、金型を閉じ
る。金型のゲート部より無機充填剤含有オレフイ
ン系重合体を金型内に充填し、冷却した後、金型
を開くことによつて所望とする円偏波アンテナ用
反射板を製造することができる。このさい、射出
成形の樹脂温度は使われる無機充填剤含有オレフ
イン系重合体のオレフイン系重合体の融点より高
い温度であり、かつ添加されている化学的発泡剤
では分解する温度または物理的発泡剤では気化す
る温度よりも高い温度であるが、オレフイン系重
合体の熱分解温度よりも低い温度である。該オレ
フイン系重合体としてプロピレン系重合体を使用
する場合では、インサート射出成形は170〜290℃
の温度範囲で実施することが望ましい。一方、オ
レフイン系重合体としてエチレン系重合体を用い
る場合では、インサート射出成形は120〜250℃の
温度範囲で実施される。また、射出圧力は射出成
形機のシリンダーのノズル部でゲージ圧が40Kg/
cm2以上であれば、無機充填剤含有オレフイン系重
合体を金型の形にほぼ近い形状に賦形することが
できるばかりでなく、外観的にも良好な製品を得
ることができる。射出圧力は一般には40〜140
Kg/cm2であり、とりわけ70〜120Kg/cm2が望まし
い。 [] 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、電波反射
率は矩形導波管を使用し、導波管の先端を短絡し
たときの電圧定在波比よりマイクロ波の反射係数
として測定した。また、耐候性試験はサンシヤイ
ンカーボンウエザーメーターを用い、ブラツクパ
ネル温度が83℃およびデユーサイクルが12分/
(60分照射)の条件下で2000時間後の表面の外観
(変退色、光沢変化、クレージング、ふくれ、金
属箔の剥離、亀裂などの有害変化)を評価した。
さらに、ヒートサイクルテストはサンプルを80℃
に2時間さらした後、4時間かけて−45℃に徐々
に冷却し、この温度に2時間さらし、ついで4時
間かけて徐々に80℃まで加熱し、このサイクルを
100回行なつた後、サンプルの表面の外観を前記
耐候性試験の場合と同様に評価した。また、剥離
強度は製造された円偏波アンテナ用反射板より幅
が15mmの試験片を切り取り、ASTM D−903に
準拠し、剥離速度が50mm/分の速度で金属層を
180度で剥離したときの強度で評価した。さらに、
曲げ剛性は、ASTM D−790にしたがつて測定
し、熱膨張係数はASTM D−696にしたがつて
測定した。 なお、実施例および比較例において使用した熱
可塑性樹脂層の熱可塑性樹脂、オレフイン系重合
体、無機充填剤および金属箔および発泡剤の種
類、物性などを下記に示す。 [(A) 熱可塑性樹脂] 熱可塑性樹脂として、メルトフローレート
(ASTM D−1238にしたがい、温度250℃および
荷重が10Kgの条件で測定)が6.1g/10分である
ポリフツ化ビニリデン(以下「PVdF」と云う)、
ベンゾトリアゾール系の紫外線の吸収剤を0.4重
量%および0.5重量%のカーボンブラツクを含有
するプロピレン単独重合体[メルトフローインデ
ツクス(JIS K−6758にしたがい、温度が230℃
および荷重が2.16Kgの条件で測定、以下「MFI」
と云う)が0.5g/10分、以下「PP(A)」と云う]、
ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を0.4重量
%および0.5重量%のカーボンブラツクを含有す
る高密度ポリエチレン[密度0.958g/cm3、メル
トインデツクス(JIS K−6760にしたがい、温度
が190℃および荷重が2.16Kgの条件で測定、以下
「M.I.」と云う)が0.8g/10分、以下「HDPE
(1)」と云う]混合物として、ムーニー粘度
(ML1+4)が108である塩素化ポリエチレン(塩素
含有量3.15重量%、非晶性、原料ポリエチレンの
分子量約20万)20重量部および80重量部のアクリ
ロニトリル−スチレン共重合樹脂(アクリロニト
リル含有量23重量%)ならびに安定剤として2重
量部のジブチルチンマレート系安定剤[三共有機
合成社製、商品名スタン(Stann)BM]をロー
ル(表面温度180℃)を使つて10分間混練を行な
い、得られた組成物(以下「ACS」と云う)お
よび20重量部のジオクチルフタレート(可塑剤と
して)および5.0重量部のジブチルすずマレート
(脱塩化水素防止剤として)を100重量部の塩化ビ
ニル単独重合体(重合度1100、以下「PVC」と
云う)に配合させた混合物を使用した。 [(B) オレフイン系重合体] オレフイン系重合体として、MFIが0.7g/10
分であるプロピレン−エチレンブロツク共重合体
(エチレン含有率10.5重量%、以下「PP(B)」と云
う)、M.I.が20g/10分である高密度エチレン単
独重合体(密度0.961g/cm3、以下「HDPE(2)と
云う)を使つた。 [(C) 無機充填剤] 無機充填剤として、平均粒径が3ミクロンであ
るタルク(アスペクト比約7)、平均粒径が3ミ
クロンであるマイカ(アスペクト比約8)、グラ
スフアイバー(単繊維径11ミクロン、カツト長3
mm、以下「GF」と云う)、および平均粒径が0.8
ミクロンである炭酸カルシウム(以下「CaCO3
と云う)を用いた。 [(D) 発泡剤] 発泡剤として、重炭酸ナトリウム[以下「発泡
剤(A)と云う]およびアゾジカルボン酸アミド[以
下「発泡剤(B)と云う]を使つた。 [(E) 金属箔] それぞれの厚さが約20ミクロンであるアルミニ
ウム(以下「Al」と云う)、鋼、黄銅および銀の
箔を使用した。 実施例1〜11、比較例1〜3 前記熱可塑性樹脂を成形し、それぞれ厚さが20
ミクロンのフイルムを製造した。また、各金属箔
の片面にアクリル系プライマー(昭和高分子社
製、商品名 ビニロール92T)を厚さがそれぞれ
20ミクロンになるように塗布し、他の面にウレタ
ン系プライマー(東洋モートン社製、商品名 ア
ドコート335)を厚さがそれぞれ20ミクロンにな
るように塗布して乾燥した(なお、実施例7およ
び110では、両面に前記ウレタン系プライマーを
塗布)。 このようにして製造された熱可塑性樹脂のフイ
ルム(なお、比較例1では使用せず、)プライマ
ーが両面に塗布された金属箔をドライラミネート
法によつてラミネートされた金属箔を製造した。 さらに、無機充填剤およびオレフイン系重合体
(それぞれの無機充填剤およびオレフイン系重合
体の種類ならびに組成物中の無機充填剤の含有率
を第1表に示す。なお、比較例2では、無機充填
剤を配合せず)をそれぞれ5分間へンシエルミキ
サーを用いてドライブレンドし、各混合物を樹脂
温度が230℃の条件下でベント付押出機を使つて
組成物を製造した。 また、このようにして得られた組成物に発泡剤
(B)の場合では0.3重量%、発泡剤(A)の場合では0.5
重量%ドライブレンドさせることによつて発泡性
組成物を製造した。 前記のようにして製造されたラミネートされた
金属箔を一台の射出成形機(型締力1500トン)を
用いて射出成形させる方法(実施例1〜3および
7〜10ならびに比較例3)または二台の射出成形
機(型締力1500トン)を使用し、そのうちの一台
のノズルヘツドより発泡剤を含有しない組成物を
注入し、さらに同じノズルヘツドより発泡剤を含
有する組成物を注入させて射出成形させる方法
(実施例4〜6および11ならびに比較例1および
2)により、金型の移動側金型面(オレフイン系
重合体層が固定型金型面)になるように挿入し
た。型を閉じた後、射出圧力が80Kg/cm2および樹
脂温度が270℃の条件で、第1表にオレフイン系
樹脂および無機充填剤の種類ならびに組成物中の
無機充填剤の含有率が第1表に示されている組成
物をインサート射出成形を行ない、第2図に示さ
れる肉厚が8mmで表面に半径が5mm、高さが20mm
の外面円柱(肉厚円柱部)を有する椀状(外形
750mm、高さ80mm)の形状をした円偏波アンテナ
用反射板を製造した。 以上のようにして得られたそれぞれの円偏波ア
ンテナ用反射板の無機充填剤含有オレフイン系重
合体層の弾性率、平均発泡倍率および線膨張率な
らびに無機充填剤含有オレフイン系重合体層より
金属箔の剥離強度の測定を行なつた。それらの結
果を第2表に示す。
【表】
【表】 以上のようにして得られた各円偏波アンテナ用
反射板の電波反射率を測定したところ、いずれも
98%であつた。さらに、耐候性試験およびビート
サイクルテストを行なつたが、比較例1を除きす
べて表面に変退色、光沢の変化、クレージング、
ふくれ、金属箔の剥離、亀裂などの有害変化を認
めることができなかつた。ただし、比較例1で
は、表面のアルミニウム箔が腐食した。さらに、
すべての実施例ならびに比較例1および2によつ
て得られた反射板の外観は、いずれも良好であつ
たが、比較例3では、肉厚円柱部(外面円柱)に
ひけが発生した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によつて製造される代表的な円
偏波アンテナ用反射板を取り付けたアンテナの部
分斜視図である。また、第2図は該円偏波アンテ
ナ用反射板の断面図である。さらに、第3図は該
断面図の部分拡大図である。 A……円偏波アンテナ用反射板、B……コンバ
ーター、C……コンバーター支持棒、D……反射
板支持棒、E……配線、1a……スキン層、2a
……コア層、1……無機充填剤含有オレフイン系
重合体層、2……金属層(金属箔)、3……耐候
性のすぐれた熱可塑性樹脂層、2a……プライマ
ー層、2b……プライマー層、……ラミネート
された金属箔、……無機充填剤含有オレフイン
系重合体層、……肉厚円柱部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 耐候性がすぐれた熱可塑性樹脂層、電波を反
    射する金属層および無機充填剤含有オレフイン系
    重合体層が順次積層してなり、該熱可塑性樹脂層
    の厚さはミクロンないし5mmであり、金属層の厚
    さは5ミクロンないし1mmであり、かつ無機充填
    剤含有オレフイン系重合体層の厚さは0.5mmない
    し15mmであり、この層の無機充填剤の含有量は10
    〜80重量%であり、この無機充填剤含有オレフイ
    ン系重合体層はスキン層およびコア層から構成さ
    れ、スキン層は本質的に無発泡層で、その厚さは
    前記オレフイン系重合体層の5〜45%であり、コ
    ア層は発泡層であり、かつ無機充填剤含有オレフ
    イン系重合体層の平均発泡倍率は1.005〜1.50で
    あることを特徴とする円偏波アンテナ用反射板。
JP6568784A 1984-04-04 1984-04-04 円偏波アンテナ用反射板 Granted JPS60210010A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6568784A JPS60210010A (ja) 1984-04-04 1984-04-04 円偏波アンテナ用反射板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6568784A JPS60210010A (ja) 1984-04-04 1984-04-04 円偏波アンテナ用反射板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60210010A JPS60210010A (ja) 1985-10-22
JPH0516684B2 true JPH0516684B2 (ja) 1993-03-05

Family

ID=13294165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6568784A Granted JPS60210010A (ja) 1984-04-04 1984-04-04 円偏波アンテナ用反射板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60210010A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63246902A (ja) * 1987-04-01 1988-10-13 Dx Antenna Co Ltd パラボラ反射鏡
US5840383A (en) * 1996-02-12 1998-11-24 Bgf Industries, Inc. Electromagnetic wave reflective fabric

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60210010A (ja) 1985-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0516684B2 (ja)
JPS60235503A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPH0562482B2 (ja)
JPS60257604A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS6113803A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPH0469441B2 (ja)
JPS6124306A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPH0516683B2 (ja)
JPH0552681B2 (ja)
JPS60235506A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPH03237804A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPS60246105A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPS61161004A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS60153609A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPH0516682B2 (ja)
JPS60160207A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPS60254803A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS60206206A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS61244103A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS61186003A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS60153608A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPS61187401A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS617705A (ja) 円偏波アンテナ用反射板の製造方法
JPS60153611A (ja) 円偏波アンテナ用反射板
JPS60212005A (ja) 円偏波アンテナ用反射板