JPH05166630A - 磁性材料 - Google Patents

磁性材料

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JPH05166630A
JPH05166630A JP33694991A JP33694991A JPH05166630A JP H05166630 A JPH05166630 A JP H05166630A JP 33694991 A JP33694991 A JP 33694991A JP 33694991 A JP33694991 A JP 33694991A JP H05166630 A JPH05166630 A JP H05166630A
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JP
Japan
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magnetic
core
composition
mol
main component
Prior art date
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Application number
JP33694991A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Shimomukai
仁 下向
Kinichi Ishino
欣一 石野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光磁気記録用磁気ヘッドの高周波帯域におけ
るコア損失を大幅に低減できるようにして、磁気特性の
向上を図る。 【構成】 光磁気記録用磁気ヘッドを構成する磁気ヘッ
ドコアの磁性材料において、3元系組成図(Fe2
3 )x(MnO)y(ZnO)zにおける組成(x,
y,z)を夫々A(51.0,35.0,14.0)、
B(52.0,43.0,5.0)、C(59.0,3
6.0,5.0)、D(55.0,31.0,14.
0)mol%としたとき、四角形ABCDで囲まれた組
成領域を主成分とし、この主成分に、該主成分に対して
0.05〜0.3mol%のCaOと0.01〜0.1
mol%のSiO2 からなる副成分を加えた組成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性材料、特に光磁気
記録媒体に対し、磁界変調方式で光磁気記録を行う光磁
気記録用磁気ヘッドコアに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】光ビームを用いて情報の書込み、消去及
び読出しを行うことができる所謂書込み可能の光ディス
クの一つに、光磁気ディスクと称されるものがある。
【0003】この光磁気ディスクは、透明基板上に記録
層を形成する垂直磁化膜が設けられ、この垂直磁化膜上
に金属薄膜からなる反射膜が積層され、更にこの反射膜
がUVコート等の樹脂系材料からなる保護層で覆われた
構造を有している。
【0004】この光磁気ディスクに対して情報の書込み
を行う場合は、光磁気ディスクをその中央部を回転中心
として所定の回転速度で回転させ、更に光磁気ディスク
に形成される記録トラックの垂直磁化膜に外部磁界をか
けた状態において、レーザビームを入射させることで、
記録トラックにおける垂直磁化膜のレーザビームの入射
を受けた部分が、レーザビームによる温度上昇に伴っ
て、外部磁界の向きに応じた磁化方向を行う。
【0005】そして、レーザビームが略一定の光強度と
なった段階で、外部磁界が記録信号に応じて変化すると
いう所謂磁界変調方式により、あるいは外部磁界が略一
定となった段階で、レーザビームが記録信号に応じた光
強度変化を行うという所謂光変調方式によって、記録ト
ラックの垂直磁化膜に所定のパターンをもって磁化方向
反転領域が形成されて情報の書込みが行われる。
【0006】このように、光磁気ディスクに例えば磁界
変調方式にて情報の書込みを行う場合には、光磁気ディ
スクの垂直磁化膜に記録信号に応じた外部磁界を発生さ
せる記録信号磁界発生装置が用いられる。
【0007】この記録信号磁界発生装置としては、記録
信号に応じた電流が供給されるコイルが磁気コアに巻装
されて形成される光磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に
磁気ヘッドと記す)が用いられる。
【0008】この磁気ヘッドは、図10に示すように、
ベースコア20の中央部分に立ち上がる中心磁極コア2
1が磁性材料にて一体に形成され、更に巻線コイル23
が中心磁極コア21を中心に巻回されて構成されてい
る。尚、図において、24は光磁気ディスクを示し、2
5は保護層、26は垂直磁化膜、27は基材である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の光磁
気記録用磁気ヘッドコアにおいては、該磁気ヘッドコア
を構成する磁性材料の主成分として、以下に示すよう
に、磁束密度が余り高くない組成領域を用いている。
【0010】 (主成分) Fe2 3 52.5mol% MnO 26.5mol% ZnO 21.0mol%
【0011】これは、保磁力と残留磁束密度の低減が望
まれているフレキシブルディスク用磁気ヘッドコアやハ
ードディスク用磁気ヘッドコアの組成をそのまま光磁気
記録用磁気ヘッドに流用しているためである。しかし、
図10にも示すように、光磁気記録用に用いられる磁気
ヘッドとしては、垂直磁化膜に対しての磁化を考えると
オープン磁路が有利である。このオープン磁路の場合、
保磁力については、それほど厳しくはなく、反対に大き
くてもよいが、コア損失を低減させることが最大の課題
となる。
【0012】従って、従来の場合、保磁力を低くし易い
というメリットはあるが、コア損失の低減を考慮すると
非常に不利である。また、上記主成分に対する副成分に
ついては、従来からCaO、SiO2 が一般的に使用さ
れているが、高周波対応の低損失を考えた場合、Ca
O、SiO2 だけでは不十分である。
【0013】本発明は、このような課題に鑑み成された
もので、その目的とするところは、光磁気記録用磁気ヘ
ッドの高周波帯域におけるコア損失を大幅に低減できる
と共に、磁気特性の向上を図ることができる磁性材料を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、3元系組成図
(Fe2 3 )x(MnO)y(ZnO)zにおいて、
組成(x,y,z)を夫々A(51.0,35.0,1
4.0)、B(52.0,43.0,5.0)、C(5
9.0,36.0,5.0)、D(55.0,31.
0,14.0)mol%としたとき、四角形ABCDで
囲まれた組成領域を主成分とし、この主成分に、該主成
分に対して0.05〜0.3mol%のCaOと0.0
1〜0.1mol%のSiO2 からなる副成分を加えた
組成にする。
【0015】また、上記副成分として、更に上記主成分
に対して0.01〜0.1mol%のTa2 5 を加え
た組成にする。又は、上記主成分として、更に0.01
〜1.0mol%のTiO2 を含有させた組成にする。
【0016】
【作用】上述の本発明の構成によれば、磁気抵抗が低減
され、磁気特性が向上する。その結果、飽和磁束密度
(B10)並びに保磁力が高くなり、コア損失を大幅に低
減させることができる。これによって、光磁気記録用磁
気ヘッドに用いられるベースコアをより小型にでき、し
かも磁気特性の向上が図られるため、上記磁気ヘッドの
出力向上と高効率化に有利となる。
【0017】
【実施例】以下、図1〜図9を参照しながら本発明の実
施例を説明する。図1Aは、本実施例の磁性材料にて形
成された光磁気記録用磁気ヘッドコア(以下、単に磁気
ヘッドコアと記す)1の構成を示す上面図、図1Bは図
1AにおけるI−I線上の断面図、図1Cはその底面図
である。
【0018】この磁気ヘッドコア1は、図示するよう
に、平面矩形状のベースコア2と該ベースコア2の中央
部分から立ち上がる中心磁極コア3とが一体に形成され
て構成されている。ベースコア2には、その上面に2つ
の巻線引出し溝4が夫々点対称の位置に設けられ、また
その側面に端子板取付け用溝5が夫々対称の位置に設け
られている。巻線引出し溝4はテーパ状に形成され、該
溝4のベースコア側面近傍に巻線導出用孔6が設けられ
ている。尚、7はベースコア2を軽量化させるためのダ
ミー溝であり、また、図1Cの8は取付け用マーカーで
ある。
【0019】そして、巻線コイル(二点鎖線で示す)9
を中心磁極コア3を中心にして巻回すことによって、光
磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと記す)
を得る。この磁気ヘッドは、ベースコア2の側面に設け
られた端子板取付け用溝5を介して端子板(図示せず)
に取り付けられる。
【0020】また、この磁気ヘッドを光磁気ディスクに
対し接触摺動させて光磁気記録を行う場合は、図1Bに
おいて二点鎖線で示すように、リング状の摺動部材10
が接着剤にて取り付けられる。この摺動部材10の高さ
は、中心磁極コア3の高さよりも僅かに大に設定され
る。そして、この摺動部材10の端面を直接光磁気ディ
スクに接触摺動させて光磁気記録が行われる。
【0021】次に、上記磁気ヘッドコア1の作製方法を
図2の工程ブロック図を参照しながら説明する。
【0022】まず、後述する磁性材料を秤量した後、例
えばボールミルにて12時間湿式混合する。その後、恒
温槽中で一昼夜乾燥させて粉末を得る。その後、その粉
末を例えば500kg/cm2 の圧力で加圧成形し、そ
の成形体を900〜1000℃で3時間、空気中で仮焼
する。その後、上記成形体を粗粉砕した後、微粉砕し
て、平均粒子径0.5〜5.0μmの粉末を得る。
【0023】その後、上記粉末にバインダーを容積比で
20〜50%程度入れ、混練してスラリー状の原材料を
得る。その後、射出成形機を用いて上記原材料の成形を
行い、続いて4〜8℃/hrというゆっくりした昇温速
度で昇温してバインダーを脱脂する。次に、酸素分圧P
2 =1.5〜20%の条件で、1000〜1400℃
という高温を3〜5時間保持し、焼成を行って図1で示
す磁気ヘッドコア1を得る。
【0024】次に、上記本例に係る磁性材料の組成につ
いて説明する。まず、本例に係る磁性材料は、主成分と
副成分とから構成される。
【0025】主成分は、基本的には、Fe2 3 、Mn
O及びZnOの3元系組成から構成され、副成分は、基
本的には、従来から用いられているCaO及びSiO2
から構成される。
【0026】本例における主成分の組成は、図3の3元
系組成図に示すように、(Fe2 3 )x(MnO)y
(ZnO)zにおいて、組成(x,y,z)を夫々A
(51.0,35.0,14.0)、B(52.0,4
3.0,5.0)、C(59.0,36.0,5.
0)、D(55.0,31.0,14.0)mol%と
したとき、四角形ABCDで囲まれた組成領域(斜線で
示す領域)を用いる。
【0027】ここで、上記組成領域内に設定された主成
分を主体にして、基本組成、即ち主成分がFe2 3
MnO及びZnOの3つの酸化物にて構成され、副成分
がCaOとSiO2 の2つの酸化物にて構成されたもの
を実施例1とし、この基本組成中、副成分にTa2 5
を加えたものを実施例2とする。また、上記基本構成
中、主成分にTiO2 を含有させ、更に副成分にTa2
5 を加えたものを実施例3とする。
【0028】図4、図5及び図6は、上記実施例1、実
施例2及び実施例3における夫々主成分及び副成分を構
成する各酸化物の含有量の内訳と磁気特性を示す表図で
ある。
【0029】これらの表図からわかるように、実施例1
は、サンプル01〜サンプル10が対応し、実施例2は
サンプル11〜17が対応し、実施例3は、サンプル1
8〜25が対応する。
【0030】一方、図3で示す3元系組成図中、四角形
ABCDで囲まれた組成領域以外の領域における組成を
有するものを比較例(サンプル100及びサンプル10
1)として図7に示す。
【0031】ここで、上記図4〜図7で示す磁気特性
は、図2で示す工程及び対応する組成に従って、焼成品
を作製し、これを外径6mm、内径3mm、肉厚1mm
のリング状コアに加工し、更に、径0.8mmのエナメ
ル線を20ターン巻回して測定したものである。
【0032】尚、図4〜図7において、B10は飽和磁束
密度(単位;mT)、Brは残留磁束密度(単位;m
T)、Hcは保磁力(単位;A/m)、μaは1MHz
における透磁率を示す。また、TiO2 、CaO、Si
2 及びTa2 5 中、TiO 2 のみ主成分中のモル比
で示してあり、その他(CaO,SiO2 ,Ta
2 5 )は主成分に対する添加モル比で示してある。
【0033】これら図4〜図7に基いて実施例1〜実施
例3と比較例とを比較すると、比較例の場合、サンプル
100及びサンプル101の飽和磁束密度B10が夫々3
40及び250と低く、保磁力Hcも夫々10.4及び
20と低い値になっている。それに伴い、1MHz(温
度60℃)におけるコア損失Pcが、50mTの場合、
夫々2310(kw/m3 )及び3400(kw/
3 )、100mTの場合、夫々6570(kw/
3 )及び15450(kw/m3 )であり、非常に高
い値になっている。
【0034】これに対して、実施例1では、1MHzに
おけるコア損失Pcが、50mTの場合、高い値のもの
で、サンプル01及びサンプル02の797(kw/m
3 )及び1090(kw/m3 )、100mTの場合、
同じサンプル01及びサンプル02の4943(kw/
3 )及び6150(kw/m3 )であり、他のサンプ
ルにおいては、50mTの場合、ほぼ460〜580
(kw/m3 )、100mTの場合、ほぼ3300〜4
100(kw/m3 )であり、上記比較例と比べて低い
値になっている。
【0035】同様に、実施例2では、1MHzにおける
コア損失Pcが、50mTの場合、高い値のもので、サ
ンプル15、サンプル16及びサンプル17の1260
(kw/m3 )、710(kw/m3 )及び740(k
w/m3 )、100mTの場合、同じのサンプル15、
サンプル16及びサンプル17の6580(kw/
3 )、4500(kw/m3 )及び4610(kw/
3 )であり、他のサンプルにおいては、50mTの場
合、ほぼ400〜600(kw/m3 )、100mTの
場合、ほぼ3000〜4200(kw/m3 )であり、
上記比較例と比べて低い値になっている。
【0036】同様に、実施例3では、1MHzにおける
コア損失Pcが、上記実施例1及び実施例2と異なっ
て、全サンプルにおいてほぼ平均化されており、50m
Tの場合、ほぼ250〜420(kw/m3 )、100
mTの場合、ほぼ2200〜2900(kw/m3 )で
あり、上記比較例並びに上記実施例1及び実施例2と比
べて低い値になっている。
【0037】図8は、実施例1〜3中、代表的にサンプ
ル14で示す組成に基いて、図1で示す磁気ヘッドコア
を作製し、この磁気ヘッドコアに径40μmの巻線を3
8ターン巻回したものと、比較例のサンプル100及び
101で示す組成に基いて、図1で示す磁気ヘッドコア
を作製し、これら磁気ヘッドコアに径40μmの巻線を
38ターン巻回したもののインダクタンスLと磁気抵抗
Rの測定結果を示す。
【0038】この図において、光磁気記録の動作周波数
帯域(500kHz〜1MHz)中、1MHzにおける
各サンプルのインダクタンスL及び磁気抵抗Rは、サン
プル14が、インダクタンスL=7.83194μH、
磁気抵抗R=644.431mΩ、サンプル100が、
インダクタンスL=7.86582μH、磁気抵抗R=
837.291mΩ、サンプル101が、インダクタン
スL=1.68058μH、磁気抵抗R=623.46
2mΩである。
【0039】ここで、インダクタンスLが最も低いサン
プル101を除外して、他のサンプル14及びサンプル
100について比較すると、インダクタンスLはほぼ同
じであるが、磁気抵抗Rに関しては、サンプル14がサ
ンプル100よりも23%程度低減している。これは、
図5(サンプル14)及び図7におけるコア損失Pcか
らも裏付けられる。
【0040】次に、副成分CaOとSiO2 の割合につ
いて図9に基いて説明する。
【0041】この図9は、横軸に主成分に対してのCa
Oの添加率(mol%)、縦軸に主成分に対してのSi
2 の添加率(mol%)をとり、実施例1におけるサ
ンプル03〜サンプル10までをプロットしたものであ
る。図9Aでの括弧内数字は、50mTにおけるコア損
失を示し、図9Bでの括弧内数字は、100mTにおけ
るコア損失を示す。
【0042】図9A及び図9Bとも各プロット点からコ
ア損失の等高線が描かれる。そして、この等高線から、
コア損失が最も低くなる領域(斜線で示す)は、CaO
の添加率が0.1〜0.2(mol%)、SiO2 の添
加率が0.02〜0.04(mol%)の範囲であるこ
とがわかる。
【0043】次に、副成分にTa2 5 を添加した場合
のコア損失の変化をみると、図5に示すように、まず、
副成分としてSiO2 とTa2 5 を添加した場合のコ
ア損失は、サンプル15〜17に示すように、主成分に
対してTa2O3を0.04mol%添加したサンプル
16が一番低くなっている。
【0044】一方、副成分としてCaO、SiO2 及び
Ta2 5 を添加した場合のコア損失は、サンプル11
〜13に示すように、主成分に対してTa2O3を0.
04mol%添加したサンプル13が一番低くなってい
る。しかも、これらサンプル11〜13は、全体的にサ
ンプル15〜17よりもコア損失が大幅に低減してい
る。
【0045】このことから、副成分としてCaOとSi
2 を上述した分量、即ちCaOの添加率を0.1〜
0.2(mol%)、SiO2 の添加率を0.02〜
0.04(mol%)とし、更にTa2 5 を0.01
〜1.0(0.08)(mol%)添加することによ
り、コア損失が大幅に低減することがわかる。
【0046】次に、副成分としてCaO及びSiO2
ほかにTa2 5 を添加し、主成分にTiO2 を含有さ
せた場合のコア損失の変化をみると、図6の各サンプル
18〜25に示すように、副成分としてCaO及びSi
2 のほかにTa2 5 を添加し、主成分にTiO2
含有しない実施例2の各サンプル11〜17(図5参
照)よりも更にコア損失が低減しており、TiO2 の含
有がコア損失を低減させる上で有効であることがわか
る。
【0047】上述のように、本例によれば、磁気抵抗R
が低減され、磁気ヘッドの磁気特性が向上する。その結
果、飽和磁束密度(B10)並びに保磁力Hcが高くな
り、コア損失Pcを大幅に低減させることができる。こ
れによって、磁気ヘッドに用いられるベースコア2をよ
り小型にでき、しかも磁気特性の向上が図られるため、
上記磁気ヘッドの出力向上と高効率化に有利となる。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る磁性材料によれば、光磁気
記録用磁気ヘッドの高周波帯域におけるコア損失を大幅
に低減できると共に、磁気特性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、本実施例の磁性材料にて形成された光磁
気記録用磁気ヘッドコア(以下、単に磁気ヘッドコアと
記す)1の構成を示す上面図。Bは図1AにおけるI−
I線上の断面図。Cはその底面図。
【図2】本実施例に係る磁気ヘッドコアの作製方法を示
す工程ブロック図。
【図3】本実施例に係る主成分の組成領域を示す3元系
組成図。
【図4】実施例1における主成分及び副成分を構成する
各酸化物の含有量の内訳と磁気特性を示す表図。
【図5】実施例2における主成分及び副成分を構成する
各酸化物の含有量の内訳と磁気特性を示す表図。
【図6】実施例3における主成分及び副成分を構成する
各酸化物の含有量の内訳と磁気特性を示す表図。
【図7】比較例における主成分及び副成分を構成する各
酸化物の含有量の内訳と磁気特性を示す表図。
【図8】実施例(サンプル14)と比較例の磁気特性
(インダクタンス及び磁気抵抗)を示す特性図。
【図9】副成分CaO及びSiO2 の添加率によるコア
損失の変化を示す特性図。
【図10】光磁気記録用磁気ヘッドの一般的構成を示す
構成図。
【符号の説明】
1 磁気ヘッドコア 2 ベースコア 3 中心磁極コア 4 巻線引出し溝 5 端子板取付け用溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】その後、上記粉末にバインダーを容積比で
20〜50%程度入れ、混練してスラリー状の原材料を
得る。その後、射出成形機を用いて上記原材料の成形を
行い、続いて4〜8℃/hrというゆっくりした昇温速
度で昇温してバインダーを脱脂する。次に、酸素分圧
2 =1.5〜20%の条件で、1000〜1400℃
という高温を3〜5時間保持し、焼成を行って図1で示
す磁気ヘッドコア1を得る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】これら図4〜図7に基いて実施例1〜実施
例3と比較例とを比較すると、比較例の場合、サンプル
100及びサンプル101の飽和磁束密度B10が夫々3
40及び250と低く、保磁力Hcも夫々10.4及び
20と低い値になっている。それに伴い、1MHz(温
度60℃)におけるコア損失Pcが、50mTの場合、
夫々2310(KW/m3 )及び3400(KW
3 )、100mTの場合、夫々6570(KW
3 )及び15450(KW/m3 )であり、非常に高
い値になっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】これに対して、実施例1では、1MHzに
おけるコア損失Pcが、50mTの場合、高い値のもの
で、サンプル01及びサンプル02の797(KW/m
3 )及び1090(KW/m3 )、100mTの場合、
同じサンプル01及びサンプル02の4943(KW
3 )及び6150(KW/m3 )であり、他のサンプ
ルにおいては、50mTの場合、ほぼ460〜580
KW/m3 )、100mTの場合、ほぼ3300〜4
100(KW/m3 )であり、上記比較例と比べて低い
値になっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】同様に、実施例2では1MHzにおけるコ
ア損失Pcが、50mTの場合、高い値のもので、サン
プル15、サンプル16及びサンプル17の1260の
KW/m3 )、710(KW/m3 )及び740(
/m3 )、100mTの場合、同じのサンプル15、
サンプル16及びサンプル17の6580(KW
3 )、4500(KW/m3 )及び4610(KW
3 )であり、他のサンプルにおいては、50mTの場
合、ほぼ400〜600(KW/m3 )、100mTの
場合、ほぼ3000〜4200(KW/m3 )であり、
上記比較例と比べて低い値になっている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】同様に、実施例3では、1MHzにおける
コア損失Pcが、上記実施例1及び実施例2と異なっ
て、全サンプルにおいてほぼ平均化されており、50m
Tの場合、ほぼ250〜420(KW/m3 )、100
mTの場合、ほぼ2200〜2900(KW/m3 )で
あり、上記比較例並に上記実施例1及び実施例2と比べ
て低い値になっている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】この図9は、横軸に主成分に対してのCa
Oの添加率(mol%)、縦軸に主成分に対してのSi
2 の添加率(mol%)をとり、実施例1におけるサ
ンプル03〜サンプル10までをプロットしたものであ
る。図9Aでの括弧内数字は、1MHz、50mTにお
けるコア損失を示し、図9Bでの括弧内数字は、1MH
z、100mTにおけるコア損失を示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】次に、副成分にCaO,SiO2 及びTa
2 5 を添加した場合のコア損失の変化をみると、図5
に示すように、まず、成分としてFe2 3 を52.
4mol%、ZnOを11.5mol%、MnOを残部
した場合のコア損失は、サンプル15〜17に示すよ
うに、主成分に対してTa2 5 を0.04mol%添
加したサンプル16が一番低くなっている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】一方、成分としてFe2 3 を52.5
mol%、ZnOを10.2mol%、MnOを残部と
した場合のコア損失は、サンプル11〜13に示すよう
に、主成分に対してTa2 5 を0.04mol%添加
したサンプル13が一番低くなっている。しかも、これ
らサンプル11〜13は、全体的にサンプル15〜17
よりもコア損失が大幅に低減している。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】このことから、副成分としてCaOとSi
2 を上述した分量、即ちCaOの添加率を0.1〜
0.2(mol%)、SiO2 の添加率を0.02〜
0.04(mol%)とし、更にTa2 5 を0.01
〜1.0(mol%)添加することにより、コア損失が
大幅に低減することがわかる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】次に、副成分としてCaO及びSiO 2
Ta2 5 を添加し、主成分にTiO2 を含有させた
場合のコア損失の変化をみると、図6の各サンプル18
〜25に示すように、副成分としてCaOSiO 2
Ta2 5 を添加し、主成分にTiO2 を含有しない
実施例2の各サンプル11〜17(図5参照)よりも更
にコア損失が低減しており、TiO2 の含有がコア損失
を低減させる上で有効であることがわかる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3元系組成図(Fe2 3 )x(Mn
    O)y(ZnO)zにおいて、組成(x,y,z)を夫
    々A(51.0,35.0,14.0)、B(52.
    0,43.0,5.0)、C(59.0,36.0,
    5.0)、D(55.0,31.0,14.0)mol
    %としたとき、四角形ABCDで囲まれた組成領域を主
    成分とし、この主成分に、該主成分に対して0.05〜
    0.3mol%のCaOと0.01〜0.1mol%の
    SiO2 からなる副成分を加えた組成を有することを特
    徴とする磁性材料。
  2. 【請求項2】 上記副成分として、更に上記主成分に対
    して0.01〜0.1mol%のTa2 5 が加えられ
    た組成を有することを特徴とする請求項1記載の磁性材
    料。
  3. 【請求項3】 上記主成分として、更に0.01〜1.
    0mol%のTiO2 が含有された組成を有することを
    特徴とする請求項2記載の磁性材料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6314060B1 (en) 1998-07-30 2001-11-06 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic head for magneto-optic recording, and magneto-optic recording apparatus

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