JPH0516450A - 情報出力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上位装置よりフォントデータをダウンロード
する機会を減らして、装置全体の使用効率を向上させ
る。 【構成】 上位装置であるホストコンピュータよりフォ
ントデータがダウンロードされると、それを主記憶装置
（装置内のＲＡＭ）に順次格納していくが、そのダウン
ロードが終了する前に主記憶装置のメモリ容量不足が生
じ、メモリオーバフローを検出した場合には、ホストコ
ンピュータにダウンロードを中断させてその途中のフォ
ントデータを消去する。次いで、補助記憶装置のメモリ
容量をチェックし、そこに空エリアがあれば、ホストコ
ンピュータにダウンロード途中で消去されたフォントデ
ータの先頭より再びダウンロードを開始させ、それを補
助記憶装置に格納する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、レーザプリンタ等の
ページプリンタ，デジタル複写機，普通紙ファックス装
置等の画像形成装置やＣＲＴディスプレイ装置などの情
報出力装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】レーザプリンタ等の情報出力装置におい
て、上位装置（ホストコンピュータ）よりダウンロード
されたフォントデータはビットマップ形式に展開され、
装置内のメモリにフォントファイルとして格納される。
このような情報出力装置においては、ダウンロードされ
るフォントデータ量が多くメモリ容量が不足すると、メ
モリオーバフローとなってダウンロード途中のフォント
データを削除してダウンロードを終了しなければならな
かった。

【０００３】そこで、従来はメモリ容量よりも多くのフ
ォントデータを必要とする場合には、新たにメモリを増
設してメモリ容量を拡張したり、あるいはダウンロード
していないフォントデータが必要になった時に、メモリ
内の他のフォントデータを削除した後、必要とするフォ
ントデータをダウンロードし、それをビットマップ形式
に展開してメモリの空きエリアに格納することが行なわ
れている。

【０００４】一方、情報出力装置であるプリンタは各々
独自のコマンド体系を持っているが、現在はプリンタの
中には独自のコマンド体系に加えて他のプリンタのコマ
ンド体系をエミュレートするプリンタが増加しつつあ
る。各々のコマンド体系の中では各々の方法でフォント
データのダウンロードが行なわれており、エミュレーシ
ョンが切り替えられた場合、それまで使用されていたダ
ウンロードフォントデータはＲＡＭ上でクリアされ、新
たに切り替えられたエミュレーションのための初期化が
ＲＡＭ上で行なわれる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
情報出力装置においては、メモリを増設するとその分だ
け装置全体のコストが上昇するという問題があった。ま
た、少ないメモリ容量で多くのダウンロードフォントを
使用する場合、必要なフォントデータがダウンロードさ
れていなければ、上位装置との印字データの通信を一時
中断してダウンロードを行なう必要があり、処理に時間
がかかるという問題があった。

【０００６】一方、後者のプリンタにおいては、エミュ
レーションの切り替えによってＲＡＭ上のダウンロード
フォントが消去されてしまうため、再び切り替え前のエ
ミュレーションに戻した場合でも、そのフォントデータ
は再びダウンロードしない限り使用することはできなか
った。

【０００７】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、上述のような問題を解消し、上位装置よりフォ
ントデータをダウンロードする機会を極力減らして、装
置全体の使用効率を向上させることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、上位装置よりフォントデータをダウンロ
ードして装置内のメモリに格納し、そのフォントデータ
を用いて文字あるいは図形等の情報を出力する情報出力
装置において、読み書き可能な補助記憶装置と、上記メ
モリの容量に対して上位装置よりダウンロードするフォ
ントデータ量が多く、全てのフォントデータを上記メモ
リに格納できない場合には、残りのフォントデータを継
続して補助記憶装置に格納する手段とを設けたものであ
る。

【０００９】また、複数の情報出力装置をエミュレート
する手段を有する情報出力装置において、上位装置より
フォントデータをダウンロードする手段と、エミュレー
ト可能な情報出力装置の間でダウンロードされたフォン
トデータを共有化する手段と、該手段によって共有化さ
れたフォントデータを用いてエミュレートされた情報出
力装置の種類に係わらず文字イメージとしてビットマッ
プメモリ上に展開する手段と、共有化されたフォントデ
ータが存在するか否かを判断する手段と、該手段によっ
て共有化されたフォントデータが存在すると判断された
場合には、該フォントデータが格納されたメモリエリア
をエミュレーションの切り替えが行なわれても保持する
手段とを設けたものも提供する。

【００１０】なお、この情報出力装置において、共有化
されたフォントデータが格納されたメモリエリアをエミ
ュレーションの切り替えが行なわれた場合に保持するか
否かを選択する手段を設けるとよい。

【００１１】

【作用】第１の発明によれば、上位装置よりダウンロー
ドするフォントデータを全て装置内のメモリに格納でき
ない場合には、残りのフォントデータを継続して補助記
憶装置に格納するので、装置内のメモリに必要なフォン
トデータがない場合、それを補助記憶装置からダウンロ
ードすることにより、上位装置との印字データの通信を
一時的に中断するようなことを回避でき、装置の使用効
率が向上する。

【００１２】また、第２の発明によれば、エミュレート
可能な情報出力装置の間でダウンロードされたフォント
データを共有化し、その共有化されたフォントデータを
用いてエミュレートされた情報出力装置の種類に係わら
ず文字イメージとしてビットマップメモリ上に展開する
ことができる。また、共有化されたフォントデータが存
在する場合には、そのフォントデータが格納されたメモ
リエリアをエミュレーションの切り替えが行なわれても
保持するので、再び切り替え前のエミュレーションに戻
した場合でも、そのフォントデータを上位装置から再度
ダウンロードしないで済む。

【００１３】なお、共有化されたフォントデータが格納
されたメモリエリアをエミュレーションの切り替えが行
なわれた場合に保持するか否かを選択する手段を設け、
そのメモリエリアをエミュレーションの切り替えが行な
われた場合に保持しないようにした場合には、装置内の
メモリをフルに使用できるので、ユーザにとってのメモ
リの使用方法の幅を広げることができる。

【００１４】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図２は、この発明をレーザプリンタに
適用した一実施例のシステム構成図であり、１は上位装
置であるパーソナルコンピュータ，ワードプロセッサ，
データ処理装置，画像処理装置等のホストコンピュー
タ、２はページプリンタであるレーザプリンタ、３は補
助記憶装置である。

【００１５】レーザプリンタ２は、ホストコンピュータ
１から送られてくる文字情報，イメージ(グラフィック)
情報，あるいはベクトル情報等のプリントデータを解析
し、ページ単位でビットマップデータ（ビデオデータ）
に変換するプリンタコントローラ４と、そのビットマッ
プデータに応じてレーザを変調し、印字用紙に文字や画
像等の可視画像をプリントするための作像部とそのシー
ケンスコントローラ等からなるプリンタエンジン５と、
各種表示器，スイッチ等を備えた操作パネル６とによっ
て構成されている。

【００１６】図３は、プリンタコントローラ４の内部構
成を示すブロック図である。このプリンタコントローラ
４は、インタフェース(Ｉ／Ｆ)として、ホストコンピュ
ータ１と接続するためのホストインタフェース１１と、
プリンタエンジン５と接続するためのエンジンインタフ
エース１２と、操作パネル６と接続するためのパネルイ
ンタフェース１３と、フロッピディスク装置１４，読み
書き可能なＲＡＭカートリッジ１５，読み出し専用のＲ
ＯＭカートリッジ１６等の補助記憶装置３と接続するた
めの補助記憶装置インタフェース１７とを備えている。

【００１７】また、このプリンタコントローラ４は、マ
イクロコンピュータ（以下「ＣＰＵ」と称す）１８と、
ＲＯＭ１９及びＲＡＭ２０を備えている。ＣＰＵ１８は
汎用の１６又は３２ビットのマイクロコンピュータであ
り、このプリンタコントローラ全体の統括制御を司る。
ＲＯＭ１９はリードオンメモリであり、ＣＰＵ１８が動
作するためのプログラムの他に常駐フォントデータ等を
格納している。

【００１８】ＲＡＭ２０は大容量のランダムアクセスメ
モリであり、主として次のような用途に使用される。 (a)インプットバッファ (b)ページバッファ (c)ビ
ットマップメモリ (d)システムメモリ (e)フォントファイル (f)イ
メージファイル (g)ベクトルファイル

【００１９】これ等のバッファ及びファイルは、システ
ムソフトに使用する以外のＲＡＭ領域を必要な容量だけ
事前に確保して使用する。この場合メモリ容量が不足し
た場合は、その旨を表示して機能を放棄する。その場合
は、何等かのデータを消去して使用可能な状態に戻す必
要がある。すなわち、全メモリ領域は固定的に割付けて
使用するのではなく、必要な都度領域を確保して使用す
るダイナミック管理方式を採用している。

【００２０】ここで、各バッファ及びファイルの機能に
ついて説明する。 〔インプットバッファ〕ホストインタフェース１１に接
続されているホストコンピュータ１からは、プリンタコ
ントローラ４内の動作とは関係なく不定期にデータが送
られてくる。したがって、ホストインタフェース１１か
らのデータをインプットバッファに一時的に保持してお
き、プリンタソフトウェアがそのデータを順次取り出し
て処理していく。

【００２１】〔ページバッファ〕ホストコンピュータ１
から送られてきたデータに、そのデータが実際に記憶さ
れているソースアドレスと、ビットマップメモリのどこ
にビットマップデータを作るかを指定するディスティネ
ーションアドレス及びサイズ等の情報を付加して、この
ページバッファにページデータを作る。

【００２２】〔ビットマップメモリ〕ビットマップメモ
リには、ページバッファのページデータと後述するフォ
ントファイルのフォントデータ等、場合によりイメージ
ファイルのイメージデータをも使用してビットマップデ
ータが作成される。このビットマップメモリには、フル
ビットマップモードとパーシャルビットマップモードが
あり、どちらのモードでも使用可能である。

【００２３】フルビットマップモードは、ペーパサイズ
の全面に相当するメモリエリアをビットマップメモリと
して割り付けて使用するモードであり、パーシャルビッ
トマップモードは、ペーパサイズの一部分(例えば１／
８ページ分)に相当するメモリエリアをビットマップメ
モリとして割り付けて、その半分ずつを交互に使用する
モードである。

【００２４】〔フォントファイル〕フォントデータはす
べてファイルとして扱われており、ビットマップメモリ
にビットマップデータを展開する場合のソースデータと
なる。したがって、使用可能なフォントデータが格納さ
れているアドレスを示すリストと、各フォントデータ内
の各文字のアドレスを示すリストがテーブルの形で設け
られている。

【００２５】フォントデータには、イメージフォントデ
ータと圧縮フォントデータがあり、イメージフォントデ
ータは矩形のドットマトリックス（ビットマップ形式）
で表わされ、圧縮フォントデータは２桁のヘキサコード
による一連のデータの集まりで表現される。この実施例
では、ホストコンピュータ１からダウンロードされるフ
ォントデータはビットマップ形式に展開され、フォント
ファイルとしてＲＡＭ２０に格納されるものとする。

【００２６】〔イメージファイル〕ホストコンピュータ
１から送られてくるイメージデータを順次格納し、イメ
ージファイルを作る。ビットマップメモリがフルビット
マップモードの場合には、このイメージファイルを作ら
ずに直接ビットマップメモリにイメージデータを格納す
ることもできる。パーシャルビットマップモードの場合
は、イメージファイルとして使用可能なメモリ領域に作
られる。そして、各イメージファイルには識別コードが
付けられ、ページバッファに組み込まれる。

【００２７】〔ベクトルファイル〕ホストコンピュータ
１から送られてきたデータがベクトル情報である場合
は、そのベクトルが作成されて、そのアドレスがページ
バッファに組み込まれる。パーシャルビットマップモー
ドの場合で、ベクトル情報が複数のページブロックにま
たがる場合は、ページブロック単位に分解されてファイ
ルが作成される。フルビットマップモードの場合でも、
小単位に分解される方がメモリの使用効率及び処理速度
上都合がよい。

【００２８】次に、このように構成したこの実施例の作
用について、図１も参照して具体的に説明する。図１
は、図３のＣＰＵ１８によるこの発明に係わる処理を示
すフローチャートである。

【００２９】このルーチンはホストコンピュータ１より
フォントデータがダウンロードされるとスタートし、そ
のフォントデータを順次ビットマップ形式に展開し、フ
ォントフォイルとしてＲＡＭ（主記憶装置）２０に格納
していく。そして、メモリ容量不足が生じる前にダウン
ロードが終了すれば処理を終了するが、ダウンロードが
終了する前にメモリ容量不足が生じ、メモリオーバフロ
ーを検出した場合には、ホストコンピュータ１にダウン
ロードを中断させてその途中のフォントデータを消去す
る。

【００３０】次いで、補助記憶装置３のメモリ容量をチ
ェックし、そこに空があれば、ホストコンピュータ１に
ダウンロード途中で消去されたフォントデータの先頭よ
り再びダウンロードを開始させ、それを補助記憶装置３
に格納するが、ここでもメモリオーバフローになると、
上述と同様にダウンロード途中のフォントデータを削除
してダウンロードを終了する。

【００３１】このように、この実施例によれば、ホスト
コンピュータ１よりダウンロードするフォントデータを
全てＲＡＭ２０に格納できない場合には、残りのフォン
トデータを継続して補助記憶装置３に格納するので、Ｒ
ＡＭ２０に必要なフォントデータがない場合、それを補
助記憶装置３からダウンロードすることにより、ホスト
コンピュータ１との印字データの通信を一時的に中断す
るようなことがなくなり、装置の使用効率が向上する。

【００３２】なお、画像処理過程において、ダウンロー
ドしたフォントデータが格納されているＲＡＭ２０のメ
モリ領域が必要となった場合には、一時的に必要数のフ
ォントデータを補助記憶装置３のメモリに移すことも可
能である。

【００３３】図４はこの発明の他の実施例を示すプリン
タコントローラのブロック構成図である。このプリンタ
コントローラ３０は、ホストコンピュータ３１と接続す
るためのホストインタフェース３２，プリンタエンジン
３３と接続するためのエンジンインタフエース３４，操
作パネル３５と接続するためのパネルインタフェース３
６，オプションＲＡＭ３７と接続するためのオプション
ＲＡＭインタフェース３８，ＲＯＭカートリッジ３９と
接続するためのＲＯＭカートリッジインタフェース４０
の各インタフェース回路と、マイクロコンピュータ（以
下「ＣＰＵ」と称す）４１，ＲＯＭ４２，ＲＡＭ４３及
びＥＥＰＲＯＭ４４とを備えている。

【００３４】ＣＰＵ４１は、ＲＯＭ４２内の制御プログ
ラム及びＥＥＰＲＯＭ４４内のデータに従って、ホスト
コンピュータ３１から送信されるデータの処理及びその
他の制御を行なう。ＲＯＭ４２は、プリンタコントロー
ラ３０の制御プログラム及びプリントする際のフォント
のパターン情報などを記憶している。

【００３５】ＲＡＭ４３は、ＣＰＵ４１が使用するワー
クメモリ，ホストコンピュータ３１からのデータを一時
的に格納するインプットバッファ，プリンタエンジン３
３に出力するビットマップデータを格納するビットマッ
プメモリ等に用いられる。ＥＥＰＲＯＭ４４は、操作パ
ネル３５からのモードセットの内容などを記憶しておく
不揮発性メモリである。

【００３６】オプションＲＡＭ３７は、ビットマップデ
ータ及びダウンロードフォントを一時的に格納するＲＡ
Ｍ５１の増設用ＲＡＭである。ＲＯＭカートリッジ３９
は、プリンタコントローラ３０に内蔵されているフォン
ト以外のフォントを使ってプリントしたいときに使用す
るフォントカートリッジ、あるいはプリンタに他の機能
（他のプリンタのエミュレーション）をさせたいときに
使用するエミュレーションカートリッジである。

【００３７】図５はプリンタコントローラ３０のモジュ
ール構成を示す説明図である。スーパユーザは、全ての
エミュレーションで共通の機能を司るモジュール群で成
り立ち、エミュレーションは各エミュレーション独自の
機能を司るモジュール群で成り立っている。スーパユー
ザは、各インタフェースの制御，及びインプットバッフ
ァの取り扱い、ビットマップメモリに対するドロー（描
画）の制御，ジャムバックアップなどの機能を持つ。

【００３８】エミュレーションは、独自のフォントのハ
ンドリング，独自コマンドのインタプリタなどからな
る。ダウンロードフォントを扱うモジュールはエミュレ
ーション部分に属し、個々のエミュレーションによって
処理形式が異なっている。

【００３９】エミュレーション１にはコマンド１のフォ
ーマットで定義されたダウンロードフォントが送られ、
エミュレーション１のインタプリタ部分でスーパユーザ
に解釈可能なように共通フォーマットへの変換が行なわ
れる。スーパユーザでは、この変換された共通フォーマ
ットをもとにビットマップメモリでのドローが行なわれ
た後、プリント要求がプリンタエンジン３３に対して出
力される。

【００４０】エミュレーション２でもコマンド２のフォ
ーマットで定義されたダウンロードフォントが共通フォ
ーマットに変換されて全く同様の動作を繰り返す。ま
た、複数のエミュレーションがある場合には、そのエミ
ュレーションの数だけフォントをダウンロードする形式
が存在するが、全てインタプリタ部分で共通フォーマッ
トに変換される。

【００４１】以下に、フォントをダウンロードするとき
のエミュレーション１での具体的なコマンドフォーマッ
トを示す。 ＥＳＣ［ｍ1，ｍ2＠ font−name ＥＳＣ［header ＥＳＣ ＳＰ ＥＳＣ ＳＰ ＥＳＣ ^ｍ11，ｍ12，ｍ13，ｍ14，ｍ15，ｍ16，ｍ17＠イメージデータ1 ＥＳＣ ^ｍ21，ｍ22，ｍ23，ｍ24，ｍ25，ｍ26，ｍ27＠イメージデータ2 ．．．．．．．．．．．．．．．．．．．．．．．． ＥＳＣ ^ｍk1，ｍk2，ｍk3，ｍk4，ｍk5，ｍk6，ｍk7＠イメージデータk ＥＳＣ]

【００４２】ここで、ｍ１はイメージデータを並べるフ
ォーマットを決定するパラメータである。ｍ２によりこ
のダウンロードフォントがポートレートまたはランドス
ケープ印字用のフォントであるか否かが決定される。

【００４３】次のフォントヘッダ（header）はそのダウ
ンロードフォントの属性を示すパラメータの集合体であ
る。その中にはそのダウンロードフォントがイタリック
であるか、ボールドであるか、あるいは固定ピッチのフ
ォントか、プロポーショナルフォントか、デフォルトＨ
ＭＩ，ＶＭＩの値がなんであるかなどの様々なフォント
情報が含まれている。このフォントヘッダの具体的な属
性の内容の一例を図６に示す。

【００４４】また、ｍｋ１はＡＳＣＩＩコードナンバを
示し、ｍｋ２〜ｍｋ７は図７にも示すようにそれぞれイ
メージの実水平幅，文字幅の左端からイメージまでのオ
フセット（セルからのレフトオフセット），文字幅，イ
メージの実垂直高，文字高の上端からイメージまでのオ
フセット（セルからのトップオフセット），文字の高さ
を示している。

【００４５】図８は先のフォントヘッダがフォント全体
の情報を受渡したのとは異なり、個々の文字のキャラク
タヘッダの内容を示し、個々の文字の特徴を表すような
上述したｍｋ１〜ｍｋ７の各情報が含まれている。この
キャラクタヘッダは、ダウンロードする文字数分存在
し、このヘッダのすぐ後に実際のイメージ情報が指定さ
れたフォーマットに従って送られる。

【００４６】以下に、フォントをダウンロードするとき
のエミュレーション２での具体的なコマンドフォーマッ
トを示す。 ＥＳＣ ＊ ｃ ｍ1 Ｄ ＥＳＣ）ｓ ｍ2 Ｗ （フォントディスクリプタ） ＥＳＣ ＊ ｃ ｍ3 Ｅ ＥＳＣ（ｓ ｍ4 Ｗ （キャラクタディスクリプタ
＆イメージデータ）

【００４７】ここで、ｍ１はＩＤナンバ，ｍ２はフォン
トヘッダのバイト数，ｍ３はＡＳＣＩＩ１０進，ｍ４は
イメージ＆データのバイト数をそれぞれ示している。こ
のコマンドは上述したエミュレーション１でのコマンド
と明らかに始めのエスケープシーケンスのところから異
なっており、フォントヘッダにあたる部分はフォントデ
ィスクリプタと呼ばれている。

【００４８】フォントディスクプリタには、図９に示す
ように先に上げたフォントヘッダとほぼ同様の内容が含
まれている。また、エミュレーション１でのキャラクタ
ヘッダにあたるものは図１０に示すキャラクタディスク
リプタであり、これも同様にかなり類似した内容になっ
ている。なお、図１０のレフトオフセットは前の印字位
置からイメージのドローを開始する位置までのオフセッ
トを、トップオフセットはイメージのトップからベース
ラインまでのオフセットを、デルタＸは前の印字位置か
ら次の印字位置までの長さ（ドット）をそれぞれ表わ
す。

【００４９】一般には図１１に示すように、まずエスケ
ープシーケンスを送り、次にフォントの共通情報の入っ
たフォントヘッダを送り、次に個々のコードに対するキ
ャラクタヘッダ情報とイメージデータをコード数分送
る。これらのフォント情報はエミュレーション１及びエ
ミュレーション２の中でそれぞれスーパユーザが解釈で
きるように各エミュレーション共通のフォーマットに変
換される。

【００５０】この実施例では、この共通フォーマットを
ある特定の領域に格納し、エミュレーションが変更され
てもこの特定領域についてのみメモリのクリヤが行なわ
れないように制御することによって、複数のエミュレー
ションが存在するプリンタ内でエミュレーションの切り
替えが行なわれたとしてもダウンロードフォントが共通
に使えるようになる。

【００５１】図１２，図１３，図１４に、それぞれファ
イルヘッダ，フォントヘッダ，キャラクタヘッダの各エ
ミュレーションによって変換された共通フォーマットの
具体例を示す。なお、図１４のｄｗはイメージの主走査
方向の幅，ｄｈはイメージの副走査方向の幅，ｉｗはイ
メージの幅，ｉｈはイメージの高さ，ｃｗはセルの幅，
ｄｘはアクティブポジションの移動量をそれぞれ表わ
す。

【００５２】また、図１５にＲＡＭ４３内のインプット
バッファ，変数エリア，ビットマップエリア，ダウンロ
ードフォント格納エリアをそれぞれ示す。なお、そのダ
ウンロードフォント格納エリアに上記共通フォーマット
が格納される。

【００５３】図１６はこの実施例におけるＣＰＵ４１に
よるこの発明に係わる処理を示すフローチャートであ
り、まずエミュレーション変更の指示がなされたかどう
かを判断し、エミュレーション変更の指示がなされた場
合、共有化されたダウンロードフォント（共通フォーマ
ット）がＲＡＭ４３内に存在するか否かを判断する。

【００５４】そして、ＲＡＭ４３内に共有化されたダウ
ンロードフォントが存在しない場合には、ＲＡＭ４３内
の全てのエリア（データ）をクリヤした後、エミュレー
ションの切り替えを行ない、共有化されたダウンロード
フォントが存在する場合には、ＲＡＭ４３内のダウンロ
ードフォント格納エリア以外のエリアをクリヤした後、
エミュレーションの切り替えを行なう。

【００５５】このように、この実施例によれば、エミュ
レート可能なプリンタの間でダウンロードされたフォン
トデータを共有化し、その共有化されたフォントデータ
が格納されたメモリエリアをエミュレーションの切り替
えが行なわれても保持するので、切り替え前のエミュレ
ーションに戻した場合でも、そのフォントデータをホス
トコンピュータ３１から再度ダウンロードしないで済
む。

【００５６】図１７は、ＣＰＵ４１によるこの発明に係
わる図１６と異なる処理を示すフローチャートであり、
まずエミュレーション変更の指示がなされたか否かを判
断し、エミュレーション変更の指示がなされると、操作
パネル３５からの操作信号又はホストコンピュータ３１
からのコマンドによってダウンロードフォント共通使用
モード（ＲＡＭ４３内のダウンロードフォント格納エリ
アをクリヤしないモード）が設定されているかどうかを
判断する。

【００５７】そして、ダウンロードフォント共通使用モ
ードが設定されていない場合には、ＲＡＭ４３内の全て
のエリアをクリヤした後、エミュレーションの切り替え
を行ない、ダウンロードフォント共通使用モードが設定
されている場合には、共有化されたダウンロードフォン
トがＲＡＭ４３内に存在するか否かを判断し、存在しな
い場合にも、ＲＡＭ４３内の全てのエリアをクリヤした
後、エミュレーションの切り替えを行なう。

【００５８】また、共有化されたダウンロードフォント
が存在する場合には、ＲＡＭ４３内のダウンロードフォ
ント格納エリア以外のエリアをクリヤした後、エミュレ
ーションの切り替えを行なう。

【００５９】この処理によれば、ユーザがダウンロード
フォント共通使用モードを選択しない場合、ＲＡＭ４３
内のダウンロードフォント格納エリアもクリヤされる
が、そうすることによってＲＡＭ４３をフルに使用する
ことができ、ユーザにとってのメモリの使用幅を広げる
ことができる。

【００６０】以上、この発明をレーザプリンタに適用し
た実施例について説明したが、この発明はこれに限ら
ず、ＬＥＤプリンタ等の他のページプリンタは勿論、デ
ジタル複写機，普通紙ファックス装置等の各種画像形成
装置、さらにはＣＲＴディスプレイ装置などの各種の情
報処理装置に適用可能である。

【００６１】

【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、上位装置よりフォントデータをダウンロードする
機会が相当減るので、装置全体の使用効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図３のＣＰＵ１８によるこの発明に係わる処理
を示すフロー図である。

【図２】この発明をレーザプリンタに適用した一実施例
のシステム構成図である。

【図３】図２のプリンタコントローラの内部構成を示す
ブロック図である。

【図４】この発明の他の実施例であるプリンタコントロ
ーラの内部構成を示すブロック図である。

【図５】図４のプリンタコントローラのモジュール構成
を示す説明図である。

【図６】図５のエミュレーション１に対応するフォント
ヘッダの一例を示す説明図である。

【図７】同じくエミュレーション１に対応するフォント
をダウンロードするためのコマンドを説明するための説
明図である。

【図８】同じくエミュレーション１に対応する個々の文
字のキャラクタヘッダの一例を示す説明図である。

【図９】同じくエミュレーション２に対応するフォント
ディスクリプタの一例を示す説明図である。

【図１０】同じくエミュレーション２に対応する個々の
文字のキャラクタディスクリプタの一例を示す説明図で
ある。

【図１１】フォントをダウンロードする際の一般的なコ
マンドフォーマットを示す説明図である。

【図１２】図５の各エミュレーションによって変換され
たファイルヘッダの共通フォーマットの一例を示す説明
図である。

【図１３】同じく各エミュレーションによって変換され
たフォントヘッダの共通フォーマットの一例を示す説明
図である。

【図１４】同じく各エミュレーションによって変換され
たキャラクタヘッダの共通フォーマットの一例を示す説
明図である。

【図１５】図４のＲＡＭ４３内のメモリエリアを示すメ
モリマップ図である。

【図１６】図４のＣＰＵ４１によるこの発明に係わる処
理を示すフロー図である。

【図１７】図４のＣＰＵ４１によるこの発明に係わる図
１６と異なる処理を示すフロー図である。

【符号の説明】

１，３１ ホストコンピュータ ２ レーザプリンタ ３ 補助記憶装置 ４，３０ プリンタ
コントローラ ５，３３ プリンタエンジン ６，３５ 操作パネ
ル １４ フロッピディスク １５ ＲＡＭカート
リッジ １８，４１ ＣＰＵ １９，４２ ＲＯＭ ２０，４３ ＲＡＭ ４４ ＥＥＰＲＯＭ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上位装置よりフォントデータをダウンロ
   ードして装置内のメモリに格納し、そのフォントデータ
   を用いて文字あるいは図形等の情報を出力する情報出力
   装置において、 読み書き可能な補助記憶装置と、前記メモリの容量に対
   して前記上位装置よりダウンロードするフォントデータ
   量が多く、全てのフォントデータを前記メモリに格納で
   きない場合には、残りのフォントデータを継続して前記
   補助記憶装置に格納する手段とを設けたことを特徴とす
   る情報出力装置。
2. 【請求項２】 複数の情報出力装置をエミュレートする
   手段を有する情報出力装置において、 上位装置よりフォントデータをダウンロードする手段
   と、エミュレート可能な情報出力装置の間でダウンロー
   ドされたフォントデータを共有化する手段と、該手段に
   よって共有化されたフォントデータを用いてエミュレー
   トされた情報出力装置の種類に係わらず文字イメージと
   してビットマップメモリ上に展開する手段と、共有化さ
   れたフォントデータが存在するか否かを判断する手段
   と、該手段によって共有化されたフォントデータが存在
   すると判断された場合には、該フォントデータが格納さ
   れたメモリエリアをエミュレーションの切り替えが行な
   われても保持する手段とを設けたことを特徴とする情報
   出力装置。
3. 【請求項３】 請求項２記載の情報出力装置において、
   共有化されたフォントデータが格納されたメモリエリア
   をエミュレーションの切り替えが行なわれた場合に保持
   するか否かを選択する手段を設けたことを特徴とする情
   報出力装置。