JPH05164015A

JPH05164015A - 電磁式燃料噴射弁

Info

Publication number: JPH05164015A
Application number: JP35016091A
Authority: JP
Inventors: Koichi Yoshida; 公一吉田; Hiroyuki Wada; 裕之和田
Original assignee: Nippon Injector Corp
Current assignee: Nippon Injector Corp
Priority date: 1991-12-10
Filing date: 1991-12-10
Publication date: 1993-06-29

Abstract

(57)【要約】【目的】電磁式燃料噴射弁のハウジングおよびコアの
構造を簡略化して製造コストの低減と軽量化を実現し、
同時に、シール構造を簡略化してシール材の数を減ら
し、また、組立調整を容易かつ低コストで行えるように
する。【構成】ハウジング６をバルブ保持部６ａと磁路部６
ｂとに分け、コア７を管部７ａとつば部７ｂとに分け、
これらをいずれも板材で形成する。そして、各部材を相
互に接合するとともに、磁気回路の一方の磁極である管
部７ａの先端近傍に非磁性材１０の一端を接合し、非磁
性材の他端を他の磁極である磁路部６ｂ内端近傍に係合
させ、その係合部にＯリング１１等のシール材を設け
る。エアギャップの調整は、例えばコア７の管部７ｂを
つば部７ｂに挿入して、まずハウジング６の磁路部６ｂ
につば部７ｂを接合し、その後、基準値に合わせて位置
決めしながら管部７ａをつば部７ａに接合することで行
う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電子制御燃料噴射式
内燃機関に使用する電磁式燃料噴射弁に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】電子制御燃料噴射式内燃機関に使用され
る電磁式燃料噴射弁として、図４に示すような構造のも
のが従来から知られている。この従来の電磁式燃料噴射
弁１は、電磁コイルに印加される駆動パルスのパルス幅
によって燃料の噴射量を制御するものであり、先端中央
に開口２を有するバルブボディ３と、上記開口２を開閉
するようバルブボディ３の内側に摺動自在に装着された
ニードル４とでバルブアッシー５が構成されている。ま
た、上記バルブアッシー５を一端に保持するハウジング
６が設けられ、このハウジング６の他端側には上記ニー
ドル４に対向して配置されたコア７のつば部がかしめに
より固定されている。ここで、ハウジング６およびコア
７は、いずれも一体物で、冷間鍛造または削り出しによ
って形成される。また、バルブアッシー５はかしめによ
りハウジング６に保持され、その際、バルブボディ３の
基端部とハウジング６との間にストッパ部材８が介設さ
れる。また、ハウジング６の内側には上記コア７との間
に環状空間が形成され、この環状空間には、コイルボビ
ンに電磁コイルを巻装してなるコイルアッシー９が配置
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の電磁式燃料噴射弁では、特にハウジングとコア
は形状が複雑で、これを冷鍛あるいは削り出しによって
高精度で加工し、組み付ける必要があり、材料費もかさ
むため、製造コストが高くなることが避けられず、重量
が大きくなることも避けられないという問題があった。
また、シール性を確保するためにはコイルボビンの部分
にＯリング等の高価なシール材を２個用いる必要があっ
て、それもコスト高の一因となっていた。また、従来の
噴射弁では、ニードルとコアの間のエアギャップの調整
をストッパ部材の厚さ調整によって行うので、ストッパ
部材は厚さの異なるものを多数揃えておく必要があり、
それもコスト高の要因となっていた。

【０００４】この発明はこれらの問題点を解消するため
になされたもので、電磁式燃料噴射弁のハウジングおよ
びコアの構造を簡略化して材料費，加工費および組立費
の低減と軽量化を実現し、同時に、シール構造を簡略化
して高価なシール材の個数を削減し、また、組立調整を
容易かつ低コストで行えるようにすることを目的とする
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明に係る電磁式燃
料噴射弁は、ハウジングおよびコアのいずれか一方の磁
極近傍に非磁性材の一端を接合し、非磁性材の他端はシ
ール材を介して他方の磁極近傍に係合させたものであ
る。

【０００６】ここで、ハウジングとコアはいずれも板材
ないしは管材により構成できる。

【０００７】

【作用】この発明においては、ハウジングとコアを一端
側で相互に接合し、また、そのいずれか一方の磁極近傍
に非磁性材の一端を接合するような構成としたことで、
シール部は非磁性材の他端側１箇所だけとなり、シール
材の使用個数が少なくなる。また、ニードルとコアの間
のエアギャップ調整は、ハウジングおよびコアの組み立
てに際し、組立後段の板材ないしは管材の接合を基準値
に合わせて行うようにすることで可能である。また、こ
れらハウジングおよびコアはいずれも板材ないしは管材
で構成するため、ハウジングについては、例えばバルブ
保持部と磁路部に分け、それぞれに適した材質および板
厚の板材を用いた接合構造とし、また、コアについて
は、例えば管部とつば部に分け、それぞれに適した管材
と板材を用いた接合構造とすることができ、したがっ
て、使用する材料は最小限で済み、加工並びに組み付け
も容易である。

【０００８】

【実施例】図１はこの発明による電磁式燃料噴射弁の第
１の実施例を示す断面図、図２はこの電磁式燃料噴射弁
の細部の拡大断面図である。なお、図中、従来装置に係
る図４と同一または相当する部分には同一の符号を付し
ている。

【０００９】この実施例において、電磁式燃料噴射弁１
は、先端中央に開口２を有するバルブボディ３と、上記
開口２を開閉するようバルブボディ３の内側に摺動自在
に装着されたニードル４とでバルブアッシー５が構成さ
れている。また、ハウジング６は、上記バルブアッシー
５を保持するバルブ保持部６ａと磁路部６ｂとに分けら
れ、これらがいずれも板材により形成されて、ロー付
け，電子ビーム溶接等の方法で相互に接合された構造と
されている。また、上記磁路部６ｂの内側には、上記ニ
ードル４に対向してコア７が配置されている。コア７
は、内径部が燃料通路となる管部７ａと、上記磁路部６
ｂの一端を塞ぐつば部７ｂとが、やはりロー付，電子ビ
ーム溶接等により接合されることにより構成されるもの
であって、そのつば部７ｂは、外周が上記磁路部６ｂの
一端にロー付，ビーム溶接等で接合される。

【００１０】バルブアッシー５はハウジング６のバルブ
保持部に嵌着されてかしめにより固定され、また、その
基端部とハウジング６の間にはストッパ部材８が介設さ
れている。また、磁路部６ｂの内側には、コア７の管部
７ａの外周との間に、コイルボビンに電磁コイルを巻装
してなるコイルアッシー９が装着されている。そして、
管部７ａ，つば部７ｂおよび磁路部６ｂによって構成さ
れる磁気回路の一方の磁極である管部７ａの先端近傍に
は、非磁性材１０の一端が接合され、この非磁性材の他
端は他の磁極である磁路部６ｂ内端近傍に係合され、そ
の係合部にはＯリング１１が介設されている。

【００１１】この実施例の構成によれば、ハウジング６
のバルブ保持部６ａおよび磁路部６ｂを構成する板材
は、それぞれの機能に応じた最適な材質および板厚のも
のとすることができ、コアもまた、管部７ａおよびつば
部７ｂをそれぞれ最適な管材あるいは板材を用いて形成
できる。また、コイルアッシー９周りのシール部は１箇
所であり、したがって、Ｏリング１１は１個で済む。ま
た、エアギャップの調整は、コア７の管部７ａをつば部
７ｂに挿入した状態で、まずハウジング６の磁路部６ｂ
につば部７ｂを接合し、その後、基準値に合わせて位置
決めし、管部７ａをつば部７ａに接合することで行え
る。また、つば部７ｂを先に管部７ａに接合し、基準値
に合わせてつば部７ｂ外周を磁路部６ｂに接合するよう
にエアギャップ調整を行うことも可能である。

【００１２】図３は、この発明による電磁式燃料噴射弁
の第２の実施例の細部断面図である。この第２の実施例
は、上記第１の実施例をベースに、シール部の構成を変
更したものに相当する。すなわち、この実施例では、磁
極となる磁路部６ｂの内端に対し非磁性部材１０を突き
合わせ状に配置し、その間にパッキン１２を装着するこ
とでシール性を確保するようにしており、これによって
も第１の実施例と同様の効果を奏し得る。なお、この実
施例の他の部分の構造および動作は上記第１の実施例と
差異がない。図には、共通ないしは相当する部分につい
て同一の符号を付している。

【００１３】なお、上記実施例では、コア側の磁極に非
磁性材を接合したものを説明したが、この非磁性材をハ
ウジング側の磁極に接合する構成とすることも可能であ
る。

【００１４】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、非磁性
材の一端を一方の磁極近傍に接合し、他方の磁極との間
にのみシール部を設ける構成としたことにより、シール
材の使用個数が少なくなり、それによりコストが一層低
減される。また、部品組付の過程で容易かつ低コストに
エアギャップ調整を行うことができる。また、電磁式燃
料噴射弁のハウジングおよびコアを板材ないしは管材で
構成したことにより、それぞれの機能に応じて板材ある
いは管材の材質および板厚を選定でき、かつ、それぞれ
の構造，形状を簡略化できるため、材料費，加工費，組
立費等製造コストが低減され、また、軽量化が進む。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による電磁式燃料噴射弁の第１の実施
例を示す断面図

【図２】この発明による電磁式燃料噴射弁の第１の実施
例の細部の拡大断面図

【図３】この発明による電磁式燃料噴射弁の第２の実施
例の細部の拡大断面図

【図４】従来の電磁式燃料噴射弁を示す断面図

【符号の説明】

１電磁式燃料噴射弁５バルブアッシー６ハウジング６ａバルブ保持部６ｂ磁路部７コア７ａ管部７ｂつば部９コイルアッシー１０非磁性材１１Ｏリング１２パッキン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ハウジングおよびコアのいずれか一方の
磁極近傍に非磁性材の一端を接合し、前記非磁性材の他
端はシール材を介して他方の磁極近傍に係合させたこと
を特徴とする電磁式燃料噴射弁。【請求項１】ハウジングとコアをいずれも板材ないし
は管材により構成したことを特徴とする請求項１記載の
電磁式燃料噴射弁。