JPH05162954A - エレベータかご室の天井照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アーチ形状の照明板を用いた二重天井照明方
式でありながら、光むらや意匠性の低下を無くし、乗客
に立体感と解放感を与える優れたエレベータかご室の天
井照明装置を提供することにある。 【構成】 エレベータのかご室１内の天板２の下側に取
付枠４を介し断面アーチ形状の照明板５を設け、且つこ
の照明板５の側方の取付枠４の遮光部４ａ上に照明器具
３を斜め上向きにして配設すると共に、その照明器具３
からの光を前記照明板５に反射せしめる反射板１１を前
記天板２に設けて構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベ−タのかご室の
天井部に設置される天井照明装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、エレベ−タにおけるかご室の天井
照明装置は、かご室内の意匠的効果を高めるために、ラ
ンプ等の照明器具からの光を照明板を介し間接的にかご
室内に照射するようにした二重天井照明方式のものが多
く採用されて来ている。

【０００３】しかし、この二重天井照明方式の場合、か
ご室内の天井部への据付スペースを多くとり、一重天井
照明方式に比べて、かご室の天井高さ（床面から照明板
までの高さ）が低くなり、乗客に対し圧迫感を感じさ
せ、窮屈な乗物であるとのイメ−ジを与えてしまう。

【０００４】こうした圧迫感をなくすために、天井高さ
を上げるべく、かご室全体の上下高さ寸法を大きくする
手段も考えられるが、かご室の上側にはかご枠の上梁や
吊りロープを巻装するシーブやかごドア駆動装置等が設
けられており、しかもかご室の天井救出口のスペース等
を考慮すると、かご室を高くすることは寸法上困難であ
る。

【０００５】そこで、最近提案されたのが、図３に示す
ようなアーチ形の二重天井照明装置である。これはかご
室１の天板２の下面部に複数個の蛍光ランプ等の照明器
具３を取付けると共に、それら周囲に該天板２から垂下
するようにして照明ケースである取付枠４を設け、この
取付枠の底面部に断面アーチ形状（上側に凹形状）の半
透明なアクリル板等よりなる照明板５を設けた構成であ
る。これにより天井照明装置の照明板５が高く見えて立
体感が得られ、乗客に圧迫感を与えることがなくなる。
なお、図３において符号６はかご室１の出入口ドアであ
り、７はそのドア６上部のかご室内インジケータ、８は
かご室内操作盤である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来のアーチ形の二重天井照明装置では、照明器具３をか
ご室１の天板２の下面両側方部にそれぞれ下向きに取付
けているので、その照明器具３からの光がアーチ形状の
照明板５の上方に凹状をなす中央高所部分まで届き難
く、その照明板５の両側方から中央高所に行くにつれて
暗くなる問題があり、また照明器具３の配設位置を変え
ると、その照明器具３と照明板５との距離が近すぎて、
照明板３に光むらを生じたり、該照明器具３のランプの
形状が浮き出る如く表れたりして、意匠性を損なうと共
に、乗客に不快感を与える問題がある。

【０００７】本発明は前記事情に鑑みなされ、その目的
とするところは、アーチ形状の照明板を用いた二重天井
照明方式でありながら、光むらや意匠性の低下を無く
し、乗客に立体感と解放感を与える優れたエレベータか
ご室の天井照明装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明のエレベータかご
室の天井照明装置は、前記目的を達成するために、エレ
ベータのかご室内の天板の下側に取付枠を介し断面アー
チ形状の照明板を設け、且つこの照明板の側方の取付枠
の遮光部上に照明器具を斜め上向きにして配設すると共
に、その照明器具からの光を前記照明板に反射せしめる
反射板を前記天板に設けて構成したことを特徴とする。

【０００９】

【作用】前記構成のエレベータかご室の天井照明装置に
よれば、照明器具が照明板の側方の取付枠の遮光部上に
斜め上向きにして配するので、その照明器具がかご室内
から直接見えたりアーチ形状の照明板に浮き出る如く表
れることが無く、その照明器具からの光が天板下面や反
射板に当たって反射し、その光が該アーチ形状の照明板
に満遍なく届いて、光むらの無い立体的で解放感のある
照明が得られるようになる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１及び図２によ
り説明する。なお、図中前述の図３に示した構成と重複
するものには同一符号を付して説明の簡略化を図る。

【００１１】まず、エレベータのかご室１内の天板２の
下側に取付枠４を介し照明板５が設けられている。この
照明板５は断面アーチ形状（上側に凹形状）の半透明な
アクリル板等よりなる。この照明板５を支持する前記取
付枠４は、天板２に上端をねじ止めして垂下した照明ケ
ース状のもので、下端内周縁に鍔状に折曲した遮光部５
ａを有し、この下端遮光部４ａ上に前記アーチ形状の照
明板５が載架されて止め付けられている。

【００１２】その取付枠４の両側の遮光部４ａ上の隠れ
たデットスペースに支持板１０を介しそれぞれ２本ずつ
の蛍光ランプを持つ照明器具３が各々中央側に斜め上向
きにして配設されている。なお、各支持板１０は取付枠
４の両側板部内面に予め斜降する状態に突設したもので
ある。

【００１３】一方、前記かご室１の天板２の下面中央部
には反射板１１がねじ止め等により取付けられている。
この反射板１１は緩やかな勾配で大きく開いたＶ字形板
状のもので、前記照明板５と上下で対峙するように配
し、前記両側方の照明器具３からの光を照明板５に満遍
なく反射せしめる構成である。

【００１４】しかして、前述した構成のエレベータかご
室の天井照明装置であれば、照明器具３は照明板５の側
方の取付枠４の遮光部４ａ上の隠れた位置に斜め上向き
にして配するので、その照明器具３の蛍光ランプ等がか
ご室１内の乗客から直接見えたりアーチ形状の照明板５
に浮き出る如く表れることが無くなり、その照明器具３
からの光が天板２下面や反射板１１に当たって反射し、
その光が該アーチ形状の照明板５に満遍なく届いて、光
むらの無い立体的で解放感のある照明が得られるように
なる。特に上方に凹状の照明板５の上側に大きく開いた
Ｖ字形状の反射板１１が対峙して配するので、両側の照
明器具３からの光が外反射板１１に反射されて照明板５
の中央凹状部にも十分届き、照明板５全域に亘り略均一
に照光するようになる。

【００１５】

【発明の効果】本発明のエレベータかご室の天井照明装
置は、前述の如く構成したから、アーチ形状の照明板を
用いた二重天井照明方式でありながら、光むらや意匠性
の低下が無く、非常に意匠性に優れ且つ乗客に立体感と
解放感を与えることができる優れた照明装置となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のエレベータかご室の天井照明装置の一
実施例を示す断面図。

【図２】同上実施例の天井照明部の斜視図。

【図３】従来例を示す断面図。

【符号の説明】

１…かご室、２…天板、３…照明器具、４…取付枠、４
ａ…遮光部、５…照明板、１１…反射板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータのかご室内の天板の下側に照
   明器具とその更に下側に断面アーチ形状の照明板とを設
   けたエレベータかご室の天井照明装置において、前記照
   明器具を照明板の側方の取付枠の遮光部上に斜め上向き
   にして配設すると共に、その照明器具からの光を前記照
   明板に反射せしめる反射板を前記天板に設けて構成した
   ことを特徴とするエレベータかご室の天井照明装置。