JPH0516209A - フツ化ビニリデン系樹脂高絶縁性フイルムの製造方法 - Google Patents

フツ化ビニリデン系樹脂高絶縁性フイルムの製造方法

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JPH0516209A
JPH0516209A JP3195803A JP19580391A JPH0516209A JP H0516209 A JPH0516209 A JP H0516209A JP 3195803 A JP3195803 A JP 3195803A JP 19580391 A JP19580391 A JP 19580391A JP H0516209 A JPH0516209 A JP H0516209A
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JP
Japan
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vinylidene fluoride
film
cleanness
based resin
particle
Prior art date
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Pending
Application number
JP3195803A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshishige Arai
利重 荒井
Yoshiteru Shimakura
義輝 嶋倉
Atsushi Sugitani
厚志 杉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のフッ化ビニリデン系樹脂高絶縁性フ
ィルムの製造方法は、1ft3 当たりの体積中に存在する
0.5μm 以上の粒子の数として定義される清浄度が5万
以下の雰囲気中において、フッ化ビニリデン系樹脂の溶
融押出しを行ない、得られた溶融フィルムを冷却するこ
とを特徴とする。 【効果】 絶縁破壊強度の高いフッ化ビニリデン系樹脂
フィルムを安定して得ることができ、特にその延伸フィ
ルムは、電気用、特にコンデンサー用誘導体フィルムと
して有効に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁性に優れたフッ化
ビニリデン系樹脂延伸フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】フッ化ビニリデン樹脂フィルムは誘電率が
高く、その延伸フィルムは、電気用、特にコンデンサー
用などの誘電体フィルムとして使用されている。このフ
ィルムを用いたコンデンサーは、従来使用されているポ
リプロピレンフィルムやポリエチレンテレフタレートフ
ィルム等を用いたものに比して、非常にコンパクトであ
るという利点がある。然しながら、フッ化ビニリデン樹
脂延伸フィルムは、誘電率が高いという利点を有してい
るものの、誘電率とともにコンデンサーに要求される絶
縁破壊強度等の耐電圧特性が十分でないという欠点を有
しており、コンデンサーの小型化を行なう上でその改善
が望まれている。一般的に、樹脂フィルムは延伸により
絶縁破壊強度が向上するが、特に絶縁破壊強度を向上さ
せるために、フィルム原料として、精製されたフッ化
ビニリデン系樹脂を使用する、フィルム成形、延伸処
理に使用する装置部品の清浄度を上げる、フィルター
メッシュを細かくするなどして、溶融樹脂中に含まれる
塵等の異物を補集する、等の手段が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、これらの
手段をフッ化ビニリデン系樹脂延伸フィルムの製造に適
用したとしても、十分に絶縁破壊強度を向上させること
ができず、また高い絶縁破壊強度のフィルムを得ること
ができたとしても、延伸フィルムの絶縁破壊強度は不定
期的に低くなり、安定して絶縁破壊強度の高いフィルム
を得ることができないという問題があった。従って本発
明の目的は、絶縁破壊強度の高いフッ化ビニリデン系樹
脂延伸フィルムを安定に得ることが可能な製造方法を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、フッ化
ビニリデン系樹脂の溶融押出しを行ない、得られた溶融
フィルムを冷却することから成るフッ化ビニリデン系樹
脂高絶縁性フィルムの製造方法において、上記工程を、
1ft3 当たりの体積中に存在する 0.5μm 以上の粒子の
数として定義される清浄度が5万以下の雰囲気中で行な
うことを特徴とする方法が提供される。
【0005】即ち本発明の製造方法は、押出機を用いて
のフィルム成形を清浄度が5万以下、好ましくは2万以
下の雰囲気中で行なうことにより、絶縁破壊強度が向上
したフッ化ビニリデン系樹脂フィルムを安定に得ること
に成功したものである。尚、本明細書において、雰囲気
中の清浄度は、例えばパーティクルカウンターによって
測定される。清浄度の調整は、例えば室内あるいはフィ
ルム形成に使用する装置の空気取り入れ口及び空気排出
口等に、 0.3μm 粒子用の精密な空気フィルターを取り
付けるとともに、作業人員の制限、作業服の制電材質
化、出入口へのエアーシャワーの設置、床上防塵マット
の設置を行なうことにより達成される。またこのような
雰囲気の形成は、フィルム形成を行なう室内全体につい
て行なうことが望ましいが、経済性を考慮して、フィル
ム作成装置のみを構造物で囲う等などして、その中の雰
囲気のみについて上記の様な清浄度としてもよい。
【0006】本発明において、フィルム原材料として使
用されるフッ化ビニリデン系樹脂としては、フッ化ビニ
リデンホモポリマーのみならず、フッ化ビニリデンを主
体とする共重合体も使用することができる。フッ化ビニ
リデンと共重合可能な単量体としては、例えばフッ化ビ
ニル三フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、四フッ
化エチレン、四フッ化メチルエチレン、六フッ化エチレ
ン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等を挙げるこ
とができる。また、フッ化ビニリデン系樹脂の絶縁性等
の特性を損なわない範囲内において、ポリメチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等
のアルキル(メタ)アクリレート等が上記フッ化ビニリ
デン系樹脂にブレンドされている樹脂組成物も使用する
ことができる。
【0007】フッ化ビニリデン系樹脂を用いてのフィル
ム成形は、前述した清浄度が一定の範囲に保持されてい
る雰囲気中で行なわれることを除けばそれ自体公知の押
出成形によって行なわれ、例えば押出機を用いての溶融
押出を行ない、押出機ダイから押し出された溶融フィル
ムないしシートをキャステイングローラで急冷しながら
引き取ることにより行なわれる。
【0008】得られたフィルムは、後述する実施例の結
果(表1)から明らかな通り、その絶縁破壊強度は極め
て高く、それ自体で高絶縁性フィルムとして使用できる
が、さらに絶縁破壊強度を高めるために、必要により延
伸処理が行なわれる。この延伸処理も、前述した5万以
下、特に2万以下の清浄度の雰囲気中で行なうことが好
適である。延伸は、フッ化ビニリデン系樹脂の軟化点以
上融点未満の温度で行なわれ、一軸延伸、二軸延伸の何
れでもよく、二軸延伸の場合には、所謂逐次延伸あるい
は同時二軸延伸の何れによっても行なうことができる。
延伸終了後は、必要により、延伸温度以上融点未満の温
度での熱固定が行なわれ、フィルムに熱収縮性が与えら
れる。
【0009】
【実施例】
実施例1 押出機、ダイス、引取冷却ロール及び巻取り機を含む装
置を構造物で囲い、装置内への空気取入口及び装置内か
らの空気排出口に 0.3μm 粒子捕集用フィルターを設置
し、装置内部の雰囲気を1万に保持した。尚、清浄度は
リオン社製のパーティクルカウンターを用いて測定し
た。次いで、フッ化ビニリデン樹脂として、Solef 1010
(solvey社製) を用い、上記装置により、溶融押出し
(樹脂溶融温度 : 220℃)、得られた溶融樹脂フィルム
をキャスト成形し、厚さ約 120μm の未延伸フィルムを
得た。得られたフィルムについて、 JIS法(25φ)によ
って絶縁破壊強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0010】実施例2 実施例1において、装置内雰囲気の清浄度を5万に保持
した以外は、実施例1と同様にして、厚さ約 120μm の
未延伸フィルムを得た。その絶縁破壊強度を表1に示
す。
【0011】比較例1 実施例1において、装置内雰囲気の清浄度を25万程度に
保持した以外は、実施例1と同様にして、厚さ約 120μ
m の未延伸フィルムを得た。その絶縁破壊強度を表1に
示す。
【0012】比較例2 実施例1において、装置内雰囲気の清浄度を45万程度に
保持した以外は、実施例1と同様にして、厚さ約 120μ
m の未延伸フィルムを得た。その絶縁破壊強度を表1に
示す。
【0013】
【表1】
【0014】実施例3 実施例1で得られた未延伸フィルムを、清浄度が1万に
保持された室内に設置された縦延伸機及び横延伸機を用
いて、縦方向に 3.5倍延伸し引き続いて横方向に 3.5倍
延伸し、厚さ約10μm の2軸延伸フィルムを得た。この
延伸フィルムについて、実施例1と同様に絶縁破壊強度
を測定し、その結果を表2に示す。
【0015】実施例4 実施例3において、清浄度が5万に保持された室内に設
置された縦延伸機及び横延伸機を用いた以外は、実施例
3と同様にして厚さ約10μm の2軸延伸フィルムを得
た。この延伸フィルムの絶縁破壊強度を表2に示す。
【0016】比較例3 実施例3において、清浄度が25万に保持された室内に設
置された縦延伸機及び横延伸機を用いた以外は、実施例
3と同様にして厚さ約10μm の2軸延伸フィルムを得
た。この延伸フィルムの絶縁破壊強度を表2に示す。
【0017】比較例3 実施例3において、清浄度が45万に保持された室内に設
置された縦延伸機及び横延伸機を用いた以外は、実施例
3と同様にして厚さ約10μm の2軸延伸フィルムを得
た。この延伸フィルムの絶縁破壊強度を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁破壊強度の高いフ
ッ化ビニリデン系樹脂フィルムを得ることができ、特に
その延伸フィルムは、電気用、特にコンデンサー用誘導
体フィルムとして有効に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:34 B29L 7:00 4F (72)発明者 杉谷 厚志 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山2668−22 信 越化学工業株式会社高分子機能性材料研究 所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化ビニリデン系樹脂の溶融押出しを
    行ない、得られた溶融フィルムを冷却することから成る
    フッ化ビニリデン系樹脂高絶縁性フィルムの製造方法に
    おいて、 上記工程を、1ft3 当たりの体積中に存在する 0.5μm
    以上の粒子の数として定義される清浄度が5万以下の雰
    囲気中で行なうことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で得られたフィルムを、前記清
    浄度が5万以下の雰囲気中で延伸することを特徴とする
    フッ化ビニリデン系樹脂高絶縁性延伸フィルムの製造方
    法。
JP3195803A 1991-07-10 1991-07-10 フツ化ビニリデン系樹脂高絶縁性フイルムの製造方法 Pending JPH0516209A (ja)

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JP3195803A JPH0516209A (ja) 1991-07-10 1991-07-10 フツ化ビニリデン系樹脂高絶縁性フイルムの製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0950499A1 (de) * 1998-04-16 1999-10-20 lean tec Entwicklungs GmbH Verfahren zur Herstellung von besonders oberflächenreinen Blas- oder Giessfolien sowie Einrichtung zur Durchführung des Verfahrens
WO2011089948A1 (ja) * 2010-01-20 2011-07-28 ダイキン工業株式会社 高誘電性フィルム
CN113272113A (zh) * 2018-12-27 2021-08-17 王子控股株式会社 非晶态热塑性树脂膜、电容器用金属化膜、膜卷及电容器

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