JPH05161980A - 溶接機の診断方法 - Google Patents

溶接機の診断方法

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JPH05161980A
JPH05161980A JP32776591A JP32776591A JPH05161980A JP H05161980 A JPH05161980 A JP H05161980A JP 32776591 A JP32776591 A JP 32776591A JP 32776591 A JP32776591 A JP 32776591A JP H05161980 A JPH05161980 A JP H05161980A
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welding
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Tatsuya Nishikawa
達也 西川
Satoshi Kasai
聡 笠井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接条件や鋼種の変化にかかわらず、溶接機
の異常を速やかに検知すると共に、設備稼動の是非につ
いても、速やかに判定できる溶接機の診断技術を提供す
ること。 【構成】 鋼材の抵抗溶接時における溶接電流や溶接電
圧,溶接速度,電極輪の加圧力等の溶接機作動数値を出
力させ、予め設定された基準値と比較解析して溶接設備
の異常を検知し、また前記各出力の少なくとも1以上の
前記作動数値の最大値,最小値および平均値からこれら
のバラツキを算出し、予め設定された基準値との比較の
下で傾向値管理することにより、設備稼動の是非につい
て速やかに判定する。これにより、溶接条件や鋼種の変
化にかかわらず、溶接機の異常を速やかに検知すると共
に、設備稼動の是非についても、速やかに判定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼材の抵抗溶接時にお
ける溶接機の診断方法に関し、特に溶接電流や溶接電圧
測定値等の変動から溶接機の異常を予知し、さらにこれ
らの各測定値のバラツキを蓄積した傾向値管理データか
ら、その設備稼動の是非について判定する方法に関する
提案である。
【0002】
【従来の技術】一般に、シーム溶接等の抵抗溶接は、図
1に示すように、電極1を介して重ね合わせた被溶接材
料(母材)2の接合部に通電し、抵抗発熱溶融部(ナゲ
ット)3を形成することによって、このナゲット3を介
して両母材を溶着する技術である。従って、このナゲッ
ト3の形成状態こそ、溶接強度等の溶接部品質に大きな
影響を及ぼす要因となることから、このナゲット3の形
成状態を左右する抵抗溶接機の作動状態,すなわち、溶
接電流や溶接電圧等の溶接機作動数値の管理が、極めて
重要となる。
【0003】この溶接電流や溶接電圧等の溶接機作動数
値を管理することにより、溶接状態あるいは溶接設備の
状態を診断する従来技術としては、例えば、特開平3−
32474 号公報に開示されているような方法がある。この
開示技術は、溶接毎に、溶接電流や溶接電圧等の溶接機
作動数値の出力信号を入力して溶接機に投入した電力量
を算出し、この電力量を予め設定された基準値と比較す
ることにより、溶接電流や溶接電圧等の溶接機作動数値
の異常,ひいては溶接状態の異常を検知する方法であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は、溶接電流や溶接電圧等の溶接機作動数値と基
準値の比較を、各溶接の度ごとに、絶対値で行う方法で
あるから、例えば、条件が変わらない一回の溶接中の設
備異常の発生には検知が有効であるが、被溶接材の板厚
や鋼種が変化した場合には、溶接条件も変化するため、
前記基準値を変更しなければならず、これをそのままに
して診断すると、設備が正常でも異常であるというよう
な誤動作を招くことがあった。
【0005】そのため、従来は、溶接条件の変化に応じ
て前記異常診断基準値も変化させる必要があり、従って
特定の基準値に基づく傾向管理を不可能にするばかりで
なく、溶接機稼動の是非に関する傾向が速やかに把握で
きないという欠点があった。
【0006】そこで、本発明は、前記従来技術が抱えて
いる欠点を克服することを目的とし、特に溶接条件や鋼
種の変化にかかわらず、溶接電流や溶接電圧等の溶接機
作動数値の異常,すなわち溶接機異常を速やかに検知す
ると共に、特定の基準値に基づいた傾向値管理により、
設備稼動の是非についても、速やかに判定できるような
溶接機の診断技術を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的実現のために
鋭意研究した結果、本発明者らは、各溶接時の溶接電流
や溶接電圧等の溶接機作動数値のバラツキに着目した場
合、このバラツキによる管理によれば、従来技術のよう
に診断のための基準値を変化させることを必要とするこ
となく、前記各検出値による傾向値管理ができることを
見出し、以下に述べるような本発明方法に想到した。
【0008】すなわち、本発明は、鋼材の抵抗溶接時に
おける溶接電流や溶接電圧,溶接速度,電極輪の加圧力
等の溶接機作動数値を出力させ、予め設定された基準値
と比較解析して溶接設備の異常を検知し、また前記各出
力の少なくとも1以上の前記作動数値の最大値,最小値
および平均値からこれらのバラツキを算出し、予め設定
された基準値との比較の下で傾向値管理することによ
り、設備稼動の是非について速やかに判定することを特
徴とする溶接機の診断方法である。
【0009】
【作用】図2は、本発明に係る溶接機の異常診断方法の
一実施例を示すシステム構成図であり、各溶接時の度ご
とに、溶接電流や溶接電圧,溶接速度等の溶接機作動数
値を、予め設定された基準値と比較すると共に、その測
定値の変動(バラツキ)を傾向値管理の下で評価し、溶
接機の異常を検知するとともに、その設備稼動の是非に
ついて判定するようにしたシステムである。
【0010】この図において、各溶接時の度に、まず、
高速で測定した図3に示すような波形の溶接電流や溶接
電圧等の溶接機作動数値の出力信号を、それぞれ記憶装
置4に入力する。次いで、記憶装置4に蓄積したデータ
信号から、バラツキ演算回路5においてバラツキσ=
(最大値−最小値)/平均値を算出し、異常検知回路6
および傾向値管理判定回路7に入力して、オンラインで
異常を常時検出するようになっている。すなわち、異常
検知回路6では、入力値と基準値とを絶対値で比較する
ことによって、溶接機の設備的な異常検知を行い、傾向
値管理判定回路7では、設備異常の出力信号に基づい
て、図4に示すような、溶接の度に蓄積された前記バラ
ツキσを特定の基準値と比較した傾向値管理データが図
示しないCRT等に出力され、その結果から、設備稼動の
是非について判定するようになっている。
【0011】従って、上述した検出出力に基づいて溶接
機の診断を行うようにすれば、速やかに溶接機の異常を
検知することができると共に、その設備稼動の是非につ
いても同時に判定することができるので、溶接装置の設
備調整のための操業停止も必要最小限ですみ、溶接破断
を著しく低減でき、溶接精度の向上および製品歩留の向
上が図れ、ライン稼動率が大幅に改善される。
【0012】
【実施例】図2〜4に基づいて、本発明に係る溶接機の
診断方法を、鋼帯の連続処理ライン入側に設置したシー
ム溶接機に適用した例について説明する。なお、このシ
ーム溶接機を用いた溶接は、図1に示すように、先行鋼
帯の尾端部と後行鋼帯の先端部とを重ね合わせて、この
重ね合わせ部を上下一対の電極輪にて加圧しながら鋼帯
の幅方向に移動させて行う。
【0013】本発明の溶接機異常診断方法は、まず、シ
ーム溶接時の溶接電流,溶接電圧,溶接速度(電極輪の
周速)および電極輪の加圧力等を測定した信号を、各記
憶装置4に入力する。図3は、例えば、溶接電流を3ms
ecの周期で測定したものであり、横軸は、時間もしくは
鋼帯幅方向位置である。
【0014】次いで、このようにして記憶装置4に蓄積
した各データ信号を、バラツキ演算回路5に入力し、こ
のバラツキ演算回路5では、各溶接毎の各データ信号の
バラツキσを算出し、その結果を異常検知回路6および
傾向値管理判定回路7に入力する。
【0015】そして、この異常検知回路6では、従来技
術と同様に、入力値と基準値とを絶対値で比較すること
によって、溶接機の設備的な異常検知を行う。すなわ
ち、入力値が基準値を超えた場合は、溶接機に異常があ
ると検知し、トリガー信号となって、警報等が表示され
るとともに、傾向値管理判定回路7に蓄積されている前
記バラツキσを特定の基準値と比較した傾向値管理デー
タをCRT等に検出表示させ、その結果から、設備稼動の
是非について判定する診断システムになっている。
【0016】このように、入力値と基準値との絶対値比
較から溶接機の異常が検知されると、上述のような傾向
値管理データが出力され、例えば、図4に示すように、
バラツキσが25%を超えれば、オフラインにて点検修理
を行う等の異常に対する措置を迅速に講じることができ
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の溶接機診
断方法によれば、溶接条件や鋼種の変化にかかわらず、
溶接電流や溶接電圧等の溶接機作動数値の異常,すなわ
ち溶接機の異常を速やかに検知できると共に、特定の基
準値に基づいた傾向値管理により、設備稼動の是非につ
いても、速やかに判定できる。しかも、これにより、溶
接時における溶接破断を未然に防止することができ、ラ
イン稼動率を大幅に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シーム抵抗溶接の原理を示す説明図である。
【図2】本発明に係る溶接機の診断方法の一実施例を示
すシステム構成図である。
【図3】溶接電流を3msecの周期で測定した入力信号の
例を示す図である。
【図4】バラツキσの傾向値管理データの一出力例を示
す図である。
【符号の説明】
1 電極 2 被溶接材 3 ナゲット 4 記憶装置 5 バラツキ演算回路 6 異常検知回路 7 傾向値管理判定回路 8 生信号 9 測定ポイント 10 異常判定基準値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材の抵抗溶接時における溶接電流や溶
    接電圧,溶接速度,電極輪の加圧力等の溶接機作動数値
    を出力させ、予め設定された基準値と比較解析して溶接
    設備の異常を検知し、また前記各出力の少なくとも1以
    上の前記作動数値の最大値,最小値および平均値からこ
    れらのバラツキを算出し、予め設定された基準値との比
    較の下で傾向値管理することにより、設備稼動の是非に
    ついて速やかに判定することを特徴とする溶接機の診断
    方法。
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JP2501156B2 (ja) 1996-05-29

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