JPH0516066Y2 - - Google Patents

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JPH0516066Y2
JPH0516066Y2 JP1986093201U JP9320186U JPH0516066Y2 JP H0516066 Y2 JPH0516066 Y2 JP H0516066Y2 JP 1986093201 U JP1986093201 U JP 1986093201U JP 9320186 U JP9320186 U JP 9320186U JP H0516066 Y2 JPH0516066 Y2 JP H0516066Y2
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steering
force
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両のステアリングホイールの操舵
力を助勢する動力舵取装置(パワーステアリング
機構)に関し、とくに実際の操舵トルクを目標と
する操舵トルクに制御することが可能な動力舵取
装置に関する。
〔従来の技術〕
従来から、ステアリングホイールからの操舵ト
ルクが入力される入力軸と、この入力軸に相対回
転可能に連結され入力軸からの操舵角を車輪側へ
と伝達する出力軸と、両軸間の相対回転によりパ
ワーシリンダへの作動油の給排を制御する油圧切
換弁機構と、を備えた動力舵取装置が各種知られ
ている。この動力舵取装置では、出力軸にパワー
シリンダの出力が助勢され、ステアリングホイー
ルは軽い力で操作可能となる。
このような動力舵取装置においては、ステアリ
ングホイール操作力が軽くてすむので、高速時に
ステアリングホイールを切り込みすぎるおそれが
あり、それを防止するため従来から速度感応型の
動力舵取装置が知られている(たとえば特公昭57
−53236号公報)。この種の速度感応型動力舵取装
置においては、車速が速くなる程入力軸と出力軸
間に相対回転を生じにくくし、ステアリングホイ
ール操作力が重くなるようにしてある。両軸間の
相対回転を拘束する方向に力を作用させるには、
たとえばばね部材や油圧を用いて出力軸を入力軸
に付勢する構造が採られる。この場合、入力軸と
出力軸との相対回転可能な連結部にカムフオロア
を設けた構造も知られている(たとえば特開昭60
−110571号公報)。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の動力舵取装置における操
舵トルクの制御は、たとえばコンピユータのマツ
プにしたがつて制御用アクチユエータを作動させ
るオープンループ制御であつたため、ユーザ等で
操舵トルク制御指令値演算の基礎となる条件が変
更された場合、変更前に設定されていた操舵トル
ク制御値と、変更後の条件における目標とする操
舵トルク制御値とがずれてしまい、現実には最適
操舵トルクに制御されなくなるという問題があ
る。
たとえば、ユーザ等で車両のタイヤ条件を変更
した場合(たとえば、通常タイヤからスノータイ
ヤに変えた場合)、タイヤの特性(セルフアライ
ニングトルク、コーナリングフオース等)が変化
し、その結果操舵トルクが軽くなりすぎる不具合
が生じるおそれがある。また、作動油は気温変化
等で粘性変化し操舵トルクが変化するが、これを
たとえば温度センサで修正するようにしても、ユ
ーザで使用オイルを変更した場合は粘度指数が変
わるので、十分に温度補正ができないことにな
り、やはり最適な操舵トルクが得られない場合が
ある。
さらにオープンループ制御方式では、操舵トル
クを極力制御目標値に近づけるために、各部品の
精度、たとえば油圧切換弁機構各部の精度や入力
軸と出力軸との連結部精度を高める必要があり、
その分コストが増大するという基本的な問題もあ
る。
本考案は、上記の問題点に着目し、部品精度を
著しく高めることなく実際に生じる操舵トルクを
正確に制御目標値に合致させることが可能な動力
舵取装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕 この目的に沿う本考案の動力舵取装置は、ステ
アリングホイールからの操舵トルクが入力される
入力軸と、該入力軸の回転力が伝達される出力軸
とを相対回転可能に連結し、前記入力軸と出力軸
との相対回転により作動する油圧通路切換機構を
介して操舵力を助勢するパワーシリンダを制御す
る動力舵取装置において、 前記入力軸と出力軸との連結部に設けられ、該
両軸の相対回転時に出力軸を軸方向に移動させる
係合カムと、 前記出力軸を入力軸に向けて付勢する弾性部材
と、 前記係合カムによる前記出力軸の軸方向の移動
に伴う前記弾性部材の弾性変形量を検出する位置
検出手段と、 前記出力軸を入力軸に向けて付勢する油圧を検
出する油圧検出手段と、 前記位置検出手段からの情報と油圧検出手段か
らの情報とに基づき求められる検出操舵トルクと
目標操舵トルクとの差を算出し、該算出された操
舵トルクの差に基づき前記出力軸を付勢する油圧
の補正を行うことにより検出操舵トルクを目標操
舵トルクに追従させる制御手段と、 を設けたものから成る。
〔作用〕
このように構成された動力舵取装置において
は、出力軸を入力軸に向けて付勢することによ
り、入力軸と出力軸との連結部における係合が行
なわれる。この付勢力は、弾性部材の付勢力と油
圧の付勢力との合力によつて得られるものであ
り、入力軸と出力軸との相対回転に対し拘束力を
作用させるものである。
位置検出手段は出力軸の軸方向の移動を検出す
るためのものであり、出力軸の軸方向の移動を検
出することにより弾性部材の弾性変形量が検出さ
れ、結果的に弾性部材の反力が検出される。すな
わち、位置検出手段によつて出力軸へ付与される
付勢力を間接的に把握することが可能となる。ま
た、出力軸を入力軸に向けて付勢する油圧は、油
圧検出手段によつて検出されるので、油圧による
出力軸へ付与される付勢力も把握することが可能
となる。
出力軸への付勢力と操舵トルクとは一定の関係
にあるので、この付勢力から実際の操舵トルクを
求めることが可能となる。位置検出手段からの情
報と、油圧検知手段からの情報とによつて、実際
の操舵トルクが求められると、この操舵トルクと
目標操舵トルクとの比較が制御手段によつて行な
われ、両者の差に基づいて出力軸を付勢する油圧
の補正が行なわれる。したがつて、検出操舵トル
クを目標操舵トルクに追従させることが可能とな
る。
このように、位置検出手段と油圧検知手段を介
して間接的に検知された操舵トルクがフイードバ
ツクされ、目標操舵トルクと比較されるので、タ
イヤや作動油の条件が変更されても、操舵トルク
は正確に目標値に制御され、しかも各部部品精度
がそれ程高くなくても、フイードバツク制御する
ことにより、目標操舵トルクと現実に生じる操舵
トルクとの差は自動的に修正される。
〔実施例〕
以下に、本考案の望ましい実施例を図面を参照
して説明する。
第1実施例 第1図ないし第7図は、本考案の第1実施例に
係る動力舵取装置を示しており、とくにラツクピ
ニオン式動力舵取装置に適用した場合を示してい
る。この動力舵取装置においては、バルブハウジ
ング11内に回転可能に支持した、ステアリング
ホイール1からの操舵トルクが入力される入力軸
12と、バルブハウジング11と一体のギヤハウ
ジング13内に回転可能に支持した、車輪側へと
入力軸12の操舵角を伝達するピニオンシヤフト
からなる出力軸14とがそれらの端部間にて相対
回転可能に嵌合されている。入力軸12と出力軸
14は、後述するカムフオロア24および付勢機
構30により連結されている。入力軸12におけ
るバルブハウジング11内の部位には、バルブロ
ータ21が形成されており、その外周にバルブス
リーブ22が同心的に配置されている。出力軸1
4は、パワーシリンダ41のロツドを構成するラ
ツクバー15に常時噛合している。
バルブロータ21は、入力軸12の外周のたと
えば8箇所に均等に形成されて軸方向に延びる円
弧溝21aと、各円弧溝21aの1つおきの底部
から軸心へ延びて内孔21cに達する連通孔21
bを備えている。また、バルブロータ21は、バ
ルブスリーブ22より上方の部位に、その外周か
ら軸心へ延びて内孔21cに達する連通孔21d
を備えている。
バルブスリーブ22は、バルブロータ21とと
もに油圧切換機構の構成部材であり、バルブロー
タ21の外周に同心的かつ回動可能に組付けら
れ、その下端にて連結ピン23を介して出力軸1
4の上端部に連結されている。バルブスリーブ2
2においては、内周の8箇所に均等に形成されて
軸方向に延びる切換溝22aを備えている。各切
換溝22aのうち、それらの半数はバルブスリー
ブ22の外周に設けた上側環状溝22bに連通
し、かつ残りの半数はバルブスリーブ22の外周
に設けた下側環状溝22cに連通している。バル
ブスリーブ22は、公知のバルブスリーブと同様
のもので、上側環状溝22bが給排流路41aを
介してパワーシリンダ41の右側油室R1に連通
するとともに、下側環状溝22cが給排流路41
bを介してパワーシリンダ41の左側油室R2に
連通し、かつバルブスリーブ22の外周に設けた
中央環状溝22dが供給流路42aを介して油圧
ポンプ2に連通している。バルブスリーブ22の
上方に位置し連通溝21dが開口する油室R3
は、排出流路42bを介して油圧ポンプ2のタン
クに連通している。
このような動力舵取装置においては、公知の動
力舵取装置と同様、軸12,14間に相対回転が
生じた場合、供給流路42aを通して供給された
作動油はバルブスリーブ22の中央環状溝22
d、いずれか一方の切換溝22a、上側環状溝2
2bまたは下側環状溝22cおよびいずれか一方
の給排流路41a,41bを経てパワーシリンダ
41の右側油室R1または左側油室R2内に供給
される。同時に、左側油室R2または右側油室R
1内の作動油は他方の給排流路41b,41a、
バルブスリーブ22の下側環状溝22cまたは上
側環状溝22b、他方の切換溝22a、油室R3
および排出流路42bを経てタンクに排出され
る。この結果、ステアリングホイール1の右切り
時または左切り時の操舵力が助勢される。
本実施例においては、出力軸14に同心的に設
けた挿入孔14a内にカムフオロア24が組付け
られ、かつ入力軸12の下端に係合凹部12aが
設けられている。
カムフオロア24は、第2図に示すように、円
柱状のカムピース24aからなるもので、カムピ
ース24aの上端部には傾斜面を有する一対の係
合カム24bが形成されている。このカムフオロ
ア24は、出力軸14の挿入孔14aに挿入さ
れ、連結ピン25を介して出力軸14に一体的に
組付けられている。出力軸14は、ブツシユ2
6、ボールベアリング27等を介してギヤハウジ
ング13内に回転可能かつ軸方向へ所定量摺動可
能に組付けられている。
ギヤハウジング13の下端部には、出力軸14
に対し付勢力を付与する付勢機構30が設けられ
ている。付勢機構30は、ギヤハウジング13の
下端開口部13aに介装したピストン31および
弾性部材としての皿バネ32を備え、これらは下
端開口部13aに螺着したプラグ16により組付
けられている。皿バネ32は、ピストン31を介
して出力軸14を入力軸12側へ付勢しており、
カムフオロア24の各係合カム24bは係合凹部
12aの各カム面12bに付勢された状態で係合
するようになつている。ピストン31は、下端開
口部13a内に液密的に軸方向へ摺動可能に嵌挿
されてプラグ16との間に油室R4を形成してお
り、この油室R4内には、油圧ポンプ2の背圧ラ
イン3の油圧が、油圧制御手段としての比例ソレ
ノイドバルブ4で制御され、操舵力制御油圧とし
て供給される。
付勢機構30の下方には、出力軸14の軸方向
の移動量を検出する位置検出手段としての差動ト
ランス51が設けられている。出力軸14の下端
には、作動トランス51のコア51aが取付けら
れており、プラグ16にはそのコイル51bが取
付けられている。作動トランス51は、出力軸1
4の変位を電気信号(位置情報)に変換し、それ
を出力線52を介して後述する制御手段54に出
力するようになつている。すなわち、作動トラン
ス51は、皿バネ32は弾性変形によるばね反力
を検出できるようになつている。このばね反力
は、皿ばね32による出力軸14への付勢力とし
て把握される。油室R4のポートR4aに接続さ
れる背圧ライン3には、油室R4にかかる油圧
(操舵力制御油圧)を検出する油圧検出手段とし
ての油圧センサ53が設けられている。この油圧
は、出力軸14を入力軸12に向けて付勢する付
勢力として把握される。差動トランス51と油圧
センサ53は、出力軸14を入力軸12側へ付勢
する付勢力を検出するセンサを構成し、ともにそ
の出力が制御手段(コンピユータ)54に入力さ
れている。コンピユータ54は、フイードバツク
信号であるこれら検出信号に基づいて目標値との
差を演算し、目標とする操舵トルクに相当する信
号を、比例ソレノイドバルブ4に出力するように
なつている。これにより、操舵力制御油圧(油圧
R4の油圧)が補正され、検出操舵トルクが目標
操舵トルクとなるように制御される。なお、55
はダストシール、16aはプラグ16を回すため
の溝を示している。
第4図に示すように、コンピユータ54には、
差動トランス51からの変位信号TMR1、油圧セ
ンサ53からの油圧信号TMR2の他、車速センサ
56からの車速信号V、操舵角センサ57からの
操舵角信号θMが入力部58に入力される。そし
て、CPU(中央処理装置)59で、ROM60,
RAM61,RAMバツクアツプ62のマツプに
従がい目標とする操舵トルクが演算され、演算値
が入・出力部63に送られ、そこから比例ソレノ
イドバルブ4の出力信号ISOとして出力される。
コンピユータ54では、第5図に示す演算処理
が行なわれる。
第5図のステツプ301に示すように、入力部5
8によりTMR1とTMR2が読み込まれる。皿バネ
32の力と油室R4の油圧による力の合力は、出
力軸14を入力軸12側に付勢する力であり、こ
の付勢力は操舵トルクと一定関係にある力として
読み込まれるので、TMR1+TMR2=TMRにて
実際に生じている付勢力が実際に生じている操舵
トルクに対応する力TMRとして読み込まれる。
ステツプ301では、この他にも車速V、操舵角θM
が読み込まれる。
つぎに、ステツプ302に進み、第6図のV−
TMCVのマツプから車速に基づく操舵トルク
TMCVが導出される。また、第7図のθM−TMC
θMのマツプから操作角に基づく操舵トルクTMC
θMが導出される。
つぎに、ステツプ304に進み、TMC=TMCV
TMCθMが演算され、TMCが算出される。このコ
ンピユータ54における演算においては、
TMCV、TMCθMは予め設定されたトルクであり、
TMCはそれから求められる操舵トルクの目標値
である。
つぎに、ステツプ305に進み、比例ソレノイド
バルブ4への駆動電流出力値ISOがISO=ISO−K
(TMR−TMC)によつて求められ、ステツプ306
において比例ソレノイドバルブ4の作動信号とし
て出力される。ここで、Kは、修正係数であり、
この値を大きくすればフイードバツク量も大きく
なるが、その自励振動も発生しやすくなるので、
実験や論理計算を基に適値に決定することが好ま
しい。また、このKを、車速や操舵角および操舵
力制御油圧の大小に応じて変化させれば、操舵フ
イーリングの向上や制御動特性の向上をはかるこ
とが可能である。
さらに、第6図に示す車速に基づく操舵トルク
V−TMCVのマツプや第7図に示す操舵角に基づ
く操舵トルクθM−TMCθMのマツプの他に、θM
(操舵速度)や横向加速度(いわゆる横G)等を
入出力し、それらを利用したり制御を追加するよ
うにしてもよい。
上記のようなフイードバツク制御においては、
実際に生じている操舵トルクに相当する力が、差
動トランス51からのばね反力検出信号および油
圧センサ53からの操舵力制御油圧検出信号から
検出される出力軸14の入力軸12側への付勢力
として検出され、検出された操舵トルクと、車
速、操舵角等に応じた目標操舵トルクとが比較さ
れ、実際の操舵トルクが目標操舵トルクになるよ
う制御される。この制御は、いわゆるクローズド
ループ制御であるから、従来のオープンループ制
御に比べ格段に制御精度が高められるとともに、
タイヤや作動油の条件が変わつても正確に目標と
する操舵トルクに制御される。
また、油圧系の異常、たとえばソレノイドバル
ブ等のアクチユエータの異物噛み込み等による異
常があつた場合に、設定トルクと実際のトルクに
差が生じるので、それをコンピユータで判断する
ことが可能となる。つまり、従来装置では、ドラ
イバーのフイーリングで判断するので個人差があ
つたが、コンピユータにより正確に判断できるよ
うになり、トラブルの早期発見が可能になる。
さらに、実際に生じている操舵力を検出するの
で、この検出値から実際にかかつているラツク軸
力(車輪を操舵する軸力)を正確に把握すること
ができ、その値から路面状況(たとえば路面が滑
りやすい状態であるか否か)をコンピユータで判
断することが可能になる。そして、その判断結果
を利用すれば、アンチスキツドコントロールブレ
ーキの制御性能やトラクシヨンコントロールの制
御性能の向上をはかることも可能である。
本実施例に、さらに横向加速度(横G)やヨー
レート等の計測量を追加して制御させる事も可能
である。
第2実施例 第8図ないし第10図は、本考案の第2実施例
を示している。
本実施例においては、第1実施例が操舵力制御
油圧が弾性部材による付勢力と同方向にかけられ
ていたのに対し、操舵力制御油圧がばね力を軽減
する方向にかけられる。第8図において、71は
弾性部材としての皿バネ72によつて付勢される
ピストンを示している。ピストン71はその上端
部側が出力軸73側に当接されるが、ピストン7
1の上端部側(つまり皿バネ72と反対側)に
は、油室R5が形成されており、ここに操舵力制
御油圧がポートR5aを通して導かれる。そし
て、ピストン71の変位を検出することにより皿
バネ72のばね反力を検出する作動トランス74
と、第9図に示すように油圧ポンプ75からの油
圧ラインにて操舵力制御油圧を検出する油圧セン
サ76が設けられている。これら両センサ74,
76からの信号はコンピユータ77に入力され、
コンピユータ77からの出力信号に基づき比例ソ
レノイドバルブ78が制御される。なお、図にお
いて79は油圧切換弁機構、80はパワーシリン
ダを示している。
このように構成された実施例装置においては、
第10図に示すように、車速Vに逆比例する操舵
力制御油圧PVに制御される。したがつて、皿バ
ネ72による力は車速増加とともに油圧PVの低
下によつて増大され、高速時はばね力のみによる
出力軸の入力軸側への付勢力とすることが可能で
ある。逆に据え切り時等においては、油圧PV
よつてばね力が軽減され、出力軸と入力軸は相対
回転しやすくなつて操舵トルクが軽減される。比
例ソレノイドバルブ78への出力電流についてみ
れば、電流値が小さい程油圧は大になり、操舵ト
ルクは軽くなり、逆に電流値が大きい程油圧は小
になり、操舵トルクは重くなる。
このような構成においては、皿バネ72のばね
力は、第1実施例よりも高く設定されるが、第1
実施例では直進走行中にもある程度高い油圧をか
けなければならなかつたのに対し、本実施例で
は、元々油圧が高い据え切り時や微低速時等の高
油圧が利用されるだけであり、高速走行時は高油
圧を必要としないので、油圧制御機構の設計が楽
になり、コストダウン、油圧切換弁機構部の小
型、軽量化をはかることができるとともに、油圧
を低減できる分省エネルギ効果を得ることができ
る。その他の構成、作用は第1実施例に準じる。
〔考案の効果〕
本考案によれば、つぎのような効果が得られ
る。
(1) 位置検出手段からの情報と油圧検出手段から
の情報によつて求められる検出操舵トルクと、
目標操舵トルクを比較し、検出操舵トルクを目
標操舵トルクに追従させるようにしたので、タ
イヤの条件、作動油の条件、路面の状況等が変
わつても、車速、操舵角等に応じた操舵トルク
の最適制御が可能となる。
(2) 検出値を目標値に追従させるフイードバツク
制御であるから、各部品にそれ程高い精度は要
求されず、またソレノイドバルブのヒステリシ
ス低減等も不要であるので、動力舵取装置のコ
ストダウンをはかることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例に係る動力舵取装
置の縦断面図、第2図は第1図の装置のカムフオ
ロアの斜視図、第3図は第1図の装置の全体機器
系統図、第4図は第1図のコンピユータのブロツ
ク図、第5図は第4図のコンピユータにおける制
御手順を示すフローチヤート、第6図は車速に関
する操舵トルクのマツプ、第7図は操舵角に関す
る操舵トルクのマツプ、第8図は本考案の第2実
施例に係る動力舵取装置の部分縦断面図、第9図
は第8図の装置の全体機器系統図、第10図は第
8図の装置における車速に関する操舵力制御油圧
マツプ、である。 1……ステアリングホイール、2,75……油
圧ポンプ、4,78……比例ソレノイドバルブ、
12……入力軸、14,73……出力軸、21…
…バルブロータ、22……バルブスリーブ、24
……カムフオロア、24b……係合カム、30…
…付勢機構、31,71……ピストン、32,7
2……弾性部材としての皿バネ、41,80……
パワーシリンダ、51,74……位置検出手段と
しての差動トランス、53,76……油圧検出手
段としての油圧センサ、54,77……制御手段
としてのコンピユータ、56……車速センサ、5
7……操舵角センサ、79……油圧切換弁、R4
……油室、R5……油室。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ステアリングホイールからの操舵トルクが入力
    される入力軸と、該入力軸の回転力が伝達される
    出力軸とを相対回転可能に連結し、前記入力軸と
    出力軸との相対回転により作動する油圧通路切換
    機構を介して操舵力を助勢するパワーシリンダを
    制御する動力舵取装置において、 前記入力軸と出力軸との連結部に設けられ、該
    両軸の相対回転時に出力軸を軸方向に移動させる
    係合カムと、 前記出力軸を入力軸に向けて付勢する弾性部材
    と、 前記係合カムによる前記出力軸の軸方向の移動
    に伴う前記弾性部材の弾性変形量を検出する位置
    検出手段と、 前記出力軸を入力軸に向けて付勢する油圧を検
    出する油圧検出手段と、 前記位置検出手段からの情報と油圧検出手段か
    らの情報とに基づき求められる検出操舵トルクと
    目標操舵トルクとの差を算出し、該算出された操
    舵トルクの差に基づき前記出力軸を付勢する油圧
    の補正を行うことにより検出操舵トルクを目標操
    舵トルクに追従させる制御手段と、 を設けたことを特徴とする動力舵取装置。
JP1986093201U 1986-06-20 1986-06-20 Expired - Lifetime JPH0516066Y2 (ja)

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JP (1) JPH0516066Y2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS601074A (ja) * 1983-06-20 1985-01-07 Kayaba Ind Co Ltd パワ−ステアリング装置
JPS604466A (ja) * 1983-06-23 1985-01-10 Nissan Motor Co Ltd パワ−ステアリング装置の操舵力制御方法
JPS60226368A (ja) * 1984-04-23 1985-11-11 Toyoda Mach Works Ltd 動力舵取装置の操舵力制御装置

Patent Citations (3)

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JPS6373U (ja) 1988-01-05

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