JPH11334559A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JPH11334559A
JPH11334559A JP10159932A JP15993298A JPH11334559A JP H11334559 A JPH11334559 A JP H11334559A JP 10159932 A JP10159932 A JP 10159932A JP 15993298 A JP15993298 A JP 15993298A JP H11334559 A JPH11334559 A JP H11334559A
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匡之 初田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】確実なフェールセーフ機能を有し、しかも軽量
化およびコストダウンを達成できる車両用操舵装置を提
供する。 【解決手段】操舵角指令値が入力されるステアリングホ
イール12と操舵輪7を操舵する操舵機構6a,6bと
が機械的に分離され、ステアリングホイールに入力され
た操舵角指令値を検出する操舵指令検出手段12bと、
操舵指令検出手段により検出された操舵角指令値に基づ
いて前記操舵機構を駆動するステアリングアクチュエー
タ6とを備えた車両用操舵装置であり、各車輪7,8の
制動力を任意の値に制御する制動制御手段5,14と、
ステアリングアクチュエータの異常時において、車両を
旋回させるように制動制御手段への指令値を制御する走
行制御手段9とをさらに備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用電動式操舵
装置に関し、特にフェールセーフ機構として制動系と駆
動系とを制御可能な機構を有する車両用操舵装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両の操舵系を電動化したものとして、
たとえば特開平7−125643号公報に開示された、
いわゆるステアリングバイワイヤ式操舵装置が知られて
いる。この種のステアリングバイワイヤ式操舵装置で
は、ステアリングホイールと車輪とが機械的に分離さ
れ、ステアリングホイールには操舵角の指令値を検出す
るセンサが設けられ、操舵用ギヤボックスのピニオンに
は実舵角を発生させるためのアクチュエータが設けられ
ている。そして、ステアリングホイールからの操舵角指
令に応じて実舵角目標値が決定され、この目標値によっ
てアクチュエータが制御される。
【0003】また、バイラテラルサーボと呼ばれる構成
が採用され、アクチュエータに作用する負荷度合でステ
アリングホイールに操舵反力を発生させる操舵反力モー
タを備えることで、パワーステアリングの操作フィーリ
ングで課題とされているいわゆる反力感も演出すること
ができる。
【0004】こうした電動式操舵装置によれば、運転者
の操舵指令値に修正を加えることで運転者の意志を阻害
することなく熟練者と同様のステアリング操作を実現す
ることができ、さらにステアリングホイールとピニオン
との間のコラムシャフトが不要となるので大幅な軽量化
が可能であるとともに、ステアリングホイールに依らな
い操舵系も可能となるので身体障害者用車両なども最小
限のコストアップで実現することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したス
テアリングバイワイヤ式操舵装置では、ステアリングホ
イールと操舵用ギヤボックスのラックとが機械的に連結
されていないので、アクチュエータ等が故障しても確実
にステアリング操作が続行できるよう、何らかのフェー
ルセーフ機構を設ける必要がある。上述した公報記載の
ものでは、モータ故障時の操舵用として油圧ポンプおよ
び油圧弁が設けられ、ここで発生する油圧によってラッ
クを変位させるといったフェールセーフ機構が採用され
ている。
【0006】しかしながら、こうした従来のものでは、
操舵装置全体の構成として、従来の油圧式パワーステア
リングに、さらにモータなどが付加された規模の大きな
ものとなり、システムの重量軽減やコスト低減などのメ
リットが充分生かされていないという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、確実なフェールセーフ機能
を有し、しかも軽量化およびコストダウンを達成できる
車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の車両用操舵装置は、操舵角指令値が
入力されるステアリングホイールと操舵輪を操舵する操
舵機構とが機械的に分離され、前記ステアリングホイー
ルに入力された操舵角指令値を検出する操舵指令検出手
段と、前記操舵指令検出手段により検出された操舵角指
令値に基づいて前記操舵機構を駆動するステアリングア
クチュエータとを備えた車両用操舵装置において、各車
輪の制動力を任意の値に制御する制動制御手段と、前記
ステアリングアクチュエータの異常時において、車両を
旋回させるように前記制動制御手段への指令値を制御す
る走行制御手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0009】この請求項1記載の車両用操舵装置では、
ステアリングアクチュエータの異常が検出された場合に
は、当該ステアリングアクチュエータの動作は停止し
て、制動制御手段からの指令値を制御することで車両を
旋回させる。これがステアリングアクチュエータ故障時
のフェールセーフ機能を司ることになるので、機械的な
バックアップ機構、たとえばステアリングホイールとラ
ックアンドピニオンとを機械的に連結するコラムやバッ
クアップ用の油圧機構などを設ける必要がなく、故障時
の信頼性を高めると同時に、車両の軽量化およびコスト
ダウンをも達成することができる。
【0010】上記請求項1記載の車両用操舵装置では、
各車輪の制動力を制御することで車両を旋回させる構成
としたが、請求項2記載の車両用操舵装置は、車両の駆
動力を任意の値に制御する駆動制御手段をさらに備え、
前記走行制御手段は、前記ステアリングアクチュエータ
の異常時において、車両を旋回させるように、前記制動
制御手段への指令値および前記駆動制御手段への指令値
を制御することを特徴とする。このように制動力に加え
て駆動力をも制御することで、車両がより旋回しやすく
なる。
【0011】上記発明において、車両を旋回させるため
の具体的手法は特に限定されないが、請求項3記載の車
両用操舵装置は、前記走行制御手段は、前記操舵指令検
出手段により検出された操舵角指令値と車速とから求め
られる車両のヨーレイトを目標値として、左右車輪に制
駆動力を付与することを特徴とする。かかるヨーレイト
を達成することが実際の操舵に最も近づくからである。
【0012】請求項4記載の車両用操舵装置は、前記走
行制御手段は、前記左右車輪の制駆動力の平均値が、前
記操舵指令検出手段からの操舵角指令値がゼロの場合の
制駆動力に一致するように前記制動制御手段および/ま
たは前記駆動制御手段への指令値を制御することを特徴
とする。こうすることで、操舵したことによる車両の加
減速がなくなり、運転者に違和感を与えることが防止さ
れる。
【0013】請求項5記載の車両用操舵装置は、前記走
行制御手段は、前記制動制御手段および/または前記駆
動制御手段からの指令値を制御しても前記目標とするヨ
ーレイトが達成できないと判断したときは、車両の左右
後輪の制動力を増加させることを特徴とする。左右後輪
の制動力を増加させると車両全体の制駆動力は制動側へ
スライドし、後輪の横方向の滑り角の増加と車速の低下
とによって、車両がより旋回する方向になるからであ
る。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、ステア
リングアクチュエータの異常が検出された場合には、制
動制御手段への指令値を制御することで車両を旋回さ
せ、これをステアリングアクチュエータ故障時のフェー
ルセーフ機能としているので、機械的なバックアップ機
構、たとえばステアリングホイールとラックアンドピニ
オンとを機械的に連結するコラムやバックアップ用の油
圧機構などを設ける必要がなく、故障時の信頼性を高め
ると同時に、車両の軽量化およびコストダウンをも達成
することができる。
【0015】このことに加えて、請求項2記載の発明に
よれば、制動力に加えて駆動力をも制御することで、車
両がより旋回しやすくなる。
【0016】また請求項3記載の発明によれば、操舵指
令検出手段により検出された操舵角指令値と車速とから
求められる車両のヨーレイトを目標値として左右車輪に
制駆動力を付与するので、実際の操舵に最も近い状態で
車両を旋回させることができ、運転者に与える違和感を
除去することができる。
【0017】請求項4記載の発明によれば、操舵したこ
とによる車両の加減速がなくなり、運転者に違和感を与
えることが防止される。
【0018】請求項5記載の発明によれば、左右後輪の
制動力を増加させると車両全体の制駆動力は制動側へス
ライドするので、後輪の横方向の滑り角の増加と車速の
低下とによって、車両をより旋回する方向に作用させる
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の車両用操舵装置の実
施形態を示す車両の平面図であり、エンジン1はガソリ
ンあるいは軽油などの燃料を燃やして車両の走行力を得
る。このエンジン1には、電動スロットル1aが設けら
れ、アクセルペダル10によって与えられる運転者の加
速要求に応じてスロットルバルブ1bが開閉すること
で、エンジン1へ供給される空気量が調節される。な
お、電動スロットル1aに代えてワイヤ式のメカニカル
スロットルも採用できるが、本発明の制御をより緻密な
ものとするために本例では電動スロットル1aとされて
いる。
【0020】エンジン1にはギヤなどの変速機構を有す
るトランスミッション2が連結されており、本発明には
マニュアル式、オートマチック式の何れも採用すること
ができ、また変速機構は一般的な遊星歯車式の他にもベ
ルト式のCVTなども用いることができる。本例では、
電動スロットル1aの場合と同様に、本発明の制御をよ
り緻密なものとするためにオートマチック式トランスミ
ッションが採用されている。
【0021】トランスミッション2に連結されたディフ
ァレンシャルギヤ3は、トランスミッション2で変速さ
れたエンジン駆動力を左右の前輪7にドライブシャフト
4a,4bを介して分配するものである。
【0022】前輪7および後輪8の四輪のそれぞれに
は、ブレーキアクチュエータ5が設けられており、ブレ
ーキペダル11の踏み加減に応じて各車輪7,8を制動
する。このブレーキアクチュエータ5としては、液圧を
制御する方式のものや液圧を使わずに各車輪のパッドを
ブレーキディスクに押し付ける力を制御する方式のもの
等々を用いることができ、本発明では、要するに四輪の
制動力が任意に制御できるものであれば良い。
【0023】ステアリングアクチュエータ6は、ステア
リングホイール12の操作量(実際には操舵角センサ1
2bで操舵角が検出される。)に応じてラック6aを図
の上下に移動させるもので、このラック6aを移動させ
る具体的機構としては、ボールネジ軸をラック6aとし
て電動モータでボールネジナットを回す機構、ラックア
ンドピニオンのピニオンに電動モータを取り付けた機
構、電動ポンプで発生させた油圧をラックに設けられた
ピストンシリンダ構造に電子油圧弁で制御して与える機
構などが考えられる。
【0024】何れにしても電気的に与えられた指令を受
けてラック6aを所定位置まで変位させる動作を行うも
のであればよい。ただし、本発明では、非制御状態にお
いて自由にラック6aが移動できる構造が望ましく、こ
うすることで非制御状態で外乱のない場合にはホイール
アライメントによる復元力でタイヤが直進するような向
きを維持することができる。この意味で、ステアリング
のもう一つの代表的な形式であるリサーキュレーティン
グボール式は好ましくない。
【0025】ラック6aの先端は、タイロッド6bを介
して前輪7のアクスル7aに接続されており、タイロッ
ド6bで押されることにより前輪7の向きが変動する。
また、ステアリングホイール12には、反力モータ12
aが設けられており、ステアリングアクチュエータ6の
負荷状態をステアリングホイール12に戻す機能を司
る。これにより、機械的に連結されたステアリングと同
様に、ステアリング操作に適度な重さが与えられること
になり、走行時にハンドルを切り過ぎたり、接輪時にハ
ンドルを無理に切って破損させるといった不具合が防止
できる。
【0026】また、本実施形態の車両用操舵装置には、
走行制御コントローラ9が設けられており、アクセルペ
ダル10、ブレーキペダル11、ステアリングホイール
12の操作情報および車両の走行情報を収集し、各アク
チュエータの動作指令値を決定する。
【0027】ここで決定された動作指令は、エンジンコ
ントローラ13、ブレーキコントローラ14、ステアリ
ングコントローラ15のそれぞれに送出され、各コント
ローラ13,14,15が、それぞれの配下のアクチュ
エータを制御する。
【0028】エンジンコントローラ13の配下には、エ
ンジン本体の燃料噴射弁、点火プラグなどの他に電動ス
ロットル1aやトランスミッション2などがあり、それ
ぞれが指令値通りに制御される。また、ブレーキコント
ローラ14の配下には、四輪それぞれのブレーキアクチ
ュエータ5があり指令値として与えられる制動力を発生
させるように制御される。ステアリングコントローラ1
5の配下には、ステアリングアクチュエータ6と反力モ
ータ12aとがあり、指令値通りの操舵角と操舵中のア
クチュエータ負荷に応じた反力トルクを発生させるよう
に制御される。
【0029】次に制御動作を説明する。図2および図3
は本発明の車両用操舵装置の実施形態を示す制御フロー
チャートであり、図2が正常運転時の制御フロー、図3
が異常運転時の制御フローである。
【0030】ステップ100では運転者が操作するアク
セルペダル10、ブレーキペダル11、およびステアリ
ングホイール12の操作状況をそれぞれのセンサから取
り込むとともに、次のステップ101で、車速、エンジ
ン回転数などの車両の走行状態をセンサから取り込む。
さらに次のステップ102で、各コントローラ13,1
4,15の制御状態を取り込む。
【0031】こうしてステップ100〜102で取り込
まれた操作状態、走行状態および制御状態の三つの情報
を用いてアクチュエータ系の故障の有無をステップ10
3で判断する。
【0032】ここで故障がない場合にはステップ104
へ進み、アクセルペダル10の操作状況とエンジン回転
数および車速などからエンジン1とトランスミッション
2の制御指令を演算する。次のステップ105では、ブ
レーキペダル11の操作状況からブレーキアクチュエー
タ5の制御指令を演算する。次のステップ106では、
ステアリングホイール12の操作状況からステアリング
アクチュエータ6の制御指令および反力モータ12aの
駆動指令を演算する。ステップ107では、こうして演
算された制御指令を各アクチュエータのコントローラ1
3,14,15に送出し、各アクチュエータ13,1
4,15がそれぞれ配下のアクチュエータを制御する。
【0033】ちなみに、以上のステップ104〜106
では、各々別々に制御指令を演算したが、たとえば車両
の走行安定性を高めたり、車速に拘わらずステアリング
の効きを同じに保つといった高度な制御を実行する場合
には、各々が互いに関係をもって制御指令を決定しても
良い。
【0034】次にステップ103で故障と判断された場
合の制御フローを図3を参照しながら説明する。まずス
テップ110でステアリングアクチュエータ6の故障が
どうかを判断し、ステアリングアクチュエータ6以外の
故障である場合にはそれに応じた処理を実行する。
【0035】ステアリングアクチュエータ6の故障であ
るかどうかは、たとえばステアリングホイール12の切
り角より算出された車輪の切り角目標値と、車輪7(ま
たはラック、タイロッド)に設けられたセンサからの切
り角の実測値とを比較し、所定値以上の差が存在する場
合には、ステアリングアクチュエータ6の故障を判断す
る。
【0036】ステアリングアクチュエータ6が故障して
いると判断された場合には、ステップ111にてステア
リングホイール12から与えられた操舵指令値と車速と
から目標とする車両のヨーレイトを計算する。
【0037】次に、ステップ112では、このヨーレイ
ト目標値を実現するための左右の車輪7,8の制駆動力
の差を計算する。このとき、実際に発生しているヨーレ
イトの値を考慮した補正も実行する。また、ステップ1
13では、アクセルペダル10とブレーキペダル11と
の踏み具合から、車両として必要な制駆動力を計算す
る。左右の車輪7,8の制駆動力の平均値をこの値に合
わせれば、車両がステアリングを切ったことで加減速す
ることがなくなる。
【0038】したがって、ステップ114では、ステッ
プ112で求められた左右車輪7,8の制駆動力の半分
の値を、ステップ113で求められた平均制駆動力から
差し引きし、より制動側になる値を旋回内輪、より駆動
側になる値を旋回外輪の目標値として与える。また、前
後輪の配分は、通常の前後輪の配分と同様に行う。
【0039】次にステップ115では、ステップ114
で与えられた制駆動力が達成可能かどうかを判断する。
この達成の可否は、前回の制御周期において発生させた
制駆動力とその結果生じたヨーレイトなどの車両挙動と
の差、あるいは平均車速と各車輪速との相違から車輪の
スリップを求めるなどの手法で判断する。この判断の結
果、ステップ114で与えられた制駆動力が達成可能で
ある場合にはその値がそのまま使用されるが、達成不可
能であると判断された場合には、ステップ116へ進ん
で2つの後輪8,8の制動力をともに増加させ、後輪の
横方向のグリップ力を下げるようにして制駆動力を修正
する。これにより、車両全体の平均制駆動力は制動側へ
スライドするため、後輪8,8の横方向の滑り角の増加
と車速の低下とによって、車両がより旋回する方向にな
る。
【0040】以上の手順で計算された各車輪7,8の目
標制駆動力を達成するように、ステップ117ではスロ
ットル開度など、主に駆動力を達成するための制御指令
値を計算し、ステップ118では制動力の目標値を達成
するための制御指令値を計算し、ステップ119にて各
コントローラ13,14,15へ送出する。
【0041】各コントローラ13,14,15は、その
配下の各アクチュエータを目標通りに制御するととも
に、故障しているステアリングアクチュエータ6はステ
アリングコントローラ15によって非作動状態に維持さ
れる。これにより、左右車輪7,8の制駆動力差によっ
て車両自体が曲がろうとすると同時に、ラックもフリー
な状態であるため、車輪7の向きも制駆動力の差にした
がって切れることになる。これらの作用効果により、車
両はステアリングを切ったのと同じように旋回すること
になる。
【0042】なお、電動スロットル1aを有さない車両
の場合には、駆動力を増加させる制御はできないので、
車両としての平均駆動力が低下する場合もある。これは
運転者に違和感を与えることとなるが、車速の低下によ
って車両はより旋回する方向になるので操舵操作に関し
ては何ら問題は生じない。
【0043】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用操舵装置の実施形態を示す車両
の平面図である。
【図2】本発明の車両用操舵装置の実施形態を示す制御
フローチャート(正常時)である。
【図3】本発明の車両用操舵装置の実施形態を示す制御
フローチャート(異常時)である。
【符号の説明】
1…エンジン 1a…電動スロットル 1b…スロットルバルブ 2…トランスミッション 3…ディファレンシャルギヤ 4a,4b…ドライブシャフト 5…ブレーキアクチュエータ 6…ステアリングアクチュエータ 6a…ラック 6b…タイロッド 7…前輪(操舵輪) 7a…アクスル 8…後輪 9…走行制御コントローラ(走行制御手段) 10…アクセルペダル 11…ブレーキペダル 12…ステアリングホイール 12a…反力モータ 12b…操舵角センサ(操舵指令検出手段) 13…エンジンコントローラ(駆動制御手段) 14…ブレーキコントローラ(制動制御手段) 15…ステアリングコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 137:00 (72)発明者 下井田 良雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵角指令値が入力されるステアリングホ
    イールと操舵輪を操舵する操舵機構とが機械的に分離さ
    れ、前記ステアリングホイールに入力された操舵角指令
    値を検出する操舵指令検出手段と、前記操舵指令検出手
    段により検出された操舵角指令値に基づいて前記操舵機
    構を駆動するステアリングアクチュエータとを備えた車
    両用操舵装置において、 各車輪の制動力を任意の値に制御する制動制御手段と、 前記ステアリングアクチュエータの異常時において、車
    両を旋回させるように前記制動制御手段への指令値を制
    御する走行制御手段と、をさらに備えたことを特徴とす
    る車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】車両の駆動力を任意の値に制御する駆動制
    御手段をさらに備え、前記走行制御手段は、前記ステア
    リングアクチュエータの異常時において、車両を旋回さ
    せるように、前記制動制御手段への指令値および前記駆
    動制御手段への指令値を制御することを特徴とする請求
    項1記載の車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】前記走行制御手段は、前記操舵指令検出手
    段により検出された操舵角指令値と車速から求められる
    車両のヨーレイトとを目標値として、左右車輪に制駆動
    力を付与することを特徴とする請求項1または2記載の
    車両用操舵装置。
  4. 【請求項4】前記走行制御手段は、前記左右車輪の制駆
    動力の平均値が、前記操舵指令検出手段からの操舵角指
    令値がゼロの場合の制駆動力に一致するように前記制動
    制御手段および/または前記駆動制御手段への指令値を
    制御することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    の車両用操舵装置。
  5. 【請求項5】前記走行制御手段は、前記制動制御手段お
    よび/または前記駆動制御手段からの指令値を制御して
    も前記目標とするヨーレイトが達成できないと判断した
    ときは、車両の左右後輪の制動力を増加させることを特
    徴とする請求項3または4記載の車両用操舵装置。
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