JPH05159265A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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Publication number
JPH05159265A
JPH05159265A JP34193591A JP34193591A JPH05159265A JP H05159265 A JPH05159265 A JP H05159265A JP 34193591 A JP34193591 A JP 34193591A JP 34193591 A JP34193591 A JP 34193591A JP H05159265 A JPH05159265 A JP H05159265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
recording medium
hot roll
cupping
tape
Prior art date
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Pending
Application number
JP34193591A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Arai
健雄 新井
Hiroshi Kudo
博司 工藤
Jota Ito
条太 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP34193591A priority Critical patent/JPH05159265A/ja
Publication of JPH05159265A publication Critical patent/JPH05159265A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドに対する当たり特性を向上させ、
良好なエラーレートを確保する。 【構成】 非磁性支持体上に蒸着法等により金属磁性薄
膜よりなる磁性層が形成されてなる磁気記録媒体1にお
いて、所定の条件下でエージングされた後のカッピング
量dが+0.2〜−0.2mmとなるようにする。前記
カッピング量を所定の範囲に制御するにあたっては、ホ
ットロール工程におけるホットロールの温度を165〜
175℃に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所謂ノントラッキング
方式用磁気テープとして好適な磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、サーボ機構の簡易化が可能な記録
再生方式としてノントラッキング方式が提案されてい
る。このノントラッキング方式は、所謂ヘリカルスキャ
ン方式で記録されたデータを再生するに際し、記録時の
例えば2倍(2倍以上であってもよい。)の速度でヘッ
ドを回転させるようにしたものであり、これにより、複
雑なトラッキングサーボ機構がなくともテープ上に記録
されたデータを読み落とすことなく完全に検出すること
が可能となる。従って、このノントラッキング方式は、
小型化、軽量化に適していることから、超小型記録再生
装置へ向けて検討、開発が進められている。
【0003】このようなノントラッキング方式が採用さ
れるシステム用の記録媒体となるテープカセットとして
は、その大きさが30×21.5×5mm程度の切手サ
イズであるとともに2時間程度の記録時間を有するもの
が想定されている。このため、磁気テープとしては、上
記大きさのカセットとし且つ上記記録時間で記録再生を
行った場合でも良好な記録再生が行えるように、記録密
度が高いものであることが要求され、例えばそのような
記録媒体として金属あるいはCo−Ni等の合金からな
る磁性材料をメッキや真空薄膜形成技術(真空蒸着法、
スパッタリング法、イオンプレーティング法等)により
直接非磁性支持体上に被着せしめて磁性層を形成する、
所謂金属磁性薄膜型の磁気記録媒体等の採用が考えられ
ている。
【0004】この金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、保
磁力、角形比及び短波長域における電磁変換特性に優れ
るばかりでなく、磁性層の薄膜化が可能であるために記
録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さいことや、磁性
層中に非磁性材料である結合剤等を混入する必要がない
ために磁性材料の充填密度を高くできること等、数々の
利点を有し、VTRやDAT用の記録媒体として既に実
用化されているものである。
【0005】ところで、このような金属磁性薄膜型の磁
気記録媒体においては、磁性層とされる金属磁性薄膜の
蒸着工程後、そのままの状態で磁気テープを放置してお
くと、磁性層の成膜時等にテープに生じた応力の影響に
よってテープの幅方向に反りや脹らみといった形状変化
(カッピング)が見られる。このようなカッピングは、
磁気ヘッドを摺接させた際に、磁気記録媒体と磁気ヘッ
ドとの当たり状態に大きな影響を及ぼしている。従っ
て、高電磁変換特性を得るためには、上述のようなテー
プの幅方向に反りや脹らみの度合い(カッピング量)を
適当に制御することによって磁気ヘッドに対する当たり
特性を向上させることが要求される。
【0006】通常の8mm用ビデオテープ等において
は、上記カッピング量をマイナス側に、即ちテープが幅
方向に反った状態となるように制御することにより、磁
気ヘッドに対する良好な当たり特性が得られることが知
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ノントラッキング方式が採用されるシステム用の記録媒
体においては、通常の場合のようにカッピング量がマイ
ナス側となるように制御しても、磁気ヘッドとの当たり
状態を良好にすることができず、エラーレートを抑える
ことができない。このため、音質の低下を招くことにな
り、実用性の点で問題がある。
【0008】そこで本発明は、上述の従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、ノントラッキング方式が採用
されるシステムにおいても、磁気ヘッドに対する良好な
当たり特性が得られ、エラーレートの向上を図ることが
可能な磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、カッピング量がほ
ぼ0mm近傍となるように制御することにより、磁気ヘ
ッドと磁気記録媒体との当たり状態が良好となることを
見出し、本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、
非磁性支持体上に金属磁性薄膜よりなる磁性層を有する
磁気記録媒体において、カッピング量が+0.2〜−
0.2mmであることを特徴とするものである。
【0010】本発明の磁気記録媒体は、所謂ノントラッ
キング方式に採用するシステム用の磁気記録媒体として
好適とされるものである。上記ノントラッキング方式と
は、通常のヘリカルスキャン方式記録の場合と同様に、
互いにアジマス角が異なるヘッドA及びヘッドBが回転
ドラムに取付けられてなる回転ヘッド(ダブルアジマス
ヘッド)によって、ブロック化されたトラックデータを
テープの走行方向に対して斜め方向に記録し、再生時
に、記録時の例えば2倍の速度で回転ヘッドを回転させ
るようにしたものである。これにより、回転ヘッドは記
録トラック上を細かくオーバーラップするようにトレー
スすることとなるので、テープ上の記録データは高密度
にスキャンされ、オーバーラップはしても欠落して検出
されることはなく、検出されたデータはDRAM(ダイ
ナミック随時書き込み読み出しメモリー)に読み込まれ
て、データに付されたフレームアドレス、ブロックアド
レスを基に再配列されて完全なデータとして復元され
る。
【0011】このようなノントラッキング方式では、ヘ
ッドが精密にトラック上をトレースする必要がないので
従来のAFT信号を用いたトラッキングサーボ回路を省
略することができ、装置の小型化、軽量化に対応可能で
あることから、例えばテープをローディングさせずにテ
ープカセット内に回転ドラムを突き出すだけでテープパ
スを形成する所謂ノンローディング方式を実現すること
が可能となる。
【0012】この磁気記録媒体において、磁性層を構成
する構成材料としては金属磁性薄膜が使用され、例えば
Co、Co−Cr、Co−Ni、Co−Fe−Ni、C
o−Ni−Cr等の従来公知の強磁性金属材料が挙げら
れるが、特に限定されるものではなく、何れの金属磁性
材料も使用可能である。これら金属磁性薄膜の成膜方法
としては、真空薄膜形成技術が好適であり、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等が何
れも使用可能である。
【0013】本発明の磁気記録媒体においては、カッピ
ング量が+0.2〜−0.2mmの範囲となるように制
御される。これにより、この磁気記録媒体を上記ノント
ラッキング方式に採用するシステム用磁気テープとして
用いた場合でも、磁気ヘッドに対する良好な当たり特性
を確保することができ、エラーレートが向上する。カッ
ピング量が上記範囲を外れる場合には、磁気ヘッドを摺
接させた際に、磁気ヘッドに対する当たり波形が急激に
悪化し、エラーレートが著しく増大する。
【0014】上記カッピング量とは、温度40℃、相対
湿度80℃の条件下で3日間エージング処理した後の磁
気記録媒体の幅方向の形状を表すものであり、次のよう
に定義する。即ち、磁気記録媒体が幅方向に膨らんだ状
態にある場合には、図1に示すように、カッピング量d
は正(+)の値で表し、磁気記録媒体1表面の最高点
(脹らみの度合いが最も大きい部分)Aから最低点Bま
での高さとする。逆に、磁気記録媒体が幅方向に反った
状態にある場合には、カッピング量dは負(−)の値で
表し、図2に示すように、磁気記録媒体1表面の最高点
(反りの度合いが最も大きい部分)Aから最低点Bまで
の高さとする。
【0015】上記カッピング量を制御する方法として
は、ホットロール工程における条件を適宜選定する方法
が考えられる。このホットロール工程は、磁性層の形成
時等に媒体に生じた応力を緩和させるために、上記磁性
層形成面と反対側の非磁性支持体上にバックコート層を
形成した後、上記磁性層上に潤滑剤層を形成する工程の
途中に行われるものである。
【0016】このホットロール工程を行う際に、ホット
ロールの温度を165〜175℃とすれば良く、170
℃に設定することがより好ましい。ホットロールの温度
を上記範囲内に設定することにより、上記カッピング量
が良好に制御され、磁気ヘッドに対して正常な当たり波
形が得られる。
【0017】なお、上記非磁性支持体としては、特に限
定されず、この種の磁気記録媒体において使用される材
料が何れも使用可能であり、例えばプラスチィックフィ
ルム等が挙げられる。更に、本発明においては、必要に
応じて、上記非磁性支持体上に下塗り膜や上記磁性層上
に保護膜等を適宜形成しても良い。この場合、下塗り膜
や保護膜等の成膜条件は、適宜選定されることが望まし
い。
【0018】
【作用】エラーレート特性に影響を及ぼすのは、磁気記
録媒体本来の特性である磁気特性であることは当然であ
るが、更に磁気記録媒体自体の形状も問題となる。そこ
で、所定の条件下でエージングされた後のカッピング量
がほぼ0mm近傍となるように制御する。これにより、
磁気ヘッドに対する当たり状態が良好となり、エラーレ
ートが抑えられる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例を実
験結果に基づいて説明する。本実施例は、カッピング量
を所定の範囲内に制御した金属磁性薄膜型の磁気テープ
の例である。先ず、非磁性支持体に対して通常の手法に
より蒸着を行って金属磁性薄膜を被着せしめ、磁性層を
形成した。
【0020】続いて、上記磁性層が形成された面と反対
側の上記非磁性支持体の表面上にバックコート層を形成
した後、ホットロール工程を行った。
【0021】上記ホットロール工程を行うに際しては、
図3に示すように、所定の温度に制御されたホットロー
ル12と、このホットロール12に対して対向配置され
た該ホットロール12よりも小径のドラム13との間
に、上記磁気テープ11が挟み込まれるようにして行っ
た。上記ホットロール12の温度は、後述するカッピン
グ量を所定の範囲に制御するために、165〜175℃
に設定されることが必要であり、好ましくは170℃と
される。
【0022】この時、上記磁気テープ11の磁性層側が
上記ドラム13により上記ホットロール12に対して圧
着されるような方向でテープ走行させた。また、上記磁
気テープ11が上記ホットロール12を通過する前後に
は、ガイドロール4,5がそれぞれ配設されており、走
行する上記磁気テープ11に所定のテンションをかける
とともに、該磁気テープ11が円滑に走行するようにな
されている。更に、これらガイドロール4,5と同様の
目的から、上記ガイドロール5と上記ホットロール12
の間にガイドピン6が配設される。
【0023】ここで、ホットロール工程におけるホット
ロールの温度を変化させ、得られた磁気テープを温度4
0℃、相対湿度80%の条件下で3日間保持してエージ
ング処理した後、各磁気テープのカッピング量を測定
し、このカッピング量とエラーレートの関係を調べた。
この結果、図4に示すように、カッピング量が0mm近
傍の範囲においては、エラーレートが極めて低く抑えら
れるのに対して、カッピング量が±0.2mmを越える
範囲では、エラーレートが急激に増大した。
【0024】また、このようにカッピング量を変化させ
た時の磁気ヘッドに対する当たり特性を検討したとこ
ろ、本発明が適用される範囲においては、磁気テープと
磁気ヘッドとの当たり波形が正常な状態にあることが判
った。従って、磁気テープの幅方向の形状が、よりフラ
ットに近い状態である時に、最も良好な当たり特性が得
られると考えられる。
【0025】なお、上記カッピング量を+0.2〜−
0.2mmの範囲に制御するためには、ホットロール工
程においてホットロールの温度を165〜175℃とし
なければならず、約170℃とした時に、カッピング量
が約0mmとなった。
【0026】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では、カッピング量がほぼ0mm近傍となるように制
御することによって磁気ヘッドに対する当たり特性が改
善されるので、エラーレート特性を著しく向上させるこ
とができる。従って、エラーレート特性が厳しく要求さ
れる所謂ノントラッキング方式用磁気テープとして用い
ても十分に実用性に優れた磁気記録媒体を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性層の表面が膨らんだ状態である場合におけ
るカッピング量の定義を説明するための模式図である。
【図2】磁性層の表面が反った状態である場合における
カッピング量の定義を説明するための模式図である。
【図3】ホットロール工程を行う際に使用するホットロ
ール装置の構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】カッピング量とエラーレートの関係を示す特性
図である。
【符号の説明】
1・・・磁気記録媒体 d・・・カッピング量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に金属磁性薄膜よりなる
    磁性層を有する磁気記録媒体において、 カッピング量が+0.2〜−0.2mmであることを特
    徴とする磁気記録媒体。
JP34193591A 1991-11-30 1991-11-30 磁気記録媒体 Pending JPH05159265A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34193591A JPH05159265A (ja) 1991-11-30 1991-11-30 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34193591A JPH05159265A (ja) 1991-11-30 1991-11-30 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05159265A true JPH05159265A (ja) 1993-06-25

Family

ID=18349900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34193591A Pending JPH05159265A (ja) 1991-11-30 1991-11-30 磁気記録媒体

Country Status (1)

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JP (1) JPH05159265A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004118904A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Sony Corp 磁気記録媒体および記録再生装置
EP1583095A2 (en) * 2004-03-26 2005-10-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Leader tape and magnetic tape cartridge using the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000418