JPH05159176A - 火災検知方法 - Google Patents

火災検知方法

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JPH05159176A
JPH05159176A JP3349907A JP34990791A JPH05159176A JP H05159176 A JPH05159176 A JP H05159176A JP 3349907 A JP3349907 A JP 3349907A JP 34990791 A JP34990791 A JP 34990791A JP H05159176 A JPH05159176 A JP H05159176A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、火源から放射される赤外線を検出
して火災を検知する火災検知方法に関するものであり、
特に多波長の赤外線を同時に検出して火災と非火災の区
別を明確化する火災検知方法を提供する。 【構成】 火源から放射される赤外線を複数の波長帯で
検出し、各波長帯間の赤外線強度の比と赤外線強度の絶
対値によって、火災か否かを判断する火災検知方法にお
いて、各波長帯間の赤外線強度の比によって求めた温度
Tと赤外線強度の絶対値によって求めた火源の面積sか
ら火源の放射エネルギー量Wを次の式 W=T4σ・s (ただしσ=5.673×10-12(W/cm2・de
g4)) から求めて、火源が火災であるか否かを判断する火災検
知方法。 【効果】 本発明の火災検知器を使用することによっ
て、従来の火災検知器の困難であった火災初期の状態か
ら検知し、しかも連続的に状態を監視することで従来の
火災検知器では判別の困難な非火災を効果的に判別し、
高感度で誤報の少ない火災の検知が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火源から放射される赤
外線を検出して火災を検知する火災検知方法に関するも
のであり、特に多波長の赤外線を同時に検出して火災と
非火災の区別を明確化する火災検知方法に適応する。本
発明は、電熱器、調理などの非火災源による誤報を無く
し、比較的小規模な火災(燻焼状態)から火災の危険度
に応じた警報を発報し、速やかに初期対応をとれるため
の火災検知方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の煙、熱などを感知する火災検知方
法では、煙や熱が大空間を有する建屋内では検知器のあ
る上部まで影響しないため検知が困難であり、赤外線を
用いた検知器を使用する必要がある。従来より、火炎か
ら放射される赤外線を検知する炎検知器は実用化されて
いる。また、これらの炎検知器では、炎から放射される
特有のスペクトル線(4.4μm帯;CO2の共鳴放射帯)を
検出するものが主流であるが、炎以外の赤外線源による
誤動作を減らすいくつかの試みが提案されている。例え
ば、特開昭50−2497号は、4.3μmとその前後
の2波長における放射線量を検出し、4.3μmと他の
2波長における放射線量が一定値以上になった場合に炎
として判断している。特開昭57−96492号は、2
つの凸部間に谷間が存在するか否かを判別して炎の発生
を感知することを提唱している。
【0003】その他、特開昭61−32195号は、近
赤外線域の波長の放射線を検出する第1の放射線検出手
段と、写真赤外領域の波長の放射線を検出する第2の放
射線検出手段と、前記第1および第2放射線検出手段か
らの出力信号を受信し、これらの出力信号のレベル差と
同期性とにより出力信号の論理的組み合せを演算する演
算手段と、演算手段からの組み合わせ出力信号により火
災信号とノイズ信号とを判別する検出手段を具備する火
災感知装置を開示する。これは、発炎火災と可視光ノイ
ズが2.3μmと0.9μmの赤外線の相関関係に同期
性を有し、燻焼火災は同期性を示さず、又発炎火災と燻
焼火災は近赤外線強度が写真赤外線強度より大きく、可
視光ノイズは近赤外線強度が写真赤外線強度より小さい
ことを利用し、上記2種の放射線を比較して火災と可視
光ノイズの区別、および発炎火災と燻焼火災を区別する
ものである。
【0004】しかしながら、電灯等赤外域の輻射強度に
比較して可視又は近赤外域の輻射強度が大きい場合は非
火災と判断する方式では、通常的な電灯による誤報を少
なくはしたが、火災以外の発熱体であっても可視又は近
赤外線を放射しないものあるいはそれが弱いものであれ
ば火災と判断し、誤報を発する。すなわち、電熱器等で
は誤報を発し、その適用に制約が大きい。また、4.3
μmとその前後の2波長における放射線量を検出し、
4.3μmと他の2波長における放射線量が一定値以上
になった場合に炎として判断する方法では、炎を検知す
ることはできてもその炎が火災に由来するものかあるい
は有益な熱源に由来するものかは検知できない。すなわ
ち、ガスレンジ、ガスストーブ等の炎で誤報を発する欠
点がある。さらに、2.3μmと0.9μmの2種の放
射線のレベル差と同期性とを比較して火災と可視光ノイ
ズの区別、および発炎火災と燻焼火災を区別するもので
は、火災の種類、燃え方によっては必ずしもここでいう
同期性がみられるとの補償はなく、信頼性を欠く。
【0005】また本発明者らは、このような状況に対し
て特願平2−061951号で監視域から放射される赤
外線の2波長以上の波長帯を検知し、それぞれの波長帯
の赤外線強度の比に基づいて赤外線源の温度を算出し、
この温度から上記いずれかの波長帯の赤外線強度を求め
この赤外線放射強度およびその波長帯を検出する赤外線
検知器の出力とに基づいて発熱面積を以下のようにして
算出することにより火災の状況判定を行なう火災検知方
式を考案した。
【0006】検知波長帯をλ1,λ2,…λn(n=2以上
の整数)とし、赤外線検知部DTにおいて検出されたそ
れぞれの波長帯の検出出力をV1,V2,…Vnとする。
そしてこれらの検出出力は赤外線検知部DTに入射した
各波長帯の赤外線強度を正確に反映しているものとす
る。ところで、プランクの放射則により、ある温度Tの
物体が波長λで半空間内に放射する赤外線の単位面積当
たりの放射強度は次式で表される。
【数1】 なお、ここでC1,C2は、C1=2πhc2,C2=hc/kで
決まる定数である。ただし、hはプランク定数、cは光速
度、kはボルツマン定数である。上記の(1)式に2つ
の検出波長帯λ1,λ2とその波長帯での放射赤外線強度
P1,P2を代入し、温度Tを求める近似式を導くと、
【数2】 ここで、赤外線源Fから赤外線検知部DTまでの間の吸
収がλ1,λ2ともに無いとすれば上記(2)式のP1,
P2はV1,V2に置き換えることができる。すなわち、
【数3】 となる。(3)式より、異なった2波長の赤外線を各々
検出することによって赤外線源の温度が求められる。
【0007】次に、上式(3)によって求めた温度Tか
らλ1或はλ2における単位面積当たりの黒体輻射強度
(これをP1’或はP2’とする)がプランクの輻射則す
なわち(1)式より求まる。一方、赤外線検知部DTに
入射する赤外線の強度は赤外線源Fとの距離Lによっ
て、1/2πL2になる。したがって、上記求めた温度T
のある面積を持った(単位面積のs倍)赤外線源から赤
外線検知部DTに入射すべき赤外線強度P1”或はp2”
は、P1’或はP2’に2πL2とsを乗じた値となる。赤
外線検知部の出力が入射赤外線強度を正確に反映してい
ると仮定しているので、V1或はV2からP1或はP2がわ
かる。従って、距離Lを既知とすれば実際に検出された
入射赤外線強度P1或はP2と計算によって求めた入射赤
外線強度P1”或はP2”との比は赤外線源Fの面積sを
表していることになる。
【0008】さらに、CO2の共鳴放射帯域を検出する赤
外線検知器を設け、ここで求めた赤外線源の温度および
発熱面積から式(1)によってCO2の共鳴放射帯域にお
ける黒体放射の赤外線強度Pco2’を算出し、上記P1な
どと同様に赤外線検知部に入射すべき赤外線強度Pco
2”を求め、これと実際に観測されたPco2との比を算出
する。ここで、Pco2”》Pco2であれば赤外線源は炎を
伴うものである。このようにして火災の状況を把握する
ことが可能となる。
【0009】しかしながら実際の火災に対しては状況の
把握とそれに基づいた適切な警報の発報が必要であり、
ここで把握された火災状況をいかに判断するかが重要に
なってくる。上記火災検知方法では、火源の温度、面積
から状況を把握するものである。しかしながら温度が一
定値以上の熱源を警戒しかつ面積が一定値以上の熱源を
火災と判定するこの方法では、温度が低いが大面積の発
熱であるが故に火災の危険がある場合、例えば暖房器具
の過熱などのような場合には火災の危険性を把握するこ
とができない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
状況に対して火災の規模と周囲に与える熱量に着目し、
これによって正確な火災検知と警報の発報を行なう火災
検知方法を考案した。すなわち (1) 火源から放射される赤外線を複数の波長帯で検出
し、各波長帯間の赤外線強度の比と赤外線強度の絶対値
によって、火災か否かを判断する火災検知方法におい
て、各波長帯間の赤外線強度の比によって求めた温度T
と赤外線強度の絶対値によって求めた火源の面積sから
火源の放射エネルギー量Wを次の式 W=T4σ・s (ただしσ=5.673×10-12(W/cm2・de
g4)) から求めて、火源が火災であるか否かを判断することを
特徴とする火災検知方法。 (2) 火源の放射エネルギー量があらかじめ決められた
複数の段階に応じた量であるときに、その段階に応じた
火災の危険性を発報する上記(1)に記載の火災検知方
法。 (3) 火源の放射エネルギー量があらかじめ決められた
値を越え、かつ放射エネルギー量の増加率もしくは火源
の面積の増加率があらかじめ決められた1または複数の
値以上の段階に達した場合にその段階に応じた火災の危
険性を発報する火災検知方法。である。
【0011】以下にその具体的な方法について述べる。
図1は、本発明が適用される火災検知器の概念図であ
る。赤外線源Fから放射される赤外線は、赤外線検知部
DTに入射する。赤外線検知部DTにおいて、入射した
赤外線はCO2の共鳴放射帯とそのほかに2以上の検知波
長帯に分離されて検出される。赤外線検知部DTにおい
て検出された赤外線強度は、信号処理部SPで処理さ
れ、赤外線源の温度、発熱面積、放射エネルギー量、炎
の有無、およびこれらの変化率が計算される。この計算
結果は判断部Jで判定されて警報を発する。
【0012】信号処理部SPにおける処理の内容を具体
的に説明する。前記赤外線検知部DTにおいて分離され
た波長帯のうちCO2の共鳴放射帯をλcとし、そのほかの
検知波長帯をλ1,λ2,…λn(n=2以上の整数)とす
る。また、赤外線検知部DTにおいて検出されたそれぞ
れの波長帯の検出出力のうちCO2の共鳴放射帯の検出出
力をVcとし、そのほかの波長帯の検出出力をV1,V
2,…Vnとする。そしてこれらの検出出力は赤外線検知
部Dに入射した各波長帯の赤外線強度を正確に反映して
いるものとする。ところで、プランクの放射則により、
ある温度Tの物体が波長λで半空間内に放射する赤外線
の単位面積当たりの放射強度は次式で表される。
【数4】 なお、ここでC1,C2は、C1=2πhc2,C2=hc/kで
決まる定数である。ただし、hはプランク定数、cは光速
度、kはボルツマン定数である。上記の(4)式に2つ
の検出波長帯λ1,λ2とその波長帯での放射赤外線強度
P1,P2を代入し、温度Tを求める近似式を導くと、
【数5】 ここで、赤外線源Fから赤外線検知部DTまでの間の吸
収がλ1,λ2ともに無いとすれば上記(5)式のP1,
P2はV1,V2に置き換えることができる。すなわち、
【数6】 となる。式(6)より、異なった2波長の赤外線を各々
検出することによって赤外線源の温度が求められる。温
度を求める波長帯は、ただ一つの組み合せでも可能であ
るが、望むべくは2つ以上の波長帯の組み合せを用いて
赤外線源の温度によって切り替られることが望ましい。
例えば、100℃程度の温度から検知する場合には10μm前
後の波長帯を用い、1000℃以上の温度を検知する場合に
は3μm前後の波長帯を用いるなどとするとより正確な温
度の検知ができ、ごく初期の段階から火災の正確な状況
把握が可能となる。
【0013】次に、上式(6)によって求めた温度Tか
らλ1或はλ2における単位面積当たりの黒体輻射強度
(これをP1’或はP2’とする)がプランクの輻射則す
なわち式(4)より求まる。一方赤外線検知部DTに入
射する赤外線の強度は赤外線源Fとの距離Lによって、
1/2πL2になる。したがって、上記求めた温度Tのあ
る面積を持った(単位面積のs倍)赤外線源から赤外線
検知部DTに入射すべき赤外線強度P1”或はP2”は、
P1’或はP2’に2πL2とsを乗じた値となる。 すなわち、P1”=P1’×2πL2×s (7) P2”=P2’×2πL2×s (8) となる。赤外線検知部の出力が入射赤外線強度を正確に
反映していると仮定しているので、V1或はV2から上記
式(6)、(5)を用いてP1或はP2がわかる。従っ
て、距離Lを既知とすれば実際に検出された入射赤外線
強度P1或はP2と計算によって求めた入射赤外線強度P
1”或はP2”との比は式(7)、(8)から判るように
赤外線源Fの面積sを表していることになる。
【0014】さらに、ここで求めた赤外線源の温度およ
び発熱面積から式(4)によってCO2の共鳴放射帯域に
おける黒体放射の赤外線強度Pco2’を算出し、上記P
1”などと同様に赤外線検知部に入射すべき赤外線強度
Pco2”を求め、これと実際に観測されたPco2との比を
算出する。ここで、Pco2>>Pco2”であれば赤外線源は
炎を伴うものである。
【0015】前記した手段によって赤外線源の温度およ
び面積が求められる。ところで、赤外線源の温度が高い
場合でもその大きさ、すなわち面積が小さければ火災で
はなく、また逆に温度が低く面積の大きい場合は火災の
可能性が高い。このようにあらゆる状態の熱源を考える
上で重要となるのは、その熱源が周囲に与える熱量であ
る。すなわち、周囲に与える熱量が大きければ延焼の危
険性が増大し、拡大速度も大きくなる。火源が周囲に与
える熱量はすなわち火源の放射エネルギー量によって定
まる。従って、放射エネルギー量を火源の規模と考える
ことができる。ある温度T、面積sの熱源の放射エネル
ギーWはステファン―ボルツマンの法則から、 W=T4σ・s (9) と表される。ここでσはステファン―ボルツマンの定数
で、σ=5.673×10-12(W/cm2・deg4)である。従っ
て、赤外線源の温度、面積から火源の規模が求まる。
【0016】図1に示す判断部Jでは、信号処理部SP
にて前記した手段によって求めた放射エネルギー量がそ
の対象とする空間における危険状態の発熱量を越えた場
合に警報を発する。一般的な火災については、火源の発
熱量が5kW〜20kWで危険な状態、すなわちその空間に居
合せた人間が危険と感じる状態になるとされている。も
ちろんこの値は、対象とする空間の大きさ、用途などに
よって変えられる性格のものである。また、前記危険状
態の発熱量より小さい値に1つ以上の小区分を設け、放
射エネルギー量がそれぞれの区分を越える毎に危険性を
段階的に区分して警報を発することで、火災の初期状態
から、警戒の警報を発報することができ、より確度の高
い火災の検知が可能となる。図2には初期火災の燻焼か
ら発炎火災に到るまでの放射エネルギー量の変化と警報
の段階的区分の一例として、警報を6段階とした例を示
す。図2に示すように火災のごく初期の段階で発熱体の
存在による警戒警報が出されるため、初期火災の発見を
容易にすることができ、さらにその危険度による警報が
発報されるため初期対応が容易となる。ここで、段階的
区分は6段階に限らず、通常2〜9段階程度である。
【0017】さらに、放射エネルギー量の増加に着目す
ることで火災の状態変化をより正確に把握することがで
きる。すなわち、放射エネルギー量が大きくかつ放射エ
ネルギー量が増加傾向にある場合には火災の可能性が非
常に高い。また、放射エネルギー量が大きくともその時
間的な変化がない場合には火災ではなく、暖房などの有
用炎である場合が多い。従って、例えば図2に示すごと
く6段階の段階的区分で警報を発令することに加えて放
射エネルギー量の増加率によって警報の発令を行なうこ
とでさらに早い段階から確実な火災の検知が可能にな
る。
【0018】放射エネルギーの増加率は、算出した放射
エネルギー量の一定時間の変化率から求める。この方法
として、放射エネルギーの算出値を時系列的に一定時間
記憶し、その時系列値に移動平均などの高域遮断フィル
タ処理を施した後に一定時間はなれた2つの放射エネル
ギー値を比較する方法や、一定時間記憶された時系列値
をもとに、これらの値から最小2乗法によって変化の傾
向を求める方法などを用いる。増加率を算出する際の記
憶時間は、10秒以上であることが望ましいが、警報の遅
れを避けるために3分以下であることが望ましい。
【0019】火災判断の基準は、放射エネルギー量の増
加率があらかじめ決められた一定値を越えた場合、あら
かじめ決めた1つ以上の段階的区分に分ける場合、放射
エネルギーの増加率がその発熱源の放射エネルギー量の
一定割合以上の増加を示す場合、そしてその増加率がそ
の発熱源の放射エネルギーのあらかじめ決めた1つ以上
の段階的区分の割合に分ける場合などがある。これら
は、その空間の用途などによって決まる要求に応じて適
宜選択される。通常、この区分は1〜5程度が適当であ
る。警報は放射エネルギー量の増化率が上記基準を越え
た場合または上記区分の中に該当する場合に発熱源を火
災と判定する場合と、増加率の各段階に応じて例えば前
述の放射エネルギー量で決まる6段階の区分の警報を上
位の警報に移行させる場合があり、これも対象とする空
間の仕様によって適宜選択される。
【0020】さらに、図3に示した例のように放射エネ
ルギー量とその増加率の値によって火災可能性指数を定
義する。火災の可能性指数があらかじめ決めた1つ以上
の段階的区分を越えた場合にその場合に応じた警報を発
報することでより正確な火災検知が可能となる。この段
階的区分は通常2〜9段階程度が望ましい。
【0021】上記温度、面積放射エネルギーおよび放射
エネルギーの増加率のほかに、さらに信号処理部SPで
算出したPco2”とPco2の比から、Pco2>>Pco2”であ
る場合には赤外線源は炎を伴うものである旨の警報を発
することよって火災検知の正確度がさらに向上する。
【0022】さまざまな場合の温度、発熱面積、放射エ
ネルギー量の変化を摸式的に表すと、図4、図5、図6
の様になる。ここで、図4は揚げ物等の調理の場合であ
る。調理を行なっている最中に油が過熱して着火した場
合である。また、図5はパネルヒーター等の暖房の場合
である。使用中に機器の故障から過熱した場合である。
図6は、電気器具等を可燃物で覆った状態で燻焼から火
災に到る場合である。
【0023】調理の場合では調理開始から数分で温度は
定常状態に到るが、発熱面積は調理器具によって決ま
り、調理開始時から略一定である。さらに点a1から、
例えば油料理等の油が過熱し、点f1で燃え上がった場
合を想定している。点a1からの温度の上昇は緩やかで
あるが点f1では温度の急激な上昇があり、また発熱面
積も炎の大きさの分だけ増大する。このような場合、放
射エネルギー量は調理開始から温度の上昇に伴って増加
し、数分で定常状態に到る。さらに油の過熱によって点
a1から放射エネルギーが増加し、点f1で急激な増加が
起こる。従来のように一定温度以上である面積以上の発
熱体を火災と判断する火災検知方法の場合、図4のに
示す警報となる。すなわち、油が過熱して着火に到った
後に温度が警報基準値Taを超え、ほぼ同時に発熱面積が
警報基準値Saを超えて火災の警報が出されている。これ
に対して、本発明による放射エネルギー量を6段階に区
分して段階的に警報を発報する方式では図4のに示す
警報となる。すなわち、調理開始後まもなく放射エネル
ギー量が第1の警報基準E1を超え発熱体の存在を報じ
る。さらに第2の警報基準E2を超えたところで高温物体
の存在を報じるが、調理の場合はその後定常状態にな
る。調理を行なっている間はこの状態が連続している
が、このような場合にはその場に出向いて確認すること
も可能である。さらに点a1を過ぎ、過熱状態になると
放射エネルギー量は第3の警報基準E3を超え、高温危険
の警報となる。さらに過熱が続き、点f1を超えて着火
に到った瞬間に放射エネルギーは警報基準E4,E5を超え
火災の警報が出される。
【0024】暖房の場合は、パネルヒーターの様な比較
的低温で大面積のものが安全性の面から多く用いられて
いる。この場合は図5に示すごとく暖房開始から緩やか
に50℃前後の温度まで上昇し以後は一定に保たれる。ま
た、発熱面積は暖房開始時からほぼ一定である。点a2
から暖房器の温度調節が故障し、温度が上昇した場合を
示している。暖房の場合の放射エネルギー量は、暖房開
始時から温度の上昇に伴って増加する。暖房の場合、温
度は比較的低温であるが面積が大きいために放射エネル
ギー量は大きい。点a2から器具の過熱に伴って放射エ
ネルギー量が増大している。この場合の警報は図5に示
すようになる。ここで、は従来のように一定温度以上
である面積以上の発熱体を火災と判断する火災検知方法
の場合であるがこの場合は温度の上昇が緩やかであるた
めに温度の警報基準Taを超えず、警報は全く出されな
い。これに対して放射エネルギー量では、発熱温度が低
くても発熱面積が大きいために大きな値を示しているこ
とが明かである。この場合の警報は、に示すごとく暖
房開始まもなく発熱体の存在を示し、その後高温物体の
存在を示す。点a2以降の温度上昇においても温度の上
昇は緩やかであっても放射エネルギーの増加は大きく、
過熱状態に移行してまもなく高温危険の警報となり、さ
らに放射エネルギー量がE4を超えて火災の可能性を示す
段階にまで到っている。この段階で確認することで火災
の発生を未然に防止することが可能である。
【0025】電気器具等に可燃物が被さった状態で燻焼
状態から火災に到る場合には、温度の上昇とともに発熱
面積も拡大する。図6において点f3は、燻焼状態から
着火した時点を示している。点f3から温度が急上昇し
発熱面積も急激に拡大する。放射エネルギー量は、時間
の経過とともに加速度的に増加し、点f3以降は急激に
増大する。この場合、温度は着火に到る以前に警報基準
値Taを超えるが発熱面積は着火後に警報基準値Saを超え
る。従って、従来の温度と面積から火災の判定を行なう
場合には図6のごとく着火後に火災の警報を発してい
る。これに対して放射エネルギー量で火災の判断を行な
った場合には時間の経過とともに放射エネルギー量が急
激に増加し、発熱体の存在、高温物体の存在、高温危
険、と順次警報が発せられ、着火以前に警報基準値E4を
超えて火災の可能性を示す警報を発する。そして着火と
ほぼ同時に火災の警報を発する。したがって火災の可能
性を報じられた時点で適切な対処をとることができる。
【0026】さらに、放射エネルギー量の増加率を火災
の判定に含めた場合は次のようになる。図7、図8、図
9は、前記のさまざまな場合における放射エネルギー量
の増加率および増加率を含めた火災判定による警報を表
している。この例では、放射エネルギー増加率の判定区
分としてD1、D2の値を設定している。放射エネルギーの
増加率がD1以上になった場合には発熱体が拡大中である
とし、D2以上になった場合には急激に拡大中である。こ
こに示した例では、放射エネルギー量による判定と放射
エネルギーの増加率による判定を組み合せて最終的な警
報が発報される。
【0027】放射エネルギーの増加がD1未満の場合、放
射エネルギー量がE3未満すなわち高温物体の存在までの
場合には最終的な警報を発報せず、放射エネルギー量が
E3以上すなわち高温危険かそれ以上の判定のときのみ放
射エネルギー量による判定を最終的な警報として発報す
る。放射エネルギーの増加率がD1以上になった場合に
は、その時の放射エネルギー量がE3未満の場合すなわち
高温物体の存在までの場合には放射エネルギー量による
判定を最終的な警報として発報し、放射エネルギー量が
E3以上すなわち高温危険かそれ以上の判定のときには放
射エネルギー量による判定をさらに一段階進めた警報を
発報する。すなわち放射エネルギー量による判定が高温
危険の場合には火災の可能性有りとして発報し、放射エ
ネルギー量による判定が火災の可能性または火災の場合
には火災の警報を発報する。
【0028】放射エネルギーの増加率がD2以上になった
場合には、その時の放射エネルギー量がE1未満の場合に
は警報を発報せず、放射エネルギー量がE1以上E3未満に
なった場合には放射エネルギー量による判定を一段階進
めた警報を発報する。すなわち放射エネルギー量による
判定が発熱体の存在を示す場合には高温物体の存在とし
て発報し、放射エネルギー量による判定が高温物体の存
在の場合には高温危険として発報する。さらに放射エネ
ルギー量がE3以上の場合には、放射エネルギー量による
判定を二段階進めて最終的な警報を発報する。すなわち
この場合には火災の警報を発報する。
【0029】調理の場合の放射エネルギーの増加率は、
図7に示す通り調理開始時に大きく定常状態になるにし
たがって小さくなる。さらに過熱状態で再び増加率が上
がり、着火した時点で非常に大きい放射エネルギーの増
加が有ることを示している。この場合に前記の手順にし
たがった警報が図7のである。ここで、は放射エネ
ルギー量による判定結果で、図4のと等価である。調
理開始時は放射エネルギーの増加率が高いことから、発
熱体の存在、高温物体の存在を示す警報が出される。し
かし、定常状態では何も警報を発報していない。過熱が
始まってまもなく放射エネルギー量による判定が高温危
険の状態になるため、ここで高温危険の警報が発報され
る。その後放射エネルギーの増加率も上昇し、D1を超え
たところで火災の可能性の警報となる。さらに着火した
時点で火災の警報を発報する。
【0030】暖房の場合も放射エネルギーの増加率は、
図8に示す通り開始時に大きく定常状態になるにしたが
って小さくなる。さらに過熱状態で再び増加率が上昇す
る。この場合の警報が図8のである。ここで、は放
射エネルギー量による判定結果で、図6のと等価であ
る。暖房の開始時も放射エネルギーの増加率が高く、発
熱体の存在を示す警報が出される。しかし、その後の定
常状態では何も警報を発報していない。過熱が始まって
まもなく放射エネルギー量による判定が高温危険の状態
になるため、ここで高温危険の警報が発報される。その
後放射エネルギーの増加率も上昇し、D1を超えたところ
で火災の可能性の警報となる。さらに放射エネルギー量
の判定が火災の可能性を示したところで火災の警報を発
報する。
【0031】電気器具等に可燃物が被さっている状態で
燻焼から着火に到る場合は、図9に示すごとく時間の経
過とともに放射エネルギーの増加率も上昇する。ここ
で、は放射エネルギー量による判定結果で、図6の
と等価である。放射エネルギーの増加率がD1以上になっ
た時点で、放射エネルギー量による判定は高温物体の存
在を示しているため最終的な警報は高温危険が出され
る。その後放射エネルギー量による判定が高温危険とな
ったところで火災の可能性の警報が出され、放射エネル
ギーの増加率がD2以上になったところで火災の警報とな
る。以上議論したように放射エネルギーの増加率を火災
の判定に含めることにより、定常状態の有用な発熱体に
対して発報せず、さらに着火等に到る前に発報すること
のできる火災検知器が実現する。
【0032】また、図3に示すように火災の可能性指数
を放射エネルギー量と放射エネルギーの増加率との関数
として定義し、この値から最終的な警報を発報するとさ
らに正確な火災検知が可能になる。
【0033】以上の議論は、赤外線検知部の出力が各波
長帯とも正確に入射赤外線強度を反映していると仮定し
ていたが、実際には波長帯を分離するためのフィルタ
ー、赤外線検出器などによって各波長帯の間で赤外線検
出感度すなわち入射赤外線強度に対する赤外線検出部の
出力が各波長帯間で異なる場合が生じる可能性がある
が、このような場合にはその補正値を信号処理部におい
てそれぞれの波長帯の出力値に乗ずれば良い。また、大
気による赤外線の吸収が無いものとして取り扱っている
が、大気の吸収が無い波長帯を検知波長帯に選べば良い
が、このような波長帯を選択できない場合には、距離に
応じた大気吸収の補正値を乗ずれば良い。しかしなが
ら、大気によって吸収される波長帯は大気の状態(湿
度,CO2,含有する微量ガス等)によって影響されるた
め誤差が大きくなり適当ではない。
【0034】
【実施例】本実施例においては、検出している赤外線の
波長帯は、中心波長3μm半値幅0.4μm,中心波長4.
4μm半値幅0.4μm,中心波長5.5μm半値幅0.8μm,
中心波長8.5μm半値幅1.0μmである。図10は前記の検
知波長帯を持った火災検知器の一つの構成例である。こ
の実施例では、火源または類似の発熱源から放射された
赤外線をチョッパーによって周期的に分断し、4個の焦
電型赤外線センサーで各々異なった4波長帯を検出す
る。これらのセンサーには、あらかじめ定まった波長帯
を透過するバンドパスフィルターが内蔵されている。ま
た、ただ4個以下の焦電型赤外線センサーであっても、
切替手段を用いて4種の波長帯を検知する方式としても
よい。各々のセンサーで検出した信号は、増幅回路で増
幅した後にA/D変換器によってデジタル信号に変換さ
れる。マイクロプロセッサはこのデジタル信号に対して
チョッパーの分断周期による同期検波およびろ波を行な
い、チョッパーによって分断されていた信号を連続的な
信号系列に戻している。さらに、ここで得られた信号系
列を通信用の信号系列に変換し、ホストコンピュータに
デジタル伝送を行なっている。ホストコンピュータに
は、図1における信号処理部SPおよび判断部Jが含ま
れる。
【0035】燻焼状態から火災に到る過程では、低温の
発熱体が次第に高温になりながら拡大していく。従っ
て、低温から高温までの幅広い温度範囲で発熱源の温度
を監視できることが必要となる。上記波長帯のうち、低
温の発熱を監視するのはおよびである。この2波長
の組合せによって、100℃〜400℃までの発熱源の温度、
発熱面積を監視する。また、高温の発熱を監視するのは
およびの波長帯であり、この組合せによって300℃
以上の発熱源の温度、発熱面積を監視する。また、炎の
有無を監視する波長帯がである。
【0036】本実施例において、発熱源からの赤外線は
チョッパーCによって分断された後に赤外線センサーS
1〜S2へ入射する各赤外線センサーの検知波長帯はS
1がであり、以下それぞれのセンサーの番号と検知波
長帯の番号は一致する。赤外線センサーの出力信号は、
増幅器Aでそれぞれのセンサーの系統別に増幅されてA
/D変換器ADに入力される。A/D変換器はマルチプ
レクサを内蔵し、各センサー系統の信号を切替ながらデ
ジタル信号に変換する。A/D変換器は各センサーの系
統別に1つづつ装備してもよいのは当然である。デジタ
ル信号に変換された各センサーの信号は、マイクロコン
ピュータMCによって同期検波されてチョッパーの断続
周期と等しい周波数の信号、すなわちチョッパーによっ
て断続された赤外線に対応する信号のみが選択的にとり
出される。また、マイクロコンピュータMCは上記のよ
うにして取り出した信号を通信用デジタル符号列に変換
してホストコンピュータへ出力する。もちろんA/D変
換器を通さずにアナログ信号のままでホストコンピュー
タへ送信し、ホストコンピュータでA/D変換して上記
の処理を行なってもよいが適当ではない。また同期検波
をアナログ信号のままで行なってもよいが、火災検知器
として必要とされるダイナミックレンジをとることは困
難である。
【0037】ホストコンピュータでは各波長帯の検出信
号から発熱源の温度、面積、放射エネルギー量およびそ
の増加率を算出する。各波長帯の検出信号は、そのまま
ではそれぞれの波長帯間の強度比を反映しているわけで
はない。すなわちセンサーS1〜S4に装備された赤外
バンドパスフィルターの透過率、各センサー間の感度の
ばらつき、各増幅器間の増幅率のばらつきなどによっ
て、それぞれのセンサーの系統での感度が異なるためで
ある。ホストコンピュータでは、これらのばらつきを補
正する補正値を記憶している。従ってホストコンピュー
タでは正確に計算が行なわれる。
【0038】ホストコンピュータの処理手順の一例を図
11のフローチャートに示す。検知部分からデジタル信
号で送られてきた検出信号はまず雑音低減のためろ波処
理をされる。ろ波処理は移動平均等のデジタルフィルタ
によって行なわれる。次にとの波長帯ととの波
長帯の組み合せによる温度の計算を行なう。算出された
温度が約300℃〜400℃を越えている場合にはとの波
長帯の組み合わせによって算出された温度の方が正確で
あるのでこれを採用して発熱面積の算出をの波長帯で
行なう。他方、温度が低い場合にはとの波長帯の組
み合せの方が正確であるので、これを採用してまたは
の波長帯で発熱面積の算出を行なう。発熱面積の算出
の次の手順は、の波長帯を用いて発熱物体が炎を伴う
ものであるかの計算を行なう。ここで得られる値は、発
熱物体が黒体であった場合のの波長帯が検出するべき
赤外線強度と実際に検出した赤外線強度の比(以後CO2
比)である。さらに温度と発熱面積から放射エネルギー
量を求める。
【0039】以上のようにして求めた温度、発熱面積、
CO2比、放射エネルギー量はホストコンピュータの記憶
エリアに1〜10分の時間範囲で時系列的に記憶される。
また、ホストコンピュータのディスプレイ画面に時系列
のグラフ表示され、警備員が状態を視認できるようにな
っている。また、必要に応じてプリントアウトされる。
ここで記憶された放射エネルギー量の時系列データから
放射エネルギー量の増加率を算出する。本実施例では最
小2乗法によって求まる係数から放射エネルギー量の増
加率を導いている。また、必要に応じて温度、発熱面積
の増加率を求めることも可能である。
【0040】火災の判定は、放射エネルギー量の絶対量
で表1に示すように6段階の区分になっている。さらに
CO2比が2以上の場合には炎の存在がある旨の警報を出
すようにされている。また、1秒間に放射エネルギー量
が約2W増加する場合には拡大中と判断し、さらに1秒間
の放射エネルギー量の増加が約20Wに達した場合には急
激に増加中と判定し警報を発する。
【0041】警報はホストコンピュータのディスプレイ
画面に表示するとともに、音声合成で警備室および当該
建築物全館に放送される。さらにすべての記録がホスト
コンピュータの磁気ディスク装置または磁気テープ装置
等の外部記憶装置に記録される。
【0042】
【表1】
【0043】
【作用】本発明の火災検知器を使用することによって、
従来の火災検知器では検知の困難であった火災初期の状
態から検知し、しかも連続的に状態を監視することで従
来の火災検知器では判別の困難な非火災を効果的に判別
し、高感度で誤報の少ない火災の検知が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の火災検知方法の概念図。
【図2】 燻焼火災から発炎火災へ移行する場合の放射
エネルギー量の変化と火災の判定区分の一例を示す図。
【図3】放射エネルギー量と放射エネルギの増加率とか
ら火災の可能性を定義する概念図。
【図4】 調理の場合の温度、面積、放射エネルギー量
の変化を示す図、及び対応する火災の警報の例を示す
図。
【図5】 暖房の場合の温度、面積、放射エネルギー量
の変化を示す図、及び対応する火災の警報の例を示す
図。
【図6】 可燃物が電気器具等に被さった状態で燻焼か
ら着火に到った場合の温度、面積、放射エネルギー量の
変化を示す図、及び対応する火災の警報の例を示す図。
【図7】 調理の場合の放射エネルギーの増加率と警報
の状態を表す図。
【図8】 暖房の場合の放射エネルギーの増加率と警報
の状態を表す図。
【図9】 可燃物が電気器具等に被さった状態で燻焼か
ら着火に到った場合の放射エネルギーの増加率と、警報
の状態を表す図。
【図10】 本発明の実施例で用いた検知の構成を示す
図。
【図11】 本発明の一実施例におけるホストコンピュ
ータの動作概念図。
【符号の説明】
F 赤外線源 DT 赤外線検知部 SP 信号処理部 J 判断部 S1〜S4 赤外線センサー A 増幅器 AD A/D変換器 MP マイクロコンピュータ 温度、発熱面積から判定した火災警報 放射エネルギー量から判定した火災警報 放射エネルギーの増加率をに組み合せて判定した
火災警報

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火源から放射される赤外線を複数の波長
    帯で検出し、各波長帯間の赤外線強度の比と赤外線強度
    の絶対値によって、火災か否かを判断する火災検知方法
    において、各波長帯間の赤外線強度の比によって求めた
    温度Tと赤外線強度の絶対値によって求めた火源の面積
    sから火源の放射エネルギー量Wを次の式 W=T4σ・s (ただしσ=5.673×10-12(W/cm2・de
    g4)) から求めて、火源が火災であるか否かを判断することを
    特徴とする火災検知方法。
  2. 【請求項2】 火源の放射エネルギー量があらかじめ決
    められた複数の段階に応じた量であるときに、その段階
    に応じた火災の危険性を発報する請求項1に記載の火災
    検知方法。
  3. 【請求項3】 火源の放射エネルギー量があらかじめ決
    められた値を越え、かつ放射エネルギー量の増加率もし
    くは火源の面積の増加率があらかじめ決められた1また
    は複数の値以上の段階に達した場合にその段階に応じた
    火災の危険性を発報することを特徴とする火災検知方
    法。
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