JPH0515758Y2

JPH0515758Y2 -

Info

Publication number: JPH0515758Y2
Application number: JP1983124934U
Authority: JP
Priority date: 1983-08-10
Filing date: 1983-08-10
Publication date: 1993-04-26
Also published as: JPS6032800U

Description

【考案の詳細な説明】（考案の目的）本考案はネオン管、アルゴン管等の電飾用放電
管の高周波点灯装置における点滅・調光制御に関
するものである。

従来ネオン管の点灯にはネオン変圧器が使わ
れ、その入力をON−OFFすることによつてネオ
ン灯の点滅を行なつていた。点滅装置としては、
機械式の回転ドラム方式、リレーシーケンス式あ
るいは半導体（トライアツク、サイリスタ）式等
がある。これらネオン変圧器の一次側を断続する
点滅方式においては、ネオン変圧器の容量および
開閉時のサージ等を考慮して大容量の点滅装置を
必要とし、点滅装置とネオン変圧器間の配線も太
いものを使用しなければならなかつた。またこの
ような点滅方式においては、高速点滅が困難であ
り、機械およびリレー式では接点の摩耗や接触不
良による故障が多く、定期点検が不可欠である。

本考案はインバータを利用した高周波高電圧発
生装置でネオン管を点灯する利点を活かし、小容
量の低電圧のスイツチング素子または可変素子を
用いて高速点滅さらには調光を行ない、従来のネ
オン灯点滅方式における問題点を解決しようとす
るものである。

（考案の構成）つぎに実施例により、本考案の技術内容を説明
する。第１図は本考案のネオン管点灯回路を示す
ものである。回路は電源部１，整流部２、発振昇
圧部３、負荷（ネオン管）部４から構成されてお
り、発振昇圧部３に点滅制御端子Ａ，Ｂが設けら
れている。５は漏洩型のインバータトランスで、
一次巻線５ａ，５ｂならびに二次巻線５ｃ，５ｄ
および出力巻線５ｅからなつている。６，７はス
イツチングトランジスタ、８は限流リアクトル、
９，１０，１１，１２は抵抗器、１３，１４はコ
ンデンサ、１５は整流用ダイオード、１６，１７
はダイオードである。Ａ，Ｂは点滅制御用端子
で、この間を短絡すると第１図の回路はつぎのよ
うに動作する。

電源部１からの交流は整流部２で直流に変換さ
れ、抵抗器９、ダイオード１６および抵抗器１
０，１１を介してスイツチングトランジスタ６，
７のベース・エミツタ間に加えられる。この通電
によつてスイツチングトランジスタ６，７の感度
の高い方が導通を開始する。これを仮に６とすれ
ば、電流は整流部２の正側よりリアクトル８→イ
ンバータトランスの一次巻線５ａ→スイツチング
トランジスタ６のコレクタ→６のエミツタ→整流
部２の負側の経路で流れる。５ａに電流が流れる
ことによつて、二次巻線５ｃに誘起した電圧によ
つてスイツチングトランジスタ６は順方向に７は
逆方向にバイアスされ、６は急速に完全導通の状
態となる。インバータトランス５の鉄心が磁気飽
和し、６のコレクタ電流がベース電流Ibに電流増
幅率hfeを乗じた値に達すると、電流の増加は停
止し、スイツチングトランジスタはカツトオフす
る。これによつてインバータトランス５の各巻線
には、これまでとは逆極性の電圧が誘起され、巻
線５ｃの電圧はスイツチングトランジスタ６を逆
バイアスし、完全にスイツチオフの状態とすると
共に、スイツチングトランジスタ７を順バイアス
とする。同時に整流部２の正側より抵抗器９、ダ
イオード１６、抵抗器１１を介して流れる電流
と、インバータトランス５の二次巻線５ｄに発生
した電圧により抵抗器１２とダイオード１７を介
して流れる電流とがスイツチングトランジスタ７
のベースに流れ、７が導通する。これによつて電
流は、整流部２の正側よりリアクトル８→インバ
ータトランス５の一次巻線５ｂ→スイツチングト
ランジスタ７のコレクタ→７のエミツタ→整流部
２の負側の経路すなわち前とは逆向きの電圧がイ
ンバータトランス５の各巻線に誘起される。この
ようにしてスイツチングトランジスタ６と７が交
互に導通をくり返して自励発振を行ない、インバ
ータトランス５の出力巻線５ｅに高電圧を発生す
る。

端子Ａ，Ｂを開放にした場合には、スイツチン
グトランジスタ６，７のベースに電流が流れなく
なり、インバータの発振が停止してネオン管は点
灯しない。すなわち端子Ａ，Ｂ間にスイツチング
素子１８を接続し開閉することにより、インバー
タの動作を断続させることができ、それにともな
つて負荷として接続されたネオン管を点滅させる
ことができる。さらに端子Ａ，Ｂ間に可変抵抗器
などの可変素子を接続すれば、トランジスタのベ
ース電流を変化させることができ、それにともな
つてコレクタ電流も変化しネオン管の調光点灯が
できる。

本考案の他の応用例としては、第２図に示すご
とく、端子Ａ，Ｂ間にフオトカプラ１８を接続
し、ネオン管点灯回路と制御回路１９とを電気的
に絶縁することができる。この方法においては微
小電流で点滅できるために、点滅・調光の制御回
路の電子化が容易であり、コンピユータを利用し
た複雑な点滅・調光も可能である。

また端子Ａ，Ｂ間にCdSを接続して、CdSに当
る光を加減すればCdSの抵抗値が変化し、ネオン
管の調光点灯ができる。

第３図は点滅・調光制御回路１９からの信号の
伝達に光フアイバー２０を使い、制御信号を点灯
装置のスイツチングトランジスタのベース回路に
接続した光電変換素子２１に導いた例で、装置の
屋内外での使用に際して外部からの電気雑音によ
る誤動作、高圧線からの誘導による装置の損傷等
を防止することができる。

（考案の効果）本考案は上述の説明から明らかなごとく、次の
ような特長を有する。

１開閉電流が微小で、開閉サージがないので、
調光制御回路の容量をいちじるしく小さくする
ことができ、接点の摩耗や接触不良がなく誤動
作の防止、耐久性の向上、保守管理の軽減に大
きな効果がある。

２またネオン管点灯装置本体は全て並列接続す
れば良く、配線が極めて簡単かつ短小化でき
る。

３制御信号の伝送に光フアイバーを使用するこ
とができ、ノイズの影響を受けない安全な点滅
が可能である。

４点灯周波数の高周波化とあいまつてネオン管
点滅の高速化が実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のネオン管点灯装置の回路を示
す。第２図および第３図は他の点滅・調光回路の
実施例を示す。３……トランジスタインバータ、４……放電
管、５ａ，５ｂ……一次巻線、６，７……スイツ
チングトランジスタ、１８……スイツチング素子
（ベース回路）、２０……光フアイバー、２１……
光電変換素子。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

漏洩磁路を有するインバータトランスの一次巻
線を、ベース回路の制御のもとに導通制御される
トランジスタで断続し、自己発振をくり返す自励
式のトランジスタインバータ方式の放電管点灯制
御装置において、インバータトランスの一つの二
次巻線に抵抗器と整流素子を介してコンデンサが
接続され、このコンデンサの一端に光電式の可変
抵抗素子を介してスイツチングトランジスタのベ
ース回路が接続され、上記コンデンサの他端には
上記スイツチングトランジスタのエミツタが接続
された構成を備え、光信号で送られる制御信号に
応動する可変抵抗素子の作動により上記スイツチ
ングトランジスタのベース電流を制御し、インバ
ータの発振勢力を制御することによつて放電管の
点滅・調光を行う構成としたことを特徴とする放
電管点灯制御装置。