JPH05156271A - 粉コークス、無煙炭混合物の造粒方法並びに焼結鉱製造方法 - Google Patents

粉コークス、無煙炭混合物の造粒方法並びに焼結鉱製造方法

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JPH05156271A
JPH05156271A JP34768691A JP34768691A JPH05156271A JP H05156271 A JPH05156271 A JP H05156271A JP 34768691 A JP34768691 A JP 34768691A JP 34768691 A JP34768691 A JP 34768691A JP H05156271 A JPH05156271 A JP H05156271A
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Yozo Hosoya
陽三 細谷
Mitsuaki Kitamura
光章 北村
Iwao Yasunaga
岩雄 安永
Tadashi Sato
正 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、粉コークスと無煙炭の混合物の造
粒方法並びにその方法による造粒物を焼結原料に混合し
て焼結する焼結鉱製造方法を提供する。 【構成】 粒径5.0mm以下が80wt%以上の粉コ
ークスと無煙炭の混合物中の無煙炭の配合量を5〜60
wt%とし、含有水分が5〜25wt%になるように水
分調整しながら遠心力を利用した造粒機を用いて50r
pm以上、かつトータル回転数が100〜700回転で
造粒する。上記粉コークス、無煙炭の混合物に生石灰を
1〜10wt%添加、混合する。上記粉コークス、無煙
炭の混合物に150〜400℃の熱風を吹きつけながら
造粒する。上記粉コークス、無煙炭の混合物に150〜
400℃の熱風を吹きつけながら造粒する。上記粉コー
クス、無煙炭の造粒物を焼結用配合原料に添加する燃料
の10%以上となるように焼結原料に混合、造粒し、焼
結原料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉コークスと無煙炭の
混合物の造粒方法並びにその方法による造粒物を焼結原
料に混合して焼結する焼結鉱製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から焼結鉱の製造においては粉コー
クスや無煙炭と焼結原料、副原料を配合して混合し、そ
の配合原料を造粒機で造粒したのち焼結機に装入し、焼
結原料層の通気を良好にして焼結操業している。焼結原
料層の通気を良好にするには微粉原料を少なくすること
が良く、配合原料の造粒強化以外に粉コークスの0.5
mm以下を少なくする整粒強化が図られたり、粉コーク
スそのものの微粉部分の造粒もこれまで試みられてき
た。しかし今日まで実用化された例は少ない。
【0003】例えば、特公昭63−62558号は、粒
径が0.3mm以下の微細粉を15重量%以上含む粉コ
ークスに水とセメントを配合した配合原料を転動造粒す
るに際して、粒径が1mm以上の粗粒粉コークスを微細
粉量の30重量%以上前記配合材料中に含有せしめる方
法を開示している。しかし、その造粒法は従来法と同様
のドラム型或はディスク型転動造粒機であるので造粒物
の強度は弱く、造粒コークスと焼結原料を混合、造粒す
る過程で造粒コークスは崩壊し、その造粒効果を十分に
発揮できない欠点を有している。
【0004】また特公昭63−13475号は、粒径7
mm未満100重量%の粉コークスにセメントと水を加
えて混合してこの混合物を積付けし、セメントの水和反
応により形成された水和物でコークス粒子間が結合され
るまで養生し、この積付け養生物を粒径0.5mm未満
が40重量%以下となるように解砕することを特徴とす
る鉄鉱石焼結用粉コークスの製造方法を開示している。
しかし、この方法では水和物でコークス粒子間が結合さ
れるまでの養生期間が必要であり、また積付け養生物の
解砕時に粒径0.5mm未満の微粉がかなり発生する欠
点がある。
【0005】また特開昭62−220590号は、粒径
0.25mm以下の部分を50(重量)%以上含む微粉
コークス100部に対して粒径5mm以下の部分を70
%以上含む石炭を10〜70部の割合で配合し、得られ
た混合物にセメント、高炉水砕微粉末等の水硬性結合剤
を3%以下添加し、造粒、養生して目的の粒状燃料を得
る方法を開示している。しかしこの方法はセメント、高
炉水砕微粉末等の水硬性結合剤で微粉コークスと無煙炭
の粒子間が結合されるまでの養生期間が必要になる欠点
を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点に対
処するもので、焼結用粉コークス及び無煙炭の主として
微粉部分をセメントなどの結合剤を使用することなく効
果的に造粒し、粒度分布の幅を狭くすると共に粒径0.
25mm以下の微粉を少なくした造粒物を得ること、ま
たこの造粒物を用いることによって焼結プロセスの生産
性、歩留り、焼結鉱品質を向上させ、NOX を低減させ
る粉コークス、無煙炭混合物の造粒方法並びにその造粒
物を焼結原料に混合して焼結する焼結鉱製造方法を提供
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、粒径
5.0mm以下が80wt%以上の粉コークスと無煙炭
の混合物中の無煙炭の配合量を5〜60wt%とし、含
有水分が5〜25wt%になるように水分調整しながら
遠心力を利用した造粒機を用いて50rpm以上、かつ
トータル回転数が100〜700回転で造粒することを
特徴とする粉コークス、無煙炭混合物の造粒方法であ
る。
【0008】さらに上記粉コークス、無煙炭の混合物に
生石灰を1〜10wt%添加、混合することも特徴とす
る。
【0009】また上記粉コークス、無煙炭の混合物に1
50〜400℃の熱風を吹き付けながら造粒することを
特徴とする。
【0010】さらにまた上記粉コークス、無煙炭の混合
物に、T.Feを30wt%以上含有する焼結原料粉を
10〜50wt%添加、混合することも特徴とする。
【0011】また上記の粉コークス、無煙炭の造粒方法
による造粒物を焼結用配合原料に添加する燃料の10〜
100%となるように焼結原料に混合、造粒し、これを
焼結原料として焼結することを特徴とする焼結鉱製造方
法である。
【0012】
【作用】本発明は、粒径5.0mm以下が80wt%以
上の粉コークスと無煙炭の混合物中の無煙炭の配合量を
5〜60wt%とし、含有水分が5〜25wt%になる
ように水分調整しながら遠心力を利用した造粒機を用い
て50rpm以上、かつトータル回転数が100〜70
0回転で造粒するので、粒径5.0mm以下が80wt
%以上の粉コークスと無煙炭の混合物中あるいは粉コー
クス粒子気泡内の水分は遠心力の作用により、粒子の表
層あるいは造粒物の表層に向かって移動し表面部に疑似
粒化に必要な水分を供給するので無煙炭の粘着性による
バインダー効果との相乗作用によって、従来造粒が困難
とされていた上記粉コークスと無煙炭の混合物の造粒が
可能となった。また、遠心力を利用した造粒機を用いて
50rpm以上、かつトータル回転数が100〜700
回転で造粒するので、粉コークスと無煙炭の造粒物の粒
径はその造粒物の疑似粒強度と造粒物にかけられる外力
とのバランスで定まり、粒度分布幅の狭い造粒物が得ら
れる。
【0013】また本発明は、上記粉コークス、無煙炭の
混合物に生石灰を1〜10wt%添加、混合するので、
遠心力作用下にある粒子あるいは疑似粒の表面部は生石
灰の吸水作用による水分の弱枯渇状態が水の浸透性を良
くするので、粒子あるいは疑似粒子の表層部に適量の水
分が供給されるので強固な造粒物が得られる。
【0014】また本発明は、上記粉コークス、無煙炭の
混合物に150〜400℃の熱風を吹きつけるので、粒
子あるいは疑似粒の表面部の水分の弱枯渇状態が水の浸
透性を良くし、粒子あるいは疑似粒子の表層部に適量の
水分が供給されるので強固な造粒物が得られる。
【0015】また本発明は、上記粉コークス、無煙炭の
混合物に、T.Feを30wt%以上含有する焼結原料
粉を10〜50wt%添加、混合するので造粒物の比重
が増して遠心力が増加するので水分の浸透性が高まり、
造粒効果が増大する。
【0016】また本発明は、上記粉コークス、無煙炭の
造粒方法による造粒物を焼結用配合原料に添加する燃料
の10〜100%となるように焼結原料に混合、造粒
し、これを焼結原料として焼結するので、焼結原料層の
通気性が改善されると共に焼結過程においてその前半部
での粉コークス、無煙炭の燃焼速度の増加に起因して焼
結層の上層部の焼結が改善される。また、焼結原料層の
上層から下層までほぼ均一な早い燃焼速度で焼結できる
ので焼結鉱の品質(還元粉化性、還元率等)が向上す
る。
【0017】以下、図面に基づいて本発明を具体的に説
明する。本発明は、粒径5.0mm以下が80wt%以
上である粉コークス、無煙炭を造粒物原料として使用す
る。無煙炭の配合量を粉コークス、無煙炭混合物の5〜
60wt%としたのは、無煙炭配合量が5wt%未満に
なると無煙炭の粘着性によるバインダー効果が期待出来
ない。また、60%を越えると粉コークスより燃焼性の
劣る無煙炭の悪影響が顕著になり好ましくないからであ
る。
【0018】粉コークス、無煙炭混合物を造粒するに際
して、該粒子の含有水分は5〜25wt%に調節するも
のであり、含有水分が5wt%未満では強固な造粒物に
ならず、また、含有水分が25wt%を越えると造粒対
象粒子が造粒機壁面に付着堆積し造粒効率を阻害する。
【0019】本発明で使用する、遠心力を利用した造粒
機とは、図2(a)図にその代表的機能を示すように、
固定された円筒状の側壁12と高速回転でき、底部に凹
凸を設けたあるいは平面状である底盤13で構成されて
おり、底盤13を高速で回転させると、装入した粒子1
4は壁12と粒子14間の摩擦力で粒子14が回転す
る。図2(b)図に示すように、この粒子14自体の回
転により粒子内気孔中の水分は常に粒子表層に向かって
移動し、また粒子表面に付着している過剰の水分は飛散
するので、粒子表面には負荷される遠心力に対応した量
の水分が維持されており、強固な造粒物15の生成が可
能となる。
【0020】上記遠心力を利用した造粒機としては、例
えば、特公昭41−563号公報、造粒便覧(日本粉体
工業協会)p422〜425にマルメライザー法として
示されている高速転動方式の造粒機が最適である。また
高速回転羽根による攪拌とパンの回転により造粒するア
イリッヒミキサー(混合混練技術(日本粉体工業協会)
p209〜210)や回転数を高く出来るコンクリート
ミキサー(混合混練技術(日本粉体工業協会)p185
〜186)などの造粒機は前記したような底盤13の高
速回転によって発現する遠心力にもとづく粒子中水分の
浸透効果がこれら造粒機の回転数によって実現できれば
使用可能である。
【0021】造粒機の回転数については、粒径5.0m
m以下が80wt%以上の粉コークスと無煙炭に上記所
定量の水分を添加した混合物に適切な遠心力を付与する
ためには、50rpm以上でないと造粒効果が見られな
い。この回転数を高めていくと粗粒に微粉を付着させ
ず、微粉部分のみを効率的に造粒することができる。一
方、トータル回転数が100回転未満では造粒が不十分
であり、700回転を超えると効果が飽和すると共に造
粒物の崩壊が発生する。
【0022】本発明で使用する、遠心力を利用した造粒
機において、その回転半径が大きくなるほどに遠心力は
増加する。回転半径を300mmから2000mmまで
変化させて造粒効果を確認する試験を実施したが、20
00mmの回転半径でも回転数が50rpm未満では遠
心力の働きは十分でなく、強固な造粒物を得るには50
rpm以上が必要であつた。
【0023】本発明は、上記したように造粒対象粒子に
遠心力を付与することによって発現する水分の浸透効果
による粒子表面での適量水分の確保にあるが、この水分
の浸透作用を加速する手段を付加することができる。そ
の手段の一つは1〜10wt%の生石灰の添加である。
【0024】この生石灰添加は後述する焼結用配合原料
として使用される石灰石の一部代替として使用する。生
石灰の添加量1wt%未満であると、生石灰の吸水作用
による粒子表層の水分枯渇状態の形成にとりたてた効果
は期待できない。生石灰の添加量が1wt%以上となる
と粒子表層に出てきた水分を生石灰が吸収するので、水
分の浸透性が増して粒子内の水分が多く表層部に出てく
るようになるので強固な造粒物をより生成し易くなる。
またコークス、無煙炭造粒物中に生石灰を介在すると、
これを燃焼した場合に発生するNOX の低減効果を発現
する。
【0025】生石灰が全体の10wt%を越えると効果
は下降傾向になる。すなわち、生石灰の廻りに粉コーク
スや無煙炭が付着したり、生石灰反応熱による粉コーク
スや無煙炭の水分の蒸発量が多くなるため造粒物の強度
が低下する悪影響が顕著になる。
【0026】この生石灰添加法では、生石灰反応熱によ
り粉コークスや無煙炭の水分の一部が蒸発したり生石灰
の結晶水として吸収されたりするので、造粒過程でこれ
ら蒸発や吸収される水分量の70%以上の水を補給する
のがより好ましい。
【0027】上記生石灰添加による水分の浸透作用を加
速する原理と同等の代替手段として、150〜400℃
の熱風を粉コークスや無煙炭の表面に吹付ける方法が使
用できる。この熱風吹付け方法においても蒸発水分の7
0%程度の水分を補給することが好ましい。この場合1
50℃未満では熱風吹付けの効果が不十分であり、40
0℃を超えると粉コークス等の発火の危険がある。
【0028】また、同一回転条件下で遠心力を加速する
手段として質量増加手段があり、T.Feを30wt%
以上含有する焼結原料粉を10〜50wt%添加すると
達成できる。その添加量が10wt%未満であると、質
量増加にとりたてた効果は期待できない。一方、添加量
が50wt%を越えると効果は横這いになった。なお、
T.Feが30wt%以上で、かつFeOを8wt%以
上含有するスケールや磁鉄鉱系鉄鉱石を10wt%以上
添加する場合は、NOx 低減効果がより顕著に見られ
た。
【0029】本発明は上記した各手段によって得られた
粉コークス、無煙炭の造粒物を焼結用配合原料の燃料の
一部または全部に置換して使用するものであり、粉コー
クス、無煙炭の造粒物を焼結用配合原料に添加する燃料
の10〜100%となるように焼結原料に混合、造粒
し、これを焼結原料として焼結する。上記造粒物の添加
量が燃料の10wt%未満になると造粒炭に見られる燃
焼速度の向上効果が期待できず焼結鉱の品質改善、歩留
り向上効果が得られない。
【0030】図1は本発明で得られた造粒物を焼結用配
合原料に混合使用する工程図である。粉コークス1と無
煙炭2を適量、遠心力を利用した造粒機6に供給し、適
量の生石灰3、質量増加材である焼結原料粉4を単独あ
るいは組み合わせて適宜添加し、あるいは熱風5を供給
しながら高速回転造粒する。得られた造粒物7は、主原
料(鉄鉱石等)12と副原料13(石灰石、蛇紋岩等)
を配合した焼結用配合原料8と1次ミキサー9で混合し
た後、2次ミキサー10で造粒し、これを焼結機11に
装入して焼結する。
【0031】
【実施例】遠心力を利用した造粒機として、マルメライ
ザー(不二パウダル株式会社の商品名)を使用した。造
粒機の内径は1000mm、回転数200rpm×1.
0分すなわちトータル回転数を200とした。粉コーク
スと無煙炭の混合物の配合は粉コークス70%、無煙炭
30%とした。この混合物の造粒条件を表1に示す。表
1において、生石灰添加量は5wt%、熱風吹込み適用
時の熱風温度は300℃、質量増加のための焼結原料の
添加量は20wt%とした。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】表2は上記造粒条件で造粒した造粒物の粒
度分布を示す。なお、比較例は造粒を行わなかったもの
である。上記本発明の造粒による粒度分布の改善の一例
を比較例と共に図3に示した。本発明によると、0.5
mm未満の細粒が大幅に減少し、特に0.25mm未満
が零に近くなっており、粒度分布の幅は比較例に対して
大幅に改善されて狭くなっている。
【0035】
【表3】
【0036】表3に鍋試験に使用した焼結用原料の配合
割合を示した。図4は粉コークス・無煙炭造粒物の鍋試
験結果の生産率、成品歩留、TI(冷間強度、JISM
8712により測定)、RDI(還元粉化性、製銑部会
法)、JIS・RI(還元率、JISM8713)、粉
コークスの燃焼効率及び排ガス中NOX を示した。図5
には焼結過程の粉コークス・無煙炭混合物の燃焼状況の
一例を示した。
【0037】その結果、粉コークス・無煙炭の混合物の
造粒物を焼結用原料の燃料として添加することにより次
の効果が示された。すなわち粉コークス、無煙炭造粒物
の粒度分布がシャープになって焼結ベッドの通気性が改
善し、生産率が大幅に向上する。また焼結ベッドの通気
性改善と粉コークス、無煙炭造粒物の焼結速度向上によ
り、特に図5に示すように焼結過程前半の粉コークス・
無煙炭の燃焼速度が増すために上層部への熱量供給が増
え、焼結ベッド上層部の歩留りが大幅に改善されて成品
歩留とTI(冷間強度)が向上する。
【0038】さらに焼結ベッドの通気性改善と上層から
下層までの均一焼成により、RDI(還元粉化性)なら
びにJIS・RI(還元率)が向上する。RIの向上は
高炉燃料比を大幅に低減させ、高炉安定操業のみならず
出銑比向上にも寄与する。また粉コークス、無煙炭造粒
物の燃焼性改善で、カーボンの燃焼効率が増して排ガス
中COが低減して、コークス原単位を低減できる。また
排ガス中NOX も大幅に低減される。
【0039】この鍋試験結果に基づいて、実機焼結機
(182平方メートル)で粉コークス・無煙炭造粒物の
実機試験を実施した。粉コークスと無煙炭の配合槽から
切出した後に直径2000mmの遠心力を利用した造粒
機を用い、200rpmで1分間造粒する方法を適用し
た。粉コークス、無煙炭造粒物への生石灰添加量は5.
0wt%とし、造粒後水分は12〜15%の範囲を推移
させることができた。
【0040】
【表4】
【0041】その結果、表4に示すように7日間ずつの
実機試験操業では、ベース操業より生産率10%向上、
成品歩留2.2%向上、TI2.5%向上、RDI1.
5%改善、JIS・RI3.1%向上、NOX 発生量
5.3%減の改善効果を確認した。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、粉コークスならびに無
煙炭の主として微粉部分の造粒により、粉コークス、無
煙炭造粒物の粒度分布がシャープになって焼結過程の通
気性と粉コークス・無煙炭造粒物の燃焼性が改善され、
焼結プロセスの生産性、成品歩留、焼結鉱品質が向上
し、さらに排ガス中NOX も低減する。さらにRI(還
元率)の向上により、高炉燃料比を低減させ高炉安定操
業に寄与するので、その効果は大きいといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す焼結用配合原料の処理工程
【図2】(a)は遠心力利用造粒機の機能概要を示す断
面図、(b)は遠心力利用造粒の現象の概要を示す断面
【図3】粉コークス、無煙炭造粒物の粒度分布を示すグ
ラフ
【図4】粉コークス、無煙炭造粒物の鍋試験結果を示す
グラフ
【図5】焼結過程の粉コークス、無煙炭造粒物の燃焼状
況を示すグラフ
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径5.0mm以下が80wt%以上の
    粉コークスと無煙炭の混合物中の無煙炭の配合量を5〜
    60wt%とし、含有水分が5〜25wt%になるよう
    に水分調整しながら遠心力を利用した造粒機を用いて5
    0rpm以上、かつトータル回転数が100〜700回
    転で造粒することを特徴とする粉コークス、無煙炭混合
    物の造粒方法。
  2. 【請求項2】 粉コークス、無煙炭の混合物に生石灰を
    1〜10wt%添加、混合することを特徴とする請求項
    1記載の粉コークス、無煙炭混合物の造粒方法。
  3. 【請求項3】 粉コークス、無煙炭の混合物に150〜
    400℃の熱風を吹きつけながら造粒することを特徴と
    する請求項1または2記載の粉コークス、無煙炭混合物
    の造粒方法。
  4. 【請求項4】 粉コークス、無煙炭の混合物に、T.F
    eを30wt%以上含有する焼結原料粉を10〜50w
    t%添加、混合することを特徴とする請求項1ないし3
    記載の粉コークス、無煙炭混合物の造粒方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4記載の粉コークス、無
    煙炭の造粒方法による造粒物を焼結用配合原料に添加す
    る燃料の10〜100%となるように焼結原料に混合、
    造粒し、これを焼結原料として焼結することを特徴とす
    る焼結鉱製造方法。
JP34768691A 1991-12-04 1991-12-04 粉コークス、無煙炭混合物の造粒方法並びに焼結鉱製造方法 Withdrawn JPH05156271A (ja)

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