JPH05155995A - 全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体の製造方法

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JPH05155995A
JPH05155995A JP26536891A JP26536891A JPH05155995A JP H05155995 A JPH05155995 A JP H05155995A JP 26536891 A JP26536891 A JP 26536891A JP 26536891 A JP26536891 A JP 26536891A JP H05155995 A JPH05155995 A JP H05155995A
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JP
Japan
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polymer
copolymer
styrene
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aromatic polyester
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Withdrawn
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JP26536891A
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English (en)
Inventor
Shinji Inaba
真司 稲葉
Hiroshi Oishi
浩 大石
Koichi Fujishiro
光一 藤城
Masao Kimura
正生 木村
Soichiro Kishimoto
聡一郎 岸本
Takamasa Owaki
隆正 大脇
Akio Motoyama
秋男 本山
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Nippon Steel Corp
Unitika Ltd
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Unitika Ltd
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性に優れていると共に光学的歪みが特に
小さく、更に、流動性、機械的強度に優れており、光学
的機器用の成形材料に適した全芳香族ポリエステル・ポ
リスチレン系共重合体の製造方法を提供する。 【構成】 末端にフェノール性水酸基を有するスチレン
系ポリマー(A)、芳香族ジヒドロキシ化合物(B)及
び芳香族ジカルボン酸ジハライド(C)を、(A)/
〔(B)+(C)〕が20/80〜70/30(重量
比)となる割合で界面重合させる全芳香族ポリエステル
・ポリスチレン系共重合体の製造方法である。 【効果】 本発明によれば、従来の重合法に比較して共
重合化していないスチレン系重合体の含有量が低く、か
つ、従来の全芳香族ポリエステルに比較して複屈折が低
い全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体を製
造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全芳香族ポリエステル
・ポリスチレン系共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、透明性に優れ、光学機器用素材
に適している全芳香族ポリエステル系樹脂は、耐熱性・
機械的強度にも優れた性質を有しているが、溶融粘度が
高く加工し難いという問題がある。加えて、射出成形等
の熱成形加工の際に、応力歪みが発生し、得られた製品
は複屈折を生じ易いという問題もある。このため、最終
製品が光ディスクや光ガード保護膜等の場合には、複屈
折が読み取りエラーやノイズの原因となり、また、最終
製品が光ファイバーの場合には、複屈折が伝送損失を大
きくする原因になる等の問題点がある。
【0003】この様な問題点を解決する手段として、全
芳香族ポリエステル系樹脂(以下、PArと略称するこ
とがある)と正負逆方向の複屈折を有するポリスチレン
系樹脂(以下、PSと略称することがある)とを化学的
に結合する方法や、PSとPArとが化学的に結合した
樹脂をPS/PArブレンド系に相溶化剤として添加す
る方法が知られている。そして、全芳香族ポリエステル
・ポリスチレン系共重合体の製造法としては、特開昭5
8−157,844号公報や特開昭58−225,11
3号公報に示されている方法がある。しかしながら、こ
れらの製造法では、全芳香族ポリエステルの末端に不飽
和基を導入し、これをスチレン系モノマーと共に重合し
て全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体とす
るため、生成ポリマー中における共重合化していないポ
リスチレン系重合物の含有率が多くなり、そのままでは
生成物の機械的強度が減少するという問題がある。そこ
で、生成ポリマー中に残留した共重合化していないスチ
レン系重合体を除去する工程が必要となり、工業的生産
には適さない。
【0004】また、特開平1−129,011号公報で
は、スチレン系モノマーとアリルアミンとを混合して重
合し、これを全芳香族ポリエステル系化合物と高温(2
60〜340℃)で溶融混合して全芳香族ポリエステル
・ポリスチレン系共重合体を合成している。しかし、こ
の製造法では、ポリエステル連鎖を切断してアリルアミ
ン変性スチレン系重合体と全芳香族ポリエステルとを共
重合しているため、得られたポリマー中の全芳香族ポリ
エステルの連鎖が短くなり、十分な強度を有するポリマ
ーが得難いという課題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光学的機器
用の成形材料に適した全芳香族ポリエステル・ポリスチ
レン系共重合体における上記の問題点を解決したもの
で、その目的とするところは、透明性に優れていると共
に光学的歪みが特に小さく、更には、流動性、機械的強
度に優れた共重合体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、フ
ェノール性水酸基を末端に有するスチレン系重合体に、
芳香族ジカルボン酸ジハライドと芳香族ジヒドロキシ化
合物とを界面縮重合反応させる全芳香族ポリエステル・
ポリスチレン系共重合体の製造方法である。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明は、従来末端フェノール性水酸基を有したポリスチ
レンが水層に不溶なため困難であった界面重合を末端酸
ハライドポリスチレンを経由し、有機層成分と同じ官能
基をもたせることで界面重合を可能としたものである。
【0008】本発明で用いるスチレン系重合体(A)
は、末端に1個又は2個及び中間に1個又は2個以上の
フェノール性水酸基を有していればよいが、好ましくは
片末端若しくは両末端にフェノール性水酸基を有してい
るものであり、より好ましくは反応性を向上させるため
に両末端にフェノール性の水酸基を有しているものであ
る。このスチレン系ポリマー(A)の数平均分子量Mn
は、1,000以上であって200,000以下が好ま
しい。Mnが1,000未満ではポリマーとしての物性
が不十分であって好ましくなく、また、Mnが200,
000を超えると重合が困難となる。また、Mnと重量
平均分子量(Mw)との比(Mw/Mn)は4.0以下
となるようにすることが好ましい。Mw/Mnが4.0
を超えるスチレン系ポリマーを使用して共重合体を合成
した場合、分子量の均一な共重合体が得られないので好
適には使用できない。なお、分子量の測定は、単分散ポ
リスチレンでキャリブレーションしたゲル浸透クロマト
グラフィー(GPC)で測定した。
【0009】ここで用いるスチレン系重合体(A)を構
成するスチレン系モノマーとしては、スチレンの他に、
例えば、o−,m−,p−メチルスチレン、o−,m
−,p−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン等のアルキルスチレン類や、o−,m−,p−クロル
スチレン、ジクロルスチレン、モノブロモスチレン、ジ
ブロモスチレン等のハロゲン化スチレン類や、α−メチ
ルスチレン等及びこれらを適宜混合した混合物が挙げら
れる。また、このスチレン系重合体は物性改善のため0
〜50%の他のビニル系モノマー、例えば、メタクリル
酸エステル類、アクリル酸エステル類、酢酸ビニル、ブ
タジエン、アクリロニトリル等を共重合せしめたもので
あってもかまわない。
【0010】スチレン系重合体(A)の合成法として
は、カルボキシル基を有するラジカル重合開始剤を使用
してスチレン系モノマーをラジカル重合し、末端にカル
ボキシル基を有するスチレン系重合体(A’)を重合
し、これをビスフェノールAとエステル化を行い合成す
る方法が考えられるが、この方法に限られるものでな
く、末端にフェノール性水酸基を有するスチレン系重合
体が得られれば他の合成法であってもかまわない。
【0011】本発明で用いる芳香族ジヒドロキシ化合物
(B)としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」と
略称する)、テトラメチルビスフェノールA、テトラブ
ロモビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、
レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等
及びこれらを適宜に混合した混合物を挙げることができ
るが、これらの中でも特にビスフェノールAが好まし
い。
【0012】また、芳香族ジカルボン酸ジハライド
(C)としては、例えば、テレフタル酸ジクロライド、
テレフタル酸ジブロマイド、イソフタル酸ジクロライ
ド、イソフタル酸ジブロマイド等及びこれらを25〜7
5%の範囲で適宜に混合した混合物を挙げることができ
るが、これらの中でも特にテレフタル酸ジクロライドと
イソフタル酸ジクロライドの50:50混合物が好まし
い。
【0013】スチレン系重合体(A)と、芳香族ジヒド
ロキシ化合物(B)と、芳香族ジカルボン酸ジハライド
(C)との使用割合は、広い範囲に亘って変えることが
できるが、好適な光学、機械特性を得るためには、スチ
レン系重合体の含有量を20〜70重量%にする必要が
あり、このためにはスチレン系重合体(A)の重量と芳
香族ジヒドロキシ化合物(B)及び芳香族ジカルボン酸
ジハライド(C)の重量和との割合、すなわち(A)/
〔(B)+(C)〕を20/80〜70/30の範囲内
にすることが望ましい。スチレン系重合体が20重量%
未満になると生成された共重合体の複屈折を充分に低減
することができず、70重量%を越えると剛性が低下
し、ポリマーとして好ましくない。また、芳香族ジヒド
ロキシ化合物(B)と芳香族ジカルボン酸ジハライド
(C)との割合は、ほぼ等モルになるように使用する
が、スチレン系重合体(A)がフェノール性水酸基を有
しているため、これに相当する量だけ芳香族ジヒドロキ
シ化合物(B)を少量使用することが好ましい。
【0014】本発明の界面重合法は、スチレン系重合体
(A)及び芳香族ジカルボン酸ジハライド(C)を水に
相溶性のない有機溶媒に溶解し、予め反応させることで
末端酸ハライドポリスチレンとジカルボン酸ジハライド
との混合溶液とし、この混合溶液と芳香族ジヒドロキシ
化合物(B)のアルカリ水溶液とを混合攪拌することに
よって行われる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナト
リウム水溶液、水酸化カリウム水溶液が好ましい。有機
溶剤としては、スチレン系重合体(A)や芳香族ジカル
ボン酸ジハライド(C)と反応せず、スチレン系重合体
(A)、芳香族ジカルボン酸ジハライド(C)及び生成
する全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体の
いずれに対しても良溶媒であり、更に水と完全に相溶し
ないものが望ましい。例えば、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テ
トラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素や、ベン
ゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素等及
びこれらを適宜混合した混合物を挙げることができる。
界面重合反応は、2〜50℃、好ましくは5〜50℃
で、攪拌下に5分〜8時間程度で行われる。本発明の界
面重合法においては、重合反応をスムースに進めるため
にトリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエ
チルベンジルアンモニウムクロライド、トリ−tert
−ブチルベンジルアンモニウムクロムライド等の第四級
アンモニウム塩等を添加してもよい。また、分子量を調
製するためにo−フェニルフェノール、p−tert−
ブチルフェノール等の一官能性フェノール化合物を添加
することもできる。
【0015】重合反応終了後のポリマーの単離、精製に
は公知の種々の方法を採用することができる。例えば、
重合終了後、静置するかあるいは遠心分離機等を用いて
機械的に無機塩を含む水相とポリマーを含む有機相とに
分離し、このポリマーを含む有機相に必要に応じて濾過
又は抽出等の洗浄操作を施した後、アセトン、メタノー
ル等の溶媒へ加えてポリマーを析出させ、濾過、乾燥さ
せて目的とするポリマーを単離する。なお、生成ポリマ
ー中に共重合していないスチレン系重合体を除去する必
要があるときは、シクロヘキサン等の溶媒を使用して、
選択的に溶解除去させてもよい。
【0016】本発明により合成した樹脂の数平均分子量
Mnは、GPCの測定値で1,000〜300,000
が好ましい。Mnが1,000より小さいとポリマーと
しての物性が不十分になり、Mnが300,000を超
えると生成ポリマーがゲル状となり溶媒除去が困難とな
り、また、成形加工性も著しく低下する。本発明で合成
した全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体
は、良好な流動性を有し、透明性が高く、かつ複屈折の
低い光学機器用素材として単体でも好適に用いられる
が、全芳香族ポリエステルとスチレン系重合体のブレン
ド物に添加して相溶性を増加させ、ブレンド物の引張強
度、曲げ強度、曲げ弾性率等を強化するために使用する
ことができる。
【0017】
【実施例】以下、参考例、実施例を掲げ、本発明をさら
に詳しく説明する。
【0018】参考例1〜3 〔末端にカルボキシル基を有するスチレン系ポリマー
(A’)の合成〕4,4’−アゾビス−4−シアノバレ
リックアシッド(ACVA)を重合開始剤として使用
し、スチレン100重量部を90℃でラジカル重合し
た。ACVAは1,4−ジオキサンに溶解し、重合開始
初期の他に重合中にも連続的に添加した。初期に挿入す
るACVA及び連続的に装入するACVAの濃度を変化
させ、表1に示す末端にカルボキシル基を有するスチレ
ン系ポリマー(A’)を得た。なお、分子量の測定は、
東洋ソーダ社製GPC測定装置HLC−802Aを使用
した。ポリマー1分子が有するカルボキシル基の平均数
は三菱化成工業社製自動滴定装置GT−05型を使用し
てポリマー溶液を水酸化ナトリウム溶液で中和滴定する
ことにより測定した。
【0018】
【表1】
【0019】〔末端にフェノール性水酸基を有するスチ
レン系重合体(A)の合成〕前記のようにして合成した
末端にカルボキシル基を有するスチレン系ポリマー
(A’)100重量部をビスフェノールA3〜7重量部
でエステル化し、末端フェノール性水酸基を有するスチ
レン系重合体(A)を合成した。末端のフェノール性水
酸基は未反応のカルボキシル基を定量することにより決
定した。結果を表2に示す。
【表2】
【0020】実施例1〜3 攪拌装置付ナス型フラスコに参考例1〜3で合成したス
チレン系重合体(A)100重量部とテレフタル酸ジク
ロライド及びイソフタル酸ジクロライドの各々29重量
部とをジクロロメタン1,000重量部に溶解し、触媒
として水酸化カルシウム0.1重量部及びトリエチルア
ミン0.01重量部を添加し、1時間攪拌してスチレン
系ポリマー末端が酸クロライド化された酸クロライド溶
液を得た。次いで、別の攪拌装置付丸底フラスコ内に1
N−水酸化ナトリウム水溶液630重量部を仕込み、ビ
スフェノールA64重量部を溶解し、触媒としてトリメ
チルベンジルアンモニウムクロライド0.05重量部を
添加した溶液中に、先に得られた酸クロライド溶液を添
加した。添加終了後、2時間攪拌して界面重合を行っ
た。重合終了後、二層を分離して有機層を1N−酢酸水
溶液630重量部で中和し、洗浄し、有機層だけを抽出
して1,000重量部のクロロホルムに溶解した。この
クロロホルム溶液を1μmのフィルターを用いて濾過し
た後、10,000重量部のメタノール中に添加し、ポ
リマーを沈澱させた。得られたポリマーの沈澱物はロ別
し、メタノールで洗浄した後、真空乾燥機で乾燥した。
【0021】この様にして得られたポリマーの平均分子
量の測定は参考例1〜3と同様にして測定した。このポ
リマーが全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合
体であることの確認は、50重量部のシクロヘキサンを
使用してポリマー1重量部について26時間のソックス
レー抽出を行い、シクロヘキサン不溶分と可溶分との重
量比(不溶分:可溶分)を求めると共に、シクロヘキサ
ン不溶分の組成を 1H−NMR(日本電子社製JNM−
EX40)で測定することにより行った。共重合化され
なかったポリスチレンはシクロヘキサンに溶解される。
この実施例1〜3の重合結果を表3に示す。なお、実施
例1〜3で使用したスチレン系重合体(A)は、それぞ
れ参考例1〜3で合成したスチレン系重合体(A)であ
る。
【0022】実施例1〜3で重合して得られたポリマー
を塩化メチレンに溶解して20重量%溶液とし、安田精
機社製のAutomatic film applic
ator No542−AB−Sを使用して100μm
厚のフィルムを作成した。フィルムは、12時間室温で
放置し、更に100℃の真空乾燥器内で12時間乾燥し
て溶媒を除去した。次に佐竹化学機械工業社製熱風循環
式一軸延伸装置を使用して得られたフィルムを215〜
220℃で10〜50%延伸し、フィルムの複屈折をニ
コン社製optical−pol偏光顕微鏡(波長54
6nm)で測定した。結果を表4に示す。
【0023】比較例1 特開昭58−157,844号公報に記載された実施例
に従い、モル比1:1の割合でテレフタル酸ジクロライ
ドとイソフタル酸ジクロライドとを混合し、得られた混
合酸クロライド203gと、メタクリル酸クロライド
4.18gの塩化メチレン溶液と、ビスフェノールA2
33gの水酸化ナトリウム水溶液とから、界面重合法に
より末端にメタクリル基を有するポリエステルを製造し
た。上記参考例と同様にGPCを使用して数平均分子量
Mnを測定した結果、4,000であった。このポリエ
ステルとスチレンモノマーとを窒素雰囲気下に重量比
1:1の割合で加熱(130℃)しながら混合し、20
時間重合した。生成したポリマーを実施例1及び2と同
様にして回収し、実施例1〜3と同じ方法で共重合体の
分子量、組成、及び共重合化していないポリスチレンの
含有量を評価した。結果は以下の通りであった。 Mn=7,500 Mw=22,000 Mw/Mn=2.9 シクロヘキサン抽出結果 不溶分:可溶分=30:70 共重合体中のポリスチレン組成=25% 共重合化されていないポリスチレン含有量=70%
【0024】比較例2 市販されている全芳香族ポリエステル(Uポリマー“U
−100”、ユニチカ社製)100gを使用して実施例
1〜3と同様の方法で複屈折を測定した。結果を表4に
示す。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】上記実施例及び比較例の結果から、以下の
事項が判明した。 実施例1〜3の結果から、本発明の製造法により全芳
香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体を製造でき
る。 実施例1〜3と比較例1との比較から、本発明の製造
法によれば、共重合化していないポリスチレン量を減少
させることができる。 実施例1〜3と比較例2との比較から、本発明により
製造された全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重
合体は延伸下でも複屈折を低下できる。 従って、本発明により製造した全芳香族ポリエステル・
ポリスチレン系共重合体は、良好な光学機器素材として
使用可能であり、また、全芳香族ポリエステルとスチレ
ン系重合体のブレンド物中に添加して相溶性を増加さ
せ、ブレンド物の引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率を強
化する目的で使用することもできる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、従来の重合法に比較し
て共重合化していないスチレン系重合体の含有量が低
く、かつ、従来の全芳香族ポリエステルに比較して複屈
折が低い全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合
体を製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】実施例1〜3で重合して得られたポリマー
を塩化メチレンに溶解して20重量%溶液とし、安田精
機社製のAutomatic film applic
ator No542−AB−Sを使用して100μm
厚のフィルムをガラス基板上に作成した。フィルムは、
12時間室温で放置し、更に100℃の真空乾燥器内で
12時間乾燥して溶媒を除去した。その後、室温まで冷
却し、水中に放置してガラス基板より剥離した。この
際、膜の破損はなく、20mm×60mmのフィルムを
得た。次に佐竹化学機械工業社製熱風循環式一軸延伸装
置を使用して得られたフィルムを215〜220℃で1
0〜50%延伸し、フィルムの複屈折をニコン社製op
tical−pol偏光顕微鏡(波長546nm)で測
定した。結果を表4に示す。実施例4 攪拌装置付ナス型フラスコに参考例1で合成したスチレ
ン系重合体(A)100重量部とテレフタル酸ジクロラ
イド及びイソフタル酸ジクロライドの各々29重量部と
をジクロロメタン1,000重量部に溶解した。次い
で、別の攪拌装置付丸底フラスコ内に1N−水酸化ナト
リウム水溶液630重量部を仕込み、ビスフェノールA
64重量部を溶解し、触媒としてトリメチルベンジルア
ンモニウムクロライド0.05重量部を添加した溶液中
に、先に調製したスチレン系ポリマーと酸クロライドの
混合溶液を添加し、添加終了後、2時間攪拌して界面重
合を行った。重合終了後、二層を分離して有機層を1N
−酢酸水溶液630重量部で中和し、洗浄し、有機層だ
けを抽出して1,000重量部のクロロホルムに溶解し
た。このクロロホルム溶液を1μmのフィルターを用い
て濾過した後、10,000重量部のメタノール中に添
加し、ポリマーを沈澱させた。得られたポリマーの沈澱
物はロ別し、メタノールで洗浄した後、真空乾燥機で乾
燥した。得られたポリマーについて、実施例1〜3と同
様にして分子量、組成等を測定した。結果は以下の通り
であった。 Mn=45,000 Mw=150,000 Mw/Mn=3.53 ポリスチレン反応率:11% 共重合体組成(PS:PAr)=77:23
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】比較例1 特開昭58−157,844号公報に記載された実施例
に従い、モル比1:1の割合でテレフタル酸ジクロライ
ドとイソフタル酸ジクロライドとを混合し、得られた混
合酸クロライド203gと、メタクリル酸クロライド
4.18gの塩化メチレン溶液と、ビスフェノールA2
33gの水酸化ナトリウム水溶液とから、界面重合法に
より末端にメタクリル基を有するポリエステルを製造し
た。上記参考例と同様にGPCを使用して数平均分子量
Mnを測定した結果、4,000であった。このポリエ
ステルとスチレンモノマーとを窒素雰囲気下に重量比
1:1の割合で加熱(130℃)しながら混合し、20
時間重合した。生成したポリマーを実施例1及び2と同
様にして回収し、実施例1〜3と同じ方法で共重合体の
分子量、組成、及び共重合化していないポリスチレンの
含有量を評価した。結果は以下の通りであった。 Mn=7,500 Mw=22,000 Mw/Mn=2.9 シクロヘキサン抽出結果 不溶分:可溶分=30:70 共重合体中のポリスチレン組成=25% 共重合化されていないポリスチレン含有量=70%また、得られたポリマーについて、実施例1〜3と同様
にして成膜したところ、溶媒除去後に室温まで冷却して
水中に放置した段階でガラス基板上の膜は散々に破損
し、延伸するためのフィルムを得ることができなかっ
た。
フロントページの続き (72)発明者 大石 浩 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 藤城 光一 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 木村 正生 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 岸本 聡一郎 京都府宇治市宇治小桜23、ユニチカ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 大脇 隆正 京都府宇治市宇治小桜23、ユニチカ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 本山 秋男 京都府宇治市宇治小桜23、ユニチカ株式会 社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端にフェノール性水酸基を有するスチ
    レン系ポリマー(A)、芳香族ジヒドロキシ化合物
    (B)及び芳香族ジカルボン酸ジハライド(C)を、
    (A)/〔(B)+(C)〕が20/80〜70/30
    (重量比)となる割合で界面重合させることを特徴とす
    る全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体の製
    造方法。
JP26536891A 1990-10-24 1991-09-18 全芳香族ポリエステル・ポリスチレン系共重合体の製造方法 Withdrawn JPH05155995A (ja)

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