JPH05155574A

JPH05155574A - マンコンベア

Info

Publication number: JPH05155574A
Application number: JP32034891A
Authority: JP
Inventors: Yasunori Tsuji; 保則辻; Hiroaki Shoji; 寛昭東海林
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1991-12-04
Filing date: 1991-12-04
Publication date: 1993-06-22

Abstract

(57)【要約】【目的】乗客の手荷物が乗り口のデッキボードに当っ
て、乗客の流れが停滞することを防ぐことのできるマン
コンベアを得る。【構成】欄干パネル１の内側のデッキボード２の内周側
に、側面図で弧状で断面図では内周側が楔状の保護板３
を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エスカレータや移動歩
道などに使われるマンコンベアに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のエスカレータの部分側面図を図３
に、図３のＢ−Ｂ断面拡大図を図４に示す。図３及び図
４において、床面10に降り口が据付られたエスカレータ
21は、降り口部で半円状に曲げられたステンレス鋼板製
のデッキボード２の外周にナイロン樹脂製の手すりフレ
ーム９が取り付けられ、この手すりフレーム９の更に外
周には、この手すりフレーム９の外周を走行する断面Ｃ
形のゴム製の手すりベルト５が巻装されている。この手
すりベルト５の内側には、ステンレス鋼板製の欄干パネ
ル１が図示しないデッキやブラケットなどを介して張り
付けられ、デッキボード２の内周側では、デッキボード
２の図４で示す縁部４の欄干パネル側に曲げられた曲げ
部４ａの内側端部に取り付けられた緩衝ゴム８に押圧し
て固定され、欄干パネル１と曲げ部４ａの内側端面の鋼
板相互の接触による不快音の発生が防がれている。な
お、図３において、欄干パネル１の下方の符号７は踏段
を示し、図４で示すように、縁部４の外面と欄干パネル
１の外面との間には、段差13が形成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
構成されたエスカレータにおいては、エスカレータの乗
客が所持している図４の一点鎖線で示す手荷物12が、図
４で示すように欄干パネル１に近接して（或いは接触し
て）いるときには、手荷物12が降り口で縁部４の曲げ部
４ａに当って、手荷物12が変形又は壊れたり、縁部４が
部分的に変形するだけでなく、縁部４に当った手荷物12
で、後に続く乗客の手荷物や衣服を引掛けたり、怪我を
させるおそれもある。とくに、空港のターミナルのエス
カレータにように、大きなトランクを両手で下げた乗客
が密集したときには、曲げ部４ａに当ったトランクの後
部に、続く乗客の荷物が当って、降り口に円滑に降りら
れないだけでなく、後に続く乗客に押されて倒れ、事故
になるおそれもある。そこで、本発明の目的は、乗り口
での乗客の所持品による流れの停滞を防ぎ、安全性を上
げることのできるマンコンベアを得ることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、欄干パネルの
降り口の外周に設けられたデッキボードの内側に、欄干
パネルから突き出た縁部が形成されたマンコンベアにお
いて、欄干パネルの内側のデッキボードの内周側に、弧
状の保護板を設けたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】乗客の手荷物が欄干パネルに接触状態で所持さ
れたときには、手荷物は保護板で押され案内されて、デ
ッキボードの縁部で停まらないので、乗客は降り口を円
滑に通過することになる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は、本発明のマンコンベアを示す側面図
で、従来例を示す図３に対応し、同一部品には同一符号
を付してある。図１において、エスカレータ11の欄干パ
ネル１の乗り口には、デッキボード２の縁部４の曲げ部
４ａの半円部とこの半円部に続く直線の端部の内周側
に、図１では略弧状で、図１のＡ−Ａ断面拡大詳細図を
示す図２では略台形状で、且つ、弧状の内周側が楔状の
ナイロン製の保護板３が複数の化粧皿ねじ６で欄干パネ
ル１に固定されている。この保護板３は、欄干パネル１
の中央部に固定された中間保護板３ａと、この中間保護
板３ａの片側に一側が隣接して固定され、他側の外周側
がナイフエッジ状の上保護板３ｂと、中間保護板３ａの
他側に一側が隣接して固定され、他側の外周側が同じく
ナイフエッジ状で上保護板３ｂと対称形に形成された下
保護板３ｃで構成され、図２の断面図で示すように、化
粧皿ねじ６で締め付けられ、頂部３ｅは、縁部４の表面
よりもわずかに突き出ている。これらの上保護板３ｂ，
中間保護板３ａと下保護板３ｃの弧状の外周側には、図
２に示すように、縁部３ｄが形成され、この縁部３ｄ
は、デッキボード２の縁部４の曲げ部４ａと欄干パネル
１の間の隙間に遊篏され、この結果、縁部３ｄは、従来
技術の図４で示す緩衝ゴム８と同様に、金属板で製作さ
れた欄干パネル１とデッキボード２の曲げ部４ａの端面
との緩衝部材としての役割を果している。

【０００７】このように構成されたエスカレータにおい
ては、もし、空港のターミナルに設置され、両手に下げ
た重いトランクを欄干パネル１に摺動させた乗客が各踏
段７に連続して乗っていても、トランクは、降り口にお
いて保護板３の楔状の先端とこの先端に続く斜面で押さ
れ、且つ、ナイロン材の保護板３の表面で滑るので、乗
客はスムースに床面10に降りることができ、従来のよう
な手荷物の破損や、後に続く乗客の流れの乱れなどの混
乱が発生するおそれを解消することができ、安全なエス
カレータとすることができる。

【０００８】なお、保護板３は、少くとも表側を黄色や
オレンジ色に着色することで、乗客に対して床面10に近
づき、降り口部となったことを示して、注意を喚起する
とともに、保護板３の頂部３ｅが踏段７の方に突き出て
いることを顕示するようにしたり、意匠面も考慮して模
様をつけてもよく、さらに、中を空洞にして、内部にオ
レンジ色のグローブの電球を設けてもよく、この電球を
点滅させてもよい。また、上記実施例では、保護板３を
上保護板３ｂ，中間保護板３ａと下保護板３ｃで構成し
た例で説明したが、図１に示す断面Ａ−Ａの線で上下に
分割して、対称形の２枚にしてもよく、或いは４等分に
してもよく、逆に１枚にしてもよい。さらに、上記実施
例では、保護板３の材料をナイロンのときで説明した
が、デルリン材にしてもよく、製法も切削加工や注型で
もよく、大きさ，形状や製造ロットで選択すればよい。
さらに上記実施例では、保護板３の欄干パネル１への固
定方法に化粧皿ねじ６を用いた例で説明したが、仕様に
よっては接着剤で固定してもよく、或いは、欄干パネル
１との接触面側に部分的又は連続して凸字状の溝を形成
し、この溝に角形ナットを挿入して締め付けてもよい。
さらに上記実施例では、エスカレータのときで説明した
が、移動する歩道のときも全く同様に適用することがで
きる。

【０００９】

【発明の効果】以上、本発明によれば、欄干パネルの降
り口の外周に設けられたデッキボードの内側に、欄干パ
ネルから突き出た縁部が形成されたマンコンベアにおい
て、欄干パネルの内側のデッキボードの内周側に、弧状
の保護板を設けることで、たとい、欄干パネルに手荷物
を接触又は近接させて乗り口に向う乗客が連続しても、
手荷物は保護板で内側に押され案内されて、デッキボー
ドの縁部に接触した手荷物の破損や乗客の流れの乱れを
防ぐことができるので、降り口における乗客の流れの停
滞を防ぎ、乗客の安全性を上げることのできるマンコン
ベアを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマンコンベアの一実施例を示す部分側
面図。

【図２】図１のＡ−Ａ断面拡大詳細図。

【図３】従来のマンコンベアの一例を示す部分側面図。

【図４】図３のＢ−Ｂ断面図。

【符号の説明】

１…欄干パネル、２…デッキボード、３…保護板、４…
縁部、６…化粧皿ねじ、７…踏段。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】欄干パネルの降り口の外周に設けられた
デッキボードの内側に、前記欄干パネルから突き出た縁
部が形成されたマンコンベアにおいて、前記欄干パネル
の内側の前記デッキボードの内周側に、弧状の保護板を
設けたことを特徴とするマンコンベア。