JPH05155045A - 記録ヘッドのハンマー駆動制御方法及び装置 - Google Patents

記録ヘッドのハンマー駆動制御方法及び装置

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JPH05155045A
JPH05155045A JP20441791A JP20441791A JPH05155045A JP H05155045 A JPH05155045 A JP H05155045A JP 20441791 A JP20441791 A JP 20441791A JP 20441791 A JP20441791 A JP 20441791A JP H05155045 A JPH05155045 A JP H05155045A
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JP
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hammer
current
permanent magnet
recording head
coil
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JP20441791A
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Isao Kimoto
軍生 木本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ないコイル電流で記録ヘッドを高速で作動
させることのできるハンマー駆動制御方法及び装置を提
供すること。 【構成】 記録ヘッドの制御装置に、印字データの履歴
をとる履歴格納手段16と、タイミングパルス発生手段
17と、タイミング可変手段18と、電流の大きさ及び
方向を選択する電流調整手段19と、履歴格納手段から
のデータに基づきタイミングパルスを決定しまた電流出
力を制御する制御手段20とを備える。記録ヘッドのハ
ンマーが連続したタイミングで印字動作をするとき、電
磁コイル5には、ハンマーが打撃を行なった後コイル電
流が0になるよりも前のタイミングで、このハンマーが
永久磁石3に引き戻されたときのリバウンド運動に同期
して、永久磁石3の磁束を0にするよりも小さな電流
が、ハンマーに次の打撃を行なわせるコイル電流として
導通されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録ヘッドのハンマー駆
動制御方法及び装置、特に印字速度を向上させることが
できる記録ヘッドのハンマー駆動制御方法及び装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年OA機器の発達および普及に伴い、
各オフィスにおいて、オフィスコンピュータやワードプ
ロセッサの付属品としてプリンタが使用されている。こ
のようなプリンタの印字部分には記録ヘッドが装填され
ているが、かかる記録ヘッドの構造例としては例えば図
5に示すようなものがある。
【0003】この記録ヘッドは、電磁回路を形成するた
めの前側ヨーク1及び後側ヨーク2と、これらのヨーク
1、2の一端側に取付け固定された永久磁石3と、永久
磁石3に対向した位置において後側ヨーク2に取付け固
定されたコア4と、コア4に巻装され且つ制御回路及び
駆動回路に電気的に接続された電磁コイル5と、前側ヨ
ーク1と永久磁石3との間に挟持された板ばね6と、こ
の板ばね6の先端部に取り付けられ、板ばねと共に印字
用のハンマーを構成する記録素子としての印字ピン7と
から成る。前側ヨーク1は、その先端部分にピン通し孔
8を有し、このピン通し孔8を通して印字ピン7は前側
ヨーク1の前方に突出している。また、前側ヨーク1の
前記ピン通し孔8のやや基端側の部分(図5中、下側位
置)には第2の通し孔9が設けられている。そして、こ
の第2の通し孔9に対応する板ばね6の部分にはチップ
10が取り付けられ、このチップ10は第2の通し孔9
を通して前側ヨーク1の前方に突き出ている。磁石部材
3、4、5、板ばね6、および印字ピン7のセットは、
1つの記録ヘッドについて複数セット(例えば24セッ
ト)設けられ、このセット数分の印字ピン7の先端がプ
ラテン面に対向している。
【0004】従来の記録ヘッドにおいて、チップ10
は、図6に拡大して示すように、断面が円形または矩形
状であり且つ断面積が第2の通し孔9とほぼ同じに設定
された棒体或いは筒体から成っている。かかる構成にお
いて、電磁コイル5に電流が導通されていないときは、
永久磁石3の磁気作用によって板ばね6が吸引されコア
4に吸着する。この場合、板ばね6と前側ヨーク1との
間のギャップはチップ10によって埋められ、永久磁石
3による磁束密度が減少することなく前側ヨーク1から
コア4を経て後側ヨーク2へ達する。この永久磁石3の
磁気特性および板ばね6の弾性力(F)と両者のギャッ
プ寸法(d)との関係を図7に示す。この図において、
符号Cで表される曲線のグラフは、永久磁石3の吸引力
とギャップ寸法との関係を示し、直線のグラフは板ばね
6の弾性力とギャップ寸法との関係を示す。この図7に
おいて、 d=d1 の位置は板ばね6にとっては中立点に相当する位置であ
り、この位置で板ばね6の弾性力は0、永久磁石の吸引
力F1は板ばね6を中立点から吸引するのに充分な大き
さに設定されている。次いで、板ばね6が永久磁石3に
吸い寄せられるにしたがって、ギャップdは小さくな
り、永久磁石3の吸引力が増大すると共に板ばね6の変
位が大きくなって弾性力も増大する。そして、板ばね6
がコア4の先端に当接したとき、ギャップは0となり、
永久磁石3の吸引力はF3、板ばね6の弾性力はF2と
なる。このとき、板ばね6は永久磁石3によって、F3
−F2=fの力で吸引され、後方へ撓み変形せしめら
れ、印字ピン7は後退位置に保持される(図5の状
態)。
【0005】一方、記録ヘッドの動作は図8に示すタイ
ミングで実行される。すなわち、記録ヘッドが主走査方
向に1印字ピッチだけ移動して図8中(a)に示す印字
ポジションPに達するに先立って制御回路からは図8中
(b)に示す印字指令用のタイミングパルスが出力され
て駆動回路が作動し、電磁コイル5に、永久磁石3の磁
束を打ち消す方向に図8中(c)に示すような電流が流
される。電磁コイル5に電流が導通されると、この電磁
コイル5が励磁され、永久磁石3による磁束を打ち消
す。これに伴い板ばね6は自由となり、図8中(d)に
示すようにそれ自身の反発力でコア4から離れ、印字ピ
ン7が印字ポジションPで記録紙上に印字する。この動
作におけるコイル電流の大きさ(I)と導通時間(t)
との関係の一例が図9に示されている。この図におい
て、コイル電流の入力開始からt1時間が経過すると、
前記fの力に相当するコイル電流I1が電磁コイル5に
流れ、永久磁石3の吸引力と板ばね6の反発力とは釣り
合いの状態になる(図9中、点A)。コイル電流Iはさ
らに増大せしめられ、t2時間経過後には、前記F3に
相当するコイル電流が電磁コイル5に流れ、永久磁石3
の吸引力は完全に打ち消される(図9中、点B)。ここ
でコイル電流の印加を遮断するとコイル電流は一定の時
間をかけて0に戻る。板ばね6は、点Aから点Bへのコ
イル電流の変化の過程で、それ自身の反発力によってコ
ア4から離れ、ハンマー動作によって印字ピン7を前方
に勢いよく突進させ記録紙上に印字する。
【0006】前記コイル電流によって印字動作を行うと
きのハンマーの運動特性、すなわち板ばね6の変位(ギ
ャップdに相当する)とコイル電流の導通時間(t)と
の関係が図10に示されている。この図から明らかなよ
うに、コイル電流の入力開始からt1時間が経過する
と、板ばね6はコア4から離れ始め、t2時間経過時点
よりやや遅れて最大変位d1に達する。この最大変位d
1に達したところが印字ポジションPに対応する。その
後は、コイル電流の減少とともに永久磁石3の磁気作用
を受け、再度この永久磁石3に吸引される。そしてt3
時間経過時点でコア4に当接し、何回かのリバウンド運
動(Re)を繰り返した後、t4時間経過時点で変位は
安定的に0となる。その後、次のタイミングパルスが出
力され、上と同じ印字動作が繰り返される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の記録ヘッドにあっては、ハンマーの駆動は、
板ばね6がコア4から離れてから再びコア4に完全に吸
着されるまでの時間を1印字サイクルとしているから、
印字動作を高速化しようとすれば板ばね6の移動速度を
上げるしかない。このため、記録ヘッドでは、永久磁石
3を強力にし、板ばね6の弾性係数を大きくすると共
に、コイル電流の値を大きくしていた。このため、記録
ヘッドの構造が大きくなる上、消費電力が増大しコスト
アップを招く虞があった。
【0008】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、コイル電流が少なくてすみ、しかも高
速印字動作が可能な記録ヘッドのハンマー駆動制御方法
及び装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、記録ヘッドの印字動作に際し、ハンマー
が連続したタイミングで印字動作をするとき、電磁コイ
ルには、ハンマーが打撃を行なった後コイル電流が0に
なるよりも前のタイミングで、このハンマーが永久磁石
に引き戻されたときのリバウンド運動に同期して、永久
磁石の磁束を0にするよりも小さな電流が、ハンマーに
次の打撃を行なわせるコイル電流として導通されるよう
に制御することを要旨とする。
【0010】
【作用】記録ヘッドの連続印字動作において、ハンマー
が打撃を行なう際、電磁コイルを流れるコイル電流は時
間の経過とともに次第に増加し、永久磁石の磁束を0に
するよりも小さな電流値でピークに達する。コイル電流
がピーク値に達する前の或る時点で、永久磁石の吸引力
と板ばねの反発力とが等しくなり、ハンマーはプラテン
に向けて反発運動を開始する。そして、このハンマー
は、前記コイル電流がピーク値に達した時点とほぼ同時
かまたは僅かに遅れてプラテンを打撃する。コイル電流
は、そのピーク値に達した時点で遮断され、それ以降は
時間の経過とともにピーク値から自然消滅するように減
少変化して行く。他方、ハンマーは、プラテンを打撃し
た後は、この打撃の反作用とコイル電流の減少変化によ
り再度及んできた永久磁石の磁気作用とによって永久磁
石に引き戻され、コイル電流の値が0になるよりも前の
タイミングでコアに衝突する。このハンマーの衝突によ
りハンマーはリバウンドする。すると、電磁コイルに
は、前記ハンマーのリバウンド運動の立ち上がりに同期
して、先に遮断されたコイル電流が未だ0にならない時
点で次のコイル電流が導通される。そして、このコイル
電流は、上で述べたと同様に、時間の経過とともに次第
に増加し、永久磁石の磁束を0にするよりも小さな電流
値でピークに達する。ハンマーは、前記リバウンドによ
って、反発運動をするためのエネルギーを保有している
ため、永久磁石の磁束を0にするまでコイル電流を導通
しなくても、充分な勢いをもってプラテンを打撃する。
このような一連の動作を繰り返すことによって、記録ヘ
ッドの連続印字動作が行なわれる。また、コイル電流
は、永久磁石の磁束を0にするよりも小さな電流値でピ
ークに達するため、低消費電力による印字動作が実現さ
れる。
【0011】
【実施例】図1は本発明の制御方法を実現するためのハ
ンマー駆動制御装置の一実施例を示す図である。この図
において、符号11は印字データが入力されるデータ入
力部、12はラッチ、13はラッチ12から出力された
印字データを一時格納するレジスタ、14はレジスタ1
3から転送された印字データに基づいて電磁コイルに5
にコイル電流を供給する駆動回路、15は駆動回路14
から電磁コイル5への電流の供給を制御する制御回路で
ある。この制御回路15は、各ハンマーについて入力さ
れてきた印字データの履歴を求める履歴格納レジスタ1
6と、駆動回路14に対して一定のタイミングパルスを
出力するタイミングパルス発生部17と、タイミングパ
ルスを、その出力タイミングを可変して駆動回路14へ
送るタイミング可変手段18と、駆動回路から出力され
る電流の大きさを可変する電流調整部19と、CPUか
ら構成され、システム全体の動作をコントロールする制
御部20とから成る。
【0012】履歴格納レジスタ16は、ラッチ12に順
次保持される印字データを、各ハンマー毎に監視し、各
ハンマーについて、現在の印字タイミングで駆動回路1
4に転送され印字されるデータ(これを「現在データ」
という)が、前回の印字タイミングで駆動回路14に転
送されたデータ(これを「前回データ」という)に対し
て連続印字、すなわち「黒」→「黒」の関係にあるの
か、それとも間欠印字すなわち「白」→「黒」または
「黒」→「白」の関係にあるのかといったハンマー駆動
条件のデータを制御部20へ送る。間欠印字には無印字
状態と連続印字との間の相互切換えも含まれる。タイミ
ングパルス発生部17は、本実施例の装置の中で最も短
い作動周期のクロックでタイミングパルスを発生する。
タイミング可変手段18は前記ハンマー駆動条件に応じ
てタイミングパルスの出力タイミングを可変する。また
制御部20は、履歴格納レジスタ16からのデータに基
づき駆動回路14へのタイミングパルス印可タイミング
を決定し、また駆動回路14から電磁コイル5へ出力さ
れる電流の大きさを調整制御する。
【0013】図3は本実施例に用いられる永久磁石3の
磁気特性を前記図7に示された特性図と対比させて示す
ものである。この図から明らかなように、本実施例で
は、従来と同様、コイル電流が0のとき符号Cで示され
る磁気特性を有する永久磁石3が用いられる。
【0014】かかる構成を有するハンマー駆動制御装置
について、以下動作を説明する。
【0015】図2乃至図4は、本実施例にかかるハンマ
ー駆動制御装置の動作を示す図である。
【0016】このうち、図2は間欠印字から連続印字へ
移り、再び間欠印字(或は駆動休止)へと移行する場合
のハンマーの動作を説明する図であり、そのうち(a)
はハンマー動作を起こさせるコイル電流の波形図、
(b)はコイル電流を印加するタイミング図、(c)は
ハンマー駆動による打撃タイミング図である。この図
中、符号Hで表される電流は、図8(c)や図9に示さ
れた電流Iと同じ大きさおよび波形をもつもので、図2
中では、説明上の都合で電流の波形が簡略化して描かれ
ている。図2(a)中、RからSまでの範囲はハンマー
の連続印字動作を表す。
【0017】この実施例において、電磁コイル5に電流
が導通されていないとき(図2中、点G)は、永久磁石
3は図3中、符号Cで示される磁気特性を有し、この永
久磁石3の磁気作用によって板ばね6はコア4に吸着し
ている(図5の状態)。このとき、永久磁石3の磁力は
F3となり、弾性力F2の板ばね6を、 F3−f2=f・・・・・・・・・・・・(1) の力で保持する。
【0018】一方、記録ヘッドの動作中においては、デ
ータ入力部11から入力された印字データはラッチ12
からレジスタ13へ送られ、ここで一時保持された後、
駆動回路14へ転送される。このデータの流れと並行し
て、印字データはラッチから分岐して履歴格納レジスタ
16へ送られここに格納される。履歴格納レジスタ16
には、各印字ピン7について、前記ラッチ12、レジス
タ13、駆動回路14へと転送されて印字されるデータ
(これを現在データという)に対し少なくとも1印字ピ
ッチ前のデータ(これを前回データという)と1ピッチ
後のデータ(これを次回データという)が格納される。
【0019】実際の印字動作において、記録ヘッドが主
走査方向に1印字ピッチだけ移動する度毎に、制御部2
0は履歴格納レジスタ16からのデータを基に、各ハン
マーについて現在データは連続印字データであるか間欠
印字データであるかをチェックする。そして、このチェ
ックにおいて、現在データが無印字状態からの第1打撃
目の印字データであるときは、これに対応する制御信号
がタイミング可変部18と電流調整部19へ出力され
る。すると、タイミング可変部18はタイミングパルス
Pu1を駆動回路14へ送り、電流調整部19は、図2
(a)中Jで示すようなピークを持つ比較的大きな電流
Hを選択してその選択信号を駆動回路14へ送る。これ
により、駆動回路14からは、大電流Hが電磁コイル5
へ供給される。電磁コイル5に電流Hが導通され始める
と、このコイル電流は時間の経過とともに次第に増加
し、ピークJに向かう。これに伴い、永久磁石は磁束が
減少せしめられ、その磁気特性は図3中符号Cで示す曲
線から符号Dの曲線および符号Eの曲線を経てOに向か
う。そして、コイル電流HがピークJに達する前の或る
時点で、 H=I1・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) となり、永久磁石の吸引力と板ばね6の反発力F2とが
等しくなる。このときの永久磁石3の磁気特性が図3中
符号Dで表されている。これに伴い、板ばね6は自由と
なり、それ自身の反発力でコア4から離れプラテンに向
けて高速運動する。コイル電流のピークJは図9におけ
る電流値I2に等しく、コイル電流Hがこの電流値I2
に達したとき、永久磁石3の磁束は0となる。また、コ
イル電流HはタイミングパルスPu1の印加後τ1時間
でピークJに達し、この時点でコイル電流Hは遮断さ
れ、それ以降は時間の経過とともに電流値I2から自然
消滅するように減少変化して行く。そして、ハンマー
は、前記コイル電流がピーク値Jに達した時点とほぼ同
時かまたは僅かに遅れて、板ばね6の中立点にほぼ等し
い位置でプラテンに対して第1打撃目の打撃をし、印字
ピン7が印字ポジションP1で記録紙上に印字する。
【0020】ハンマーは、プラテンを打撃した後は、こ
の打撃の反作用とコイル電流の減少変化により再度及ん
できた永久磁石3の磁気作用とによって永久磁石3に引
き戻され、コイル電流Hの値が0になるよりも前のタイ
ミングでコア4に衝突する。この衝突によりハンマーは
リバウンド運動(Re)をする。
【0021】制御部20へ送られてきたデータが連続印
字データであるときは、制御部20から連続印字動作用
の制御信号がタイミング可変部18および電流調整部1
9へ出力される。これにより、タイミング可変部18
は、図4に示されたハンマーのリバウンド運動(Re)
の最初の立ち上がり部分(Rs)に同期して、前記タイ
ミングパルスPu1からT1の時間間隔をあけられたタ
イミングパルスPu2を駆動回路14へ送る。また、電
流調整部19は、図2(a)中Kで示すような小電流を
選択してその選択信号を駆動回路14へ送る。図4は、
本実施例におけるハンマーの打撃運動の特性を、連続印
字動作時と間欠印字動作時とを対比させて示した波形図
である。この図中実線で示された増加曲線はハンマーの
間欠印字動作においてハンマーがプラテンに向かう動作
を表し、点線で示された増加曲線は連続印字動作におい
てハンマーがリバウンド運動の立ち上がりに同期してプ
ラテンに向かう動作を表す。また、実線で示された減少
曲線は連続印字、間欠印字両動作におけるハンマーの復
帰動作を表す。
【0022】駆動回路14への制御信号の入力により、
駆動回路14からは、図2(a)中符号Kで示される小
電流が電磁コイル5へ供給される。タイミングパルスP
u2が出力された時点では、電磁コイル5にはまだI1
のレベルでコイル電流Hが残っており、この、コイル電
流Hが未だ0にならない時点で次のコイル電流Kが導通
される。
【0023】電磁コイル5を流れるコイル電流Kは時間
の経過とともにI1から次第に増加し、永久磁石の磁束
を0にするよりも小さな電流値I3でピークLに達す
る。コイル電流がI3のときの永久磁石3の磁気特性が
図3中符号Eで示されている。コイル電流Kは、永久磁
石3の吸引力と板ばね6の反発力とが等しくなるI1か
ら再び増加に転じるから、永久磁石3の磁束は減少に転
じる。ハンマーは、この永久磁石3の磁束の減少と先の
リバウンド運動(Re)の勢いとが相俟って再度プラテ
ンに向けて高速運動する。コイル電流Kはタイミングパ
ルスPu2の印加後τ2時間でピークLに達し、この時
点でコイル電流は遮断され、それ以降は時間の経過とと
もに電流値I3から自然消滅するように減少変化して行
く。そして、ハンマーは、前記コイル電流Kがピーク値
Lに達した時点とほぼ同時かまたは僅かに遅れて、プラ
テンに対して第2打撃目の打撃をし、印字ピン7が印字
ポジションP2で記録紙上に印字する。この第2打撃目
において、前記のように電磁コイル5には永久磁石3の
磁束を0にするよりも小さな電流値I3しか導通されな
いが、ハンマーは、そのリバウンド運動(Re)による
エネルギーを有しているので、充分な勢いでプラテンを
打撃することができる。
【0024】ハンマーは、プラテンに対する第2打撃目
の打撃をした後は、この打撃の反作用とコイル電流Kの
減少変化により再度及んできた永久磁石3の磁気作用と
によって永久磁石3に引き戻され、コイル電流の値が0
になるよりも前のタイミングでコア4に衝突し、且つリ
バウンド運動(Re)をする。
【0025】以下同様にして、制御部20へ送られてき
たデータが連続印字データである間は、タイミング可変
部18はハンマーのリバウンド運動(Re)の最初の立
ち上がり(Rs)に同期して、タイミングパルスPu
3,Pu4,……をT2の時間間隔で駆動回路14へ送
る一方、電流調整部19は図2(a)中M,N,……で
示されるようなKと同じ波形の小電流を選択してその選
択信号を駆動回路14へ送る。これにより、前記第2打
撃目のハンマー打撃運動と同じ打撃運動が繰り返され、
ハンマー印字が連続的に実行される。図2(a)を見て
も明らかなように、コイル電流K、MおよびNは電流
値、導通時間のいずれをとってもコイル電流Hに比べて
はるかに小さく、電力消費も少ない。このように、小電
流を小刻みに電磁コイル5へ送ることによって、図2
(a)中RからSの間で連続印字が行なわれる。
【0026】連続印字動作が終了して、ハンマーが印字
を休止する動作に入るときは、これに対応する制御信号
がタイミング可変部18と電流調整部19へ出力され
る。すると、タイミング可変部18はタイミングパルス
Pu7を駆動回路14へ送る一方、電流調整部19は、
図2(a)中Pで示すような電流を選択してその選択信
号を駆動回路14へ送る。これにより、駆動回路14か
らは、電流Pが電磁コイル5へ供給され、そのピークQ
に達する時点の付近で連続印字における最後のハンマー
打撃が行なわれる。コイル電流はピークQに達した時点
で遮断され、それ以降は時間の経過とともにピーク電流
値I3から自然消滅するように減少し0になる。
【0027】ハンマーは、プラテンを打撃した後は、こ
の打撃の反作用とコイル電流Pの減少により生じた永久
磁石3の磁気作用とによって永久磁石3に引き戻され、
コア4に衝突してリバウンド運動(Re)をするが、こ
の場合はコイル電流が0に達するため、リバウンド運動
は減衰せしめられ、ハンマーは何回かのリバウンド運動
(Re)を繰り返した後コア4に吸着される。
【0028】なお、前記実施例においては、本発明が適
用される記録ヘッドの例として図5に示すタイプの記録
ヘッドを挙げたが、記録ヘッドの構成自体は種々のタイ
プのものがあり、本発明は各タイプの記録ヘッドに適用
することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録ヘッドのハンマーが連続したタイミングで印字動作
をするとき、電磁コイルには、ハンマーが打撃を行なっ
た後コイル電流が0になるよりも前のタイミングで、こ
のハンマーが永久磁石に引き戻されたときのリバウンド
運動に同期して、永久磁石の磁束を0にするよりも小さ
な電流が、ハンマーに次の打撃を行なわせるコイル電流
として導通されるようにしたため、小さな電流を小刻み
に供給するだけでハンマー打撃動作が実現でき、コイル
電流を小さくすることができる上、このハンマー打撃動
作を高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるハンマー駆動制御装置の一実施例
を示すブロック図である。
【図2】前記実施例における印字動作時のハンマー駆動
制御動作を説明する波形図である。
【図3】前記実施例において使用される永久磁石の磁気
特性およびその変化と、板ばねの弾性特性とを比較して
表わす図である。
【図4】本実施例におけるハンマーの打撃運動の特性
を、連続印字動作時と間欠印字動作時とを対比させて示
した波形図である。
【図5】本発明が適用される記録ヘッドの一例を示す側
方断面図である。
【図6】図3に示された記録ヘッドの要部を示す断面図
である。
【図7】前記記録ヘッドに用いられる永久磁石の特性お
よびその吸引力と板ばねの弾性力と両者のギャップとの
関係を示す図である。
【図8】従来における印字動作時のハンマー駆動制御動
作を説明する波形図である。
【図9】従来の印字動作におけるコイル電流と導通時間
との関係を示す図である。
【図10】従来の印字動作におけるハンマーの変位とコ
イル電流の導通時間との関係を示す運動特性図である。
【符号の説明】
1 前側ヨーク 2 後側ヨーク 3 永久磁石 4 コア 5 電磁コイル 6 板ばね 7 印字ピン 11 データ入力部 12 ラッチ 13 レジスタ 14 駆動回路 15 制御回路 16 履歴格納レジスタ 17 タイミングパルス発生部 18 タイミングパルス可変部 19 電圧調整部 20 制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界を形成するヨークと、ヨークに支持
    された永久磁石と、永久磁石の磁束を可変すべく電流が
    導通される電磁コイルと、ヨークに弾性変形可能に取り
    付けられ、コイル電流の非導通/導通によって永久磁石
    に吸着/反発運動を行なう板ばねと、板ばねに取り付け
    られて印字用のハンマーを構成しこの板ばねの吸着/反
    発運動に伴って記録紙への印字を行なう印字ピンと、を
    有する記録ヘッドにおいて、 ハンマーが連続したタイミングで印字動作をするとき、
    電磁コイルには、ハンマーが打撃を行なった後コイル電
    流が0になるよりも前のタイミングで、このハンマーが
    永久磁石に引き戻されたときのリバウンド運動に同期し
    て、永久磁石の磁束を0にするよりも小さな電流が、ハ
    ンマーに次の打撃を行なわせるコイル電流として導通さ
    れるようにしたことを特徴とする記録ヘッドのハンマー
    駆動制御方法。
  2. 【請求項2】 ハンマーが印字動作休止状態から第1打
    撃目の印字動作を開始するとき、電磁コイルには、当該
    ハンマーの打撃運動が、永久磁石に引き戻されたときの
    リバウンド運動に同期したハンマーの打撃運動にタイミ
    ングが合うよう、永久磁石の磁束を0にする大きさの電
    流が導通されるようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の記録ヘッドのハンマー駆動制御方法。
  3. 【請求項3】 磁界を形成するヨークと、ヨークに支持
    された永久磁石と、永久磁石の磁束を可変すべく電流が
    導通される電磁コイルと、板ばねとこれに取り付けられ
    た印字ピンとで構成され永久磁石と電磁コイルの作用に
    よって打撃運動を行なうハンマーと、を有する記録ヘッ
    ドにおいて、 印字データが入力されるデータ入力部と、入力データに
    応じて電磁コイルにコイル電流を供給する駆動回路と、
    入力された印字データの履歴をとる履歴格納手段と、駆
    動回路に対して第1のタイミングパルスを出力する第1
    のタイミングパルス発生手段と、駆動回路に対して第2
    のタイミングパルスを出力する第2のタイミングパルス
    発生手段と、ハンマー駆動の条件に応じてタイミングパ
    ルスの出力タイミングを可変するタイミング可変手段
    と、電磁コイルを流れる電流の大きさを選択する電流調
    整手段と、履歴格納手段からのデータに基づき駆動回路
    へのタイミングパルスを選択しまた駆動回路からの電流
    出力を制御する制御手段とを備えた記録ヘッドのハンマ
    ー駆動制御装置。
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