JPH05154644A - 直接加圧高圧鋳造装置 - Google Patents
直接加圧高圧鋳造装置Info
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- JPH05154644A JPH05154644A JP34810191A JP34810191A JPH05154644A JP H05154644 A JPH05154644 A JP H05154644A JP 34810191 A JP34810191 A JP 34810191A JP 34810191 A JP34810191 A JP 34810191A JP H05154644 A JPH05154644 A JP H05154644A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、複雑な機構を要することな
く肉厚誤差による製品不良を確実に低減でき、保守管理
も簡単である直接加圧高圧鋳造装置を提供することにあ
る。 【構成】 本発明の直接加圧高圧鋳造装置では、金型本
体2,3内に溶湯金属12aを注湯し、該溶湯12aを
加圧して凝固させることにより製品12を得るものであ
って、金型本体2,3内の製品キャビティ部16直上に
位置する内壁面に溝部10,11を周方向に沿って設
け、溶湯12aの加圧時に生じる余分の溶湯12bを溝
部10,11内に流入させるように構成している。
く肉厚誤差による製品不良を確実に低減でき、保守管理
も簡単である直接加圧高圧鋳造装置を提供することにあ
る。 【構成】 本発明の直接加圧高圧鋳造装置では、金型本
体2,3内に溶湯金属12aを注湯し、該溶湯12aを
加圧して凝固させることにより製品12を得るものであ
って、金型本体2,3内の製品キャビティ部16直上に
位置する内壁面に溝部10,11を周方向に沿って設
け、溶湯12aの加圧時に生じる余分の溶湯12bを溝
部10,11内に流入させるように構成している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接加圧高圧鋳造装置
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直接加圧高圧鋳造法は、最も簡便な高圧
鋳造法(溶湯鋳造法ともいう)であり、加圧パンチが金
型の一部をなす上、金型自体も簡単であるため(筒型、
左右割り型等)、型費が安価で済むという利点を有す
る。その反面、あまり複雑な形状の製品が得られず、こ
のため試作品等の製造によく使用されている。
鋳造法(溶湯鋳造法ともいう)であり、加圧パンチが金
型の一部をなす上、金型自体も簡単であるため(筒型、
左右割り型等)、型費が安価で済むという利点を有す
る。その反面、あまり複雑な形状の製品が得られず、こ
のため試作品等の製造によく使用されている。
【0003】例えば、図16〜図19に示すような左右
割り型51,52,上型(加圧パンチ)53および下型
54を用いて高圧鋳造法により製品55を得るには、ま
ず左右割り型51,52の間に下型54を配置して型締
めする。次いで、図16に示す如く溶湯金属55aを取
鍋(ラドル)56から金型内に所定量注湯するととも
に、図17に示すように上型53を金型内に下降させ
る。そして、図18に示す如く溶湯55aを上型53に
よって加圧し、この加圧状態を保持して溶湯55aを凝
固させる。しかる後、図19に示す如く左右割り型5
1,52を分離させるとともに、上型53を上昇させて
型開きすれば、所定形状に形成された製品55を取り出
せる。なお、この高圧鋳造法によって強化材を部分的に
複合化させた部分強化のFRM(繊維強化金属)も製造
することが可能である。
割り型51,52,上型(加圧パンチ)53および下型
54を用いて高圧鋳造法により製品55を得るには、ま
ず左右割り型51,52の間に下型54を配置して型締
めする。次いで、図16に示す如く溶湯金属55aを取
鍋(ラドル)56から金型内に所定量注湯するととも
に、図17に示すように上型53を金型内に下降させ
る。そして、図18に示す如く溶湯55aを上型53に
よって加圧し、この加圧状態を保持して溶湯55aを凝
固させる。しかる後、図19に示す如く左右割り型5
1,52を分離させるとともに、上型53を上昇させて
型開きすれば、所定形状に形成された製品55を取り出
せる。なお、この高圧鋳造法によって強化材を部分的に
複合化させた部分強化のFRM(繊維強化金属)も製造
することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の直接加圧高圧鋳造装置にあっては、加圧パンチが上
型53として金型の一部をなし、閉塞されたキャビティ
部を持つので、次のような欠点がある。すなわち、一般
的に注湯はロボットラドルで行われるが、これによると
注湯量の誤差はどう低く抑えても±2%前後となり、誤
差が大きすぎる。直接加圧高圧鋳造法では、注湯量が直
接製品形状に反映するため、注湯量のコントロールが非
常に大切である。しかして、注湯量の誤差は容量1kg
のラドルで±20gほどあり、これはφ80mmの製品
では±1.5mmの肉厚差となって製品の特定部分の肉
厚に大きな差を生じる。
来の直接加圧高圧鋳造装置にあっては、加圧パンチが上
型53として金型の一部をなし、閉塞されたキャビティ
部を持つので、次のような欠点がある。すなわち、一般
的に注湯はロボットラドルで行われるが、これによると
注湯量の誤差はどう低く抑えても±2%前後となり、誤
差が大きすぎる。直接加圧高圧鋳造法では、注湯量が直
接製品形状に反映するため、注湯量のコントロールが非
常に大切である。しかして、注湯量の誤差は容量1kg
のラドルで±20gほどあり、これはφ80mmの製品
では±1.5mmの肉厚差となって製品の特定部分の肉
厚に大きな差を生じる。
【0005】図20に示す製品55は、湯量が適正な場
合であり、正常な肉厚にて形成されている。また、図2
1に示す製品65は、湯量が過多の場合であり、特定部
分65aの肉厚が厚く形成されている。さらに、図22
に示す製品75は、湯量が過少の場合であり、特定部分
75aの肉厚が薄く形成されている。したがって、この
注湯量の誤差のために、製品駄肉を多めに取らなければ
ならず、加工代が多くなってしまい切削加工等が面倒に
なる。一方、ロボット又は手動による定量注湯には精
度、作業性の面で非常な困難を伴う。
合であり、正常な肉厚にて形成されている。また、図2
1に示す製品65は、湯量が過多の場合であり、特定部
分65aの肉厚が厚く形成されている。さらに、図22
に示す製品75は、湯量が過少の場合であり、特定部分
75aの肉厚が薄く形成されている。したがって、この
注湯量の誤差のために、製品駄肉を多めに取らなければ
ならず、加工代が多くなってしまい切削加工等が面倒に
なる。一方、ロボット又は手動による定量注湯には精
度、作業性の面で非常な困難を伴う。
【0006】また、上記直接加圧高圧鋳造法によりFR
Mを得ようとすると、図23に示す如く湯量を適正にす
る必要があり、これによって所望する寸法のFRM部5
7を有する製品55が製造される。しかし、湯量が過多
であると、図24に示すようなFRM部67を有する製
品65が製造され、また湯量が過少であると図25に示
すようなFRM部77を有する製品75が製造され、所
望する寸法のFRM部57を有する製品55が得られに
くく、不良率が高いという不具合があった。
Mを得ようとすると、図23に示す如く湯量を適正にす
る必要があり、これによって所望する寸法のFRM部5
7を有する製品55が製造される。しかし、湯量が過多
であると、図24に示すようなFRM部67を有する製
品65が製造され、また湯量が過少であると図25に示
すようなFRM部77を有する製品75が製造され、所
望する寸法のFRM部57を有する製品55が得られに
くく、不良率が高いという不具合があった。
【0007】上述のような欠点から、従来の直接加圧高
圧鋳造法は、大量生産に適さず、少量の試作品向けにし
か使用できなかった。なお、このような欠点を解消する
ため、金型にバルブを設けるとともに、余分な溶湯を型
外に排出する製造方法も提案されているが(特開昭61
−130440号公報)、金型の構造が複雑である上メ
ンテナンスも大変となり、高圧鋳造法のメリットを活用
することができないという課題を有している。
圧鋳造法は、大量生産に適さず、少量の試作品向けにし
か使用できなかった。なお、このような欠点を解消する
ため、金型にバルブを設けるとともに、余分な溶湯を型
外に排出する製造方法も提案されているが(特開昭61
−130440号公報)、金型の構造が複雑である上メ
ンテナンスも大変となり、高圧鋳造法のメリットを活用
することができないという課題を有している。
【0008】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、複雑な機構を要することな
く肉厚誤差による製品不良を確実に低減でき、保守管理
も簡単である直接加圧高圧鋳造装置を提供することにあ
る。
ものであって、その目的は、複雑な機構を要することな
く肉厚誤差による製品不良を確実に低減でき、保守管理
も簡単である直接加圧高圧鋳造装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するために手段】上記従来技術の有する課
題を解決するために、本発明においては、金型本体内に
溶湯金属を注湯し、該溶湯を加圧して凝固させることに
より製品を得る直接加圧高圧鋳造装置において、前記金
型本体内の製品キャビティ部直上に位置する内壁面に溝
部を周方向に沿って設け、前記溶湯の加圧時に生じる余
分の溶湯を前記溝部内に流入させるように構成してい
る。
題を解決するために、本発明においては、金型本体内に
溶湯金属を注湯し、該溶湯を加圧して凝固させることに
より製品を得る直接加圧高圧鋳造装置において、前記金
型本体内の製品キャビティ部直上に位置する内壁面に溝
部を周方向に沿って設け、前記溶湯の加圧時に生じる余
分の溶湯を前記溝部内に流入させるように構成してい
る。
【0010】
【作 用】本発明に係る直接加圧高圧鋳造装置では、加
圧時に生じる余分の溶湯が金型本体内に設けられた溝部
内に流れ込むようになっているため、ラドルによる注湯
量のコントロールのみにたよらず、簡単な構造の金型自
身によって溶湯量をコントロールすることができ、直接
加圧高圧鋳造法による量産も可能となる。
圧時に生じる余分の溶湯が金型本体内に設けられた溝部
内に流れ込むようになっているため、ラドルによる注湯
量のコントロールのみにたよらず、簡単な構造の金型自
身によって溶湯量をコントロールすることができ、直接
加圧高圧鋳造法による量産も可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
に説明する。
【0012】図1〜図12は本発明に係る直接加圧高圧
鋳造装置の一実施例を示すものである。
鋳造装置の一実施例を示すものである。
【0013】この高圧鋳造装置1は、金型本体をなす左
右一対の割り型(外型)2,3と、これら左右の割り型
2,3間に配置される下型4と、加圧パンチたる上型5
とをそれぞれ備えており、左右の割り型2,3および下
型4は基盤6上に設置されている。左右の割り型2,3
は、図1〜図3に示す如く直方体に形成されており、互
いに対向する面には半円弧状の凹部2a,3aが上下方
向に沿って設けられ、その反対側の面にはプランジャ
7,8の一端が接続されている。しかして、左右の割り
型2,3は、プランジャ7,8によって基盤6上を摺動
自在に配設され、型締めされた左右の割り型2,3間に
は重ね合わせられた凹部2a,3aにて円筒部9が形成
されるようになっている。
右一対の割り型(外型)2,3と、これら左右の割り型
2,3間に配置される下型4と、加圧パンチたる上型5
とをそれぞれ備えており、左右の割り型2,3および下
型4は基盤6上に設置されている。左右の割り型2,3
は、図1〜図3に示す如く直方体に形成されており、互
いに対向する面には半円弧状の凹部2a,3aが上下方
向に沿って設けられ、その反対側の面にはプランジャ
7,8の一端が接続されている。しかして、左右の割り
型2,3は、プランジャ7,8によって基盤6上を摺動
自在に配設され、型締めされた左右の割り型2,3間に
は重ね合わせられた凹部2a,3aにて円筒部9が形成
されるようになっている。
【0014】また、左右の割り型2,3の内壁面には、
溝部10,11が周方向に沿ってそれぞれ設けられてお
り、これら溝部10,11は後述の製品キャビティ部の
直上に位置すべく配置され、溶湯金属12aの加圧時に
生じる余分の溶湯12bが内部に流れ込むように構成さ
れている。しかも、溝部10,11は、内部で凝固した
金属を取り出しやすくするため、外方に向って拡がる抜
け勾配をつけた断面略コ字状に形成されている。なお、
溝部10,11の大きさや位置は、鋳造する製品12の
体積により決定される。
溝部10,11が周方向に沿ってそれぞれ設けられてお
り、これら溝部10,11は後述の製品キャビティ部の
直上に位置すべく配置され、溶湯金属12aの加圧時に
生じる余分の溶湯12bが内部に流れ込むように構成さ
れている。しかも、溝部10,11は、内部で凝固した
金属を取り出しやすくするため、外方に向って拡がる抜
け勾配をつけた断面略コ字状に形成されている。なお、
溝部10,11の大きさや位置は、鋳造する製品12の
体積により決定される。
【0015】一方、上記下型4は、図1および図4に示
す如く可動型13と固定型14とからなり、これら可動
型13および固定型14には互いに嵌合する凹凸部13
a,14aが形成されている。また、凹凸部13a,1
4aの内外周面には、高さ調節機構となる台形ねじが形
成されており、当該台形ねじの螺合作用にて可動型13
を固定型14に対し上下動させることにより下型4の高
さが調節されるようになっている。
す如く可動型13と固定型14とからなり、これら可動
型13および固定型14には互いに嵌合する凹凸部13
a,14aが形成されている。また、凹凸部13a,1
4aの内外周面には、高さ調節機構となる台形ねじが形
成されており、当該台形ねじの螺合作用にて可動型13
を固定型14に対し上下動させることにより下型4の高
さが調節されるようになっている。
【0016】上型5は、加圧プランジャ15により上下
動可能に構成され、型締めされた左右の割り型2,3の
円筒部9内に嵌入されるようになっている。このため、
上型5は大径部5aと小径部5bとからなり、大径部5
aは上記した円筒部9とほぼ同一径に形成されている。
しかして、高圧鋳造装置1には、左右の割り型2,3の
内周面、下型4の上端面および上型5の下端面にて形成
される製品キャビティ部16が設けられ、当該キャビテ
ィ部16は、上型5の大径部5aが溝部10,11の下
端に達すると閉塞されるように構成されている。
動可能に構成され、型締めされた左右の割り型2,3の
円筒部9内に嵌入されるようになっている。このため、
上型5は大径部5aと小径部5bとからなり、大径部5
aは上記した円筒部9とほぼ同一径に形成されている。
しかして、高圧鋳造装置1には、左右の割り型2,3の
内周面、下型4の上端面および上型5の下端面にて形成
される製品キャビティ部16が設けられ、当該キャビテ
ィ部16は、上型5の大径部5aが溝部10,11の下
端に達すると閉塞されるように構成されている。
【0017】本実施例の高圧鋳造装置1を用いて直接加
圧高圧鋳造法により製品12を鋳造するには、まず左右
の割り型2,3および下型4を基盤6上に設置し、当該
左右の割り型2,3の間に下型4を配置して型締めする
とともに、上型5を割り型2,3間の円筒部9の上方に
配置する(図1参照)。次いで、予め溶解してある溶湯
金属12aを図5に示す如くラドル17で型内に注湯す
る。このとき、溶湯12aの注湯量は、まずラドル17
によりコントロールされることになり、製品化に必要な
量より常に数%多い量を目標にして行えば、厳密なコン
トロールは必要としない。
圧高圧鋳造法により製品12を鋳造するには、まず左右
の割り型2,3および下型4を基盤6上に設置し、当該
左右の割り型2,3の間に下型4を配置して型締めする
とともに、上型5を割り型2,3間の円筒部9の上方に
配置する(図1参照)。次いで、予め溶解してある溶湯
金属12aを図5に示す如くラドル17で型内に注湯す
る。このとき、溶湯12aの注湯量は、まずラドル17
によりコントロールされることになり、製品化に必要な
量より常に数%多い量を目標にして行えば、厳密なコン
トロールは必要としない。
【0018】溶湯12aを型内に所定量注湯したのち、
図6に示す如く上型5を型内にすみやかに下降させる。
当該上型5を下降して溝部10,11の下端に近づくに
伴い、余分の溶湯12bは図7および図8に示す如く溝
部10,11の内部に向って流れ出る。そして、上型5
の大径部5bの下端面が溝部10,11の下端に達する
と、製品キャビティ部16は図9および図10に示す如
く閉塞され、これによって製品12に相当する分の溶湯
12aの計量が完了する。なお、製品寸法の微調整は下
型4の高さ調節により行う。
図6に示す如く上型5を型内にすみやかに下降させる。
当該上型5を下降して溝部10,11の下端に近づくに
伴い、余分の溶湯12bは図7および図8に示す如く溝
部10,11の内部に向って流れ出る。そして、上型5
の大径部5bの下端面が溝部10,11の下端に達する
と、製品キャビティ部16は図9および図10に示す如
く閉塞され、これによって製品12に相当する分の溶湯
12aの計量が完了する。なお、製品寸法の微調整は下
型4の高さ調節により行う。
【0019】また、上記した溶湯12aは、図11に示
す如く上型5によって加圧され、高圧状態のままで凝固
すると、上型5は溶湯12aの凝固収縮分だけ降下し、
所定形状の製品12が鋳造される。この溶湯12aの凝
固収縮分は、型湯、湯温等の条件がコントロールされて
一定であるため、ほぼ一定になる。そののち、左右の割
り型2,3を互いに反対方向へ摺動させて分離するとと
もに、上型5を上昇させて型開きすると、製品12は図
12に示す如く下型4の上面に載置されており、高圧鋳
造装置1から取り出し可能となる。したがって、高圧鋳
造装置1から製品12を取り出せば、鋳造作業は終了す
る。また、溝部10,11内の溶湯12bはリング状と
なって凝固するため、左右の割り型2,3から簡単に取
り出せる。
す如く上型5によって加圧され、高圧状態のままで凝固
すると、上型5は溶湯12aの凝固収縮分だけ降下し、
所定形状の製品12が鋳造される。この溶湯12aの凝
固収縮分は、型湯、湯温等の条件がコントロールされて
一定であるため、ほぼ一定になる。そののち、左右の割
り型2,3を互いに反対方向へ摺動させて分離するとと
もに、上型5を上昇させて型開きすると、製品12は図
12に示す如く下型4の上面に載置されており、高圧鋳
造装置1から取り出し可能となる。したがって、高圧鋳
造装置1から製品12を取り出せば、鋳造作業は終了す
る。また、溝部10,11内の溶湯12bはリング状と
なって凝固するため、左右の割り型2,3から簡単に取
り出せる。
【0020】本実施例の高圧鋳造装置1においては、左
右の割り型2,3に設けられた溝部10,11によって
溶湯12aの計量を確実に行え、ラドル17による注湯
量のコントロールのみにたよらずに済むため、得られる
製品12の寸法は常に一定となり、直接加圧高圧鋳造法
のメリットを活かしつつ量産をも可能になる。また、溝
10,11内の溶湯12bは型開き時に取り出すもの
で、捨湯の処理が容易である。さらに、下型4には、台
形ねじによる高さ調節機構が設けられ、可動型13が固
定型14に対して上下動しうるため、製品寸法の微調整
も簡単に行うことができる。
右の割り型2,3に設けられた溝部10,11によって
溶湯12aの計量を確実に行え、ラドル17による注湯
量のコントロールのみにたよらずに済むため、得られる
製品12の寸法は常に一定となり、直接加圧高圧鋳造法
のメリットを活かしつつ量産をも可能になる。また、溝
10,11内の溶湯12bは型開き時に取り出すもの
で、捨湯の処理が容易である。さらに、下型4には、台
形ねじによる高さ調節機構が設けられ、可動型13が固
定型14に対して上下動しうるため、製品寸法の微調整
も簡単に行うことができる。
【0021】図13および図14は本発明の他の実施例
を示すもので、図において18は金型本体をなす筒状金
型、19は基盤6内に上下動可能に埋設された取り出し
プランジャであり、該取り出しプランジャ19の上端面
は基盤6の上面と面一になるように配置されている。筒
状金型18の内周面には、円弧状の溝部20,21が互
いに対向して部分的に設けられており、これら溝部2
0,21は上記実施例と同様製品キャビティ部16の直
上に位置すべく配置されている。また、筒状金型18の
外側面には、摺動可能な押出しピン22,23を有する
油圧シリンダ24,25が付設されており、これら押出
しピン22,23の先端は溝部20,21に連通して配
設されている。その他の構成および作用は上記実施例と
ほぼ同様である。
を示すもので、図において18は金型本体をなす筒状金
型、19は基盤6内に上下動可能に埋設された取り出し
プランジャであり、該取り出しプランジャ19の上端面
は基盤6の上面と面一になるように配置されている。筒
状金型18の内周面には、円弧状の溝部20,21が互
いに対向して部分的に設けられており、これら溝部2
0,21は上記実施例と同様製品キャビティ部16の直
上に位置すべく配置されている。また、筒状金型18の
外側面には、摺動可能な押出しピン22,23を有する
油圧シリンダ24,25が付設されており、これら押出
しピン22,23の先端は溝部20,21に連通して配
設されている。その他の構成および作用は上記実施例と
ほぼ同様である。
【0022】本実施例の筒状金型18を備えた高圧鋳造
装置1にて製品12を鋳造するには、まず基盤6上に設
置している筒状金型18内に下型4を嵌入配置するとと
もに、当該筒状金型18の上方に上型5を配置する。次
いで、溶湯12aを筒状金型18内に所定量注湯し、し
かる後上型5を筒状金型18内に下降させる。上型5が
下降して溝部20,21の下端に近づくに伴い、余分の
溶湯12bは溝部20,21の内部に流れ込む。そし
て、上型5の大径部5bの下端面が溝部20,21の下
端に達すると、製品キャビティ部16は閉塞される。
装置1にて製品12を鋳造するには、まず基盤6上に設
置している筒状金型18内に下型4を嵌入配置するとと
もに、当該筒状金型18の上方に上型5を配置する。次
いで、溶湯12aを筒状金型18内に所定量注湯し、し
かる後上型5を筒状金型18内に下降させる。上型5が
下降して溝部20,21の下端に近づくに伴い、余分の
溶湯12bは溝部20,21の内部に流れ込む。そし
て、上型5の大径部5bの下端面が溝部20,21の下
端に達すると、製品キャビティ部16は閉塞される。
【0023】しかして、上記した溶湯12aは上型5に
よって加圧され、この加圧状態のままで凝固すると、上
型5は溶湯12aの凝固収縮分だけ降下し、所定形状の
製品12が鋳造される。そののち、油圧シリンダ24,
25を作動させ、溝部20,21内で凝固した溶湯12
bを押出しピン22,23にて押し出すとともに、取り
出しプランジャ19にて下型4を押し上げて製品12を
筒状金型18から取り出せば、鋳造作業は終了する。
よって加圧され、この加圧状態のままで凝固すると、上
型5は溶湯12aの凝固収縮分だけ降下し、所定形状の
製品12が鋳造される。そののち、油圧シリンダ24,
25を作動させ、溝部20,21内で凝固した溶湯12
bを押出しピン22,23にて押し出すとともに、取り
出しプランジャ19にて下型4を押し上げて製品12を
筒状金型18から取り出せば、鋳造作業は終了する。
【0024】本実施例においては、左右の割り型2,3
の代りに筒状金型18を用いているため、高圧鋳造装置
1の構造および操作が一層簡単となる。
の代りに筒状金型18を用いているため、高圧鋳造装置
1の構造および操作が一層簡単となる。
【0025】以上、本発明の実施例につき述べたが、本
発明は既述の実施例に限定されるものではなく、本発明
の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能で
ある。
発明は既述の実施例に限定されるものではなく、本発明
の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能で
ある。
【0026】例えば、既述の実施例においては、下型4
の高さ調節機構を台形ねじにて構成したが、図15に示
す如く可動型13の凹部13aと固定型14の凸部14
aとの間に板状のスペーサ26を所定数配置することに
より高さ調節機構を構成し、可動型13の高さ位置を調
節するようにしてもよい。
の高さ調節機構を台形ねじにて構成したが、図15に示
す如く可動型13の凹部13aと固定型14の凸部14
aとの間に板状のスペーサ26を所定数配置することに
より高さ調節機構を構成し、可動型13の高さ位置を調
節するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係る直接加圧高圧
鋳造装置は、溶湯金属を注湯する金型本体の製品キャビ
ティ部直上の内壁面に溝部を周方向に沿って設け、前記
溶湯の加圧時に生じる余分の溶湯を前記溝部内に流入さ
せるように構成したので、複雑な機構を設けなくとも溶
湯量を容易かつ確実にコントロールすることができる。
したがって、本発明の高圧鋳造装置を用いれば、得られ
る製品の寸法は常に一定となり、肉厚誤差による製品不
良を低減できるとともに、特別な保守管理も必要でなく
なるため、コストダウンが図れる上、直接加圧高圧鋳造
法でも量産できるようになる。また、部分強化FRM製
品においてはFRM部の位置ずれがなくなり、これを起
因とする製品不良を低減できる。
鋳造装置は、溶湯金属を注湯する金型本体の製品キャビ
ティ部直上の内壁面に溝部を周方向に沿って設け、前記
溶湯の加圧時に生じる余分の溶湯を前記溝部内に流入さ
せるように構成したので、複雑な機構を設けなくとも溶
湯量を容易かつ確実にコントロールすることができる。
したがって、本発明の高圧鋳造装置を用いれば、得られ
る製品の寸法は常に一定となり、肉厚誤差による製品不
良を低減できるとともに、特別な保守管理も必要でなく
なるため、コストダウンが図れる上、直接加圧高圧鋳造
法でも量産できるようになる。また、部分強化FRM製
品においてはFRM部の位置ずれがなくなり、これを起
因とする製品不良を低減できる。
【図1】本発明の一実施例に係る直接加圧高圧鋳造装置
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】上記高圧鋳造装置を構成する左右の割り型を示
す平面図である。
す平面図である。
【図3】上記左右の割り型を示す断面図である。
【図4】上記高圧鋳造装置を構成する下型を示す断面図
である。
である。
【図5】上記高圧鋳造装置において溶湯を型内に注湯し
ている状態を示す断面図である。
ている状態を示す断面図である。
【図6】上記高圧鋳造装置において上型を下降させてい
る状態を示す断面図である。
る状態を示す断面図である。
【図7】上記高圧鋳造装置において上型が溝部の下端に
近づくに伴い、余分の溶湯が溝部内に流れ込む状態を示
す断面図である。
近づくに伴い、余分の溶湯が溝部内に流れ込む状態を示
す断面図である。
【図8】図7におけるA部を拡大して示す正面図であ
る。
る。
【図9】上記高圧鋳造装置において型内の製品キャビテ
ィ部が上型にて閉塞されている状態を示す断面図であ
る。
ィ部が上型にて閉塞されている状態を示す断面図であ
る。
【図10】図9におけるB部を拡大して示す断面図であ
る。
る。
【図11】上記高圧鋳造装置において上型により溶湯を
加圧している状態を示す断面図である。
加圧している状態を示す断面図である。
【図12】上記高圧鋳造装置において型開きをしている
状態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
【図13】本発明の他の実施例に係る直接加圧高圧鋳造
装置を構成する筒状金型を示す断面図である。
装置を構成する筒状金型を示す断面図である。
【図14】上記筒状金型を示す断面図である。
【図15】本発明の変形例に係る下型を示す断面図であ
る。
る。
【図16】従来の直接加圧高圧鋳造装置において溶湯を
型内に注湯している状態を示す断面図である。
型内に注湯している状態を示す断面図である。
【図17】上記高圧鋳造装置において上型を下降させて
いる状態を示す断面図である。
いる状態を示す断面図である。
【図18】上記高圧鋳造装置において上型により溶湯を
加圧している状態を示す断面図である。
加圧している状態を示す断面図である。
【図19】上記高圧鋳造装置において型開きをしている
状態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
【図20】湯量が適正な場合の製品を示す断面図であ
る。
る。
【図21】湯量が過多の場合の製品を示す断面図であ
る。
る。
【図22】湯量が過少の場合の製品を示す断面図であ
る。
る。
【図23】湯量が適正な場合のFRM部を有する製品を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図24】湯量が過多の場合のFRM部を有する製品を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図25】湯量が過少の場合のFRM部を有する製品を
示す断面図である。
示す断面図である。
1 直接加圧高圧鋳造装置 2,3 割り型 4 下型 5 下型 10,11 溝部 12 製品 12a 溶湯金属 16 製品キャビティ 17 ラドル 18 筒状金型 19 取り出しプランジャ 20,21 溝部 22,23 押出しピン 24,25 油圧シリンダ
Claims (1)
- 【請求項1】 金型本体内に溶湯金属を注湯し、該溶湯
を加圧して凝固させることにより製品を得る直接加圧高
圧鋳造装置において、前記金型本体内の製品キャビティ
部直上に位置する内壁面に溝部を周方向に沿って設け、
前記溶湯の加圧時に生じる余分の溶湯を前記溝部内に流
入させるように構成したことを特徴とする直接加圧高圧
鋳造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34810191A JPH05154644A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 直接加圧高圧鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34810191A JPH05154644A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 直接加圧高圧鋳造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05154644A true JPH05154644A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18394745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34810191A Pending JPH05154644A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 直接加圧高圧鋳造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05154644A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040021329A (ko) * | 2002-09-03 | 2004-03-10 | 백선흠 | 주방용 조리용기 본체 성형을 위한 주조금형 |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP34810191A patent/JPH05154644A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040021329A (ko) * | 2002-09-03 | 2004-03-10 | 백선흠 | 주방용 조리용기 본체 성형을 위한 주조금형 |
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