JPH05152978A - 高周波電力増幅回路 - Google Patents

高周波電力増幅回路

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JPH05152978A
JPH05152978A JP3204897A JP20489791A JPH05152978A JP H05152978 A JPH05152978 A JP H05152978A JP 3204897 A JP3204897 A JP 3204897A JP 20489791 A JP20489791 A JP 20489791A JP H05152978 A JPH05152978 A JP H05152978A
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circuit
power
high frequency
power amplifier
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JP3204897A
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Akira Masuda
章 増田
Shinji Yamada
伸治 山田
Mamoru Ito
護 伊藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 準SHFクラスの超高周波帯でも、良好な増
幅特性および電力効率を確保しつつ、高周波出力電力を
簡単に実現可能な方式で広範囲に可変制御させられるよ
うにする。 【構成】 高周波電力増幅回路を終段回路と駆動回路の
多段で構成するとともに、終段回路の増幅素子をGaA
sFETで構成し、駆動回路の増幅素子をエンハンスメ
ント型のシリコンMOSトランジスタで構成する。 【効果】 動作電源電圧と逆極性のバイアス電圧を制御
することを行なわなくても、高周波電力増幅回路全体の
電力利得を広範囲に変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、高周波電力増幅回路、さらには
低電力変調された高周波信号を電力増幅してアンテナへ
出力する無線送信機に適用して有効な技術に関するもの
であって、たとえばUHF(Ultra・High・F
requency)あるいはSHF(Super・Hi
gh・Frequency)以上の超高周波帯の電波を
使用する自動車電話、コードレス電話等の移動無線通信
機に利用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、無線通信機の送信部に使用され
る高周波電力増幅回路は、低電力変調された高周波入力
信号を必要な電力レベルまで増幅するために、前段駆動
回路と、前記前段駆動回路によって駆動される終段回路
との多段構成となっている。前記前段駆動回路及び前記
終段回路の夫々は、例えば、半絶縁性ガリウム・ヒ素
(GaAs)基板上に形成されたGaAsFET(ガリ
ウム・ヒ素電界効果型トランジスタ)により構成され、
独立した半導体チップとして構成される。前記独立した
半導体チップの夫々は、例えば、予め所定の配線が形成
されたセラミック基板等のモジュール基板上に搭載さ
れ、高周波電力増幅モジュール(以下、パワーモジュー
ルと称する)を構成する。前記GaAsFETチップを
複数搭載したパワーモジュールは、例えば、1990年
8月号の「ナショナル・テクニカル・レポート Vo
l.36 No.4」の第414頁から第418頁(Na
tional Technical Report Vol.36No.4 Aug.1990,pp414
〜418)に記載されている。また、近年、上記無線通信
機分野、特に携帯用電話分野では、それに内蔵される前
記パワーモジュールの送信出力を自動制御する(Automa
tic PowerControl:以下、APCと称す)技術が注目さ
れている。前記APCとは、例えば、通話距離の長短
や、通信環境(状態)によって、必要とされる送信パワ
ーが異なることに着目して、例えば通話距離が大きいと
きには送信パワーを大きくし、短いときには小さくし
て、最適の送信パワーになるように自動的に調整し、省
電力化を図る機構である。すなわち、通話の相手側から
発振された信号の電界強度を検出し、その電界強度の大
小で通話者間の距離(あるいは通話状態)を判定し、そ
の検出信号を今度は、送信部(パワーモジュール)のパ
ワーコントロール回路へ制御信号としてフィードバック
させることによって、パワーモジュールのゲイン調整を
行い送信パワーを最適化するものである。上述したよう
なAPC機構によって制御されるパワーモジュールを有
する無線通信機については、例えば、「平成2年電気・
情報関連学会連合大会(平成2年8月28日〜30日開
催)」の「S22.携帯電話小形回路技術の現状と動
向、(株)富士通、平野裕氏」に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが上述した
パワーモジュール及び前記パワーモジュールを有する無
線通信機のさらなる省電力化及び小型化について検討し
た結果、以下の問題点を明かにした。上述した従来技術
では、省電力化を図るべくAPC技術を採用し、パワー
モジュールの電源電圧を変動させることによって出力パ
ワーを制御している。つまりパワーモジュールを構成す
るGaAsFETのドレインに供給されるドレイン電圧
を変化させることによって、出力パワーを制御してい
る。このため、電源電圧を変化させる可変抵抗が必要と
なり、前記可変抵抗部での電力損失が大きいため、十分
な省電力化が図れない問題がある。上記可変抵抗を使用
せずに、スイッチング電源を用いて対策してもよいが、
この場合、スイッチング素子として別途パワートランジ
スタが必要となりパワーモジュールの小型化を阻害する
問題がある。さらに、前記スイッチング素子の動作周波
数が、無線通信機で使用する周波数に近い場合には、前
記電源のスイッチングに起因して妨害波が発生する可能
性があり、通信状態の劣化を招く恐れがある。
【0004】また、パワーモジュールの出力パワーを制
御する別の方法として、パワーモジュールを構成するG
aAsFETのゲートに印加する電圧(ゲートバイア
ス)を可変制御することが考えられる。しかしながら、
GaAsFETはディプレッション型、つまりゲートバ
イアスが0[V]の状態で、ノーマリー・オン(normal
ly-ON)のデバイスなので、出力がパワーを制御するた
めには、負のゲートバイアスが必要となる。一定(固
定)の負バイアスだけならば、例えばダイオードとコン
デンサを使うことによって、正のパルス電源から比較的
簡単に発生させることが可能であるが、正と負の両極性
のバイアスを円滑に可変制御しようとすると、バイアス
制御回路が複雑(例えば、バイアス制御回路の構成素子
数が増大)化し、パワーモジュールの小型化が阻害され
る。
【0005】今後、携帯用電話等の無線通信機分野で
は、上記パワーモジュールを含む装置の小型化、省電力
化はもちろんのこと、多機能化に伴うパワーモジュール
内、あるいは、前記パワーモジュールを含む装置内での
信号処理の高速化(高周波動作化)の要求が益々強くな
ると考えられる。従って、本発明の目的は、上記パワー
モジュール及び上記パワーモジュールを含む無線通信機
の小型化、省電力化、高周波動作化を図ることが可能な
技術を提供することにある。本発明の前記目的と新規な
特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかに
なるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。すなわち、高周波電力増幅回路を
終段回路と前記終段回路を駆動する前段駆動回路の多段
で構成するとともに、前記終段回路の増幅素子をGaA
sFETで構成し、前記前段駆動回路の増幅素子をエン
ハンスメント型のシリコンMOSトランジスタで構成す
る、というものである。
【0007】
【作用】上述した手段によれば、前記前段駆動回路のエ
ンハンスメント型シリコンMOSFETがその動作電源
電圧と同極性の正バイアス電圧によって動作することに
より、この正バイアス電圧を可変操作して前記前段駆動
回路の出力を可変制御することで、前記終段回路のGa
AsFETの動作電源電圧および負バイアス電圧を可変
制御することを行なわなくても、高周波電力増幅回路全
体の電力利得を広範囲に変化させることができる。さら
に、シリコンMOSFETを増幅素子とする前段駆動回
路は、GaAsFETの終段回路に比べて、高周波数帯
での電力効率が低くなるが、前段駆動回路で扱う電力レ
ベルが相対的に低いことにより、この前段駆動回路の電
力効率が回路全体の電力効率に与える影響はわずかです
む。これにより、前記動作電源電圧および負バイアスを
可変制御するための新たな素子を必要としないので、高
周波電力増幅回路(パワーモジュール)の小型化を図
り、かつ、高周波帯でも、良好な増幅特性および電力効
率を確保しつつ、高周波出力電力を広範囲に可変制御す
ることが可能である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面を参照し
ながら説明する。なお、図において、同一符号は同一あ
るいは相当部分を示すものとする。
【0009】図1は本発明の第1の実施例による高周波
電力増幅回路(パワーモジュール)の概略構成を示す。
同図に示す高周波電力増幅回路は、低電力変調された高
周波信号を必要な電力までリニアー増幅してアンテナへ
出力するためのものであって、100は高周波電力増幅
回路、200は直流電源ユニット、300は固定バイア
ス回路、400は可変バイアス回路、Rinは増幅入
力、Routは増幅出力である。高周波電力増幅回路1
00は、増幅素子としてGaAsFETを用いた終段回
路101と、増幅素子としてエンハンスメント型シリコ
ンMOSFETを用いた駆動回路102,103の多段
で構成されている。終段回路101は、最大効率でリニ
アー動作するように、その動作条件を定める動作電源電
圧+Vddおよび負バイアス電圧−VGがそれぞれに一
定に固定されている。駆動回路102,103は、予備
駆動回路102と終段駆動回路103の2段構成となっ
ていて、低電力変調された高周波信号をリニアー増幅す
る。その増幅出力は正バイアス電圧+VGによって可変
制御される。
【0010】直流電源ユニット200は、たとえばNi
Cd(ニッケル・カドニウム)電池などによって正の動
作電源電圧+Vddを全体に供給する。固定バイアス回
路300は、詳細な図示を省略するが、たとえばダイオ
ードとコンデンサによって正のパルス電源から一定の負
バイアス電圧−VGを発生し、これを終段回路100の
GaAsFETG1のゲートに与える。正のパルス電源
は、図示しない制御回路のクロックなどから得る。可変
バイアス回路400は、パワーモジュールの外部から与
えられるAPC信号(自動パワー制御信号)によって可
変設定される正のバイアス電圧+VGを駆動回路10
2,103のMOSFETのゲートに与える。
【0011】次に、前記パワーモジュールの具体的な動
作について説明する。上述した高周波電力増幅回路10
0では、駆動回路102,103のエンハンスメント型
シリコンMOSFETが、その動作電源電圧+Vddと
同極性の正バイアス電圧+VGによってリニアー増幅動
作する。この駆動回路102,103の出力(電力利
得)は、シリコンMOSFETM1,M2の夫々のゲー
トに印加される正バイアス電圧+VGによって可変制御
することができる。この駆動回路102,103での出
力制御によって、終電回路101の動作条件を最適状態
に保ったまま、高周波電力増幅回路100全体の電力利
得を可変制御することができる。これにより、終段回路
101のGaAsFETG1の動作電源電圧+Vddお
よび負バイアス電圧−VGを制御するという複雑かつ大
掛かりな操作を行なわなくても、電源電圧+Vddと同
極性の正バイアス電圧+VGを可変するという単純な操
作でもって、高周波出力電力Routを広範囲に変化さ
せることができる。
【0012】一方、駆動回路102,103はシリコン
MOSFETであるために、GaAsFETの終段回路
101に比べて、例えば、1GHz以上の周波数帯での
電力効率が低くなる。しかし、駆動回路102,103
で扱う電力レベルが相対的に低いことにより、この駆動
回路102,103の電力効率が回路全体の電力効率に
与える影響はわずかですむ。以上のようにして、動作電
源として正の1電源(+Vdd)だけを供給する簡単な
電源および回路の構成でもって、1GHz以上の超高周
波帯でも、良好なリニアー特性および電力効率を確保し
つつ、高周波出力電力を広範囲に可変制御させることが
できる。
【0013】本発明の上記パワーモジュールを構成する
シリコンMOSFETM1,M2及びGaAsFETG
1のデバイス構造を図5及び図6を用いて簡単に説明す
る。前記シリコンMOSFETM1,M2の夫々は、図
5に示すように、P+型単結晶シリコン基板1及びその
上に設けられたP型単結晶エピタキシャル層2からなる
シリコンチップの主面に設けられる。ここでは、MOS
FETM1のみを示すがMOSFETM2も同様な構造
となっている。MOSFETM1は、主に、前記エピタ
キシャル層2の主面上にゲート絶縁膜6を介して配設さ
れたゲート電極8と、ゲート電極8の一方側に設けられ
たn+型半導体領域からなるソース領域3と、ゲート電
極8の他方側に設けられたn-型半導体領域及びn+型半
導体領域からなる低濃度ドレイン領域5及び高濃度ドレ
イン領域4a,4bとから構成されている。また、前記
ソース領域3及びドレイン領域4aには、ソース電極9
及びドレイン電極10が夫々、電気的に接続されてい
る。つまり、MOSFETM1は、エンハンスメント型
のnチャネルMOSFETである。本実施例において
は、図1に示したように、前記MOSFETM1,M2
の夫々のソース領域3には、回路の接地電位GND(0
V)が供給され、ドレイン領域には、電源電圧+Vdd
が供給され、ゲート電極8に印加される正の可変バイア
ス+VGによって、そのドレイン出力が可変制御できる
ように構成されている。尚、これに限定されないが、ゲ
ート電極8は、例えばモリブデン(Mo)から構成さ
れ、ソース及びドレイン電極9,10はアルミニウムで
構成され、ゲート絶縁膜6及び絶縁膜7は、酸化シリコ
ン膜から構成される。また、ソース及びドレイン領域
3,4a,4b,5の夫々は、通常のイオン注入技術あ
るいは拡散技術によって、n型不純物(ヒ素あるいリ
ン)を前記シリコンチップの主面に導入することによっ
て形成されたものである。さらに、シリコン基板1の裏
面には、金属電極11が配設され、ソース電極9と電気
的に接続されている。
【0014】前記GaAsFETG1は、図6に示すよ
うに、半絶縁性GaAs基板12の主面に設けられてい
る。前記GaAsFETは、主に、モリブデンまたはア
ルミニウムからなるゲート電極16と、n+型半導体領
域からなるソース・ドレイン領域13,14と、n型半
導体領域からなるチャネル領域15とから構成されてい
る。前記ソース・ドレイン領域13,14の夫々には、
例えば、金−ゲルマニウム(Au−Ge)合金で形成さ
れたソース・ドレイン電極17,18がオーミック接続
されている。前記ゲート電極16は、チャネル領域15
上に直接接触し、ショットキー接合を形成している。つ
まり、GaAsFETG1は、ディプレッション型ME
SFETである。このようなGaAsFETG1は、G
aAs基板中の電子の移動度がシリコン基板中に比べて
数倍速いので、前記シリコンMOSFETM1,M2よ
り高速性(高周波動作)に優れる一方、デバイス構造
上、ディプレッション型なので、オン・オフ制御あるい
は出力電力の広範囲な可変制御のためには、正と負の両
極性の可変ゲートバイアスが必要となる。本発明におい
ては、前記GaAsFETG1のゲート16に固定の負
バイアスを印加する一方、前段回路のシリコンMOSF
ETM1,M2のゲートバイアス+VGを可変制御する
ことで、終段回路のGaAsFETG1の出力電力を可
変制御する方式をとっている。このため、負バイアスを
可変制御するための特別な電源回路を必要としないの
で、パワーモジュールの小型化が容易に達成可能であ
る。
【0015】図2は、上述した高周波電力増幅回路を用
いた移動無線通信機の一実施例を示す。同図において、
100は上述した高周波電力増幅回路、200はNiC
d電池などの二次電池を用いた直流電源ユニット、30
0は固定バイアス回路、400は可変バイアス回路、5
00はマイクロホン501からの音声信号などによって
低電力変調された高周波信号(Rin)を発生するベー
スバンド・ユニット(無線信号発生ユニット)、600
はマイクロ・コンピュータを用いた論理制御ユニット、
700はキースイッチや表示器などを備えた操作ユニッ
ト、800は無線受信ユニット、801は音声および各
種の信号音を再生するためのスピーカ、900は送受信
兼用のアンテナ、901はデュプレクサーあるいは同軸
リレーなどを用いたアンテナ接続ユニットである。
【0016】高周波電力増幅回路100は、図2の中に
その等価回路を示すように、GaAsFET(G1)に
よる終段回路101とエンハンスメント型シリコンMO
SFET(M1,M2)による駆動回路102,103
が混成集積回路としてモジュール化されている。この高
周波電力増幅回路100の増幅出力Routは可変バイ
アス回路400が出力する正のバイアス電圧+VGによ
って可変制御され、この可変バイアス回路400は論理
制御ユニット600からのパワー制御信号APCによっ
て制御される。論理制御ユニット600は、無線通信機
の送信電力が通信状況に応じた過不足のない適正レベル
になるように可変バイアス回路400を制御する。
【0017】図3は上述した無線通信機において、送信
電力を可変する部分の別の実施例を示す。同図に示す実
施例では、予備駆動回路102と終段駆動回路103の
それぞれに可変バイアス回路401,402が設けら
れ、各バイアス回路401,402がそれぞれに出力す
る正のバイアス電圧+VG1,+VG2を個別に制御す
ることによって、高周波電力増幅回路100全体の電力
利得を広範囲にわたって円滑に可変することができる。
【0018】図4は上述した無線通信機のさらに詳細な
実施例を示す。同図において、まず、固定バイアス回路
300はダイオードとコンデンサからなる負電圧発生回
路によって構成され、この負電圧発生回路の入力電源と
して、論理制御ユニット600で使用される基準クロッ
クCLKが使用されている。この基準クロックCLKは
一定周期の正のパルス信号であって、一定の負バイアス
電圧−VGを終段回路101のGaAsFET(G1)
のゲートに安定して与えることができる。可変バイアス
回路400はDA変換器によって構成され、論理制御ユ
ニット600がデジタル・コード・データの形で出力す
るパワー制御信号APCをアナログ変換し、これを駆動
回路102,103にバイアス電圧+VGとして与える
ようにしてある。
【0019】無線受信ユニット800からは受信電波の
強度に応じたAGC信号(AGC)が取り出されるよう
になっているが、このAGC信号はAD変換器802で
デジタル化された後、論理制御ユニット600に読み込
まれるようになっている。これにより、論理制御ユニッ
ト600は、受信電波の強度に基づいて上記駆動回路1
02,103のシリコンMOSFET(M1,M2)の
ゲート・バイアス電圧+VGを操作して無線送信電力を
最適化制御することを行なう。
【0020】次に、上述した高周波電力増幅回路(パワ
ーモジュール)100を実際にモジュール基板上に集積
化した例を図7を用いて説明する。図7に示すように、
パワーモジュール100は、セラミック基板31上に混
成集積化されている。前記セラミック基板31上には、
印刷により、ストリップ配線25、抵抗27及び接地配
線(GND)28が夫々形成されている。また、前記セ
ラミック基板31上には、チップコンデンサ26(C1
〜C13,CA,CB)が設けられ、所定のストリップ
配線25及び接地配線28に接続されている。また、前
記セラミック基板31中に設けられたスルーホール部2
9a,29b,29cには、前記スルーホール部29
a,29b,29c中に夫々固定された銅製ヒートシン
ク30a,30b,30cが設けられ、その上に、シリ
コンMOSFETM1,M2及びGaAsFETG1が
形成されたチップが搭載されている。前記シリコンMO
SFETM1,M2及びGaAsFETG1は、図5、
図6に夫々示した構造のものが使用され、各ゲート電
極、ドレイン電極の夫々は、アルミニウムまたは金等の
ワイヤ32a,32b,32cによって前記ストリップ
配線25上に設けられたポストタブ33a,33b,3
3cにワイヤボンディング接続されている。前記シリコ
ンMOSFETM1,M2の各ソース電極は、前記セラ
ミック基板31の裏面に配設された共通接続導体(図示
せず)に前記ヒートシンク30a,30bを介して夫々
接続されている。また、前記GaAsFETG1のソー
ス電極は、GaAsFETG1の基板12が半絶縁性の
ため、ソース電極から直接にワイヤボンディングによっ
てヒートシンク30cに接続することで、前記共通接地
導体に電気的に接続されている。また、前記接地配線
(GND)28もスルーホール印刷によって、前記セラ
ミック基板の裏面の共通接地導体に接続されている。前
記共通接地導体は、DC電源のマイナス端子(GND)
であるヘッダ19に接続されている。前記ヘッダ19
は、放熱板及びセットモジュールへのネジ止め用フラン
ジの役目も、持ち合わせている。このように構成された
パワーモジュール100の動作説明を図7及び図2(回
路図)を用いて簡単に説明する。同図に示すように、先
ず、入力リード20(Rin)より入力された高周波電
力は、ストリップ配線25及びチップコンデンサC1,
C2,C3からなる整合回路を経て、シリコンMOSF
ETM1のゲートに入力される。前記ゲート入力に応答
して、前記シリコンMOSFETM1のドレインから増
幅電力が出力される。さらに前記増幅出力は、ストリッ
プ配線25及びチップコンデンサC4,C5,C6,C
7からなる整合回路を経て、シリコンMOSFETM2
のゲートに入力される。このゲート入力に応答して、前
記シリコンMOSFETM2のドレインから増幅電力が
出力される。さらに前記増幅出力は、ストリップ配線2
5及びチップコンデンサC8,C9,C10からなる整
合回路を経て、GaAsFETG1のゲートに入力され
る。このゲート入力に応答して、前記GaAsFETG
1のドレインから増幅電力が出力され、最終的にストリ
ップ配線25及びチップコンデンサC11,C12,C
13からなる整合回路を経て、前記増幅電力が出力リー
ド24(Rout)に出力される。
【0021】また、高周波出力Routを制御するため
の可変バイアス+VGは、図2に示した可変バイアス発
生回路400からAPCリード21に供給され、前記シ
リコンMOSFETM1のゲートに入力される。ここで
はシリコンMOSFETM1のゲートにのみ可変バイア
ス+VGが供給される構造を示しているが、ストリップ
ライン25のパターンを変更するのみで、シリコンMO
SFETM2のゲートに可変バイアス+VGを供給でき
る。また、前記GaAsFETG1のゲートに供給され
る負の固定ゲートバイアス−VGは、図2に示した固定
バイアス発生回路300からリード23に供給されてい
る。また、回路の動作電源電圧であるDCプラス電源+
Vddは、図2に示したDCパワーユニット200から
リード22a,22bに供給され、前記シリコンMOS
FETM1,M2及びGaAsFETG1の各ドレイン
に供給されている。このように、本発明のパワーモジュ
ールは、高周波出力の可変制御をシリコンMOSFET
を有する前段駆動回路で行い、利得にもっとも影響を及
ぼす終段回路にGaAsFETを適用したので、複雑な
回路構成(電源可変回路、負電圧可変回路等)を必要と
しないで、高効率化、省電力化及び小型化が同時に図れ
るものである。
【0022】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例にもとづき具体的に説明したが、本発明は上記実施
例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえ
ば、終段回路101のGaAsFET(G1)の負バイ
アス回路300は、自己バイアス回路であってもよい。
また、駆動回路102,103のMOSトランジスタ
は、エンハンスメント・モードで動作するものであれ
ば、MOS以外の絶縁ゲート型FETであってもよい。
さらに、送信電力の制御は、上述した高周波電力増幅回
路の入力信号の出力レベルを可変することによって行な
うようにしてもよい。以上の説明では主として、本発明
者によってなされた発明をその背景となった利用分野で
ある移動無線通信機に適用した場合について説明した
が、それに限定されるものではなく、たとえば固定用の
無線通信機にも適用できる。
【0023】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりで
ある。すなわち、構成を複雑にすることなく、超高周波
帯でも、良好な増幅特性および電力効率を確保しつつ、
高周波出力電力を簡単に実現可能な方式で広範囲に可変
制御させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高周波電力増幅回路の一実施例を
示す図
【図2】本発明の高周波電力増幅回路を用いた無線通信
機の第1の実施例を示す図
【図3】本発明の高周波電力増幅回路を用いた無線通信
機の第2の実施例を示す図
【図4】本発明の高周波電力増幅回路を用いた無線通信
機の第3の実施例を示す図
【図5】前記本発明の高周波電力増幅回路を構成するシ
リコンMOSFETのデバイス断面図を示す図
【図6】前記本発明の高周波電力増幅回路を構成するG
aAsFETのデバイス断面図を示す図
【図7】前記本発明の高周波電力増幅回路を混成集積化
したモジュール平面図を示す図
【符号の説明】
100 高周波電力増幅回路 101 終段回路 102,103 駆動回路 200 直流電源ユニット 300 固定バイアス回路(負バイアス回路) 400 可変バイアス回路(正バイアス回路) 500 ベースバンド・ユニット(無線信号発生ユニッ
ト) 501 マイクロホン 600 制御ユニット 700 操作ユニット 800 無線受信ユニット 801 スピーカ 900 送受信兼用のアンテナ 901 接続ユニット Rin 増幅入力 Rout 増幅出力である。 G1 GaAsFET M1,M2 エンハンスメント型シリコンMOSFET APC パワー制御信号 AGC 受信電波強度を示すAGC信号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 終段回路と駆動回路からなる多段構成の
    高周波電力増幅回路であって、上記終段回路の増幅素子
    がGaAsFETで、上記駆動回路の増幅素子がエンハ
    ンスメント型のシリコンFETであることを特徴とする
    高周波電力増幅回路。
  2. 【請求項2】 正の動作電源電圧と負のバイアス電圧に
    よって増幅動作させられる第1の種類の増幅素子を用い
    た終段回路と、正の動作電源電圧と正のバイアス電圧に
    よって増幅動作させられる第2の種類の増幅素子を用い
    た駆動回路と、上記第1の種類の増幅素子に所定の負バ
    イアス電圧を与える負バイアス回路と、上記第2の種類
    の増幅素子に外部からの信号に応じて変化する正バイア
    ス電圧を与える正バイアス回路とを備えた高周波電力増
    幅回路。
  3. 【請求項3】 負バイアス回路は一定の負バイアス電圧
    を終段回路の増幅素子に与える固定バイアス回路である
    ことを特徴とする請求項2に記載の高周波電力増幅回
    路。
  4. 【請求項4】 終段回路の増幅素子がGaAsFET
    で、駆動回路の増幅素子がエンハンスメント型のシリコ
    ンFETで構成された高周波電力増幅回路を有し、上記
    駆動回路のシリコンFETのゲート・バイアス電圧を可
    変することにより、無線送信電力を可変制御することを
    特徴とする無線通信機。
  5. 【請求項5】 受信電波の強度に基づいて上記駆動回路
    のシリコンFETのゲート・バイアス電圧を可変するこ
    とにより、無線送信電力を最適化制御することを特徴と
    する請求項4に記載の無線通信機。
  6. 【請求項6】 シリコンFETのゲート・バイアス電圧
    をDA変換器によって与えることを特徴とする請求項4
    または5に記載の無線通信機。
  7. 【請求項7】 終段回路の動作条件が一定の動作電源電
    圧およびバイアス電圧によって固定されていることを特
    徴とする請求項4から6のいずれかに記載の無線通信
    機。
  8. 【請求項8】 終段回路と駆動回路がリニアー動作させ
    られることを特徴とする請求項4から7のいずれかに記
    載の無線通信機。
  9. 【請求項9】 GaAsFETを増幅素子とする終段回
    路とエンハンスメント型シリコンFETを増幅素子とす
    る駆動回路を多段接続することによって低電力変調され
    た高周波信号をリニアー増幅する高周波電力増幅回路
    と、この高周波電力増幅回路の入力信号の出力レベルを
    可変することにより送信電力を制御する手段とを備えた
    ことを特徴とする無線通信機。
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