JPH0515226B2 - - Google Patents
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- JPH0515226B2 JPH0515226B2 JP61053190A JP5319086A JPH0515226B2 JP H0515226 B2 JPH0515226 B2 JP H0515226B2 JP 61053190 A JP61053190 A JP 61053190A JP 5319086 A JP5319086 A JP 5319086A JP H0515226 B2 JPH0515226 B2 JP H0515226B2
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Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Description
〈産業上の利用分野〉
本発明は、被測定液中の硫化物イオン(S2-)
をクロマトグラフイツクに分離して分析する方法
およびそれを用いた分析装置に関する。 〈従来の技術〉 イオン交換カラムを用い被測定液中の硫化物イ
オン(S2-)をクロマトグラフイツクに分離して
分析しようとする場合、硫化水素(H2O)の解
離定数(Ka)が小さくpKa=−logKaの値が大
きい(25℃でpKa=7.07)ため、従来は、下式(1)
のような化学反応を行なう銀の作用電極をもつた
電気化学検出器が必要とされていた。 2Ag+S2-→Ag2S+2e- (1) 然し乍ら、被測定液中のイオンをクロマトグラ
フイツクに分離・分析する装置の検出器として
は、一般に、導電率検出器が使用されており、そ
の特性も十分研究され安定した性能が得られてい
る。このため、導電率検出器と異なる上記電気化
学検出器を使用することは、検出器特性の安定性
の面でも部品供給の面でも不都合がことが多かつ
た。特に、上記作用電極である銀の表面状態は変
化し易く、硫化物イオン(S2-)を安定して測定
するには、常に保守点検を行なわなければならな
いという煩雑さがあつた。 〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明はかかる従来例の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、導電率検出器を用いて
容易かつ安定的に、また感度よく被測定液中の硫
化物イオンを分析できる方法と装置を提供するに
ある。 〈問題点を解決するための手段〉 上述のような問題点を解決する本発明は、 (1) 被測定液中の硫化物イオンをクロマトグラフ
イツクに分離して分析する方法において、前記
硫化物イオンを陽イオン交換樹脂が充填された
分離カラムでクロマトグラフイツクに分離し、
その後、陽イオン交換膜によつて内部が内室と
外室の区別されたサプレツサにおいて、該内室
に前記分離カラムの溶出液が導かれると前記イ
オン交換膜を介して前記外室から水酸化リチウ
ムが供給されて前記溶出液が前記硫化物イオン
が解離し易い高いPH値に調整され、前記硫化物
イオン硫化リチウムに変換し、該硫化リチウム
を導電率検出器で検出することにより前記硫化
物イオンを分析する硫化物イオン分析方法。 (2) 被測定液を一定量採取するインジエクタと、
陽イオン交換樹脂が充填され前記被測定液が溶
離液で搬入されると該被測定液中の硫化物イオ
ンをクロマトグラフイツクに分離する分離カラ
ムと、陽イオン交換膜によつて内部が内室と外
室に区分けされ該内室内に前記分離カラムの溶
出液が導かれると前記イオン交換膜を介して前
記外室から水酸化リチウムが供給されて前記溶
出液が前記硫化物イオンが解離し易い高いPH値
に調整され前記硫化物イオンが硫化リチウムに
変換されるサプレツサと、該硫化リチウムを検
出する導電率検出器とを具備し、該検出器の出
力信号によつて前記硫化物イオンを分析するこ
とを特徴とする硫化物イオン分析装置である。 〈実施例〉 以下、本発明について図を用いて詳しく説明す
る。第1図は本発明実施例の構成説明図であり、
図中、1aは例えば2mN濃度の硫酸水溶液でな
る溶離液が貯留された槽、1bは例えば50mN濃
度の水酸化リチウム溶液でなる除去液が貯留され
た槽、1c,1dは廃液槽、2a,2bは送液ポ
ンプ、3は第1〜第6の接続口3a〜3fおよび
計量管3g(例えば内容積100μ)を有しその内
部流路が実線接続状態と破線接続状態に交互に切
換えられるインジエクタ、4は例えば強酸性スル
ホン型陽イオン交換樹脂が充填されてなる分離カ
ラム、5は例えば陽イオン交換膜でなるチユーブ
5aによつて内部が内室5bと外室5cに区分け
されてなるサプレツサ、6は導電率検出器でなる
検出器、7は分離カラム4、サプレツサ5、およ
び検出器を収容し、これらを所定温度(例えば40
℃)に保つ恒温槽である。 このような構成からなる本発明の実施例におい
て、ポンプ2aが駆動すると、槽1a内の溶離液
が、ポンプ2a→インジエクタ3の第1および第
2接続口3a,3b→分離カラム4→サプレツサ
5の内室5b→検出器6の流路を、例えば1.5
ml/min.で流れ、廃液槽1cに排出される。ま
た、ポンプ2bが駆動すると、槽1b内の除去液
が、ポンプ2b→サプレツサ5の外室5c→廃液
槽1dの流路を、例えば1.5m/min.で流れ、
サプレツサ5においてチユーブ5aを介して例え
ば陽イオン交換を行なうことにより、内室5b内
を流れる溶離液の導電率を低下させる。また、上
記除去液に一定濃度以上の水酸化リチウム
(LiOH)が含まれている場合には、後述の如く、
チユープ5aを透過して水酸化リチウムが内室5
b内に至り、該内室内を流れる流体のアルカリ性
を強くにする。このような状態で、インジエクタ
3の第4接続口3dから試料(例えば100ppmの
S2-を含む被測定液)を注入すると、該試料は、
第4接続口3d→第3接続口3c→計量管3g→
第6接続口3f→第5接続口3eの流路で流れ、
計量管3g内を満たす。その後、インジエクタ3
がオンにされ、その内部流路が実線接続状態から
破線接続状態に切換えられる。計量管3g内の上
記試料は溶離液に搬送されて分離カラム4に至
り、ここで上記試料中のイオンが他のイオン等か
ら分離される。即ち、硫化物イオン(S2-)は弱
イオン性であるため、分離カラム4内の例えば強
酸性スルホン型陽イオン交換樹脂でイオン排除さ
れることなく吸着作用等を受け所定の保持時間後
に分離カラム4から溶出するようになる。該分離
カラム4の溶出液は、サプレツサ5の内室5bに
導びかれ、次の(イ)〜(ハ)で詳しく説明する理由(又
は原理)によつて、上記(S2-)がLi2Sに変換さ
れる。 (イ) 分離カラム4から溶出する溶離液中の
H2SO4がチユーブ5aを介して行なう下式(2)の
ような陽イオン交換によつてLi2SO4に変えられ
る。 2H++SO4 2-+2Li+(〜Resin)→2Li++SO4 2-+2H+(〜
(Resin)(2) (ロ) サプレツサ5の外室5c内を流れる除去液に
含まれる水酸化リチウム(LiOH)の濃度、除去
液のPH値、サプレツサ5通過後の溶離液のPH値、
および検出器6における溶離液の導電率(即ち、
ベースラインの導電率)は下表のようになつてい
る。この表から明らかなように、除去液中の
LiOH
をクロマトグラフイツクに分離して分析する方法
およびそれを用いた分析装置に関する。 〈従来の技術〉 イオン交換カラムを用い被測定液中の硫化物イ
オン(S2-)をクロマトグラフイツクに分離して
分析しようとする場合、硫化水素(H2O)の解
離定数(Ka)が小さくpKa=−logKaの値が大
きい(25℃でpKa=7.07)ため、従来は、下式(1)
のような化学反応を行なう銀の作用電極をもつた
電気化学検出器が必要とされていた。 2Ag+S2-→Ag2S+2e- (1) 然し乍ら、被測定液中のイオンをクロマトグラ
フイツクに分離・分析する装置の検出器として
は、一般に、導電率検出器が使用されており、そ
の特性も十分研究され安定した性能が得られてい
る。このため、導電率検出器と異なる上記電気化
学検出器を使用することは、検出器特性の安定性
の面でも部品供給の面でも不都合がことが多かつ
た。特に、上記作用電極である銀の表面状態は変
化し易く、硫化物イオン(S2-)を安定して測定
するには、常に保守点検を行なわなければならな
いという煩雑さがあつた。 〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明はかかる従来例の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、導電率検出器を用いて
容易かつ安定的に、また感度よく被測定液中の硫
化物イオンを分析できる方法と装置を提供するに
ある。 〈問題点を解決するための手段〉 上述のような問題点を解決する本発明は、 (1) 被測定液中の硫化物イオンをクロマトグラフ
イツクに分離して分析する方法において、前記
硫化物イオンを陽イオン交換樹脂が充填された
分離カラムでクロマトグラフイツクに分離し、
その後、陽イオン交換膜によつて内部が内室と
外室の区別されたサプレツサにおいて、該内室
に前記分離カラムの溶出液が導かれると前記イ
オン交換膜を介して前記外室から水酸化リチウ
ムが供給されて前記溶出液が前記硫化物イオン
が解離し易い高いPH値に調整され、前記硫化物
イオン硫化リチウムに変換し、該硫化リチウム
を導電率検出器で検出することにより前記硫化
物イオンを分析する硫化物イオン分析方法。 (2) 被測定液を一定量採取するインジエクタと、
陽イオン交換樹脂が充填され前記被測定液が溶
離液で搬入されると該被測定液中の硫化物イオ
ンをクロマトグラフイツクに分離する分離カラ
ムと、陽イオン交換膜によつて内部が内室と外
室に区分けされ該内室内に前記分離カラムの溶
出液が導かれると前記イオン交換膜を介して前
記外室から水酸化リチウムが供給されて前記溶
出液が前記硫化物イオンが解離し易い高いPH値
に調整され前記硫化物イオンが硫化リチウムに
変換されるサプレツサと、該硫化リチウムを検
出する導電率検出器とを具備し、該検出器の出
力信号によつて前記硫化物イオンを分析するこ
とを特徴とする硫化物イオン分析装置である。 〈実施例〉 以下、本発明について図を用いて詳しく説明す
る。第1図は本発明実施例の構成説明図であり、
図中、1aは例えば2mN濃度の硫酸水溶液でな
る溶離液が貯留された槽、1bは例えば50mN濃
度の水酸化リチウム溶液でなる除去液が貯留され
た槽、1c,1dは廃液槽、2a,2bは送液ポ
ンプ、3は第1〜第6の接続口3a〜3fおよび
計量管3g(例えば内容積100μ)を有しその内
部流路が実線接続状態と破線接続状態に交互に切
換えられるインジエクタ、4は例えば強酸性スル
ホン型陽イオン交換樹脂が充填されてなる分離カ
ラム、5は例えば陽イオン交換膜でなるチユーブ
5aによつて内部が内室5bと外室5cに区分け
されてなるサプレツサ、6は導電率検出器でなる
検出器、7は分離カラム4、サプレツサ5、およ
び検出器を収容し、これらを所定温度(例えば40
℃)に保つ恒温槽である。 このような構成からなる本発明の実施例におい
て、ポンプ2aが駆動すると、槽1a内の溶離液
が、ポンプ2a→インジエクタ3の第1および第
2接続口3a,3b→分離カラム4→サプレツサ
5の内室5b→検出器6の流路を、例えば1.5
ml/min.で流れ、廃液槽1cに排出される。ま
た、ポンプ2bが駆動すると、槽1b内の除去液
が、ポンプ2b→サプレツサ5の外室5c→廃液
槽1dの流路を、例えば1.5m/min.で流れ、
サプレツサ5においてチユーブ5aを介して例え
ば陽イオン交換を行なうことにより、内室5b内
を流れる溶離液の導電率を低下させる。また、上
記除去液に一定濃度以上の水酸化リチウム
(LiOH)が含まれている場合には、後述の如く、
チユープ5aを透過して水酸化リチウムが内室5
b内に至り、該内室内を流れる流体のアルカリ性
を強くにする。このような状態で、インジエクタ
3の第4接続口3dから試料(例えば100ppmの
S2-を含む被測定液)を注入すると、該試料は、
第4接続口3d→第3接続口3c→計量管3g→
第6接続口3f→第5接続口3eの流路で流れ、
計量管3g内を満たす。その後、インジエクタ3
がオンにされ、その内部流路が実線接続状態から
破線接続状態に切換えられる。計量管3g内の上
記試料は溶離液に搬送されて分離カラム4に至
り、ここで上記試料中のイオンが他のイオン等か
ら分離される。即ち、硫化物イオン(S2-)は弱
イオン性であるため、分離カラム4内の例えば強
酸性スルホン型陽イオン交換樹脂でイオン排除さ
れることなく吸着作用等を受け所定の保持時間後
に分離カラム4から溶出するようになる。該分離
カラム4の溶出液は、サプレツサ5の内室5bに
導びかれ、次の(イ)〜(ハ)で詳しく説明する理由(又
は原理)によつて、上記(S2-)がLi2Sに変換さ
れる。 (イ) 分離カラム4から溶出する溶離液中の
H2SO4がチユーブ5aを介して行なう下式(2)の
ような陽イオン交換によつてLi2SO4に変えられ
る。 2H++SO4 2-+2Li+(〜Resin)→2Li++SO4 2-+2H+(〜
(Resin)(2) (ロ) サプレツサ5の外室5c内を流れる除去液に
含まれる水酸化リチウム(LiOH)の濃度、除去
液のPH値、サプレツサ5通過後の溶離液のPH値、
および検出器6における溶離液の導電率(即ち、
ベースラインの導電率)は下表のようになつてい
る。この表から明らかなように、除去液中の
LiOH
【表】
濃度が5mNを超えると、サプレツサ通過後の溶
離液のPH値とベースラインの導電率が特に大きく
なつていることが分る。これは、除去液中の
LiOHが上記チユーブ5aを透過して内室5b内
に至るからである。 (ハ) 硫化水素(H2S)は、PH値が11付近になる
と、下式(3)のように解離して硫化物イオン(S2-)
を生ずることが知られているが、この場合、多量
の水酸化リチウム(LiOH)が存在すると下式(4)
のように反応する。 H2S→2H++S2- (3) 2H++S2-+2Li++2OH-→Li2S+2H2O (4) このようにしてサプレツサ5内で硫化リチウム
(Li2S)が生ずると、該サプレツサの流出液が検
出器6に導びかれ、硫化リチウムの導電率が検出
される。ところで、除去液中の水酸化リチウム
(LiOH)濃度が50mNである場合、上記表から明
らかなようにベースラインの導電率は1320μs/cm
である。このため、上記(4)式によつて生成した硫
化リチウム(Li2S)が上記検出器6に到達すると
導電率がベースラインよりも低く検出され、負の
ピークを与えるようになる。即ち、上記(4)式にお
いて水酸化リチウムが1当量減少すると硫化リチ
ウムが0.5当量生成するようになつており、しか
も硫化リチウムの解離度が水酸化リチウムの解離
度よりも著しく低く導電率も低くなつている。こ
の結果、上記検出器6に到達する硫リチウムは上
記(4)式の硫化物イオン(S2-)と1対2に対応し、
しかも、その導電率がベースラインの導電率より
も低いのである。 第2図は上述のようにして検出器6で検出され
た検出信号を図示しない表示部(記録計等)に導
いて描かせたクロマトグラムであり、横軸が時間
(単位は分)を示し縦軸が導電率(単位はμs/cm)
を示している。このクロマトグラムから明らかな
ように100ppmという低濃度の硫化物イオン
(S2-)が良好なピークとして得られ、容易に定性
分析や定量分析が行なえるようになる。尚、ウオ
ーダデツプ(Water Dip)は上記試料中に含ま
れている水分によつて生ずるピークであり、通常
負のピークとなつて現われるものであるが、上記
硫化物イオン(S2-)も負のピークとなつて現わ
れるため、第2図のクロマトグラムでは信号処理
によつて双方とも正のピークとして表わされてい
る。 尚、本発明は上述の実施例に限定されることな
く種々の変形が可能である。 溶離液として、硫酸水溶液に代えて、塩酸水溶
液、硝酸水溶液、リン酸水溶液、過塩素酸水溶
液、若しくは蟻酸水溶液等を用いても良い。 チユーブ5aに代えて、シート状の陽イオン交
換膜を用いてサプレツサ5内を内室5bと外室5
cに区分けするようにしてもよい。 〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明は、 (1) 導電率検出器を用いて被測定液中の硫化物イ
オンを分析するような構成であるため、前記従
来例に比して容易かつ安定的に被測定液中の硫
化物イオンを分析できる。 (2) サプレツサの外室から水酸化リチウムが供給
されて溶出液が硫化物イオンが解離し易い高い
PH値に調整され硫化物イオンが硫化リチウムに
変換されて、水酸化リチウムでベースラインの
導電率は上昇したところで、被測定イオンの硫
化物イオンを導電率の減少する方向で検出する
ようにしたので、硫化物イオンを感度よく検出
できる。
離液のPH値とベースラインの導電率が特に大きく
なつていることが分る。これは、除去液中の
LiOHが上記チユーブ5aを透過して内室5b内
に至るからである。 (ハ) 硫化水素(H2S)は、PH値が11付近になる
と、下式(3)のように解離して硫化物イオン(S2-)
を生ずることが知られているが、この場合、多量
の水酸化リチウム(LiOH)が存在すると下式(4)
のように反応する。 H2S→2H++S2- (3) 2H++S2-+2Li++2OH-→Li2S+2H2O (4) このようにしてサプレツサ5内で硫化リチウム
(Li2S)が生ずると、該サプレツサの流出液が検
出器6に導びかれ、硫化リチウムの導電率が検出
される。ところで、除去液中の水酸化リチウム
(LiOH)濃度が50mNである場合、上記表から明
らかなようにベースラインの導電率は1320μs/cm
である。このため、上記(4)式によつて生成した硫
化リチウム(Li2S)が上記検出器6に到達すると
導電率がベースラインよりも低く検出され、負の
ピークを与えるようになる。即ち、上記(4)式にお
いて水酸化リチウムが1当量減少すると硫化リチ
ウムが0.5当量生成するようになつており、しか
も硫化リチウムの解離度が水酸化リチウムの解離
度よりも著しく低く導電率も低くなつている。こ
の結果、上記検出器6に到達する硫リチウムは上
記(4)式の硫化物イオン(S2-)と1対2に対応し、
しかも、その導電率がベースラインの導電率より
も低いのである。 第2図は上述のようにして検出器6で検出され
た検出信号を図示しない表示部(記録計等)に導
いて描かせたクロマトグラムであり、横軸が時間
(単位は分)を示し縦軸が導電率(単位はμs/cm)
を示している。このクロマトグラムから明らかな
ように100ppmという低濃度の硫化物イオン
(S2-)が良好なピークとして得られ、容易に定性
分析や定量分析が行なえるようになる。尚、ウオ
ーダデツプ(Water Dip)は上記試料中に含ま
れている水分によつて生ずるピークであり、通常
負のピークとなつて現われるものであるが、上記
硫化物イオン(S2-)も負のピークとなつて現わ
れるため、第2図のクロマトグラムでは信号処理
によつて双方とも正のピークとして表わされてい
る。 尚、本発明は上述の実施例に限定されることな
く種々の変形が可能である。 溶離液として、硫酸水溶液に代えて、塩酸水溶
液、硝酸水溶液、リン酸水溶液、過塩素酸水溶
液、若しくは蟻酸水溶液等を用いても良い。 チユーブ5aに代えて、シート状の陽イオン交
換膜を用いてサプレツサ5内を内室5bと外室5
cに区分けするようにしてもよい。 〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明は、 (1) 導電率検出器を用いて被測定液中の硫化物イ
オンを分析するような構成であるため、前記従
来例に比して容易かつ安定的に被測定液中の硫
化物イオンを分析できる。 (2) サプレツサの外室から水酸化リチウムが供給
されて溶出液が硫化物イオンが解離し易い高い
PH値に調整され硫化物イオンが硫化リチウムに
変換されて、水酸化リチウムでベースラインの
導電率は上昇したところで、被測定イオンの硫
化物イオンを導電率の減少する方向で検出する
ようにしたので、硫化物イオンを感度よく検出
できる。
第1図は本発明実施例の構成説明図、第2図は
本発明実施例を用いて作成したクロマトグラムで
ある。 1a〜1d……槽、2a,2b……送液ポン
プ、3……試料採取弁、4……分離カラム、5…
…サプレツサ、6……検出器、7……恒温槽。
本発明実施例を用いて作成したクロマトグラムで
ある。 1a〜1d……槽、2a,2b……送液ポン
プ、3……試料採取弁、4……分離カラム、5…
…サプレツサ、6……検出器、7……恒温槽。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 被測定液中の硫化物イオンをクロマトグラフ
イツクに分離して分析する方法において、前記硫
化物イオンを陽イオン交換樹脂が充填された分離
カラムでクロマトグラフイツクに分離し、その
後、陽イオン交換膜によつて内部が内室と外室の
区別されたサプレツサにおいて、該内室に前記分
離カラムの溶出液が導かれると前記イオン交換膜
を介して前記外室から水酸化リチウムが供給され
て前記溶出液が前記硫化物イオンが解離し易い高
いPH値に調整され、前記硫化物イオンを硫化リチ
ウムに変換し、該硫化リチウムを導電率検出器で
検出することにより前記硫化物イオンを分析する
硫化物イオン分析方法。 2 被測定液を一定量採取するインジエクタと、
陽イオン交換樹脂が充填され前記被測定液が溶離
液で搬入されると該被測定液中の硫化物イオンを
クロマトグラフイツクに分離する分離カラムと、
陽イオン交換膜によつて内部が内室と外室に区分
けされ該内室内に前記分離カラムの溶出液が導か
れると前記イオン交換膜を介して前記外室から水
酸化リチウムが供給されて前記溶出液が前記硫化
物イオンが解離し易い高いPH値に調整され前記硫
化物イオンが硫化リチウムに変換されるサプレツ
サと、該硫化リチウムを検出する導電率検出器と
を具備し、該検出器の出力信号によつて前記硫化
物イオンを分析することを特徴とする硫化物イオ
ンの分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5319086A JPS62209357A (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | 硫化物イオンを分析する方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5319086A JPS62209357A (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | 硫化物イオンを分析する方法とその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62209357A JPS62209357A (ja) | 1987-09-14 |
JPH0515226B2 true JPH0515226B2 (ja) | 1993-03-01 |
Family
ID=12935956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5319086A Granted JPS62209357A (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | 硫化物イオンを分析する方法とその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62209357A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60100051A (ja) * | 1983-08-12 | 1985-06-03 | ダイオネツクス コ−ポレ−シヨン | 逆方式抑制を用いるイオン分析および検出のための方法 |
-
1986
- 1986-03-11 JP JP5319086A patent/JPS62209357A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60100051A (ja) * | 1983-08-12 | 1985-06-03 | ダイオネツクス コ−ポレ−シヨン | 逆方式抑制を用いるイオン分析および検出のための方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62209357A (ja) | 1987-09-14 |
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