JPH05152268A - レジスト残渣物の除去方法 - Google Patents

レジスト残渣物の除去方法

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JPH05152268A
JPH05152268A JP31776891A JP31776891A JPH05152268A JP H05152268 A JPH05152268 A JP H05152268A JP 31776891 A JP31776891 A JP 31776891A JP 31776891 A JP31776891 A JP 31776891A JP H05152268 A JPH05152268 A JP H05152268A
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film
wiring
insulating film
resist residue
washing
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Itaru Sugano
至 菅野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体装置の製造工程におけるレジスト残渣
物の除去処理において、純水洗浄時に生じる配線膜の腐
食を防止する。 【構成】 有機溶剤、酸アルカリ薬液による洗浄の後、
酸素ガスやオゾンガスの酸化剤を混入した純水による洗
浄を行い、その後乾燥を行う。 【効果】 配線膜の表面に形成されたアルミ酸化膜が配
線膜の腐食を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば多層配線構造
を有する半導体装置において、その絶縁膜にコンタクト
ホールを形成する際に生じるレジスト残渣物を除去する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】先ず、この種多層配線構造を有する半導
体装置の構成を図3について説明する。図において、1
はシリコン単結晶などからなる半導体基板(以下、単に
基板と称する)、2はこの基板1上に形成された素子分
離のための分離酸化膜、3は分離酸化膜2を含む基板1
上の全面に形成された第1の絶縁膜、4a,4bは第1
の絶縁膜3上に選択的に形成された第1の配線膜、5は
第1の配線膜4a,4bを絶縁被覆するためこれら第1
の配線膜4a,4bを含む第1の絶縁膜3上の全面に形
成された第2の絶縁膜、6a,6bは第2の絶縁膜5上
に選択的に形成された第2の配線膜で、この第2の配線
膜6bは第2の絶縁膜5に選択的に形成されたコンタク
トホール7を通じてその下層の第1の配線膜4bと接続
されている。
【0003】8は第2の配線膜6a、6bを絶縁被覆す
るためこれら第2の配線膜6a、6bを含む第2の絶縁
膜5上の全面に形成された第3の絶縁膜、9a、9bは
第3の絶縁膜8上に選択的に形成された第3の配線膜
で、各第3の配線膜9a,9bはそれぞれ第3の絶縁膜
8に選択的に形成されたコンタクトホール10a、10
bを通じて各下層の第2の配線膜6a、6bと接続され
ている。
【0004】図4は同じく多層配線構造を有する半導体
装置で、図中、各符号はそれぞれ図3に示す同一符号の
部分に相当する。但し、ここでは、基板1の表面近傍に
選択的に不純物領域11を形成しており、この不純物領
域11と第2の配線膜6cとは第1の絶縁膜3および第
2の絶縁膜5に選択的に形成されたコンタクトホール1
2を通じて接続されている。また、図3の場合と同様、
第3の配線膜9cは第3の絶縁膜8に選択的に形成され
たコンタクトホール10cを通じてその下層の第2の配
線膜6cと接続されている。
【0005】以上のように、多層配線構造の半導体装置
では配線膜間を接続するためその間の絶縁膜に選択的に
コンタクトホールを形成する必要がある。次に、このコ
ンタクトホールを形成する要領について図5により説明
する。
【0006】図5は第2の配線膜6とその上層の第3の
配線膜9とを接続するため、その間の第3の絶縁膜8に
選択的にコンタクトホール10を形成するもので、各構
成部分である第2の配線膜6は、アルミニウム(Al)
もしくはアルミニウム合金、例えばアルミシリコン銅
(AlSiCu)やアルミ銅(AlCu)などのAl系
材料で構成されている。また、第3の絶縁膜8は、プラ
ズマまたは常在CVD法によるシリコン酸化膜やシラノ
ール(Si(OH)4)をアルコール溶媒に溶かして得ら
れるSOG(Spin on glass)溶液を塗
布、焼成してなる絶縁膜を多層に組み合わせて形成され
ている。
【0007】コンタクトホールを形成するための最初の
工程として、先ず、第3の絶縁膜8上の全面にレジスト
膜13aを形成し、これをホトリソグラフィ技術により
パターン化してレジストパターン13を形成する(図5
(a))。次に、レジストパターン13をマスクに反応性
イオンエッチング(以下、RIEと称す)を施し、第3
の絶縁膜8にコンタクトホール10を形成する(図5
(b))。このとき、コンタクトホール10およびレジ
ストパターン13の内壁にはRIEによってスパッタさ
れたAlやレジスト、あるいはRIEで使用されるCH
3,O2等のガス成分が混合して堆積し、アッシング法
等によってレジストパターン13を除去した後もこれら
が完全に除去されず、レジスト残渣物14として残留す
る(図5(d))。
【0008】以下は、これらレジスト残渣物14を除去
する従来の処理フローを示す。 (1)先ず、有機溶剤もしくは酸アルカリ薬液によるディ
ップ処理またはシャワー処理(スピン処理)を行う。 (2)有機溶剤処理の場合は、次にイソプロピルアルコー
ル(以下、IPAと称す)等のアルコール系溶剤による
薬液置換のためのディップ処理またはシャワー処理を行
う。但し、酸アルカリ薬液処理の場合はアルコール系溶
剤処理は行わない。(3)次に、上記の薬液(アルコール
系溶剤、酸アルカリ薬液)を洗い流すための水洗処理
(ディップ処理またはシャワー処理)を行う。 (4)最後に、スピン乾燥もしくはIPA等を使用した蒸
気乾燥を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
レジスト残渣物の除去方法においては、ウエハに付着し
ている薬液を除去するため水洗処理を行うが、図6に示
すようにこの水洗処理によって、第2の配線膜6がその
水と接触している部分から腐食して腐食孔15が形成さ
れる。この腐食孔15は、水洗条件や半導体装置の構造
によってその大きさは異なるが、場合によっては第2の
配線膜6を突き抜けて第2の絶縁膜5にまで達すること
があり、コンタクトホールにおける上層配線膜と下層配
線膜とのミキシング不良の原因となり半導体装置の歩留
り低下や信頼性を劣化させる原因となっていた。
【0010】以下にこの腐食孔形成のメカニズムを図7
を参照して説明する。図において、16は配線膜6中で
析出した銅(Cu)である。AlSiCuやAlSiと
いったAl合金、またはその他の合金中では、膜形成時
や熱履歴などによってCuやSiが偏析する場合が多
い。この析出したCuは、水中ではその周りのAlとの
化学的作用により電池を形成し、Cuはカソード、Al
はアノードとなる。そしてカソード(Cu)側では次式
の化学反応を生じる。 2H++2e→H22+2H2O+4e→4OH- また、アノード(Al)側では Al→Al3++3e の反応が生じ、Alが水中に溶け出していく。つまり、
CuとAlとの電池効果によりAlが部分的に腐食され
る訳である。
【0011】図4に示した構造のように、第2の配線膜
6cが直接基板1内の不純物領域11と接触、あるいは
電気的に接続されている場合には、不純物領域11と基
板1との相互作用により上記したAlの腐食が促進され
る。また、光が照射されている場合には、不純物領域1
1と基板1との接合により起電力が生じて配線膜6に電
流が供給されAlの腐食が促進される。また、水洗時の
水温も影響し、水温が高い場合(30℃以上)腐食が促
進される。
【0012】この発明は以上のような問題点を解消する
ためになされたもので、配線膜を腐食させることなくレ
ジスト残渣物を除去せんとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るレジスト
残渣物の除去方法で請求項1のものは、有機溶剤、酸ア
ルカリ薬液による洗浄の後、酸化剤を混入した純水によ
る洗浄を行い、その後乾燥を行うようにしたものであ
る。また、請求項2および3のものは、上記酸化剤とし
てそれぞれ酸素ガスおよびオゾンガスを用いるものであ
る。更に、請求項4は洗浄を0〜10℃の低温下で行う
もの、請求項5は洗浄を、光を遮断した暗所下で行うも
のである。また、請求項6のものは、有機溶剤、酸アル
カリ薬液による洗浄の後、超音波を印加したアルコール
系溶剤中に浸漬し、その後アルコール蒸気乾燥を行うよ
うにしたものである。
【0014】
【作用】純水に酸化剤を混入することにより、水と接触
する配線膜の表面にアルミ酸化膜が形成され、これが配
線膜の腐食を抑制する。酸化剤として酸素ガスやオゾン
ガスを使用するのが適当で、特に後者はその効果が大き
い。洗浄を低温下、暗所下で行うことにより腐食の反応
が更に低減する。また、請求項6の場合には、腐食の要
因である純水洗浄工程が存在せず、これに替わる超音波
の印加による処理でレジスト残渣物の除去が行われる。
【0015】
【実施例】実施例1 図1はこの発明の実施例1における処理対象となる半導
体装置のコンタクトホール10近傍を示す図で、従来の
図5に対応するものである。図において、5,6,8,
10は従来の同一符号に相当するものであるが、17は
この実施例における純水洗浄処理によって第2の配線膜
6の水との接触部分に形成されたアルミ酸化膜である。
そして、このアルミ酸化膜17が配線膜6の腐食を防止
する。以下、これを定量的に評価するため実施した試験
結果につき説明する。
【0016】図2は試験用サンプルの一部断面を示すも
ので、図において、21は半導体基板、22は基板21
上に形成された絶縁膜、23は絶縁膜22上に選択的に
形成された下層配線膜、24は下層配線膜23を含む絶
縁膜22の全面に形成された層間絶縁膜、25は層間絶
縁膜24に選択的に形成されたコンタクトホール、26
は層間絶縁膜24上に選択的に形成されコンタクトホー
ル25を通じて下層配線膜23と接続された上層配線膜
である。そして、図に示すように、両配線膜23,26
をコンタクトホール25を介してチェーン状に接続し、
コンタクトホールの個数を100万個としたものをサン
プル用チップとした。なお、両配線膜23,26はAl
SiCuを使用している。
【0017】試験は、レジスト残渣物の除去処理の工程
の内純水による洗浄処理を、従来の方法で実施したも
の、および純水に酸素ガスやオゾンガスを混入して実施
したものにつき、それぞれ図2に示す構造に製造し、チ
ェーン状の配線膜の電気抵抗を測定する。そして、問題
の腐食が生じると両配線膜23,26間の接触抵抗が増
大するので、各処理条件毎に製造されたサンプルチップ
各100個につきその抵抗値のバラツキから定まる歩留
りを比較することにより、この発明による腐食抑制効果
を検証した。
【0018】
【表1】
【0019】表1はオゾンガスを混入して水洗処理を行
った場合を従来の場合と比較して示したもので、水洗時
間が長くなるにつれて配線膜の腐食が進行し歩留りが低
下していくが、全体としてオゾンガスの混入により歩留
りが向上していることが判る。
【0020】
【表2】
【0021】表2は水洗後の腐食の状況を走査形電子顕
微鏡(SEM)で観察した結果を示し、AlSiCu膜
を配線パターンで形成したパターン付ウエハと、AlS
iCu膜をウエハ上全面に形成したベタ膜ウエハとを水
洗サンプルとしている。表2の結果から洗浄用の純水に
酸素ガスやオゾンガスを混入することによってAlSi
Cu膜の腐食が抑制されることが判る。
【0022】
【表3】
【0023】表3は、ベタ膜ウエハサンプルを洗浄した
場合、そのAlSiCu膜の表面に形成されるアルミ酸
化膜の特性を、透過形電子顕微鏡(TEM)およびAR
XPSで分析した結果を示す。従来の純水による場合と
オゾンガスを混入した場合とで形成される膜厚には差は
認められないが、オゾンガス混入時の方が相対密度や相
対酸素量が大きいことから、この発明の実施例1の場
合、従来に比較してより高密度の酸化膜が形成されてお
り、これが腐食の抑制に寄与しているものと考えられ
る。また、水洗時間を長くしても膜厚はあまり変化しな
い。
【0024】なお、上記で形成されるアルミ酸化膜17
の成分はAl23またはAl23−H2Oである。そし
て、このアルミ酸化膜17は、コンタクトホール10を
通じて第2の配線膜6と第3の配線膜9とを接合するに
おいて何ら問題とはならない。また、第3の配線膜9を
形成する前に行われるスパッタエッチング等の処理によ
り簡単に除去されるものである。
【0025】以上のように、純水に酸素ガスやオゾンガ
スのような酸化剤を混入することにより、水洗による配
線膜の腐食が抑制されるが、この洗浄に0〜10℃の低
温の純水を使用することによって、一層腐食が抑制され
る。また、光を遮断した暗所で洗浄を行うことにより、
光照射に基づく起電力で腐食が促進されるという恐れも
なくなる。
【0026】実施例2 これは、腐食の要因となる純水洗浄を行わないものであ
る。以下にその処理フローを示す。 (1)先ず、有機溶剤によるディップ処理、またはシャワ
ー処理を行う。これは従来と同様である。 (2)次に、メガソニック(1000KHZ程度の超音波)を印加
しているIPA等のアルコール系溶剤中に浸漬するディ
ップ処理を行う。この処理によって、レジスト残渣物を
完全に除去してしまう。 (3)最後にIPA等を使用した蒸気乾燥を行う。スピン
乾燥を採用しないのは、スピンによる静電気の発生から
アルコール系溶剤への引火の危険性が考えられるからで
ある。 この実施例2では、純水洗浄を行わないので、水による
配線膜の腐食はなくなり、配線膜特有の表面状態が得ら
れる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1ない
し5に係るレジスト残渣物の除去方法では、純水に酸素
ガスやオゾンガス等の酸化物を混入して洗浄するように
したので、配線膜の表面に形成されるアルミ酸化膜が配
線膜の腐食を抑制する。また、0〜10℃の低温下、暗
所下で処理するようにすれば更に腐食は抑制される。ま
た、請求項6に係るレジスト残渣物の除去方法では、超
音波を印加したアルコール系溶剤中に浸漬して処理し、
純水による洗浄処理を行わないので、水による腐食は防
止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるレジスト残渣物の除
去方法の処理対象を示す半導体装置を示す断面図であ
る。
【図2】この発明の実施例1による効果を検証する試験
用サンプルを示す断面図である。
【図3】半導体装置の一例を示す断面図である。
【図4】半導体装置の図3とは異なる一例を示す断面図
である。
【図5】半導体装置でレジスト残渣物が生じる状況を説
明する図である。
【図6】従来のレジスト残渣物の除去方法によって処理
した場合の配線膜に生じる腐食の状況を説明する図であ
る。
【図7】配線膜における腐食のメカニズムを説明する図
である。
【符号の説明】
1 半導体基板 6 第2の配線膜 8 第3の絶縁膜 10 コンタクトホール 17 アルミ酸化膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された絶縁膜に、上
    記絶縁膜の下層の配線膜に至るコンタクトホールを形成
    する際に生じるレジスト残渣物を除去する方法におい
    て、 有機溶剤、酸アルカリ薬液による洗浄の後、酸化剤を混
    入した純水による洗浄を行い、その後乾燥を行うように
    したことを特徴とするレジスト残渣物の除去方法。
  2. 【請求項2】 酸化剤として酸素ガスを用いることを特
    徴とする請求項1記載のレジスト残渣物の除去方法。
  3. 【請求項3】 酸化剤としてオゾンガスを用いることを
    特徴とする請求項1記載のレジスト残渣物の除去方法。
  4. 【請求項4】 酸化剤を混入した純水による洗浄を0〜
    10℃の低温下で行うことを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載のレジスト残渣物の除去方法。
  5. 【請求項5】 酸化剤を混入した純水による洗浄を光を
    遮断した暗所下で行うことを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれかに記載のレジスト残渣物の除去方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に形成された絶縁膜に、上
    記絶縁膜の下層の配線膜に至るコンタクトホールを形成
    する際に生じるレジスト残渣物を除去する方法におい
    て、 有機溶剤、酸アルカリ薬液による洗浄の後、超音波を印
    加したアルコール系溶剤中に浸漬し、その後アルコール
    蒸気乾燥を行うようにしたことを特徴とするレジスト残
    渣物の除去方法。
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