JPH0515178Y2 - - Google Patents

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JPH0515178Y2
JPH0515178Y2 JP13975287U JP13975287U JPH0515178Y2 JP H0515178 Y2 JPH0515178 Y2 JP H0515178Y2 JP 13975287 U JP13975287 U JP 13975287U JP 13975287 U JP13975287 U JP 13975287U JP H0515178 Y2 JPH0515178 Y2 JP H0515178Y2
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valve
piston
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diameter piston
spring
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案はブレーキ液圧制御装置に関するもので
あり、特に、液圧源からホイールシリンダに供給
される液圧が車輪に対する荷重の大きさに対応し
て減圧される荷重感知式ブレーキ液圧制御装置に
関するものである。
従来技術 この種のブレーキ液圧制御装置は既に知られて
いる。特公昭58−53620号公報に記載された装置
はその一例である。この装置においては、第3図
に示されるように、サスペンシヨンスプリングと
してコイル状のスプリング100が使用されてお
り、ばね上部材102に取り付けられたカツプ状
部材104がばね下部材との間に配設されたサス
ペンシヨンスプリング100の上端を支持し、サ
スペンシヨンスプリング100の負荷を受けるよ
うにされている。カツプ状部材104の受けた負
荷はボール106および板材108を介して弾性
体110に伝達され、さらに、その弾性体110
から、ばね上部材102に支持されたハウジング
112と、そのハウジング112に上下方向に摺
動可能に嵌合された有底の筒状部材114とに伝
達される。筒状部材114は、ばね上部材102
に固定の減圧弁116のバルブピストン118に
係合させられており、弾性体110は、ハウジン
グ112と筒状部材114とにそれぞれ、それら
との接触面積に比例する負荷を加え、筒状部材1
14に伝達された負荷は更にハウジング112内
に減圧弁116と同心に設けられた制御ばね12
0により減少させられ、バルブピストン118を
バルブ本体内122に押し込む向きに作用するこ
ととなる。
液圧源から供給される液圧が上昇し、減圧弁1
16が減圧作用を為すとき、バルブピストン11
8は筒状部材114を弾性体に押し込みつつ、減
圧弁116が減圧作用を為すために必要なストロ
ーク移動するが、この際、弾性体110から筒状
部材114に反力が加えられる。減圧弁116
は、液圧源から供給される液圧が車輪荷重に対応
して予め設定された値に達したとき減圧作用を為
すように構成されており、この設定には弾性体1
10の反力も考慮され、サスペンシヨンスプリン
グ100に対応する車輪のホイールシリンダに供
給される液圧が車輪荷重に精度良く対応した高さ
に制御されるようになつている。
考案が解決しようとする問題点 しかし、この装置においては、筒状部材114
に負荷を伝達する弾性体110の硬度が温度変化
等により変わり、バルブピストン118が筒状部
材114を弾性体110に押し込む際に弾性体1
10から受ける反力の大きさが変わることがあ
り、それにより減圧開始液圧が変化し、車輪荷重
に対応した制御特性が得られないことがあるとい
う問題があつた。
問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題を解決するために、(a)車
両のばね上部材とばね下部材との間に配設された
サスペンシヨンスプリングと、(b)バルブ本体から
外部へ突出したバルブピストンを備えるととも
に、ばね上部材とばね下部材とのいずれか一方に
取り付けられ、液圧源からサスペンシヨンスプリ
ングに対応する車輪のホイールシリンダに供給さ
れるブレーキ液圧を減圧する減圧弁と、(c)その減
圧弁とサスペンシヨンスプリングとの間に設けら
れ、サスペンシヨンスプリングの負荷を受ける入
力部材と、(d)ばね上部材とばね下部材とのうち減
圧弁が設けられた側の部材に取り付けられ、その
部材に入力部材が受けた負荷の一部を伝達する大
径ピストン、その大径ピストンに摺動可能に嵌合
され、入力部材が受けた負荷の残りをバルブピス
トンに伝達する小径ピストン、および入力部材が
受けた負荷をそれら大径ピストンと小径ピストン
とに伝達する弾性体を有する分力装置とを含む荷
重感知式ブレーキ液圧制御装置において、大径ピ
ストン側に、小径ピストンのバルブピストンに負
荷を伝達する向きの移動限度を規定するストツパ
を設けるとともに、そのストツパの位置を、小径
ピストンがそのストツパに当接した状態ではその
小径ピストンとバルブピストンとの間の隙間が減
圧弁が減圧作用を為すために必要なバルブピスト
ンのストロークより小さくなる位置に設定したも
のである。
作用および効果 小径ピストンがストツパに当接した状態では、
バルブピストンと小径ピストンとの間の隙間はバ
ルブピストンのストロークより小さくなるため、
減圧弁が減圧作用を為すためにはバルブピストン
は小径ピストンを弾性体に押し込むことが必要で
ある。しかし、小径ピストンの移動限度はストツ
パにより規定されているため、小径ピストンがス
トツパに当接した状態では、車輪荷重が如何なる
大きさであつてもバルブピストンと小径ピストン
との距離は一定であり、バルブピストンによる小
径ピストンの押し込み量はバルブストロークより
小さく、一定である。小径ピストンには弾性体か
ら車輪荷重に対応する負荷が加えられており、バ
ルブピストンによる小径ピストンの押し込み量が
一定であつても、その押し込みには車輪荷重に対
応した力が必要であり、減圧弁は車輪荷重に対応
した減圧作用を為すことができる。
このように小径ピストンの押し込み量がバルブ
ピストンのストロークより小さく、一定であれ
ば、弾性体の硬度が温度変化等により変わつても
押し込み時に弾性体からバルブピストンに加えら
れる反力の変化、延いてはバルブピストンへの入
力荷重の変化が小さくて済み、減圧弁は、車輪荷
重に対応して予め設定された減圧開始液圧に近い
値で減圧作用を為すことができ、安定した制御特
性を得ることができる。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
第1図は本考案の一実施例である荷重感知式ブ
レーキ液圧制御装置の要部を示す図であり、図に
おいて10はばね上部材たるフレームである。こ
のフレーム10の下面には有底円筒状の大径ピス
トン12がゴム製のダンパ14を介して取り付け
られている。大径ピストン12の開口周縁部には
半径方向外向きに延び出すフランジ部16が形成
され、そのフランジ部16においてダンパ14を
介してフレーム10に取り付けられている。
大径ピストン12内にはプロポーシヨニングバ
ルブ(以下、Pバルブと略称する)20が位置固
定に収容されている。プロポーシヨニングバルブ
20のバルブ本体22には、図示しない液圧源た
るブレーキマスタシリンダに接続されるポート2
4およびホイールシリンダに接続されるポート
(図示省略)が設けられるとともに、下方に開口
する有底の段付穴26が形成されている。この段
付穴26の開口は、プラグ28が液密かつ抜け出
し不能に嵌合されることにより閉塞されてバルブ
本体22内には液圧室30が形成され、ポート2
4は液通路32によつて液圧室30に連通させら
れている。ホイールシリンダに接続されるポート
も図示は省略するが、液通路によつて液圧室30
に連通させられている。
上記液圧室30内にはバルブピストン36が軸
方向に摺動可能に嵌合されている。バルブピスト
ン36の下端部はカツプシール38によつてシー
ルされつつバルブ本体22の外部へ突出して外気
に露出しているが、上端部は液圧室30内に位置
し、その先端部には弁子40が一体に形成されて
いる。バルブピストン36は圧縮コイルスプリン
グ42によつて常にはバルブ本体22に保持され
たゴム製の弁座部材44から離れた位置に保たれ
ており、ブレーキマスタシリンダから供給された
液圧がそのままホイールシリンダに供給されるよ
うになつている。また、バルブピストン36の下
端部にはボール46が回転可能に保持されてい
る。
上記バルブ本体22には、バルブピストン36
と並列に貫通穴50が設けられ、弾性部材たる圧
縮コイルスプリング52が収容されている。貫通
穴50の上端開口部にはナツト54が螺合される
とともに、ナツト54にはアジヤストボルト56
が螺合され、ロツクナツト58により固定されて
いる。このボルト56の下端部は貫通穴50内に
突出させられており、スプリング52の上端部は
ばね受け60を介してボルト56により受けられ
ている。スプリング52の下端部は貫通穴50か
ら突出し、大径ピストン12内に配設されたレバ
ー62にばね受け64を介して係合させられてい
る。
レバー62は長手形状を成し、Pバルブ20、
スプリング52にそれぞれ対向し、かつ、それら
の各中心線にほぼ直角な方向に延びるように配設
され、そのPバルブ20に対向する部分に近い側
の端部において大径ピストン12の周壁により水
平軸線まわり回動可能に支持されている。レバー
62は、その中間部においてバルブピストン36
に対向し、自由端部においてスプリング52の下
端部に係合させられているのであり、スプリング
52によりバルブピストン36から離間する向き
に付勢され、ボルト56の調節によりレバー62
とバルブピストン36との距離が変えられる。な
お、バルブ本体22はスプリング52により上方
に付勢され、C形止め輪65により大径ピストン
12からの抜け出しを阻止されて位置固定とされ
ている。
大径ピストン12には、有底の円筒状部材66
が摺動可能に嵌合されている。円筒状部材66の
開口周縁部には半径方向外向きに延び出すフラン
ジ部68が設けられており、フランジ部68の下
面にはインシユレータ70を介して、上下方向に
配設されたコイル状のサスペンシヨンスプリング
72の上端部が着座させられている。サスペンシ
ヨンスプリング72の下端部は図示しないばね下
部材に着座させられており、円筒状部材66には
サスペンシヨンスプリング72の荷重が加えら
れ、その底壁が大径ピストン12の底壁に当接す
る向きに付勢されている。円筒状部材66が入力
部材として機能するのである。なお、フランジ部
68には前記ダンパ14の周縁部が係合させられ
ており、大径ピストン12と円筒状部材66との
間への泥、水等の侵入が防止されるようになつて
いる。また、円筒状部材66の下面にはゴム製の
ダンパ74が固定されており、アクスルハウジン
グに固定のストツパに当接して過剰な圧縮による
スプリング72の破損が防止されるようになつて
いる。
上記大径ピストン12の底壁部には、貫通穴7
6がバルブピストン36と同心に形成されてお
り、その貫通穴76に小径ピストン78が軸方向
に摺動可能に嵌合されている。小径ピストン78
は段付状を成し、その大径部80が貫通穴76の
上側開口から内向きに延び出させられたストツパ
82に当接することにより、バルブピストン36
に向かう向きの移動を規制されるようになつてい
る。また、小径部84は大径ピストン12内に突
出し、その先端部においてボール86を保持して
おり、そのボール86に、スプリング52により
付勢されたレバー62が当接して小径ピストン7
8をストツパ82から離れる向きに付勢してい
る。
大径ピストン12の底壁部と円筒状部材66の
底壁との間にはゴム製の弾性体90が配設されて
いる。円筒状部材66はその軸方向に移動してサ
スペンシヨンスプリング72から受けた荷重を弾
性体90に加え、弾性体90は、大径ピストン1
2および小径ピストン78の下面に接触し、円筒
状部材66により加えられる力を接触面積の比で
分けて両ピストン12,78にそれぞれ加える。
大径ピストン12に加えられた力はフレーム10
により受けられる一方、小径ピストン80に加え
られた力はレバー62に伝達される。大径ピスト
ン12、小径ピストン78、弾性体90等が分力
装置を構成しているのである。
上記スプリング52のセツト荷重は、車両軽積
時(前部座席に2人乗車し、荷物が積載されてい
ないとき。このときサスペンシヨンスプリング7
2が円筒状部材66に加える荷重を第一設定荷重
とする。)に、バルブピストン36とレバー62
との間に、弁子40が弁座部材44に着座するの
に必要なバルブピストン36のストロークα(本
実施例においては0.8mm)より僅かに大きい隙間
β1が生ずるとともに、小径ピストン78の大径部
80とストツパ82との間に微少な隙間β2(本実
施例においては0.1mm)が生ずるように設定され
ている。スプリング52のばね定数は、サスペン
シヨンスプリング72の荷重が第一設定荷重より
少し大きい第二設定荷重まで増大したとき、大径
部80がストツパ82に当接することを許容する
大きさとされており、ストツパ82は、大径部8
0がそれに当接したとき、レバー62とバルブピ
ストン36との間の隙間が前記バルブピストン3
6のストロークαより小さくなる位置に設けられ
ている。
以上のように構成された液圧制御装置において
は、サスペンシヨンスプリング72の荷重が第一
設定荷重より小さい状態ではバルブピストン36
とレバー62との間の隙間はβ1より大きく、マス
タシリンダ液圧が上昇し、バルブピストン36が
弁子40が弁座部材44に着座するまで移動して
もレバー62に接触せず、Pバルブ20は車両の
積載荷重とは関係なく、マスタシリンダから供給
される液圧を一定の比率で減圧してホイールシリ
ンダに供給する。また、小径ピストン78はスト
ツパ82からβ2より大きい距離離れている。
サスペンシヨンスプリング72の荷重が第一設
定荷重であるときには、レバー62とバルブピス
トン36との隙間がβ1となり、小径ピストン78
の大径部80とストツパ82との隙間がβ2とな
る。そして、サスペンシヨンスプリング72の荷
重が第一設定荷重より大きく第二設定荷重より小
さい状態では、小径ピストン78とストツパ82
との隙間の大きさはβ2より小さくなり、小径ピス
トン78の移動に伴つてレバー62がスプリング
52の付勢力に抗して回動させられることによ
り、バルブピストン36とレバー62との距離が
β1より小さくなる。サスペンシヨンスプリング7
2の荷重が第二設定荷重以上である場合には、小
径ピストン78の大径部80がストツパ82に当
接し、それ以上の移動が阻止される。この状態で
はレバー62とバルブピストン36との間の隙間
の大きさは(β1−β2)となり、Pバルブ20が減
圧作用を為すためには、バルブピストン36は小
径ピストン80をβ2より僅かに小さい量だけ弾性
体90内に押し込むことが必要となる。
小径ピストン78がストツパ82に当接し、移
動を阻止されても弾性体90にはサスペンシヨン
スプリング72の荷重が加えられ、大径ピストン
12と小径ピストン78とにそれぞれ負荷が伝達
される。したがつて、バルブピストン36による
小径ピストン78の押し込み量が一定であつて
も、その押し込みには、サスペンシヨンスプリン
グ72の荷重に対応して弾性体90から小径ピス
トン78に加えられる力(入力荷重)に打ち勝つ
力が必要であり、Pバルブ20は積載荷重に対応
した減圧作用を為すこととなる。
しかし、減圧作用が為される際の小径ピストン
78の押し込み量が微小であるため、弾性体90
の硬度が温度変化等により変わつても、以下に説
明するように、Pバルブ20はその変化の影響を
受けることが少なくて済み、安定した制御特性を
得ることができる。ストツパ82を設けず、バル
ブピストン36が常時レバー62に当接している
場合、バルブピストン36をバルブ本体22内に
押し込む向きに作用する入力荷重fは次式(1)で表
される。
f=F・S2/S1−(Fs12)+Δf ……(1) ただし、 F:サスペンシヨンスプリング72の荷重 Fs:スプリング52のセツト荷重 S1:大径ピストン12の断面積 S2:小径ピストン78の断面積 1:レバー62の大径ピストン12による支
持部からスプリング52との係合部までの距
2:レバー62の大径ピストン12による支
持部からバルブピストン36との当接部まで
の距離 Δfは、バルブピストン36が小径ピストン7
8を弾性体90に押し込む際、弾性体90から受
ける反力であり、ストツパ82がなく、バルブピ
ストン36が常時レバー62に当接している場合
には、弁子40が弁座部材44に着座するまでの
バルブピストン36のストロークαに等しい量だ
け小径ピストン78を弾性体90に押し込まなけ
ればならないのであつて、Δfは次式(2)で表され
る。
Δf=k・α ……(2) ただし、 k:弾性体90のばね定数 これに対し、本実施例の装置において押し込み
量はほぼβ2であり、Δfは次式(3)で表される。
Δf=k・β2 ……(3) β2はαより小さく、Δf、延いては前記(1)式で
表される入力荷重fは弾性体90の硬度変化の影
響を受けることが少なくて済むのであり、Pバル
ブ20は弾性体90の硬度が変化しても車輪荷重
に対応して予め設定された液圧に近い値で減圧作
用を開始することができ、安定した制御特性を得
ることができる。
なお、弾性体90の硬度の変化は、サスペンシ
ヨンスプリング72から円筒状部材66への負荷
の伝達、円筒状部材66から小径ピストン78へ
の負荷の伝達には影響しない。弾性体90は大径
ピストン12の底壁と円筒状部材66の底壁との
間には隙間なく配設されているため、硬度が変化
しても圧力伝達に影響はないのである。
また、小径ピストン78の移動を規制するスト
ツパ82はないが、バルブピストン36とレバー
62との間にサスペンシヨンスプリング72の荷
重が第一設定荷重である場合にβ1の隙間が生ずる
ようにされている場合には、スプリング72の荷
重が第一設定荷重より大きい場合にバルブピスト
ン36は小径ピストン78に当接してこれを弾性
体90に押し込むこととなり、隙間を設けない場
合に比較して押し込み量は小さくて済むが、スプ
リング72の荷重が大きい程押し込み量が大きく
なり、本実施例に比較すれば弾性体90の硬度変
化の影響を大きく受けることとなる。
さらに、本実施例においては、スプリング52
がPバルブ20と並列に設けられているため、ス
プリング52の配設が容易であり、スプリング5
2ならびに周辺部材の設計の自由度が向上する効
果が得られる上、スプリング52のセツト荷重を
小さくすることができる。このことは、従来のよ
うにスプリング52をPバルブ20と同心に設け
た場合と本実施例におけるように並列に設けた場
合とを比較すれば明らかである。各場合において
スプリング52のセツト荷重Fs1,Fs2はそれぞれ
次式(4),(5)で表される。
Fs1=Fp−f ……(4) Fs2=(Fp−f)・21 ……(5) ただし、 Fp:小径ピストン78がレバー62に伝達す
る荷重(スプリング52をPバルブ20と同
心に設けた場合にはバルブピストン36に伝
達する荷重) f:バルブピストン36への入力荷重 21であるからFs2<Fs1であつて、Pバル
ブ20とスプリング52とを本実施例におけるよ
うに並列に設ければ、スプリング52のセツト荷
重を小さくし得ることがわかる。
このようにスプリング52のセツト荷重を小さ
くし得ることにより、スプリング52を小形化す
ることができ、組付けがより容易になるとともに
重量が軽減される効果が得られる。
さらに、ボルト56の調節によりスプリング5
2のセツト荷重を調節することができるため、ス
プリング52のセツト荷重を、前記小径ピストン
80とストツパ82との間に微小な隙間β2が生ず
るように精度良く設定することができる。調節な
しでスプリング52を隙間β2が生ずるように設け
ることは容易ではなく、ボルト56の調節により
所望のセツト荷重を得ることができるのである。
また、スプリング52はプロポーシヨニングバ
ルブ20と並列に設けられており、スプリング5
2のセツト荷重を調節するボルト56は大径ピス
トン12の上方に開口する空間内に突出させらて
いるため、スプリングをPバルブ内に設け、アジ
ヤストナツト等の調節によりそのセツト荷重を調
節する場合に比較して容易に調節操作を行うこと
ができる。
さらに、スプリング52のセツト荷重を調節す
ることにより、液圧制御装置を重量が異なる車両
に共通して使用し得る利点がある。車両重量が異
なればPバルブ20の減圧開始液圧も変わるので
あるが、車輪荷重に対応する減圧開始液圧が得ら
れるようにスプリング52のセツト荷重を調節す
ればよいのである。
本考案の別の実施例を第2図に示す。本実施例
は、レバー62に小径ピストン78が加える負荷
とは逆向きの負荷を加えるスプリング94を小径
ピストン78と同心に設け、Pバルブ96をスプ
リング94と並列に設けたものである。その他の
構成は前記実施例と同じであり、対応する部分に
は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
このようにすれば、Pバルブを小径ピストンと
同心に設ける場合に比較して、バルブピストン3
6による小径ピストン78の押し込み量が小さく
て済む効果が得られる。Pバルブを小径ピストン
と同心に設ける場合には、小径ピストン78の押
し込み量はほぼβ2である。これに対し、本実施例
においては、バルブピストン36はそのバルブス
トロークがαであつて、減圧時にはレバー62の
バルブピストン36との当接部をβ2移動させるの
であるが、小径ピストン78の押し込み量はβ2
21であり、21であるためβ2より小さ
く、弾性体90の硬度変化の影響がより少なくて
済むのである。
また、本実施例においてもスプリングをPバル
ブと同心に設ける場合に比較してそのセツト荷重
を小さくし得る。同心の場合にはスプリングのセ
ツト荷重Fs1は前記(4)式で表される。これに対し
て本実施例においてスプリング92のセツト荷重
Fs2′は次式(6)で表される。
Fs2′=Fp−f・12 ……(6) 21からf<f・12であり、Fs2′<
Fs1であることがわかる。
なお、上記各実施例においては、ストツパ82
が大径ピストン12に設けられていたが、バルブ
本体22等、大径ピストン12側の部材であれば
設けることが可能である。
また、上記実施例においては、サスペンシヨン
スプリング72の荷重が第一設定荷重以下である
とき、小径ピストン78とストツパ82との間に
隙間β2が生ずるようにされていたが、このように
隙間を設けることは不可欠ではなく、空車時から
小径ピストン78がストツパ82に当接した状態
となるようにしてもよい。このようにしても、バ
ルブピストン36による小径ピストン78の押し
込み量はバルブストロークより小さい一定の大き
さとなり、弾性体90の硬度変化の減圧作用に対
する影響が小さくて済む。
さらに、上記各実施例においては、Pバルブ2
0,96とスプリング52,94とが並列に設け
られていたが、並列に限らず、同心以外の別の位
置に設けることも可能である。例えば、本願出願
人による実願昭61−196313号の明細書に記載され
ているように、Pバルブを水平方向に配設し、ベ
ルクランクレバーを介して小径ピストンからバル
ブピストンに荷重が加えられるようにするのであ
る。この場合、レバーの小径ピストンから負荷が
伝達される側のアーム部にスプリングを係合さ
せ、負荷を加えるようにしてもよい。
また、並列に設ける場合には、同心に設ける場
合に比較してスプリング52,94のセツト荷重
が小さくなるように設けることが望ましいが、こ
れは不可欠ではない。
さらに、本考案は、スプリング52がPバルブ
20と同心に設けられる液圧制御装置や、スプリ
ング52を設けず、小径ピストン78の荷重がそ
のままバルブピストン36に伝達される液圧制御
装置や、サスペンシヨンスプリングが板ばねから
成る液圧制御装置に適用することが可能である。
さらに付言すれば、減圧弁としてリミツトバル
ブを使用する場合にも上記実施例と同様の効果を
得ることができ、また、減圧弁がばね下部材に取
り付けられる液圧制御装置にも本考案を適用する
ことができる。
その他、いちいち例示することはしないが、当
業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した
態様で本考案を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である荷重感知式ブ
レーキ液圧制御装置の要部を示す正面断面図であ
る。第2図は本考案の別の実施例である液圧制御
装置の要部を示す正面断面図である。第3図は従
来の荷重感知式ブレーキ液圧制御装置の要部を示
す正面断面図である。 10……フレーム、12……大径ピストン、2
0……プロポーシヨニングバルブ、22……バル
ブ本体、36……バルブピストン、52……圧縮
コイルスプリング、56……アジヤストボルト、
62……レバー、66……円筒状部材、72……
サスペンシヨンスプリング、78……小径ピスト
ン、82……ストツパ、90……弾性体、94…
…圧縮コイルスプリング、96……プロポーシヨ
ニングバルブ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 車両のばね上部材とばね下部材との間に配設さ
    れたサスペンシヨンスプリングと、 バルブ本体から外部へ突出したバルブピストン
    を備えるとともに、前記ばね上部材とばね下部材
    とのいずれか一方に取り付けられ、液圧源から前
    記サスペンシヨンスプリングに対応する車輪のホ
    イールシリンダに供給されるブレーキ液圧を減圧
    する減圧弁と、 その減圧弁と前記サスペンシヨンスプリングと
    の間に設けられ、サスペンシヨンスプリングの負
    荷を受ける入力部材と、 前記ばね上部材とばね下部材とのうち前記減圧
    弁が設けられた側の部材に取り付けられ、その部
    材に前記入力部材が受けた負荷の一部を伝達する
    大径ピストン、その大径ピストンに摺動可能に嵌
    合され、前記入力部材が受けた負荷の残りを前記
    バルブピストンに伝達する小径ピストン、および
    前記入力部材が受けた負荷をそれら大径ピストン
    と小径ピストンとに伝達する弾性体を有する分力
    装置と を含む荷重感知式ブレーキ液圧制御装置におい
    て、 前記大径ピストン側に、前記小径ピストンの前
    記バルブピストンに負荷を伝達する向きの移動限
    度を規定するストツパを設けるとともに、そのス
    トツパの位置を、前記小径ピストンがそのストツ
    パに当接した状態ではその小径ピストンと前記バ
    ルブピストンとの間の隙間が前記減圧弁が減圧作
    用を為すために必要なバルブピストンのストロー
    クより小さくなる位置に設定したことを特徴とす
    る荷重感知式ブレーキ液圧制御装置。
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