JPH0515096B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、光学系によつて結像された物体像
を、イメージセンサを用いて読み取る画像読取装
置に関する。

従来、上記の如き画像読取装置として種々のも
のが知られている。この種の装置は、例えば原稿
或いはマイクロフイルム等の画像を読み取り、伝
送したり、光デイスク等のメモリに記憶したりす
るのに用いられる。この内、マイクロフイルムの
画像を読み取る例を第１図に示す。

第１図において、１は照明用ランプ、２はコン
デンサレンズ、３はマイクロフイルムに写し込ま
れた駒画像、４は照明用ランプ１によつて照明さ
れた駒画像３をイメージセンサ５の受光面９に拡
大結像させる結像レンズである。イメージセンサ
５は紙面に垂直な方向に自己走査機能を有する１
次元ラインセンサであり、６で示す位置から７で
示す位置まで矢印８の方向に移動（副走査）し
て、結像された画像を２次元的に読み取る。

しかしながら、第１図からも分かる様に、イメ
ージセンサ５の受光面１１に入射する光線１３は
光軸中心の位置１０では受光面１１に対し、直角
に入射しているが副走査を開始する位置６と終点
の位置７では入射光線１３は受光面１１に対し斜
めに入射している。従つて一次元イメージセンサ
５の受光面１１に入射する単位面積当りの光量
は、副走査の中央付近に比べその両端付近では減
少する。即ち、一次元イメージセンサ５から出力
される光信号の振巾は、副走査の両端付近で減少
し、光信号にムラが生じる。

この様な光信号のムラによる影響を除く為に従
来は出力された光信号に電気的補正を加えること
が行なわれてきたが、複雑な電気回路の為、製造
原価を大きく圧迫する上に、根本的に光信号のム
ラを取り除くことは困難であつた。

本発明の目的は、イメージセンサの走査に伴な
う光信号のムラの生じない画像読取装置を提供す
ることにある。

本発明の上記目的は、物体像を結像せしめる光
学系と、前記物体像の結像光束の一部を受光する
イメージセンサと、前記イメージセンサを担持し
た移動子と、前記イメージセンサで物体像全体を
走査するように前記移動子を所定方向に移動させ
る駆動手段とから成る画像読取装置において、前
記イメージセンサを、前記移動子に所定方向と直
交する軸を中心に回動可能に取り付け、イメージ
センサの受光面が前記結像光束の主光線に対して
常に直角となるように、前記移動子の所定方向の
移動に連動してイメージセンサを移動子に対して
回動せしめる手段を設けることによつて達成され
る。

以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。

第２図は本発明による画像読取装置の基本動作
を示す図で、第１図と同一の部材には共通の符号
を附し、詳細な説明は省略する。一次元イメージ
センサ５は受光面１１が入射光線１３に対し、常
に直角になる様に受光部１２を中心に回動しなが
ら、第２図６で示す位置（副走査の始点）から７
の位置（副走査の終点）まで移動する。

第３図は、本発明の画像読取装置の一実施例を
示す概略図で、第４図は第３図の装置の側面図で
ある。ここで３３はマイクロフイルム、３４は結
像レンズ、３１は一次元イメージセンサ３５の受
光面である。また、１９は一次元イメージセンサ
３５を固定したプリント基板で、ネジ２０により
金具２１に固定されている。金具２１は、摺動子
１４に設けられた軸２２を中心に回動可能であ
り、引張りスプリング２３とワイヤ２４により、
結像レンズ３４の鏡筒２５に設けられた金具２６
に接続されスプリング２３の引張力により、回動
を制止させられている。ここで、金具２６に設け
たワイヤー２４の支点２７は結像レンズ３４の中
心と同位置に設けられている。摺動子１４はモー
タ１７によりプーリ１６及びワイヤー１８を介し
２本のガイドレール１５に沿つて、矢印２８の方
向へ摺動する。

第５図及び第６図は、第３図において一次元イ
メージセンサがそれぞれ副走査の始点及び終点
（第２図８及び７の位置）にあるときの状態を示
す図である。

図からも分かる様に、一次元イメージセンサ３
５の受光面３１は常に結像レンズ３４の中心に向
いている。即ちイメージセンサ３５の受光面３１
は常に入射光線に対し直角な位置にある。従つ
て、副走査のどの位置においても、イメージセン
サ３５の受光部３２に入射する単位面積当りの光
量は一定となり、イメージセンサ３５から出力さ
れる光信号にもムラが無くなる。

前記実施例は結像レンズの中心位置に固定され
たワイヤーとスプリングを用いて一次元イメージ
センサーの回転動作を簡単に行なうものである
が、上記方法のみならず例えば、カムフオロアー
による一次元イメージセンサーの回転動作等の方
法を用いても同様の効果を得ることができる。

更に、実施例の如きイメージセンサの移動によ
る走査ではなく、イメージセンサの自己走査機能
による読み取りの際にも、個々の画素を結像光束
の主光線に垂直となるように予め形成しておく等
の方法によつて本発明を適用することができる。
このような方法を、前記実施例の主走査に用いれ
ば、２次元方向に光信号のムラを補正した画像読
取装置を得ることができる。

尚、実施例ではマイクロフイルムを読み取る例
を説明したが、本発明は書類等を読み取る原稿読
取装置等、他の画像読取装置にも適用できること
は勿論である。

以上説明したように、本発明は従来の画像読取
装置において、 １ 走査に伴なう光信号のムラをなくし、正確な
画像読取が可能となる。

２ 光信号のムラを補正する為の電気回路が不要
なので安価に構成できる。

等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の画像読取装置の基本動作を示す
概略図、第２図は本発明の画像読取装置の基本動
作を示す概略図、第３図、第４図は夫々本発明の
一実施例の構成を示す概略図、第５図、第６図は
夫々第３図実施例において、原稿読み取りを行な
う際の状態を示す概略図である。 １４……摺動子、１５……ガイドレール、１６
……プーリ、１７……モータ、１８，２４……ワ
イヤー、１９……プリント基板、２０……ネジ、
２１，２６……金具、２２……軸、２３……スプ
リング、２５……鏡筒、２７……支点、３１……
受光面、３２……受光部、３３……マイクロフイ
ルム、３４……結像レンズ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 物体像を結像せしめる光学系と、前記物体像
   の結像光束の一部を受光するイメージセンサと、
   前記イメージセンサを担持した移動子と、前記イ
   メージセンサで物体像全体を走査するように前記
   移動子を所定方向に移動させる駆動手段とから成
   る画像読取装置において、 前記イメージセンサが、前記移動子に所定方向
   と直交する軸を中心に回動可能に取り付けられて
   おり、イメージセンサの受光面が前記結像光束の
   主光線に対して常に直角となるように、前記移動
   子の所定方向の移動に連動してイメージセンサを
   移動子に対して回動せしめる手段を設けたことを
   特徴とする画像読取装置。