JPH0514934Y2

JPH0514934Y2 -

Info

Publication number: JPH0514934Y2
Application number: JP1987082547U
Authority: JP
Priority date: 1987-05-29
Filing date: 1987-05-29
Publication date: 1993-04-20
Anticipated expiration: 2002-05-29
Also published as: JPS63189972U

Description

【考案の詳細な説明】（技術分野）この考案はマイクロ・ロコに関するものであ
る。

さらに詳しくは、この考案は、シールド工事、
トンネルまたは地下鉄などの土木工事、あるいは
鉄道などにおいて、人の移動、または人と物との
移動・搬送に有用な、小型簡易型の人車、すなわ
ち、マイクロ・ロコに関するものである。

（背景技術）従来、トンネル、地下鉄、シールド等の土木工
事において、測量作業、人の移動、または簡単な
荷物の運搬を行うために、レール軌道上をトロツ
コによつて走行するか、あるいは徒歩により行つ
ていた。

しかし、従来の原動機付きの搬送手段、たとえ
ばトロツコ等による場合には、多人数、他荷物の
移動や搬送には便利であるものの、一人または二
人程度の少人数の移動や、簡単な手荷物の搬送に
は経費がかかるばかりで、ロスが大きく好ましい
ものではなかつた。

また、トンネル、シールド工事などの現場によ
つては、大型の搬送装置を用いることのできない
場合もあり、このような狭い空間において、作業
者の移動や、災害時の救急作業に即応することは
困難であつた。

このため、機動性と効率に優れた、人の移動、
または人と荷物の移動に有用な簡易小型の人車の
実現が望まれていた。

（考案の目的）この考案は、以上の通りの事情を鑑みてなされ
たものであり、従来の大型移動手段の欠点を改善
し、機動性と効率性に優れた、簡易小型の人車、
すなわちマイクロ・ロコを提供することを目的と
している。

（考案の開示）この考案は、上記の目的を実現するために、走
行車輪とその車軸を前後に有し、駆動用モータと
電源を装着した台車板に組立て折りたたみ自在な
椅子を配設し、走行・停止と速度制御機構を備え
たマイクロ・ロコであつて、組立て折りたたみ自
在な椅子は、一端を台車板前方に回動自在に他端
を背部材に取付けた一対の傾斜脚部材と、上端を
背部材に回動自在に下端を台車板に離接自在に取
付けた一対の後部脚部材とによつて支持した座板
から構成し、この座板両側部の前方を傾斜脚部材
に軸支し、座板後部を係止フツクによつて後部脚
部材相互間の補強部材に着脱自在に係止してなる
ことを特徴とするマイクロ・ロコを提供する。

添付した図面に沿つての考案のマイクロ・ロコ
について詳しく説明する。

第１図及び第２図は、組立ておよび折りたたみ
自在な椅子を装着したマイクロ・ロコの例を示し
た平面図および側面図である。この第１図および
第２図に示した例では、台車板１の前後には、両
端にレール軌道を移動する車輪２を有する車軸
３，４が装着されており、また、車輪２を駆動さ
せるためのモーターと電源５が備えてられてい
る。

この台車板１の上には、組立ておよび折りたた
み自在な椅子６が装着されている。この椅子６
は、台車板１の前方にその一端を回動自在に固定
して傾斜させた一対の傾斜脚部材７と、この傾斜
脚部材７の後端を相互に連結した背部材８と、上
端をこの背部材８に回動自在に係合し、下端を台
車板１に離接自在に取付けた後部脚部材９、さら
にこれらの傾斜脚部材７と後部脚部材９とによつ
て支持している座板１０とによつて基本的に構成
されている。

また、この例においては、背部材８の上方には
円柱形のクツシヨン材からなる背もたれ１１、ブ
レーキ１２、前方ライト１３、後方ライト１４と
ともに、傾斜脚部材７に固定したひじかけ部材１
５を設けている。このひじかけ部材１５には、操
作スイツチ１６を設けてもいる。

座板１０は、傾斜脚部材７にピン１７によつて
軸支し、また、後部脚部材９には、これを相互に
連結する補強部材１８に、剛性のフツク１９によ
つて着脱自在に係止するようにしている。

このような構造からなる椅子６は、次のように
して折りたたむことができる。すなわち、まず傾
斜脚部材７の上部を持ち、斜め上方Ａへ持ち上げ
る。すると後部脚部材９の台車板１との接地が解
除されて、方向Ｂへと動く。この時、座板１０の
フツク１９は解放される。

そのまま、傾斜脚部材７を台車板１の表面方向
Ｃに傾けていくと、完全に、この椅子は折りたた
まれた状態になる。この状態を示したものが第３
図である。

このような例のマイクロ・ロコは、一人乗りと
してもよいし、あるいは台車板１の長さを大きく
し、複数の椅子６を設けることにより二人以上の
複数人が乗用できるようにしてもよい。座板１０
の下部は、荷物用スペースとして活用することが
できる。また、車軸３，４の長さは、レール軌道
の幅に対応して、たてえばRG450〜762程度に可
変である。

一人乗りとする場合には、たとえば、重量20Kg
前後の、70kw電動機1p.、小形シール鉛蓄電池を
用いた、速度５〜６Km／ｈ、積載重量100〜140Kg
程度のものが実現される。もちろん、これはなん
ら限定的なものでなく、一実施例にすぎない。

オプシヨンとして防爆タイプとすることもでき
る。

（考案の効果）この考案により、トンネル、シールド工事ある
いは鉄道などでの測量、検査、点検、さらには作
業のための人の移動は極めて容易となる。狭い空
間においても使用することのできる移動手段とし
て極めて有効なものである。

また、折りたたみが容易であることから、シー
ルドトンネルの土砂搬送用ロコを走行させている
場合にも、随時、トンネル内の側部避難スペース
に折りたたんで避難させることができる。

椅子の高さについても、以上の構造によつて適
宜に変更でき、トンネルの大きさに対応した人の
移動手段として極めて有用なものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一例を示した平面図、第
２図はその側面図である。また、第３図は、椅子
を折りたたんだ状態を示した側面図である。１……台車板、２……車輪、３，４……車軸、
５……モーター／電源、６……椅子、７……傾斜
脚部材、８……背部材、９……後部脚部材、１０
……座板、１１……背もたれ、１２……ブレー
キ、１３……前方ライト、１４……後方ライト、
１５……ひじかけ部材、１６……操作スイツチ、
１７……ピン、１８……補強部材、１９……フツ
ク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

走行車輪とその車軸を前後に有し、駆動用モー
タと電源を装着した台車板に組立て折りたたみ自
在な椅子を配設し、走行・停止と速度制御機構を
備えたマイクロ・ロコであつて、組立て折りたた
み自在な椅子は、一端を台車板前方に回動自在に
他端を背部材に取付けた一対の傾斜脚部材と、上
端を背部材に回動自在に下端を台車板に離接自在
に取付けた一対の後部脚部材とによつて支持した
座板から構成し、この座板両側部の前方を傾斜脚
部材に軸支し、座板後部を係止フツクによつて後
部脚部材相互間の補強部材に着脱自在に係止して
なることを特徴とするマイクロ・ロコ。