JPH05146684A - 芳香族炭化水素製造用成形触媒の製造方法 - Google Patents

芳香族炭化水素製造用成形触媒の製造方法

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JPH05146684A
JPH05146684A JP3234155A JP23415591A JPH05146684A JP H05146684 A JPH05146684 A JP H05146684A JP 3234155 A JP3234155 A JP 3234155A JP 23415591 A JP23415591 A JP 23415591A JP H05146684 A JPH05146684 A JP H05146684A
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alkali metal
cosilicate
catalyst
crystalline
ammonium
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JP3234155A
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English (en)
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Yasukazu Sato
保和 佐藤
Hideaki Kumagai
秀晶 熊谷
Naoharu Igarashi
直治 五十嵐
Moritsugu Kojima
盛次 小島
Hiroshi Ono
宏 小野
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Nippon Mining Co Ltd
Nikko Kyodo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルカリ金属含有量の少ない、芳香族炭化水
素製造用結晶性アルミノジンコシリケート成形触媒を効
率良く製造する方法の提供 【構成】 アルカリ金属含有の結晶性アルミノジンコシ
リケートに造粒剤を加えて成形し焼成した後、アンモニ
ウム含有溶液又は酸性溶液で処理し、再び焼成すること
を特徴とする芳香族炭化水素製造用成形触媒の製造方
法。上記アンモニウム含有溶液又は酸性溶液処理操作
と、それに続く焼成処理は更に繰り返して、アルカリ金
属を所望の含有量にまで低下させることもできる。また
得られた結晶性アルミノジンコシリケート成形触媒に白
金、クロム等の遷移金属を含有させ、更に活性および芳
香族選択率を向上させることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ金属含有量の少
ない、長寿命の芳香族炭化水素製造用結晶性アルミノジ
ンコシリケート成形触媒の製造法に関する。更に詳しく
は、アルカリ金属を含有する結晶性アルミノジンコシリ
ケートをアンモニウムイオン含有溶液又は酸性水溶液で
処理し、該結晶性アルミノジンコシリケート中のアルカ
リ金属をイオン交換することによって得られるアルカリ
金属含有量の少ない結晶性アルミノジンコシリケートの
成形触媒を効率良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油製品の改質等の目的で、肪族炭化水
素及び/又は脂環族炭化水素を芳香族炭化水素に転化す
る多くの方法が提案されており、その中でZSM−5と
呼ばれるゼオライト触媒を用いてパラフィン、オレフィ
ン及び/又はナフテンからなる炭化水素を高選択率で芳
香族化合物に転化する方法が既に知られている(特公昭
56−42639号公報)。
【0003】さらにZSM−5型ゼオライトを亜鉛カチ
オンで置換した亜鉛−H−ZSM−5,あるいは亜鉛を
担持させた触媒を用いると芳香族化合物の収率が向上す
ることも上記特許公報に開示されている。
【0004】またZSM−5のアルミニウムを亜鉛で置
換した構造をもつジンコシリケートが合成できることお
よびそのようなジンコシリケート触媒および白金担持ジ
ンコシリケート触媒が低級パラフィン系炭化水素からの
芳香族炭化水素の製造にすぐれた選択性を示すことも知
られている(USP Re29948、特開昭63−8
342号公報)。
【0005】このような亜鉛カチオンで置換した亜鉛−
H−ZSM−5触媒あるいは亜鉛を担持させたゼオライ
ト触媒は反応中に触媒から亜鉛が失なわれ、触媒活性が
時間とともに低下するという欠点があり、またZSM−
5のアルミニウムを亜鉛で置換した構造をもつジンコシ
リケートは酸強度が小さく、触媒活性、寿命ともに充分
とはいえないので、上記の欠点を解決するために、先に
本発明者らの一部は、ZSM−5型ゼオライト(アルミ
ノシリケ−ト)のアルミニウムを部分的に亜鉛で置換
し、特定のSi/Al原子比及びSi/Zn原子比を有
する結晶性アルミノジンコシリケート触媒を用いて炭素
数2〜7の脂肪族炭化水素及び/又は脂環族炭化水素か
ら芳香族炭化水素を製造する方法を提案した(特願平1
−232963)。
【0006】更にこの結晶性アルミノジンコシリケート
触媒の触媒活性を長時間に渡って維持するために、触媒
中のアルカリ金属を0.4wt%以下にした結晶性アル
ミノジンコシリケート触媒を用いて炭素数2−7の脂肪
炭化水素及び/又は脂環族炭化水素から芳香族炭化水素
を製造する方法を提案した(特願平2−21046
6)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなアルカリ金
属を0.4wt%以下にした結晶性アルミノジンコシリ
ケートは芳香族炭化水素製造反応に対し、高活性、高選
択率でしかも触媒活性が長く持続する優れた触媒である
が、工業的には触媒の取扱い上、造粒剤を用いて成形す
ることによって強度を持たせた成形触媒が使用される。
【0008】アルカリ金属含有量を0.4wt%以下に
した結晶性アルミノジンコシリケート触媒は、通常結晶
性アルミノジンコシリケートをアンモニウムイオン含有
溶液又は酸性水溶液で処理して、該結晶性アルミノジン
コシリケート中のアルカリ金属をアンモニウムイオンに
交換し、ついでこれを焼成することによって製造するこ
とができる。従ってこのようなアルカリ金属含有量の少
ない結晶性アルミノジンコシリケート成形触媒を製造す
る方法として、結晶性アルミノジンコシリケートをアン
モニウム含有溶液又は酸性水溶液処理した後、造粒剤を
用いて成形する方法があるが、この場合結晶性アルミノ
ジンコシリケートをアンモニウム含有溶液又は酸性溶液
処理を行った後のアルカリ含有溶液又は酸性溶液と固形
物の分離に長い時間を費やされる。又アンモニウム含有
溶液又は酸性溶液処理後の成形工程に移行する際の結晶
性アルミノジンコシリケートの損失が生じることから、
造粒剤を用いて結晶性アルミノジンコシリケートの成形
を行う際の効率が悪くなる。
【0009】発明者らは上記の欠点を克服し、アルカリ
金属含有量を0.4wt%以下にした結晶性アルミノジ
ンコシリケート成形触媒を効率良く製造する方法を検討
した結果、アルカリ金属を含有する結晶性アルミノジン
コシリケートを、あらかじめ造粒剤を用いて成形、焼成
し、ついでアンモニウム含有溶液又は酸性溶液処理して
アルカリ金属をアンモニウムイオンに交換した後、再び
焼成する方法、或いはこのアンモニウム含有溶液又は酸
性溶液処理と焼成操作を更に繰り返すことによって、ア
ルカリ金属含有量を0.4wt%以下にした結晶性アル
ミノジンコシリケート成形触媒を効率良く製造できるこ
とを見い出し本発明に到達した。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明はアルカ
リ金属含有の結晶性アルミノジンコシリケートに造粒剤
を加えて成形し焼成した後、アンモニウム含有溶液又は
酸性溶液で処理し、再び焼成することを特徴とする芳香
族炭化水素製造用成形触媒の製造方法である。なお上記
造粒剤を加えて成形し焼成した後の、アンモニウム含有
溶液又は酸性溶液処理操作と、それに続く焼成処理を更
に繰り返し、アルカリ金属を所望の含有量にまで低下さ
せることもできる。また結晶性アルミノジンコシリケー
ト成形触媒に白金、クロム等の遷移金属を含有させ、更
に活性および芳香族選択率を向上させることもできる。
【0011】本発明の成形触媒中の触媒成分である結晶
性アルミノジンコシリケートは、アルミノシリケートの
アルミニウムを部分的に亜鉛で置換したもので、ケイ
素、アルミニウムおよび亜鉛原子が酸素を共有して架橋
し結晶性アルミノシリケートと同じ骨格構造を有する。
この場合、ケイ素、アルミニウムあるいは亜鉛原子のす
べてが必ずしも同一の結晶構造を構成する必要はなく、
それらの1部がそれぞれの酸化物などの他の形態をとっ
て共存しても差し支えない。
【0012】結晶性アルミノシリケートはゼオライトと
して天然品および合成品で知られている。アルミノシリ
ケートはSiO4 四面体とAlO4 四面体が酸素原子を
共有して架橋し酸素原子に対するアルミニウムおよびケ
イ素原子の比率が1:2である3次元の骨格構造を有し
ている。
【0013】結晶性アルミノジンコシリケートは、ケイ
素化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、アルカリ
金属塩、水、そして場合により有機窒素化合物および酸
を混合し、100℃〜220℃の温度に3〜200時間
保って合成することができる。
【0014】結晶性アルミノジンコシリケート合成のた
めの上記ケイ素化合物の1例としてケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウム、シリカあるいはこれら2種以上の混合
物などを用いることができる。
【0015】アルミニウム化合物として硫酸アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミン酸
ナトリウム、アルミン酸カリウム、水酸化アルミニウ
ム、アルミナ、あるいはこれら2種以上の混合物などを
用いることができる。
【0016】亜鉛化合物として硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩
化亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、あるいはこれら2種以
上の混合物などを用いることができる。
【0017】アルカリ金属塩として、ナトリウム、カリ
ウムの水酸化物、塩化物、臭化物、硫酸塩、硝酸塩、酢
酸塩、あるいはこれら2種以上の混合物などを用いるこ
とができる。
【0018】有機窒素化合物として、テトラプロピルア
ンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリプロビル
メチルアンモニウムなどの第4級アンモニウムの水酸化
物、臭化物、塩化物、あるいは、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、モルホリンなどのアミン、トリエタ
ノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミノアルコ
ール、アセトアミド、プロピオンアミドなどのアミド、
メチル尿素、1,3−ジメチル尿素などのアルキル尿
素、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル
あるいはこれらの2種以上の混合物などを用いることが
できる。
【0019】酸として、硫酸、硝酸、塩酸、酢酸、リン
酸、あるいはこれら2種以上の混合物を用いることがで
きる。
【0020】また、これらの原料はそれぞれ単独で用い
る必要はなく、例えばシリカアルミナのようにあらかじ
め混合された状態、あるいは化合物であってもよい。原
料としてここに例示したものに限られるものではない。
【0021】上述の様にして合成されたアルミノジンコ
シリケートは、陽イオンの大部分をナトリウムイオンで
置換して元素分析を行ない、Na/Al 比を求めることによ
って、イオン交換により亜鉛イオンで置換したアルミノ
シリケート或は亜鉛を担持させたアルミノシリケートと
区別することができる。すなわち、亜鉛イオンで置換し
たアルミノシリケート或は亜鉛を担持させたアルミノシ
リケートは、Na/Al 比が1より小さいが、アルミノジン
コシリケートはNa/Al 比が1より大きい。これはアルミ
ノジンコシリケートの結晶格子を構成する亜鉛はアルミ
ニウムとともに陽イオン交換サイトを提供するためであ
る。
【0022】更にこのアルミノジンコシリケートとジン
コシリケートとはアンモニアの昇温脱離測定によって区
別できる。すなわちジンコシリケートでは、強酸点に由
来する350〜450℃におけるアンモニアの脱離が少
ないのに対し、アルミノジンコシリケートはこれが顕著
に認められる。これは結晶格子を構成する亜鉛が、強酸
点を生成しないのに対し、アルミニウムは強酸点を生成
するためである。
【0023】結晶性アルミノジンコシリケート中のSi
/Alの原子比は14〜35、Si/Znの原子比は3
0〜350の範囲が望ましい。
【0024】本発明の成形触媒は造粒剤を用いてアルカ
リ金属含有の結晶性アルミノジンコシリケートを成形す
る。この場合、前記アルカリ金属含有の結晶性アルミノ
ジンコシリケートとしては、あらかじめアンモニウム含
有溶液や酸性溶液で処理されることにより、含有してい
たいたアルカリ金属やその他の陽イオンの一部がアンモ
ニウムイオン又は水素イオンに置換されていたものをも
用いることができる。造粒剤はシリカ、アルミナ、粘
土、有機高分子界面活性剤など一般に知られているもの
を用いることができる。造粒剤の配合は、結晶性アルミ
ノジンコシリケート100部に対して造粒剤5部から5
0部が適当であり、これを加えて混合し、水分を調整し
ながら押出成形、あるいは転動造粒を行い乾燥後焼成す
ることで成形することができる。焼成温度は400℃〜
700℃の範囲が好ましい。
【0025】成形焼成された結晶性アルミノジンコシリ
ケートはイオン交換性であり、陽イオンの大部分をH+
イオンに交換して用いることができる。H+ イオンの交
換は酸性溶液に浸けることにより、あるいはアンモニウ
ム含有溶液につけてアンモニウムイオン又はH+ イオン
に交換したものを焼成することにより行うことができ
る。酸性溶液としては硝酸、塩酸、硫酸などの鉱酸を使
用することができる。また、アンモニウム含有溶液とし
ては硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモ
ニウムなどを挙げることができる。これらのイオン交換
において水溶液に浸けて加熱、減圧などにより気体を除
く操作を加えてもよい。
【0026】本発明においては結晶性アルミノジンコシ
リケートにあらかじめ造粒剤を加えて成形、焼成し、ペ
レット状、球状または粒状に成形されたものをアンモニ
ウム含有溶液又は酸性溶液処理するので、固液の分離は
短時間で効率よく行なわれ、成形工程における触媒成分
のロスは少なく簡便な操作、高い歩留まりでアルカリ金
属量の少ない結晶性アルミノジンコシリケートの成形触
媒が得られる。
【0027】アルカリ金属を含む結晶性アルミノジンコ
シリケートからアルカリ金属を所望の含有量にまで低減
させた成形触媒を製造するには、例えば下記の如き方法
がとられる。
【0028】先ずアルカリ金属を含む結晶性アルミノジ
ンコシリケートに造粒剤を加えて成形し、焼成したもの
を、H+ イオンまたはアンモニウムイオンを含む水溶液
に浸けると、イオンが交換されてアルカリ金属の一部が
水溶液中に移行する。これによってアルミノジンコシリ
ケート中のアルカリ金属含有量を減少させることができ
るが、1回のイオン交換ではアルカリ金属が所望の含有
量にまで低下しない場合には、更にこの水溶液をH+
オンまたはアンモニウムイオンを含み、アルカリ金属を
多く含まない水溶液に置き換えることにより逐次イオン
交換を進めてアルミノジンコシリケートに含まれるアル
カリ金属含有量を減らす、この操作をアルカリ金属が十
分に少なくなるまで続けるとよい。なお、造粒剤を加え
て成形する前にこのアルカリ金属含有量を減らす操作を
行ない、一部イオン交換したものを成形し、次いで再度
アルカリ金属含有量を減らす操作を行なってもよい。
【0029】また、結晶性アルミノジンコシリケートに
含まれるアルカリ金属の一部をアンモニウムイオンで交
換したものを焼成した後、再度アンモニウム塩水溶液に
浸けて残りのアルカリ金属の一部をアンモニウムイオン
で交換する操作を繰り返す方法によりアルカリ金属含有
量を低減させることもできる。すなわち結晶性アルミノ
ジンコシリケートに造粒剤を加えて成形し焼成した後
の、アンモニウム含有溶液又は酸性溶液によるイオン交
換操作と、それに続く焼成処理は更に何回も繰り返すこ
とができ、これによってもアルカリ金属含有量を所望の
量にまで減少させることができる。上述の様にアンモニ
ウム含有溶液又は酸性溶液で処理し、焼成した結晶性ア
ルミノジンコシリケート成形触媒はアルミノジンコシリ
ケート中のアルカリ金属の含量が0.4wt%以下好ま
しくは0.1wt%以下であることが好ましい。
【0030】本発明の結晶性アルミノジンコシリケート
成形触媒はそのままでも芳香族炭化水素製造用触媒とし
て使用することができるが、結晶性アルミノジンコシリ
ケート成形触媒に遷移金属を含有させた触媒は、更に活
性および芳香族選択率が向上する。含有させる遷移金属
は、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄などの
第〓属金属、銅、クロム、モリブデン、錫、鉛、レニウ
ムなどをあげることができるが、その中では白金及びク
ロムが活性および芳香族選択率の点で優れているので特
に好ましい。また、これらの遷移金属の2種以上を合金
にして含有させてもよい。遷移金属を含有させるには、
結晶性アルミノジンコシリケートに造粒剤を加えて成形
し焼成した後、アンモニウム含有溶液又は酸性溶液で処
理し、再び焼成したものにイオン交換法、含浸法などに
より所望量を含有させることができる。
【0031】このような結晶性アルミノジンコシリケー
ト成形触媒は炭素数2〜7の脂肪族炭化水素及び/又は
脂環族炭化水素から芳香族炭化水素を製造する触媒とし
て用いられるが、炭素数2〜7の脂肪族炭化水素として
は、エタン、プロパン、n−ブタン、iso −ブタン、n
−ペンタン、iso−ペンタン、ネオペンタン、n−ヘ
キサン、メチルペンタン、ジメチルブタン、n−ヘプタ
ン、メチルヘキサン、ジメチルペンタンなどの飽和炭化
水素、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、ペ
ンテン、ペンタジエン、ヘキセン、ヘキサジエン、ヘプ
テン、ヘプタジエン、シクロペンテン、メチルシクロペ
ンテン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、シク
ロヘプテン、シクロヘキサジエン、メチルシクロヘキサ
ジエンなどの不飽和炭化水素が含まれる。
【0032】また脂環族炭化水素としては、シクロペン
タン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン、シクロヘプタン、エチルシクロペンタ
ンなどを挙げることができる。
【0033】反応に供給される原料は上記の炭素数2〜
7の脂肪族炭化水素及び/又は脂環族炭化水素を少なく
とも50重量%含有するものであり、上記以外の成分、
例えばベンゼン、トルエン、炭素数C8 以上の炭化水
素、メタノール、ジメチルエーテルなどが混入していて
も差しつかえない。
【0034】芳香族化反応は350〜600℃の温度範
囲で行なうのが適当である。反応温度が350℃より低
いと芳香族炭化水素の収率が十分でなく、一方、600
℃より高いとコーク生成による触媒性能の劣化が速い。
原料の供給速度は原料の組成、反応温度、触媒の種類
によるが、重量時間空間速度が0.1〜10Hr-1の範
囲が適当である。重量時間空間速度が0.1Hr-1より
小さいと芳香族炭化水素の製造効率が低く、一方、10
Hr-1より大きいと芳香族炭化水素の収率が十分でな
い。
【0035】芳香族化反応の圧力は0〜10kg/c〓
・Gの圧力が適当である。10kg/cm2・G以上の
圧力では芳香族炭化水素の収率が高くない。反応原料で
ある炭素数2〜7の脂肪族炭化水素はそのまま供給して
もよいが、水素、窒素、二酸化炭素とともに供給しても
よい。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0037】実施例 蒸留水13.1kgに塩化ナトリウム3.31kg、テ
トロプロピルアンモニウムブロミド59.3gを溶解し
たC液に、蒸留水7.50kgに硫酸亜鉛301g、硝
酸アルミニウム397、テトロプロピルアンモニウムブ
ロミド178.5g、濃硫酸504gを溶かしたB液を
攪拌しながら同時にかつ連続的に加えた。その際混合液
のpHで10に維持される様に水酸化ナトリウムまたは
硫酸を加えて調節した。この混合液から生成したゲルと
残りの混合液をオートクレーブに移し3時間160℃ま
で昇温し攪拌しつつ引続き160℃で2時間保持した。
放冷して固形物を取出し1規定の硝酸アンモニウムを固
形物濃度が4%になる様に加え80℃で2時間攪拌して
上澄液を除き水洗後乾燥した。この様にして得られた亜
鉛アルミノシリケート2.4kgに対して造粒剤として
シリカゲル240gを加え混練機で混練し直径1.5m
mのペレットとして押出し成形した後に乾燥、焼成を行
った。更に成形触媒の濃度が4%になる様に1Nの硝酸
アンモニウムを80℃2時間循環させ、再び焼成を行
い、アルカリ金属含有量を減少させた結晶性アルミノジ
ンコシリケート成形触媒が得られた。これをAとする。
【0038】Aをテトラアンミンジクロム白金水溶に浸
して白金を0.5重量%含有させた成形触媒を調製し
た。これを充填し、500℃に保った反応器に反応原料
n−ペンタンを、重量空間速度1Hr-1で窒素で24.
0%に希釈して流通させ、芳香族化反応を行った。反応
器出口ガスを採取しガスクロマトグラフィでその組成を
分析し、その分析値よりn−ペンタン転化率と芳香族選
択率を以下の式により計算した。
【0039】n−ペンタン転化率(%)=100−C1
/(C1 +C2)×100 芳香族選択率(wt%)=C3 /C2 ×100 但しC1 =反応器出口ガス中のn−ペンタン濃度(wt
%) C2 =反応器出口ガス中の生成物濃度(wt%) C3 =反応器出口ガス中の芳香族炭化水素濃度(wt
%)
【0040】原料流通開始1時間後のn−ペンタン転化
率と芳香族選択率およびn−ペンタン転化率が80%に
なる時間とその時の芳香族選択率を表1に示す。
【0041】比較例 蒸留水104mlに塩化ナトリウム26g、テトラプロ
ピルアンモニウムブロミド1.9gを溶解したC液に、
蒸留水60mlに硫酸亜鉛1.34g、硫酸アルミニウ
ム1.71g、テトラプロピルアンモニウムブロミド
5.6g、濃硫酸5.3gを溶かしたA液と、蒸留水4
5mlに水ガラス3号69gを溶かしたB液を攪拌しな
がら同時にかつ連続的に加えた。その際、混合液のpH
が10に維持されるように水酸化ナトリウムまたは硫酸
を加えて調節した。この混合液からゲルを遠心分離で回
収し、1時間すり潰し、遠心分離による上澄液と合わせ
た。混合物をオートクレーブに移し、3時間で160℃
まで昇温し、攪拌しつつ引続き160℃で20時間保持
した。ついで放冷して、固形物を取出し水洗し乾燥す
る。乾燥した固形物5gを1N硝酸アンモニウム水溶液
250mlに浸し80℃2時間攪拌して上澄液を除き、
水洗を行う。上澄液を6回新たな硝酸アンモニウム水溶
液に置き換えながら硝酸アンモニウム水溶液による処理
を6回繰り返して行い水洗、乾燥後、焼成してアルカリ
金属含有量を減少させた結晶性アルミノジンコシリケー
ト触媒が得られた。これをBとする。
【0042】Bに白金を担持した触媒を用いて実施例と
同じ方法でペンタンの芳香族化反応を行った。実施例と
同様に、原料流通開始1時間後のn−ペンタン転化率と
芳香族選択率およびn−ペンタン転化率が80%になる
時間とその時の芳香族選択率を計算し、表1にあわせて
示した。
【0043】
【表1】
【0044】本発明の方法では成形触媒の製造が短時間
で効率よく行なわれ、しかも得られた成形触媒は従来法
で得られた触媒と同様に芳香族炭化水素製造反応に対し
て高活性、高選択率、長寿命である。
【0045】
【発明の効果】本発明はアルカリ金属含有の結晶性アル
ミノジンコシリケートを、あらかじめ造粒剤を用いて成
形、焼成した後、アンモニウム含有溶液又は酸性溶液処
理してアルカリ金属をアンモニウム又は水素イオンに交
換し、再び焼成することにより、アルカリ金属含有量の
少ない、長寿命の炭化水素製造用結晶性アルミノジンコ
シリケート成形触媒を、成形工程における触媒成分の損
失が少なく、短時間で効率良く製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 直治 埼玉県戸田市新曽南三丁目17番35号 日本 鉱業株式会社内 (72)発明者 小島 盛次 新潟県北蒲原郡中条町水沢町3番2号 (72)発明者 小野 宏 新潟県北蒲原郡中条町羽黒1234番地

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属含有の結晶性アルミノジン
    コシリケートに造粒剤を加えて成形し焼成した後、アン
    モニウム含有溶液又は酸性溶液で処理し、再び焼成する
    ことを特徴とする芳香族炭化水素製造用成形触媒の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属含有の結晶性アルミノジン
    コシリケートに造粒剤を加えて成形し焼成した後、アン
    モニウム含有溶液又は酸性溶液で処理し、再び焼成し、
    これに遷移金属を含有させることを特徴とする芳香族炭
    化水素製造用成形触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 遷移金属が白金及び/又はクロムである
    請求項2に記載の芳香族炭化水素製造用成形触媒の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ金属含有の結晶性アルミノジン
    コシリケートに造粒剤を加えて成形し焼成した後、アン
    モニウムイオン含有溶液又は酸性水溶液による処理と焼
    成操作とを繰り返すことを特徴とする請求項1〜3に記
    載の芳香族炭化水素製造用成形触媒の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001064583A1 (fr) * 2000-03-02 2001-09-07 Ngk Insulators, Ltd. Produit forme en zeolite, intermediaire pour stratifie en zeolite, composite a stratifie en zeolite et procede pour leur elaboration

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WO2001064583A1 (fr) * 2000-03-02 2001-09-07 Ngk Insulators, Ltd. Produit forme en zeolite, intermediaire pour stratifie en zeolite, composite a stratifie en zeolite et procede pour leur elaboration
US7608554B2 (en) 2000-03-02 2009-10-27 Ngk Insulators, Ltd. Zeolite formed product, zeolite laminate intermediate, zeolite laminate composite and method for their preparation

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