JPH05146511A - 用時溶解可能な押圧注入型容器 - Google Patents
用時溶解可能な押圧注入型容器Info
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- JPH05146511A JPH05146511A JP3335602A JP33560291A JPH05146511A JP H05146511 A JPH05146511 A JP H05146511A JP 3335602 A JP3335602 A JP 3335602A JP 33560291 A JP33560291 A JP 33560291A JP H05146511 A JPH05146511 A JP H05146511A
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- Japan
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- upstream
- vessel
- wall
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 輸送及び取扱いにおいて、不時の使用状態へ
の移行、破損又は汚染されにくく、用時に軽い押圧力を
加えるだけで汚染、負傷等を伴わずに注射液が調製され
て、注射又は注入等に移行し得る注射・注入キットを開
発する。 【構成】 筒状薬剤容器A、A内部に嵌装された凸型栓
1及び連結中筒2、2の上流端に内嵌された溶解液容器
B、Bに内嵌された上流側穿刺針51の保持筒5、5の
下流面に下流側穿刺針23基底面が密接し、23を支え
る連結中筒2の重積部21が5の下流側部内壁に係合
し、両穿刺針内部の流通路は相互に連通する。上流側穿
刺針保持筒5の上流端外壁の突部53は溶解液容器B下
流端内縁の斜面B1に当接してB内への進入を抑制され
ている。薬剤容器Aの底面積を溶解液容器Bの断面積の
1.2倍以上とする。 【効果】 薬剤容器Aを通常の指の力で押圧するだけで
上記の作業が所定の順序と所期のタイミングとで行われ
て注射液が調製された。
の移行、破損又は汚染されにくく、用時に軽い押圧力を
加えるだけで汚染、負傷等を伴わずに注射液が調製され
て、注射又は注入等に移行し得る注射・注入キットを開
発する。 【構成】 筒状薬剤容器A、A内部に嵌装された凸型栓
1及び連結中筒2、2の上流端に内嵌された溶解液容器
B、Bに内嵌された上流側穿刺針51の保持筒5、5の
下流面に下流側穿刺針23基底面が密接し、23を支え
る連結中筒2の重積部21が5の下流側部内壁に係合
し、両穿刺針内部の流通路は相互に連通する。上流側穿
刺針保持筒5の上流端外壁の突部53は溶解液容器B下
流端内縁の斜面B1に当接してB内への進入を抑制され
ている。薬剤容器Aの底面積を溶解液容器Bの断面積の
1.2倍以上とする。 【効果】 薬剤容器Aを通常の指の力で押圧するだけで
上記の作業が所定の順序と所期のタイミングとで行われ
て注射液が調製された。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医療分野において使用に
便利で衛生的にも優れると共に、輸送並びに使用後の分
解及び分別廃棄処理の何れにおいても有利な用時溶解可
能な押圧注入型容器に関する。詳しくは、本発明は薬剤
容器と注射筒とが組込まれたキットに関する。
便利で衛生的にも優れると共に、輸送並びに使用後の分
解及び分別廃棄処理の何れにおいても有利な用時溶解可
能な押圧注入型容器に関する。詳しくは、本発明は薬剤
容器と注射筒とが組込まれたキットに関する。
【0002】
【従来の技術】溶解されるべき薬剤の容器、注射筒及び
溶解液容器の3者を別々に取揃え、これらを使用に先立
って注射に移れる様に準備する方式が行われて来た。即
ち、先ず溶解液を注射筒に移し、次に注射筒から溶解液
を薬剤容器に移して振り混ぜる等によって注射液を調製
することは既に行われている。この方式においては、医
療分野特有の要請から来る問題が伴う。衛生上の安全を
保つ為に薬剤容器、溶解液容器及び注射筒の何れもが滅
菌包装された形で供給される。
溶解液容器の3者を別々に取揃え、これらを使用に先立
って注射に移れる様に準備する方式が行われて来た。即
ち、先ず溶解液を注射筒に移し、次に注射筒から溶解液
を薬剤容器に移して振り混ぜる等によって注射液を調製
することは既に行われている。この方式においては、医
療分野特有の要請から来る問題が伴う。衛生上の安全を
保つ為に薬剤容器、溶解液容器及び注射筒の何れもが滅
菌包装された形で供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらを開封
して上記の作業を行う場合には、手指との接触を避ける
ことが難しい。特に急を要する場合には、一層困難であ
る。しかも、作業の性格からも、薬剤の性格からも、注
射時点から余り前の時点で溶解作業を行なっておくこと
にも問題が伴う場合がある。従って、注射液調製作業を
できる限り使用時(用時)直前に簡単な操作で速やかに
しかも軽い力で行ない得る装置が要望されて来た。この
要請は上記の作業が主として女性従事者の手指の力に負
うことから来るものである。
して上記の作業を行う場合には、手指との接触を避ける
ことが難しい。特に急を要する場合には、一層困難であ
る。しかも、作業の性格からも、薬剤の性格からも、注
射時点から余り前の時点で溶解作業を行なっておくこと
にも問題が伴う場合がある。従って、注射液調製作業を
できる限り使用時(用時)直前に簡単な操作で速やかに
しかも軽い力で行ない得る装置が要望されて来た。この
要請は上記の作業が主として女性従事者の手指の力に負
うことから来るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決する為に種々検討を重ねた結果、本発明の用時溶
解可能な押圧注入型容器を完成した。
を解決する為に種々検討を重ねた結果、本発明の用時溶
解可能な押圧注入型容器を完成した。
【0005】本発明の「用時溶解可能な押圧注入型容
器」(以下、「本発明の装置」と略称することがある)
を図面に基いて説明する。図1の(a) は本発明の用時溶
解可能な押圧注入型容器の1態様がこれから使用段階へ
供給される際の形態を表す見取り図である。尤も、本発
明の装置が製品として出荷され、輸送されて医療機関に
受け入れられ、貯蔵される段階では後掲の図3のに示
される様に、その外側に包囲固定手段Fが装着されてい
る。従って、図1の段階は包囲固定手段Fが取り外され
た状態を示す。
器」(以下、「本発明の装置」と略称することがある)
を図面に基いて説明する。図1の(a) は本発明の用時溶
解可能な押圧注入型容器の1態様がこれから使用段階へ
供給される際の形態を表す見取り図である。尤も、本発
明の装置が製品として出荷され、輸送されて医療機関に
受け入れられ、貯蔵される段階では後掲の図3のに示
される様に、その外側に包囲固定手段Fが装着されてい
る。従って、図1の段階は包囲固定手段Fが取り外され
た状態を示す。
【0006】図1の(b)は(a)に示された本発明の装置の
縦断面模式図である。図2は注射液調製を終えて注射に
移る段階に達した状態を注射器の形で示す模式的縦断面
図である。図1〜8においては、便宜上、薬剤容器(後
に定義)側を「下流側」、溶解液容器側(後に定義)を
「上流側」として説明する。
縦断面模式図である。図2は注射液調製を終えて注射に
移る段階に達した状態を注射器の形で示す模式的縦断面
図である。図1〜8においては、便宜上、薬剤容器(後
に定義)側を「下流側」、溶解液容器側(後に定義)を
「上流側」として説明する。
【0007】各図においてAは溶解されるべき薬剤を収
容した容器(以下、「薬剤容器」と称する)であり、B
は薬剤を溶解する液体(溶解液)を収容した容器(以
下、「溶解液容器」と称する)である。
容した容器(以下、「薬剤容器」と称する)であり、B
は薬剤を溶解する液体(溶解液)を収容した容器(以
下、「溶解液容器」と称する)である。
【0008】図1の(b) においてAは薬剤容器であって
溶解されるべき薬剤を収容し、有底で通常は円筒状の器
である。Aの下流端区域A1の器内には凸型縦断面の栓
1が摺動可能に嵌装されている。Aの上流端区域A2の
内壁に密接して連結中筒2の下流端区域が嵌装されてい
る。連結中筒2の下流端区域は重積構造に成形されてい
る。即ち、連結中筒2の下流端は上流側へ折返されて重
積部21を形成する。21は再び軸方向に屈曲して端壁
22となり、その中心部から細管状に下流側へ立ち上が
って下流側穿刺針23となる。23が連結中筒2と一体
成形品である必要は無い。23の内部には流通路24が
設けられている。連結中筒2の下流域に形成された重積
部21には前掲の縦断面凸状の栓1がその凸部11を上
流側に向けて水密性を保ちながら摺動可能に嵌装されて
いる。連結中筒2の上流端区域25の外壁には狭い間隔
で複数の凸部が存在し、その中間に凹部26が形成され
ている。この凹部26は後掲の図3のに示される包囲
固定手段Fに設けられた係止凸部に係合して本発明の装
置が不時に作動することを防止する。
溶解されるべき薬剤を収容し、有底で通常は円筒状の器
である。Aの下流端区域A1の器内には凸型縦断面の栓
1が摺動可能に嵌装されている。Aの上流端区域A2の
内壁に密接して連結中筒2の下流端区域が嵌装されてい
る。連結中筒2の下流端区域は重積構造に成形されてい
る。即ち、連結中筒2の下流端は上流側へ折返されて重
積部21を形成する。21は再び軸方向に屈曲して端壁
22となり、その中心部から細管状に下流側へ立ち上が
って下流側穿刺針23となる。23が連結中筒2と一体
成形品である必要は無い。23の内部には流通路24が
設けられている。連結中筒2の下流域に形成された重積
部21には前掲の縦断面凸状の栓1がその凸部11を上
流側に向けて水密性を保ちながら摺動可能に嵌装されて
いる。連結中筒2の上流端区域25の外壁には狭い間隔
で複数の凸部が存在し、その中間に凹部26が形成され
ている。この凹部26は後掲の図3のに示される包囲
固定手段Fに設けられた係止凸部に係合して本発明の装
置が不時に作動することを防止する。
【0009】連結中筒2の上流端区域25の内壁に接し
て溶解液容器Bが嵌装されている。溶解液容器Bは通常
はガラスで形成された無底の瓶状体で、その上流端区域
において絞られて容器の頸部B2に終わっている。B2
中心の口部には栓3が嵌着されて水密性を保っている。
溶解液容器Bの内部には縦断面凸状の栓4が凸部41を
下流側に向けて水密性を保ちながら摺動可能に嵌装さ
れ、その上流側の容器B内には溶解液が収容されてい
る。
て溶解液容器Bが嵌装されている。溶解液容器Bは通常
はガラスで形成された無底の瓶状体で、その上流端区域
において絞られて容器の頸部B2に終わっている。B2
中心の口部には栓3が嵌着されて水密性を保っている。
溶解液容器Bの内部には縦断面凸状の栓4が凸部41を
下流側に向けて水密性を保ちながら摺動可能に嵌装さ
れ、その上流側の容器B内には溶解液が収容されてい
る。
【0010】溶解液容器Bの下流端内縁B1には下流側
向かって拡く傾斜面が形成されている。溶解液容器Bの
下流端区域の内壁に接して上流側穿刺針保持筒5の上流
端区域54が嵌装され、該区域外壁にある突部53が上
記傾斜面に当接して上流側穿刺針保持持筒5が溶解液容
器B内へ進入することを抑制している。突部53は2個
以上設けられていても差し支えない。
向かって拡く傾斜面が形成されている。溶解液容器Bの
下流端区域の内壁に接して上流側穿刺針保持筒5の上流
端区域54が嵌装され、該区域外壁にある突部53が上
記傾斜面に当接して上流側穿刺針保持持筒5が溶解液容
器B内へ進入することを抑制している。突部53は2個
以上設けられていても差し支えない。
【0011】上流側穿刺針保持筒5の縦断面形状は通常
H型基体の軸上に上流側穿刺針51が上流側に立ち上が
る形状に作成されている。上流側穿刺針保持筒5の基体
下流端区域55の内壁には凹所56が設けられ、内壁に
接して嵌装された連結中筒重積部22の外壁に設けられ
た突部(突起及び突条の総称)27が凹所56に嵌入す
る。上流側穿刺針51の内部には流通路52が設けられ
ている。流通路52と前記の流通路24とは可能な限り
同一軸上に設置する。流通路24及び52はそれぞれ2
本以上からなっていても良い。上流側穿刺針51が上流
側穿刺針保持筒5と一体成形品である必要は無い。
H型基体の軸上に上流側穿刺針51が上流側に立ち上が
る形状に作成されている。上流側穿刺針保持筒5の基体
下流端区域55の内壁には凹所56が設けられ、内壁に
接して嵌装された連結中筒重積部22の外壁に設けられ
た突部(突起及び突条の総称)27が凹所56に嵌入す
る。上流側穿刺針51の内部には流通路52が設けられ
ている。流通路52と前記の流通路24とは可能な限り
同一軸上に設置する。流通路24及び52はそれぞれ2
本以上からなっていても良い。上流側穿刺針51が上流
側穿刺針保持筒5と一体成形品である必要は無い。
【0012】図2の(c) は注射液調製後に作成された注
射直前段階の注射器を示す。その薬剤容器A中には調製
された注射液(注入剤)が収容され、溶解液容器Bの上
流端区域25から中段に及ぶ区域外壁に注射針支持部材
Cが装着されている。Cが筒状である必要は無い。
射直前段階の注射器を示す。その薬剤容器A中には調製
された注射液(注入剤)が収容され、溶解液容器Bの上
流端区域25から中段に及ぶ区域外壁に注射針支持部材
Cが装着されている。Cが筒状である必要は無い。
【0013】注射針支持部材Cの上流端頂部には注射針
Eが装着されると共に、Cの下流端には鍔C1が形成さ
れている。鍔C1の役割は注射(注入)時に注入容器内
に薬剤容器Aを押し込むに必要な押圧力をAの底部に加
える為の指掛りである。Cの装着においては、注射針E
の下流側突出部E2が栓3を刺通して注射液の流通路を
確保する。
Eが装着されると共に、Cの下流端には鍔C1が形成さ
れている。鍔C1の役割は注射(注入)時に注入容器内
に薬剤容器Aを押し込むに必要な押圧力をAの底部に加
える為の指掛りである。Cの装着においては、注射針E
の下流側突出部E2が栓3を刺通して注射液の流通路を
確保する。
【0014】本発明の装置が輸送状態から、収容された
薬剤と溶解液とを用いて注射(注出)可能な段階に到達
するまでに経由する各段階の操作を図3及び図4に基づ
いて説明する。
薬剤と溶解液とを用いて注射(注出)可能な段階に到達
するまでに経由する各段階の操作を図3及び図4に基づ
いて説明する。
【0015】図3のは本発明の用時溶解可能な押圧注
入型容器が製品として上市され、輸送される際の形態で
ある。この形態は図1の(a) に相当する形態の縦断面
[図2の(a)] に相当する。この状態から図3ので
は、先ず薬剤容器Aの下流側部分A1、特に底部を押圧
してA内に嵌装されている栓1の中央付近が下流側穿刺
針23によって刺通される様にし、栓1の上流端を連結
中筒2の重積部21の上流端壁22に当接させる。
入型容器が製品として上市され、輸送される際の形態で
ある。この形態は図1の(a) に相当する形態の縦断面
[図2の(a)] に相当する。この状態から図3ので
は、先ず薬剤容器Aの下流側部分A1、特に底部を押圧
してA内に嵌装されている栓1の中央付近が下流側穿刺
針23によって刺通される様にし、栓1の上流端を連結
中筒2の重積部21の上流端壁22に当接させる。
【0016】次に薬剤容器A底部を更に押圧すると、図
3のに示される様に、上流側穿刺針51が溶解液容器
B内に嵌装された栓4の中心部付近を刺通して図3の
に到る。その結果、両容器内が連通する。薬剤容器Aの
底部を更に押圧して栓4を溶解液容器B内に進入させる
ことにより、溶解液を穿刺針内の流通路経由で薬剤容器
A中に流入させる。この際に本発明の装置を天地返しし
て溶解液容器Bを上方に位置させると、薬剤容器Aへの
溶解液の流入が容易になる。溶解液が例えば粘性のもの
又は高密度のものである場合には天地返しが特に有益で
ある。
3のに示される様に、上流側穿刺針51が溶解液容器
B内に嵌装された栓4の中心部付近を刺通して図3の
に到る。その結果、両容器内が連通する。薬剤容器Aの
底部を更に押圧して栓4を溶解液容器B内に進入させる
ことにより、溶解液を穿刺針内の流通路経由で薬剤容器
A中に流入させる。この際に本発明の装置を天地返しし
て溶解液容器Bを上方に位置させると、薬剤容器Aへの
溶解液の流入が容易になる。溶解液が例えば粘性のもの
又は高密度のものである場合には天地返しが特に有益で
ある。
【0017】溶解液の移動が終了した時点(図4の)
で薬剤容器を十分に振って薬剤を溶解させる。溶解に必
要な措置を施した後に本発明の装置(用時溶解可能な押
圧注入型容器)上流端に注射針を装着すべく、注射針E
を有する注射針支持部材Cを薬剤容器Aの上流区域A2
の外側に嵌装する(図4の)。
で薬剤容器を十分に振って薬剤を溶解させる。溶解に必
要な措置を施した後に本発明の装置(用時溶解可能な押
圧注入型容器)上流端に注射針を装着すべく、注射針E
を有する注射針支持部材Cを薬剤容器Aの上流区域A2
の外側に嵌装する(図4の)。
【0018】これで注射(注入)の用意が完了したの
で、注射針を治療対象の所定部位に刺通し、薬剤容器A
を更に押し下げて薬剤容器A内に調製された注射液(注
入剤)を治療対象内に送り込むと、図4のの状態に到
る。
で、注射針を治療対象の所定部位に刺通し、薬剤容器A
を更に押し下げて薬剤容器A内に調製された注射液(注
入剤)を治療対象内に送り込むと、図4のの状態に到
る。
【0019】本発明の用時溶解可能な押圧注入型容器の
別態様として、他の有用な例を図面に基いて次に説明す
る。本発明の装置の別態様は図5の(a)及び(b)に示され
た形態で製品として出荷され、輸送及び貯蔵等の段階に
供される。
別態様として、他の有用な例を図面に基いて次に説明す
る。本発明の装置の別態様は図5の(a)及び(b)に示され
た形態で製品として出荷され、輸送及び貯蔵等の段階に
供される。
【0020】図5の(a) は本発明の用時溶解可能な押圧
注入型容器が製品として出荷され、輸送されて医療機関
に受け入れられ、貯蔵される状態又は使用段階へ供給さ
れる際の形態の中でその注射針方向からの見取り図であ
り、図5の(b) はその側面方向からの見取り図である。
注入型容器が製品として出荷され、輸送されて医療機関
に受け入れられ、貯蔵される状態又は使用段階へ供給さ
れる際の形態の中でその注射針方向からの見取り図であ
り、図5の(b) はその側面方向からの見取り図である。
【0021】図6は図5の(b)の状態を示す模式的縦断
面図である。図5の(a) において6は本発明の装置にお
けるロック部材、B3は張出し部(鍔状部)、Dは保護
筒、D1は保護筒の上流端拡大径区域を表わす。
面図である。図5の(a) において6は本発明の装置にお
けるロック部材、B3は張出し部(鍔状部)、Dは保護
筒、D1は保護筒の上流端拡大径区域を表わす。
【0022】図6においてAは薬剤容器であって溶解さ
れるべき薬剤を収容し、有底で通常は円筒状の器であ
る。Aは保護筒Dに収容されている。DはAと相似形で
あれば収容の目的には十分である。しかし、Dの上流端
区域には拡大径区域D1が設けられ、その内壁には凹部
D2(凹窩及び溝の総称)が設けられている。
れるべき薬剤を収容し、有底で通常は円筒状の器であ
る。Aは保護筒Dに収容されている。DはAと相似形で
あれば収容の目的には十分である。しかし、Dの上流端
区域には拡大径区域D1が設けられ、その内壁には凹部
D2(凹窩及び溝の総称)が設けられている。
【0023】Aの下流端区域A1の器内には凸状縦断面
の栓1が凸部を上流側に向けて摺動可能に嵌装されてお
り、Aの上流端区域A2の内壁に密接して連結中筒2が
嵌装されている。連結中筒2の嵌装区域は重積構造に成
形されている。即ち、連結中筒2の下流端は一旦軸方向
へ屈曲した後に上流側へ折返されて重積部21を形成す
る。21は上流端で再び軸方向に屈曲して支持壁22と
なり、その中心部から下流側穿刺針23が下流側へ細管
状に立ち上がる。23が連結中筒2と一体成形品である
必要は無い。23の内部には流通路24が設けられてい
る。連結中筒2の軸側に形成された重積部21には前掲
の凸型縦断面の栓1の突出部11が嵌入され得る。
の栓1が凸部を上流側に向けて摺動可能に嵌装されてお
り、Aの上流端区域A2の内壁に密接して連結中筒2が
嵌装されている。連結中筒2の嵌装区域は重積構造に成
形されている。即ち、連結中筒2の下流端は一旦軸方向
へ屈曲した後に上流側へ折返されて重積部21を形成す
る。21は上流端で再び軸方向に屈曲して支持壁22と
なり、その中心部から下流側穿刺針23が下流側へ細管
状に立ち上がる。23が連結中筒2と一体成形品である
必要は無い。23の内部には流通路24が設けられてい
る。連結中筒2の軸側に形成された重積部21には前掲
の凸型縦断面の栓1の突出部11が嵌入され得る。
【0024】連結中筒2の上流端区域25の外壁に設け
られた凹部26にはロック部材6が嵌着されている。薬
剤容器Aの上流端付近外壁に接して溶解液容器Bの外管
部B6が嵌装されている。溶解液容器Bは通常はガラス
で形成された無底の二重壁筒状体で、その上流端区域に
おいて絞られて容器の頸部B2に終わっている。B2中
心の口部には栓3が嵌着されて水密性を保っている。溶
解液容器B(内管)の内部には凸型縦断面の栓4が凸部
41を下流側に向けて水密性を保ちながら摺動可能に嵌
装され、容器B内で栓4よりも上流側には溶解液が収容
されている。
られた凹部26にはロック部材6が嵌着されている。薬
剤容器Aの上流端付近外壁に接して溶解液容器Bの外管
部B6が嵌装されている。溶解液容器Bは通常はガラス
で形成された無底の二重壁筒状体で、その上流端区域に
おいて絞られて容器の頸部B2に終わっている。B2中
心の口部には栓3が嵌着されて水密性を保っている。溶
解液容器B(内管)の内部には凸型縦断面の栓4が凸部
41を下流側に向けて水密性を保ちながら摺動可能に嵌
装され、容器B内で栓4よりも上流側には溶解液が収容
されている。
【0025】溶解液容器B(内管)の下流端内縁B1に
は下流側向かって拡く傾斜面が形成されている。該溶解
液容器Bの下流端区域の内壁に接して上流側穿刺針保持
筒5の上流端区域54が嵌装され、該区域にある突部
(突起及び突条の総称)53が上記傾斜面に当接して上
流側穿刺針保持筒5が溶解液容器(内管)B内へ進入す
ることを抑制している。突部53は2個以上設けられて
いても差し支えない。
は下流側向かって拡く傾斜面が形成されている。該溶解
液容器Bの下流端区域の内壁に接して上流側穿刺針保持
筒5の上流端区域54が嵌装され、該区域にある突部
(突起及び突条の総称)53が上記傾斜面に当接して上
流側穿刺針保持筒5が溶解液容器(内管)B内へ進入す
ることを抑制している。突部53は2個以上設けられて
いても差し支えない。
【0026】上流側穿刺針保持筒5の縦断面形状は通常
H型基体の軸上に上流側穿刺針51が上流側に立ち上が
る形状に作成されている。51が上流側穿刺針保持筒5
と一体成形品である必要は無い。上流側穿刺針保持筒5
の下流端支持壁よりも下流の区域55の内壁には凹部5
6が設けられ、該内壁に接して嵌装された連結中筒重積
部22の外壁に設けられた突部(突起及び突条の総称)
が凹所56に嵌入する。上流側穿刺針51の内部には流
通路52が設けられている。流通路52と前記の流通路
24とは可能な限り同一軸上に設置する。流通路24及
び52はそれぞれ2本以上からなっていても良い。
H型基体の軸上に上流側穿刺針51が上流側に立ち上が
る形状に作成されている。51が上流側穿刺針保持筒5
と一体成形品である必要は無い。上流側穿刺針保持筒5
の下流端支持壁よりも下流の区域55の内壁には凹部5
6が設けられ、該内壁に接して嵌装された連結中筒重積
部22の外壁に設けられた突部(突起及び突条の総称)
が凹所56に嵌入する。上流側穿刺針51の内部には流
通路52が設けられている。流通路52と前記の流通路
24とは可能な限り同一軸上に設置する。流通路24及
び52はそれぞれ2本以上からなっていても良い。
【0027】Eは注射針、E1はその鞘管である。注射
針Eはその根元において注射針保持冠E3の中心に把持
されると共に、その根元よりも下流側にも突出してE2
を形成している。注射針保持冠E3はその下流側内壁で
溶解液容器B上流端の頸部B2に冠せられている。注射
針保持冠E3の内壁には、溶解液容器頸部上流端の突部
を挟む様に軽度の突部E31(下流側)及びE32(上
流側)が設けられている。注射液完成までの段階では、
注射針支持冠E3は溶解液容器Bの口部張出をE31及
びE32の中間に収容して装着されている。
針Eはその根元において注射針保持冠E3の中心に把持
されると共に、その根元よりも下流側にも突出してE2
を形成している。注射針保持冠E3はその下流側内壁で
溶解液容器B上流端の頸部B2に冠せられている。注射
針保持冠E3の内壁には、溶解液容器頸部上流端の突部
を挟む様に軽度の突部E31(下流側)及びE32(上
流側)が設けられている。注射液完成までの段階では、
注射針支持冠E3は溶解液容器Bの口部張出をE31及
びE32の中間に収容して装着されている。
【0028】図6の中段右半分(上流へ向かって右側)
に示された本発明の装置の接続部において、溶解液容器
Bの外管部B6の下流端区域には、部分的に透孔B31
が設けられている。また、透孔を形成しない箇所の所定
部は下流端で外側へ張出して、鍔B3を形成する。図6
の中段左半分は溶解液容器Bの外管部B6が下流端にお
いて鍔を形成しない箇所における保護筒D内への嵌装状
態を示す。この箇所においては、B6の下流端付近は外
側へ稍張出し、再びB4で軸に沿う方向へ転向して下流
側へ向かう。B6の下流端B5は軽度の突部を形成して
保護筒D上流域の拡大径部D1内壁に設けられた凹部D
2中に嵌入する。
に示された本発明の装置の接続部において、溶解液容器
Bの外管部B6の下流端区域には、部分的に透孔B31
が設けられている。また、透孔を形成しない箇所の所定
部は下流端で外側へ張出して、鍔B3を形成する。図6
の中段左半分は溶解液容器Bの外管部B6が下流端にお
いて鍔を形成しない箇所における保護筒D内への嵌装状
態を示す。この箇所においては、B6の下流端付近は外
側へ稍張出し、再びB4で軸に沿う方向へ転向して下流
側へ向かう。B6の下流端B5は軽度の突部を形成して
保護筒D上流域の拡大径部D1内壁に設けられた凹部D
2中に嵌入する。
【0029】溶解液容器Bと保護筒Dとを接続する部材
は図6中段に示されたロック部材6である。ロック部材
6は通常、平面形状C型で断面形状L型に形成されてい
る。Dの内周には適当箇所に突部が設けられ、この突部
が溶解液容器外管部B6に設けられた透孔B31から進
入して連結中筒2の上流端区域25の外壁に設けられた
凹部26に嵌入する。この嵌入によって溶解液容器Bの
外管部B6と保護筒Dとは十分にロックされる。
は図6中段に示されたロック部材6である。ロック部材
6は通常、平面形状C型で断面形状L型に形成されてい
る。Dの内周には適当箇所に突部が設けられ、この突部
が溶解液容器外管部B6に設けられた透孔B31から進
入して連結中筒2の上流端区域25の外壁に設けられた
凹部26に嵌入する。この嵌入によって溶解液容器Bの
外管部B6と保護筒Dとは十分にロックされる。
【0030】本発明の図5に例示された装置においては
注射針Eは出荷当初から装着され、その保護及び汚染防
止の目的でその外側に鞘管E1が装着されている。鞘管
E1の基部は注射針取付冠E3の上流端突出部E4に着
脱可能に嵌装されている。
注射針Eは出荷当初から装着され、その保護及び汚染防
止の目的でその外側に鞘管E1が装着されている。鞘管
E1の基部は注射針取付冠E3の上流端突出部E4に着
脱可能に嵌装されている。
【0031】この装置を医療に用いる為の手順を図7〜
9に基づいて説明する。図7において、の輸送状態で
提供されたキットから、先ずその下流側を覆う保護筒D
を取り除く。その為には溶解液容器Bの外管部B6と保
護筒Dとを軸の周囲に逆方向に回転させる。すると、B
とDとの間のロックが解放されて保護筒Dが離脱可能と
なる。
9に基づいて説明する。図7において、の輸送状態で
提供されたキットから、先ずその下流側を覆う保護筒D
を取り除く。その為には溶解液容器Bの外管部B6と保
護筒Dとを軸の周囲に逆方向に回転させる。すると、B
とDとの間のロックが解放されて保護筒Dが離脱可能と
なる。
【0032】保護筒Dを取り除くと図7のの状態に到
る。次に薬剤容器A底部を押圧すると、図6及び7に示
された凸型断面の栓1が薬剤容器A中の薬剤を押圧しな
がら上流側へ移動してその隔壁12が下流側穿刺針23
によって刺し貫かれる。更に薬剤容器A底部を押圧する
と凸型栓1の突出部11が下流側穿刺針根元の支持壁2
2に当接する。次に下流側穿刺針23及び上流側穿刺針
51が共に上流側へ移動し始めて、溶解液容器B内に摺
動可能に嵌装された栓4の突出部中心部42を刺し貫
く。その結果、両容器内が連通する。薬剤容器Aの底部
を更に押圧して上流側穿刺針保持筒5の上流端54を栓
4の基部に当接させた図7のの状態に到らせる。更に
押圧すれば、栓4が溶解液容器B内へ押し込まれて溶解
液が上流側穿刺針51内の流通路52から下流側穿刺針
23内の流通路24経由で薬剤容器A内へ流れ込む。更
に薬剤容器A底部を押圧すると、栓4の上流端面が溶解
液容器Bの上流端壁内面に当接して、溶解液の移動が完
了して図8のに到る。
る。次に薬剤容器A底部を押圧すると、図6及び7に示
された凸型断面の栓1が薬剤容器A中の薬剤を押圧しな
がら上流側へ移動してその隔壁12が下流側穿刺針23
によって刺し貫かれる。更に薬剤容器A底部を押圧する
と凸型栓1の突出部11が下流側穿刺針根元の支持壁2
2に当接する。次に下流側穿刺針23及び上流側穿刺針
51が共に上流側へ移動し始めて、溶解液容器B内に摺
動可能に嵌装された栓4の突出部中心部42を刺し貫
く。その結果、両容器内が連通する。薬剤容器Aの底部
を更に押圧して上流側穿刺針保持筒5の上流端54を栓
4の基部に当接させた図7のの状態に到らせる。更に
押圧すれば、栓4が溶解液容器B内へ押し込まれて溶解
液が上流側穿刺針51内の流通路52から下流側穿刺針
23内の流通路24経由で薬剤容器A内へ流れ込む。更
に薬剤容器A底部を押圧すると、栓4の上流端面が溶解
液容器Bの上流端壁内面に当接して、溶解液の移動が完
了して図8のに到る。
【0033】溶解液の移動が終了した時点で薬剤容器を
十分に振って薬剤を溶解させる。溶解に必要な措置を施
した後に本発明の装置(用時溶解可能な押圧注入型容
器)における注射針鞘管E1を下流側へ押圧して、溶解
液容器Bの口部張出が注射針支持冠E3内壁の突部E3
1を押退けて冠内へ進入する様にして注射針の下流側突
出部E2による栓3の刺通を行なう。この措置によっ
て、薬剤容器内に調製された注射液(注入剤)が注射
(注入)可能となる。更に薬剤容器A底部を押圧すれ
ば、注射(注入)が完了する。
十分に振って薬剤を溶解させる。溶解に必要な措置を施
した後に本発明の装置(用時溶解可能な押圧注入型容
器)における注射針鞘管E1を下流側へ押圧して、溶解
液容器Bの口部張出が注射針支持冠E3内壁の突部E3
1を押退けて冠内へ進入する様にして注射針の下流側突
出部E2による栓3の刺通を行なう。この措置によっ
て、薬剤容器内に調製された注射液(注入剤)が注射
(注入)可能となる。更に薬剤容器A底部を押圧すれ
ば、注射(注入)が完了する。
【0034】
【作用及び効果】本発明の装置においては、下流側穿刺
針23による栓1の刺通が先ず行なわれ、次に上流側穿
刺針51による栓4の刺通が行なわれること及び両容器
内の連通が達成されることが重要である。勿論、それ以
前の輸送等の段階において薬剤容器Aの突入又は溶解液
容器Bの不時の進入を阻止する対策が施されていること
は図3の及び図5等から明かである。
針23による栓1の刺通が先ず行なわれ、次に上流側穿
刺針51による栓4の刺通が行なわれること及び両容器
内の連通が達成されることが重要である。勿論、それ以
前の輸送等の段階において薬剤容器Aの突入又は溶解液
容器Bの不時の進入を阻止する対策が施されていること
は図3の及び図5等から明かである。
【0035】上記の刺通時点の順序及び連通状態は連結
中筒2の下流端区域21内の重積部21の長さ(深さ)
と薬剤容器A内に嵌装された凸型断面栓1の突出部11
の長さ(高さ)、下流側穿刺針23の長さ及び栓1中心
部の隔壁12の位置の相互関係を適切に選択すること並
びに上流側穿刺針保持筒5の上流側長さ(深さ)、上流
側穿刺針51の長さ、栓4突出部41の高さ及び41中
心部に存在する隔壁42の位置相互の関係を適切に選択
することよって実現される。
中筒2の下流端区域21内の重積部21の長さ(深さ)
と薬剤容器A内に嵌装された凸型断面栓1の突出部11
の長さ(高さ)、下流側穿刺針23の長さ及び栓1中心
部の隔壁12の位置の相互関係を適切に選択すること並
びに上流側穿刺針保持筒5の上流側長さ(深さ)、上流
側穿刺針51の長さ、栓4突出部41の高さ及び41中
心部に存在する隔壁42の位置相互の関係を適切に選択
することよって実現される。
【0036】同様に、図1及び5に例示された本発明の
装置が輸送段階、貯蔵段階等の使用以前の段階において
は不時の進入が生じない様にする為には、上流側穿刺針
保持筒5の上流端区域54外壁に設けられた突部53が
溶解液容器Bの下流端内縁B1に設けられた斜面[下流
側に向かって開く斜面(正立円錐形)]に当接して係止
される必要がある。その係止を確保する措置として、図
3では状態の様な包囲固定手段Fが施されている。固
定手段Fは各種の形状及び構造を採り得るが、通常は両
端が閉塞された筒型容器であって長軸を含む面で2分割
可能な形状でその内壁に装置固定用の各種突起又は突条
等が設けられたものである。他の例としては、図3にお
ける上流側の約半分が筒状で下流側の残部が枠状、帯状
等の可撓形状のものが挙げられる。この形状において、
筒状部の下縁は薬剤容器Aの上縁よりも下流側まで達し
ていることが固定の為には好ましい。他方、図7のに
示されたロック機構による固定が施されている場合に
も、本発明の装置が不時の作動を来す恐れは殆ど無い。
装置が輸送段階、貯蔵段階等の使用以前の段階において
は不時の進入が生じない様にする為には、上流側穿刺針
保持筒5の上流端区域54外壁に設けられた突部53が
溶解液容器Bの下流端内縁B1に設けられた斜面[下流
側に向かって開く斜面(正立円錐形)]に当接して係止
される必要がある。その係止を確保する措置として、図
3では状態の様な包囲固定手段Fが施されている。固
定手段Fは各種の形状及び構造を採り得るが、通常は両
端が閉塞された筒型容器であって長軸を含む面で2分割
可能な形状でその内壁に装置固定用の各種突起又は突条
等が設けられたものである。他の例としては、図3にお
ける上流側の約半分が筒状で下流側の残部が枠状、帯状
等の可撓形状のものが挙げられる。この形状において、
筒状部の下縁は薬剤容器Aの上縁よりも下流側まで達し
ていることが固定の為には好ましい。他方、図7のに
示されたロック機構による固定が施されている場合に
も、本発明の装置が不時の作動を来す恐れは殆ど無い。
【0037】即ち、本発明の装置は出荷時には連結中筒
2が薬剤容器Aの内側に嵌装され、Aの内側には溶解液
容器Bが嵌装された所謂テレスコピック構造であって、
相互の係止が確保される様に固定手段が更に施されてい
る。
2が薬剤容器Aの内側に嵌装され、Aの内側には溶解液
容器Bが嵌装された所謂テレスコピック構造であって、
相互の係止が確保される様に固定手段が更に施されてい
る。
【0038】本発明の装置が比較的軽い押圧力によって
操作できることも実用上は重要である。その理由は上記
の注射液調製作業が主として看護婦等の女性の手指の力
によって行なわれることにある。この点の考慮から検討
を重ねた結果、本発明者等は本発明の装置では作業者が
最初に押圧すべき薬剤容器A底面(下流端面)の面積を
その対極に位置する溶解液容器(例:バイアル瓶)Bの
底面積に対して1.2倍以上(前者/後者≧1.2/
1)、好ましくは1.4倍以上、更に好ましくは1.6倍
以上に設定することが極めて重要であることを見出し
た。
操作できることも実用上は重要である。その理由は上記
の注射液調製作業が主として看護婦等の女性の手指の力
によって行なわれることにある。この点の考慮から検討
を重ねた結果、本発明者等は本発明の装置では作業者が
最初に押圧すべき薬剤容器A底面(下流端面)の面積を
その対極に位置する溶解液容器(例:バイアル瓶)Bの
底面積に対して1.2倍以上(前者/後者≧1.2/
1)、好ましくは1.4倍以上、更に好ましくは1.6倍
以上に設定することが極めて重要であることを見出し
た。
【0039】
【発明の効果】本発明の用時溶解可能な押圧注入型容器
は次の諸種の長所を矛盾無く兼備している(特に、輸送
・貯蔵時の確保と容易な作動開始とは両立困難であっ
た): ・輸送、貯蔵その他の取扱いにおいて汚染されず、損傷
されにくく、しかも不時の作動を生じ難い。 ・使用に先立つ準備において、薬剤容器Aを平均的女性
の手指力で押圧するだけで薬剤容器Aと溶解液容器Bと
の連通が達成される。 ・作業の際に汚染、負傷、外気との接触又は液体の漏れ
出し等を生じにくい。 ・用時に可能な限り近い時点で溶解作業を行ない得るの
で、薬剤の変質等を生ずる恐れを低減できる。 ・使用後には各構成部分に容易に解体できるので、各部
分の材質に応じた分別廃品処理に供することができる。
は次の諸種の長所を矛盾無く兼備している(特に、輸送
・貯蔵時の確保と容易な作動開始とは両立困難であっ
た): ・輸送、貯蔵その他の取扱いにおいて汚染されず、損傷
されにくく、しかも不時の作動を生じ難い。 ・使用に先立つ準備において、薬剤容器Aを平均的女性
の手指力で押圧するだけで薬剤容器Aと溶解液容器Bと
の連通が達成される。 ・作業の際に汚染、負傷、外気との接触又は液体の漏れ
出し等を生じにくい。 ・用時に可能な限り近い時点で溶解作業を行ない得るの
で、薬剤の変質等を生ずる恐れを低減できる。 ・使用後には各構成部分に容易に解体できるので、各部
分の材質に応じた分別廃品処理に供することができる。
【0040】本発明の用時溶解可能な押圧注入型容器は
注射に限らず、他の注入等の目的にも使用可能である。
この場合に注射針を装着する必要は消失する。
注射に限らず、他の注入等の目的にも使用可能である。
この場合に注射針を装着する必要は消失する。
【図1】(a) は本発明の用時溶解可能な押圧注入型容器
が医療機関で使用に供される直前の段階における形状を
示す見取り図である。(b)は図1の(a)に示された本発明
の用時溶解可能な押圧注入型容器の1態様の模式的縦断
面図である。
が医療機関で使用に供される直前の段階における形状を
示す見取り図である。(b)は図1の(a)に示された本発明
の用時溶解可能な押圧注入型容器の1態様の模式的縦断
面図である。
【図2】(c)は本発明装置の1態様が図1の(b)に示され
た段階から進み、注射(注入)直前の段階に到った状態
を示す模式的縦断面図である。
た段階から進み、注射(注入)直前の段階に到った状態
を示す模式的縦断面図である。
【図3】〜は本発明の用時溶解可能な押圧注入型容
器の1態様がその提供段階から溶解液容器B内の栓4を
刺通した段階までの各過程を示す模式的縦断面図であ
る。
器の1態様がその提供段階から溶解液容器B内の栓4を
刺通した段階までの各過程を示す模式的縦断面図であ
る。
【図4】〜は本発明の用時溶解可能な押圧注入型容
器の1態様において、溶解液が薬剤容器中に流入を完了
した段階から注射終了段階までの各過程を示す模式的縦
断面図である。
器の1態様において、溶解液が薬剤容器中に流入を完了
した段階から注射終了段階までの各過程を示す模式的縦
断面図である。
【図5】(a) は本発明の用時溶解可能な押圧注入型容器
の別態様が製品として出荷、輸送及び医療機関に受け入
れられるまでの段階の形状をその注射針方向から見た見
取り図である。(b)は図5の(a)に示された本発明の用時
溶解可能な押圧注入型容器の模式的側面見取図である。
の別態様が製品として出荷、輸送及び医療機関に受け入
れられるまでの段階の形状をその注射針方向から見た見
取り図である。(b)は図5の(a)に示された本発明の用時
溶解可能な押圧注入型容器の模式的側面見取図である。
【図6】(c)は本発明の装置の別態様が図5の(b)に示さ
れた段階から進み、図7のの段階に到った状態を示す
拡大模式的縦断面図である。
れた段階から進み、図7のの段階に到った状態を示す
拡大模式的縦断面図である。
【図7】〜は本発明の装置の別態様が提供段階から
溶解液容器B内の栓4を刺通した段階までに経由する各
過程を示す模式的縦断面図である。
溶解液容器B内の栓4を刺通した段階までに経由する各
過程を示す模式的縦断面図である。
【図8】〜は本発明の装置の別態様がその内部の溶
解液が薬剤容器中に流入し終えた段階から注射終了段階
までに経由する各過程を示す模式的縦断面図である。
解液が薬剤容器中に流入し終えた段階から注射終了段階
までに経由する各過程を示す模式的縦断面図である。
【符号の説明】 A 薬剤容器 B 溶解液容器 C 注射針支持部材 D 薬剤容器に対する保護筒 E 注射針鞘管 F 包囲固定手段 1 薬剤容器中の凸状栓 2 連結中筒 3 栓 4 溶解液容器内の凸状栓 5 上流側穿刺針保持筒 A1 薬剤容器の下流区域 A2 薬剤容器上流端区域 B1 溶解液容器下流端内縁の傾斜面 B2 溶解液容器上流端口部 B3 溶解液容器下流端の鍔 B4 溶解液容器下流端区域の立上りが再度下流側へ転
向する箇所 B5 溶解液容器下流端の外側向け突部 B6 溶解液容器Bの外管 C1 注射針支持部材下流端の鍔 D1 保護筒上流端区域の拡大径区域 D2 保護筒上流端区域内壁の凹部 E1 注射針の鞘管 E2 注射針の下流側突出部 E3 注射針取付冠 E4 注射針取付冠の上流側突出部 11 薬剤容器中の凸状栓の突出部 21 連結中筒重積部 22 下流側穿刺針根元の支持壁 23 下流側穿刺針 24 下流側穿刺針内の流通路 25 連結中筒上流端区域 26 連結中筒上流端区域外壁の凹部 27 連結中筒中段部外壁の突部 41 溶解液容器内の凸状栓突出部 42 凸型栓突出部内の隔壁 51 上流側穿刺針 52 上流側穿刺針内の流通路 53 上流側穿刺針保持筒外壁の突部 54 上流側穿刺針保持筒の上流端区域 55 上流側穿刺針保持筒下流端区域内壁の突部 56 上流側穿刺針保持筒下流端区域内壁の凹部 B31 溶解液容器外管下流の透孔 E31 注射器取付冠内壁の下流側突部 E32 注射器取付冠内壁の上流側突部
向する箇所 B5 溶解液容器下流端の外側向け突部 B6 溶解液容器Bの外管 C1 注射針支持部材下流端の鍔 D1 保護筒上流端区域の拡大径区域 D2 保護筒上流端区域内壁の凹部 E1 注射針の鞘管 E2 注射針の下流側突出部 E3 注射針取付冠 E4 注射針取付冠の上流側突出部 11 薬剤容器中の凸状栓の突出部 21 連結中筒重積部 22 下流側穿刺針根元の支持壁 23 下流側穿刺針 24 下流側穿刺針内の流通路 25 連結中筒上流端区域 26 連結中筒上流端区域外壁の凹部 27 連結中筒中段部外壁の突部 41 溶解液容器内の凸状栓突出部 42 凸型栓突出部内の隔壁 51 上流側穿刺針 52 上流側穿刺針内の流通路 53 上流側穿刺針保持筒外壁の突部 54 上流側穿刺針保持筒の上流端区域 55 上流側穿刺針保持筒下流端区域内壁の突部 56 上流側穿刺針保持筒下流端区域内壁の凹部 B31 溶解液容器外管下流の透孔 E31 注射器取付冠内壁の下流側突部 E32 注射器取付冠内壁の上流側突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土 井 憲 豪 埼玉県朝霞市根岸台7−25−11 (72)発明者 幾 田 尚 人 埼玉県大宮市土呂町1−6−6 大宮土呂 駅前ハイツ507号
Claims (2)
- 【請求項1】 溶解用薬剤を収容して器内に栓が嵌入さ
れた薬剤容器、薬剤容器内の栓の凸部外壁に下流端区域
で嵌合する重積部を有する連結中筒であって、その重積
部が該筒の下流端で上流側へ折返す形で形成されるに続
き再び下流方向へ反転して下流側穿刺針に到る連結中
筒、連結中筒の上流端区域内壁に接して下流端区域が嵌
装された溶解液容器であって、その上流端区域に設けら
れた口部には栓が嵌着され、該器内には栓が摺動可能に
嵌装され、器内の栓よりも上流側区域に溶解液が収容さ
れると共に、その下流端区域内壁に接して上流側穿刺針
保持筒の上流端区域が嵌装され、該上流側穿刺針保持筒
の下流端区域内壁には連結中筒の重積部外壁が脱離困難
に嵌着されており、上流側穿刺針と下流側穿刺針との内
部流通路が相互に連通し、薬剤容器の底面積に対する溶
解液容器の断面積の比が前者/後者≧1.2 /1である
ことを特徴とする用時溶解可能な押圧注入型容器。 - 【請求項2】 溶解液容器の下流端内縁が下流側に拡く
傾斜を有すると共にその内壁に接して嵌装された上流側
穿刺針保持筒の上流端区域外壁に設けられた突部が前記
傾斜面に当接して進入を抑止する請求項1に記載の用時
溶解可能な押圧注入型容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3335602A JPH05146511A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 用時溶解可能な押圧注入型容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3335602A JPH05146511A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 用時溶解可能な押圧注入型容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05146511A true JPH05146511A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18290422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3335602A Pending JPH05146511A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 用時溶解可能な押圧注入型容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05146511A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009534056A (ja) * | 2006-04-18 | 2009-09-24 | チョンシャン ボータイ ファーマシューティック インストゥルメンツ カンパニーリミテッド | 無菌混合薬剤注射器 |
-
1991
- 1991-11-25 JP JP3335602A patent/JPH05146511A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009534056A (ja) * | 2006-04-18 | 2009-09-24 | チョンシャン ボータイ ファーマシューティック インストゥルメンツ カンパニーリミテッド | 無菌混合薬剤注射器 |
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