JPH05146445A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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Publication number
JPH05146445A
JPH05146445A JP3310787A JP31078791A JPH05146445A JP H05146445 A JPH05146445 A JP H05146445A JP 3310787 A JP3310787 A JP 3310787A JP 31078791 A JP31078791 A JP 31078791A JP H05146445 A JPH05146445 A JP H05146445A
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JP
Japan
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ultrasonic
transmission
transducer
transducers
reception
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Application number
JP3310787A
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English (en)
Inventor
Takanobu Uchibori
孝信 内堀
Hiroshi Sasaki
博 佐々木
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Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05146445A publication Critical patent/JPH05146445A/ja
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  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、診断対象物以外の超音波減衰
率の変化による画像への影響を軽減し、S/N比を抑
え、且つ分解能の良好な超音波画像を得ることができる
超音波診断装置を提供することである。 【構成】本発明に係る複数の振動子が併設してなる超音
波探触子から被検体内に超音波を送受信して得られるエ
コー信号を用いてその被検体の超音波断層情報を得る超
音波診断装置は、前記複数の振動子の中の単一の振動子
毎に超音波を送信し、且つそれら送信毎に前記複数の振
動子の中の所定の振動子により受信し受信信号を検出す
る信号強度検出器22と、その送信毎に検出する受信信
号が所定の閾値を越えるときの送信を行った振動子を選
択し、その選択した振動子を前記超音波断層像情報を得
るときの送信時の送信振動子とする開口制御器23とを
具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体に対して超音波
ビームを走査して超音波断層画像を得る超音波診断装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、被検体内に超音波ビ
ームを送信し、音響インピーダンスの境界部分で反射す
る超音波反射波を受信して、その受信信号を用いて超音
波断層像等を得るものである。具体的には、送信時には
複数の圧電振動子を並設してなる超音波探触子の各振動
子への励振信号を各振動子の幾何学的位置情報および所
望の送信方向に基づく所定遅延時間を与えながら供給す
ることにより超音波ビームを送信し、受信時にはその所
定遅延時間と同じ遅延時間を各振動子が受信した受信信
号に与えることにより、整相加算処理を行って、超音波
断層像等を得る。
【0003】このとき、送信時に励振し受信時に取込む
振動子の数や範囲等、すなわち開口の大きさはプローブ
の種類、使用する周波数又は集束点の深度等に基づいて
予めプローブ固有に設定されており、同条件下ではその
開口の大きさは一定であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同一のプロー
ブから超音波を送受信する場合であっても、超音波ビー
ムを走査する関係上、診断部位によってはプローブの振
動子配列範囲で移動する超音波送受信位置によっては、
診断対象物以外に関わる超音波減衰率が変化してしま
い、肝心の診断対象物からの受信信号の強度等に影響す
る場合がある。これは、その超音波送受信位置に対峙す
る生体内の診断対象物以外の超音波減衰率は一定ではな
いことによる。例えば、経頭蓋骨的に診断対象物である
頭蓋内を診断するような場合には、骨の薄い部分(超音
波減衰率の低い部分)を介して送信された超音波はその
骨を十分通過し診断対象物に到達し易いが、骨の厚い部
分(超音波減衰率の高い部分)を介して送信された超音
波はその骨の厚さにより該超音波エネルギーが十分減衰
され診断対象物に到達しずらくなる。
【0005】そのため、骨の薄い部分を介して超音波を
送受信して得た受信信号の強度と、骨の厚い部分を介し
て超音波を送受信して得た受信信号の強度とは、たとえ
同じ反射体から反射してきた受信信号であっても、同一
とはならず、画像化したときに同一物であるとの判断が
容易でない。
【0006】また、骨の厚い部分を介して超音波を送受
信して得た受信信号は、該骨で十分な減衰を受けること
により、ノイズとみなす程度まで微弱化されるため、結
果的にノイズが増加することとなり、S/N比が低下す
ることとなる。なお、受信信号がノイズとみなされない
程度となるように、振動子への印加電圧を増加し超音波
の送信強度を増大すれば、S/N比の低下は防止するこ
とができるが、これは、超音波診断装置の音響出力が、
規格、例えば国際規格であれば時間平均値で最大100mW/
cm以下に制限されているために不可である。
【0007】さらに、骨の厚さ変化の著しい部分を超音
波を通過する際に、その超音波の位相が歪められるた
め、その部分を介して得た受信信号に基づいて画像化し
たときには該画像の分解能は低下してしまう。
【0008】そこで本発明の目的は、診断対象物以外の
超音波減衰率の変化による画像への影響を軽減し、S/
N比を抑え、且つ分解能の良好な超音波画像を得ること
ができる超音波診断装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る複数の振動
子が併設してなる超音波探触子から被検体内に超音波を
送受信して得られるエコー信号を用いてその被検体の超
音波断層情報を得る超音波診断装置は、前記複数の振動
子の中の所定領域に含まれる振動子を選択しその選択し
た振動子のみを送信駆動対象又は受信対象とし超音波を
送信又は受信することとする選択手段を具備することを
特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係る超音波診断装置によれば、複数の
振動子の中の所定領域に含まれる振動子を選択し、超音
波断層像情報を得るときには、複数の振動子の中の所定
領域に含まれる振動子を選択しその選択した振動子のみ
を送信駆動対象又は受信対象とし超音波を送信又は受信
することとにより、送信時又は受信時に関して診断対象
物以外の超音波減衰率の変化による画像への影響を軽減
することができる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0012】図1は本発明一実施例に係る超音波診断装
置の概略的な構成を示すブロック図であり、図2は図1
に示した超音波探触子に備えられている複数の振動子配
列の一例を示す図である。
【0013】本実施例に係る超音波診断装置は図示しな
いシステムコントローラをシステム全体の制御中枢とし
て、超音波探触子11、走査系12、Bモード処理系1
3、画像表示部15を有している。なお、本装置の走査
方式は、セクタ電子走査法を採用するものとするが、も
ちろん他の走査方式例えばリニア電子走査法であっても
よい。ここで、以下の説明においては、実際に超音波断
層画像を得るために行う超音波送受信動作を「本動作」
と称するものとし、詳細は後述するがその本動作時の超
音波送受信の開口の大きさ(駆動振動子幅)を決定する
ため、その本動作の前に行う超音波送受信動作を「事前
動作」と称するものとする。
【0014】まず、本発明の特徴部分である信号強度検
出器22と開口制御器23とを除く従来装置と同様の構
成部分について簡単に説明し、その後、信号強度検出器
22と開口制御器23について説明するものとする。
【0015】超音波探触子11は、複数の圧電振動子を
並設してなり、これらの振動子により被検体Pに対して
超音波パルスを送受信する。ここで、振動子配列は、説
明の便宜上、図2に示したように、10個の振動子T1
〜T10からなるものとする。なお、従来装置であれば超
音波ビーム送信動作においては、これら10個の振動子
1 〜T10全てを所定の遅延時間を与えながら駆動する
ことになる。
【0016】走査系12は、基準発振器16、パルサ1
7、プリアンプ18、ディレイライン19、加算器2
0、信号強度検出器22、開口制御器23とを備えてい
る。この走査系12において、基準発振器16は超音波
送信のための基準発振を行い基準信号(パルス)をディ
レイライン19へ出力する。ディレイライン19はこの
基準信号を入力し、この基準信号に対し、所定の方向へ
超音波ビームを集束させるべく振動子毎の所定遅延時間
を与え、この遅延基準信号をパルサ(送信回路)17へ
送出する。パルサ17は、ディレイライン19から受け
た遅延基準信号に基づき超音波探触子11の各々の振動
子T1 〜T10を駆動する。
【0017】このような走査系12により超音波探触子
11の各振動子T1〜T10が送信駆動されると、超音波
探触子11から被検体P内に超音波ビームが送信され
る。そして、その超音波ビームは被検体P内の音響イン
ピーダンスの境界部分で反射する。その反射波は、超音
波探触子11の各振動子T1 〜T10毎に受信され、それ
ぞれ電気的な受信信号(エコー信号)に変換される。
【0018】プリアンプ18は、その各振動子T1 〜T
10毎の受信信号を所定のレベルまで増幅し、増幅された
受信信号をディレイライン19へ出力する。ディレイラ
イン19は、それら受信信号それぞれに、送信時に与え
た遅延時間を基に戻すような遅延時間を与える。加算器
20は、ディレイライン19を介した各振動子T1 〜T
10毎の受信信号を整相加算し、その整相加算された受信
信号をBモード処理系13へ出力する。
【0019】Bモード処理系13は、検波器21を備え
ていて、検波器21は図示しない対数増幅器、包絡線検
波回路、A/D変換器を備えていて、前記システムコン
トローラの制御下で次のような処理を行う。即ち、Bモ
ード処理系13の検波器21において、対数増幅器は、
走査系12の加算器20から受けた受信信号を対数増幅
し、包絡線検波回路へ送出する。包絡線検波回路は、対
数増幅器より受けた受信信号について包絡線を検波し、
この検波出力をA/D変換器へ送出する。このようにA
/D変換器において包絡線検波回路からの検波出力をデ
ィジタル信号に変換し、ディジタル信号としてBモード
像データを画像表示部15へ出力することになる。
【0020】画像表示部15は、Bモード処理系13か
らBモード像データを入力し、画像表示部15のDSC
(ディジタル・スキャン・コンバータ)34はBモード
像データをモニタ39の表示走査方式に応じた順序で出
力し、D/A変換器38はその出力をアナログ信号に変
換し、モニタ39はBモード像(超音波断層画像)を表
示する。
【0021】次に、信号強度検出器22と開口制御器2
3について説明する。この信号強度検出器22と開口制
御器23は、本動作の前の事前動作において、本動作の
開口の大きさを決定する。ここで、開口の大きさとは、
送信時の駆動振動子の幅又は受信時の受信振動子の幅を
いう。なお、送信時の駆動振動子の幅を「送信開口の大
きさ」と、受信時の駆動振動子の幅を「受信開口の大き
さ」と称するものとする。信号強度検出器22と開口制
御器23は、送信時又は受信時に全ての振動子T1 〜T
10を用いて行うことに限定することなく、適宜、送信又
は受信に最適な振動子(駆動振動子又は受信振動子)だ
けを選択し、送信開口の大きさ又は受信開口の大きさを
決定するものである。
【0022】信号強度検出器22は、ディレイライン1
9からの各振動子T1 〜T10毎の受信信号を入力し、送
信開口の大きさを決定する時にはそれら受信信号の合計
受信信号の強度について検出し、一方、受信開口の大き
さを決定する時には各振動子T1 〜T10毎の受信信号の
強度についてそれぞれ検出する。そして、この検出結果
を開口制御器23へ供給する。ここで信号強度について
説明する。何をもって信号強度とするかについては、図
6に示す定義、あるいは図7に示す定義のいずれを採用
してもよい。図6はある受信信号の波形の振幅変化につ
いて時間軸上で示した図である。図6に示す定義とは、
一点鎖線で示したゲートt0 t1 の範囲内における最
大振幅値Fmax を該受信信号の信号強度とする定義であ
る。これに対し、図7に示す定義とは、同様に一点鎖線
で示したゲートt0 t1 の範囲内における振幅変化の
積算値(斜線領域)を該受信信号の信号強度とする定義
である。
【0023】開口制御器23は、信号強度検出器22か
らの検出結果を用いて、送信開口の大きさ又は受信開口
の大きさを決定し(駆動振動子又は受信振動子を選択
し)、本動作の送信時にその送信開口の大きさ、具体的
には本動作の送信時に超音波送信駆動する振動子はいず
れであるかの情報をパルサ17へ出力するとともに、本
動作の受信時にその受信開口の大きさ、具体的には本動
作の受信時にいずれの振動子が受信した受信信号を採用
するかの情報をプリアンプ18へ出力する。なお、送信
開口の大きさ又は受信開口の大きさを決定する方法は、
該受信信号の信号強度が一定レベルに達しているか否か
を判断することにより行うが、詳細は以下に示す作用説
明で述べる。
【0024】次に、本実施例装置の作用について説明す
る。なお、本作用説明では、送信開口の大きさおよび受
信開口の大きさの決定動作の説明を先に述べ、そしてそ
の決定した送信開口の大きさおよび受信開口の大きさを
用いた本動作について説明する。
【0025】まず、送信開口の大きさおよび受信開口の
大きさの決定動作について説明する。この送信開口の大
きさおよび受信開口の大きさの決定動作は、本動作の前
に実施する。
【0026】まず、送信開口の大きさの決定動作につい
て説明する。図3は送信開口の大きさの決定について説
明する図である。送信開口の大きさの決定において、振
動子T1 〜T10の中の1の振動子から送信された超音波
の反射波を全ての振動子T1〜T10で受信し、各受信信
号の信号強度の合計値(受信信号強度合計)を該超音波
を送信した振動子に固有の検出値であるとする。この検
出を全ての振動子T1〜T10について行い、全ての振動
子T1 〜T10それぞれの検出値を求める。なお、この検
出値が、十分低い場合、すなわち一定の閾値Th1に達
しない場合には、その検出値を得るために超音波を送信
した振動子に対峙する被検体内の超音波減衰率が非常に
高い(例えば、頭蓋骨が厚い)ことを示しており、該振
動子による超音波送信効率は非常に悪いことを意味して
おり、本動作の送信時においては該振動子からは、超音
波を送信しない、すなわち該振動子へは駆動信号を与え
ない(駆動電圧を印加しない)こととする。図3におい
て、本動作の送信時に駆動しない振動子は振動子T1
2 ,T9 ,T10であり、逆に駆動する振動子、すなわ
ち送信開口の大きさ(送信開口範囲)HT を決定する振
動子は振動子T3 ,T4 ,T5 ,T6 ,T7 ,T8 であ
る。なお、一定の閾値Th1 は、振動子T1〜T10それ
ぞれの検出値を比較しその最大値から一定レベル(20
db)低下した値とするが、実験値に基づいて予め設定し
ておいてもよいし、その設定値に限定されることなく必
要に応じて自由に変更することができるようにしてもよ
い。
【0027】このように送信開口を限定することによ
り、超音波の送信エネルギーを効率よく使用することが
できる。すなわち従来説明で述べたように、超音波診断
装置の音響出力は国際規格等で制限されていることか
ら、全ての振動子へ分散していいた印加電圧を、送信開
口に含まれる振動子に集中的に使用することができるた
めである。この効果は、図5に示した通りである。図5
において、実線は従来の全ての振動子によって超音波を
送信した場合の各振動子毎の受信信号の強度について示
しており、一方、点線は本実施例装置を用いて、送信時
の開口範囲を制御し、効率的な送信によって得られる各
振動子毎の受信信号の強度について示している。前者の
場合には、ノイズレベルNL以下の信号が存在するが、
後者の場合には全ての受信信号はノイズレベルNLを越
えるものとなり、あるいは少なくともノイズレベルNL
以下の信号が減少することとなり、S/N比を向上させ
ることができる。
【0028】次に、受信開口の大きさの決定動作につい
て説明する。図4は受信開口の大きさの決定について説
明する図である。受信開口の大きさの決定において、全
ての振動子T1 〜T10から所定の集束点(通常は、全開
口範囲の中心点からの垂線上の一点)へ向けて送信され
た超音波ビームの反射波を振動子T1 〜T10で受信し、
各振動子T1 〜T10が受信した受信信号の信号強度を検
出値とし、その検出値が、十分低い場合、すなわち一定
の閾値Th2 に達しない場合には、その検出値に対応す
る振動子と前記集束点との間の被検体内の超音波減衰率
が非常に高い(例えば、頭蓋骨が厚い)ことを示してお
り、該振動子による超音波受信効率は非常に悪いことを
意味しており、本動作の受信時においては該振動子で受
信した受信信号は用いないこととする。図4において、
本動作の受信時に使用しない受信信号の振動子は振動子
1 ,T2 ,T3 ,T4 ,T5 ,T10であり、逆に使用
する受信信号は閾値Th2 を越えた信号強度を得た振動
子(受信振動子)T6 ,T7 ,T8 、T9 である。すな
わち受信開口の大きさ(受信開口範囲)HR を決定する
振動子は、振動子T6 ,T7 ,T8 、T9 である。な
お、一定の閾値Th2は、振動子T1 〜T10それぞれの
検出値を比較しその最大値から一定レベル(20db)低
下した値とするが、実験値に基づいて予め設定しておい
てもよいし、その設定値に限定されることなく必要に応
じて自由に変更することができるようにしてもよい。
【0029】ここで、例外的な送信又は受信開口範囲の
決定方法について説明する。図3や図4に示したように
信号強度が送信又は受信開口範囲内で連続的に繋がる場
合には、その開口範囲はそのまま閾値に対する上下によ
り決定すればよいが、図8に示したように連続的に繋が
らない場合には、次のように開口範囲を決定する。すな
わち、閾値を越える信号強度を得た振動子に両側を挟ま
れた閾値を越えない信号強度を得た振動子も、駆動振動
子あるいは受信振動子とみなすこととし、開口範囲は常
に連続した振動子配列の範囲となるようにする。図8の
場合には、振動子T5 およびT7 を含めて、振動子T3
〜T8 からなる開口範囲Hとする。このように開口範囲
を常に連続した振動子配列の範囲とする理由は、その開
口範囲で隣接する振動子を駆動しないこととすると、非
常に送受信動作の遅延時間の設定が複雑になるととも
に、得られる超音波画像の解像度が低下することを防止
するためである。
【0030】次に、以上のように決定した送信開口範囲
T および受信開口範囲HR に基づいて送信時の駆動振
動子および受信時の受信振動子を制御した本動作につい
て説明する。本動作においては、パルサ17は事前動作
で得られた送信開口範囲HTの情報を受けて、その送信
開口範囲HT に含まれる振動子だけに励振電圧を印加す
るべく、印加動作を行う。なお、この励振電圧の合計値
を一定のまま、全振動子数に対する送信振動子数の割合
に応じて各振動子に印加する励振電圧を増加することと
する。また、受信時には、プリアンプ18は事前動作で
得られた受信開口範囲HR の情報を受けて、その受信開
口範囲HR に含まれる振動子が受信した受信信号だけを
増幅するとともに、それ以外の振動子が受信した受信信
号を取り込まないようにする。
【0031】以上のように、本実施例に係る超音波診断
装置によれば、本動作における送信動作および受信動作
を効率のよい振動子だけで行うことができ、さらに、国
際規格等の制限下においては最大限送信エネルギーを活
用することができ、その結果、S/N比を抑え、且つ分
解能の良好な超音波画像を得ることができる。
【0032】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ことなく、種々変形して実施例可能である。例えば、上
記実施例説明においては開口範囲の決定動作は、本動作
の前に行うこととしているが、数フレームに一度行うよ
うにしてもよいし、オペレータが指示した時にだけおこ
なうこととしてもよい。また、受信信号の信号強度は、
その受信信号の所定のゲートにおける最大値又は積算値
としているが、複数回の送信毎に得られた信号強度の平
均値としてもよい。また、上記実施例では、送信開口範
囲および受信開口範囲を求め、本動作において各開口範
囲を用いて送信/受信を行っているが、いずれか一方の
開口範囲を求め本動作時に活用することとしてもよい。
また、その一方の開口範囲、例えば送信開口範囲だけを
求めその送信開口範囲を本動作の送信時および受信時に
活用するととしてもよい。
【0033】さらに、上記実施例では、送信開口範囲お
よび受信開口範囲の判断を閾値との比較により自動的に
行っていたが、この判断をオペレータによることとして
もよい。この場合には、図3および図4に示した信号強
度の波形をモニタ上に表示し、オペレータがこの波形を
見ながら開口範囲に含まれる振動子を選択することとす
る。
【0034】また、送信開口決定動作時において、上記
実施例では、全ての振動子を送信駆動対象として1振動
子毎に順番に送信し該送信振動子の送信効率を別時間で
求めているが、複数の振動子、例えば3つの振動子を1
グループとしてグループ単位で同時に送信し該クループ
毎に送信効率を求めることとしたり、全ての振動子の中
から抽出した幾つかの振動子のみについて送信駆動し該
送信振動子のみの送信効率を求め該送信効率を該振動子
の近傍の振動子の送信効率とみなすこととしてもよく、
これらの場合には、送信開口決定動作に要する時間を軽
減することができる。また、既に受信開口が決定してい
る場合であれば、その決定した振動子のみで受信するこ
ととしてもよい。
【0035】また、受信開口決定動作時に送信駆動する
振動子は、全ての振動子を送信対象とする必要はなく、
その中から選択した所定数の振動子のみを送信対象とし
て駆動することとしてもよい。また、該動作の前に既に
送信開口が決定している場合であれば、その決定した振
動子のみにより超音波を送信することとしてもよい。ま
た、該動作において上記実施例では、受信信号強度を個
々に求め個々に閾値との比較を行っているが、複数の振
動子、例えば3つの振動子を1グループとして該グルー
プに含まれる3つの振動子が受信した受信信号の合計値
を該グループの受信信号強度としてグループ毎に該閾値
との比較を行うこととしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の振動子の中の所定領域に含まれる振動子を選択し、
超音波断層像情報を得るときには、複数の振動子の中の
所定領域に含まれる振動子を選択しその選択した振動子
のみを送信駆動対象又は受信対象とし超音波を送信又は
受信することとにより、送信時又は受信時に関して診断
対象物以外の超音波減衰率の変化による画像への影響を
軽減することができ、その結果、S/N比を抑え、且つ
分解能の良好な超音波画像を得ることができる超音波診
断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例に係る超音波診断装置の概略的
な構成を示すブロック図。
【図2】図1に示した超音波探触子に備えられている複
数の振動子配列の一例を示す図。
【図3】送信時の開口の大きさの制御について説明する
図。
【図4】受信時の開口の大きさの制御について説明する
図。
【図5】送受信時の開口の大きさを制御することによる
信号強度のレベル変化について示す図。
【図6】送信時の開口の大きさおよび受信時の開口の大
きさを決定する受信信号の強度の定義の一例について説
明する図。
【図7】送信時の開口の大きさおよび受信時の開口の大
きさを決定する受信信号の強度の定義の他の例について
説明する図。
【図8】送信時の開口の大きさおよび受信時の開口の大
きさの決定に際して、例外的な決定基準について説明す
る図。
【符号の説明】
11…超音波探触子、12…走査部、13…Bモード処
理部、15…画像表示部、16…基準発振器、17…パ
ルサ、18…プリアンプ、19…ディレイライン、20
…加算器、22…信号強度検出器、23…開口制御部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の振動子が併設してなる超音波探触
    子から被検体内に超音波を送受信して得られるエコー信
    号を用いてその被検体の超音波断層情報を得る超音波診
    断装置において、 前記複数の振動子の中の所定領域に含まれる振動子を選
    択しその選択した振動子のみを送信駆動対象又は受信対
    象とし超音波を送信又は受信することとする選択手段を
    具備することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 複数の振動子が併設してなる超音波探触
    子から被検体内に超音波を送受信して得られるエコー信
    号を用いてその被検体の超音波断層情報を得る超音波診
    断装置において、 前記複数の振動子の中の単一の振動子毎に超音波を送信
    し、且つそれら送信毎に前記複数の振動子の中の所定の
    振動子により受信し受信信号を検出する手段と、 その送信毎に検出する受信信号が所定の閾値を越えると
    きの送信を行った振動子を選択し、その選択した振動子
    を前記超音波断層像情報を得るときの超音波送信時の送
    信振動子とする手段とを具備することを特徴とする超音
    波診断装置。
  3. 【請求項3】 複数の振動子が併設してなる超音波探触
    子から被検体内に超音波を送受信して得られるエコー信
    号を用いてその被検体の超音波断層情報を得る超音波診
    断装置において、 前記複数の振動子を駆動し所定の方向に超音波ビームを
    送信し、その送信に基づく前記複数の振動子それぞれが
    受信する受信信号を個別に検出する手段と、 その前記複数の振動子毎の受信信号が所定の閾値を越え
    る振動子を選択し、その選択した振動子を前記超音波断
    層像情報を得るときの受信時の受信振動子とする手段と
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997036175A1 (fr) * 1996-03-28 1997-10-02 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Detecteur de defauts par ultrasons et procede de detection de defauts par ultrasons
US10966628B2 (en) 2014-11-19 2021-04-06 Canon Medical Systems Corporation Ultrasound diagnosis apparatus
JP2021065449A (ja) * 2019-10-24 2021-04-30 株式会社リコー 測定装置、ビーム測定方法、及びビーム測定プログラム

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