JPH05146295A - 鳥類の成長ホルモンレセプタおよび結合蛋白質 - Google Patents

鳥類の成長ホルモンレセプタおよび結合蛋白質

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JPH05146295A
JPH05146295A JP3356494A JP35649491A JPH05146295A JP H05146295 A JPH05146295 A JP H05146295A JP 3356494 A JP3356494 A JP 3356494A JP 35649491 A JP35649491 A JP 35649491A JP H05146295 A JPH05146295 A JP H05146295A
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JP
Japan
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growth hormone
receptor
protein
sequence
avian
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JP3356494A
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Brendan William Bingham
ブレンダン・ウイリアム・ビンガム
William Robert Baumbach
ウイリアム・ロバート・ボームバツチ
Elizabeth Rae Oldham
エリザベス・レイ・オールダーム
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Wyeth Holdings LLC
Original Assignee
American Cyanamid Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鳥類の成長ホルモンレセプタおよび結合蛋白
質を提供すること。 【構成】 本発明は、鳥類の成長ホルモンレセプタおよ
び成長ホルモン結合蛋白質をコード化する新規なDNA
配列、並びに本質的に精製された蛋白質に関する。本発
明はまた、該成長ホルモンレセプタ遺伝子の発現を操作
することにより、家畜化した家禽、例えば鶏、七面鳥、
あひるまたはがちょうの成長を増進させる方法に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】全ての脊椎動物は、とりわけ、蛋白質合
成、細胞分裂および増殖、組織形成、修復および/また
は維持、並びに特別に必要な栄養素の、特定細胞への保
存もしくはそれらからの放出、を刺激する原因となると
ころの、1種以上の異なる種類の成長因子もしくは成長
ホルモンを生産する。上記因子もしくはホルモン類はし
ばしば蛋白質もしくはポリペプチド類であり、そしてそ
れらは、1種の細胞によって製造されそして放出される
共通した特徴を有しているが、それらの最終的影響は異
なる種類もしくは標的細胞に対して加えられる。よく知
られた成長仲介物のいくつかの中には、神経成長因子、
表皮成長因子、線維芽細胞成長因子、インシュリン様成
長因子(ソマトメジン)および成長ホルモン(ソマトト
ロピン)がある。
【0002】その特別な因子の標的細胞の表面上か、或
は細胞質の中に存在しているレセプタ蛋白質に結合する
ことによって、上記因子の各々の作用が開始する。この
レセプタは、該成長因子もしくはホルモンに対して高い
親和性および特異性を示す結合部位を有しており、そし
て因子とレセプタとの間の結合が生じるとき、該標的細
胞の機能をある様式で変化させる一連の反応が開始され
る。しかしながら、特別な成長因子もしくはホルモンに
対して全ての細胞がレセプタ蛋白質を発現するとは限ら
ず、更に、与えられた成長因子もしくはホルモンに対し
て特異的な標的細胞でさえも、その生命サイクルのいつ
でも該レセプタ蛋白質を発現するとは限らない。
【0003】特に興味の持たれているものは、成長ホル
モン、特にソマトトロピン類として知られているペプチ
ドの群である、何故ならば、それは、成育段階および成
長した生物体であるそれが有する明らかに幅広い範囲の
効果のためである。全ての脊椎動物において、ペプチド
成長ホルモンは、下垂体前葉内の細胞によって生産され
そして循環系に放出される。成長ホルモンに対する特別
な標的細胞は肝臓の中にあり、そしてこの肝臓細胞上の
該レセプタ蛋白質と成長ホルモンとの相互作用により、
該細胞からのソマトメジン類(これは、骨および筋肉組
織の成長増進機能を有する)の放出が生じる。成長ホル
モン類はまた、筋肉および脂肪の如き組織上のレセプタ
に結合し、その結果、ソマトメジン類の局所的放出を生
じさせることによって、これらの組織に対して直接作用
するか、或はその他のまだ明確に分かっていない効果と
して作用し得る。近年、より健康的な肉製品、並びに成
育効率を増強する目的で、畜原料、例えばウシおよびブ
タの、赤身の筋肉と脂肪との比率を操作するため、外因
性成長ホルモンの投与が行われてきた。
【0004】明らかに、成長ホルモンの使用は、食料と
して現在用いられている幅広い範囲の動物における成長
効率を増加させる大きな可能性を有している。しかしな
がら、この可能性は、家禽類においては認識されていな
かった。例えば、ニワトリに関して、成長ホルモンに対
するレセプタは、1〜4週目の年令のときの成長ホルモ
ンレベルはその時点で最高になるが、その動物が少なく
とも約8〜10週もしくはそれ以降の年令になるまで充
分には機能しない(Leung他、 Proc. Soc. Exp.Biol. Me
d. 184:234-238、 1987)、しかしながら、多くの商業的
肉用ニワトリは約6週の年令の時と殺される。従って、
成長ホルモンの投与は、成長を促進させるか、或は市販
のニワトリ内の肉と脂肪とのバランスを変化させること
に対してほとんどもしくは全く効果を示さない(Leung
他、Gen. Comp.Endocrinol. 56:389-400、 1984)。
【0005】ニワトリにおける成長ホルモンレセプタの
発現を変化させることができれば、効果として、ニワト
リの成育に関する成長ホルモンをより早期に働かせるこ
とに対して有益であり得る。しかしながら、今日まで、
いかなる種類の鳥類に関しても、成長ホルモンレセプタ
の構造に対して利用できるいかなる情報も存在していな
い。本発明は、ニワトリの成長ホルモンレセプタのDN
Aおよびアミノ酸配列の両方、並びに該レセプタのmR
NAの後転写過程への識見をここに提供する。この情報
は、鳥類における天然型GHレセプタ発現を変化させる
ための基本を与えるものである。
【0006】
【発明の要約】本発明は、鳥類成長ホルモンレセプタ蛋
白質をコード化する単離された新規核酸配列に関する。
本発明はまた、ここに開示されているアミノ酸配列を有
する単離された新規成長ホルモンレセプタ蛋白質に関す
る。本発明は、図1に示した核酸および蛋白質配列を包
含するばかりでなく、生物学的に同等な蛋白質を生じさ
せる上記配列の修飾体も包含している。ここに、発現レ
セプタ蛋白質の初期不在は、後転写開裂および該レセプ
タmRNAのポリ(A)付加による発現調節の結果であ
ることを示しているデータを与える。従って、代替開裂
およびポリ(A)付加を含むところの、該ヌクレオチド
配列内の修飾を特に意図したものである。
【0007】これらの配列を利用することによりまた、
若鳥の成長ホルモンレセプタ発現を変化させるための手
段を提供する。従って、本発明はまた、若い鳥類、特に
ニワトリの成育を増強するための方法に関する。これを
達成する1つの方法は、卵の核に、該成長ホルモンレセ
プタのヌクレオチド配列を含む核酸構築物(この構築物
は、それから成育してくる鳥、或はその鳥の次世代、の
細胞内のレセプタを早期に発現させることを可能にす
る)を挿入することによって、形質転換したニワトリを
作り出すことである。これはまた、精子を介在させて該
レセプタ配列を転移させることによって達成し得る。二
者択一的に、遺伝操作した非複製もしくは非病原性ウイ
ルス、例えばレトロウイルスに感染させることで、該成
長ホルモンレセプタのための配列を胚に持たせるように
することもできる。この変化させたウイルスによる該胚
の感染によって、1つの細胞からもう1つの細胞への、
該配列の継承が生じ、そして最終的に、感染させた細胞
から誘導される細胞内での、該レセプタ蛋白質の体細胞
発現を生じる。本明細書および請求の範囲の目的のた
め、この言葉「形質転換した」は、生殖系細胞に該レセ
プタ配列を導入した結果得られる鳥類、並びに体細胞形
質転換により該遺伝子を取得した鳥類、の両方(各場合
共、上述した形質転換方法のいずれかによる)に適用す
るために用いる。従って、本発明はまた、その正常な発
現時期に先立って、該成長ホルモンレセプタの発現を可
能にするいかなる種類の形質転換した鳥類も包含する。
例えば、ニワトリに関して、これは約8週以下の年令、
好適には6週以下の年令であり、並びに発現ベクター
(このベクター類は、該レセプタの早期の発現を可能に
するようにニワトリの細胞を形質転換および/または感
染させることができる)は該レセプタ配列を含むもので
ある。
【0008】更に、精製されたレセプタ遺伝子およびレ
セプタ蛋白質の利用性は、成長ホルモンレセプタフラグ
メントを用いて宿主動物を免疫化するための手段を提供
する。成長ホルモン活性のための作用薬として働く上記
免疫化は米国特許番号4,857,637(ここでは参照にいれ
られる)に示されている。従って、本発明はまた、生理
学的に許容される担体と一緒に、免疫遺伝学的有効量の
ニワトリ成長ホルモンレセプタまたはそれらのフラグメ
ントを含む治療学的組成物に関する。この方法を成功裏
に使用するためには、その処理された動物が、細胞表面
上に発現した成長ホルモンレセプタを有する必要があ
る。
【0009】更に、本発明はまた、鳥類成長ホルモン結
合蛋白質のための遺伝子および蛋白質配列を提供する。
この結合蛋白質は、血液中での成長ホルモンの寿命を長
引かせそしてそれをプロテアーゼ劣化から保護すること
により、インビボで成長ホルモンを安定化させるため、
治療学的に利用され得る。更に、結合蛋白質は、免疫学
的または形質転換手段のいずれかにより成長ホルモンの
レベルを減少させるために有益であり得る。これに関し
て、生理学的に許容される担体と共に、成長ホルモンと
一緒であるか否かに拘らず、有効量の鳥類成長ホルモン
結合蛋白質を含む治療学的組成物もまた、本発明の実施
に有益である。
【0010】
【発明の詳細な記述】本発明は、鳥類成長ホルモンレセ
プタ蛋白質をコード化するヌクレオチド配列、並びにそ
れによって生産される蛋白質を提供する。全長レセプタ
DNAは、若いブロイラー用ニワトリから得られるcD
NAライブラリーから単離された一連のクローンから再
構築される。いくつかの種類のクローンを組み合わせる
ことで、公知の哺乳動物成長ホルモンレセプタ配列との
本質的な類似性(即ち60%以上)を有するハイブリッ
ド全長クローンを作り出す。CH8.2Fで表される1
番目の種類のクローンは、正常な成長ホルモンレセプタ
を約位置1100までコード化する。CH21.9Aで
表される2番目の種類のクローンは、位置580に枠移
動変異(他の種類のクローンに比較してGを欠失してい
る)を含んでおり、その結果、約150個の塩基の後に
終止コドンを生じさせる。CH10.2Mで表される3
番目の種類は、他の種類のクローンに比較して、枠移動
を作り出す17個の塩基対挿入を有しており、その結
果、ほとんど隣に終止コドンを生じさせる。ハイブリッ
ドクローン、即ちいずれの変異種からの枠移動変異も有
していないフラグメントを含んでいるpCH21.9F
は、該鳥類成長ホルモンレセプタの全長配列を有してい
る。この全体のレセプタは、約608個のアミノ酸から
成るアミノ酸配列を有している。このヌクレオチド配列
およびアミノ酸配列の両方共図3に示されている。公知
のラット配列との比較は60%以上の相同性を示してい
る。
【0011】この成長ホルモンレセプタの配列に加え
て、CH21.9AおよびCH10.2Mの、端が切り
取られた配列は、有効な成長ホルモン結合蛋白質、即ち
可溶な循環型GHレセプタ、をコード化することができ
る。循環する成長ホルモン結合蛋白質は、数多くの動物
内で同定された(例えば、Smith他、 Mol. Endocrinol.
3:984-990、 1989; Baumbach他、 Genes & Development
3:1199-1205、 1989; Leung他、 Nature 330:537-543、 19
87; WO88/09818)。これらの蛋白質は典型的に、該蛋白
質のカルボキシ末端部分を除いて、該GHレセプタと同
じである。CH21.9A中に示されている配列により
コード化された蛋白質は、該レセプタ蛋白質の細胞外ド
メインの充分な部分を含んでおり、その結果、GH結合
は該蛋白質の特性であることを理論的に予測することが
可能になる。
【0012】プローブとしてCH8.6を用いたところ
の、ブロイラー用若いめん鳥および若いおん鳥の細胞質
RNAに関するノーザン分析は、最初、小型(約0.7
〜0.9kb)種のRNAの存在を示している。この種
は、比較的若い鳥の中に特に豊富である(表2参照)。
年令が1週の鳥から得られるmRNAを基とするcDN
Aライブラリーから、この種に明らかに相当しているい
くつかのクローンが得られる。より一層の分析により、
これらのクローンの4種が同じ3’末端構造(この構造
はまた、哺乳動物のエキソン2、4および5に相当して
いるニワトリGHレセプタコード化領域の最初の325
個のヌクレオチドと同じである)を有している。全てク
ローンはまた、位置325以降のポリ(A)テール(ta
il)の付加を表している。この位置は、配列AATAA
A(位置304−309)(これは真核生物内の共通ポ
リ(A)付加シグナルである)から17個の塩基の後に
存在している(Wickens, M.、 TIBS 15:277-281、 199
0)。ポリ(A)付加は、該AATAAA共通配列から
10〜30個のヌクレオチドの後で生じると予想され
る。加うるに、該ポリ(A)付加部位の、0〜10個の
ヌクレオチド範囲にある拡散GT豊富領域3’は、哺乳
動物および他の高等真核生物のポリ(A)付加シグナル
における他の必要な要素である(Proudfoot, N.、 Cell
65:671-674、 1991)。該ニワトリGHレセプタにおける
該推定開裂部位に続く配列は、AAAAGTGTTTC
AGTGTTG、即ち下流のポリ(A)付加要素のため
の予測された要求を満たすモチーフである。実際上の開
裂部位は、このメッセージの最終的構造を変化させるこ
となく、位置326−329内の4つのAいずれか1つ
の後に在る。
【0013】大部分の脊椎動物のmRNAは、2段階方
法(ここで、RNAポリメラーゼII第一転写の特異的
開裂に続く、ポリ(A)テール50〜300個のヌクレ
オチド長の付加)で後転写的に処理される(Wickensに
よる再調査、 TIBS 15:277-281、 1990; Proudfoot、 199
1、 上記)。ある場合には、代替開裂およびポリ(A)
付加により、単一の第一メッセージとは異なる2種以上
の異なるmRNAが生産される。ポリ(A)付加の上記
代替使用は、種々のシステム中、例えば結合した膜を分
泌形態に変えるIgM重鎖(μ)(Alt他、 Cell 20:293
-301、 1980);カルシトニン/CGRP遺伝子(Leff
他、 Cell 48:517-524、 1987);組織に特異的イソ形態
のトロポミオシン(Helfman他、 Mol. Cell Biol. 6:385
2-3860、 1986)、およびラットのGHレセプタおよび結
合蛋白質(Baumbach他、 1989、 上記)中、で調節され
る。これらのシステム中、代替ポリ(A)付加は、代替
スプライシング(ここで、その処理されたmRNA内に
代替ポリ(A)付加シグナルを有するエキソンが含まれ
ていることにより該メッセージの3’末端を決定する)
に結び付けられる。しかしながら、開裂およびポリ
(A)付加をスプライシングの前に行ってもよいと考え
られる(Takagaki他、 Genes & Dev. 5:2112-2120、 199
0)。
【0014】短いニワトリGHレセプタRNA種は、該
第一GHレセプタ転写の開裂およびポリアデニレート化
の結果である可能性が大である。この0.7〜0.9k
bの見積もられた大きさは、該ポリ(A)テールから成
るメッセージを表している。更に一層の分析は、該ポリ
(A)領域を有していないmRNAは約0.5kbであ
ることを示している。この種類の転写は終止コドンを有
しておらず、従って効率良く翻訳されない可能性がある
ことを特記する。翻訳が生じない場合、この端の切り取
られたメッセージのポリ(A)テールの読み取りから多
重リジン残基が生じる。
【0015】ニワトリGHレセプタメッセージの場合、
その全長レセプタのコード化領域内にポリアデニレート
化シグナルが存在しているため、このシグナルは、発育
全体に渡って、そしてそのニワトリの組織の中で、調節
された様式で選択されるか或は見落とされる。レトロウ
イルス類が特異的にmRNAの5’末端近くのポリアデ
ニレート化シグナルを見落とす現象は、肝炎Bウイルス
中、標準的AATAAAヘキサヌクレオチドの特異的配
列5’が存在することによって説明されてきており(Ru
ssnakおよびGanem、 Genes & Dev. 4:674-676、 1990);
HIV中、該AATAAAの、見いだされたGT豊富領
域3’は、プロモーターの近隣がその上流部位の使用を
排除することを決定する(Weichs an der Glon他、Genes
& Dev.5:244-253、 1991)。より類似したシステムは、
後期対初期段階の、アデノウイルス感染段階におけるポ
リ(A)シグナルの差別的使用である。ここで、ポリ
(A)部位選択は、感染後の初期時の最初に来る最初に
働く基本に基づいて生じるが、一方2つの部位は後期で
同様に使用される(Falck-PedersenおよびLogan, J. Vi
rol. 63:532-541、 1989)。そのAATAAA部位の上
流にある配列は、この系内の推定細胞および/またはウ
イルスのコード化された因子に応答して、ポリ(A)選
択に影響を与えることが示された(DeZazzoおよびImper
iale、 Mol. Cell Biol. 9:4951-4961、 1989)。このニ
ワトリGHレセプタ遺伝子におけるポリ(A)付加シグ
ナルの選択は、その細胞内の機能的GHレセプタmRN
Aのレベルに対して強力な影響を与える。この選択が生
じるメカニズムには、これらの種々のシステムに関して
示されたものの組み合わせが伴っている可能性がある
が、その機能および調節に関して明らかにユニークであ
る。
【0016】GHレセプタmRNAに関するこの調節、
並びにGHに反応する細胞のそれに伴う能力は、家禽類
の成長および生産に対して深い影響を有している可能性
がある。ここに示すデータは、鳥類種において、代替ポ
リアデニレート化は否定的にGHレセプタレベルを調節
することを強力に示唆している。この標準的ポリ(A)
付加シグナルAATAAAの遺伝的変更は、この制御形
態をなくさせる。従って、本発明は特に、そのAATA
AA配列が、同じアミノ酸(Asn、Lys)をコード
化する異なる配列によって置換されているGHレセプタ
ヌクレオチド配列を意図するものである。上記配列の例
には、AACAAG、AATAAGおよびAACAAA
が含まれる。インビボでの変更は、人工のGHレセプタ
遺伝子を用い、例えば形質転換したか、或は体細胞的に
発現する動物中で達成し得るか、或は相同組換えを用い
た内因性配列の置換を通して達成され得る。
【0017】二者択一的に、インビボでその代替ポリ
(A)付加部位を選択する度合を変更することはまた、
GHレセプタレベルを上昇させる手段を提供することが
できる。従って、スクリーニング用システム、例えば、
RNAの0.5および4.5kb種の相対的生産に関す
る観察により、ポリ(A)付加部位の正常な利用パター
ンを阻害もしくは変更する化合物を同定するところの、
以下の実施例15中に記述されているシステムが開発で
きる。これは、例えば、該コード化領域内のポリ(A)
部位の使用を防止するか或は低下させることによるか、
或は二者択一的に、上流のポリ(A)部位の利用を助け
ることによって達成され得る。その後、上記化合物を若
いニワトリに投与することで、初期年令で機能的レセプ
タの発現を上昇させることができる。
【0018】この成長ホルモンレセプタをコード化する
単離遺伝子は、発現ベクター(これらは、宿主細胞を形
質転換するために用いられ、その細胞表面上に該レセプ
タ蛋白質を発現させ、それによって成長ホルモン結合を
可能にする能力を与える)を作り出すために使用でき
る。初期成育段階のニワトリ細胞を形質転換する能力
は、成長ホルモンプログラムを成功裏に応用するため
の、今まで利用できなかった基盤を与えるものである、
と言うのは、通常、年令が8〜10週になるまで、即ち
肉用ニワトリの大部分がと殺されるずっと後まで該レセ
プタが発現されなかったからである。
【0019】このレセプタ遺伝子を用いた形質転換は、
例えば卵の核にその核酸をミクロ注入することによっ
て、ベクター無しで達成し得る。しかしながら、好適な
具体例において、宿主細胞のゲノムに完成させる能力を
有するベクターに、その遺伝子を入れる。これを達成す
る1つの方法は、該配列を卵の核に、精液を介在させて
転移させることによるものである。組織に特異的なプロ
モーター類、例えば肝臓、筋肉または脂肪のためのプロ
モーター(その組織は、レセプタ発現のための好適な標
的である)を組み込むところの、有益な構築物を作り出
すことができる。ウイルスのベクター、特にレトロウイ
ルスのベクターも、宿主細胞形質転換を達成するために
使用できる。数多くの鳥類関連レトロウイルス類が存在
しており、例えばラウス肉腫ウイルス、ラウス関連ウイ
ルス、脾臓壊死ウイルス、白血症ウイルスおよび網内症
ウイルスがある。遺伝子を鳥の胚に転移させるためのレ
トロウイルスベクターの使用は幅広く報告されている
(BandyopadhiyayおよびTemin、Mol. Cell Biol. 4:743-
748および749-754、 1984; Salter他、 Virology 157:236
-240、 1987; ShumanおよびShoffner、 Poultry Science
65:1437-1444、 1986; Salter他、 Poultry Science 65:1
445-1458、 1986; Hughes他、Poultry Science 65:1459-1
467、 1986)。使用するレトロウイルスは、好適には非
病原性であるか、或は複製欠陥を示すもの、即ちそのウ
イルスの複製は妨げられているが該ウイルスの宿主細胞
に対する感染は可能なように、そのウイルスのゲノムが
修飾されているものである。このような複製欠陥を示す
ウイルスは、例えばMillerおよびButtimore(Mol. Cell
Biol. 6:2895-29020、 1986)そしてStokerおよびBisse
ll(J. Virol. 62:1008-1015、 1988)に記述されてい
る。複製欠陥を示すウイルスの数の拡張は、ある場合に
は、そのベクター内の欠陥を補うヘルパー細胞の使用に
よって達成され、その結果、そのヘルパー細胞(これら
から、最終的にウイルスのストックが生産される)内で
複製が可能になる(Hu他、 Virology 159:446-449、 198
7; Watanabe他、 Mol. Cell. Biol. 3:2241ー2249、 198
3)。次に、このウイルスストック、或はウイルス生産
ヘルパー細胞を用いることで、卵の核か或は初期の胚の
どちらかに植え付ける。感染は、その胚の生殖系(例え
ば、Bosselman他、 Science 243:533-535、 1989)または
体細胞の幹細胞(Bosselman他、J. Virol. 63:2680-268
9、 1989)のどちらかに関するものであり得る。成功裏
に行われた感染は、感染させた細胞の表面上での該レセ
プタ蛋白質の発現を生じさせ、そしてこれらの細胞のゲ
ノムへの、その修飾されたレトロウイルスベクターの組
み込みを生じさせる。その後、感染させた細胞から出て
来る形質転換した鳥は、内因性成長ホルモンに反応する
能力、そして/または、処理していない鳥よりもずっと
早い年令、例えば好適には年令が6〜8週になる前のニ
ワトリ、最も好適には孵化時の、外因性成長ホルモンの
投与に対して反応する能力を有する。
【0020】ニワトリの細胞を形質転換するためにそれ
を使用することに加えて、本成長ホルモンレセプタ遺伝
子はまた、興味の持たれている他の鳥種、例えば七面
鳥、ガチョウ、ウズラまたはアヒル、の細胞を形質転換
するために有益であり得る。鳥類の間でレセプタは交換
可能であり得ることは理論的予測である。更に、該ニワ
トリレセプタをコード化するDNA配列、或はその一部
は、他の鳥種内の特異的レセプタ遺伝子を同定するため
の基本を与える。哺乳動物とニワトリの成長ホルモンレ
セプタ遺伝子の間に比較的高い度合の相同性が存在して
いる。相同性は、鳥類種の中でより高いと期待される。
従って、検出可能なように標識されたニワトリ成長ホル
モンレセプタ核酸は、他の家禽種のゲノムライブラリー
を試験するために用いることで、他の鳥類成長ホルモン
レセプタ遺伝子の単離を容易にさせることができる。従
って、本発明はまた、Maniatis他(「分子クローニン
グ、実験室マニュアル」(Molecular Cloning、 A Labor
atory Manual.)、 Cold SpringHarbor Laboratory、 Col
d SpringHarbor、 N.Y.、 1989)中に記述されているが如
き標準的高緊縮条件下、該ニワトリ成長ホルモンレセプ
タ遺伝子に対して雑種形成するところの、全ての鳥類核
酸配列(この核酸は、鳥類成長ホルモンを拘束する能力
を有するレセプタ蛋白質をコード化する)も包含してい
る。
【0021】単離レセプタ蛋白質それ自身は、該鳥類成
長ホルモンの活性を模擬する化合物を同定するためのス
クリーニング分析を行うのに有益である。例えば大腸菌
の如き微生物は、端が切り取られた形態の該レセプタ蛋
白質を生産することができる。この組換え型蛋白質は、
成長ホルモン結合を阻害しない単クローン抗体により固
定化される。このシステムは、1つの分析方法(ここ
で、特異的化合物は発酵用ブロスの如き混合物であり、
成長ホルモンレセプタとの結合に対して、放射能標識し
た成長ホルモンと競争する能力に関して試験する)で使
用できる。また、この蛋白質は、該成長ホルモンレセプ
タに対する、多クローンおよび単クローン両方の抗体の
生産に有益である。これに関連して、米国特許番号4,85
7,637(この内容はここでは参照にいれられる)が注目
されるが、ここでは、未変性のレセプタ活性を増強する
能力を有する作動多クローン抗体を誘発させる効果を有
するレセプタに対して宿主を免疫化するために、成長ホ
ルモンレセプタ誘導体が使用できることが特記されてい
る。従って、本発明はまた、生理学的に許容される担体
と共に、該成長ホルモンレセプタ、或はそれの免疫遺伝
的フラグメントを含む治療学的組成物を提供する。
【0022】本発明はまた、成長ホルモン結合蛋白質お
よび本質的結合蛋白質をコード化する核酸配列を提供す
る。上述したように、単離クローンの1つは、端が切り
取られたレセプタ蛋白質配列(この配列は該成長ホルモ
ン結合蛋白質をコード化する遺伝子を表していると考え
られる)を有している。推定結合蛋白質配列は図3に与
えられている。この配列は、ヌクレオチド580にも及
ぶ該レセプタ配列(ここで、グアニン残基が欠失してお
り、その結果、ヌクレオチド724−726に終止コド
ンを生じさせる枠移動変異をもたらす)に相当してい
る。しかしながら、このレセプタ蛋白質の細胞外部分を
コード化する配列の実質的セグメントが存在しており、
このことは、結合能力の存在を示している。成長ホルモ
ン結合蛋白質は、成長ホルモンをプロテアーゼの作用か
ら保護し、それによってその寿命および効率を上昇させ
ることによりインビボで成長ホルモンを安定化させる役
割を果すものとして示唆されてきた。従って、この結合
蛋白質は、単一活性剤として、或は生理学的に許容され
る担体と共に外因性成長ホルモンと一緒に、治療学的に
使用できる。上記組成物は、成長ホルモン活性の増強が
必要とされている動物を処理するために使用されてもよ
い。
【0023】この種々のコード化された蛋白質の例とな
るヌクレオチドおよびアミノ酸配列は図1、2および3
に与えられている。しかしながら、本発明はそれらの配
列によって完全には限定されるものではなく、生物学的
同等配列も包含するものと理解される。この配列に対す
る修飾、例えば該配列内の欠失、挿入、または置換(こ
れらは、得られる蛋白質分子に無症状変化を生じさせ
る)もまた意図されている。例えば、その遺伝的コード
縮退を反映しているか、或は与えられた部位に化学的同
等アミノ酸を生じさせるところの、遺伝子配列の変更が
考えられ、このようにアミノ酸アラニン、即ち疎水性ア
ミノ酸、のためのコドンが、グリシンの如き他の低い疎
水性を示す残基或はバリン、ロイシンまたはイソロイシ
ンの如きより高い疎水性を示す残基をコード化するコド
ンによって置換されてもよい。同様に、他のものを1種
の負に電荷した残基に置換させる、例えばグルタミン酸
に対するアスパラギン酸の置換、或は別のものを1種の
正に電荷した残基に置換させる、例えばアルギニンに対
するリジンの置換、を生じさせる変化もまた、生物学的
に類似した生成物を生じさせると期待される。この蛋白
質分子のN末端およびC末端部分の変更を生じさせるヌ
クレオチドの変化もまた、この蛋白質の活性を変化させ
ると期待される。この配列内に存在している1個以上の
システインを欠失させることも望ましい、と言うのは、
システインが存在していると、この蛋白質を組換え的に
生産するとき望ましくない多量体の生成を生じさせ、そ
れによって精製および結晶化工程が複雑になるからであ
る。この提案した修飾の各々は、このコード化された生
産物の生物学的活性の保持の決定と同様、本分野の常規
習得範囲内である。従って、明細書または請求の範囲の
どちらかで語句「鳥類成長ホルモンレセプタヌクレオチ
ド配列または遺伝子」、「鳥類成長ホルモンレセプタ蛋
白質」、「鳥類成長ホルモン結合蛋白質ヌクレオチド配
列または遺伝子」、或は「鳥類成長ホルモン結合蛋白
質」が用いられている場合、各々は、生物学的に同等な
蛋白質の生産を生じさせる上記修飾および変更の全てを
包含していると理解される。特に本発明は、Maniatis他
(「分子クローニング、実験室マニュアル」(Molecular
Cloning、 A Laboratory Manual.)、 Cold SpringHarbo
r Laboratory、 1989)中に記述されているが如き標準的
高緊縮サザーン雑種形成条件下、それを用いた雑種形成
が可能なように、図1の配列を成功裏に複製し得るDN
A配列、並びにそれによって製造されるところの、生物
学的活性を示す蛋白質を意図したものである。
【0024】全長の遺伝子および蛋白質に加えて、本発
明は各々の生物学的活性を示すフラグメントを包含す
る。「生物学的活性を示す」は、このより大きい蛋白質
の結合活性を定性的に維持している蛋白質フラグメン
ト、或はヌクレオチド配列の場合上記蛋白質フラグメン
トをコード化するもの、を意味している。これはまた、
抗体生産の目的のため、該レセプタおよび/または結合
蛋白質に結合する能力を有する抗体の生産を引き出す能
力を有するフラグメントを表している。
【0025】課題の蛋白質は、発現ベクターの使用の有
無に拘らず種々の宿主細胞中、組換え方法によって容易
に製造できる。例えば、卵の核、或はいかなる適当な宿
主細胞の形質転換も、例えばミクロ注入またはエレクト
ロポレーション(ここで、核酸が直接該宿主細胞に挿入
される)によって直接達成され得る。しかしながら、二
者択一的に、宿主に適当なベクターに該核酸配列を組み
込み、その結果として、その宿主細胞系内で発現を達成
する。該レセプタ蛋白質を発現する形質転換した鳥を生
産する目的で、この最終的宿主細胞は鳥類であり、そし
て既に述べたように、好適なベクターはレトロウイルス
である。しかしながら、研究の目的のため、例えば抗体
生産に用いるための蛋白質生産のため、興味の持たれて
いる化合物のレセプタ結合活性を観察するため、或は治
療学的組成物を作り出すため、非鳥類細胞系内で該レセ
プタ蛋白質または結合蛋白質を発現させることも望まし
い。従って、この選択した細胞系に適当な発現ベクター
のいずれかを用いて、適当な原核もしくは真核細胞系の
いずれかの中で蛋白質を生産することも意図される。適
切な真核細胞の例には、哺乳動物細胞、植物細胞、酵母
菌細胞、および昆虫細胞が含まれる。適切な原核宿主に
は、大腸菌および枯草菌が含まれる。
【0026】適切な発現ベクターは、宿主細胞の選択を
基にして選択される。バクテリアの細胞を形質転換する
ための使用に適切な数多くのベクターはよく知られてい
る。例えば、プラスミドおよびバクテリオファージ、例
えばλファージが、バクテリア宿主用、特に大腸菌用と
して最も通常的に用いられるベクターである。哺乳動物
および昆虫細胞の両方において、外因性DNAの発現を
得るためにウイルスベクターがしばしば用いられる。特
に、哺乳動物細胞は、通常SV40またはポリオーマウ
イルスで形質転換され、そして培地内の昆虫細胞は、バ
キュロウイルス発現ベクターで形質転換されてもよい。
酵母菌ベクター系には、酵母菌セントロメアプラスミド
類、酵母菌エピソームプラスミド類および酵母菌組込み
用プラスミド類が含まれる。本発明は、請求の範囲の遺
伝子によって形質転換されるいずれかのおよび全ての宿
主細胞、並びにこの形質転換を達成するために用いられ
る発現ベクターも包含している。
【0027】以下に非制限的実施例によって本発明を更
に詳しく説明する。
【0028】
【実施例】1. スクリーニングおよびクローニング 7匹の弱った老オスブロイラー動物の肝臓から調製した
ニワトリのcDNAライブラリーをスクリーニングする
ことによってcDNAを単離する。このライブラリーは
Stratagene(La Jolla、 California)から購入する。第
一ストランド合成は、開始させたオリゴ−dTである。
cDNA挿入断片は、Eco RIリンカーを用いて調製した
後、ファージベクターLambda Zap(Stratagene)のEco R
Iクローニング部位に結合させる。このライブラリー
は、その95%が組換え体であるところの、2.0x1
6個の個々のクローンから成っている。平均挿入断片
サイズは1.0kbである。
【0029】このライブラリーの第一プレート6個を、
150mmのプレート当たり105個のクローンから成
る密度で調製する。ニトロセルロースのプラークの隆起
物を各々のプレートから採取する。サブクローンpS
1.1Gのゲル精製した挿入断片フラグメントを、ラン
ダムヘキサマーおよびDNAポリメラーゼI(クレノー
フラグメント)を用いて32P標識する。このpS1.1
G挿入断片は、ヒツジの成長ホルモンレセプタ細胞外ド
メインの塩基126−777を含んでいる。これらのフ
ィルターをChurch緩衝液(7%w/vのドデシル硫酸ナ
トリウム、0.5%w/vのウシの血清アルブミン、
0.25MのNa2HPO4、pH7.2、1mMのED
TA)中55℃で30分間予備雑種形成する。雑種形成
は、そのpS1.1Gプローブの存在下のChurch緩衝液
中55℃で一晩である。2xSSC(1xSSCは、
0.15MのNaCl、0.15Mのクエン酸ナトリウ
ム、pH7.0である)、0.2%SDS(ドデシル硫
酸ナトリウム)中45℃で4回、各々10分間フィルタ
ーを洗浄する。増感紙を有するフィルムにフィルターを
暴露する。これらの低緊縮条件は、フィルターにいくつ
かの陽性シグナルを生じさせる。第二スクリーニングの
ため12個の陽性物を選択する。第二スクリーニング
は、低密度(85mmのプレート当たり1000個以下
のクローン)で第一陽性物をプレーティングし、フィル
ターを取り上げ、Church緩衝液中55℃で30分間予備
雑種形成した後、32P標識したプローブを用いてChurch
緩衝液中55℃で一晩雑種形成することによって、行わ
れる。このときこのプローブは、ラットの成長ホルモン
結合蛋白質のヌクレオチド1−790から成るサブクロ
ーンpRat 1−20の挿入断片フラグメントであ
り、ランダムヘキサマーおよびDNAポリメラーゼI
(クレノーフラグメント)を用いて標識付けを行う。2
xSSC、0.2%SDS中48℃で4回、それぞれ1
0分間フィルターを洗浄する。第三スクリーニングは、
より低い密度(プレート当たり200個以下のクロー
ン)でプレーティングする以外は第二スクリーニングと
同じ操作に従う。この第二および第三スクリーニングを
通して、その12個のクローンの3つを再試験する。Ec
o RIで開裂させ、ゲル精製した後、プラスミドベクター
pGem 3zf(−)にサブクローンすることによっ
て、上記3つのファージ挿入断片を除去する。プラスミ
ドサブクローンの配列決定分析により、これらの3つの
クローンは公知の哺乳動物成長ホルモンレセプタに対し
て本質的(約60%)な配列類似性を有することが、明
らかになる。この3番目のクローン(CH11.1)
は、公知の成長ホルモンレセプタに対して納得のいかな
い類似性を示していたため廃棄する。図4は、ラットの
成長ホルモンレセプタとの比較における、いくつかのサ
ブクローンのマッピングを示している。
【0030】Eco RIで特定部位を切断し、ゲル精製で単
離した後、ランダムなヘキサヌクレオチドおよびDNA
ポリメラーゼI(クレノーフラグメント)を用いて32
標識することによって、該挿入断片フラグメントをpC
H10.2Mから切除する。スクリーニングのため更に
12個の第一プレートを調製する。プレーティングはプ
レート当たり約105個のクローンから成る密度であ
る。ニトロセルロースフィルターをそれらのプレートか
ら取り上げる。これらのフィルターをChurch緩衝液中6
2℃で予備雑種形成する。雑種形成は、その放射能標識
したpCH10.2Mプローブ存在下のChurch緩衝液中
62℃で一晩である。高緊縮フィルター洗浄を行う(洗
浄4回、各々10分間、0.2xSSC、0.2%SD
S、65℃)。プレートにいくつかの陽性クローンが現
れる。第二スクリーニングのため12個を選択する。第
二および第三スクリーニングは同じ予備雑種形成下で行
い、そして雑種形成条件は、上述した高緊縮第一スクリ
ーニングと同様である。その第二および第三スクリーニ
ングにより、その12個のクローンの7個を再試験す
る。Eco RI挿入断片を該ファージクローンから切除した
後、pGem 3zf(−)にサブクローンする。制限
マッピングを行い、そして初期の配列決定情報をそれら
のサブクローンに関して集める。更に一層の配列決定分
析のため2個のサブクローン(pCH21.1Cおよび
pCH23.1LC)を選択する。図5は、pCH8.
2F、pCH10.2M、および全長ニワトリ成長ホル
モンレセプタとの比較における、これらのサブクローン
の位置を示している。
【0031】2. 配列決定分析 全ての配列決定は、二本鎖DNA用セクエナーゼ(Unit
ed States Biochemical)システムを用いて行う。全て
の配列決定反応で、放射能活性様式として35SdATP
を用いる。全ての反応を6%ポリアクリルアミドゲル上
で行う。典型的に、各々の反応から300個の塩基から
成る配列を読み取ることができる。
【0032】該pGEM 3zf(−)クローニング用
ポリリンカー(例えば、Sp6、T7およびpUC M
13フォーワードプライマー類(forward primers))
の外側にアニール化するプライマーを用いて、各々の末
端から各々のプラスミドサブクローンの配列決定を行
う。加うるに、サブクローン類の末端から読み取った配
列を基にして、合成オリゴヌクレオチドを設計する。こ
れらの合成オリゴヌクレオチドを配列決定用プライマー
として用いる。これらの合成オリゴヌクレオチドのヌク
レオチド配列およびアニール化用部位を表1に示す。
【0033】
【表1】 3. 全長の鳥類成長ホルモンレセプタクローンの構築 単離したクローンの配列から全長の鳥類成長ホルモンレ
セプタcDNAを構築する。この最終的構築物は、3つ
の主要種類のcDNAクローンの分析を基とする。しか
しながら、いかなる単一cDNAクローンも該全長レセ
プタ配列を含んでいない。1番目の種類は、開始部位
(−40)からおおよそ塩基1100および23.1
の、正常なニワトリ成長ホルモンレセプタ配列(これ
は、おおよそ位置570〜1865の、正常なレセプタ
配列を含んでいる)を含んでいるクローンCH8.2F
によって表される。2番目の種類は、CH21.1C、
即ち単離された原クローン、並びにCH21.9A、即
ち2つのより短いcDNAクローンであるCH8.6お
よびCH23.1から組み立てられたところの、2kb
のEco RIフラグメントで表される。21.1C、CH
8.6およびCH21.9Aの各々は、位置580に枠
移動(他の種類のクローンに比較してGを欠失してい
る)を有しており、その結果、約150個の塩基の後に
終止コドンを生じさせる。CH8.6およびCH21.
9Aの両方共、有効に、約240個のアミノ酸から成る
ニワトリ成長ホルモン結合蛋白質をコード化する。この
3番目の種類は、他の種類のクローンに比較して、17
個の塩基対の挿入を有しているCH10.2Mで表され
る。この挿入は枠移動を生じさせ、その結果、ほとんど
直ちに終止コドンを生じさせる。これらのクローンの中
から、哺乳動物で見られるのと類似した全長レセプタを
コード化するハイブリッドクローンを、処理する。
【0034】機能的な全長レセプタを構築するため、−
40(Eco RI)から414(NcoI)のCH8.2Fの
5’末端、そしてCH23.1LC(Eco RI;1360
−1865)の3’末端を含んでいるpGEM3Zf
(+)内で、ベクターを作り出す。CH23.1LC
は、そのより大きいクローン23.1のEco RIフラグメ
ントである(図4参照)。このベクターに、同時に、C
H21.1Cの、NcoIからBglII(414から85
2)の部分をクローン化する。この得られるクローン、
即ちCH21.9F(pGEM−cGHR)は、全長の
ニワトリ成長ホルモンレセプタ配列を含んでおり、そし
てAmerican Type Culture Collectionに取得番号68499
で寄託する。このクローンは真核生物系における発現の
ために用いる。このクローンは、その長さ全体に渡っ
て、ラットの成長ホルモンレセプタに対して有意な相同
性を維持している蛋白質をコード化し、そしてまた、種
の間で保存されていることが見いだされた領域内に、ラ
ットに対する増大した相同性を示す。
【0035】同様に、推定結合蛋白質配列に関連したク
ローンを構築する。クローン21.1Cは、位置80か
ら1360に伸びており、そして位置580に単一塩基
対欠失を有している。CH21.1Cの、414(NCo
I)から1360(EcoRI)のフラグメントをCH8.2
(−40から414)にスプライシングすることで、位
置580に単一塩基欠失を有するクローンCH8.6
(−40から1360)を作り出す。このクローンは、
AmericanCulture Collectionに取得番号68500で寄託さ
れている。また、CH10.2M、即ち位置400から
1360の間のクローンであるが位置580に17個の
塩基対挿入を有するクローンも、寄託されている。
【0036】4. 組織培養内でのニワトリ成長ホルモ
ンレセプタの発現 全長のニワトリ成長ホルモンレセプタクローンpCH2
1.9F(pGEM−cGHR)を、制限酵素Xho
IおよびSac Iで処理することで、該ニワトリ成長
ホルモンレセプタを含んでいるフラグメントを取り出
す。このフラグメントを単離した後、同じ制限酵素で予
め切除したところの、哺乳動物の発現ベクターpSVL
(Pharmacia)に結合させる。この得られるプラスミド
pSVL−cGHRを哺乳動物細胞に導入する。
【0037】サルの腎臓を元とするCMT−3細胞を、
標準的組織培養培地(DMEM+10%ウシ胎児血清)
中、5%のCO2内37℃で増殖させる。製造業者の説
明に従って、リポフェクチン試薬(BRL、 Maryland)を
用い、このプラスミドpSVL−cGHRを、10cm
のプレート当たり105個の細胞に導入する。48時間
の培養後、これらの細胞をPBS内で2回洗浄した後、
更に24時間、血清の入っていない培地MCDB 20
1(Sigma)内で培養する。収穫時、この培地を除去し
た後、保存しておく。これらの細胞を削り落としてPB
Sに入れた後、PBSで2回洗浄する。I125ウシの成
長ホルモン40,000cpm(50−60uCi/u
g)そして増量した量の標識していないウシの成長ホル
モンと一緒に、0.5%のウシの血清アルブミン、10
mMのMgCl2を含有しているPBS内でそれらの細
胞を培養することによって、細胞に関連した成長ホルモ
ン結合活性を測定する。拘束された画分および遊離の画
分を、遠心分離により分離する。増大させた量のI125
ウシの成長ホルモンと一緒に、0.5%BSAおよび1
0mMのMgCl2内で培養することによって、該培地
内での成長ホルモン結合活性を検出する。拘束された画
分および遊離画分を、記述されているが如きSephacryl
S-200カラムを用いたクロマトグラフィーにより分離す
る(YmerおよびHerington、 Mol. Cell Endo 41:153-16
1、 1985;Baumann他、 J. Clin. Endo. Metab. 62:1986;
Herington他、 J. Clin. Invest. 77、 1986)。
【0038】以下に示す修飾を有するCOS−7細胞に
関して上記プロトコルを用いる:リポフェクチンOpt
i−MEMI培地(Gibco)が入っているプレート10
cm当たり5x105個の細胞に該プラスミドを導入す
る。24時間の培養後、血清の入っていない培地PFH
M−II(Gibco)を用いて細胞を2回洗浄した後、そ
の中で培養する。発現したレセプタに対するGH結合の
結果を、図9中のスキャチャードプロットで表す。
【0039】5. ニワトリの胚への該ニワトリ成長ホ
ルモンレセプタの導入 SNV(脾臓壊死ウイルス)と呼ばれている鳥類網内症
のウイルス株を基とするレトロウイルスベクターに、全
長のニワトリGHレセプタを導入する(Shimotohnoおよ
びTemin、 Cell 26:67-77、 1981)。ニワトリのGHRを
コード化する配列を有する感染性複製不適格なビリオン
類に詰め込むことができるところの、RNAの転写に充
分なレトロウイルス構成要素(LTR類およびエンキャ
プシデーション(encapsidation)配列を含む)を、上
記ベクター類は含んでいる。2つの不完全ヘルパープロ
ウイルス類[1つはギャグ(gag)およびポル(pol)R
NAを与え、そして1つはエンブ(env)RNAを与え
る]を有するイヌ細胞系C3に、DNA移入により上記
構築物を導入する。パッケージング用配列(ウイルスの
エンキャプシデーションに必要)をこれらのプロウイル
スから欠失させた(WatanabeおよびTemin、 PNAS USA 7
9:5986-5990、 1983)。従って、複製適格性を示すいか
なるウイルスも生産されず、そして該ニワトリGHR遺
伝子を有する感染性複製不適格ウイルスがこの細胞系か
ら分泌される。感染性を示す上澄み液を集め、そしてこ
れを、ニワトリの胚に感染させるために用いた。
【0040】プラスミドpPB101(Bandyopadhyay
およびTemin、 Mol. Cell. Biol.、 4:743-748、1984)は
完全なSNVゲノムを含んでいる。SNV内の、位置
0.975kbpのXmaIII部位から位置6.7k
bpのBgIII部位のフラグメント(ウイルスの構造
遺伝子ギャグ、ポルおよびエンブを含んでいる)を、こ
のプラスミドから取り出した後、これをニワトリGHR
のcDNAで置換する。従って、このプロウイルスによ
ってコード化されたRNAの翻訳のための開始ATGコ
ドンは、ニワトリのGHRからのものである(O'Rearお
よびTemin、 PNADUSA、 79:1230ー1234、 1982)。ウイルス
の複製に必要なシス作用機能(LTR類)、プライマー
結合部位、エンキャプシデーション配列およびポリプリ
ントラックが、ニワトリGHRプロウイルス内にコード
化され、そしてこのトランス作用性成分(ギャグ、ポル
およびエンブ遺伝子生産物)は、宿主C3細胞によって
与えられる。この得られるプラスミドpSNV−CGH
Rを、プラスミドSV2−gptrによってコード化さ
れた主要選択可能マーカーの存在下(MulliganおよびBe
rg、 PNAS USA、 78:2072-2076、 1981)(これは、ミコフ
ェノール酸の存在下コロニーの単離を可能にする)、リ
ポフェクション(lipofection)(Lipofectin、 BRL、 Ma
ryland)により、該C3細胞系に導入する。
【0041】記述されているように(Bosselman他、 198
9)、ニワトリGHRのRNAを生産するヘルパー細胞
のクローンを選択し、そして保温放置していないニワト
リの卵に注入するための感染性上澄み液を製造するため
に用いる。外因性ニワトリGHRをコード化するRNA
の生産は、レトロウイルスベクターによって生産される
ところの、ユニークな大きさを有するmRNAの発現に
よるニワトリ組織のノーザン分析で検出される。
【0042】6. 組織培養内の有効なニワトリ成長ホ
ルモン結合蛋白質の発現 期待されたニワトリ成長ホルモンレセプタ配列(哺乳動
物の成長ホルモンレセプタに対する相同性を基とする)
に対する枠移動を含むcDNAクローンCH21.9A
を、Xho IおよびSac Iで消化させた後、CMT
−3細胞内での発現用哺乳動物発現ベクターpSVL
(上を参照)にクローン化する。成長ホルモン結合活性
分析のため、該組織培養上澄み液を、分泌された可溶成
長ホルモン結合蛋白質の形態で集める以外は、該構築物
発現のためのプロトコルと同一のプロトコルに従う。こ
の上澄み液を、0.5%BSAおよび10mMのMgC
2中、増加させた量のI125ウシ成長ホルモンと一緒に
培養することにより、成長ホルモン結合活性を検出す
る。記述(YmerおよびHerington、 上記; Baumann他、上
記; Herington他、 上記)されているようにして、Sepha
cryl S-200カラムを用いたクロマトグラフィーにより、
拘束された画分と遊離画分とを分離する。
【0043】7. ニワトリのmRNAのノーザン分析 記述(Favaloro他、 Meth. Enzymol. 65:718、 1980)さ
れているのと同様にして、ブロイラーの若いめん鳥と若
いおん鳥の肝臓組織から細胞質RNAを調製した後、オ
リゴdTセルロースを用いたクロマトグラフィーにより
ポリA+ RNAを選択した(Maniatis他、 Molecular C
loning、 第2版、 1989)。ノーザン分析のため、記述さ
れているように、ホルムアルデヒド含有1%アガロース
ゲル中3μgのポリA+ RNAを電気泳動した後、ナ
イロン(Nytran、 S&S)に転移させた。これらの膜を予
備雑種形成した後、Church緩衝液内で雑種形成する。こ
れらのブロットを0.2xSSCおよび0.1%SDS
内65℃で洗浄した。増感紙を有するx線フィルムにブ
ロットを−70℃で暴露した。ランダムに開始させるこ
とにより全てのプローブにα−32P−dCTPを標識す
る。このプローブは、全長のレセプタmRNAとGH結
合蛋白質mRNAの両方を認識するCH8.6である。
2種のmRNAが4.5kbと0.9kbで検出され
た。大型の種は、大きさに関して、他の種からのGHレ
セプタmRNAと同様であるが、該0.9kb種は、他
のGH結合蛋白質mRNA類よりも小型である。
【0044】固体発生を通して肝臓内で観察される発現
パターンは、非常に若い鳥は年老いた方よりも非常に少
ないGHレセプタmRNAを発現することを示している
(表2)。
【0045】
【表2】 8. ニワトリGHレセプタに対して雑種形成する小型
mRNAの同定 実施例7で同定されたより小型のRNA種の更に一層の
検査により、その実際の大きさは約0.7〜0.9kb
であることが分かった。テール無しでこのメッセージの
大きさは約0.5kbである。
【0046】このmRNAの構造を特徴づけするため、
アガロースゲルを用いて大きさで選択しそして興味の持
たれている該小型mRNAに対して特異的に相当してい
るCH8.6プローブで雑種形成することにより示され
たところのcDNAから、ライブラーを作る。
【0047】このライブラーを構築するため、この0.
5kb種を比較的高レベルで含有していることが示され
たmRNA(年令が1週のオスとメスのブロイラーから
得られたものを一緒にした、実施例7参照、表2)を、
cDNA製造のために用いる。Superscript Lambdaクロ
ーニングシステム(BRL、 Life Technologie, Inc.、 Gra
nd Island、 NY)の修飾形を用いてcDNAライブラー
を構築する。15個のdT残基、そして哺乳動物のゲノ
ム内ではあまり見いだされない4個の制限エンドヌクレ
アーゼ部位(NotvI、Nru I、Xba Iおよび
Spe I)を含んでいるオリゴ(dT)Not Iプラ
イマー−アダプターにより、20ugのポリ(A)+
RNA、各々10μgの1週才のオスおよびメスの肝臓
に関する第一ストランド合成を開始させる。大腸菌のR
NアーゼHおよび大腸菌のDNAリガーゼと一緒に大腸
菌のDNAポリメラーゼIを用いて、第二ストランド合
成を触媒させる。T4 DNAポリメラーゼにより、c
DNA類の末端を平滑にする。次に、有機抽出により該
反応混合物を除蛋白した後、エタノールを用いて沈澱さ
せる。該ベクターへの結合効率を最大限にするため、T
4 DNAリガーゼによるcDNA分子の平滑末端に、
Sal Iアダプターをつなぐ。Sal IおよびNot
Iアダプターの両方を用い、2つの異なる制限エンド
ヌクレアーゼ部位をそれぞれ5’および3’末端に導入
することにより、該挿入断片の指向性クローニングが得
られる(表3)。
【0048】
【表3】 この結合反応物を再び有機抽出により除蛋白し、エタノ
ールで沈澱させた後、制限エンドヌクレアーゼNot
Iで消化させる。この消化混合物の一定分量を、0.8
%アガロースゲル中電気泳動することにより大きさで分
画した後、ナイロン(Nytran、 Schleicher & Schuell、
Keene、 NJ)に転移させる。この膜を予備雑種形成した
後、Church緩衝液内で雑種形成する。このブロットを次
のようにして4回洗浄する:最初25℃で2xSSC、
0.2%SDS中、そして3回、65℃で0.2xSS
C、0.2%SDS中。このブロットを、増感紙を有す
るx線フィルムに−70℃で暴露する。このプローブ
は、鳥類のGHレセプタクローンC23.6Aから切除
されたところの、ゲル精製した450個のヌクレオチド
から成るEcoRI/NcoIフラグメントであり、そ
してランダムに開始させることで、これをα−32P−d
CTPで標識する。このプローブは、該全長ニワトリG
Hレセプタのヌクレオチド位置−40から414に相当
している。3種のcDNAを、約4.5kb、4.0k
bおよび0.5kbで検出する(図6A)。大きさに関
して、全ての種はノーザン分析で観察されたそれらに相
当している(図6B)。
【0049】この0.5kb種を単離しそして特徴付け
する目的で、実施例7に記述されているようにして、ホ
ルムアルデヒド含有0.8%アガロースゲル中、残りの
反応混合物を大きさで分画する。0.5kbに移動する
cDNAライブラリーの画分をそのゲルから切除する。
cDNAを電子溶離(Maniatis他、 Molecular Cloning、
第2版、 1989)により単離した後、更にEcono-Pac 10DG
(BioRad、 Richmond、CA)を用いて精製した後、エタノ
ール沈澱させる。このcDNAをLambda gt23ANot I-Sa
l I アーム(BRL、 Life Technologies, Inc.、 Grand Is
land、 NY)に結合させた後、Gigapack Gold(Stratagen
e、 La Jolla、 CA)を用いて詰め込む。
【0050】大腸菌株Y1090をその全体ライブラリ
ー(約106個のクローン)に感染させ、そして150
mmのプレート6個上に置く。各々のプレートから、ニ
トロセルロースプラーク隆起物を採取する。上述した4
50個のヌクレオチドから成るEcoRI/NcoIを
用いてそれらのフィルターを試験する。フィルターを予
備雑種形成した後、Church緩衝液内で雑種形成する。フ
ィルターを次のようにして4回洗浄する:最初25℃で
2xSSC、0.2%SDS中、そして3回、65℃で
0.2xSSC、0.2%SDS中。フィルターを、増
感紙を有するx線フィルムに暴露する。第二および第三
スクリーニングのため7個の陽性物を選択する。そのス
クリーニング操作により、これらの7つのクローンの6
つを再試験する。Not IおよびSal Iを用いた開
裂により、これらの6つのファージからの挿入断片を切
除し、ゲル精製した後、プラスミドpSPORT(BRL、
Life Technologies, Inc.、 Grand Island、 NY)にサブ
クローンする。
【0051】9. 配列決定分析 2本鎖DNAのための配列決定システム(United State
s Biochemical、 Cleveland、 OH)プロトコルにより配列
決定を行う。全ての配列決定反応において、放射能活性
標識として35S−dATPを用い、そして6%ポリアク
リルアミド/尿素ゲル上を流す。このプラスミド内でサ
ブクローンされた各々の挿入断片を、該ポリアクリルア
ミド/尿素ゲルから配列決定する。pSPORTポリリ
ンカーの外側にアニール化させたプライマー類(例えば
T7およびSP6プライマー)を用いて、各々の末端か
ら、このプラスミド内でサブクローンされた各々の挿入
断片を配列決定する。更に、合成オリゴヌクレオチドプ
ライマー類を用いる。これらの合成オリゴヌクレオチド
類のヌクレオチド配列およびアニール化部位は表4に示
されている。
【0052】
【表4】 これらのcDNAに関する配列決定分析の結果、それら
の6個のクローンの4つが哺乳動物のエキソン2、4お
よび5に相当するニワトリGHレセプタコード化領域
の、最初の325個のヌクレオチドを有していることが
示された(鳥に関しては、エキソン3は存在していな
い)。全てのクローンは異なる量の5’未翻訳領域を有
しており、そして、クローンCH500.2、CH50
0.5、CH500.6およびCH500.7は、それ
ぞれ、その5’未翻訳領域の178、44、117およ
び117個のヌクレオチドを有している。クローンCH
500.2(図7)は、このRNA種の全長型を表して
いる可能性があり、そしてAmerican Type Culture Coll
ectionに寄託した(取得番号68621)。残りの2つのク
ローンに関しては、公知の鳥類GHレセプタに対するい
かなる類似性も示すことができなく、それ以上の分析は
行わなかった。
【0053】これらのcDNAクローンの各々は、それ
らの3’末端(ここで、ヌクレオチド位置325後に該
ポリ(A)テールの明らかな付加が生じている)に同じ
構造を表している。この位置は、配列AATAAA(位
置304−309)(これは真核細胞内の共通ポリ
(A)付加シグナルである)から17個の塩基の後に在
る(Wickens, M.、 TIBS 15:277-281、1990)。ポリ
(A)付加は、そのAATAAA共通配列から10〜3
0個のヌクレオチドの後で生じると予想される。加うる
に、該ポリ(A)付加部位の、0〜10個のヌクレオチ
ド範囲にある拡散GT豊富領域3’は、哺乳動物および
他の高等真核生物のポリ(A)付加シグナルにおける他
の必要な要素である(Proudfoot, N.、 Cell 64:671-67
4、 1991)。該ニワトリGHレセプタにおける該推定開
裂部位に続く配列は、AAAAGTGTTTCAGTG
TTG、即ち下流のポリ(A)付加要素のための予測さ
れた要求を満たすモチーフである。実際上の開裂部位
は、このメッセージの最終的構造を変化させることな
く、位置326−329内の4つのAいずれか1つの後
に在る。従って、短い(0.5kb)ニワトリGHレセ
プタRNA種は、該第一GHレセプタ転写の開裂および
ポリアデニレート化の結果である可能性が大である。こ
の種類の転写は終止コドンを有しておらず、従って効率
良く翻訳されない可能性があることを特記する。翻訳が
生じない場合、この端の切り取られたメッセージのポリ
(A)テールの読み取りから多重リジン残基が生じる。
【0054】10. 家畜用および野生型鳥類種に関す
る0.5kb転写のノーザン分析 実施例7中で前述したように、細胞質およびポリ(A)
+のRNAを家畜用ブロイラー動物(AA X AA)お
よびウズラの肝臓から調製する。ノーザン分析のため、
3ugのポリ(A)+RNAを、上述したように、ホル
ムアルデヒド含有0.8%アガロースゲル中で電気泳動
した後、分析する。このプローブは、5’未翻訳領域の
44個の塩基およびエキソン2、4および5を含有して
いるpSPORT CH500.5から切除した306
個のヌクレオチドから成るHindIII/EcoRI
フラグメントであり、このフラグメントに、ランダムに
開始させることによりα−32P−dCTP標識したが、
これは、全長レセプタと0.5kbのmRNA両方を認
識すべきである。ニワトリとウズラの両方において、m
RNAが豊富な3種(4.5kb、4.0kbおよび
0.5kb)が検出される(図8)。従って、この0.
5kb転写の製造に関して、同様のメカニズムがウズラ
にも存在している可能性がある。ニワトリに共通な、m
RNAのその主要3種に加えて、ウズラは約1.2kb
の追加的に豊富なmRNA(これは、ニワトリに関して
低いレベルでのみ発現されると見られる)を有してい
る。大きさに関してラットで見いだされるGHBPのm
RNAと類似性を有することを基にして、この種は純種
のGHBPをコード化する可能性がある。
【0055】11. mRNAの代替ポリアデニレート
化を欠失させるニワトリGHレセプタ変異 位置304−309で見いだされるポリ(A)付加共通
配列AATAAAは、該GHレセプタの翻訳されたアミ
ノ酸配列に影響を与えることなく、部位特異的変異誘発
によりAACAAGに変化し得る(このアミノ酸類As
n−Lysは、これらのヌクレオチド配列のいずれかに
よりコード化される)。この変化させた配列は、形質転
換したニワトリ、或はインビボの組織培養システムにお
ける使用のための発現ベクターを構築するために使用で
きる。上記ベクター類は、代替ポリアデニレート化を受
けないmRNA類をコード化すべきである、何故なら
ば、この2つの個々のヌクレオチド変化の各々は95%
までその部位の利用性を減少させると期待されるからで
ある(Wickens、 1990、 上記)。野生型を発現する細胞
系と、クローン化したニワトリGHレセプタcDNAの
変異型との比較により、これらの変化を生じさせたと
き、代替ポリアデニレート化が廃止されることが立証さ
れる。
【0056】12. 組織培養内での0.5kb転写の
発現 サルの腎臓を元とするCOS−7細胞を、5%CO2
37℃の標準的組織培養培地(DMEM+10%ウシの
胎児の血清)内で増殖させる。エキソン5内のポリ
(A)付加のための共通配列を有するプラスミドpSV
L−cGHR、或はこの部位が変化させられているもの
を用いて、前述したように細胞に移入する。記述(Fava
loro他、 Meth. Enzymol. 65:716、 1980)されているよ
うに、107個の細胞から細胞質RNAを調製した後、
オリゴ(dT)セルロースを用いたクロマトグラフィー
によりポリ(A)RNAを選択した(Maniatis他、 Mole
cular Cloning、 第2版、 1989)。記述されているように
してノーザン分析を行う。この膜を予備雑種形成した
後、Church緩衝液内で雑種形成する。このブロットを次
のようにして4回洗浄する:最初25℃で2xSSC、
0.2%SDS中、そして3回、65℃で0.2xSS
C、0.2%SDS中。このブロットを、増感紙を有す
るx線フィルムに−70℃で暴露する。このプローブ
は、クローンCH500.5から得られる306個のヌ
クレオチドから成るHindIII/EcoRIフラグ
メントであり、そしてランダムに開始させることで、こ
れをα−32P−dCTPで標識する。ノーザン分析から
得られる結果は、該全長レセプタおよび0.5kb転写
に相当する2種のmRNAがこれらの細胞で処理される
ことを示している(図8)。
【0057】13. 0.5kb転写のS1ヌクレアー
ゼ分析 S1ヌクレアーゼ分析を用いて、この0.5kb転写の
3’末端のマップを作成する(Maniatis他、 Molecular
Cloning、 第2版、 1989)。CH500.2の塩基462
〜513に対して相補性を示す61個のヌクレオチドか
ら成るオリゴヌクレオチドを設計する(表5、領域1お
よび2)。このオリゴヌクレオチドの5’末端は、10
dTのストリングを有しているが(表5、領域1)、一
方、3’末端は、この配列に対して相補性を示さない1
0個の追加的塩基を有していた(表5、領域3)。この
ようにして、雑種形成そしてそれに続く消化中に生成し
てくる保護されたフラグメントから、その全長プローブ
が区別できた。このオリゴヌクレオチドの5’末端を、
T4ポリヌクレオチドキナーゼによりγ−32P−dAT
P標識した後、ニワトリmRNAに対して、80%ホル
ムアミド雑種形成用緩衝液中30℃で一晩雑種形成す
る。適当なmRNAに対して雑種形成させることができ
なかったいかなる1本鎖領域も、S1ヌクレアーゼを添
加することで消化させる。この混合物をエタノール沈澱
させ、ホルムアミド内に再懸濁させた後、10%ポリア
クリルアミド/尿素ゲル上を流す。この保護されたフラ
グメントの大きさは51個のヌクレオチドであるべきで
あり、そしてCH500.2の領域462〜513に相
当しているべきである。
【0058】
【表5】 14. 17bp挿入断片を有するクローンの分析 ニワトリGHのcDNAクローン10.2Mは、正常な
全長ニワトリGHレセプタcDNAに関して、17bp
の挿入を含んでいる。この変異がGHレセプタmRNA
の代替スプライシングの結果であることを示す目的で、
この挿入点で見いだされると予測されるイントロン/エ
キソン接合点に相当する領域に関して、ニワトリゲノム
DNAを分析する。オスのブロイラーのニワトリDNA
から製造されたゲノム状λ−ファージライブラリー(Cl
ontech)を、個々に、ヒトGHレセプタのエキソン6お
よび7に相当する放射能標識したフラグメントで試験す
る(Godowski他、 PANS USA 86:8083-8087、 1989)。大
きさがおおよそ10kbの挿入断片を有するλクローン
(CH63.1と呼ぶ)を単離した後、これは、これら
の2つのプローブの各々に対して雑種形成することが示
され、このことは、このクローンがエキソン6および7
の大部分もしくは全部そしてそれらの間の介在配列(I
VS−6)全体を含んでいることを示唆している。エキ
ソン6および7の各々において、オリゴヌクレオチド配
列決定用プライマーを用いて、そのエキソン/イントロ
ン接合点を横切ってIVS−6に向かう配列決定反応を
開始させる。この分析の結果、該GHレセプタcDNA
に挿入されていることが見いだされた17個の塩基対
が、エキソン7との接合点に対する5’に隣接してIV
S−6内に見いだされた(表6)。従って、ニワトリに
おいて、代替スプライスアクセプター部位はmRNA
(これは、構造に関して哺乳動物内で見いだされるGH
結合蛋白質と類似しているところの、端が切り取られ分
泌されたGHレセプタ分子をコード化する)の生産をも
たらす可能性が大である。
【0059】
【表6】 15. ポリ(A)部位の利用を禁止する化合物に関す
るスクリーン 代替ポリ(A)部位選択の調節を通して、若いニワトリ
または他の家禽類におけるGHレセプタレベルを誘発し
得る化合物もしくは生物学的因子を見つけ出す目的で、
スクリーニング用ツールとしてインビボ発現システムを
用いる。酵素的に検出され得るルシフェラーゼの如きレ
ポーター遺伝子を、該ニワトリGHレセプタの5’末端
に融合させる。強力な構成プロモーターによって引き出
されるこの融合遺伝子は、それ自身のポリ(A)部位を
有しているが、該GHレセプタコード化領域内の代替ポ
リ(A)部位は、該ルシフェラーゼポリ(A)部位と、
開裂およびポリアデニレート化に対して競争する。上流
のポリ(A)部位の優先的利用を示す鳥類細胞系に、こ
の構築物を移入する。因子類および化合物が入っている
培地内でこの細胞系を処理した後、ルシフェラーゼに関
する酵素的分析を行う。ルシフェラーゼ活性の上昇は、
該ポリ(A)部位利用の調節が変化したことを示してお
り、その結果、より少なく端が切り取られたメッセージ
が生じ、そしてより全長に近いmRNAが生じたことを
示している。
【0060】生物学的材料の寄託 次に示すプラスミド類をAmerican Type Culture Collec
tion、12301 ParklawnDrive、 Rockville、 Marylandに寄
託し、そして次の如き取得番号が与えられた(全て寄託
物は大腸菌株DH5α内)。
【0061】プラスミド 取得番号 pCH10.2M 68498 pCH21.9F 68499 pCH8.6 68500 pSPORTch 500.2 68621 配列ID番号: 1 配列の種類: 核酸およびアミノ酸 配列の長さ: 549個の塩基対 183個のアミノ酸残基 ストランド性: 1本 トポロジー: 線状 給源有機体: ニワトリ 特性: 17個の塩基対挿入を有するニワトリ成長ホル
モンレセプタ遺伝子、並びに相当する蛋白質
【0062】
【化1】配列ID番号: 2 配列の種類: 核酸およびアミノ酸 配列の長さ: 723個の塩基対 241個のアミノ酸残基 ストランド性: 1本 トポロジー: 線状 給源有機体: ニワトリ 特性: ニワトリ成長ホルモン結合蛋白質遺伝子および
蛋白質
【0063】
【化2】配列ID番号: 3 配列の種類: 核酸およびアミノ酸 配列の長さ: 1824個の塩基対 608個のアミノ酸残基 ストランド性: 1本 トポロジー: 線状 給源有機体: ニワトリ 特性: ニワトリ成長ホルモンレセプタ遺伝子および蛋
白質
【0064】
【化3】配列ID番号: 4 配列の種類: 核酸 配列の長さ: 510個の塩基対 ストランド性: 1本 トポロジー: 線状 給源有機体: ニワトリ 特性: ニワトリ成長ホルモンレセプタ遺伝子の開裂お
よびポリアデニレート化生成物
【0065】
【化4】 本発明の特徴および態様は以下のとおりである。
【0066】1. 鳥類の成長ホルモンレセプタ蛋白質
をコード化する単離核酸配列。
【0067】2. ニワトリの成長ホルモンレセプタ蛋
白質をコード化する第1項の配列。
【0068】3. 該コード化領域内にポリアデニレー
ト化部位を含んでいない第1項の配列。
【0069】4. 生物学的活性を示すペプチドをコー
ド化する図3中に示した第1項の配列またはそれらのフ
ラグメント。
【0070】5. 位置304−309のヌクレオチド
がAACAAG、AATAAG、或はAACAAAで置
換されている第3項の配列。
【0071】6. 標準的高緊縮条件下図3の配列で雑
種形成可能な第1項の配列。
【0072】7. 単離された鳥類成長ホルモンレセプ
タ蛋白質。
【0073】8. ニワトリ成長ホルモンレセプタ蛋白
質である第7項の蛋白質。
【0074】9. 図1中に示した配列を有する第7項
の蛋白質、或は生物学的活性を示すそれのフラグメン
ト。
【0075】10. 鳥類成長ホルモン結合蛋白質をコ
ード化する単離核酸配列。
【0076】11. 単離された可溶鳥類成長ホルモン
結合蛋白質。
【0077】12. 第1項もしくは第10項の配列で
宿主細胞を形質転換した後、該蛋白質の発現を可能にす
る条件下で該宿主細胞を培養することから成る、鳥類の
成長ホルモンレセプタまたは成長ホルモン結合蛋白質の
製造方法。
【0078】13. ウイルスまたはプラスミドによっ
て形質転換が達成される第12項の方法。
【0079】14. 第1項、第3項、または第10項
の配列を含む発現ベクター。
【0080】15. 第1項、第3項、または第10項
の配列、或は第14項の該発現ベクターを含む宿主細
胞。
【0081】16. 年令が約8週もしくはそれ以下で
成長ホルモンレセプタ蛋白質を発現し得る形質転換した
鳥。
【0082】17. 生理学的に許容される担体と一緒
に鳥類の成長ホルモンレセプタまたは鳥類の成長ホルモ
ン結合蛋白質の有効量を含む薬学的組成物。
【0083】18. 上記処置を必要としている動物に
有効量の第10項蛋白質を投与することから成る、イン
ビボで鳥類成長ホルモンの活性を調節する方法。
【0084】19. 8週もしくはそれ以下の年令で成
長ホルモンレセプタを発現する鳥に有効量の鳥類成長ホ
ルモンを投与することから成る、鳥類の成長を増強する
方法。
【0085】20. 成長ホルモンレセプタ配列内のポ
リアデニレート化部位利用の正常なパターンを変化させ
る化合物の有効量を鳥に投与することから成る、鳥類の
成長を増強する方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(配列表1)は、枠移動(これは、未成熟
の停止コドン、そして激しく端が切り取られた蛋白質を
結果として生じる)を生じさせる該成長ホルモンレセプ
タ配列内に17個の塩基対挿入を有するcDNAクロー
ンの、アミノ酸およびヌクレオチド配列を示している。
【図2】図2(配列表2)は、位置580に単一塩基対
(G)欠失を有する推定ニワトリ成長ホルモン結合蛋白
質の、アミノ酸およびヌクレオチド配列を示している。
矢印は欠失の位置を示している。
【図3】図3(配列表3)は、ニワトリ成長ホルモンレ
セプタの、アミノ酸およびヌクレオチド配列を示してい
る。
【図4】図4は、ラットの成長ホルモンレセプタに関す
る種々のサブクローンのマッピングを示している。
【図5】図5は、互いに、そして全長ニワトリ成長ホル
モンレセプタと比較した、種々の異なるサブクローン、
並びに構築されたクローンのマッピングを示している。
【図6】図6は、1つの弱った老ニワトリ肝臓のcDN
Aライブラリーに関するサザーン分析を示している。該
cDNAライブラリー一定分量を、0.8%アガロース
ゲル上で大きさにより分画し、ナイトラン(nytran)に
移した後、鳥類GHレセプタクローンC23.6Aから
切除したところの、放射能標識した400ヌクレオチド
Eco RI/Nco Iフラグメントを用いて試験した。約4.
5kb、0.4kbおよび0.5kb(A)で、3種の
cDNAを検出する。大きさに関して、全ての種はノー
ザン分析(B)で観察された種に相当しており、これら
は以下の表2中に与えられているデータを基としてい
る。
【図7】図7(配列表4)は、クローンCH500.2
の配列分析を示している(0.5kb転写)。
【図8】図8は、家畜および野生の鳥類種から、そして
pSVL−cGHRを移入したCOS−7細胞から、単
離されたmRNAのノーザン分析を示している。ブロイ
ラー動物の肝臓、ウズラおよび上述したCOS−7細胞
から製造した細胞質およびポリ(A)+RNA。0.8
%のアガロース/ホルムアルデヒドゲルを用いて、3u
gのポリ(A)+RNAを大きさで分画し、転移させた
後、pSPORTCH 500.5から切除したところ
の、放射能標識した306ヌクレオチドHind III/Eco
RIフラグメントを用いて試験した。この分析の結果は、
野生型鳥類(ウズラで代表される)は家畜のニワトリで
検出される3種のmRNA(4.5kb、4.0kbお
よび0.5kb)全てを有していることを示している。
更に、このプローブに対して雑種形成する転写1.0k
bもまた、ウズラで観察される。
【図9】図9は、COS−7細胞内で発現されたニワト
リ成長ホルモンレセプタに対する成長ホルモンの結合を
説明するスキャッチャードプロットである。
【化1その1】
【化1その2】
【化2その1】
【化2その2】
【化2その3】
【化3その1】
【化3その2】
【化3その3】
【化3その4】
【化3その5】
【化3その6】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(配列表1)は、枠移動(これは、未成熟
の停止コドン、そして激しく端が切り取られた蛋白質を
結果として生じる)を生じさせる該成長ホルモンレセプ
タ配列内に17個の塩基対挿入を有するcDNAクロー
ンの、アミノ酸およびヌクレオチド配列を示している。
【図2】図2(配列表2)は、位置580に単一塩基対
(G)欠失を有する推定ニワトリ成長ホルモン結合蛋白
質の、アミノ酸およびヌクレオチド配列を示している。
矢印は欠失の位置を示している。
【図3】図3は、図2の続きである。
【図4】図4(配列表3)は、ニワトリ成長ホルモンレ
セプタの、アミノ酸およびヌクレオチド配列を示してい
る。
【図5】図5は、図4の続きである。
【図6】図6は、図5の続きである。
【図7】図7は、図6の続きである。
【図8】図8は、図7の続きである。
【図9】図9は、ラットの成長ホルモンレセプタに関す
る種々のサブクローンのマッピングを示している。
【図10】図10は、互いに、そして全長ニワトリ成長
ホルモンレセプタと比較した、種々の異なるサブクロー
ン、並びに構築されたクローンのマッピングを示してい
る。
【図11】図11は、基板上に形成された微細なパター
ンを表わす写真であって、1つの弱った老ニワトリ肝臓
のcDNAライブラリーに関するサザーン分析を示して
いる。該cDNAライブラリー一定分量を、0.8%ア
ガロースゲル上で大きさにより分画し、ナイトラン(ny
tran)に移した後、鳥類GHレセプタクローンC23.
6Aから切除したところの、放射能標識した400ヌク
レオチドEco RI/Nco Iフラグメントを用いて試験し
た。約4.5kb、0.4kbおよび0.5kbで、3
種のcDNAを検出する。
【図12】図12は、基板上に形成された微細なパター
ンを表わす写真であって、1つの弱った老ニワトリ肝臓
のcDNAライブラリーに関するサザーン分析を示して
いる。該cDNAライブラリー一定分量を、0.8%ア
ガロースゲル上で大きさにより分画し、ナイトラン(ny
tran)に移した後、鳥類GHレセプタクローンC23.
6Aから切除したところの、放射能標識した400ヌク
レオチドEco RI/Nco Iフラグメントを用いて試験し
た。大きさに関して、全ての種はノーザン分析で観察さ
れた種に相当しており、これらは以下の表2中に与えら
れているデータを基としている。
【図13】図13(配列表4)は、クローンCH50
0.2の配列分析を示している(0.5kb転写)。
【図14】図14は、基板上に形成された微細なパター
ンを表わす写真であって、家畜および野生の鳥類種か
ら、そしてpSVL−cGHRを移入したCOS−7細
胞から、単離されたmRNAのノーザン分析を示してい
る。ブロイラー動物の肝臓、ウズラおよび上述したCO
S−7細胞から製造した細胞質およびポリ(A)+RN
A。0.8%のアガロース/ホルムアルデヒドゲルを用
いて、3ugのポリ(A)+RNAを大きさで分画し、
転移させた後、pSPORT CH 500.5から切除
したところの、放射能標識した306ヌクレオチドHind
III/Eco RIフラグメントを用いて試験した。この分析
の結果は、野生型鳥類(ウズラで代表される)は家畜の
ニワトリで検出される3種のmRNA(4.5kb、
4.0kbおよび0.5kb)全てを有していることを
示している。更に、このプローブに対して雑種形成する
転写1.0kbもまた、ウズラで観察される。
【図15】図15は、COS−7細胞内で発現されたニ
ワトリ成長ホルモンレセプタに対する成長ホルモンの結
合を説明するスキャッチャードプロットである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【図1】
【図12】
【図2】
【図10】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図14】
【図13】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 15/85 C12P 21/02 C 8214−4B // A61K 37/02 AER 8314−4C (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 ウイリアム・ロバート・ボームバツチ アメリカ合衆国ニユージヤージイ州08525 ホープウエル・ローレンストリート32 (72)発明者 エリザベス・レイ・オールダーム アメリカ合衆国ペンシルベニア州18940ニ ユータウン・リーダムプレイス1

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鳥類の成長ホルモンレセプタ蛋白質をコ
    ード化する単離核酸配列。
  2. 【請求項2】 単離された鳥類成長ホルモンレセプタ蛋
    白質。
  3. 【請求項3】 鳥類成長ホルモン結合蛋白質をコード化
    する単離核酸配列。
  4. 【請求項4】 単離された可溶鳥類成長ホルモン結合蛋
    白質。
  5. 【請求項5】 請求項1または3の配列で宿主細胞を形
    質転換した後、該蛋白質の発現を可能にする条件下で該
    宿主細胞を培養することから成る、鳥類の成長ホルモン
    レセプタまたは成長ホルモン結合蛋白質の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または3の配列を含む発現ベク
    ター。
  7. 【請求項7】 請求項1または3の配列、或は請求項6
    の該発現ベクターを含む宿主細胞。
  8. 【請求項8】 年令が約8週もしくはそれ以下で成長ホ
    ルモンレセプタ蛋白質を発現し得る形質転換した鳥。
  9. 【請求項9】 生理学的に許容される担体と一緒に鳥類
    の成長ホルモンレセプタまたは鳥類の成長ホルモン結合
    蛋白質の有効量を含む薬学的組成物。
  10. 【請求項10】 上記処置を必要としている動物に有効
    量の請求項6蛋白質を投与することから成る、インビボ
    で鳥類成長ホルモンの活性を調節する方法。
  11. 【請求項11】 8週もしくはそれ以下の年令で成長ホ
    ルモンレセプタを発現する鳥に有効量の鳥類成長ホルモ
    ンを投与することから成る、鳥類の成長を増強する方
    法。
  12. 【請求項12】 成長ホルモンレセプタ配列内のポリア
    デニレート化部位利用の正常なパターンを変化させる化
    合物の有効量を鳥に投与することから成る、鳥類の成長
    を増強する方法。
JP3356494A 1990-12-28 1991-12-25 鳥類の成長ホルモンレセプタおよび結合蛋白質 Pending JPH05146295A (ja)

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US63451190A 1990-12-28 1990-12-28
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US634511 1991-06-18

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CA2058351A1 (en) 1992-06-29
IE914489A1 (en) 1992-07-01
KR920012434A (ko) 1992-07-27
IL100277A0 (en) 1992-09-06
AU9005291A (en) 1992-07-02
EP0492179A2 (en) 1992-07-01
PT99895A (pt) 1992-12-31
EP0492179A3 (en) 1992-12-09

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