JPH0514581B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は使い捨ての、尿および糞便排出物を収
容する製品を提供するための全く新しい概念に関
する。この製品は特に活動性を有する成人に適
し、かつ成人の尿および糞便排出物を収容するの
に適している。本製品は高い液体衝撃容量、高い
液体保持性を有し、糞便排出物を漏洩させること
なく収容すると共に、被着者の皮膚を乾いたまま
で維持するものである。使い捨て吸収性製品は、
かつてはたとえば使い捨ておむつ、生理用ナプキ
ン、創傷用ドレツシング、包帯、失禁用パツド、
成人用おむつおよび尿収容性製品等を包含するも
のとして知られて来た。これらの製品は、体液を
吸収し、かつ保持乃至含有する吸収性詰綿を組込
んでいる。先ず、これらの多くの製品において、
特におむつおよび生理用ナプキンにおける吸収性
詰綿は、「詰綿」またはテイシユーのパイルと称
されるところのものを含んで構成される。この詰
綿は液体非透性裏打ちと液体浸透性表材料との間
に置かれ、そしてテイシユーのパイルは製品中の
液体を吸収し、かつ望ましくは液体を含有させる
ために用いられた。この種の吸収性詰綿を利用す
るおむつは米国再発行特許第26151号中に開示さ
れている。

詰綿タイプの製品は、その大部分が「毛羽立ち
材料パイプ繊維」と称されるものを含んで構成さ
れる改良された吸収性詰綿によつて置き換えられ
た。この吸収性詰綿は、可成りの厚さを有する層
と共に特色を付与した木材パルプ繊維から成る層
を含んで構成されている。この種の毛羽立ち木材
パルプ吸収性詰綿を組込んでいるおむつは米国特
許第2788003号中に記載されている。このおむつ
は改良された吸収能力および詰綿層を用いるおむ
つよりも若干良好な収容性を有していた。更に、
毛羽立ち層は非常に柔らかく、可撓性であり、そ
して快適なので、吸収性層として詰綿を用いるお
むつを超える改良されたおむつをもたらすもので
ある。

毛羽立ち木材パルプ吸収性詰綿は改良された能
力を有してはいるが、その能力がおむつまたは生
理用ナプキン中に利用されることによる効率は低
い。これに関する理由は、吸収すべき液体は通常
吸収性詰綿内の局部的な領域中に推積し、そして
詰綿の平面に沿つて移動する液体の能力が乏しい
からである。この液体は半径方向の吸上げ路をた
どる傾向があり、従つて通常液体をもはや含有し
ない場所である詰物に最も近接する端縁に移動
し、その結果製品は漏洩をもたらす。

米国特許第3017304号は、製品中に圧縮紙状層
を組込んでいる吸収性製品を開示している。この
紙状層はガーゼ芯として機能する。すなわち、層
上に位置する液体は該層の平面に沿つて迅速に移
動する傾向を有している。毛羽立ち木材パルプ繊
維との併用に組込むと、得られた製品は毛羽立ち
木材パイプの吸収能力を遥かに有効に利用するこ
とになる。毛羽立ち木材パルプと併用するこの紙
状層を組込んでいるおむつは米国特許第3612055
号および第3938522号中に開示かつ説明されてい
る。吸上げ能力または毛管スキン乃至層と毛羽立
ち木材パルプ繊維を組合せるというこの概念は、
使い捨ておむつおよび生理用ナプキンを含む多く
の吸収性製品において広く受入れられて来た。た
とえこれらの製品が吸収性詰綿の能力を遥かに多
く利用するものであるとしても、それらは依然と
して、吸収液体を完全に含有するものではない。
詰綿の全能力を吸収のために用いる前に、もしく
は非常に控えめに云つて、使用者のために全液体
空所が吸収される前に、これらの製品が漏洩を生
ずる可能性がある。漏れている間に詰綿上に圧力
を配置した場合、このことは特に典型的である。
たとえば、赤ん坊が既に漏れているおむつに腰を
下ろすと、詰綿は非常にしばしば漏れを生ずる。
失調症の成人においては幼児に関する問題のみな
らず、他の多くの問題に遭遇する。第１に、成人
用の空所は一般に幼児用のものよりも遥かに大き
な容積となつている。第２に、衣類の下のふくら
みは幼児に関する協会によつては受入れられてい
るが、失禁問題を有する歩きまわる成人は普通の
衣類を通して分らない製品を求めている。第３
に、成人の脚と胴の比率および形状は幼児のそれ
とは可成り異なつている。従つて、幼児用おむつ
の単なる拡大、たとえば米国特許第4253461号に
示されているようなものは満足できる製品ではな
い。

成人失禁用製品市場において、製品は大量の蓄
積容量を有することを要し、そしてこれはまた、
糞便排出物も保持することになる。この種の収容
体は示唆されて来たが、これらは実質的に硬質で
あり、ズレる傾向を有していて適切な位置には留
まつておらず、従つて非常に不快なものである。
実質的に大きな容量を備え、空所域から液体が移
動して行く能力を備えた製品であつて、使い捨て
可能であり、快適なものであり、そして装着の外
観を実質的に示さないものが市場で必要とされて
いる。

何年も前に、「超吸収性物質」、すなわち、その
重量に相当する液体を何倍も吸収する物質が開発
された。この種の物質の開発以来、それらの物質
を吸収性製品、たとえばおむつ中に組込んでこれ
ら製品の吸収性能を高める試みがなされて来た。
理論的には、製品に組込まれた極少量の超吸収性
物質が、該製品を従来技術製品と同様またはより
良好に機能させる筈である。多分、この種の超吸
収性物質を使い捨ておむつに組込む目的の最初の
製品の或るものが米国特許第3670731号中に開示
されている。この特許は浸透性表材料と非浸透性
裏打ちシートとの間にサンドイツチされた吸収性
層を含んで成る吸収性ドレツシングを開示してい
る。この吸収性層は超吸収性物質として水不溶性
架橋ヒドロコロイドポリマーを含有している。

超吸収性物質は時には有効であつたにしても、
それらは吸収性製品、たとえば使い捨ておむつお
よび生理用ナプキン等において、広く受入れられ
ることはなかつた。超吸収性物質に関するこの受
入れ欠除の主な理由は、高度に増加させた超吸収
性物質の吸収能力を経済的に利用し得る製品開発
における失敗である。超吸収性物質を経済的に利
用するためには、吸収される液体を容易に受入
れ、そして超吸収性物質と容易に接触状態にしな
ければならない。更に、超吸収性物質は液体を吸
収するので、その膨潤を許容しなければならな
い。もし、超吸収性物質の膨潤するのが妨げられ
ると、それは液体の吸収を停止する。従つて、超
吸収性物質が吸収性製品、たとえばおむつおよび
生理用ナプキン中で機能するためには、この場合
吸収すべき液体が小さな空所域に位置する場合超
吸収性物質を含む吸収性層の構成は或る特性を有
しなければならない。何年もに亘り、数多くの技
術が超吸収性物質を十分に利用するための構成を
提供する試みの下に開示されて来た。この種の製
品は米国特許第4103062号、第4102340号、および
第4235237号中に開示されている。更に吸収性製
品中に配置することができる、超吸収性物質を適
切な層または適切な形状に組込むための方法が米
国特許第4186165号、第4340057号、および第
4364992号中に開示されている。今日まで、これ
ら製品のいずれもが全く商業的な成功を収めなか
つた。

本発明は全く新しい使い捨ての、尿および糞便
排出物を収容する製品を提供するものであり、こ
の製品は大量の蓄積容量を有し、柔らかくかつ快
適であり、また普通の衣類を通しては特に目立た
ないようになつており、更に超吸収性物質の吸収
能力の可成りの部分を利用するものである。その
上、この新しい吸収性製品は使用中に製品に対し
圧力が加えられた場合でも、吸収した液体および
堆積された糞便を収容するものである。

本発明は使い捨ての、尿および糞便収容製品を
提供する。この製品は液体非浸透性で実質的な可
撓性の外殻を含んで構成されるもので、該外殻は
深さ少なくとも約0.25″を有し、また前部尿部分
と後部糞便部分とを備えるものである。前部は通
常よく狭く、そして後部面積の70％未満の面積を
有している。前部は外殻の前部内に配置され、か
つ略これを満たす第１上部構造を有している。更
に製品は吸収性媒体を有しており、これは上部構
造の少なくとも一部と緊密に接触している。この
上部構造は少なくとも僅かに圧縮可能であり、そ
して液体の空所容量を維持することができるもの
である。上部構造は繊維状ウエブ、フオーム、か
らみ合わせた弾性繊維およびそれらの混合物から
成る群から選択される。前記後部は第２の上部構
造を備えており、これもまた外殻の後部に配置さ
れ、かつ略これを満たすものである。この上部構
造は少なくとも僅かに圧縮可能であり、そして表
面を横切る糞便の移動を妨げる３次元構造特性を
有している。この上部構造は繊維状ウエブ、連続
気泡フオーム、繊維状パイル構造体、からみ合わ
せた弾性繊維、スライバー編物、マリヴリーヴス
（malivliqves）、スプリツト波形ウエブ、タフト
糸、寸法を整えたニードルパンチ（dimen−
sioned needle−punch）またはそれらの混合物
から成る群から選択される。第２上部構造は外殻
の後部に固着される。

液体非浸透性である成型可能物質から形成され
る外殻は軟質かつ可撓性であるが、圧力により変
形されたときはその当初形状に実質的に復帰す
る。たとえば、外殻はポリエチレンフオーム外殻
であつてもよく、これは発泡させたポリエチレン
フオームシートから形成され、引続いて熱的方法
により成型される。外殻は一般にボート状の形を
有しており、かつその厚さは約1/64″乃至約1/4″
（約0.4〜約6.4mm）に及んでいる。この外殻は長
さが約9″乃至約22″（約23〜約56cm）に及ぶ。頂部
の空間を、一方のヘリから他方のヘリに横切つて
測定した前部における幅は約2″乃至約7″（約５〜
約18cm）、そして同様な方法によつて測定した後
部の幅は最も広い部分において約3″乃至約12″（約
7.6〜約30cm）である。外殻ヘリの幅を横切つて、
その幅を横切る最も深い部分に延びる線から測定
した外殻の深さは少なくとも0.25″から約2″（約6.4
〜約５cm）までである。一実施態様において外殻
の前部に配置される第１上部構造は、ポリエステ
ルのような弾性繊維から形成された、カーデイン
グされた不織布ウエブである。このウエブには波
形が付され、そしてウエブが漏れてその上に圧力
がかけられたとき波が分離したり、あるいは平ら
になつたりするのを阻止するべく安定化されてい
る。

外殻の後部に配置された第２上部構造は一般に
xy面に対して略ｚ方向にある繊維から構成され
ている。一実施態様において、前部に関して設け
られた波形ウエブは両側において安定化され、次
いでウエブを水平に経由してスリツトされて、パ
イル状開放ウエブ構造を提供する。このパイル状
構造は十分な摩擦をもたらして糞便を保持し、そ
の結果製品の側方へ移動する傾向がなくなる。

前部に、また場合により後部に配置される吸収
性媒体は超吸収性物質の、親水性繊維であり、こ
れは不織布ウエブ、詰綿、テイシユー、草炭、そ
れらの混合物等中にゆるく詰めるか、あるいはそ
の中に構成されている。

本発明の特定実施態様において、液体浸透性布
またはウエブが製品の前部開放側面を覆つてい
る。このカバー乃至表材料は外殻のヘリにシール
されており、それによつて外殻の前部内に配置さ
れた上部構造および吸収性媒体を捕捉するもので
ある。ここで、外殻の前部および後部は液体非浸
透性バリヤーにより分離されていることが指摘さ
れねばならない。もし、尿用前部が表材乃至被覆
を有しない場合には上部構造、および必要によ
り、吸収性媒体は湿潤時にも適所に留まるように
外殻に固着される。外殻後部内の第２上部構造は
開放したままとするのが好ましいが、如何なる場
合にも、たとえ排出物がその上に堆積されたとし
ても、適所に残留するように、それは外殻内に固
定されるものとする。場合により、第２上部構造
は上記のように吸収性媒体と混在させて置いても
よい。

本発明の製品は高い衝撃容量を有する。すなわ
ち、この製品は比較的大量の液体を受入れ、そし
て保持する。更に、この製品は洩れたり、こぼれ
たりすることがない。換言すれば、一度液体が製
品中に入ると、それは製品内に捕捉されたままと
なる。更に製品はその表面乾燥性を維持するの
で、水分を被着者の皮膚から離れて保つことにな
る。その上更に、本製品はこのようにして糞便を
被着者の衣服から保持するものである。また、本
発明製品は該製品が被着されている領域に空気を
循環させ、その結果非常な快適さをもたらすもの
である。

第１図は使い捨て尿および糞便排出物収容製品
１０を示す斜視図であり、製品１０は、浅い容器
状の外殻１２を具備している。この外殻１２は、
充分な弾力性を有するとともに、液体非浸透性の
材料からなつている。外殻１２は、この実施例で
は、ポリエチレン−酢酸エチルビニルフオームか
らなつている。

外殻１２は、これの前部L2の範囲の内側に尿
受け部１６を有し、かつ後部の内側に糞受け部１
４を有している。尿受け部１６および糞受け部１
４の間は、リム１８で仕切られている。リム１８
は、後述する実施例と同様、外殻１２の材料と同
様の材料からなり、この実施例では外殻１２と一
体で、外殻１２の一部となつている。

尿受け部１６の幅W2は、糞受け部１４の幅W1
よりも狭くなつている。

尿受け部１６の中には、尿吸収用の波形ウエブ
１５が収容され、この尿吸収用の波形ウエブ１５
は、液体浸透性の表皮材１７により被覆されてい
る。表皮材１７は、リム１８に接着され、この結
果、尿受け部１６内のパツド、すなわち波形ウエ
ブ１５は、外殻１２内に固定される。波形ウエブ
１５については、後で詳述する。

前記糞受け部１４の中には、糞吸収用の波形ウ
エブ１３が収容固着され、この糞吸収用の波形ウ
エブ１３は、糞吸収用の分裂された波形ウエブ１
１で被覆されている。この糞吸収用の波形ウエブ
１１は、外殻１２に対して固着されている。

外殻１２は、少なくとも後部の糞受け部１４に
おいてリツプ１９を有するように、外殻１２の側
壁が、外殻１２の底部から内側に延在し、次いで
外側に突出して、リツプ１９を形成している。

したがつて、使用者がリツプ１９に圧力をかけ
ても、外殻１２の側壁は、その形状により、外側
へ傾斜するのを防止され、この結果、いかなる漏
洩も防止される。第１図に示すうな、製品の長さ
L1は約9″乃至12″（約23〜約30cm）に及んでいる。
製品の尿部の長さL2は約4″乃至約12″（約10〜約
30cm）に及ぶ。製品の後部の糞受部１４の幅W1
は約8″乃至12″（約7.6〜約30cm）であり、これに
対し製品の前部の幅はW2で示し、これは約2″乃
至約7″（約５〜18cm）である。前部および後部の
幅は長さにある程度比例している。すなわち、製
品の全長が22″に近付くと、前記の各幅は12″と
7″（約30cmと約18cm）に近付き、一方長さL2もま
た、製品の全長が増加すると、増大する。

第１Ａ図は製品１０Ａの他の実施態様を示す斜
視図であり、該製品は尿用パツド部１６Ａを備
え、これは第１Ａ図に示すように、外殻１２Ａか
ら容易に取りはずすことができる。尿用パツド部
１６Ａの外殻部１８Ａは外殻１２Ａと同一のフオ
ームから形成されている。このフオームはポリエ
チレン−酢酸エチルビニル液体非浸透性フオーム
である。一般にフオーム外殻は約1/64″乃至約1/
４″（約0.4〜約6.4mm）厚さに及んでいる。この外
殻は当該技術分野で知られた熱的成型方法により
予備成型される。外殻の深さは少なくとも約1/
４″（約6.4cm）であり、そして好ましくは1/2乃至
1″（約1.3〜約2.5cm）である。尿部分用の外殻の深
さは2″（約５cm）位深くてもよい。外殻の深さは
一方のヘリから他方のヘリを横切る線を設け、そ
してその線と交叉する最深点を測定することによ
り行われる。

第２図は外殻の下面を示す斜視図である。外殻
の後部に配置された縦のくぼみ２４は、被着者が
製品上に腰を下ろすことによつて、それに圧力が
加えられたとき、外殻の外部を僅かに拡張させる
のを補助する。この実施態様における外殻２８の
前部は接着剤ストリツプ２１を備えており、これ
は剥離ストリツプ２３によつて保護されていて、
被着者の下着に製品を適用する前に除去されるも
のである。外殻２０は液体非浸透性、可撓性で、
好ましくは軟質、かつ通常は熟的成型方法によつ
て、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブチレン、ウレタンフオーム、スチロフオーム
等のような物質から成型される。

第３図は本発明製品の前部乃至尿パツド部に用
いられる代表的な波形ウエブ３０の一部を示す横
断面図である。このウエブの部分３０は波形状の
ウエブ３４を示し、この場合超吸収性物質３２は
ウエブの繊維中に配置されている。このウエブは
ウエブ３４を形成する繊維のブレンド中に存在す
る可融性繊維３６の熱的接着により安定化されて
いる。

第４図は本発明に用いるのに適した他の波形ウ
エブ４２の他の部分４０を示す横断面図である。
波形ウエブ４２は繊維状ウエブ４２であるが、そ
の中には超吸収性物質を全く含んでいない。その
代り、超吸収性物質４４はウエブの波形折り目の
間に配置されている。従つて、ウエブは液体の空
所容量を受入れ、かつ保持するので、液体は超吸
収性物質と容易に接触することになる。波形ウエ
ブ４２はその片側に設けられた接着剤の尊い塗膜
４６によつて安定化される。波形ウエブ４２は本
発明の前部である尿パツドに、表材表面に向かつ
て開放している波をもつて配置されることにな
る。

第５図は波形ウエブ５２の更に他の部分５０を
示す横断面図である。この波形ウエブ５２は２つ
の層５４および５６を含んでいる。層５４は繊維
状層であつて、これは第２層５６よりも低い毛管
圧力を有している。波形ウエブ５２は可融性繊維
５８により安定化され、ウエブがこれらの繊維を
実質的に溶融する温度に曝されると、ウエブ中の
波形が少なくとも部分的に互いに溶融されるもの
である。

第６図は略長方形で、本発明製品の前部尿パツ
ド区画に配置することができる連続気泡フオーム
６０を示している。

第７図はスチロフオームビーズ７２の部分７０
を示す横断面図であり、該ビーズは本発明の尿パ
ツド部分の外殻内に配置される上部構造を形成す
る。これらのスチロフオームビーズ７２は外殻を
略満たすように外殻内に配置される。

第８図は多層ウエブ構造体８０を示す斜視図で
あり、この場合第１層８２は第２層８４よりも低
い密度を有し、そして第２層８４は第３層８６よ
り低い密度を有している。この多層繊維状ウエブ
は本発明の尿パツド部の外殻内に配置され、その
結果第１繊維層８２は表材と接触状態となる。

部分１４として示される本発明製品の後部は尿
用パツド部中で用いられるものとは異なつた種類
の上部構造であることを要する。糞便部の上部構
造は少なくとも僅かに圧縮可能であり、またたと
え湿潤時でも少量の液体空所容量を維持すること
ができるが、更に繊維のパイル状形成体を用いて
パツド表面を横切る糞便の移動を阻止するために
足りる表面摩擦を提供するようにすることが必要
とされる。それに従い、第９図には波形ウエブの
部分９０の横断面図が示されている。ウエブ９２
は一般にポリエステルウエブのような繊維状ウエ
ブであり、これは波形が付与され、かつウエブの
両側に接着剤９４を用いることにより典型的に安
定化されている。次にウエブを9A−9A線に沿つ
て分割すると、該ウエブは第９Ａ図に示すように
現われる。

第９Ａ図には、波形ウエブの部分９０Ａが示さ
れ、これは接着剤９４Ａにより安定化されてい
る。波形繊維９２Ａの部分はタフトパイル状表面
を提供し、これは糞便がその上に堆積された場合
その移動を妨げるのに適したものである。

同様に、第１０図には適切なニードルパンチパ
イル状に織物が示されており、この場合支持体１
０２（スクリムまたは繊維の詰綿）は繊維１０４
を備えており、これはニードルーパンチ作用によ
り支持体１０２に固定されている。その結果、製
品の部分１００は本発明製品の後部に用いるのに
適している。

液体非浸透性の実質的に可撓性外殻は成型可能
物質から形成される。成型される際、この物質は
約1/64インチ乃至約1/4インチ（約0.4〜約6.4mm）
に及ぶ厚さを有する液体非浸透性の、実質的に可
撓性外殻をもたらすべきである。変形された場合
にも、外殻は実質的にその元の形状に復帰せねば
ならない。これらの特性をもたらし、そして圧
力、または熱的成型等により成型可能である物質
が適切である。本発明において使用するのに特に
適しているのはポリエチレン含有フオームであ
る。

ポリエチレン含有フオーム外殻は既知の熱的成
型方法により調整される。ポリエチレン含有フオ
ーム材料を形成するための好ましい処方は「ヴオ
ララ（Volara）」と称され、これはポリエチレ
ン、酢酸エチルビニルブレンドである。この製品
はマサチユーセツツ州、ローレンスのヴオルテツ
ク・インコーポレーテツドにより製造販売されて
いる。好ましくは、配合物は厚さ約1/8″（約3.2
mm）のシート状に調整される。このシートに、温
度約260〓（約1260℃）で熱成型を施してフオー
ム外殻を形成する。外殻はボート形状であるが、
これに限定されるものではない。この外殻の長さ
は約９インチ乃至約22インチ、そして幅は前部に
おいて約２インチ乃至約７インチ、一方後部にお
いては約３乃至約12インチに及んでいる。外殻の
厚さは約1/64″乃至約1/4″の範囲にある。外殻の
深さは、前部または後部の中心において一方のヘ
リから他方のヘリに水平に線を延長することによ
つて測定される。次にこの深さは長軸上のフオー
ム外殻の基部に対するその線から測定される。こ
の深さは約0.25乃至約2.0″の範囲に及んでいる。
フオーム外殻は、軟質で可撓性、かつ液体非浸透
性の他の、適切な成形材料から調製してもよい。

前部（尿部分）の上部構造は１もしくはそれ以
上の繊維状ウエブ、フオームまたは１もしくはそ
れ以上のフオーム層、からみ合わせた弾性繊維、
またはそれらの混合物等から構成することができ
る。繊維状ウエブは通常合成繊維、たとえばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ
アミド繊維、２成分繊維、それらのコポリマー、
それらの混合物等から生成される。しかし、セル
ロース系繊維、たとえばレーヨンもまた用いるこ
とができる。これらの繊維はウエブ中に既知の手
段、たとえばカーデイングによつて配置されてウ
エブを形成し、次に必要によつてこれは安定化さ
れる。安定化は熱媒介接着、接着剤接着、熱また
は接着剤（もしくは両方）によるポイントしぼ
付、ニードルパンチ、水噴射の利用等により行う
ことができる。安定化方法は使用する繊維および
ウエブを形成するために用いる方法に従つて選択
される。ウエブを形成するための他の適切な方法
には、空気レイ（air−laying）、湿潤レイ、スパ
ン接着（spun bonding）、溶融−インフレート
（melt−blown）繊維、スプレツド・トウ
（gpread tow）およびその他の既知技法がある。
代表的な好適ウエブは少なくとも約10c.c.／ｇの乾
燥嵩および約4oz／yd²（約135.6ｇ／m²）未満の重
量を有している。

好ましい実施態様において、繊維状ウエブには
波形が付され、そして繊維状ウエブが漏れた際の
波形の損傷を阻止するように安定化される。ウエ
ブの波形付与乃至横方向の折畳みは米国特許第
4111733号中にみられるような方法によつて行う
ことができる。一般に、ウエブの波形は波形ウエ
ブのインチ当り約３乃至６個もしくは８個に及ん
でいてもよく、またウエブの厚さは約1/4乃至約
3″、好ましくは約1/2乃至約11/2″厚さとなる。ウ
エブ中の波を安定化させる一つの方法は接着剤を
用いて行われ、この接着剤はラテツクスバインダ
ーまたは他の既知の接着剤であればよい。波形ウ
エブは、その一方の波形面、もしくは所望により
両波形面を接着剤でスプレーする。この接着剤が
硬化し、そしてウエブはこのようにして安定化さ
れる。ウエブを安定化する他の方法はウエブの製
造前または後にウエブ繊維に少量の可融性繊維を
添加することによるものである。これらの可融性
繊維は残りの繊維よりも低い融点を有しており、
それで波形ウエブに可融性繊維を溶融するに足る
温度を施すと、波形の間に軽い接着が生ずる。

ある特定実施態様において、ステーブルポリエ
ステル繊維と可融性繊維、たとえばより低融点の
ポリエステル繊維の微少部分とのブレンドがカー
デイングされてウエブを生成する。このウエブは
引続いて繊維を経由して熱風を通過させ、可融性
繊維が互いに粘着するように、そして波形ウエブ
構造に所望程度の結着性を付与するために可融性
繊維を粘着性とすることにより軽く接着される。

繊維状ウエブは、また尿用部分中で非波形状に
おいても用いることができる。たとえば、高い天
井の低密度で、安定な繊維状ウエブを外殻内に配
置してもよく、そして外殻壁をウエブに接着させ
るか、または表材を設けてウエブを被覆する。ウ
エブ中で所望の厚さが得られなければ、１層を超
えるウエブを用いることができるが、好ましいの
はこれらの層を表材から離れて配置したとき、各
ウエブ層によつてもたらされる毛管圧力が増加す
ることである。３層の繊維状ウエブから成る一例
において、上層、すなわち外殻の開放側に最も近
い層は最も低い毛管圧力を有し、中間層は第１層
より高い毛管圧力を有するが、第３、すなわち最
後の層よりも低い毛管圧力を有している。

毛管圧力におけるほんの僅かの差と思われるも
のが、ある層が隣接層から液体を引き付け、かつ
排除するために要するものの全てである。液体を
円筒毛管内に侵入させる力は次式によつて表わさ
れる。

Ｐ＝（2νcosθ）／ｒ この場合力は毛管圧力によつて示され、そして Ｐは毛管圧力、 νは液体の表面張力 θは液体−繊維の接触角、そして ｒは毛管の半径である。

与えられた液体により、圧力（毛管力）は液体
−繊維接触角の余弦（角度が零の場合最大に達す
る）と共に増加し、そしてまた毛管半径が狭くな
ればなる程増加するので、より狭い毛管がより広
いものから液体を引付けることになる。

第１繊維層および第２層間の相対吸上能力は層
の相対密度および各層における個別繊維の相対湿
潤性双方の影響を受ける。第２層の個別繊維は好
ましくは密度の相違を克服する第１繊維層の液体
−繊維接触角よりも実質的に小さい接触角を有し
ており、そして毛管圧力における可成りの総体的
な増加をもたらして、液体を第２層内に吸収す
る。

繊維中の第２層繊維および繊維（または粒子）
の引続く全ての層および／または該層の密度は第
１繊維層から毛管圧力における可成りの差異を生
ずるように選択される。

第２の繊維状（または粒子状）層は、一般によ
り小さな液体接触角を有するか、または層がより
狭い毛管半径を備えるようにしてある繊維を含ん
で構成される。

この種の繊維の具体例には、親水性繊維、たと
えばレーヨン繊維、セルロース系繊維、草炭、ま
たはそれらの混合物、あるいはアクリル繊維等が
ある。セルロース系繊維は木材パルプ繊維、コツ
トンリンター等を含む。

木材パイプ繊維は通常、慣用の吸収性製品、た
とえば使い捨ておむつ、生理用ナプキン等中で毛
羽立ち乃至繊維状詰綿層を形成するために用いら
れるようなものである。用いることのできる他の
セルロース系繊維にはレーヨン繊維、亜麻、大
麻、ジユート、ラミー、綿等がある。この繊維、
草炭またはそれらの混合物は、粒子が互いに閉塞
し合つて層の平面における液体の吸上げを促進す
るように層を形成するような方法で配置される。

第２層は、横方向折畳みまたは波形付与を行う
前に、第１繊維状層の隣に予備成形および配置す
ることができ、あるいは粒子（繊維または草炭、
またはそれらの混合物）を、該第１繊維状層に空
気レイまたは湿潤レイすることができ、あるいは
他の方法で結合させることができる。

多層構造体は尿用部分内で波形を付与してもよ
いし、単純にその多層形状において用いてもよ
い。

尿用部分の上部構造を調製するのに適する他の
材料はフオームである。このフオームは僅かに圧
縮可能で、相応に可撓性であるべきであり、また
空所容量、すなわち湿潤した際、相応に液体を保
持することができなければならない。このフオー
ムは、液体を全フオーム構造中に浸入させると同
時に、フオームの空所容量を維持するに足る、少
なくとも若干の圧潰抵抗を有する形態であること
が必要とされる。その不変形態の故で満足されな
いフオームタイプの構成体はスポンジである。ス
ポンジは圧潰抵抗を有し、かつ必要な空所容量を
有しているけれども、これは適切な衝撃容量をも
たらさない傾向がある。換言すれば、最初に接触
した液体が直ちに空所容量スペース内に捕捉され
ることはない。しかし、もしスポンジを切刻んで
細片とするか、あるいはスポンジに穴を開けて液
体が最初に空所スペースに入るようにすれば、こ
のスポンジは満足に機能することになろう。

フオームは外殻の前部内にシート状で配置する
ことができ、それによつてもしこのシートが十分
厚ければ、ただ１枚のみが必要となるが、もし層
にした場合は先に論述したように、層間に毛管の
相違の存在することが好ましい。フオームは外殻
内に切刻んだ細片または多分ビーズ状、たとえば
スチロフオームビーズの形で配置すればよい。フ
オームは厚くてよく、そして外殻に適合するよう
に外殻内に注型してもよい。適切なフオームには
ポリウレタンフオーム、ポリスチレンフオーム等
が含まれる。

からみ合わせた繊維を上部構造を提供するため
に用いてもよい。これらの繊維はフオーム外殻内
に適切な空所容量をもたらすために、弾力的で、
かつ十分なデニールを有するべきである。これら
の繊維は、必要な空所要量をもたらすように、摩
擦的にからみ合わせるか、その他の方法でからみ
合わせればよい。利用するのに適した代表的な繊
維は合成繊維、たとえばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ナイロン、２成分繊維、
それらのコポリマー、それらの混合物等、あるい
はセルロース系繊維、たとえばレーヨン繊維、お
よびアクリル繊維である。

尿部分用の上部構造は通常の液体空所を保持す
るに足る空所容量ならびに流出を妨げるための十
分迅速に液体を受入れる衝撃容量を提供するよう
に選択される。更に上部構造は、被着者が腰を下
ろしたり、または脚を動かして尿用パツドを圧縮
することによりパツドの被着者によつてもたらさ
れるような通常圧力の下においてすら液体を保持
すべきである。

第１の上部構造、すなわち尿パツド部分用に準
備されるものについては詳細に説明して来た。こ
れらの上部構造の殆どのものは第２上部構造、す
なわち、本製品の糞便排出物部分用のものとして
機能する。しかし、繊維状であつて、パイル状構
造を有する上部構造が特に望ましいことが判明し
ている。パイル状繊維構造体は、ウエブの両外側
上のそれを安定化させる波形繊維状ウエブを提供
し、次いでこのウエブを第９Ａ図に示すように、
波形ウエブの中央部を経由して分割し、パイル状
繊維構造体を与えることにより得られる。その他
の適切な繊維状構造体には、ニードル−パンチ構
造体、スライバー編物、マリヴリーヴス、タフト
糸、寸法を整えたニードルパンチ構造体等があ
る。もし、望ましいと思われれば、表材を糞便収
容部分の上部構造を覆つて配置することも可能で
ある。しかし、一般的に、糞便の移動を防げるの
に十分な摩擦ををもたすためのパイル状上部構造
の表面或を保持することが好ましい。表材乃至被
覆が本発明製品の後部内の上部構造を覆つて設け
られる場合、この表材は外殻のヘリに接着される
ことになるので、上部構造が適所に残留する。も
し、表材乃至被覆を用いない場合には、上部構造
は外殻内に固定すべきである。そうすれば、たと
え漏れたとしても、この上部構造は外殻の適所に
残留する。固定は熱的接着、接着剤の塗布等によ
り行うことができる。

本製品の後部用に準備された上部構造は、本製
品の尿用部分が有する高い液体保持特性を必要と
するものではない。しかし、製品の後部におい
て、若干の液体保持特性を提供することは望まし
い。そうすれば、糞便に混在する凡ゆるる液体排
出物は製品内に容易に受入れられかつ保持され
る。これに関連して、木材パルプ繊維およびその
他のセルロース系物質、たとえば尿パツド部分に
ついて述べたようなものが用いるのに適当であ
る。上部構造の下方に配置されたフオーム部分乃
至スポンジ状部分が液体保持性を補助する。上部
構造の基部において液体を保持する凡ゆる適切な
手段は、本製品の糞便収容部分に用いるについて
満足すべきものである。

製品の液体容量において増加をもたらす方法
は、それが尿用部分であるにせよ、また糞便収容
部分であるにせよ、超吸収性物質を少なくとも上
部構造の一部分と緊密に接触して配置することに
ある。

ウエブの繊維上に存在するか、または波形ウエ
ブの折り目内に配置されるか、あるいはその他の
方法で上部構造の空所容量部分に混在する超吸収
性物質は、その乾燥状態における物質重量の少な
くとも10倍の量をもつて水を吸収できる一般に水
不溶性、水膨潤性高分子物質である。この超吸収
性物質は、繊維、球体、粒子、フイルムの破片、
小球体、ウエブ、フイルム等の形態であるか、あ
るいは液体モノマー溶液の形で塗布してもよい
が、それは引続いて重合するものとする。ウエブ
中の繊維上に配置したモノマー溶液の重合によつ
て調製された超吸収性物質は、ウエブ構造体内で
最もしばしば小球体およびフイルム状粒子の破片
の形となる。

超吸収性物質の一つのタイプは、親水性基を有
する天然または合成ポリマーの主鎖を有するも
の、あるいは化学的に主鎖に結合する親水性基を
含むポリマーとして化学的に説明できるもの乃至
はそれらの緊密な混合物である粒子または繊維を
提供する。このクラスの材料に含まれるものは、
変性天然および再生ポリマー、たとえばセルロー
スおよび殿粉、更に再生セルロースのような多糖
類であつて、これらはカルボキシアルキル化、ホ
スホ／アルキル化、スルホアルキル化またはホス
ホリル化することにより変性されるもので、それ
によつて高度に親水性としたものである。この種
の変性ポリマーはまた、架橋させてそれらの水不
溶解性を改良してもよい。

これらと同一の多糖類はまた、たとえば、それ
らに対し他のポリマー部分をグラフト共重合技術
によつて結合することのできる主鎖として機能し
てもよい。この種のグラフト多糖類およびそれら
の製造方法は米国特許第4105033号（特許権者：
チヤタージー他）中に記載されており、そしてこ
れらは一般式： （式中、ＡおよびＢは−OR³，−Ｏ（アルカリ金
属）、−OHNH₃，および−NH₂から成る群から選
択され、R¹，R²およびR³は水素および炭素数１
乃至４またはそれ以上のアルキレンから成る群か
ら選択され、ｒは０乃至約5000またはそれ以上の
整数、ｓは０乃至約5000またはそれ以上の整数、
ｐは０または１の整数、そしてｑは１乃至４の整
数である）で示される親水性鎖をグラフトした多
糖類鎖として説明することができる。好ましい親
水性鎖は加水分解されたポリアクリロニトリル鎖
ならびにポリアクリルアミドとアクリル酸ポリナ
トリウムとのコポリマーである。

変性天然および再生ポリマーの他に、ヒドロコ
ロイド構成材料は全面的に合成親水性粒子を含ん
で構成してもよい。当該技術分野で現在知られて
いるそれらの具体例はポリアクリロニトリル繊維
であり、これらに対し、部分、たとえばポリビニ
ルアルコール鎖、ポリビニルアルコール自体、親
水性ポリウレタン、ポリ（アルキルホスホネー
ト）、部分的加水分解ポリアクリルアミド（たと
えば、ポリ（Ｎ−Ｎ−ジメチルアクリルアミド）、
スルホン化ポリスチレン、またはポリ（アルキレ
ンオキシド）のクラス（class）をグラフトする
ことによつて変性してもよい。これらの高度に親
水性の合成ポリマーは他の化学的処理、たとえば
架標または加水分解によつて変性してもよい。更
に当該技術分野で知られる実例は非イオン性ポリ
マー、たとえばポリオキシエチレン、ポリオキシ
プロピレン、およびそれらの混合物であつて、こ
れらは化学的に、または放射線照射によつて適切
に架橋されてるものである。更に他の、より最近
のタイプはイソブチレンりんご酸およびアクリレ
ートモノマー、たとえばアクリル酸ナトリウム、
カリウム、アンモニウム（またはカチコンの組合
せ）の誘導体であつて、これらは吸収性層上にス
プレーで配置するか、またはその他の方法で溶液
をその上に配置し、引続いて、たとえば放射線照
射によつて重合および架橋させる。

その他、天然に得られる物質、たとえばガムも
使用することができる。この種の適切なガムの例
には、グアガム、アラビアゴム、イナゴマメガム
等がある。

超吸収性物質は外殻内に上部構造を配置する前
に、外殻の底部内に配置するか、あるいはそれを
上部構造の一部としてもよい。上部構造が全体に
亘り略均一な密度を有す繊維状ウエブであれば、
超吸収性物質は繊維状ウエブと外殻の内表面との
間に配置するのが最良である。超吸収性物質を繊
維状ウエブ上または内に配置するもう一つの別の
方法は繊維状ウエブ上にモノマー溶液をスプレー
するか、場合によるとウエブをモノマー溶液で飽
和すらさせてもよく、引続いてこのモノマーを重
合および架橋させるものである。モノマーを重合
させるための代表的な一つの方法は放射線照射を
利用することによるものである。これによつて超
吸収性物質は略均一に繊維状ウエブ全体に亘り配
置され、そして超吸収性物質は、超吸収性小球体
または粒子を空所容量内で実質的に完成するまで
それらを膨潤させるに足りるような方法で固定す
る。

ウエブに波形が付されているか、または横方向
に折畳まれていれば、超吸収性物質を折り目内に
配置することができる。但し、この場合超吸収性
物質の膨潤が生じ得る空所容量について該物質が
十分に混在するものとする。もし、ウエブが多層
ウエブであれば、超吸収性ウエブは最高の毛管圧
力を有するウエブと混在させるのが望ましい。別
の概念は超吸収性物質を予め確立した場所、たと
えばバケツトを形成する水分浸透性バツグ、また
はポケツト等に配置するというものである。も
し、超吸収物質が顆粒状であれば、該顆粒を湿め
らせ、次いでそれらをウエブ上またはフオーム内
に、あるいは上部構造と接触することになる外殻
の表面における適所に固着するのが望ましい。

要約すれば、上部構造はどんな構造体のもので
もよく、これは構造体内に液体を迅速に浸入させ
るものであり、また液体を保持し、そして圧潰抵
抗を提供し、その結果液体は上部構造の外へ押し
出されることがない。

本発明の製品は表材乃至カバーを前記いずれの
部分にも必要としないが、もし、表材またはカバ
ーを用いない場合は上部構造を外殻内に固着する
必要であり、それによつて、使用前または使用中
に上部構造はそれ自体外殻から分離しないことに
なる。しかし、もし素材の被覆を用いるのが望ま
しければ、外殻の開放側を覆つて配置される被覆
乃至表材は液体浸透性であり、そして外殻内に上
部構造を捕捉するように外殻の外側ヘリに対し容
易にシール可能なものとする。尿部分用の適切な
被覆または表材料は布、不織布ウエブ、有孔フイ
ルム等を包含する。好ましくは、素材は液体非浸
透性外殻のヘリに熱シール可能な熱可塑性物質で
ある。

本発明の製品は被着者によつて、その股部分に
装着されるが、簡便のためには、被着者の下着に
固定される。固定は外殻上の接着剤層またはスト
リツプにより、あるいは簡単に製品自体を摩擦に
より下着に固定してもよい。もし、製品を摩擦に
よつて固定する場合は、十分な摩擦をもたらすよ
うに外殻の製造材料を選択するか、ある物質を外
殻の外部に塗布してこの種の摩擦をもたらすよう
にする。

本発明の調製に関する実施例は以下の通りであ
る。これらの実施例は如何なる方針においても限
定を意図するものではなく、また、それらの拡張
および変形は、本発明の精神と逸脱することな
く、これらの実施例から明らかとなろう。

実施例 １ 尿部分用軟質可撓性外殻はポリエチレン−酢酸
エチルビニルブレンドフオームシートを熱成型す
ることにより形成する。尿部用外殻は長さ８イン
チ（約20cm）、幅は最も広い地点で４3/8（約10
cm）インチ、そして中心部のその最も狭い地点で
３3/4インチ（約9.5cm）を有している。外殻は、
その各ヘリの端縁から中心を横切つて延びる線か
らその中心において7/8インチ（約2.3cm）の深さ
を有している。

外殻上に配置される上部構造は波形を付した２
層の繊維状ウエブから成つている。第１繊維状層
は最終波形ウエブの50重量％を含んで構成され
る。それはポリエステル繊維75部とポリエステル
バインダー繊維25部とから成つている。このポリ
エステルバインダー繊維は残りのポリエステル繊
維よりも低い融点を有している。繊維の平均デニ
ールは約15である。ウエブは慣用のカーデイング
法により形成され、得られたウエブは重量約
2oz／yd²（約68ｇ／m²）を有している。第２層は
第１層上に直接カーデイングされ、そしてこれは
約1.5デニールを有するアクリル繊維から形成さ
れ、またこれはアクリル繊維40部と第１層に用い
たのと同じバインダー繊維10部とのブレンドであ
る。２層ウエブ構造体は波形が付与され、そして
約315〓（約157℃）でヒートセツトされる。波形
２層ウエブは高さ3/4（約1.9cm）インチであり、
そしてインチ当り折り目約4.5の波を有している。
波形ウエブは約12oz／yd²（約407ｇ／m²）の重量
を有している。

本発明製品は、この尿用部分のために準備され
る吸収性媒体は三菱株式会社（日本国、東京都）
により製造販売され、「10SH」と称される超吸収
性物質と鉱油とのブレンドである。超吸収性物質
４部が鉱油１部と混合される。このブレンドは２
層ウエブの底部繊維層上で、かつ折り目の間に、
深さ約1/4乃至1/2インチ（約6.4〜約13mm）に配
置されている。ブレンドの添加量は、上部構造の
グラム当り超吸収性物質−鉱油ブレンド約１グラ
ムである。

ポリエステル芯とポリエステルさやから成る２
成分繊維から調製される不織布で、約0.5oz／yd²
（約17ｇ／m²）の重量を有するものが製品の尿用
クツシヨンの外殻のヘリに熱シールされて、前部
用の表材乃至被覆を提供する。

製品の糞便収容後部用に準備される上部構造
は、ポリエステル繊維40重量％をアクリル繊維40
重量％とバインダー繊維20重量％にブレンドする
ことにより調製され、そしてウエブはカーデイン
グにより形成される。このウエブは基本重量約
2oz／yd²（約68ｇ／m²）を有している。ウエブに
はインチ当り約６個の波を有する高さ約1.5″（約
3.8cm）の波形をつける。この波形ウエブは
30oz／yd²（約1017ｇ／m²）の基本重量を有する。
ウエブ内に配置されたアクリル繊維は糞便収容部
の上部構造と緊密接触状態にある必要な吸収性媒
体を提供する。このウエブは、湿潤状態にある場
合の圧潰や分離に対して波形ウエブを安定させる
ように、「ロープレツクスNW1715」と称される
ラテツクスタイプ接着剤であつてローム・アン
ド・ハース・コーポレーシヨンにより製造販売さ
れるものを、約２ｇ／yd²（約2.4ｇ／m²）の量を
もつて塗布することにより安定化される。ウエブ
はその両面について安定化し、そして引続き水平
に分割してウエブを２つの部分とするが、これら
は夫々略同一の厚さ、すなわち約3/4″（約1.9cm）
の厚さを有している。

別の接着剤を波形ウエブの接着剤安定化側に塗
布し、そしてウエブを外殻に対し粘着する接着剤
によつてその後部に配置し、かつ固定する。製品
の尿用部分は20c.c.／秒の擬似尿液体を添加するこ
とにより行う。液体の添加後、製品はその受入れ
位置のまま、すなわち略水平に５秒間置き、次い
でこれを引繰り返すと、もし上部構造が波形製品
であれば、その波は直立している。100c.c.の排出
の場合は提示された製品の保留性は98％である。
150c.c.の排出は保留性85％で、そして200c.c.の排出
は保留性約82％である。

製品の糞便部分は、糞便排出物の推積が迅速に
受入れられ、また凡ゆる液体部分が保持され、そ
して製品の他の部分や製品の外側に移動したりす
ることなく、糞便が大体その排出位置に保留され
るという点で満足すべきことが立証される。

本発明が、活動的な人々である失調症成人によ
つて使用されるための非常に満足すべき製品を提
供することは上記実施例より容易に明らかとな
る。僅かに５秒の接触時間後、尿の排出200c.c.を
少なくとも80％保持し、同時に周辺の衣類を汚す
ことなく、糞便の通常排出物を保持する構成体を
提供できるのはまことに驚くべきことである。

以上述べたところから、数多くの変化および変
形が本発明の新規な概念についての真実の精神お
よび範囲から逸脱することなく行い得ることは明
らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施態様を示す斜視図、第
１Ａ図は本発明の他の実施態様の部分を示す斜視
図、第２図は本発明の一実施態様の異なつた部分
を示す斜視図、第３図は第１図の３−３線に沿う
横断面図、第４図は本発明の他の実施態様の第３
図同様のものを示す横断面図、第５図は本発明の
更に他の実施態様を示す第３図および第４図同様
のものを示す横断面図、第６図は本発明の特定実
施態様の一構成要素を示す斜視図、第７図は本発
明の別の実施態様の一構成要素の部分を示す横断
面図、第８図は本発明の更に他の実施態様の一構
成要素を示す斜視図、第９図は本発明の一実施態
様の他の部分であつて、第３、第４および第５図
同様のものを示す横断面図、第９Ａ図は第９図の
９Ａ−９Ａ線に沿う第９図の部分を示す横断面
図、そして第１０図は本発明の更に他の実施態様
であつて、第９図同様のものを示す横断面図であ
る。 １０，１０Ａ……使い捨て尿および糞便排出物
収容製品、１１，１５，３４，４２，５２，９２
……波形ウエブ、１２，１２Ａ，２０……外殻、
１３……繊維状ウエブ、１４……後部、１６……
前部、１７……液体浸透性表材、１８……フオー
ム外殻、１６Ａ……尿用パツド部、１８Ａ……外
殻部、２８……外殻の前部、３２，４４……超吸
収性物質、６０……連続気泡フオーム、７２……
スチロフオームビーズ、８０……多層ウエブ構造
体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 浅い容器状の外殻１２を具備し、この外殻１
   ２は、充分な弾力性を有するとともに液体非浸透
   性の材料からなり、この外殻１２は、前部Ｌ２の
   範囲の内側に尿受け部１６を有し、かつ後部の内
   側に糞受け部１４を有し、尿受け部１６および糞
   受け部１４の間は、外殻１２と同様の材料からな
   るリム１８で仕切られ、尿受け部１６の幅W2は、
   糞受け部１４の幅W1よりも狭く、尿受け部１６
   の中には尿吸収用の波形ウエブ１５，３０，４
   ２，５２，６０，８０が収容され、この尿吸収用
   の波形ウエブは、液体浸透性の表皮材１７により
   被覆され、糞受け部１４の中には、糞吸収用の波
   形ウエブ１３，９２，９０Ａ、もしくは基板１０
   ２上に植設された毛羽状の繊維１０４が収容固着
   され、この糞吸収用の波形ウエブもしくは繊維１
   ０４は、糞吸収用の分裂された波形ウエブ１１で
   被覆され、この糞吸収用の波形ウエブ１１は、外
   殻１２に対して固着されることを特徴とする使い
   捨て尿および糞便排出物収容製品。 ２ 前記外殻１２は、少なくとも約0.25インチ
   （約6.35mm）の深さを有し、前記尿受け部１６は、
   糞受け部１４の70％未満の面積を有し、前記尿吸
   収用の波形ウエブは、少なくとも僅かに圧縮が可
   能であるとともに、空所容量を維持することがで
   き、この尿吸収用の波形ウエブは、繊維状ウエ
   ブ、発泡材、からみ合つた弾性繊維、およびこれ
   らの混合物からなる群より選択され、前記糞吸収
   用の波形ウエブもしくは繊維１０４は、少なくと
   も僅かに圧縮可能であるとともに、空所容量を維
   持することができ、この糞吸収用の波形ウエブも
   しくは繊維１０４は、繊維状ウエブ、開放セル付
   発泡材、繊維状毛羽構造、からみ合つた弾性繊
   維、スライバー編物、マリヴリーヴス、分裂され
   た波形ウエブ、ふさ状糸、寸法を整えたニード
   ル・パンチ、およびこれらの混合物からなる群よ
   り選択されることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の製品。