JPH05145284A - テープフイーダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピックアップ位置に送られる電子部品のポケ
ット内から飛び出しを確実に防止することができ、しか
も大小様々の電子部品に適用できる汎用性の高いテープ
フィーダを提供する。 【構成】 ピッチをおいて形成されたポケット２ａに電
子部品Ｐが封入された電子部品封入テープ２を巻装する
供給リール３０と、このテープ２を案内するガイド部材
１と、このガイド部材１の上面に沿ってこのテープ２を
ピッチ送りするピッチ送り手段４と、移載ヘッド１０の
ピッアップ位置Ｑに送られる電子部品Ｐのポケット２ａ
内からの飛び出しを防止するシャッター手段１２とを備
える。このシャッター手段１２は前記ピッチ送り手段４
に連動して往復動することによりピックアップ位置Ｑに
おいてポケット２ａを開閉するシャッター板１４からな
り、このシャッター板１４の供給リール３０側には封入
テープ２のカバーテープ２ｂ剥離部２０が一体に設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テープフィーダに係
り、詳しくは、ピックアップ位置に送られる電子部品の
ポケット内からの飛び出しを防止することができるテー
プフィーダに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、基板の高密度高集積化に対応する
ため、抵抗チップ、コンデンサチップ、ＩＣ、ＬＳＩな
どの電子部品は益々小形化し、実装速度も高速化してい
る。このような電子部品を基板に実装する手段として、
テープフィーダが多用されている。

【０００３】図３は従来手段に係るテープフィーダの要
部斜視図、図４は同断面図である。１０１はシャッター
手段であり、電子部品Ｐが移載ヘッドのピックアップ位
置Ｑにピッチ送りされる際に、この電子部品Ｐがテープ
１０２のポケット１０３内から飛び出すのを防止する。
１０４はテープ１０２を上方から覆うカバープレート、
１０５はカバープレート１０４に形成されたスライド
溝、１０６はカバープレート１０４上を往復動するプレ
ート、１０６ａはプレート１０６に突設されて、ピッチ
送りされる電子部品Ｐを上方から押える爪部であり、下
方へ折れ曲がって、このスライド溝１０５内に摺動自在
に挿入されている。

【０００４】電子部品Ｐのピッチ送りに連動して、プレ
ート１０６が矢印方向に往復動すると電子部品Ｐのピッ
クアップ位置Ｑへのピッチ送りにともなって、爪部１０
６ａが電子部品Ｐを上方より押えながら、スライド溝１
０５をピックアップ位置Ｑへ向かって摺動し、このピッ
チ送りの終了後に、爪部１０６ａがスライド溝１０５に
沿って元の位置に戻って電子部品Ｐの上方を開放し、そ
こでヘッド１０７のノズル１０８が電子部品Ｐをピック
アップする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、電子部品Ｐ
は、近年の基板の高密度高集積化に対応して、益々小形
化し、その実装速度も極めて高速化している。このよう
に電子部品Ｐの小形化、高速実装化が進むと、電子部品
Ｐのピッチ送り速度も益々高速化し、このためピッチ送
りにともなう振動も激しくなって、電子部品Ｐがスライ
ド溝１０５から外へ飛び出す場合がある。

【０００６】この対策として、従来手段では、カバープ
レート１０４のスライド溝１０５を極力狭くして、爪部
１０６ａの下面で電子部品Ｐの上面を線押圧していた。

【０００７】しかし、このようにすると、このスライド
溝１０５内を摺動する爪部１０６ａは必然的に肉薄とな
り、仮に電子部品Ｐが図４鎖線に示すようにポケット１
０３のセンター位置から位置ずれしている場合には、爪
部１０６ａは電子部品Ｐの上面中央を押えられず、爪部
１０６ａによる電子部品Ｐの押えが不安定になって、ポ
ケット１０３内からの電子部品Ｐの飛び出し防止という
爪部１０６ａの本来の機能を十分に果たすことができな
い問題点があった。

【０００８】また、基板に実装される電子部品Ｐの大き
さは様々であり、スライド溝１０５の幅や爪部１０６ａ
の厚さは、使用される電子部品Ｐの大きさに応じて変え
た方が、ポケット１０３やスライド溝１０５からの電子
部品Ｐの飛び出しをより確実に防止できる。しかし、従
来のテープフィーダでは、電子部品Ｐの大小に応じて、
スライド溝１０５の幅や爪部１０６ａの厚さが違うテー
プフィーダを用意せねばならず、それだけテープフィー
ダの品種が多くなってコストアップとなり、またテープ
フィーダの管理も面倒となる問題点があった。

【０００９】そこで本発明は、ピックアップ位置に送ら
れる電子部品のポケット内からの飛び出しを確実に防止
することができ、しかも大小様々の電子部品に適用でき
る汎用性の高いテープフィーダを提供することを目的と
する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】このために本発明は、電
子部品のポケット内からの飛び出しを防止するシャッタ
ー手段を、テープのピッチ送り手段に連動して往復動す
ることにより電子部品のピックアップ位置において前記
ポケットを開閉するシャッター板として、テープフィー
ダを構成している。そして、このシャッター板にスリッ
トを形成し、このスリットの縁部に上記電子部品封入テ
ープの上面に貼着されたカバーテープを剥離する剥離刃
を設けることにより、このシャッター板と剥離部を一体
的に形成したものである。

【００１１】

【作用】上記構成によれば、シャッター板がピッチ送り
手段に連動して往復動することにより、ピックアップ位
置においてポケットが開閉されるため、ピッチ送り手段
によりピックアップ位置に送られる電子部品をシャッタ
ー板により面で覆って、電子部品のポケット内からの飛
び出しを防止できる。また、シャッター板により電子部
品を面で覆うので、大小寸法の電子部品に適用でき、汎
用性の高いものとなる。

【００１２】加えて、シャッター板とカバーテープの剥
離部を一体的に設けたので、シャッター板と剥離部が一
体となって往復動し、剥離部でカバーテープを剥離して
からピックアップ位置に送られるまでの間に、電子部品
が外部に露呈することはまったくなく、電子部品の飛び
出しを確実に防止できる。

【００１３】

【実施例】次に、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図１は本発明に係るテープフィーダの要部斜
視図である。１は長板状のガイド部材であり、その前部
には、電子部品封入テープ２をピッチ送りするピッチ送
り手段としてのスプロケット４や爪車９が設けられてい
る。５ａ、５ｂはスプロケット４の回転軸４ａに結合さ
れたレバー、６はこのレバー５ｂの一端部に回転自在に
結合された揺動板、７は揺動板６の上部に設けられたピ
ン、８はこのピン７を押圧する昇降自在な押圧部、６ａ
は揺動板６の位置復帰用コイルばねである。押圧部８が
昇降すると、この押圧部８がピン７を押圧して揺動板６
が揺動し、レバー５ａ、５ｂも揺動してスプロケット４
がピッチ回転する。これにより、電子部品封入テープ２
はガイド部材１の上面に沿って、移載ヘッド１０のノズ
ル１１によるピックアップ位置Ｑへ向かってピッチ送り
される。５０はガイド部材１の上面前方に設けられたカ
バープレートであり、このカバープレート５０はスプロ
ケットを周回するテープ２がスプロケット４から離脱す
るのを防止する。

【００１４】１２はピックアップ位置Ｑの後方に設けら
れたシャッター手段であり、移載ヘッド１０のピックア
ップ位置Ｑに送られる電子部品Ｐがポケット２ａ内から
飛び出すのを防止する。

【００１５】次にシャッター手段１２の詳細な構造を説
明する。図１において、１４はシャッター板である。こ
のシャッター板１４は、テープ２の送り方向に往復動自
在に設けられている。１５はテープ２の送り方向に延び
るガイド溝であって、上記シャッター板１４からかぎ形
に連設された、側板１４ａに穿孔されている。１６はガ
イド部材１の側面に突設されて、ガイド溝１５に摺動自
在に嵌合される一対のガイドピン、１７は側板１４ａに
切欠形成された溝部、１８は爪車９の側面に突設され
て、この溝部１７に嵌合する駆動ピンである。したがっ
て、上述のように揺動板６が揺動してスプロケット４が
ピッチ回転すると、シャッター板１４はこの駆動ピン１
８にけん引されて、矢印Ｎ方向に往復動する。このよう
に、スプロケット４のピッチ回転に連動してシャッター
板１４が矢印Ｎ方向に往復動することにより、ピックア
ップ位置Ｑにおける電子部品Ｐの上方を、このシャッタ
ー板１４により開閉する（図２も参照）。

【００１６】図１において、３０は電子部品封入テープ
２を巻装した供給リールであって、３１はその軸支部で
ある。４０は後述する剥離部２０により、電子部品封入
テープ２から剥されたカバーテープ２ｂを巻取る巻取リ
ールであって、４１はその軸支部である。

【００１７】さて、シャッター板１４の供給リール３０
側、すなわちテープ２の送り方向後方にはテープ２の上
面に貼着されたカバーテープ２ｂを剥離する剥離部２０
がシャッター板１４と一体的に設けられている。この剥
離部２０は、シャッター板１４に幅方向に開設されたス
リット２２と、このスリット２２のテープ２の送り方向
後方縁部に刃先が臨む剥離刃２１とからなる。したがっ
て、テープ２は、カバーテープ２ｂにより覆われた状態
で供給リール３０から剥離部２０まで送られ、剥離部２
０において、シャッター板１４により覆われたままでカ
バーテープ２ｂはベーステープ２ｃ（図２参照）から剥
離され、カバーテープ２ｂは剥離刃２１に折り返されて
巻取りリール４０に巻取られ、ベーステープ２ｃはピッ
クアップ位置Ｑ側へ送られる。

【００１８】本手段は上述のように、シャッター板１４
により電子部品Ｐを面で覆う構造であるため、電子部品
Ｐに大小があっても、ポケット２ａからの電子部品Ｐの
飛び出しを防止することができる。すなわち、このシャ
ッター板１４によれば、大小様々な電子部品Ｐの飛び出
しを防止できるので、このテープフィーダには、大小様
々な電子部品Ｐを収納したテープ２をセットすることが
でき、電子部品Ｐの品種に対する汎用性が極めて高いも
のとなる。また、シャッター板１４と剥離部２０を一体
的に設けたので、シャッター板１４と剥離部２０が一体
となって往復動し、カバーテープ２ｂが剥された後のカ
バーテープ２ｂに覆われていない電子部品Ｐは必ずシャ
ッター板１４により面で覆われることとなり、したがっ
てカバーテープ２ｂの剥離後からピックアップ位置Ｑへ
送られるまでの間に、電子部品Ｐが外部に露呈すること
はまったくなく、ポケット２ａから電子部品Ｐが飛び出
すことはない。

【００１９】本装置は上記のような構成より成り、次に
動作を説明する。図１に示すように押圧部８が昇降して
スプロケット４が回転すると、テープ２は剥離部２０に
至り、カバーテープ２ｂのみが巻取りリール４０側へ巻
取られると共に、カバーテープ２ｂが剥された後のベー
ステープ２ｃのポケット２ａはそのままシャッター板１
４で覆われ、シャッター板１４に面で覆われたままピッ
チ送りされる。このピッチ送りに連動してシャッター板
１４がテープ２の送り方向に往復動し、シャッター板１
４のテープ２送り方向前端部により面で覆われていたポ
ケット２ａがピックアップ位置Ｑにおいて開閉される。

【００２０】図２実線で示すこのポケット２ａの開放時
に、移載ヘッド１０のノス゛ル１１が昇降して電子部品
Ｐがピックアップされ、次いでこの電子部品Ｐは基板
（図示外）上に移送搭載される。以上の動作が繰り返さ
れることにより、電子部品Ｐは基板上に次々に実装され
る。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ピ
ッチ送り手段によりピックアップ位置に送られる電子部
品をシャッター板により面で覆って、電子部品のポケッ
ト内からの飛び出しを防止できる。また、シャッター板
により電子部品を面で覆うので、大小寸法の電子部品に
適用でき、汎用性の高いものとなる。

【００２２】加えて、シャッター板とカバーテープの剥
離部を一体的に設けて両者が一体となって往復動するよ
うにしているのでテープをシャッター板で覆ったままカ
バーテープが剥離されることとなり、したがってカバー
テープが剥離されてから移載ヘッドのノズルにピックア
ップされるまでの間に、ポケット内の電子部品が外部に
露呈することはまったくなく、電子部品がポケットから
飛び出すのを確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るテープフィーダの要部斜視図

【図２】同断面図

【図３】従来手段に係るテープフィーダの要部斜視図

【図４】同断面図

【符号の説明】

１ ガイド部材 ２ 電子部品封入テープ ２ａ ポケット ２ｂ カバーテープ ４ ピッチ送り手段 １０ 移載ヘッド １２ シャッター手段 １４ シャッター板 ２０ カバーテープ剥離部 ３０ 供給リール Ｐ 電子部品 Ｑ ピックアップ位置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ピッチをおいて形成されたポケットに電子
   部品が封入された電子部品封入テープを巻装する供給リ
   ールと、このテープを案内するガイド部材と、このガイ
   ド部材の上面に沿ってこのテープをピッチ送りするピッ
   チ送り手段と、移載ヘッドのピックアップ位置に送られ
   る電子部品のポケット内からの飛び出しを防止するシャ
   ッター手段とを備え、このシャッター手段が、前記ピッ
   チ送り手段に連動して往復動することにより前記ピック
   アップ位置において前記ポケットを開閉するシャッター
   板からなり、このシャッター板にスリットを形成し、こ
   のスリットの縁部に上記電子部品封入テープの上面に貼
   着されたカバーテープを剥離する剥離刃を設けることに
   より、このシャッター板と剥離部を一体的に形成したこ
   とを特徴とするテープフィーダ。