JPH051451A - 建築用パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンボス加工による凹凸模様を施した金属製
表面材の歪のない建築用パネルを得ること。 【構成】 表面にエンボス加工による凹凸模様２を施し
た金属製表面材１の裏面に、ハニカム構造のコアを、凹
凸模様部分を含む全面にわたって接着し、そのコアの裏
面に裏面材を接着して、表面材１に発生するエンボス加
工による歪を阻止して歪のない建築用パネルに構成した
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建築用パネルに関する
もので、特にパネル表面にエンボス加工による凹凸模様
を施したカーテンウォール用パネルとして最適な建築用
パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のカーテンウォール用パネルにおい
て、金属製表面材によって構成されたものは、平滑なも
のが一般に知られており、金属製表面材に凹凸による模
様を施したものは、エンボス加工中に表面部材に歪が生
ずるため表面積の大きな建築用パネルとしては用いるこ
とが難しかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の建築用パネルは
表面材が平滑なため装飾性に乏しく、そのため金属製パ
ネルに装飾性を付与するために、装飾のための加工手段
であるエンボス加工による凹凸模様を施した場合、表面
材に歪が生じ特に意匠のために凹凸模様を複雑化する
と、パネル全体に大きなうねりを生じる欠点があり、こ
の歪を取るために多大の工程を要していた。そこで本発
明は、従来の課題を解決して、パネルに歪が発生しない
ようにして、エンボス加工による凹凸模様を施した建築
用パネルを提供することを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、表面にエンボス加工による凹凸模様２を施
したアルミ、鋼等の金属製表面材１の裏面に、ハニカム
構造のコア４を凹凸模様部分を含む全面にわたって接着
し、該コア４の裏面に裏面材５を接着して建築用パネル
を構成したものである。

【０００５】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１は、本発明の実施例の一つであるカーテンウォ
ール用パネルの平面図であって、室外側に位置する表面
材１には、エンボス加工による凹凸模様２が施されてお
り、また図２に示すように室内側に位置する裏面材５と
の間にはハニカム構造によるコア４が挟着されている。
表面材１は、アルミ、鋼等の金属製の薄い平板であっ
て、曲げ加工、エンボス加工等によって表面に図２に示
すように凹凸３による任意の模様２を形成した後に、塗
装を施したものである。表面に形成する凹凸模様２は、
図１に示すように平滑面６を挟んで上下に凹凸模様２を
形成しているが、全面に凹凸模様２を形成したもの、凹
凸３の深さを変えたもの、また直線状の凹凸の代りに曲
線状の凹凸に形成したもの等、種々の模様を任意に形成
することができるものである。コア４は、表面材１と裏
面材５との間に挟着されるもので、アルミ、紙等の薄板
でハニカム構造に構成されていて、その上面を表面材１
の裏面の凹凸模様部分を含む全面にわたって均一に接着
し、また下面を裏面材５の表面と接着して、表面材１に
発生するエンボス加工による歪を、ハニカムコア４によ
り表面材１と裏面材５とを強固に架橋することによって
阻止するようになっている。図３は、本発明の実施例で
あるカーテンウォール用パネルの積層状態を示したもの
で、これを圧接して製造するもので、エンボス加工を施
した表面材１とコア４との間にエポキシ系の接着剤７を
介在させ、またコア４と裏面材５との間に同じくエポキ
シ系の接着剤８を介在させて、ホットプレスにより上下
から加熱押圧して、図２に示すようにコア４の上面を、
表面材１に形成した凹凸模様２に沿うように変形させ
て、表面材１の裏面に沿って接着させ、またコア４の下
面を裏面材５の表面と接着させる。そしてコールドプレ
スにより仕上げを行って歪の発生しないカーテンウォー
ル用パネルを完成する。

【０００６】図４および図５は本発明の実施例であるカ
ーテンウォール用パネルを建物の躯体の無目と方立１４
に囲まれた空間に取付けるために、上下端部に固定枠材
９，１０を、左右端部にシール受枠材１１を取付けた状
態を示したものである。図６は本発明の実施例であるカ
ーテンウォール用パネルの取付けを概略的に示したもの
で、パネルの上下端部に取付けた固定枠材９，１０の側
面に、図６に示すように取付枠１２，１３を固定し、こ
の取付枠１２，１３を、方立１４の内方側面に設けた金
具１５，１６に夫々ボルトにより締付け固定して取付け
るようにしたものである。なお本発明の建築用パネルは
カーテンウォール用パネルの他に内装用のパネルとして
も用いることができる。

【０００７】

【発明の効果】本発明は以上のような構成であって、エ
ンボス加工による凹凸模様を施した金属製の表面材と裏
面材との間にハニカム構造のコアを接着して建築用パネ
ルを構成したため、表面材に発生する歪がハニカムコア
による裏面材との強固な架橋作用によって阻止されて、
簡単な模様形成手段であるエンボス加工を施すことが可
能となり、今迄単純な平滑面のみであった建築用パネル
に豊富な装飾性を付与することができると共に、軽量で
強度の大なる建築用パネルを提供することができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の一つであるカーテンウォール
用パネルの平面図である。

【図２】図１のＩＩ線部分の断面図である。

【図３】同じくカーテンウォール用パネルの積層状態を
示した分解図である。

【図４】同じくカーテンウォール用パネルに固定枠材を
取付けた側面図である。

【図５】同じくカーテンウォール用パネルにシール受枠
材を取付けた底面図である。

【図６】同じくカーテンウォール用パネルの取付状態を
概略的に示した斜視図である。

【符号の説明】

１ 表面材 ２ 凹凸模様 ４ コア ５ 裏面材 ９，１０ 固定枠材 １４ 方立

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 表面にエンボス加工による凹凸模様
   （２）を施したアルミ、鋼等の金属製表面材（１）の裏
   面に、ハニカム構造のコア（４）を凹凸模様部分を含む
   全面にわたって接着し、該コア（４）の裏面に裏面材
   （５）を接着して構成した建築用パネル。