JPH05144672A - 電気二重層コンデンサの製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサの製造方法

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JPH05144672A
JPH05144672A JP4121039A JP12103992A JPH05144672A JP H05144672 A JPH05144672 A JP H05144672A JP 4121039 A JP4121039 A JP 4121039A JP 12103992 A JP12103992 A JP 12103992A JP H05144672 A JPH05144672 A JP H05144672A
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JP
Japan
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double layer
electric double
layer capacitor
activated carbon
polarizable electrode
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JP4121039A
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Junji Tabuchi
順次 田渕
Takayuki Saito
貴之 斉藤
Yukari Kibi
ゆかり 吉備
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固体状活性炭を分極性電極とした電気二重層
コンデンサにおいて、等価直列抵抗を低減した電気二重
層コンデンサを製造する。 【構成】 固体状活性炭よりなる分極性電極2にイオン
プレ―ティング法もしくはスパッタリング法もしくは溶
射法により窒化チタン1のような導電性のある窒化物ま
たは炭化物またはほう化物を形成する。これらは集電体
になるため電気二重層コンデンサの等価直列抵抗を低減
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気二重層コンデンサの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品の小型化が強く要求され
ており、電気二重層コンデンサの小型化を図るために
は、単位重量当たりの容量が大きな電極材料を開発する
ことと、電極材料の充填密度を向上させる必要がある。
従来の電気二重層コンデンサの分極性電極としては活性
炭粉末または活性炭繊維が用いられてきた。これらの分
極性電極では粉末間または繊維間の電気的接続を取るた
めに加圧圧縮されなければならないため、大型化、電気
二重層コンデンサの低抵抗化に限界があった。また単位
体積当たりの容量の向上にも限界があった。これらの問
題点を解決する分極性電極が近年開発されるに至った。
例えば、特願平2−72208号に開示されているよう
に、活性炭粉末とフェノ―ル樹脂粉末の混合物を加熱加
圧下で金型成型し、さらに熱処理することにより得られ
る活性炭/ポリアセン系材料複合体がこれに適した分極
性電極であることが見い出されている。また、特開昭6
4−2314号公報に開示されているように、活性炭粉
末または活性炭繊維とコ―ルタ―ルまたはピッチを混合
し非酸化製雰囲気中で熱処理することにより得られる活
性炭粉末あるいは活性炭繊維と炭素質から構成される電
極もある。また、特開昭62−292612号公報に開
示されているような粘結性を有する石炭を型枠に入れ固
化温度以上で乾留焼成後、水蒸気賦活して得られるよう
な固体状活性炭も電気二重層コンデンサの分極性電極と
して使用することができる。さらに、特開平3−782
21号公報に開示されているように、活性炭粉末を高
温、加圧下でパルス状電圧を印加して活性炭粉末を焼結
せしめることにより得られる固体状活性炭も電気二重層
コンデンサの分極性電極として使用することができる。
これらいずれの方法によっても固体状活性炭が得られる
ことは周知となっており、これら固体状活性炭はコイン
型または箱型のセルに収納されて電気二重層コンデンサ
の分極性電極として使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固体状活性炭を分極性
電極とした電気二重層コンデンサは瞬時大電流供給用の
補助電源としての用途が期待されている。大電流供給を
可能にするには電気二重層コンデンサの等価直列抵抗が
低いことが望まれている。これまでの固体状活性炭を分
極性電極とした電気二重層コンデンサの等価直列抵抗は
かなり低いものではあるが、さらに等価直列抵抗の低減
が求められている。本発明の目的は、等価直列抵抗が従
来よりも低減化された電気二重層コンデンサの製造方法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体状活性炭
を分極性電極とした電気二重層コンデンサの製造方法に
おいて、少なくとも分極性電極に導電性の窒化物または
炭化物をイオンプレ―ティングにより形成せしめること
を特徴とするか、少なくとも分極性電極に導電性の窒化
物をスパッタリングにより形成せしめることを特徴とす
るか、あるいは少なくとも分極性電極に導電性の窒化物
または炭化物またはほう化物を溶射法により形成せしめ
ることを特徴とする。
【0005】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 フェノ―ル系活性炭粉末と粉末フェノ―ル樹脂の重量比
が70/30になるように秤量し、ボ―ルミルにて乾式
混合を行った。この混合粉末10gを150℃、100
kg/cm2の圧力で10分間、金型成型し、50×3
5mm2、厚さ6mmの活性炭含有フェノ―ル樹脂板を
得た。これを電気炉中、N2雰囲気下で900℃で2時
間熱処理を行った。昇降温速度は10℃/hとした。得
られた活性炭/ポリアセン系材料複合体にカ―ボン製集
電極を導電性接着剤で一体化した。これにホロカソ―ド
型電子ビ―ム蒸着方式のイオンプレ―ティング装置によ
り窒化チタン(TiN)を約10μm成膜した。成膜条
件は、圧力1×10-3Torr、窒素ガスとアルゴンガ
スの混合比が体積比で20/80で、蒸着源のTiの純
度は99%以上である。Tiを蒸発させ窒素と反応させ
て窒化チタンを成膜することからこれは反応性イオンプ
レ―ティング法である。成膜速度は約1μm/分で、膜
厚は別に作成した試料の断面をSEMで観察することに
より求めた。
【0006】図1は、本実施例で作製した電気二重層コ
ンデンサの構造を示す断面図である。分極性電極2は活
性炭/ポリアセン系材料複合体であり、カ―ボン製集電
極3が一体化しており、後面に窒化チタン1が成膜され
ている。これを片側電極として同じ構成の片側電極をも
う一つ用意し、厚さ25μmのポリプロピレン製セパレ
―タ4を挟んで窒化チタン1が成膜されていない側を内
側になるように向かい合わせる。これらをポリプロピレ
ン製蓋5にエポキシ樹脂をシ―リング剤として接着封止
した。分極性電極2に電解液を含浸させるために、全体
を真空にした後、ポリプロピレン製容器6に電解液を注
入しながら、上述した分極性電極の組を挿入した。電解
液としては、30wt%の硫酸水溶液を用いた。この
後、蓋5と容器6をエポキシ樹脂により接着封止し、本
発明の電気二重層コンデンサを得た。
【0007】実施例2 実施例1で作製したのと同じ分極性電極とカ―ボン製集
電極が一体化したものに、実施例1と同じイオンプレ―
ティング装置を用いて炭化チタンを約10μm成膜し
た。成膜条件は、実施例1とほぼ同様であるが、反応ガ
スとしてアセチレンC22を用いた。圧力1×10-3
orr、アセチレンガスとアルゴンガスの混合比が体積
比で20/80で、蒸着源のTiの純度は99%以上で
ある。Tiを蒸発させ炭素と反応させて、炭化チタンを
成膜することから反応性イオンプレ―ティングである。
この後、実施例1とまったく同様にして電気二重層コン
デンサを作製した。
【0008】実施例3 実施例1で作製したのと同じ分極性電極とカ―ボン製集
電極が一体化したものに、平坂マグネトロンスパッタ法
によりTiNを成膜した。タ―ゲットとして金属Tiを
使った。成膜条件として、圧力1×10-2Torr、ス
パッタガスは窒素とアルゴンの混合ガスで、混合比は体
積比で20/80である。この成膜方法はTiをスパッ
タした後、反応によりTiNを成膜することから反応性
スパッタリング法である。成膜速度は約0.1μm/分
であり、イオンプレ―ティングに比べてかなり遅い。成
膜時間を長くすることにより約5μmのTiNを形成し
た。この後、実施例1とまったく同様にして電気二重層
コンデンサを作製した。
【0009】実施例4 実施例1で作製したのと同じ分極性電極とカーボン製集
電極が一体化したものに、減圧プラズマ溶射装置を用い
て炭化チタンを約50μm成膜した。圧力1×10-3
orrに一度プラズマ溶射装置内を減圧にした後、アル
ゴンガスを導入した。アルゴンガスをキャリアガスと
し、TiC粉末を供給しながらプラズマジェットを得、
分極性電極に溶射した。減圧プラズマ装置を用いたのは
炭化チタンの酸化を防ぐためである。この後、実施例1
とまったく同様にして電気二重層コンデンサを作製し
た。
【0010】実施例5 実施例1で作製したのと同じ分極性電極2とカーボン製
集電極3が一体化したものに、減圧プラズマ溶射装置を
用いてほう化ジルコニウムを約50μm成膜した。圧力
1×10-3Torrに一度プラズマ溶射装置を減圧にし
た後、アルゴンガスを導入した。アルゴンガスをキャリ
アガスとしZrB2粉末を供給しながらプラズマジェッ
トを得、分極性電極に溶射した。減圧プラズマ装置を用
いたのはほう化ジルコニウムの酸化を防ぐためである。
この後、実施例1とまったく同様にして電気二重層コン
デンサを作製した。
【0011】比較例 実施例1で作製したのと同じ分極性電極とカ―ボン製集
電極が一体化したものに、何も成膜することなしに実施
例1とまったく同様にして電気二重層コンデンサを作製
した。実施例1〜5および比較例で得られた電気二重層
コンデンサの静電容量と等価直列抵抗を測定した。電気
二重層コンデンサの両極の間に0.9Vを印加し、6時
間定電圧充電を行い、100mAで定電流放電させ、電
圧が0.54Vから0.45Vに降下するのに要した時
間から、電気二重層コンデンサの容量を求めた。また、
交流四端子法によりこれらの電気二重層コンデンサのイ
ンピ―ダンスを測定した。入力信号電圧を10mVrms
とし、1kHzの時のインピ―ダンスの実数部を等価直
列抵抗とした。これらの電気二重層コンデンサの静電容
量と等価直列抵抗の測定結果を次の表1にまとめる。
【0012】
【表1】 ───────────────────────────── 静電容量/F 等価直列抵抗/mΩ ───────────────────────────── 実施例1 964 20 実施例2 1053 28 実施例3 1004 43 実施例4 1024 22 実施例5 1022 34 比較例 1013 115 ─────────────────────────────
【0013】表1から明らかなように、導電性の窒化
物、炭化物、ほう化物を集電極の一部として形成するこ
とにより、電気二重層コンデンサの等価直列抵抗を低減
させることができる。これは固体活性炭の室温における
抵抗率が約10-2Ω・cmであるのに対し、窒化チタ
ン、炭化チタン、ほう化ジルコニウムの室温における抵
抗率は約10-5Ω・cmであることにより、分極性電極
部の抵抗を下げることができたことによる。本実施例で
用いた固体状活性炭は活性炭/ポリアセン系材料複合体
であるが、従来の技術の項で述べた他の固体状活性炭を
用いても本実施例と同様の効果が得られる。
【0014】また本実施例1において、Tiの代わりに
Cr、La、Nb、V、Y、Zr、Taを蒸着金属とし
て用いることにより、TiNと同様にこれらの窒化物で
あるCrN、LaN、NbN、VN、YN、ZrN、N
2N、TaN、Ta2Nをイオンプレ―ティングにより
成膜することは容易に可能で、本実施例1と同様な電気
二重層コンデンサを製造することができる。また上記金
属から2種以上を合金化したものを蒸着源とすることや
多元の蒸着源を用いることにより窒化物の固溶体を成膜
することも可能である。
【0015】本実施例2において、Tiの代わりにH
f、Nb、Ta、V、Zr、Cr、Co、Mo、Wを蒸
着金属として用いることにより、TiCと同様にこれら
の炭化物であるHfC、NbC、TaC、VC、Zr
C、V2C、Cr32、Co3C、MoC、Mo2C、W
C、W2Cをイオンプレ―ティングにより成膜すること
は容易に可能で、本実施例2と同様な電気二重層コンデ
ンサを製造することができる。また上記金属から2種以
上を合金化したものを蒸着源とすることや多元の蒸着源
を用いることにより炭化物の固溶体を成膜することも可
能である。
【0016】本実施例3において、Tiの代わりにC
r、La、Nb、V、Y、Zr、Taをタ―ゲットとし
て用いることにより、TiNと同様にこれらの窒化物で
あるCrN、LaN、NbN、VN、YN、ZrN、N
2N、TaN、Ta2Nをスパッタリングにより成膜す
ることは容易に可能で、本実施例3と同様な電気二重層
コンデンサを製造することができる。またタ―ゲットを
上記金属から2種以上を合金化したものを用いることや
多元スパッタにより窒化物の固溶体を成膜することも可
能である。
【0017】溶射法は10μm以上の成膜を比較的簡単
に行うことができ、窒化物、炭化物、ほう化物が形成で
きる。イオンプレーティング、スパッタリングでは難し
いほう化物も形成することができ、上述した導電性の窒
化物、炭化物、ほう化物はすべて成膜可能である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固体状活性炭を分極性電極とする電気二重層コンデンサ
について、等価直列抵抗を低減した電気二重層コンデン
サを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で得られる電気二重層コンデンサ
の一例の断面図である。
【符号の説明】
1 窒化チタン 2 分極性電極 3 カ―ボン製集電極 4 セパレ―タ 5 蓋 6 容器 7 端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体状活性炭を分極性電極とした電気二
    重層コンデンサの製造方法において、少なくとも分極性
    電極に導電性の窒化物または炭化物をイオンプレ―ティ
    ングにより形成せしめることを特徴とする電気二重層コ
    ンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 固体状活性炭を分極性電極とした電気二
    重層コンデンサの製造方法において、少なくとも分極性
    電極に導電性の窒化物をスパッタリングにより形成せし
    めることを特徴とする電気二重層コンデンサの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 固体状活性炭を分極性電極とした電気二
    重層コンデンサの製造方法において、少なくとも分極性
    電極に導電性の窒化物または炭化物またはほう化物を溶
    射法により形成せしめることを特徴とする電気二重層コ
    ンデンサの製造方法。
JP4121039A 1991-08-29 1992-04-16 電気二重層コンデンサの製造方法 Pending JPH05144672A (ja)

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JP24231091 1991-08-29
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014027031A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Sato Komusho:Kk 電気二重層キャパシタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014027031A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Sato Komusho:Kk 電気二重層キャパシタ

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