JPH0514045A - アンテナ - Google Patents

アンテナ

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JPH0514045A
JPH0514045A JP18536691A JP18536691A JPH0514045A JP H0514045 A JPH0514045 A JP H0514045A JP 18536691 A JP18536691 A JP 18536691A JP 18536691 A JP18536691 A JP 18536691A JP H0514045 A JPH0514045 A JP H0514045A
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Nobutaka Inoue
信敬 井上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 二つの素子が相互に平行な状態でケースに装
着されているアンテナにおいて、それら二つの素子の形
成を簡易に行うことが出来る構造を提供する。 【構成】 二つの素子35,36は何れも平板状に形成
される。それらの内の一方の素子36は、ベース2に被
せ付けるようにしたカバー3に取付けられて、ベース2
における取付部19と平行となる。他方の素子35は、
カバー3に対して先の一方の素子36と平行となる状態
に取付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車その他の移動体に
取付けて、測位システム用の衛星から到来する電波を受
信する為に用いられるアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック基板における一面と他面を相
互に平行状態に精度良く磨いたもの又は四ふっ化エチレ
ン樹脂基板を準備し、その基板の両面に夫々アンテナ用
の素子を蒸着手段により形成してアンテナ要素を構成
し、そのアンテナ要素を移動体に対する取付部が備わっ
ているケースにアンテナ要素と上記取付部とが平行状態
となるように取付けたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のアンテナに
あっては、上記のように素子を蒸着手段によって得るよ
うにしている為、又基板の材料自体が高価な為、アンテ
ナの価格が極めて高くなってしまう問題点があった。
【0004】本願発明は上記従来技術の問題点(技術的
課題)を解決する為になされたもので、二つのアンテナ
用の素子をいずれも平板材から例えばプレス手段で打ち
抜くことにより極めて安価に製造でき、しかもそれらは
簡易な取付けでもってベースの取付部に対する夫々の平
行状態を達成できて、衛星からの電波の受信を良好に行
うことができるようにしたアンテナを提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明におけるアンテナは、下面に取付部を有す
るベースと、下方が開口するアンテナ要素収容空間を有
していると共にその空間の周囲の下部を上記ベースに合
着させたカバーと、夫々平板状の2枚の素子から成るア
ンテナ要素とから成り、上記2枚の素子の内、一方の素
子は、上記取付部とは平行となる状態でカバーの内側に
取付けてあると共に、他方の素子は上記一方の素子に対
して、その上側に間隔を隔てて平行状態に配置したもの
である。
【0006】
【作用】平行状態になっている2枚の素子のうち一方が
放射素子、他方が反射素子として機能する。それらの素
子によって、衛星からの電波が受信される。
【0007】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。図1において、1はケースで、ベース2とその上側
に合着させたカバー3とから成る。4は上記ケース1の
内部に備えさせたアンテナ要素である。
【0008】上記ベース2について図3をも参照して説
明する。該ベース2は例えばポリカーボネートのような
耐候性が高くしかも電波の透過性の良い材料を用いそれ
を型成形することによって製造される。上記材料として
は、エチレンテレフタレート、ABSを用いても良い。
或いはそれらにガラス繊維を入れたものでも良い。5は
ベース2の周囲に備えられた合着部で、二つの立上壁
6,7とその間に形成された溝8とでもって構成してあ
る。外側の立上壁6の一部には伝送線引出用の凹部9が
形成してある。内側の立上壁7には上記凹部9と対応す
る位置に防水ブーツ存置用の凹部10が形成してあり、ま
た立上壁7の頂部には上記凹部10を除く全域においてパ
ッキン押え11が突設してある。12は上記溝8内の複数箇
所に備えたボスで、その内部が締付用のねじ棒挿通孔と
なっている。このボス12は周知のように上記ねじ棒によ
る締付時のベース破損防止用である。次に14はベース2
の下面に備えられた取付具装着部で、凹状に形成してあ
り、本実施例では取付具15が装着してある。取付具15は
磁性材料で形成された保持枠16と、それに固着した二つ
の磁石17とで構成され、止付ねじ18でもって装着部14に
取付けてある。上記磁石17の下面が車両等の移動体に対
して取付ける為の取付部19となっている。
【0009】次にカバー3について図1、3、4を参照
して説明する。該カバー3は上記ベース2と同様の材料
を用いそれを型成形することによって製造される。図3
に示される21はアンテナ要素収容空間で、図示の如く下
方が開口している。22は上記空間21の周囲の複数箇所
(本例では図4に示される如く4箇所)に設けた止付片
で、アンテナ要素4における一方の素子(後述する反射
素子)を止付ける為のものであり、その元部には受部22
aを備え先端部には係合爪22bを備えている。これらの
止付片22は、上記受部22aの高さを揃えてあって、ここ
に取付けられる反射素子が上記取付部19と平行状態とな
るようにしてある。24は上記空間21の周囲の下部に設け
られた合着部で、上記ベース2における合着部5と対応
形成してある。即ち合着部24は二つの立下壁25, 26とそ
れらの間に形成された溝27(図4参照)とをもって構成
してある。外周側の立下壁25の一部には伝送線引出用の
凹部28が前記凹部9と対向状に形成してある。また内側
の立下壁26の一部には上記凹部28と対応する位置におい
て防水ブーツ存置用の凹部29が前記凹部10と対向状に形
成してある。さらに上記立下壁26の全域にはパッキン装
着溝30が備わっている。31は溝27内の複数箇所に備えた
止付柱で、前記ベース2におけるボス12と対応する位置
に設けてある。32は上記装着溝30に装着された防水用の
パッキン、33はベース2とカバー3とを連結一体化する
為のねじ棒である。
【0010】次にアンテナ要素4について説明する。こ
のアンテナ要素4はマイクロストリップアンテナと称さ
れる構造のものである。35, 36は夫々平板状で且つ平面
形状が円形の放射素子及び反射素子で、鉄板或いは真鍮
板のような導電性の良好な金属板を例えばプレス手段に
より打ち抜いて形成してある。それらの厚みは例えば15
75.42±1MHzに共振するように0.6mm、直径は、放射素子
35が63mm、反射素子36が80mmである。放射素子35はその
周縁の一部に切欠部35aが形成してある。この切欠部35
aはアンテナ要素4の特性を円偏波の受信が可能な特性
にして、衛星から到来する水平及び垂直偏波の何れの電
波の受信も可能に出来るようにする為のものである。37
は両素子間に介在させた誘電体板で、アンテナ要素4の
直径を小型化する(素子35,36の直径が比較的小さなも
ので足りるようにする)と共にアンテナの指向性のパタ
ーンをブロードにする為のもので、例えばポリカーボネ
ート(比誘電率は3)のような誘電体材料を用いて形成
される。この実施例における該誘電体板37は、放射素子
35を上記反射素子36の上側に間隔を隔てて平行状態とな
るように保持する保持部材を兼ねるようになっており、
その上面が放射素子35の装着部38となっている。装着部
38は放射素子35の位置決め用の周壁部材38a(部材37と
一体形成)を備えており、且つその周壁部材38aの一部
には上記切欠部35aに嵌合して放射素子35の回転方向の
位置決めをする為の凸部38bが備わっている。周壁部材
38a及び凸部38bの部分を除いて上記誘電体板37は一様
な厚み(例えば3mm)に形成され、反射素子36に対し放
射素子35が平行となるようにしてある。尚39は放射素子
35に設けられた中心導体接続孔、40, 41は夫々反射素子
36、誘電体板37に形成された中心導体挿通孔を示す。42
は受信信号を伝送する為の伝送線で、例えば同軸ケーブ
ルが用いられる。43は伝送線42の中間に装着した防水ブ
ーツで、弾力性の良好な防水用のゴム材料で形成してあ
る。44は伝送線の外部導体42aを反射素子36に止付ける
為の止付具を示す。
【0011】次に上記アンテナの組立を説明する。先ず
反射素子36に伝送線42の外部導体42aを止付具44を用い
て止付ける。この場合、止付具44を外部導体42aに被
せ、止付具の両側の張出片44aを例えば電気溶接手段に
よって反射素子36に溶接する。溶接に代えて半田付けを
行ってもよい。又この場合伝送線42の中心導体42bは挿
通孔40に挿通しておく。次に反射素子36と誘電体板37と
を接着剤によって一体化する。この場合中心導体42bが
挿通孔41に挿通される状態にする。次に誘電体板37の装
着部38に放射素子35を接着剤によって取付ける。この場
合、中心導体42bが接続孔39から突出する状態にする。
次に接続孔39から突出する中心導体42bをその孔縁に半
田付けその他任意の接合手段でもって接合する。このよ
うにして完成したアンテナ要素4をカバー3の収容空間
21に向けその下方の開口部から押し込む。この場合、止
付片22は係合爪22bの前側斜面を案内面として外方に弾
力的に広がり、アンテナ要素4における誘電体板37が受
部22aに当接するに至ると止付片22はその弾力によって
元に復帰し、係合爪22bが反射素子36の下縁に係合す
る。これによってカバー3に対する反射素子36の取付が
完了し、同時に、誘電体板37もカバー3に取り付いて放
射素子35は反射素子36と平行状態でカバー3に取り付い
たこととなる。次にパッキン32を装着溝30に嵌め込む。
この作業は前もって行なってあってもよい。次にベース
2とカバー3を重ね合わせ、ねじ棒33をボス12に挿通
し、その先端を止付柱31の中心孔31aに向けてねじ込
み、ベース2とカバー3とを締付け、一体化させる。こ
の場合パッキン押え11は装着溝30内のパッキン32に当接
すると共に、防水用のブーツ43は凹部10, 29間に締付け
られて収容空間21とケース1の外部との間が水密的に遮
断される。然る後取付具15を装着部14に止付ねじ18でも
って取付けることによってアンテナの組み立てが完了す
る。尚取付具15の取付けは予め行なってあってもよい。
【0012】上記構成のアンテナは取付具15の磁石17の
下面の取付部19を利用して例えば自動車の屋根、ボンネ
ット或いはトランク蓋に磁力によって取付け、伝送線42
を車内の受信器に接続した状態で使用される。この状態
において衛星から到来する測位用の電波は一対の素子3
5, 36で受信され、伝送線42を介して受信器に与えられ
る。
【0013】次に図5は取付具の異なる例を示すもの
で、自動車のトランク蓋の縁部に対する周知の取付具を
示すものであり、前記磁石を用いた取付具15とは交換的
に用いられる。尚この図において、46は基板で、トラン
ク蓋の縁部の上面に乗載される部分であり、該基板46の
下面が取付部19として機能する。47はトランク蓋の縁部
を嵌合させる為の嵌合溝、48は該取付具をトランク蓋に
固定する為の固定ねじを夫々示す。なお、機能上前図の
ものと同一又は均等構成と考えられる部分には、前図と
同一の符号を付して重複する説明を省略した。(また次
図以降のものにおいても同様の考えで同一の符号を付し
て重複する説明を省略する。)
【0014】次に図6、7は本願の異なる実施例を示す
もので、カバー3に対する一対の素子35,36の取付構造
の異なる例を示すものである。この例ではアンテナ要素
収容空間21に設置された誘電体板37はカバー3と一体に
構成されており、上記空間21のうち誘電体板37の上側に
位置する空間は上方に開口して、そこを蓋50で塞いでい
る。51は上記カバーにおける上方の開口部の周縁をもっ
て構成された蓋嵌合部を示す。
【0015】このような構成のアンテナを製造する場合
においてカバー3に対しアンテナ要素4を組み付ける手
順は次の通りである。予め伝送線42が取付けられた反射
素子36を止付片22によってカバー3に取付け、一方装着
部38に放射素子35を接着剤によって取付ける。次に中心
導体42bの先端を放射素子35における接続孔39の孔縁に
半田付けする。然る後蓋50と嵌合部51の一方又は両方の
全周に接着剤を塗って蓋50を嵌合部51に嵌め込み、蓋50
を固定すると共に両者間の防水を図る。
【0016】次に図8、9は本願の更に異なる実施例を
示すもので、カバーに対するアンテナ要素の組み付け構
造の更に異なる例を示すものである。この例においては
カバー3に放射素子35の為の止付片54が反射素子36の為
の止付片22とは別個に設けられ、放射素子35と反射素子
36とを前者が後者に対し平行となる状態で夫々個別にカ
バー3に組み付けるようにしてある。上記素子の平行の
為の複数の止付片54の構成は前記止付片22の場合と同様
になっている。尚55は放射素子35と伝送線42の中心導体
42bとを接続する為の接続線、56は絶縁材で形成したス
ペーサを夫々示す。
【0017】このような構成のアンテナの組立時におい
てカバー3に対するアンテナ要素の組付けは次のような
手順で行われる。先ず接続線55の先端を放射素子35の接
続孔39に差し通し、そこに半田付けする。次に放射素子
35を止付片54によってカバー3に取付ける。次に接続線
55にスペーサ56を被せ付け、然る後予め伝送線42が取付
けられている反射素子36を止付片22によってカバー3に
取付ける。この場合接続線55が挿通孔40を貫通し、その
挿通孔40の孔縁と接続線55との間にスペーサ56が位置す
る状態となるようにしておく。上記のようにして反射素
子36を組み付けたならば、挿通孔40から突出する接続線
55の先端と中心導体42bとを半田付けによって接続す
る。これによりカバー3に対するアンテナ要素4の組み
付けが完了する。
【0018】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、上下
に間隔を隔てた2枚の素子35, 36をベース2の取付部19
に対し平行となる状態に設けてあるから、衛星から到来
する電波に対しては、それらの素子のうちの一方が放射
素子35として作用すると共に他方が反射素子36として作
用して、上記到来する電波を受信できるは勿論のこと、
【0019】上記2枚の素子35, 36はいずれも平板状で
あるから、それらの製造の場合、平板材からプレス手段
で単に打ち抜くだけで極めて安価に形成できる効果があ
る。
【0020】更にその上、上記両素子35, 36は、ベース
2に対して一方の素子35の位置を決め、その素子35に対
して他方の素子36を平行に配置するものだから、それら
の素子35, 36は簡易な取付でもってベース2の取付部19
に対する平行状態を達成できて、上記の如き衛星からの
電波の受信を可能にできる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンテナの縦断面図。
【図2】アンテナの外形を示す斜視図。
【図3】アンテナの一部破断分解斜視図。
【図4】カバーにアンテナ要素が組み付けられた状態を
示す底面図(図3においてIV−IV線位置よりも上方の部
材を見た状態を示す図)。
【図5】取付具の異なる例を示す斜視図。
【図6】アンテナの異なる例を示す縦断面図。
【図7】図6のアンテナの一部破断分解斜視図。
【図8】アンテナの更に異なる実施例を示す縦断面図。
【図9】図8のアンテナの一部破断分解斜視図。
【符号の説明】
2 ベース 3 カバー 4 アンテナ要素 19 取付部 35, 36 素子

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下面に取付部を有するベースと、下方が
    開口するアンテナ要素収容空間を有していると共にその
    空間の周囲の下部を上記ベースに合着させたカバーと、
    夫々平板状の2枚の素子から成るアンテナ要素とから成
    り、上記2枚の素子の内、一方の素子は、上記取付部と
    は平行となる状態でカバーの内側に取付けてあると共
    に、他方の素子は上記一方の素子に対して、その上側に
    間隔を隔てて平行状態に配置してあることを特徴とする
    アンテナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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