JPH05139819A - 低シリカ質の電融マグネシア材 - Google Patents
低シリカ質の電融マグネシア材Info
- Publication number
- JPH05139819A JPH05139819A JP3308055A JP30805591A JPH05139819A JP H05139819 A JPH05139819 A JP H05139819A JP 3308055 A JP3308055 A JP 3308055A JP 30805591 A JP30805591 A JP 30805591A JP H05139819 A JPH05139819 A JP H05139819A
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- JP
- Japan
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- magnesia
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- cao
- electromelt
- magnesia material
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- Pending
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐火物の原料としての電融マグネシア材にＣ
ａＯを含有させることによるスラグの結晶粒界への侵入
の抑制による耐食性の向上効果をより機能させ、耐火物
原料として最適の電融マグネシア材を提供すること。 【構成】 電融マグネシア材の組成をＭｇＯ含有量が９
８．０〜９９．８重量％の範囲内にあり、ＳｉＯ2 含有
量が０．０２重量％以下、より好ましくは、０．０１重
量％以下で、かつＣａＯ含有量が０．２〜２．０重量％
とし、ＳｉＯ2 の含有量を減じることによって、ＣａＯ
を結晶粒界に集中的に存在させることを可能にした。し
かも、ＳｉＯ2 の含有量を減じることによってペリクレ
ース結晶の純粋成長が促進され、同程度のマグネシア含
有量がほかの電融マグネシア材と比較して、その電融マ
グネシアインゴットにおける結晶サイズが格段に大きく
なる。
ａＯを含有させることによるスラグの結晶粒界への侵入
の抑制による耐食性の向上効果をより機能させ、耐火物
原料として最適の電融マグネシア材を提供すること。 【構成】 電融マグネシア材の組成をＭｇＯ含有量が９
８．０〜９９．８重量％の範囲内にあり、ＳｉＯ2 含有
量が０．０２重量％以下、より好ましくは、０．０１重
量％以下で、かつＣａＯ含有量が０．２〜２．０重量％
とし、ＳｉＯ2 の含有量を減じることによって、ＣａＯ
を結晶粒界に集中的に存在させることを可能にした。し
かも、ＳｉＯ2 の含有量を減じることによってペリクレ
ース結晶の純粋成長が促進され、同程度のマグネシア含
有量がほかの電融マグネシア材と比較して、その電融マ
グネシアインゴットにおける結晶サイズが格段に大きく
なる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、製鋼及び非鉄金属溶解
炉等のライニング用耐火物原料として好適に使用される
電融マグネシア材に関する。
炉等のライニング用耐火物原料として好適に使用される
電融マグネシア材に関する。
【０００２】
【従来の技術】電融マグネシア材を鉄鋼，非鉄用溶解炉
等のライニング用耐火物の原料として用いる場合、焼結
マグネシア材等を用いるのに比べて、機械的破壊や化学
的侵食の起点となる結晶粒界がより少なくなるために、
溶融金属やスラグに対する耐食性が向上することは、た
とえば、特公昭５４−８２０６号公報に記載されている
ようにすでに公知である。
等のライニング用耐火物の原料として用いる場合、焼結
マグネシア材等を用いるのに比べて、機械的破壊や化学
的侵食の起点となる結晶粒界がより少なくなるために、
溶融金属やスラグに対する耐食性が向上することは、た
とえば、特公昭５４−８２０６号公報に記載されている
ようにすでに公知である。
【０００３】さらに、この耐火物の原料としての電融マ
グネシア材にＣａＯを含有させることにより、スラグの
結晶粒界への侵入を抑制し、耐食性が向上することが特
願平３−９０５５１号出願に開示されている。ところ
が、このＣａＯを含有させた電融マグネシア材は、Ｃａ
Ｏの消化の問題があり、ＣａＯの含有による効果が低
い。
グネシア材にＣａＯを含有させることにより、スラグの
結晶粒界への侵入を抑制し、耐食性が向上することが特
願平３−９０５５１号出願に開示されている。ところ
が、このＣａＯを含有させた電融マグネシア材は、Ｃａ
Ｏの消化の問題があり、ＣａＯの含有による効果が低
い。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
耐火物の原料としての電融マグネシア材にＣａＯを含有
させることによるスラグの結晶粒界への侵入の抑制によ
る耐食性の向上効果をより機能させ、耐火物原料として
最適の電融マグネシア材を提供することにある。
耐火物の原料としての電融マグネシア材にＣａＯを含有
させることによるスラグの結晶粒界への侵入の抑制によ
る耐食性の向上効果をより機能させ、耐火物原料として
最適の電融マグネシア材を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】一般に、電融マグネシア
材の溶融金属やスラグによる機械的破壊や化学的侵食
は、結晶粒界を起点として起こる。電融マグネシア材中
にＣａＯを含有させることによって、ＣａＯが結晶粒界
に侵入しようとするスラグと反応し、高融点化合物を生
成し、スラグのそれ以上の侵入を防ぐ。すなわち、Ｃａ
ＯはＭｇＯよりもスラグと易反応性であり、かつ、高融
点化合物を生成するのである。更に、ＣａＯがスラグ中
に溶出することによって、スラグの増粘効果をもたら
し、スラグの結晶粒界への侵入を抑制するという相乗効
果を発揮する。本発明は、この電融マグネシア材中のＳ
ｉＯ2 量がＣａＯの効果を左右する最大要因であるとい
う知見に基づいて完成した。
材の溶融金属やスラグによる機械的破壊や化学的侵食
は、結晶粒界を起点として起こる。電融マグネシア材中
にＣａＯを含有させることによって、ＣａＯが結晶粒界
に侵入しようとするスラグと反応し、高融点化合物を生
成し、スラグのそれ以上の侵入を防ぐ。すなわち、Ｃａ
ＯはＭｇＯよりもスラグと易反応性であり、かつ、高融
点化合物を生成するのである。更に、ＣａＯがスラグ中
に溶出することによって、スラグの増粘効果をもたら
し、スラグの結晶粒界への侵入を抑制するという相乗効
果を発揮する。本発明は、この電融マグネシア材中のＳ
ｉＯ2 量がＣａＯの効果を左右する最大要因であるとい
う知見に基づいて完成した。
【０００６】すなわち、本発明は電融マグネシア材の組
成をＭｇＯ含有量が９８．０〜９９．８重量％の範囲内
にあり、ＳｉＯ2 含有量が０．０２重量％以下、より好
ましくは、０．０１重量％以下で、かつＣａＯ含有量が
０．２〜２．０重量％としたことを特徴とする。
成をＭｇＯ含有量が９８．０〜９９．８重量％の範囲内
にあり、ＳｉＯ2 含有量が０．０２重量％以下、より好
ましくは、０．０１重量％以下で、かつＣａＯ含有量が
０．２〜２．０重量％としたことを特徴とする。
【０００７】
【作用】電融マグネシア材中のＣａＯと共にＳｉＯ2 が
存在することによって、電融マグネシア材製造当初より
ＣａＯ−ＳｉＯ2 化合物が生成し、スラグの結晶粒界へ
の侵入抑制を受け持つべきフリーのＣａＯ量が減じら
れ、ＣａＯ含有の効果が半減する。
存在することによって、電融マグネシア材製造当初より
ＣａＯ−ＳｉＯ2 化合物が生成し、スラグの結晶粒界へ
の侵入抑制を受け持つべきフリーのＣａＯ量が減じら
れ、ＣａＯ含有の効果が半減する。
【０００８】また、電融マグネシア材中のＣａＯの存在
位置は、ペリクレース結晶内部にあってはその機能を充
分に発揮することができない。すなわち、ＣａＯは結晶
粒界に侵入しようとするスラグと反応して初めてその効
果を発揮するものであり、従って、ＣａＯが結晶粒界に
集中的に存在することが効果的である。
位置は、ペリクレース結晶内部にあってはその機能を充
分に発揮することができない。すなわち、ＣａＯは結晶
粒界に侵入しようとするスラグと反応して初めてその効
果を発揮するものであり、従って、ＣａＯが結晶粒界に
集中的に存在することが効果的である。
【０００９】ＣａＯを結晶粒界に集中させるためには、
電融マグネシア材製造時に溶融したマグネシアからペリ
クレース結晶が晶出する際にペリクレース結晶の純粋化
が起こり、ＣａＯを不純物として結晶粒界に吐き出すこ
とが必要である。本発明ではＳｉＯ2 の存在がペリクレ
ース結晶の純粋成長の最大の阻害要因であることを見出
し、ＳｉＯ2 の含有量を減じることによって、ＣａＯを
結晶粒界に集中的に存在させることを可能にした。
電融マグネシア材製造時に溶融したマグネシアからペリ
クレース結晶が晶出する際にペリクレース結晶の純粋化
が起こり、ＣａＯを不純物として結晶粒界に吐き出すこ
とが必要である。本発明ではＳｉＯ2 の存在がペリクレ
ース結晶の純粋成長の最大の阻害要因であることを見出
し、ＳｉＯ2 の含有量を減じることによって、ＣａＯを
結晶粒界に集中的に存在させることを可能にした。
【００１０】しかも、ＳｉＯ2 の含有量を減じることに
よってペリクレース結晶の純粋成長が促進され、同程度
のマグネシア含有量のほかの電融マグネシア材と比較し
て、その電融マグネシアインゴットにおける結晶サイズ
が格段に大きくなるという二次的効果がある。
よってペリクレース結晶の純粋成長が促進され、同程度
のマグネシア含有量のほかの電融マグネシア材と比較し
て、その電融マグネシアインゴットにおける結晶サイズ
が格段に大きくなるという二次的効果がある。
【００１１】ＭｇＯ含有量を９８．０〜９９．８重量％
としたのは、ＭｇＯ含有量が９８．０重量％未満の場合
には、不純物が相対的に増すために、溶融したマグネシ
アからペリクレース結晶が晶出する際の結晶成長が阻害
されて電融マグネシア材としての充分な結晶サイズが得
られず、電融マグネシアの基本的な特徴が阻害される。
また、９９．８重量％超では充分なＣａＯの含有量を確
保できない。
としたのは、ＭｇＯ含有量が９８．０重量％未満の場合
には、不純物が相対的に増すために、溶融したマグネシ
アからペリクレース結晶が晶出する際の結晶成長が阻害
されて電融マグネシア材としての充分な結晶サイズが得
られず、電融マグネシアの基本的な特徴が阻害される。
また、９９．８重量％超では充分なＣａＯの含有量を確
保できない。
【００１２】ＳｉＯ2 含有量を０．０２重量％以下とし
たのは、ＳｉＯ2 含有量が０．０２重量％超の場合には
電融マグネシア材中に製造当初よりＣａＯ−ＳｉＯ2 化
合物が生成し、スラグの結晶粒界への侵入抑制を受け持
つべきフリーのＣａＯ量が減じられ、結晶粒界へのＣａ
Ｏの集中的な存在を阻害するからである。
たのは、ＳｉＯ2 含有量が０．０２重量％超の場合には
電融マグネシア材中に製造当初よりＣａＯ−ＳｉＯ2 化
合物が生成し、スラグの結晶粒界への侵入抑制を受け持
つべきフリーのＣａＯ量が減じられ、結晶粒界へのＣａ
Ｏの集中的な存在を阻害するからである。
【００１３】ＣａＯ含有量を０．２〜２．０重量％とし
たのは、ＣａＯ含有量が０．２重量％未満の場合には結
晶粒界へのスラグの侵入を抑制するに足る充分なＣａＯ
量が確保できないからであり、ＣａＯが２．０重量％超
の場合には、耐消化性の急激な低下がみられるためであ
る。
たのは、ＣａＯ含有量が０．２重量％未満の場合には結
晶粒界へのスラグの侵入を抑制するに足る充分なＣａＯ
量が確保できないからであり、ＣａＯが２．０重量％超
の場合には、耐消化性の急激な低下がみられるためであ
る。
【００１４】
【実施例】表１に組成の異なる電融マグネシア材のイン
ゴットから１０ｍｍ×１０ｍｍ×６０ｍｍの試料を切り
出して、４種類の耐食性のテストを行った結果と学振法
に準じて測定した消化試験の結果を示す。
ゴットから１０ｍｍ×１０ｍｍ×６０ｍｍの試料を切り
出して、４種類の耐食性のテストを行った結果と学振法
に準じて測定した消化試験の結果を示す。
【００１５】
【表１】 同表から、本発明の実施例のＡ〜Ｄの場合には、消化の
問題もなく、その耐食性は他の比較例Ｅ〜Ｆに比べ格段
に優れていることが判る。これによって本発明に係る電
融マグネシア材を、定形，不定形，焼成，不焼成のいず
れの耐火物の原料として使用しても、これによって優れ
た耐火物が得られることが判る。
問題もなく、その耐食性は他の比較例Ｅ〜Ｆに比べ格段
に優れていることが判る。これによって本発明に係る電
融マグネシア材を、定形，不定形，焼成，不焼成のいず
れの耐火物の原料として使用しても、これによって優れ
た耐火物が得られることが判る。
【００１６】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【００１７】（１）本発明により高耐食性の低シリカ質
電融マグネシア材を得ることができ、これを耐火物原料
として使用することによって優れた耐食性を示す耐火物
を得ることができる。
電融マグネシア材を得ることができ、これを耐火物原料
として使用することによって優れた耐食性を示す耐火物
を得ることができる。
【００１８】（２）本発明の電融材を骨材として使用す
ることによって、耐火物の熱間強度，熱間における靭
性，弾性率を向上できる。
ることによって、耐火物の熱間強度，熱間における靭
性，弾性率を向上できる。
【００１９】（３）本発明により、比較的低純度のマグ
ネシア原料から、大結晶質の電融マグネシアインゴット
を安価に得られる。
ネシア原料から、大結晶質の電融マグネシアインゴット
を安価に得られる。
【００２０】（４）同程度のマグネシア純度の原料を溶
融した場合、本発明の範囲の電融マグネシアを製造した
方が電力原単位の低減となり、安価のマグネシア材を得
ることができる。
融した場合、本発明の範囲の電融マグネシアを製造した
方が電力原単位の低減となり、安価のマグネシア材を得
ることができる。
【００２１】（５）本発明の電融マグネシアクリンカー
は、通常の耐火物のみならず、大結晶質の電融マグネシ
アインゴットが得られることを利用して、安価な光学用
窓材，電子用基盤材，マグネシア単結晶るつぼ等用のフ
ァインセラミックスの原料とすることもできる。
は、通常の耐火物のみならず、大結晶質の電融マグネシ
アインゴットが得られることを利用して、安価な光学用
窓材，電子用基盤材，マグネシア単結晶るつぼ等用のフ
ァインセラミックスの原料とすることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 洋一 福岡県北九州市八幡西区東浜町１番１号 黒崎窯業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 ＭｇＯ含有量が９８．０〜９９．８重量
％であってＳｉＯ2含有量が０．０２重量％以下、かつ
ＣａＯ含有量が０．２〜２．０重量％である低シリカ質
の電融マグネシア材。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3308055A JPH05139819A (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 低シリカ質の電融マグネシア材 |
| ES92920058T ES2088593T3 (es) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Material refractario que comprende clinker de magnesia electrofusionada de bajo contenido en silice y producto obtenido a partir del mismo. |
| EP92920058A EP0557536B1 (en) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Refractory material comprising low-silica electrofused magnesia clinker and product obtained therefrom |
| US08/039,330 US5369066A (en) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Refractory material and product thereof containing low-silica electrofused magnesia clinker |
| DE69211673T DE69211673T2 (de) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Feuerfeste zusammensetzung enthaltend elektrisch geschmolzenes magnesiumoxid mit geringem siliciumdioxid-anteil und daraus hergestellte produkt |
| AT92920058T ATE139516T1 (de) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Feuerfeste zusammensetzung enthaltend elektrisch geschmolzenes magnesiumoxid mit geringem siliciumdioxid-anteil und daraus hergestellte produkt |
| PCT/JP1992/001189 WO1993006057A1 (en) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Refractory material comprising low-silica electrofused magnesia clinker and product obtained therefrom |
| KR1019930701471A KR960011347B1 (ko) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | 저실리카 전융 마그네시아 클링카를 함유하는 내화재와 이 내화재를 사용한 제품 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3308055A JPH05139819A (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 低シリカ質の電融マグネシア材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05139819A true JPH05139819A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=17976345
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3308055A Pending JPH05139819A (ja) | 1991-09-18 | 1991-11-22 | 低シリカ質の電融マグネシア材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05139819A (ja) |
-
1991
- 1991-11-22 JP JP3308055A patent/JPH05139819A/ja active Pending
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