JPH05138113A - 帯状体の連続塗装方法 - Google Patents

帯状体の連続塗装方法

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JPH05138113A
JPH05138113A JP30055191A JP30055191A JPH05138113A JP H05138113 A JPH05138113 A JP H05138113A JP 30055191 A JP30055191 A JP 30055191A JP 30055191 A JP30055191 A JP 30055191A JP H05138113 A JPH05138113 A JP H05138113A
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JP
Japan
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concn
heating
coating
coating film
volatile matter
Prior art date
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Pending
Application number
JP30055191A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Suzuki
豊 鈴木
Yoshiaki Takeishi
芳明 武石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱乾燥初期において、帯状体上の塗膜の流
動性を高め、ロール目の軽減を図ること。 【構成】 帯状体(1)の連続塗装方法は、連続して走
行する帯状体の表面に塗装液を塗布し、加熱乾燥する。
この方法において、加熱乾燥初期において加熱雰囲気中
の塗装液揮発分濃度Cb と、帯状体表面の塗膜温度tw
とを測定し、該温度tw から該塗膜中の揮発分飽和濃度
wを決定し、前記両濃度がCw <Cb になるように加
熱雰囲気中の濃度Cb を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯等の帯状体に塗
料、機能性剤等の塗装液を連続塗布し、加熱乾燥する帯
状体の連続塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、連続して走行する帯状体に塗装液
を塗布する方法には、一般にロールコーティング法がよ
く用いられている。ロールコーティング法は、帯状体が
バックアップロールまたは、2本のデフレクタロールに
そって通過するときに、トランスファーロール、メタリ
ングロール、スムージングロール等のすべてまたは一部
を介してパンから供給される塗装液をアプリケータロー
ルにより塗布する。
【0003】図2の(A),(B)は、代表的な2ロー
ルコータを示す。(A)図は帯状体1の走行方向とアプ
リケータロール2の回転方向とが同方向となっているナ
チュラルコーティング方法を示す。(B)図はアプリケ
ータロール2の回転方向がバックアップロール3の回転
方向と逆方向であるリバースコーティング方法を示す。
ナチュラルコーティング方法(A)の場合は、ロールと
帯状体1とのニップ出口でロールと帯状体1に付着した
塗装液が引き裂かれるため、塗膜厚が幅方向に不均一に
なるロール目(図3参照)とよばれる規則的な筋模様が
発生する。この筋模様は焼付き乾燥後も残り、表面美観
を損ねる。この筋模様は、帯状体の移動速度が大きくな
るほど、すなわち、ロールの周速度が大きくなるほど、
発生が顕著となるため、生産性を上げるための阻害要因
となる。リバースコーティング方法(B)は、ロール目
が出にくいといわれるが、膜厚調整のために設けるミー
タリングロール4の部分でロール目が発生し、これが帯
状体に転写されるので、同様の問題が発生する。
【0004】この問題を解決する均質美麗塗装方法とし
ては、カーテンフローコータやエクストルーダがある。
これらの生産性を高めるために、スリットより流出する
塗装液をガスジェットで保護する方法が考案されてい
る。しかし、これらの方法は、塗装装置を全面的に変更
することになるので、ロールコータの既設ラインでは、
適用しにくい場合が多い。
【0005】なお、オーブン内の加熱方法を改善して、
「ワキ」(オーブン内における溶剤の激しい蒸発)等の
発生の抑制を図った金属ストリップの加熱方法(特開平
3−77675号公報)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、乾燥炉に大
幅な変更を加えずに、加熱乾燥初期において塗膜の流動
性を高め、ロール目の軽減を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の帯状体の連続塗
装方法は、連続して走行する帯状体の表面に塗装液を塗
布し、加熱乾燥する連続塗装方法において、加熱乾燥初
期において加熱雰囲気中の塗装液揮発分濃度Cb と、帯
状体表面の塗膜温度tw とを測定し、該温度tw から該
塗膜中の揮発分飽和濃度Cw を決定し、前記両濃度がC
w <Cb になるように加熱雰囲気中の濃度Cb を制御す
ることを特徴とした手段によって、上記課題を解決して
いる。
【0008】
【作用】ロール目を模式的に描くと図3に示すようにな
る。このうねりは時間とともに流動し、平滑になろうと
する(レベリングという)。塗装液がニュートン流体の
場合で、ロール目が正弦波をなしていると考えたとき
の、高低差Δhが半分になる時間t(半減期)の解析解
は、次のようになる。
【0009】 t=1.337×10-3×λ4 η/γho 3 ただし、 λ :うねりの波長 η :粘度 γ :表面張力 ho :塗装液の平均厚み 上式より半減期tは粘度ηに比例すると考えられるの
で、レベリング時間を短縮するには粘性低下が有効であ
る。発明者等は、ロール目の軽減に大きな影響を与える
塗装粘性の温度変化を調査した。この結果、図4に示す
ように、温度上昇により、粘性は大きく低下することが
わかった。一方、乾燥にともない固形分濃度が上昇する
と粘性は増加する。図5に固形分濃度変化による粘性の
上昇の測定例を示す。5%の変化で300%近い上昇が
ある。従来の乾燥炉は乾燥させることが目的であるか
ら、加熱初期から蒸発が進行して、固形分濃度の上昇に
よる粘性増加があり、ロール目のレベリングが期待しに
くかった。
【0010】そこで、本発明の方法では、加熱初期に、
塗膜面からの蒸発を抑制しつつ塗面の温度上昇を図り、
粘性の低下を図る。
【0011】乾燥初期の揮発分蒸発の速度w(kg/m2
hr)は、次式で表される。
【0012】w=kg(Cw −Cb ) Kg :物質移動係数(m2 /hr) Cb :雰囲気中の揮発分濃度(kg/m3 ) Cw :塗膜温度に対応する塗膜中の揮発成分の飽和濃度
(kg/m3 ) 上式をみてわかるように、Cw <Cb となるようにすれ
ば、蒸発を起すことなく、塗膜面の温度上昇が可能で、
この間の粘性低下によりレベリングを促進することがで
きる。
【0013】
【実施例】図1を参照して、本発明の方法の実施例につ
いて説明する。本発明の鋼帯等の帯状体1の連続塗装方
法は、連続して走行する帯状体1の表面に塗装装置5に
よって塗装液を塗布し、乾燥炉6で加熱乾燥する。乾燥
炉6の初期ゾーン61において加熱乾燥初期で加熱雰囲
気中の塗装液揮発分濃度Cb を濃度計71によって測定
し、制御器7に送る。同時に、帯状体1の表面の塗膜温
度tw を温度計72によって測定し、制御器7に送って
塗膜中の揮発分飽和濃度Cw を決定する。
【0014】制御器7において、両濃度Cb ,Cw がC
w <Cb になるように濃度調整装置8に制御信号を送
り、そこから初期ゾーン61内に設けた調節機81によ
って炉内の加熱雰囲気中の濃度Cb を、Cb >Cw に制
御する。
【0015】図6は、板厚0.4mmの鋼帯に40μmの
塗装液を塗布し、乾燥炉雰囲気中の揮発分濃度を変更し
て、実際に乾燥状態を調べたものである。従来法による
濃度Cb はCb =0.01(kg/m3 −air)程度で
あり、昇温とともに蒸発が開始され、固形分濃度が上昇
し、レベリングはほとんど期待できないと考えられる。
【0016】Cb =0.1(kg/m3 −air)まで高
めると、約6秒間蒸発は抑制され、塗面温度は55℃ま
で上昇した。Cb =0.2(kg/m3 −air)まで高
めると、約10秒間蒸発は抑制され、塗面温度は約80
℃まで上昇できた。この期間で粘性は初期値の20〜3
0%まで低下した。乾燥後のロール目は従来では高低差
Δh=2μmあったものが、Cb =0.1で6秒間の蒸
発抑制により、Δh=0.9まで軽減し、また、Cb
0.2で10秒間の蒸発抑制した結果では、Δh=0.
4μmまで低下した。
【0017】Cb の調整方法の一例を図7の熱風吹付け
式乾燥炉で説明する。図7は、熱風吹付け式の加熱操業
例を示すもので、約230℃の熱風が上下面に設けたス
リットから塗面に吹付けられている。
【0018】本炉では、加熱制御ゾーンは、5帯式にな
っており、各帯に循環ファンが設けられている。図8
は、熱風ガスの循環系の一例を示すもので、炉内の揮発
分濃度は、G2 (約G3 )の流量で決定される。従来は
乾燥促進の観点からCb =0.01(kg/m3 −ai
r)程度の低レベルとなっていた。
【0019】ところで、Cb の濃度を高くして、蒸発を
抑制する領域を1つのゾーンとして、雰囲気濃度制御を
する場合は、塗面からの揮発分の供給がないので、雰囲
気ガスまたは循環ガス中に揮発分が供給できるような装
置が必要となり、これで濃度制御をする必要がある。し
かし、前述の実施例(図6,7)の場合については、1
つのゾーン内で蒸発抑制部と蒸発部があるため、この場
合は別に揮発分を供給する必要はなく、図8のG2 の流
量の制御で濃度調整が可能になる。
【0020】本発明は熱風乾燥炉のみに適用されるわけ
ではなく、揮発分濃度の調整が可能であれば、赤外線加
熱炉、電気抵抗加熱炉、誘導加熱炉等の各種加熱方式の
乾燥炉と組み合せて適用できる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、比較的簡単な方法で、
既存設備を大幅に変更することなく、塗膜のロール目に
よる表面欠陥を低減し、生産性および品質の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を示す概略説明図である。
【図2】従来の塗装方法の説明図である。
【図3】従来の塗装方法による塗膜の拡大断面図であ
る。
【図4】塗料の温度による粘性低下例を示すグラフであ
る。
【図5】塗料の固形分濃度と粘性との関係を示すグラフ
である。
【図6】本発明の方法の実施例を示すグラフである。
【図7】本発明の方法の一実施例における乾燥炉のヒー
トパターンを示すグラフである。
【図8】本発明の方法の一実施例における熱風式乾燥炉
のガス循環装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1:帯状体、71:濃度計、72:温度計。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して走行する帯状体の表面に塗装液
    を塗布し、加熱乾燥する連続塗装方法において、加熱乾
    燥初期において加熱雰囲気中の塗装液揮発分濃度C
    b と、帯状体表面の塗膜温度tw とを測定し、該温度t
    w から該塗膜中の揮発分飽和濃度Cw を決定し、前記両
    濃度がCw <Cb になるように加熱雰囲気中の濃度Cb
    を制御することを特徴とした帯状体の連続塗装方法。
JP30055191A 1991-11-15 1991-11-15 帯状体の連続塗装方法 Pending JPH05138113A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30055191A JPH05138113A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 帯状体の連続塗装方法

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JP30055191A JPH05138113A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 帯状体の連続塗装方法

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Publication Number Publication Date
JPH05138113A true JPH05138113A (ja) 1993-06-01

Family

ID=17886195

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JP30055191A Pending JPH05138113A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 帯状体の連続塗装方法

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JP (1) JPH05138113A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009106821A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 塗布膜の形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009106821A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 塗布膜の形成方法

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