JPH0513716Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、プルタブを引き上げて開封する方式
のアルミ蓋を有する容器の改良に関する。

【従来の技術】

アルミ蓋を有し、胴および底をアルミまたはそ
の他の材料で製造した、主として飲料用の容器の
開封には、多くの場合、プルタブ方式が採用され
ている。すなわち、アルミ蓋に設けた飲み口の上
にプルタブをのせ、その一部をヒートシールなど
で接着して密封しておき、プルタブの接着してな
い端を引き上げて剥がすことにより、飲み口を開
口させるものである。 この方式によるときは、プルタブの接着してな
い部分も蓋に密着して擬似接着の状態になりがち
なので、端を引き上げるためには爪をひつかけて
起すなどしなければならず、開封に困難が伴つて
いた。 対策として、プルタブのつまむ部分を蓋から離
して斜上方へ向けたものもあるが、今度はこのプ
ルタブ端が他物に接触したり挟まれたりして、不
用意に開封される危険が出てくる。

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、上記の欠点をなくし、アルミ
蓋を有する飲料容器において、プルタブによる開
封が容易であり、しかも不用意に開封したりする
ことがなく、簡易に製造できるものを提供するこ
とにある。

【課題を解決するための手段】

本考案のアルミ蓋を有する飲料容器を図面を参
照して説明すれば、第１図、第２図および第３図
を示すように、あらかじめ飲み口３を設けたアル
ミ蓋にプルタブ４を接着して封をしてなり、プル
タブ４を引き上げて開封する方式の飲料容器１に
おいて、蓋材２にプルタブ４を接着し、プルタブ
の端４１を蓋材２から浮き上がらせ、かつ蓋材の
面にほぼ平行であるようにしてなることを特徴と
する。第２図および第３図において、６はアルミ
蓋材の飲み口の断面を保護するための、ポリエチ
レンなどのフイルムである。 第２図にみるようなプルタブ形状は、第４図に
示すように適度の深さの凹み７１を有する上型７
Ａと、それに対応する高さの突起７２を有する下
型７Ｂとを組み合わせた金型を有するプレスで、
第５図に示すようにプルタブ４に覆われている蓋
材２の一部にビード５を形成し、プルタブの端を
持上げて段差が生じた形とすることにより、容易
に実現できる。

【作用および効果】

上記のように本考案の容器は、プルタブの端が
浮き上がつていてつかみやすいから、開封は全く
容易である。 一方、プルタブ端は形成されたビードの高さだ
け蓋から離れているに止まり、上方に高く突出す
ることはないから、これが輸送中や取扱い時に他
物に接触したり挟まれたりして不用意に開封して
しまう危険は、ほとんどない。 この容器の蓋は、飲み口を設けた蓋材にアルミ
シートを打ち抜いたプルタブを接着し、それに対
して１回のプレス加工を施せば、ビードの形成と
ともに、プルタブの持ち上げおよびプルタブ端の
平行化を同時に行なうことができるため、簡単に
製造できる。必要により裏側からポリエチレンな
どのフイルムを溶着するが、いずれにせよ工程は
簡易である。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の容器の要部を示
すものであつて、第１図は平面図、第２図は第１
図−方向の縦断面図、そして第３図は第１図
−方向の横断面図である。第４図および第５
図は、第１図ないし第３図に示したアルミ蓋の製
造工程を説明するための縦断面図である。 １……容器、２……蓋材、３……飲み口、４…
…プルタブ、５……ビード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. あらかじめ飲み口を設けたアルミ蓋にプルタブ
   を接着して封をしてなり、プルタブを引き上げて
   開封する方式の飲料容器において、蓋材にプルタ
   ブを接着し、プルタブに覆われている蓋材の一部
   にビードを形成し、プルタブの端を蓋材から浮き
   上がらせ、かつ蓋材の面にほぼ平行であるように
   してなることを特徴とする飲料容器。