JPH0513683U - レーザ水中切断ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃炉解体特に炉内構造物の解体等に適用され
る水中切断用レーザノズルに関するもので、センターノ
ズル出口部近傍への水の浸入を防ぎ気中での切断と同等
のレーザ切断を水中でも可能とすると共に、装置の簡略
化を計ることを目的としている。 【構成】 水中切断ノズルはその内部光路系中に集光レ
ンズ３を配置し、レーザビーム光４は同レンズ３により
集光され、切断ノズル側壁の流入孔より流入したセンタ
ーガス１の噴出によりノズル先端中央部に取付けたセン
ターノズル５より噴出放射され、水中に置かれた加工物
７のレーザ切断を行なう。センターノズル５の外周に
は、周壁に加圧空気又は水流入用開口を穿設した空洞形
成ノズル６が配設され、同ノズル６の先端開口部は、外
側に向けて傾斜状に開口している。又前記空洞形成ノズ
ル周壁に穿設した加圧空気又は水流入用の入口開口部は
中心に対して偏心した状態に構成され、これにより空気
又は水２を噴出してセンターノズル５の出口近傍に空洞
を形成しレーザビーム光４への水の浸入を防止するので
切断能力が低下しない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は廃炉解体特に炉内構造物の解体に適用されるレーザ水中切断用ノズル に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のレーザ水中切断ノズルの１例として図３に示すものがある。図において 切断ノズルはセンターノズル５′を先端部に装着しており同センターノズル５′ と、切断ノズル内のレーザ光集光軸９とは同軸上に配置されている。

【０００３】 センターノズル５′の外周には加圧された水および空気２′を噴出するための 配管系が配置されている。

【０００４】 レーザ水中切断ノズルは、センターガス１′を噴出してレーザビーム光４′に より加工物の切断を行なっている。この際レーザビーム光４′への水の浸入を防 ぐために、センターノズル５′外周に加圧された空気と水２′を噴出して空洞を 形成している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで前述のような従来のノズルでは、レーザ光への水の浸入を防止するた めに、大量の加圧された空気と水が使用されるために、別途これら気中浮遊物や 水の回収装置が必要となる不具合があった。

【０００６】 本考案は上記不具合点を解消し、レーザビーム光近傍への水の浸入を、出来る だけ少ない量の空気や水により防止し、気体中での切断と同等の水中切断を可能 とする新たなレーザ水中切断ノズルを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため本考案のレーザ水中切断ノズルは、レーザビーム光を 集光するための集光レンズを光路系中に配置したレーザ水中切断ノズルの先端部 におけるレーザビーム中心部にセンターノズルを取付けるとともに、前記切断ノ ズルにセンターガス流入用孔を開口し、さらに、センターノズルの外周に、加圧 空気又は水の流入用開口を周壁に穿設した空洞形成ノズルを配設し、該空洞形成 ノズルの先端開口部を外側に向けて角度をもって傾斜開口させたことを特徴とし ている。

【０００８】

【作用】

本考案のレーザ水中切断ノズルの作用を図２により説明すると、レーザ水中切 断ノズルを水８中に配置された加工物７に近ずけ、外側に向けて角度を設けて傾 斜開口している空洞形成ノズル６の周壁に穿設した開口部より同ノズル６内に流 入した加圧された空気又は水２をその先端部の傾斜開口部より噴出すると、その 空洞に沿って空気又は水２が流れ、外からの水８の浸入を防止する事によって気 中切断の場合と同じような空洞形成が得られる。

【０００９】 また、空洞形成の空気又は水２の入口は図１（ｂ）に示すように偏心させてお りそれによってセンターノズル５の出口近傍に均一な空洞が得られる。

【００１０】

【実施例】

以下図面により本考案の１実施例について説明すると、図１（ａ），（ｂ）は 本考案レーザ水中切断ノズルの側断面図及び平面図、図２は同切断ノズルの作用 説明図である。

【００１１】 これらの図において水中切断ノズル内部の光路系中に集光レンズ３が配設され ており、同集光レンズによりレーザビーム光４は集光され、センターガス１の噴 出により先端中央部に取付けられたセンターノズル５より噴出放射され、水中に 置かれた加工物７の切断を行なう。

【００１２】 センターガス１の切断ノズル内への流入のため同切断ノズルの側壁に流入用孔 が穿設されている。

【００１３】 センターノズル５の外周には、周壁に加圧空気又は水流入用開口を穿設した空 洞形成ノズル６を配設し、同ノズル６の先端開口部は、外側に向けて角度をもっ て傾斜状に開口させている。

【００１４】 また前記空洞形成ノズル周壁に穿設した加圧空気又は水流入用の入口開口部は 、図１（ｂ）に示すように中心に対して偏心した状態に形成しており、これによ りセンターノズル５の出口近傍に空洞を形成できるようにしている。

【００１５】 次ぎに本実施例ノズルの作用について説明すると、レーザビーム光４は集光レ ンズ３により集光され水中に置かれた加工物７に照射される。このレーザビーム 光４は水に吸収されると切断能力が大幅に減少するため、空洞形成ノズル６によ り空気又は水２を噴出して、センターノズル５の出口近傍への水の浸入を防止す る。

【００１６】 この結果、気中での切断と同等のレーザ切断が可能となる。

【００１７】

【考案の効果】

以上述べたように本考案のレーザ水中切断ノズルによれば、空洞形成ノズルを 設けたことによりセンターノズルの出口近傍への水の浸入を防止でき、気中での 切断と同等のレーザ切断が水中においても可能となると共に、空洞形成用の水又 は空気はいずれか一つを用いれば済むので装置が簡単化される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例に係るレーザ水中切断ノズル
を示し（ａ）は側断面図、（ｂ）は平面図である。

【図２】同レーザ水中切断ノズルによるレーザ切断状況
の作用説明図である。

【図３】従来のレーザ水中切断ノズルの側断面図であ
る。

【符号の説明】

１，１′ センターガス ２，２′ 空気又は水 ３ 集光レンズ ４，４′ レーザビーム光 ５，５′ センターノズル ６ 空洞形成ノズル ７ 加工物 ８ 水 ９ レーザ集光軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザビーム光を集光するための集光レ
   ンズを光路系中に配置したレーザ水中切断ノズルの先端
   部におけるレーザビーム中心部にセンターノズルを取付
   けると共に、前記切断ノズルにセンターガス流入用孔を
   開口し、さらに、センターノズルの外周に、加圧空気又
   は水流入用開口を周壁に穿設した空洞形成ノズルを配設
   し、該空洞形成ノズルの先端開口部を外側に向けて角度
   をもって傾斜開口するよう形成したことを特徴とするレ
   ーザ水中切断ノズル。