JPH05135942A - 超電導磁石 - Google Patents

超電導磁石

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JPH05135942A
JPH05135942A JP13899991A JP13899991A JPH05135942A JP H05135942 A JPH05135942 A JP H05135942A JP 13899991 A JP13899991 A JP 13899991A JP 13899991 A JP13899991 A JP 13899991A JP H05135942 A JPH05135942 A JP H05135942A
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Japan
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inner container
shield member
container
superconducting coil
superconducting
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Application number
JP13899991A
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English (en)
Inventor
Yoko Kameoka
陽子 亀岡
Eiji Fukumoto
英士 福本
Takeshi Yoshioka
健 吉岡
Teruhiro Takizawa
照広 滝沢
Tadashi Sonobe
正 園部
Naoki Maki
直樹 牧
Toshio Saito
俊雄 斉藤
Yoshiaki Ichikawa
芳明 市川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 超電導磁石において、超電導コイル及び内部
容器と輻射熱シールド部材との間の相対振動を抑制し、
シールド部材及び内部容器に生じる渦電流を抑制する。 【構成】 超電導コイル3と、超電導コイル3を内部に
固設し且つ超電導コイルを冷却する冷却材が収容される
内部容器2と、内部容器2を収容し且つ真空断熱作用を
有する外部容器1と、内部容器2と外部容器1との間に
配設され、外部からの輻射熱を遮断する少なくとも1つ
のシールド部材6,7とからなり、超電導コイル3及び
内部容器2とシールド部材6,7との間に生じる相対振
動を抑制する構造を有する。また超電導コイル3及び内
部容器2と、シールド部材6,7との間に生じる相対振
動を抑制するためのシールド部材移動手段を備えること
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導磁石に係り、超電
導コイルを内部に固設した内部容器と外部容器との間に
シールド部材を備える超電導磁石において、シールド部
材を内部容器に追従させる構造とし、超電導コイル及び
内部容器とシールド部材との間の相対振動を抑制した超
電導磁石の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超電導磁石の第1の構成例は、特
開昭59−18616号公報に記載されるように、真空
断熱容器として機能する外部容器と、この外部容器の中
にあって、液体ヘリウム等の冷却材を収容すると共に超
電導コイルを支持する機能を有する内部容器と、外部容
器と内部容器との間にあって外部からの輻射熱の侵入を
遮るシールド部材と、内部容器の内部に収容された超電
導コイルとから構成されている。超電導コイルは、内部
容器に支持・固設され、内部容器と一体的になってい
る。上記の従来の超電導磁石では、内部容器が外部容器
に直接的に支持される構造であり、更にシールド部材
も、内部容器と外部容器との間に配設される支持材によ
って一緒に支持される構造となっている。
【0003】また従来の超電導磁石の第2の構成例とし
て、特開昭62−88379号公報に記載されるものが
ある。この文献による超電導磁石では、外部容器でシー
ルド部材を支持し、シールド部材で更に内部容器を支持
する構造となっている。
【0004】従来の超電導磁石のその他の支持構造とし
ては、特開昭59−84506号公報に開示されたもの
がある。この超電導磁石による支持構造では、内部容器
と外部容器との間に配設される内部容器支持用の支柱の
外部容器側の固定点について、支柱の内部容器側の固定
点の常温時と極低温時の位置変化を考慮して、外部容器
側の固定点の位置を決定するようにしている。そのた
め、常温及び極低温における内部容器支持用の支柱の長
さが、自然の長さに保たれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記第1の支持構造を
有する超電導磁石は、一般に下記の問題を有する。ま
ず、超電導磁石は電磁力機器であるので、力の強い支持
構造を有すること、且つその支持構造は断熱機能も有す
ることが要求される。超電導磁石における最も重要な問
題点としては、超電導コイルを収納する内部容器が、真
空断熱ための外部容器に直接的に支持され、輻射熱のシ
ールド部材も、同じ支持材で支持される構造では、外部
容器から加わる振動について配慮されず、シールド部材
が外部容器の振動を支持材を介して直接拾う点である。
このため、シールド部材が、振動によって超電導コイル
と相対変位を生じ、超電導コイルの作る磁界を横切った
場合にシールド部材に生じる渦電流が、内部容器にも渦
電流を誘起して、内部容器の発熱を生じ、超電導コイル
のクエンチの原因となる問題があった。
【0006】また、一定磁界を要求される超電導磁石に
とっては、シールド部材及び超電導コイル収納用の内部
容器に生じる渦電流によって、一定磁界が乱されるとい
う問題、更に冷凍機の運転に伴ってシールド部材に加振
力が加わり、シールド部材が振動して渦電流が流れ、熱
損失が増加するという問題が存在した。
【0007】一方、前記第2の支持構造の如く、リンク
構造を用いて外部容器がシールド部材を支持し、更にシ
ールド部材が内部容器を支持する構造でも、前述の第1
の支持構造と同様に、シールド部材が外部容器の振動を
直接に拾う。シールド部材が内部容器を支持する関係か
ら、支持構造は強い剛性を有し、強固になっているの
で、内部容器とシールド部材との間の振動はいくぶん抑
制されるものの、やはり前述と同様の問題がある。また
外部容器、シールド部材、内部容器をそれぞれ順に支持
しなければならないこと、リンク構造を用いていること
等の理由で大きな振動荷重には耐えられないという問題
が予想される。更に軽重量化、小型化はいかなる機器に
も共通の要求であるが、内部容器を支持する関係から、
シールド部材には強い剛性が要求されるので、シールド
部材の厚みや重量が軽減できないという問題がある。
【0008】本発明の目的は、超電導コイルとシールド
部材の相対振動を抑制してシールド部材及び内部容器に
生じる渦電流を低減し、内部容器に働く大きな振動荷重
を支持可能とし、更にシールド部材に強い剛性を要求し
なくて済む支持構造を有した超電導磁石を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超電導磁石
は、上記目的を達成するため次のように構成される。 1.超電導コイルと、超電導コイルを内部に固設し且つ
超電導コイルを冷却する冷却材が収容される内部容器
と、内部容器を収容し且つ真空断熱作用を有する外部容
器と、内部容器と外部容器との間に配設され、外部から
の輻射熱を遮断する少なくとも1つのシールド部材とか
らなり、超電導コイル及び内部容器と、シールド部材と
の間に生じる相対振動を抑制する構造を有する。 2.前記第1の構成において、内部容器と外部容器の間
の支持構造と、内部容器とシールド部材の間の支持構造
とを互いに独立させる。 3.前記第1の構成において、内部容器を外部容器に固
定し、シールド部材を内部容器に固定する。 4.前記第1又は第3の構成において、内部容器は外部
容器に荷重支持体で支持され、シールド部材は支持材で
内部容器に支持される。 5.前記第4の構成において、荷重支持体及び支持材の
うち少なくとも一方は熱伝導率の小さい部材で形成され
る。 6.超電導コイルと、超電導コイルを内部に固設し、超
電導コイルを冷却する冷却材が収容される内部容器と、
内部容器を収容し、真空断熱作用を有する外部容器と、
内部容器と外部容器との間に配設され、外部からの輻射
熱を遮断する少なくとも1つのシールド部材とからな
り、超電導コイル及び内部容器と、シールド部材との間
に生じる相対振動を抑制するためのシールド部材移動手
段を備えるようにした。
【0010】
【作用】本発明による超電導磁石では、超電導コイル及
び内部容器とシールド部材との間の相対振動を抑制する
ため、外部容器による支持構造部材と、シールド部材と
を切離し、シールド部材が外部容器からの振動を直接に
拾わないようにしている。また内部容器に対しシールド
部材を強固に支持し、内部容器の振動に追従してシール
ド部材が運動し、両者の間で相対振動が生じにくくして
いる。
【0011】また、内部容器に働く大きな振動荷重を支
持するために、従来と同様に、外部容器から荷重支持体
で直接的に内部容器を支持する構成とする。またシール
ド部材に対し強い剛性を要求せずに済ませるため、シー
ルド部材が内部容器を支持するのではなく、反対に、内
部容器がシールド部材を支持するように構成した。
【0012】また、振動抑制の観点からのみ考えれば、
超電導コイル及び内部容器とシールド部材のそれぞれが
振動するにしても、両者が同振幅及び同位相で振動すれ
ば、両者の間に相対振動は生じない。そこで、本発明に
よる超電導磁石では、内部容器とシールド部材の振動変
位と位相を検出し、その差をゼロにするような駆動力を
発生しシールド部材に伝達する機構を設けるようにす
る。
【0013】いずれにしても、シールド部材は、超電導
磁石を内部に固設した内部容器の位置変化に追従して位
置変化することになる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。本実施例では、本発明に係る超電導磁石を
MRI(磁気共鳴画像診断)装置に適用した例について
説明する。図1は超電導磁石の縦断面図である。図1に
おいて1は真空断熱作用を有する中空環状の外部容器で
あり、外部容器1は、中空内部に超電導コイル3を収納
する中空環状の内部容器2を固設している。外部容器1
の内筒部1aの内側に形成されたスペースSは被検体を
配置するためのスペースである。超電導コイル3は、内
側及び外側に配置された環状スペーサ4を介して内部容
器2内に固設され、内部容器2と一体になって取付けら
れている。更に内部容器2の内部には、注入口5から注
入された液体ヘリウム等の液体の冷却材が満たされてい
る。冷却材は、超電導コイル3を冷却するために設けら
れる。外部容器1と内部容器2との間には、外部からの
輻射熱を遮断するための第1のシールド部材6、第2の
シールド部材7を配設している。各シールド部材6,7
はそれぞれ環状であり、内外二重構造になっている。
【0015】内部容器2は、荷重支持体8を介して、外
部容器1の内筒部1aに直接的に強固に支持されてお
り、大きな振動荷重にも耐え得る構造となっている。ま
た内部容器2は、支持材9でシールド部材6,7を支持
しており、外部から振動が加わっても、シールド部材
6,7は内部容器2に追従し、超電導コイル3及び内部
容器2とシールド部材6,7とは相対振動を生じない構
造となっている。第1及び第2のシールド部材6、7
は、それぞれ2段階の温度レベル、例えば50Kと20
Kの低温レベルを発生するヘリウム冷凍機10の第1ス
テージ11と第2ステ−ジ12に、熱接触良好な状態で
一体化されている。ヘリウム冷凍機10は、外部容器1
の外筒部1bの外側面に配設される。
【0016】シールド部材6,7の支持材9、及び内部
容器2の荷重支持体8は、共に、電導による熱侵入を抑
制するため、熱電導率の小さい材料、例えばFRP(ガ
ラス繊維補強プラスチック)などで形成される。荷重支
持体8や支持材9の形態は、例えば板状又は棒状であ
る。中心軸Lの回りに配設される板状の支持材9等は、
例えば環状に形成される。この構造により、MRI装置
の冷凍機の運転に伴う加振時に、シールド部材6,7に
渦電流が誘起されることが抑制されるので、シールド部
材6,7の熱損失は軽減される。また地震時や、又は単
に外力によって振動を加えられた場合でも、超電導コイ
ル3及び内部容器2とシールド部材6,7との間の相対
振動が抑制されるので、シールド部材6,7に渦電流が
流れて超電導コイルの磁場を乱したり、内部容器2に渦
電流を誘起して発熱し、超電導コイルのクエンチの原因
を作ることを抑制することができる。
【0017】ここで、超電導磁石の支持構造で生じる振
動について、図2〜図5を参照して本発明の場合と従来
の場合との間の相違を比較して説明する。図2は従来の
支持構造のモデル、図3は本発明による支持構造のモデ
ル、図4は従来モデルにおける振幅比の振動数依存特
性、図5は本発明のモデルにおける振幅比の振動数依存
特性を、それぞれ示している。外部容器が荷重支持体で
内部容器を支持し、同じ荷重支持体の途中でシールド部
材を支持する、又は外部容器がシールド部材を支持し、
シールド部材が更に内部容器を支持するという従来の構
造は、図2の如くになる。以下、図中及び式中で用いら
れるmG は外部容器の質量、mN は内部容器の質量、m
F はシールド部材の質量、kは各支持材のバネ定数、x
は各々の質量の位置の変位である。一方図3に示す本発
明の支持構造モデルでは、図2と比較し、内部容器とシ
ールド部材の位置が入れ替わる。いずれのモデルにおい
ても、外部容器はバネで絶対静止の基盤に取り付けら
れ、外部容器にF0 sin ωtの強制振動が加わっている
ものとして運動方程式を立て、これを解いて、内部容器
とシールド部材の振幅を比較する。
【0018】従来モデルの運動方程式は数1となり、強
制振動で、バネ系であるので各変位を数2とおける。数
2を数1に代入し、これを解くことによって数3が求ま
る。
【0019】
【数1】
【0020】
【数2】
【0021】
【数3】
【0022】本発明のモデルにおいても、同様にして運
動方程式の数4から振幅についての数6が求められる。
【0023】
【数4】
【0024】
【数5】
【0025】
【数6】
【0026】ここで、内部容器の振幅に対するシールド
部材の振幅を求めると、数3及び数6から、それぞれ数
7、数8を用いて数9及び数10を得る。数9及び数1
0のゲイン特性図を表すと、前述の通り、図4及び図5
となる。
【0027】
【数7】
【0028】
【数8】
【0029】
【数9】
【0030】
【数10】
【0031】図4及び図5中の|A2 /A3 |=1又は
|B3 /B2 |=1を満足する区間においては、内部容
器とシールド部材との間には相対振動を生じない。従っ
て、従来の支持構造では数7で表される固有振動数ωnA
は、バネ定数が一定の場合、内部容器の質量mN が大き
くなるほど低い振動数へとずれるので、相対振動を生じ
ない領域は狭くなる。つまり、超電導コイルの巻き数を
増やしたり、超電導コイルを収納する内部容器を厚くし
て剛性を上げるなど、内部容器の質量増加に結び付くこ
とは、相対振動を生じ易くすることになり、振動の面か
ら見て不利に働く。一方、本発明の支持構造モデルによ
れば、相対振動の開始は内部容器の質量によらないの
で、内部容器の質量の増加が不利に働くことはない。更
に、本発明の支持構造モデルによれば、シールド部材を
十分に軽量にすることによって数8で表される固有振動
数ωnBを高くし、相対振動の生じない領域を広げること
が可能なので、振動の抑制については、従来のものより
極めて有利である。また、一般の超電導磁石でシールド
部材が内部容器より重いということは考えられないの
で、従来の内部容器、シールド部材を用いても、支持構
造を本発明の支持構造のように変えるだけで、振動抑制
に関しては有利となる。
【0032】ところで、外部容器で内部容器及び超電導
コイルを支持し、同時にシールド部材も同じ支持材で支
持するようにした従来の超電導磁石では、支持材につい
て、断熱性、剛性、強度の面で充分に研究されている。
従って本発明に係る超電導磁石のシールド部材6,7の
支持材に、従来のものを用いることができる。更にシー
ルド部材6,7の支持材としては、他に、次のような構
造を考えることができる。
【0033】図6はピン構造を利用した支持材を示す。
内部容器2とシールド部材7との間の相対振動抑制に
は、支持材の剛性を高くすることが望ましい。この場
合、総和が同じになる剛性であるときには、支持点を数
個所に絞り込むよりも、支持点を多数にして、数で剛性
を上げる方が、シールド部材7の局所的振動を押さえる
上でも効果がある。そこで図6に示すように、熱伝導率
の小さい多数のピン13を用いて内部容器2からシール
ド部材7を支持する。熱侵入量は距離に反比例するの
で、ピン13の長さは、より長い方が望ましい。そこ
で、ピン13に傾斜を持たせて、内部容器2に取付け、
距離をかせぐものとする。但しすべてのピン13に同じ
傾斜を持たせると、ピン13の傾斜角の小さいほうへ変
形しやすくなるので、ピンの並びの一列ごとに反対の傾
斜角を持たせるものとする。以上の構造によりシールド
部材の振動はより効果的に抑制される。
【0034】図7は断面が「エ」の字型の支持材を示
す。従来、シールド部材には冷却性の良さと反射率の良
さから、アルミニウムが多く利用されてきたが、その厚
さは1mmから5mmと薄く、剛性が弱い。そこで支持材1
4を用いてシールド部材7を部分的に二層にし、その部
分の剛性を上げる構造とし、シールド部材7の局所的振
動を抑制する。支持材14は円筒形状を有し、両端に板
部14a,14bを備える。板部14aはビス15でシ
ールド部材7に固定され、板部14bはビス15で内部
容器2に固定される。板部14aによって、シールド部
材7には部分的に二層構造部分が形成される。またシー
ルド部材7の剛性そのものが高くなれば、支持点の数を
減らしても振動抑制の効果は変わらないので、支持点を
少なくできる。この支持材14ではシールド部材7と内
部容器2の間の距離をかせぐため、多重円筒状の構造を
用いている。
【0035】前記の支持材の各実施例では、内部容器2
とシールド部材7の間の支持材についてのみ述べた。シ
ールド部材に荷重を負担させなければ、超電導コイル3
とこれを収納する内部容器2の荷重を支持することは比
較的容易なので、問題はシールド部材6,7の振動に絞
られる。従って、問題はいかにシールド部材の振動を抑
制できる支持構造にするかということになるが、前記各
実施例の支持構造を用いれば、内部容器とシールド部材
の相対振動、及びシールド部材の局所的振動を十分抑制
できるので、シールド部材6,7に誘起される渦電流を
抑制でき、従って内部容器2の渦電流、発熱、超電導コ
イルのクエンチが抑制できる。
【0036】図8は、超電導コイル3及び内部容器2と
シールド部材6、7との間に発生する相対振動を抑制す
るための他の実施例を示す。本実施例ではシールド部材
6,7に相対振動が発生したとき、この振動を抑制する
ための、シールド部材6,7の位置を、内部容器2の移
動に追従させて変化させるシールド部材移動手段を設け
るように構成している。具体的に、シールド部材6,7
を、超電導コイル3及び内部容器2に対して、同振幅、
同位相で振動させるための機構が設けられる。当該機構
では、内部容器2とシールド部材6,7のそれぞれの振
幅と位相を検出し、偏差発生部16に入力してそれらの
差を求め、この偏差信号をシールド部材駆動手段17に
与えるように構成される。そして、差が発生したときに
は、差をゼロにするようにシールド部材駆動手段17か
ら駆動力がシールド部材6,7に与えられる。この機構
によって、シールド部材6,7は、常に内部容器2に追
従した振動をするので、収納容器2とシールド部材6,
7の間の相対振動は抑制される。従って、シールド部材
6,7に生じる渦電流は軽減され、磁場の乱れや、超電
導コイル収納用の内部容器2に生じる渦電流及び発熱、
ひいてはクエンチが抑制される。
【0037】前記各実施例では、本発明に係る超電導磁
石を、MRI装置に適用した例について説明したが、超
電導磁石を必要とするその他の類似装置に適用できるの
は勿論である。
【0038】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、超電導コイル及びこれを収納する内部容器にか
かる振動荷重を強固に支持しつつ、シールド部材を厚く
することなしに、超電導コイル及び内部容器とシールド
部材との間の相対振動を抑制することができ、このた
め、シールド部材に生じる渦電流を軽減できる。またシ
ールド部材に生じた渦電流が、超電導コイルの作る磁界
を乱すことを抑制することもできる。またシールド部材
において生じる熱損失を軽減できる。更に、輻射熱のシ
ールド部材に生じる渦電流が軽減できるので、内部容器
に渦電流が誘起されることも抑制され、従って内部容器
に発熱が生じて超電導コイルのクエンチの原因となるこ
とを防げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導磁石を適用したMRI装置
の縦断面図である。
【図2】従来の超電導磁石における支持構造のモデルを
示す構成図である。
【図3】本発明による超電導磁石の支持構造のモデルを
示す構成図である。
【図4】従来の支持構造による内部容器とシールド部材
の振幅を比較したゲイン特性図である。
【図5】本発明の支持構造による内部容器とシールド部
材の振幅を比較したゲイン特性図である。
【図6】支持材の第1の実施例を示す部分斜視図であ
る。
【図7】支持材の第2の実施例を示す部分断面図であ
る。
【図8】本発明に係る超電導磁石の他の実施例を示す制
御構成図である。
【符号の説明】
1 外部容器 2 内部容器 3 超電導コイル 4 スペーサ 6 第1のシールド部材 7 第2のシールド部材 8 荷重支持体 9 支持材 10 ヘリウム冷凍機 13 ピン構造の支持材 15 多重円筒構造の支持材 17 シールド部材駆動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝沢 照広 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 園部 正 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 牧 直樹 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 斉藤 俊雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 市川 芳明 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導コイルと、前記超電導コイルを内
    部に固設し且つ超電導コイルを冷却する冷却材が収容さ
    れる内部容器と、前記内部容器を収容し且つ真空断熱作
    用を有する外部容器と、前記内部容器と前記外部容器と
    の間に配設され、外部からの輻射熱を遮断する少なくと
    も1つのシールド部材とからなる超電導磁石において、
    前記超電導コイル及び前記内部容器と、前記シールド部
    材との間に生じる相対振動を抑制する構造を有すること
    を特徴とする超電導磁石。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超電導磁石において、前
    記内部容器と前記外部容器の間の支持構造と、前記内部
    容器と前記シールド部材の間の支持構造とを互いに独立
    させたことを特徴とする超電導磁石。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超電導磁石において、前
    記内部容器を前記外部容器に固定し、前記シールド部材
    を前記内部容器に固定したことを特徴とする超電導磁
    石。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の超電導磁石におい
    て、前記内部容器は荷重支持体で前記外部容器に支持さ
    れ、前記シールド部材は支持材で前記内部容器に支持さ
    れることを特徴とする超電導磁石。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超電導磁石において、前
    記荷重支持体及び前記支持材のうち少なくとも一方は、
    熱伝導率の小さい部材で形成されることを特徴とする超
    電導磁石。
  6. 【請求項6】 超電導コイルと、前記超電導コイルを内
    部に固設し且つ超電導コイルを冷却する冷却材が収容さ
    れる内部容器と、前記内部容器を収容し且つ真空断熱作
    用を有する外部容器と、前記内部容器と前記外部容器と
    の間に配設され、外部からの輻射熱を遮断する少なくと
    も1つのシールド部材とからなる超電導磁石において、
    前記超電導コイル及び前記内部容器と、前記シールド部
    材との間に生じる相対振動を抑制するためのシールド部
    材移動手段を備えたことを特徴とする超電導磁石。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012099618A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Toshiba Corp 超電導磁石装置

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