JPH05134209A - ヘツドアツプデイスプレイ装置及びそれを用いた車両 - Google Patents

ヘツドアツプデイスプレイ装置及びそれを用いた車両

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JPH05134209A
JPH05134209A JP32635791A JP32635791A JPH05134209A JP H05134209 A JPH05134209 A JP H05134209A JP 32635791 A JP32635791 A JP 32635791A JP 32635791 A JP32635791 A JP 32635791A JP H05134209 A JPH05134209 A JP H05134209A
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JP
Japan
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diffraction grating
display
head
display device
wavelength
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JP32635791A
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Toshiyuki Sudo
敏行 須藤
Takasato Taniguchi
尚郷 谷口
Hideki Morishima
英樹 森島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い可視光透過率の画像情報と高い輝度の表
示情報が得られるヘッドアップディスプレイ装置を得る
こと。 【構成】 表示素子からの光束を透明板に挟んだ回折格
子で反射回折させると共に該回折格子の背後の画像情報
からの光束を該回折格子を通過させるようにして、該表
示素子を該画像情報に空間的に重畳させて該表示素子と
該画像情報を同一視野で観察するようにしたヘッドアッ
プディスプレイ装置において、該回折格子は最大回折効
率ηP を与える波長と該最大回折効率ηP の半値を与え
る波長との幅をΔλとしたとき Δλ≦0.01849ηP 2−3.0127ηP +13
9.6758 を満足していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回折格子からの反射回折
光を利用した所謂反射型の回折格子を利用したヘッドア
ップディスプレイ装置に関し、特に車両や航空機等にお
いてフロントガラスの前方に運航に関する表示情報を前
方視野の画像情報に空間的に重畳させて双方の情報を同
一視野で観察するようにしたヘッドアップディスプレイ
装置及びそれを用いた車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より多層膜反射面や体積型位相回折
格子、そしてホログラム光学素子等の光学的に透明な光
束結合素子(コンバイナ)を用いて表示素子からの表示
情報を外界の自然風景等の画像情報に空間的に重畳して
同一視野で観察するようにした表示装置は、一般にヘッ
ドアップディスプレイ装置と呼ばれ各分野で多用されて
いる。例えば自動車や航空機の操縦席をはじめとし、種
々の車両に適用したものが提案されている。
【0003】このうち反射型の回折格子として、特にホ
ログラフィックな回折格子(以下「回折格子」)と総称
する。)を用いたホログラフィックヘッドアップディス
プレイ装置は表示素子からの表示情報と前方視野の画像
情報の双方を共に明るい状態で観察することができるこ
と、ガラス表面反射による2重像の発生を防止すること
ができること、そして遠方表示が容易にできること等の
特徴を有している。このようなホログラフィックヘッド
アップディスプレイ装置は例えば米国特許第42181
11号に提案されている。
【0004】又、このようなホログラフィックヘッドア
ップディスプレイ装置に用いられる回折格子は種々の方
法で製作されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般にヘッドアップデ
ィスプレイ装置においては、安全確保のため前方視野は
明るく表示情報の輝度は高いことが望ましい。ハーフミ
ラーのコンバイナを用いた場合、表示素子の表示情報の
輝度はハーフミラーの反射率に依存し、又前方視野から
の画像情報の輝度はハーフミラーの可視光透過率に依存
する。即ち上記2つの性能は相反するものであり、これ
らを両立させることは大変困難である。
【0006】しかし、回折格子の回折効率は波長選択性
をもたせられるため、表示素子の発光スペクトル付近の
み回折効率を上げて、それ以外の波長域では高透過率を
得るように設計することができる。
【0007】このような回折格子の波長選択性を利用し
たヘッドアップディスプレイ装置が例えば米国特許第
4,655,540号で提案されている。
【0008】図10は同号で提案されているヘッドアッ
プディスプレイ装置の概略図である。このヘッドアップ
ディスプレイ装置は航空機用に設計され、フロントガラ
スと別体式の2枚のコンバイナ33,34と表示情報を
投影するための投影光学系32から構成している。同図
ではコンバイナを2枚使用しているのは視域拡大のため
で、その他の性質は1枚のみ使用する場合と差異がない
と考えられる。
【0009】図10において、31は種々の表示情報を
コンバイナに投影するための表示素子で、高輝度のCR
Tによって構成されている。表示素子31の表示情報の
光束は投影用レンズ32や反射鏡M1等によってコンバ
イナ33,34の方向へ導光される。コンバイナ33と
34はいずれも反射型の回折格子35,36を挟持して
おり、表示情報の光束を操縦者30の方向に回折させる
作用がある。
【0010】該回折格子35,36は前記の波長選択性
を有するため、外界の光景は十分透過し、特定波長の光
束のみ反射する性質がある。従って、操縦者30は表示
素子31の表示情報を外界の自然風景等の画像情報に空
間的に重畳して同一視野で観察することが出来る。
【0011】図11は図10に示す表示素子31の発光
スペクトル37とコンバイナ33に挟持される回折格子
35の回折効率特性38である。表示素子31は高輝度
のCRTを用いているので分光放射輝度分布がシャープ
で半値幅が狭い。さらに発光のピークが大小2つ存在す
る。よって回折格子の回折効率特性は発光スペクトルの
それぞれのピークを含むように2つのピークを有してお
り、表示情報は高い輝度を実現している。
【0012】このように、高性能のヘッドアップディス
プレイ装置を作製するためには、表示素子の発光スペク
トルの特性をもとに回折格子の波長選択性を適当な条件
に決定する必要がある。例えば、図11に示す表示素子
よりも発光スペクトル分布の広がりが大きく輝度の低い
VFD(蛍光表示管)等を用いた場合は、回折格子の回
折効率特性として発光スペクトルをすべて含むよう考慮
すると、表示情報の輝度は高くなるが可視光透過率の低
下を生じる。このために、安全性の上で問題となる。
【0013】従って、高い可視光透過率と高い輝度を両
立させるために、個々の表示装置の発光スペクトルに対
応してうまくバランスがとれるような回折格子の条件を
探索することが必要である。さらに、コンバイナに使用
する回折格子の回折効率特性は前記波長選択性(回折効
率の波長依存性)とともに角度依存性を有し、すなわ
ち、表示素子からの光束の入射角が変わると回折波長の
ピーク値が変わり、分光透過率が変化する。このため可
視光透過率も入射角によって変化してしまい、表示素子
の位置に応じて回折格子の特性(回折効率、回折波長の
ピーク値など)を再設計し、再製作することが必要であ
った。
【0014】本発明は回折格子の製造条件を決定するた
めの重要なパラメータである最大回折効率と半値幅を適
切に設定し、ヘッドアップディスプレイ装置の設計主要
因である表示素子からの光束の入射角によらず、高い可
視光透過率で画像情報の観察と高輝度の表示情報の観察
が可能なヘッドアップディスプレイ装置及びそれを用い
た車両の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のヘッドアップデ
ィスプレイ装置は、表示素子からの光束を透明板に挟ん
だ回折格子で反射回折させると共に該回折格子の背後の
画像情報からの光束を該回折格子を通過させるようにし
て、該表示素子の表示情報を該画像情報に空間的に重畳
させて該表示情報と該画像情報を同一視野で観察するよ
うにしたヘッドアップディスプレイ装置において、該回
折格子は最大回折効率ηP を与える波長と該最大回折効
率ηP の半値を与える波長との幅をΔλとしたとき Δλ≦0.01849ηP 2−3.0127ηP +139.6758 を満足していることを特徴としている。
【0016】特に前記表示素子を波長505nm前後に
分光放射輝度分布のピーク波長を有する蛍光表示管又は
液晶表示素子より構成したことや、前記透明板の少なく
とも一方は着色ガラスであること等を特徴としている。
【0017】この他本発明のヘッドアップディスプレイ
装置としては、表示素子からの光束を透明板に挟んだ回
折格子で反射回折させると共に該回折格子の背後の画像
情報からの光束を該回折格子を通過させるようにして、
該表示素子の表示情報を該画像情報に空間的に重畳させ
て該表示情報と該画像情報を同一視野で観察するように
したヘッドアップディスプレイ装置において、該表示素
子は発光スペクトルが波長505nm近傍にピークを有
しており、該回折格子の中心に該表示素子からの光束が
略垂直に入射しており、該回折格子からの反射回折角が
略65度であることを特徴としている。
【0018】特に前記回折格子は最大回折効率ηP を与
える波長と該最大回折効率ηP の半値を与える波長との
幅をΔλとしたとき Δλ≦0.001119ηP 2−2.3958ηP +179.6555 を満足していることを特徴としている。
【0019】
【実施例】図1は本発明のヘッドアップディスプレイ装
置の要部概略図である。図13は図1のヘッドアップデ
ィスプレイ装置を車両の一部に適用したときの概略図で
ある。
【0020】図1、図13において101はコンバイナ
(光束結合素子)であり、例えば、自動車電車等の車両
のフロントガラス104に一体化されて、水平方向に対
して所定の傾きを持って配置している。10は所定の格
子ピッチPの反射型の体積位相型の回折格子である。本
実施例では回折格子10は着色ガラス11、フロートガ
ラス(透明板)12で挟持され、接着剤13で固着さ
れ、これらの各部材10,11,12は一体化され、こ
れによりコンバイナ101を構成している。コンバイナ
101の外側の着色ガラス11は運転者103の眼16
を保護すると同時に回折格子10を紫外線等から保護す
る役割も有している。尚、着色ガラス11を透明板より
構成しても良い。
【0021】14は表示素子で、例えばVFD(蛍光表
示管)等からなり、駆動回路15により駆動し所定の表
示情報が表示されている。102はコンバイナ101の
前方視野の景色等の画像情報である。
【0022】本実施例では表示素子14からの光束を回
折格子10で反射回折させて観察者16の方向に導光し
ている。また、該回折格子10はレンズ作用も有するよ
うに作製されており、これにより該表示素子14面上の
表示情報17を回折格子10の前方遠方に画像情報10
2に空間的に重畳させて双方の情報を観察者103の瞳
16で同一視野で観察している。表示素子14からの光
束はコンバイナ101の中心に向かって31.5°の角
度で入射し、観察者の瞳16の方向である65°の方向
に回折光を生じる。ここで光束の入射角・出射角はコン
バイナ101の面法線からの角度である。
【0023】図2は本実施例の回折格子10の作製方法
の一実施例の概略図である。同図においてアルゴンイオ
ンレーザー201からの波長514.5nmの光束はハ
ーフミラー21により二分割され、ミラー22a,22
bによって入射角を調節した後、一方の光束Laは対物
レンズ23とコリメーターレンズ24によって平行光束
に、変換し、もう一方の光束Lbは対物レンズ25によ
って発散光束に変換し、屈折率1.5の感光材料202
上に各々導光し、感光材料202干渉縞を形成してい
る。
【0024】本実施例では二光束La,Lbの感光材料
202への入射角をそれぞれ28.19°と59.71
°として露光すれば前記所定の回折格子(ホログラム)
が得られる。この二光束の干渉縞はガラス基板等支持体
26上に塗布された感光材料202に露光され、現像工
程を経て回折格子(ホログラム)を得る。ホログラム用
の感光材料としては重クロム酸ゼラチンやポリビニルカ
ルバゾール(PVCZ)、フォトポリマー等が使用でき
る。
【0025】尚、本実施例では感光材料202の屈折率
は干渉縞記録時と再生時で不変とするが、屈折率の変化
が有る場合でも記録光束の入射角を適宜変更することに
よって同様のものが作製できる。
【0026】図1において表示素子14からの光束は一
般に波長505nm付近に発光波長の中心を持つ緑色を
有している。
【0027】図3は本実施例に使用した表示素子14と
して用いた蛍光表示管(VFD)の発光スペクトルであ
る。
【0028】一般に自動車用のフロントガラスは安全
上、垂直に入射する可視光に対する可視光透過率が70
%以上であることが望ましく、回折格子を挟持している
コンバイナ全体においてもこの条件を満足していれば使
用上差し支えない。
【0029】尚、可視光透過率とは可視域の任意の波長
におけるコンバイナの透過率を人間の眼の比視感度等を
考慮しながら可視域全体にわたって積分したものであ
る。任意の波長λにおける回折格子の回折効率をη
(λ)、任意の波長λにおける合わせガラスの透過率を
g (λ)とすると任意の波長における回折格子の透過
率T(λ)は T(λ)=Tg (λ)*(1−η(λ))*100(%) となる。よって回折格子の可視光透過率はTg (λ)と
η(λ)より計算することができる。透過率Tg (λ)
は実際のガラスについて測定したデータを用いる。
【0030】本実施例に用いた回折格子10はブラッグ
回折を生じる体積型位相格子であるので、入射角依存性
も有している。このことは分光透過率を測定する際、回
折格子の波長に対する回折効率特性が変化することを意
味し、特に、最大回折効率を与える波長λP が入射角に
依存して変化することを意味する。
【0031】図4は本実施例で用いる回折格子について
垂直に入射する光束で測定された回折効率特性(分光反
射率に相当する)である。図4は最大回折効率80%の
例を示してある。
【0032】本実施例の回折格子では垂直に入射する光
束で測定された波長選択性(分光反射率に相当する)は
λ=570.0nmの時に最大になる(図4)。よって
最大回折効率を与える波長λP =570.0nm、最大
回折効率ηP 、半値幅Δλという特性を持った回折格子
について最大回折効率ηP =0〜100%半値幅Δλ=
5〜100nmの範囲で変化させて可視光透過率を計算
する。図5は、本実施例で可視光透過率70%となる時
の最大回折効率ηP と半値幅Δλの関係をグラフにした
ものである。図5のグラフ中斜線部分は可視光透過率7
0%以上となる条件の範囲である。
【0033】こうして求めた最大回折効率ηP と半値幅
Δλの関係を最小二乗法により2次関数の形で近似する
と、 Δλ≦0.01849ηP 2−3.0127ηP +139.6758 となる。回折格子が上記条件式を満足すれば、高透過率
と高輝度の表示情報を両立させるヘッドアップディスプ
レ装置が構成できる。
【0034】そこで本実施例では最大回折効率ηP =8
5%、半値幅Δλ=18nmを満足する回折格子を用い
て良好なるヘッドアップディスプレイ装置を構成してい
る。この最大回折効率ηP は、ホログラム製作時の焼付
け露光量、現像時間等を制御して実現しており、半値幅
Δλはホログラムの記録媒体層の厚みを制御することに
より実現している。
【0035】次に本発明の実施例2について説明する。
基本構成は図1と略同じであるが本実施例では表示素子
14からの光束の回折格子10に入射する入射角を実施
例1の31.5°から45°へ変更している。ここでは
特にその差異である回折格子の光学特性について詳しく
説明する。
【0036】本実施例では入射角45°で使用する回折
格子について実施例1と同様の計算を行う。図6は本実
施例に用いる回折格子について垂直に入射する光束で測
定された回折効率特性(分光反射率に相当する)であ
る。図6は最大回折効率80%の例を示してある。
【0037】本実施例の回折格子では図6に示すように
垂直に入射する光束で測定された波長選択性(分光反射
率に相当する)は波長λ=597.90nmの時に最大
になる。よって最大回折効率ηP を与える波長λP =5
97.90nm、最大回折効率ηP 、半値幅Δλという
特性を持った回折格子について実施例1と同じ範囲で最
大回折効率ηP と半値幅Δλを変化させて可視光透過率
を計算する。
【0038】図7は本実施例で可視光透過率70%とな
る時の最大回折効率ηP と半値幅Δλの関係をグラフに
したものである。グラフ中斜線部分は可視光透過率70
%以上となる条件の範囲である。
【0039】こうして求めた最大回折効率ηP と半値幅
Δλの関係を最小二乗法により2次関数の形で近似する
と、 Δλ≦0.01840ηP 2−3.0981ηP +151.7439 となる。
【0040】そこで本実施例ではηP =85%、Δλ=
22nmを満足するコンバイナを用いて良好なるヘッド
アップディスプレイ装置を構成している。この条件は回
折格子の作製上、実施例1に比べてより達成しやすい条
件である。
【0041】次に本発明の実施例3について説明する。
基本構成は図1の実施例1と略同じであるが本実施例で
は表示素子14からの光束の回折格子10への入射角を
0°としている。
【0042】次に本実施例2と同様に回折格子の光学特
性について説明する。
【0043】本実施例では入射角0°で使用する回折格
子について実施例1と同様の計算を行う。図8は本実施
例に用いる回折格子について垂直に入射する光束で測定
された回折効率特性(分光反射率に相当する)である。
図8は最大回折効率80%の例を示してある。
【0044】本実施例の回折格子では垂直に入射する光
束で測定された波長選択性(分光反射率に相当する)は
波長λ=505.0nmの時に最大になる。よって最大
回折効率ηP を与える波長λP =505.0nm、最大
回折効率ηP 、半値幅Δλという特性を持った回折格子
について実施例1と同じ範囲で最大回折効率ηP と半値
幅Δλを変化させて可視光透過率を計算する。
【0045】図9は本実施例で可視光透過率70%とな
る時の最大回折光率ηP と半値幅Δλの関係をグラフに
したものである。グラフ中斜線部分は可視光部分は可視
光透過率70%以上となる条件の範囲である。
【0046】こうして求めた最大回折効率ηP と半値幅
Δλの関係を最小二乗法により2次関数の形で近似する
と、 Δλ≦0.01119ηP 2−2.3958ηP +179.6555 となる。
【0047】そこで本実施例ではηP =85%、Δλ=
55nmを満足するコンバイナを用いて良好なるヘッド
アップディスプレイ装置を構成している。本実施例の条
件の範囲は実施例1(図5)と実施例2(図7)と比べ
て明らかに範囲が最大であり、回折格子の製作の条件が
それだけ緩やかになり、回折格子の製造上最も有利な条
件となる。
【0048】
【発明の効果】ヘッドアップディスプレイ装置において
画像情報の高い可視光透過率と表示情報の高い輝度を両
立するための条件は表示素子からコンバイナへの入射光
束の角度等に依存している。
【0049】そこで本発明は前述の如く回折格子の性能
を決定するための重要なパラメータである最大回折効率
と半値幅の関係式を導出し、これらを適切に設定するこ
とによりヘッドアップディスプレイ装置の設計要因であ
る入射角に依存せず、高い可視光透過率の画像情報と高
輝度の表示情報が得られるヘッドアップディスプレイ装
置を達成している。
【0050】特に、表示素子として分光放射輝度分布の
広い(発光スペクトルの広い)、VFDや液晶表示素子
を用いる場合に本発明は非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のヘッドアップディスプレイ装置の
要部概略図
【図2】 図1の回折格子の作製方法の概略図
【図3】 表示素子VFDの発光スペクトル
【図4】 図1の回折格子について垂直に入射する光
束で測定された回折効率特性図
【図5】 図1で回折格子の可視光透過率が70%と
なる時のηP とΔλの関係図
【図6】 本発明の実施例2における回折格子につい
て垂直に入射する光束で測定された回折効率特性図
【図7】 本発明の実施例2で可視光透過率が70%
となる時のηP とΔλの関係図
【図8】 本発明の実施例3の回折格子について垂直
に入射する光束で測定された回折効率特性図
【図9】 本発明の実施例3で可視光透過率が70%
となる時のηP とΔλの関係図
【図10】 従来のヘッドアップディスプレイ装置の概
略図
【図11】 従来の表示素子の発光スペクトルと回折格
子の回折効率特性図
【図12】 従来の回折格子の波長選択性とパラメータ
ηP とΔλの関係図
【図13】 本発明のヘッドアップディスプレイ装置を
車両に適用したときの要部概略図
【符号の説明】
101 光束結合素子(コンバイナ) 102 画像情報 201 運転者(観察者) 202 フトントガラス 10 回折格子 11 着色ガラス 12 フロートガラス 13 接着剤 16 瞳

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示素子からの光束を透明板に挟んだ回
    折格子で反射回折させると共に該回折格子の背後の画像
    情報からの光束を該回折格子を通過させるようにして、
    該表示素子の表示情報を該画像情報に空間的に重畳させ
    て該表示情報と該画像情報を同一視野で観察するように
    したヘッドアップディスプレイ装置において、該回折格
    子は最大回折効率ηP を与える波長と該最大回折効率η
    P の半値を与える波長との幅をΔλとしたとき Δλ≦0.01849ηP 2−3.0127ηP +139.6758 を満足していることを特徴とするヘッドアップディスプ
    レイ装置。
  2. 【請求項2】 前記表示素子を波長505nm前後に分
    光放射輝度分布のピーク波長を有する蛍光表示管又は液
    晶表示素子より構成したことを特徴とする請求項1のヘ
    ッドアップディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 前記透明板の少なくとも一方は着色ガラ
    スであることを特徴とする請求項1のヘッドアップディ
    スプレイ装置。
  4. 【請求項4】 表示素子からの光束を透明板に挟んだ回
    折格子で反射回折させると共に該回折格子の背後の画像
    情報からの光束を該回折格子を通過させるようにして、
    該表示素子の表示情報を該画像情報に空間的に重畳させ
    て該表示情報と該画像情報を同一視野で観察するように
    したヘッドアップディスプレイ装置において、該表示素
    子は発光スペクトルが波長505nm近傍にピークを有
    しており、該回折格子の中心に該表示素子からの光束が
    略垂直に入射しており、該回折格子からの反射回折角が
    略65度であることを特徴とするヘッドアップディスプ
    レイ装置。
  5. 【請求項5】 前記回折格子は最大回折効率ηP を与え
    る波長と該最大回折効率ηP の半値を与える波長との幅
    をΔλとしたとき Δλ≦0.001119ηP 2−2.3958ηP +179.6555 を満足していることを特徴とする請求項4のヘッドアッ
    プディスプレイ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は4の前記ヘッドアップディ
    スプレイ装置を構成する回折格子を車両のフロントガラ
    スの一部に設け、その他の要素を車両の一部に設けたこ
    とを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置を用いた
    車両。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4835588A (en) * 1978-03-10 1989-05-30 Fujitsu Limited Transistor
DE10316518A1 (de) * 2003-04-10 2004-10-21 Carl Zeiss Jena Gmbh Bilderzeugungsvorrichtung für augmentierte Darstellung
CN114265138A (zh) * 2021-12-16 2022-04-01 江西凤凰光学科技有限公司 一种可消除彩虹效应的衍射光波导装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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