JPH05134061A - 電子時計 - Google Patents

電子時計

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Publication number
JPH05134061A
JPH05134061A JP29929791A JP29929791A JPH05134061A JP H05134061 A JPH05134061 A JP H05134061A JP 29929791 A JP29929791 A JP 29929791A JP 29929791 A JP29929791 A JP 29929791A JP H05134061 A JPH05134061 A JP H05134061A
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JP
Japan
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time
display
function
speed
time setting
Prior art date
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Pending
Application number
JP29929791A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kajiwara
正規 梶原
Takeshi Maki
猛 巻
Yoshitaka Kondo
嘉隆 近藤
Harumi Ushida
晴巳 牛田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】時刻設定ダイヤルの回転操作によって表示時刻
を迅速に設定し、かつ、表示時刻の変化率を急速に変化
させないことによって操作感を向上させる。 【構成】時刻設定ダイヤルの回転に伴って所定の位相差
を有した2相のパルスを出力する2相出力型のロータリ
エンコーダ30を設ける。時計回路40は、ロータリエ
ンコーダ30の出力パルスに基づいて時刻設定ダイヤル
の回転向きおよび回転速度を検出する。検出した回転速
度を変数とする関数を設定した関数発生部40eの出力
によって、表示器21に表示した時刻を変化させる速度
の変化率を決定する。関数発生部40eでは、時刻設定
ダイヤルの回転速度が速いほど表示時刻の変化速度の変
化率を漸次大きくするように関数を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、時刻設定ダイヤルの回
転に伴ってパルスを出力するロータリエンコーダを用い
ることによって、時刻設定ダイヤルの回転操作で時刻を
合わせることができるようにした電子時計に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種の電子時計として、時刻
設定ダイヤルの回転操作に伴ってパルスを出力するロー
タリエンコーダを用い、出力パルスを計数することによ
って表示時刻を合わせるようにした電子時計が提供され
ている。たとえば、特公昭62−61915号公報に開
示されている電子時計では、ロータリエンコーダとし
て、時刻設定ダイヤルとともに回転する導電性リングを
設け、この導電性リングの周部に多数の導電性整流子片
状部を放射状に突設するとともに、導電性リングと導電
性整流子片状部とにそれぞれ摺接する一対の接触ばねを
設けることによって、時刻設定ダイヤルの回転に伴って
両接触ばねの間を電気的に断続させるようにした構成の
ものを用いている。また、時刻設定ダイヤルに摩擦結合
したスイッチングフィンガを設け、時刻設定ダイヤルの
回転方向に応じてスイッチングフィンガが前進駆動用接
点と後退駆動用接点との一方に選択的に接触するように
して、時刻設定ダイヤルの回転方向に応じて時刻を進め
るか遅らせるかを決定できるようにしてある。
【0003】上記構成によれば、押釦スイッチなどの操
作によって時刻を合わせる場合に比較すると、時刻設定
ダイヤルの回転速度に応じて表示時刻を進めたり遅らせ
たりする速度を変えることができるから、操作者の感覚
に適合した操作感が得られることになる。ところで、こ
の種のロータリエンコーダを用いる場合に、特公平1−
21918号公報にも記載されているように、ロータリ
エンコーダの出力パルス数は、200パルス/秒程度に
制限されているのが普通である。これは、ロータリエン
コーダを高速で回転させるとチャタリング等が発生する
からである。しかしながら、この程度のパルス数では所
望の表示時刻に設定するまでに長時間を要することにな
る。そこで、特公平1−21918号公報に開示されて
いる電子時計では、時刻設定ダイヤルの回転速度に応じ
て、パルス数の制限速度が2段階に切り換わるようにし
た構成が提案されている。すなわち、時刻設定ダイヤル
が比較的低速で回転しているときには、ロータリエンコ
ーダの出力パルスをそのまま用いて時刻表示を変化さ
せ、時刻設定ダイヤルが所定速度以上で回転するように
なると、ロータリエンコーダの出力パルス数を逓倍して
時刻表示を変化させるのである。このように時刻設定ダ
イヤルの回転速度に閾値を設け、閾値を境にして表示時
刻を変化させる変化率を切り換えることによって、時刻
設定の時間の短縮を図っているのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成によれば、時刻設定ダイヤルの回転速度が閾値に達し
た途端に表示時刻の変化率が跳躍的に変化することにな
るから、目標時刻を一気に通りすぎてしまうなど、操作
者の感覚に適合しないことがある。すなわち、短時間で
目標時刻に合わせるには慣れを必要とするにもかかわら
ず、時刻設定ダイヤルは操作する頻度が比較的少ないも
のであるから、操作に慣れることができず、結果的に、
短時間で目標時刻に合わせるという目的が十分に達成で
きないという問題がある。
【0005】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであって、時刻設定ダイヤルの回転速度に応じて表示
時刻の変化速度の変化率を変えることによって、時刻の
設定に要する時間を短縮しながらも、変化率が跳躍的に
変化することがないようにして、操作者の操作感に適合
させるようにした電子時計を提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、時刻を計時する計時手段と、計
時手段の出力により時刻を表示する表示手段と、表示手
段に表示されている時刻を順次変化させて時刻を合わせ
る時刻設定手段とを具備した電子時計において、時刻設
定手段は、時計ケースに対して正逆に回転自在な時刻設
定ダイヤルと、時刻設定ダイヤルの回転に伴って所定の
位相差を有した2相のパルスを出力する2相出力型のロ
ータリエンコーダとからなり、計時手段は、ロータリエ
ンコーダの出力パルスに基づいて時刻設定ダイヤルの回
転向きおよび回転速度を検出し、表示手段に表示してい
る時刻を進めるか遅らせるかを上記回転向きに応じて決
定するとともに、表示手段に表示されている時刻の変化
速度を上記回転速度を変数とした所定の関数によって決
定し、上記関数は上記回転速度が速いほど上記変化速度
の変化率を漸次大きくするように設定されている。
【0007】請求項2の発明では、上記関数は、上記回
転速度を3段階の速度領域に分割するとともに上記回転
速度が速い速度領域ほど傾きが大きくなる一次関数を連
結することによって、任意の関数を折れ線近似して設定
されている。請求項3の発明では、上記関数は、上記回
転速度を3段階の速度領域に分割するとともに上記回転
速度が速い速度領域ほど傾きが大きくなる一次関数を連
結することによって、二次関数を折れ線近似して設定さ
れている。
【0008】請求項4の発明では、上記関数は、上記回
転速度を3段階の速度領域に分割するとともに上記回転
速度が速い速度領域ほど傾きが大きくなる一次関数を連
結することによって、二次関数と他の任意の関数とを重
ね合わせた関数を折れ線近似して設定されている。請求
項5の発明では、上記ロータリエンコーダは、時刻設定
ダイヤルの回転に伴って回転するように時刻設定ダイヤ
ルに機械的に結合されていて回転中心からの距離が異な
り共通に接続された3個の接触片を備えたブラシと、ブ
ラシの各接触片がそれぞれ摺接する導体パターンを一面
に形成した基板とを備え、上記導体パターンは、第1の
接触片が摺接する第1の円周上に等間隔に配列されて互
いに共通に接続された複数個の第1の導体片と、第2の
接触片が摺接する第2の円周上に等間隔に配設されて互
いに共通に接続された第1の導体片と同数個の第2の導
体片と、第3の接触片が摺接する第3の円周上に円環状
に形成された共通導体とからなり、各第1の導体片に第
1の接触片が接触する回転位置と各第2の導体片に第2
の接触片が接触する回転位置とが一定の角度差を持つよ
うに、第1の導体片と第2の導体片と第1の接触片と第
2の接触片との位置関係が設定されている。
【0009】請求項6の発明は、現在時刻を計時すると
ともに設定時刻になるとオン・オフ信号を出力する計時
手段と、計時手段の出力により現在時刻および設定時刻
を表示する表示手段と、表示手段に表示されている時刻
を順次変化させて現在時刻および設定時刻を合わせる時
刻設定手段とを具備した電子時計において、時刻設定手
段は、時計ケースに対して正逆に回転自在な時刻設定ダ
イヤルと、時刻設定ダイヤルの回転に伴って所定の位相
差を有した2相のパルスを出力する2相出力型のロータ
リエンコーダとからなり、計時手段は、ロータリエンコ
ーダの出力パルスに基づいて時刻設定ダイヤルの回転向
きおよび回転速度を検出し、表示手段に表示している時
刻を進めるか遅らせるかを上記回転向きに応じて決定す
るとともに、表示手段に表示されている時刻の変化速度
を上記回転速度を変数とした所定の関数によって決定
し、上記関数は上記回転速度が速いほど上記変化速度の
変化率を漸次大きくするように設定されていて、計時手
段から出力されるオン・オフ信号を光を媒体とするワイ
ヤレス信号として送出するワイヤレス送信手段と、ワイ
ヤレス送信手段とは別体に設けられてワイヤレス信号を
受信しワイヤレス信号の内容に従って負荷への給電路に
挿入されたスイッチ要素を入切するワイヤレス受信手段
とを設けたものである。
【0010】請求項7の発明では、時計ケースは、前部
に平板状に形成されて表示手段が収納される表示器収納
部と、表示器収納部の後面に表示器収納部の下端よりも
上方で突設され電源となる電池を収納する電池収納部
と、一側面に突設されロータリエンコーダが収納される
筒状収納部と、他側面に突設されワイヤレス送信手段が
収納される送信器収納部とを一体に備え、表示器収納部
の前面と電池との間に、透過光型の液晶表示器よりなる
表示器と表示器の背面から光を照射するバックライトと
を備えた表示手段を、表示器の前面が表示器収納部の前
面に露出するように配置している。
【0011】請求項8の発明では、ワイヤレス受信手段
は、ワイヤレス信号を受信してスイッチ要素への制御信
号を出力する受信器部と、スイッチ要素を備え商用交流
電源のコンセントに挿入される栓刃および負荷に接続さ
れたプラグが挿入されるレセプタクルを備えたアダプタ
部とを備え、受信器部とアダプタ部とはそれぞれ別体で
ある受信器ケースおよびアダプタケースを備えるととも
に信号ケーブルを介して接続され、アダプタケースにお
いて信号ケーブルの引出面とレセプタクルの露出面とが
異なっている。
【0012】請求項9の発明では、アダプタ部は、スイ
ッチ要素のオン・オフに呼応して点灯・消灯する動作表
示灯を備えている。請求項10の発明では、時計ケース
は、前部に平板状に形成されて表示手段が収納される表
示器収納部と、表示器収納部の後面に表示器収納部の下
端よりも上方で突設され電源となる電池を収納する電池
収納部と、表示器収納部および電池収納部に跨がる部位
の側面に突設されロータリエンコーダが収納される筒状
収納部とを一体に備え、表示器収納部の前面と電池との
間に、透過光型の液晶表示器よりなる表示器と表示器の
背面から光を照射するバックライトとを備えた表示手段
を、表示器の前面が表示器収納部の前面に露出するよう
に配置している。
【0013】
【作用】請求項1の構成によれば、時刻設定ダイヤルの
回転に伴って所定の位相差を有した2相のパルスを出力
する2相出力型のロータリエンコーダを用い、計時手段
では、ロータリエンコーダの出力パルスに基づいて時刻
設定ダイヤルの回転向きおよび回転速度を検出し、表示
手段に表示している時刻を進めるか遅らせるかを上記回
転向きに応じて決定するとともに、表示手段に表示され
ている時刻の変化速度を上記回転速度を変数とした所定
の関数によって決定するのであって、この関数は上記回
転速度が速いほど上記変化速度の変化率を漸次大きくす
るように設定されているので、時刻設定ダイヤルの回転
速度が速いほど表示時刻の変化速度の変化率を大きくす
ることによって、ロータリエンコーダの出力パルス数の
制限条件にかかわりなく、表示時刻を短時間で変化させ
ることができるのである。また、表示時刻の変化速度の
変化率は、時刻設定ダイヤルの回転速度が速くなるほど
漸次大きくなるのであって、従来構成のように変化率が
跳躍することがなく、初めて操作する者にとっても馴染
みやすい操作感が得られるのである。
【0014】請求項2ないし請求項4の構成は、上記関
数の望ましい実施態様であって、回転速度を3段階の速
度領域に分割し、各速度領域ごとに一次関数を設定する
ので、時刻設定ダイヤルの回転速度に応じた速度領域の
分割処理と、各速度領域ごとに定数の乗算や加算を行う
程度の簡単な演算処理とを行えばよいのであって、関数
処理の負担を軽減できるものである。
【0015】請求項5の構成は、ロータリエンコーダの
望ましい実施態様であって、中心が共通で異なる径の円
周上に配列した第1の導体片と第2の導体片と、第1の
導体片および第2の導体片に中心が共通な円周上に形成
した円環状の共通導体とを基板の一面に形成し、第1の
導体片と第2の導体片と共通導体とにそれぞれ摺接可能
な3本の接触片を有するブラシを基板に対向して配置し
ているので、基板の一面にすべての導体パターンを形成
していることによって、基板の厚み方向におけるロータ
リエンコーダの寸法を小さくすることができ、しかも、
電気的に互いに接続されていない導体パターンを、ブラ
シを介して電気的に断続させることによってパルスを発
生させるので、従来の技術の項で説明したロータリエン
コーダに比較すれば、2本の独立した接触ばねを位置決
めする必要がなく、ロータリエンコーダの調整が容易に
なる。しかも、ロータリエンコーダは2相出力型である
から、従来のように回転方向を検出するための構成が不
要であり、従来構成に比較して簡単な構成でありなが
ら、所期の目的が達成できるのである。
【0016】請求項6の構成によれば、請求項1の構成
に加えて、計時手段が設定時刻になるとオン・オフ信号
を出力するように構成され、この設定時刻を時刻設定ダ
イヤルによって設定できるようにしているのであって、
さらに、計時手段から出力されるオン・オフ信号を光を
媒体とするワイヤレス信号として送出するワイヤレス送
信手段と、ワイヤレス送信手段とは別体に設けられてワ
イヤレス信号を受信しワイヤレス信号の内容に従って負
荷への給電路に挿入されたスイッチ要素を入切するワイ
ヤレス受信手段とを設けているので、時計ケースとは離
れた場所に配置されたワイヤレス受信手段に対してオン
・オフ信号を送信することによって、時計ケースから離
れた場所に配置されているオーディオ機器、ビデオ機
器、照明器具などをオン、オフ制御することができるの
である。このことは、たとえば、時計ケースを枕元など
に置いている場合であって、所定時刻に照明を消灯した
い場合などに、別途のタイマなどを用いることなく照明
を制御でき、使い勝手のよいものとなる。
【0017】請求項7および請求項10の構成は、時計
ケースの望ましい形状および時計ケース内の各部品の望
ましい配置に関する実施態様であって、この構成を採用
したことによって、効率よく各部品を配置できることに
なり、比較的小形の時計ケース内に種々の機能の部品を
収納できるのである。とくに、表示器収納部が平板状に
形成され、電池収納部が表示器収納部の後面に表示器収
納部の下端よりも上方で突設されているので、水平面上
に時計ケースを置けば表示手段は斜め上方を向くことに
なり表示手段が見やすくなるのである。また、表示器収
納部の下端とともに水平面上に接触する電池収納部に比
較的重量の大きい部品である電池が収納されるので、時
計ケースの下部後方に重心が位置することになって、倒
れにくくすることができるのである。
【0018】請求項8の構成によれば、ワイヤレス受信
手段を、ワイヤレス信号を受信してスイッチ要素への制
御信号を出力する受信器部と、スイッチ要素を備え商用
交流電源のコンセントに挿入される栓刃および負荷に接
続されたプラグが挿入されるレセプタクルを備えたアダ
プタ部とにより構成し、受信器部とアダプタ部とがそれ
ぞれ別体である受信器ケースおよびアダプタケースを備
えて信号ケーブルを介して接続されているので、アダプ
タケースを負荷への給電路に挿入しやすい場所に配置す
るとともに、受信器ケースをワイヤレス信号が受信しや
すい場所に配置することができるのである。また、アダ
プタケースにおいて信号ケーブルが引き出される面とレ
セプタクルを設けた面とが異なっているので、信号ケー
ブルを通る信号が負荷の給電路上のノイズなどの影響を
受けにくいのである。
【0019】請求項9の構成によれば、スイッチ要素の
オン・オフに呼応して点灯・消灯する動作表示灯をアダ
プタ部に設けているので、スイッチ要素が正常に動作し
ているかどうかを容易に確認することができる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)本実施例では、現在時刻を表示するほか、
目覚し時計としてのアラーム機能を有した電子時計を例
示する。図4ないし図9に示すように、時計ケース10
は、ケース本体10aの前端部に前カバー10bを結合
することによって、前端部に平板状の表示器収納部11
を備え、表示器収納部11の背面側に電池収納部12が
突設された形状に形成されている。電池収納部12は、
図8に示すように、表示器収納部11の前面に直交する
断面が前面開口する略U形に形成され、内部が隔壁13
で前後に仕切られることによって電源となる2本の乾電
池50(たとえば、単二形)を保持する電池収納室14
が後半部に形成されている。電池収納室14の後面は開
口し、この開口部は着脱自在な電池カバー15により覆
われる。また、電池収納室14の中には、乾電池50の
負極に弾接する螺旋状のコイルばねよりなる接触子51
と、乾電池50の正極に接触する板ばねよりなる接触子
52とが配設される。ここに、電池収納部12は、表示
器収納部11の下端よりもやや上方から突出しているか
ら、水平面上に時計ケース10を置けば、表示器収納部
11の下端と、電池収納部12の後端部下端とによって
時計ケース10が支持されることになる。したがって、
電池収納部12に乾電池50が収納された状態では、乾
電池50の重量が大きいことによって、時計ケース10
の重心が後方下部に位置し、時計ケース10が倒れにく
くなっている。
【0021】一方、前カバー10bの前面には開口部が
形成され、開口周縁の背面側に周部が当接する形で透明
板よりなる保護カバー16が配設される。保護カバー1
6と上記隔壁13との間には、表示手段20が収納され
る。表示手段20は、透過光型の液晶表示器よりなる表
示器21と、表示器21の背面側に配置されたバックラ
イト22とからなる。表示器21は、図4に示すよう
に、現在時刻を表示する現在時刻表示領域21aと、後
述する発音装置46を鳴動させる時刻を設定するアラー
ム時刻表示領域21bと、設定時刻に発音装置46を鳴
動させる機能が選択されているかどうかを表示するアラ
ームマーク表示領域21cとを備えている。バックライ
ト22は、時計ケース10の前面に平行な断面が矩形状
であって後方から前方に向かって開口面積を次第に大き
くする形状に形成された反射板23と、反射板23の後
端面に配設された4個の光源24(発光ダイオードや小
形白熱ランプを用いる)とにより構成されている。発光
ダイオード24は、横一列に配列され反射板23の後面
に保持された基板25に実装されている。
【0022】表示手段20の上方には、一対のスヌーズ
スイッチ41を実装した基板42aが配設され、また、
電池収納部12の中で反射板23の下方には後述する時
計回路40を実装した回路基板42bが配設され、表示
器収納部11の中で反射板23の下方には表示器21が
実装され接続線を介して回路基板42bに接続される中
継基板42cが配設される。スヌーズスイッチ41に
は、たとえば、シート状押釦スイッチなどが用いられ、
表示器収納部11の上面に時計ケース10の横方向の略
全長に亙って突出する押釦41aによって操作される。
このように横に長い形状の押釦41aを用いるととも
に、スヌーズスイッチ41を2個設けていることによっ
て、押釦41aを押しやすくし、スヌーズスイッチ41
が容易に機能するようになっている。回路基板42bに
は、リセットスイッチ43およびモード切換スイッチ4
4も実装される。リセットスイッチ43は、図5に示す
ように、電池収納部12の下壁に設けた孔を通してつま
み43aが操作され、モード切換スイッチ44は電池収
納部12の下面に露出する操作ハンドル44aによって
操作される。表示器収納部12の前面であって表示器2
1の側方には、スライドスイッチよりなるアラームスイ
ッチ45の操作部としてのアラームハンドル45aが配
設される。
【0023】時計ケース10の一方の側面(図では正面
から向かって右側)には、表示器収納部11と電池収納
部12とに跨がるように筒状収納部17が突設される。
筒状収納部17は、時計ケース1の前面に直交する断面
が、図9に示すように、前面開口する略半円形に形成さ
れ、前端面は表示器収納部11の内部空間と連通してい
る。筒状収納部17にはロータリエンコーダ30が収納
され、ロータリエンコーダ30の回転軸31に結合され
た時刻設定ダイヤル32が筒状収納部17の先端面に露
出して配置される。ロータリエンコーダ30は、筒状収
納部17の後壁から前方に向かって突設された支持壁1
7aに嵌合して固定される。
【0024】時計ケース10の中には、スピーカもしく
はブザーよりなる発音装置46も収納される。発音装置
46は、図7に示すように、電池収納室14を仕切る隔
壁13とケース本体10aの側壁との間の音響室18に
収納され、音響室18の後壁となる時計ケース10の後
壁には発音装置46からの音を取り出す多数の放音孔1
9が穿孔される。音響室18には位置決めリブ18aが
突設され、バックライト22の反射板23の背面には保
持突起23aが突設されていて、位置決めリブ18aと
保持突起23aとの間に発音装置46を挟持することに
よって、別途に取付手段を用いることなく発音装置46
が固定できるようになっている。
【0025】ロータリエンコーダ30は、図10ないし
図12に示すように、円筒状のエンコーダケース33
と、エンコーダケース33の一方の底面に配設された基
板34と、回転軸31に同軸的に結合され基板34に対
向して配置された回転子35とを備え、図11に示すよ
うに、基板34には径の異なる3つの円周上にそれぞれ
円環状の導体パターン36が形成される。最外周の導体
パターン36には一定角度ごとに内向きに第1の導電片
36aが突設され、その内側の導体パターン36には一
定角度ごとに外向きに第2の導電片36bが突設され
る。第1の導電片36aと第2の導電片36bとは、周
方向において90度離れるように形成されている。ま
た、最内周の導体パターン36は共通導体36cとして
機能する。各導体パターン36は電気的に独立して形成
され、各導体パターン36ごとに基板34に設けた端子
片37a,37b,37cに接続される。このような導
体パターン36は、印刷配線板を形成する技術によって
精密かつ容易に形成することができる。一方、回転子3
5において、基板34との対向面には図12に示すよう
に、導電性を有する板ばねよりなるブラシ38が固定さ
れる。ブラシ38は、それぞれ先端部が二股状に形成さ
れた接触片38a,38b,38cを一体に備えてい
る。回転子35においてブラシ38とは反対側の面には
周方向に沿って多数の凹凸が形成された段座部39aが
形成され、エンコーダケース33に一端部が固定された
板ばねよりなる節動ばね39bの他端部が段座部39a
に係合している。すなわち、回転子35が回転する際
に、段座部39aの一つの凹部に係合していた節動ばね
39bが突部を乗り越えて他の凹所に係合するという動
作を繰り返すことによって、回転子35の回転に対して
節動を付与することができるのである。
【0026】ロータリエンコーダ30は上述のように構
成されているから、時刻設定ダイヤル32を回転させた
ときに回転軸31を介して回転子35が回転すると、回
転位置に応じて共通導体36cと第1の導体片36aま
たは第2の導体片36bとがブラシ38を介して導通す
る。ここで、第1の導体片36aと第2の導体片36b
とが周方向においてずれて位置していることによって、
導通するタイミングが異なるのであって、図11のよう
に接続しているとすれば、回転子35の回転時に抵抗R
a,Rbの両端に発生するパルスは一定の位相差を有す
ることになる。すなわち、このロータリエンコーダ30
は2相出力型になる。ここに、ブラシ38に設けた接触
片38a,38b,38cは先端部が二股状に形成され
ているから、チャタリングの発生を防止することができ
る。
【0027】次に内部回路について説明する。図1およ
び図3に示すように、時計用のマイクロコンピュータに
よって時刻を計時する計時手段である時計回路40が構
成される。時計回路40は、CPU40aを主構成要素
として、ロータリエンコーダ30の出力パルスを検出す
るパルス検出部40b、ロータリエンコーダ30から出
力される2相のパルスの相対的な進み遅れを利用して時
刻設定ダイヤル32の回転方向を判定する回転方向判別
部40c、時刻を計時する計時回路部40d、時刻設定
ダイヤル32の回転速度に応じて表示器21に表示して
いる時刻を変化させる速度の変化率を決定する関数発生
部40eを備える。時計回路40には、入力側にロータ
リエンコーダ30、スヌーズスイッチ41、リセットス
イッチ43、モード切換スイッチ44、アラームスイッ
チ45が接続され、出力側に表示器21、発音装置4
6、光源24を駆動するドライブ回路47が接続され
る。ここに、4個の光源24はドライブ回路47の出力
端に並列接続されている。リセットスイッチ43は、時
計回路40をリセットするものであって、乾電池50の
交換時などで時計回路40の動作状態を初期化する必要
のあるときに操作される。モード切換スイッチ44は、
現在時刻を修正する時刻修正モード、発音装置46を鳴
動させる時刻を設定するアラーム時刻設定モード、現在
時刻を表示する時刻表示モードとの3つの動作モードを
選択する。
【0028】以下、時計回路40の動作を説明する。ま
ず、パルス検出部40aおよび回転方向判別部40bに
ついて説明する。時刻設定ダイヤル32を回転させてロ
ータリエンコーダ30からパルスが出力されると、この
パルスはパルス検出部40aによって波形成形が施され
る。パルス検出部40aから出力された2相のパルスの
位相の進み遅れに基づいて、回転方向判別部40bでは
時刻設定ダイヤル32の回転方向が判別される。したが
って、CPU40aには、パルス検出部40aおよび回
転方向判別部40bから時刻設定ダイヤル32の回転速
度および回転方向についてのデータが入力されることに
なる。関数発生部40eは、時刻設定ダイヤル32の回
転速度を変数として入力すると設定された関数に対応し
た関数値を出力する。表示器21の表示時刻は、関数発
生部40の出力値に基づいて変化する速度が決定される
のであって、時刻設定ダイヤル32の回転方向に応じて
時刻を進める向きと遅らせる向きとが決定される。関数
発生部40eでは、たとえば図2に示すように、二次関
数(f(x) =α・x2 )を折れ線近似した関数が設定さ
れる。ここでは、時刻設定ダイヤル32の変化速度を3
つの速度領域に分割してあり、各速度領域ごとに傾きの
異なる一次関数を設定している。時刻設定ダイヤル32
の回転速度がもっとも遅い速度領域では、表示時刻の変
化速度の変化率が最小(すなわち、傾きが最小)であ
り、回転速度が速い速度領域ほど表示時刻の変化速度の
変化率が大きく(すなわち、傾きが大きく)なるように
設定される。また、各速度領域の境界では表示速度が連
続し、表示速度の変化率が時刻設定ダイヤル32の回転
速度に応じて漸増するように設定されている。図2では
二次関数を折れ線近似しているが、時刻設定ダイヤル3
2の回転速度に応じて表示時刻の変化速度の変化率が漸
増するような関数を設定するという条件をまもれば、他
の任意の関数を用いることも可能である。また、二次関
数と他の任意の関数とを重ね合わせて用いてもよい。さ
らに、折れ線近似によって関数を発生させているが、必
ずしも折れ線近似を行う必要はない。ただし、関数発生
部40eにおいて折れ線近似を行えば、速度領域の分割
処理と、乗算および加算の演算処理とを行う程度の簡単
な処理で関数値を求めることができるから、複雑な関数
を近似する場合には処理の負担を軽減できることにな
る。また、図2では速度領域を均等に分割しているが、
低速の速度領域を広くし、高速の速度領域を狭くするよ
うにしてもよい。
【0029】このような関数発生部40eを設けたこと
によって、時刻設定ダイヤル32の回転速度に応じて表
示時刻の変化速度が飛躍的に変化することがなく、操作
者の感覚に合致するように滑らかに変化させることがで
きるのである。表示器21に表示された表示時刻を時刻
設定ダイヤル21によって変化させる上記操作は、モー
ド切換スイッチ44によって時刻修正モードが選択され
ているときと、アラーム時刻設定モードが選択されてい
るときに有効になる。
【0030】まず、時刻修正モードの場合を説明する。
このとき、時計回路40への入力がなければ現在時刻を
表示器21に表示する。一方、時刻設定ダイヤル32を
回転させると、上述したように、表示器21の現在時刻
表示領域21aに表示されている表示時刻が変化する。
表示時刻の変化速度は関数発生部40eに設定された関
数で決定される。こうして目的の時刻が表示器21に表
示されたときに時刻設定ダイヤル32を停止させれば、
計時回路部40dの時刻が表示時刻に設定され、その時
刻から連続して時刻が計時されるのである。ここで、関
数発生部40eに設定された関数は、時刻設定ダイヤル
32の回転速度によって表示時刻の変化速度の変化率を
漸増させるように設定されているから、操作者は時刻設
定ダイヤル32の回転速度と表示時刻の変化速度との対
応関係を予測しやすく、時刻の設定操作に慣れを必要と
しないのである。
【0031】モード切換スイッチ44を時刻表示モード
に設定すると、現在時刻が表示される。モード切換スイ
ッチ44をアラーム時刻設定モードに設定したときに
は、時刻修正モードと同様にして時刻設定ダイヤル32
の操作によって表示器21のアラーム時刻表示領域21
bに表示されている時刻を変えることができる。すなわ
ち、時刻設定ダイヤル32の回転速度に応じてアラーム
時刻表示領域21bに表示されている時刻の変化速度の
変化率が変わるのである。こうして発音装置46を鳴動
させることができる時刻を設定するのである。
【0032】アラーム時刻表示領域21bに時刻を設定
した後に、モード切換スイッチ44を時刻表示モードに
戻し、アラームスイッチ45をオンにしておけば、現在
時刻表示領域21aに表示されている時刻と、アラーム
時刻表示領域21bに表示されている時刻とが一致した
ときに、発音装置46が鳴動するのであって、目覚し時
計として用いることができるのである。発音装置46の
鳴動時間は、たとえば2分間などと設定されており、そ
の間に断続鳴動の状態から次第に連続鳴動の状態に変化
して起床を促すようになっている。また、アラームスイ
ッチ45がオンに保たれている間は、2分間の鳴動後に
5分間休止し、その後、再び鳴動するようになってい
る。アラームスイッチ45をオフにすれば鳴動が停止す
るのはいうまでもない。
【0033】ところで、発音装置46が鳴動したとき
に、スヌーズスイッチ41の操作部である押釦41aを
一旦押下すると、発音装置46の鳴動は一定時間休止す
る。また、押釦41aの押下によって光源24が、たと
えば5秒間点灯した後、消灯する。光源24は、発音装
置46の鳴動のいかんにかかわらず一定時間だけ点灯す
るのであって、くらがりでも現在時刻の確認ができるよ
うになっている。このように、押釦41aを押下したと
きに一定時間だけ光源24を点灯させるようにしている
ことによって、現在時刻の確認を容易にするとともに、
乾電池50の消耗を抑制できるのである。
【0034】(実施例2)本実施例では、設定時刻にな
ると負荷への給電路に挿入したスイッチ要素をオンまた
はオフにすることによって、タイムスイッチとして利用
できるようにした電子時計を例示する。図13に示すよ
うに、スイッチ要素はリレー71であって、時計ケース
10とは別体に設けられている。時計回路40は設定時
刻になるとオン・オフ信号を発生するように構成されて
おり、このオン・オフ信号はワイヤレス送信手段60を
通して光を媒体とするワイヤレス信号に変換される。ワ
イヤレス信号は、ワイヤレス受信手段70によって受信
され、リレー71のオン・オフが制御される。
【0035】すなわち、図18ないし図22に示すよう
に、時計ケース10には時刻設定ダイヤル32とは反対
側の側面に送信器収納部61が一体に形成され、ワイヤ
レス送信手段60が収納される。送信器収納部61の後
部はケース本体10aと一体に形成され、前部には前カ
バー10bとは別体の送信器カバー62が嵌着される。
送信器カバー62の上部には赤外線を透過させる黒色の
透光板63が嵌着され、透光板63の内部には3個の赤
外線発光ダイオード64が配設される。各赤外線発光ダ
イオード64は光軸が異なる方向を向くように配置さ
れ、両側の2個はそれぞれ内向き斜め上方に向かって赤
外線を放射し、中央の1個は正面方向で斜め上方に向か
って赤外線を放射する。各赤外線発光ダイオード64の
光軸の前後の向きについては、図18の紙面に対して表
裏いずれの向きでもよい。なお、赤外線発光ダイオード
64の個数についてはとくに限定されるものではない。
ワイヤレス信号を送出するための回路部を実装した回路
基板65は、送信器収納部61と電池収納部12とに跨
がるように配設される。ここに、上述のように、送信器
収納部61を時計ケース10と一体に形成していること
によって、送信器収納部61を時計ケース10に着脱可
能に結合する場合に比較すれば、時計部分とは別の電源
を設ける必要がないこと、時計ケース10と送信器収納
部61との機械的な強度が保証できること、回路基板6
5の収納スペースを広くとることができること、回路基
板42bと回路基板65との電気的接続が容易にできる
ことなど種々の利点が得られる。送信器収納部61の前
面には、透光板63の下方に3個の押釦66a,67
a,68aが配列される。各押釦66a,67a,68
aは、それぞれ電源入切スイッチ66、オン遅延スイッ
チ67、オフ遅延スイッチ68の操作部になっている。
電源入切スイッチ66は、1回操作するたびに負荷への
電源が交互にオン・オフされるようにワイヤレス信号が
送出される。また、オン遅延スイッチ67を操作してい
るときには、設定時刻になると負荷への電源がオンにな
る。さらに、オフ遅延スイッチ68を操作すれば、負荷
への電源がオンになり、その後、一定時間が経過すると
負荷への電源がオフになる。ここに、オン遅延スイッチ
68に対応する時刻の設定は、実施例1において発音装
置46を鳴動させる時刻の設定と同様にして行われるの
であって、アラーム時刻表示領域21bに表示されてい
る時刻が設定時刻になる。したがって、アラームスイッ
チ45がオンであるか、オン遅延スイッチ68がオンで
あるかによって、アラーム時刻表示領域21bの表示時
刻が兼用されることになる。アラームスイッチ45やオ
ン遅延スイッチ68のオン・オフの状態は、表示器21
におけるアラームマーク表示領域21cおよびオン遅延
マーク表示領域21dに表示される。また、オフ遅延ス
イッチ68を1回操作するたびに遅延時間が、たとえ
ば、オフ遅延なし、30分、60分、90分と巡回的に
設定されるようになっており、遅延時間は表示器21に
おける遅延時間表示領域21eに選択的に表示される。
ただし、オフ遅延なしの場合には何も表示されない。こ
こに、オフ遅延スイッチ68の遅延時間は、必ずしも複
数段階に設定しなくてもよい。
【0036】上記機能を有する回路部は、図14および
図15に示すように構成されている。実施例1の構成に
比較して、時計回路40には、電源入切スイッチ66、
オン遅延スイッチ67、オフ遅延スイッチ68が付加し
て接続される。また、時計回路40から出力されるオン
・オフ信号がワイヤレス送信手段60である送信回路部
69に入力される。送信回路部69は、図15に示すよ
うに、周知のリモコン用集積回路69aを主構成要素と
して構成される。リモコン用集積回路69aは、時計回
路40からオン・オフ信号を受けると、オン・オフ信号
の内容に対応した図17に示すような所定のフォーマッ
トを有した送信用信号を作成し、ゲート回路69bおよ
びドライブ回路69cを通して、赤外線発光ダイオード
64を点滅させることによってワイヤレス信号を送出す
る。ここに、リモコン用集積回路69aで作成される送
信用信号のフォーマットは、従来周知のものであって、
リーダおよびトレーラの間に、メーカコードMC、第1
パリティチェックコードP1、ヘッダHD、システムコ
ードSC、アドレスコードAD、オペレーションコード
OPC、オペランドOPR、第2パリティチェックコー
ドP2を順に配列するようになっている。
【0037】上述のようにしてワイヤレス送信手段60
から送出されたワイヤレス信号はワイヤレス受信手段7
0により受信されるのであって、ワイヤレス受信手段7
0は、図23および図24に示すような受信器部80を
構成する合成樹脂の受信器ケース81と、図25ないし
図27に示すようなアダプタ部90を構成する合成樹脂
のアダプタケース91とを備え、受信器ケース81とア
ダプタケース91との間には信号ケーブル72が配線さ
れる。
【0038】受信器ケース81は、前面開口した後部ケ
ース81aの開口を閉塞するように前部ケース81bを
組立ねじ81cによって結合して形成される。後部ケー
ス81aの裏面にはねじ頭などに引掛けることができる
引掛穴82が形成され、前部ケース81bの前面には黒
色の透光窓83が嵌着される。受信器ケース81の内部
には透光窓83に対面するように受光ユニット73が配
設され、受光ユニット73を実装した回路基板84に受
信回路部74が実装される。受信回路部74の前方に
は、ブザーなどの発音装置を用いる場合に備えて放音穴
85が穿孔されている。
【0039】一方、信号ケーブル72を介して受信器ケ
ース81に結合されているアダプタケース91は、ベー
ス91aにカバー91bを結合して形成される。ベース
91aの裏面には商用交流電源ACのコンセントに挿入
される栓刃92が突設され、また、カバー91bの下面
には負荷に接続されたプラグが挿入されるレセプタクル
93が露出する。信号ケーブル72はカバー91bの上
面から導入されるようになっている。このように、信号
ケーブル72の引出面とレセプタクル93の露出面とが
異なることによって、弱電線と強電線とが絡まることに
よる混触を防止して電気的な安全性を確保することがで
きる。アダプタケース91の側部には、内部回路によっ
て発生する熱を放出する放熱孔95が形成される。放熱
孔95は、壁面設備への放熱による影響が生じることな
く放熱が効率的に行われるように、ベース91aとカバ
ー91bとの少なくとも一方に設けられる。
【0040】アダプタケース91の中には、図16の左
半分に示すような回路部を実装した回路基板94が収納
され、この回路基板94に対して導電片96を介して栓
刃92が接続されるとともにレセプタクル93が実装さ
れる。栓刃92は、絶縁体の支持台92aに支持され、
支持台92aには回路基板94を固定するための支持片
92bが突設される。レセプタクル93は、耐熱性合成
樹脂よりなるレセプタクルケース93aの中に一対の刃
受けばね93bを支持し、刃受けばね93bに電気的に
接続された端子93cが回路基板94に接続されるよう
になっている。また、レセプタクルケース93aには刃
受けばね93bにプラグの栓刃を導入するための差込み
孔93dが形成されている。回路基板94には後述する
発光ダイオードよりなる動作表示灯75が実装され、動
作表示灯75はカバー91bの前面に臨むように配置さ
れる。
【0041】ところで、受信器ケース81に収納されて
いる回路基板84に実装された回路部は、図16に示す
ように、受光素子、増幅回路などを含む受光ユニット7
3の出力を、波形整形回路76によって波形整形した
後、リモコン信号受信用集積回路よりなる受信回路部7
4に入力するように構成される。受信回路部74では、
ワイヤレス信号の内容を解読してオン・オフ信号を信号
ケーブル72に送出する。また、回路基板84には、受
光ユニット73への雑音の影響を防止するための雑音保
母回路77、各部への給電を行う安定化電源回路78も
実装されている。一方、アダプタケース91に収納され
ている回路基板84には、スイッチ要素としてのリレー
71が実装されており、このリレー71の接点rが商用
交流電源ACに接続される栓刃92とレセプタクル93
との間に挿入される。リレー71のコイルは信号ケーブ
ル72を通して伝送されるオン・オフ信号に呼応してオ
ン・オフするスイッチングトランジスタQのコレクタ−
エミッタに動作表示灯75とともに直列接続され、この
直列回路は両栓刃92の間に接続される。したがって、
スイッチングトランジスタQがオンになれば、リレー7
1の接点rがオンになり動作確認灯75が点灯する。ま
た、商用交流電源ACは、回路基板94に実装されて一
方の栓刃92に接続された降圧用抵抗R1 〜R4 によっ
て降圧されるとともに、他方の栓刃92に接続された整
流用のダイオードDにより整流され、さらに、ツェナー
ダイオードZDおよび平滑用コンデンサCで平滑化され
ることによって直流電源が得られるようになっている。
この直流電源が安定化電源回路78に入力される。
【0042】上述のように構成された電子時計は、モー
ド切換スイッチ44の各動作モードでは、実施例1と同
様に動作する。すなわち、時刻修正モードでは、時刻設
定ダイヤル32の回転によって表示器21の現在時刻表
示領域21aの表示時刻を変化させることができ、アラ
ーム時刻設定モードでは、時刻設定ダイヤル32の回転
によってアラーム時刻表示領域21bの表示時刻を変化
させることができる。また、時刻表示モードでは、現在
時刻表示領域21aに現在時刻が表示される。ここにお
いて、アラーム時刻表示領域21bに設定された時刻
は、上述したように、発音装置46を鳴動させる設定時
刻とオン遅延動作の際の遅延時刻とに兼用される。どち
らの目的に使用するかは、アラームスイッチ45とオン
遅延スイッチ67とのどちらをオンにしているかに依存
し、アラームスイッチ45とオン遅延スイッチ67との
両方がオンであるときには、発音装置46の鳴動とオン
遅延動作とが同時に行われる。
【0043】時刻表示モードでは、電源入切スイッチ6
6を操作するたびにリレー71を交互にオン・オフする
ワイヤレス信号が送出され、負荷への給電がオン・オフ
されるのである。また、オン遅延スイッチ67を操作す
れば、負荷への給電が停止した後、現在時刻表示領域2
1aに表示されている時刻がアラーム時刻表示領域21
bに表示されている時刻に一致したときに負荷への給電
が開始される。さらに、オフ遅延スイッチ67を操作す
れば、負荷への給電が開始された後、遅延時間表示領域
21eに表示されている時間が経過すると負荷への給電
が停止する。ここにおいて、上述したように、オフ遅延
スイッチ67を操作するたびに巡回的に遅延時間が変化
するようになっている。
【0044】
【発明の効果】請求項1の発明は、時刻設定ダイヤルの
回転に伴って所定の位相差を有した2相のパルスを出力
する2相出力型のロータリエンコーダを用い、計時手段
では、ロータリエンコーダの出力パルスに基づいて時刻
設定ダイヤルの回転向きおよび回転速度を検出し、表示
手段に表示している時刻を進めるか遅らせるかを上記回
転向きに応じて決定するとともに、表示手段に表示され
ている時刻の変化速度を上記回転速度を変数とした所定
の関数によって決定するのであって、この関数は上記回
転速度が速いほど上記変化速度の変化率を漸次大きくす
るように設定されているので、時刻設定ダイヤルの回転
速度が速いほど表示時刻の変化速度の変化率を大きくす
ることによって、ロータリエンコーダの出力パルス数の
制限条件にかかわりなく、表示時刻を短時間で変化させ
ることができるのである。また、表示時刻の変化速度の
変化率は、時刻設定ダイヤルの回転速度が速くなるほど
漸次大きくなるのであって、従来構成のように変化率が
跳躍することがなく、初めて操作する者にとっても馴染
みやすい操作感が得られるという利点がある。
【0045】請求項2ないし請求項4の発明は、上記関
数の望ましい実施態様であって、回転速度を3段階の速
度領域に分割し、各速度領域ごとに一次関数を設定する
ので、時刻設定ダイヤルの回転速度に応じた速度領域の
分割処理と、各速度領域ごとに定数の乗算や加算を行う
程度の簡単な演算処理とを行えばよいのであって、関数
処理の負担を軽減できるという効果を奏する。
【0046】請求項5の発明は、ロータリエンコーダの
望ましい実施態様であって、中心が共通で異なる径の円
周上に配列した第1の導体片と第2の導体片と、第1の
導体片および第2の導体片に中心が共通な円周上に形成
した円環状の共通導体とを基板の一面に形成し、第1の
導体片と第2の導体片と共通導体とにそれぞれ摺接可能
な3本の接触片を有するブラシを基板に対向して配置し
ているので、基板の一面にすべての導体パターンを形成
していることによって、基板の厚み方向におけるロータ
リエンコーダの寸法を小さくすることができ、しかも、
電気的に互いに接続されていない導体パターンを、ブラ
シを介して電気的に断続させることによってパルスを発
生させるので、従来の技術の項で説明したロータリエン
コーダに比較すれば、2本の独立した接触ばねを位置決
めする必要がなく、ロータリエンコーダの調整が容易に
なる。しかも、ロータリエンコーダは2相出力型である
から、従来のように回転方向を検出するための構成が不
要であり、従来構成に比較して簡単な構成でありなが
ら、所期の目的が達成できるという効果がある。
【0047】請求項6の発明は、請求項1の構成に加え
て、計時手段が設定時刻になるとオン・オフ信号を出力
するように構成され、この設定時刻を時刻設定ダイヤル
によって設定できるようにしているのであって、さら
に、計時手段から出力されるオン・オフ信号を光を媒体
とするワイヤレス信号として送出するワイヤレス送信手
段と、ワイヤレス送信手段とは別体に設けられてワイヤ
レス信号を受信しワイヤレス信号の内容に従って負荷へ
の給電路に挿入されたスイッチ要素を入切するワイヤレ
ス受信手段とを設けているので、時計ケースとは離れた
場所に配置されたワイヤレス受信手段に対してオン・オ
フ信号を送信することによって、時計ケースから離れた
場所に配置されているオーディオ機器、ビデオ機器、照
明器具などをオン、オフ制御することができるのであ
る。このことは、たとえば、時計ケースを枕元などに置
いている場合であって、所定時刻に照明を消灯したい場
合などに、別途のタイマなどを用いることなく照明を制
御でき、使い勝手のよいものとなる利点がある。
【0048】請求項7および請求項10の発明は、時計
ケースの望ましい形状および時計ケース内の各部品の望
ましい配置に関する実施態様であって、この構成を採用
したことによって、効率よく各部品を配置できることに
なり、比較的小形の時計ケース内に種々の機能の部品を
収納できるのである。とくに、表示器収納部が平板状に
形成され、電池収納部が表示器収納部の後面に表示器収
納部の下端よりも上方で突設されているので、水平面上
に時計ケースを置けば表示手段は斜め上方を向くことに
なり表示手段が見やすくなるのである。また、表示器収
納部の下端とともに水平面上に接触する電池収納部に比
較的重量の大きい部品である電池が収納されるので、時
計ケースの下部後方に重心が位置することになって、倒
れにくくすることができるという効果を奏する。
【0049】請求項8の発明は、ワイヤレス受信手段
を、ワイヤレス信号を受信してスイッチ要素への制御信
号を出力する受信器部と、スイッチ要素を備え商用交流
電源のコンセントに挿入される栓刃および負荷に接続さ
れたプラグが挿入されるレセプタクルを備えたアダプタ
部とにより構成し、受信器部とアダプタ部とがそれぞれ
別体である受信器ケースおよびアダプタケースを備えて
信号ケーブルを介して接続されているので、アダプタケ
ースを負荷への給電路に挿入しやすい場所に配置すると
ともに、受信器ケースをワイヤレス信号が受信しやすい
場所に配置することができるのである。また、アダプタ
ケースにおいて信号ケーブルが引き出される面とレセプ
タクルを設けた面とが異なっているので、信号ケーブル
を通る信号が負荷の給電路上のノイズなどの影響を受け
にくいという利点がある。
【0050】請求項9の構成によれば、スイッチ要素の
オン・オフに呼応して点灯・消灯する動作表示灯をアダ
プタ部に設けているので、スイッチ要素が正常に動作し
ているかどうかを容易に確認することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示すブロック図である。
【図2】実施例1に用いる関数の例を示す説明図であ
る。
【図3】実施例1の回路図である。
【図4】実施例1の正面図である。
【図5】実施例1の下面図である。
【図6】実施例1の前カバーを外した状態の正面図であ
る。
【図7】実施例1の水平断面図である。
【図8】図7のX−X線断面図である。
【図9】図7のY−Y線断面図である。
【図10】実施例1に用いるロータリエンコーダの断面
図である。
【図11】実施例1に用いるロータリエンコーダの導電
パターンを示す図である。
【図12】実施例1に用いるロータリエンコーダの回転
子を示す図である。
【図13】実施例2のブロック図である。
【図14】実施例2の送信側のブロック図である。
【図15】実施例2の送信側の回路図である。
【図16】実施例2の受信側の回路図である。
【図17】実施例2に用いるワイヤレス信号のフォーマ
ットを示す動作説明図である。
【図18】実施例2の正面図である。
【図19】実施例2の前カバーを外した状態の正面図で
ある。
【図20】実施例2の水平断面図である。
【図21】図20のZ−Z線断面図である。
【図22】図20のW−W線断面図である。
【図23】実施例2に用いる受信器部の断面図である。
【図24】実施例2に用いる受信器部の背面図である。
【図25】実施例2におけるアダプタ部の断面図であ
る。
【図26】実施例2におけるアダプタ部のカバーを外し
た正面図である。
【図27】実施例2におけるアダプタ部の一部切欠下面
図である。
【符号の説明】
10 時計ケース 11 表示器収納部 12 電池収納部 17 筒状収納部 21 表示器 22 バックライト 30 ロータリエンコーダ 32 時刻設定ダイヤル 34 基板 36 導体パターン 36a 第1の導電片 36b 第2の導電片 36c 共通導体 38 ブラシ 38a 接触片 38b 接触片 38c 接触片 40 時計回路 40b パルス検出部 40c 回転方向判別部 40d 計時回路部 40e 関数発生部 50 乾電池 60 ワイヤレス送信手段 61 送信器収納部 70 ワイヤレス受信手段 71 リレー 72 信号ケーブル 75 動作表示灯 80 受信器部 81 受信器ケース 90 アダプタ部 91 アダプタケース 93 レセプタクル
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】ロータリエンコーダ30は、図10ないし
図12に示すように、円筒状のエンコーダケース33
と、エンコーダケース33の一方の底面に配設された基
板34と、回転軸31に同軸的に結合され基板34に対
向して配置された回転子35とを備え、図11に示すよ
うに、基板34には径の異なる3つの円周上にそれぞれ
円環状の導体パターン36が形成される。最外周の導体
パターン36には一定角度ごとに内向きに第1の導電片
36aが突設され、その内側の導体パターン36には一
定角度ごとに外向きに第2の導電片36bが突設され
る。第1の導電片36aと第2の導電片36bとは、周
方向において若干ずれて配設されている。また、最内周
の導体パターン36は共通導体36cとして機能する。
各導体パターン36は電気的に独立して形成され、各導
体パターン36ごとに基板34に設けた端子片37a,
37b,37cに接続される。このような導体パターン
36は、印刷配線板を形成する技術によって精密かつ容
易に形成することができる。一方、回転子35におい
て、基板34との対向面には図12に示すように、導電
性を有する板ばねよりなるブラシ38が固定される。ブ
ラシ38は、それぞれ先端部が二股状に形成された接触
片38a,38b,38cを一体に備えている。回転子
35においてブラシ38とは反対側の面には周方向に沿
って多数の凹凸が形成された段座部39aが形成され、
エンコーダケース33に一端部が固定された板ばねより
なる節動ばね39bの他端部が段座部39aに係合して
いる。すなわち、回転子35が回転する際に、段座部3
9aの一つの凹部に係合していた節動ばね39bが突部
を乗り越えて他の凹所に係合するという動作を繰り返す
ことによって、回転子35の回転に対して節動を付与す
ることができるのである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】ところで、受信器ケース81に収納されて
いる回路基板84に実装された回路部は、図16に示す
ように、受光素子、増幅回路などを含む受光ユニット7
3の出力を、波形整形回路76によって波形整形した
後、リモコン信号受信用集積回路よりなる受信回路部7
4に入力するように構成される。受信回路部74では、
ワイヤレス信号の内容を解読してオン・オフ信号を信号
ケーブル72に送出する。また、回路基板84には、受
光ユニット73への雑音の影響を防止するための雑音
回路77、各部への給電を行う安定化電源回路78も
実装されている。一方、アダプタケース91に収納され
ている回路基板84には、スイッチ要素としてのリレー
71が実装されており、このリレー71の接点rが商用
交流電源ACに接続される栓刃92とレセプタクル93
との間に挿入される。リレー71のコイルは信号ケーブ
ル72を通して伝送されるオン・オフ信号に呼応してオ
ン・オフするスイッチングトランジスタQのコレクタ−
エミッタに動作表示灯75とともに直列接続され、この
直列回路は両栓刃92の間に接続される。したがって、
スイッチングトランジスタQがオンになれば、リレー7
1の接点rがオンになり動作確認灯75が点灯する。ま
た、商用交流電源ACは、回路基板94に実装されて一
方の栓刃92に接続された降圧用抵抗R1 〜R4 によっ
て降圧されるとともに、他方の栓刃92に接続された整
流用のダイオードDにより整流され、さらに、ツェナー
ダイオードZDおよび平滑用コンデンサCで平滑化され
ることによって直流電源が得られるようになっている。
この直流電源が安定化電源回路78に入力される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牛田 晴巳 愛知県西春日井郡清洲町大字一場字番町 207番地 名古屋松下電工株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時刻を計時する計時手段と、計時手段の
    出力により時刻を表示する表示手段と、表示手段に表示
    されている時刻を順次変化させて時刻を合わせる時刻設
    定手段とを具備した電子時計において、時刻設定手段
    は、時計ケースに対して正逆に回転自在な時刻設定ダイ
    ヤルと、時刻設定ダイヤルの回転に伴って所定の位相差
    を有した2相のパルスを出力する2相出力型のロータリ
    エンコーダとからなり、計時手段は、ロータリエンコー
    ダの出力パルスに基づいて時刻設定ダイヤルの回転向き
    および回転速度を検出し、表示手段に表示している時刻
    を進めるか遅らせるかを上記回転向きに応じて決定する
    とともに、表示手段に表示されている時刻の変化速度を
    上記回転速度を変数とした所定の関数によって決定し、
    上記関数は上記回転速度が速いほど上記変化速度の変化
    率を漸次大きくするように設定されていることを特徴と
    する電子時計。
  2. 【請求項2】 上記関数は、上記回転速度を3段階の速
    度領域に分割するとともに上記回転速度が速い速度領域
    ほど傾きが大きくなる一次関数を連結することによっ
    て、任意の関数を折れ線近似して設定したことを特徴と
    する請求項1記載の電子時計。
  3. 【請求項3】 上記関数は、上記回転速度を3段階の速
    度領域に分割するとともに上記回転速度が速い速度領域
    ほど傾きが大きくなる一次関数を連結することによっ
    て、二次関数を折れ線近似して設定したことを特徴とす
    る請求項1記載の電子時計。
  4. 【請求項4】 上記関数は、上記回転速度を3段階の速
    度領域に分割するとともに上記回転速度が速い速度領域
    ほど傾きが大きくなる一次関数を連結することによっ
    て、二次関数と他の任意の関数とを重ね合わせた関数を
    折れ線近似して設定したことを特徴とする請求項1記載
    の電子時計。
  5. 【請求項5】 上記ロータリエンコーダは、時刻設定ダ
    イヤルの回転に伴って回転するように時刻設定ダイヤル
    に機械的に結合されていて回転中心からの距離が異なり
    共通に接続された3個の接触片を備えたブラシと、ブラ
    シの各接触片がそれぞれ摺接する導体パターンを一面に
    形成した基板とを備え、上記導体パターンは、第1の接
    触片が摺接する第1の円周上に等間隔に配列されて互い
    に共通に接続された複数個の第1の導体片と、第2の接
    触片が摺接する第2の円周上に等間隔に配設されて互い
    に共通に接続された第1の導体片と同数個の第2の導体
    片と、第3の接触片が摺接する第3の円周上に円環状に
    形成された共通導体とからなり、各第1の導体片に第1
    の接触片が接触する回転位置と各第2の導体片に第2の
    接触片が接触する回転位置とが一定の角度差を持つよう
    に、第1の導体片と第2の導体片と第1の接触片と第2
    の接触片との位置関係が設定されたことを特徴とする請
    求項1記載の電子時計。
  6. 【請求項6】 現在時刻を計時するとともに設定時刻に
    なるとオン・オフ信号を出力する計時手段と、計時手段
    の出力により現在時刻および設定時刻を表示する表示手
    段と、表示手段に表示されている時刻を順次変化させて
    現在時刻および設定時刻を合わせる時刻設定手段とを具
    備した電子時計において、時刻設定手段は、時計ケース
    に対して正逆に回転自在な時刻設定ダイヤルと、時刻設
    定ダイヤルの回転に伴って所定の位相差を有した2相の
    パルスを出力する2相出力型のロータリエンコーダとか
    らなり、計時手段は、ロータリエンコーダの出力パルス
    に基づいて時刻設定ダイヤルの回転向きおよび回転速度
    を検出し、表示手段に表示している時刻を進めるか遅ら
    せるかを上記回転向きに応じて決定するとともに、表示
    手段に表示されている時刻の変化速度を上記回転速度を
    変数とした所定の関数によって決定し、上記関数は上記
    回転速度が速いほど上記変化速度の変化率を漸次大きく
    するように設定されていて、計時手段から出力されるオ
    ン・オフ信号を光を媒体とするワイヤレス信号として送
    出するワイヤレス送信手段と、ワイヤレス送信手段とは
    別体に設けられてワイヤレス信号を受信しワイヤレス信
    号の内容に従って負荷への給電路に挿入されたスイッチ
    要素を入切するワイヤレス受信手段とを設けたことを特
    徴とする電子時計。
  7. 【請求項7】 時計ケースは、前部に平板状に形成され
    て表示手段が収納される表示器収納部と、表示器収納部
    の後面に表示器収納部の下端よりも上方で突設され電源
    となる電池を収納する電池収納部と、一側面に突設され
    ロータリエンコーダが収納される筒状収納部と、他側面
    に突設されワイヤレス送信手段が収納される送信器収納
    部とを一体に備え、表示器収納部の前面と電池との間
    に、透過光型の液晶表示器である表示器と表示器の背面
    から光を照射するバックライトとを備えた表示手段を、
    表示器の前面が表示器収納部の前面に露出するように配
    置したことを特徴とする請求項6記載の電子時計。
  8. 【請求項8】 ワイヤレス受信手段は、ワイヤレス信号
    を受信してスイッチ要素への制御信号を出力する受信器
    部と、スイッチ要素を備え商用交流電源のコンセントに
    挿入される栓刃および負荷に接続されたプラグが挿入さ
    れるレセプタクルを備えたアダプタ部とを備え、受信器
    部とアダプタ部とはそれぞれ別体である受信器ケースお
    よびアダプタケースを備えるとともに信号ケーブルを介
    して接続され、アダプタケースにおいて信号ケーブルの
    引出面とレセプタクルの露出面とが異なることを特徴と
    する請求項6または請求項7記載の電子時計。
  9. 【請求項9】 アダプタ部は、スイッチ要素のオン・オ
    フに呼応して点灯・消灯する動作表示灯を備えたことを
    特徴とする請求項8記載の電子時計。
  10. 【請求項10】 時計ケースは、前部に平板状に形成さ
    れて表示手段が収納される表示器収納部と、表示器収納
    部の後面に表示器収納部の下端よりも上方で突設され電
    源となる電池を収納する電池収納部と、表示器収納部お
    よび電池収納部に跨がる部位の側面に突設されロータリ
    エンコーダが収納される筒状収納部とを一体に備え、表
    示器収納部の前面と電池との間に、透過光型の液晶表示
    器よりなる表示器と表示器の背面から光を照射するバッ
    クライトとを備えた表示手段を、表示器の前面が表示器
    収納部の前面に露出するように配置したことを特徴とす
    る請求項1または請求項6記載の電子時計。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015225016A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 横河電機株式会社 伝送器
JP2020085600A (ja) * 2018-11-21 2020-06-04 セイコーインスツル株式会社 時計

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015225016A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 横河電機株式会社 伝送器
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