JPH0513324B2 - - Google Patents

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JPH0513324B2
JPH0513324B2 JP59045275A JP4527584A JPH0513324B2 JP H0513324 B2 JPH0513324 B2 JP H0513324B2 JP 59045275 A JP59045275 A JP 59045275A JP 4527584 A JP4527584 A JP 4527584A JP H0513324 B2 JPH0513324 B2 JP H0513324B2
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Seiichi Nozawa
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Mitsubishi Kasei Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、磁気記録媒体に関するものである。
詳しくは、高分子物からなる成形物特に高分子物
からなるフイルム又はシート(以下「フイルム
等」と略記する場合がある)上に強磁性金属膜を
真空蒸着、スパツタリング、メツキなどにより、
形成した雑音レベルが少なくかつデータ読取にお
けるS/N比の良い、特に高密度記録での再生時
のノイズレベルの少ない、磁気記録媒体に係るも
のである。
近年磁気記録の高密度化が、時代の要請として
注目を浴びている。つまり従来のγ−Fe2O3など
の酸化物磁性粉や、CO、Niなどの合金磁性粉を
適当な有機高分子物のバインダー中に均一に混入
し塗布する、いわゆる塗布型の磁気記録媒体に対
して、真空蒸着、スパツタリング、メツキなどの
手法により、基板に直接的にコバルトなどの高分
子バインダーを含まない強磁性体金属薄膜からな
る強磁性層を基材の上に形成させた磁気記録媒体
が、高密度磁気記録媒体として注目をあびてい
る。
しかるにこのような高密度磁気記録媒体用のベ
ースフイルム又はシートとして例えば従来より磁
気テープに使用されている、ポリエチレンテレフ
タレートフイルムを用いる事も試みられている
が、種々の特性においてまだ不充分であるため、
更に次記のような特性に優れたベースフイルムの
出現が嘱望されている。つまり(1)更に高い機械的
特性、すなわち強伸度と共に更に高い引張り弾性
率を有するフイルム等、(2)高温での寸法安定性に
優れたフイルム等、(3)温度変化、湿度変化などの
環境変化に対する寸法安定性に更に優れたフイル
ム等である。特に上記で述べた(2)の改質は、強磁
性金属膜を蒸着、メツキ等で形成する際にフイル
ム等の温度を高めることが出来るので、フイルム
等と磁性層との接着性を向上させる上から特に重
要な要求特性である。
本発明者らは、前述の点に鑑み鋭意検討の結
果、特定の高分子物からなるフイルム等つまり二
次転移点、融点共に高い結晶性のポリマーをベー
スフイルム等とする磁気記録媒体は、ポリエチレ
ンテレフタレートをベースフイルムとする磁気記
録媒体に比べて上記要求特性において格段に優れ
た性質を有することを見い出した。
しかしながら、かかるフイルム等を単に溶融押
出し、成形した後延伸して磁気記録媒体用のベー
スフイルム等を製造したところ、上記特性におい
ては優れているが、蒸着用のフイルム等を工業的
に製造することは不可能である事が分かつた。つ
まり、かかるフイルム等を単に溶融押出延伸した
だけでは、その表面に突起が存在せずフイルム等
の表面が平滑すぎる。それ故フイルム等の巻取
り、巻き出しといつたハンドリングを行なう場
合、フイルム等とフイルム等相互の滑りが悪く、
ブロツキング現象が発生してフイルム等同志が付
着してしまいこれを無理に引き剥がせばフイルム
等の表面が傷つき製品にはなり得ないことが判明
した。そこで本発明者らは、鋭意検討の結果ハン
ドリング性向上のためにはかかるフイルム等に無
機微粒子を添加することにより、解決し得る事を
見い出したが、一方、ハンドリング性を向上させ
るべく無機微粒子を添加しすぎると高密度磁気記
録媒体を作成した際、かかる磁気記録媒体では、
金属薄膜厚さが薄く、非磁性支持体の表面状態
(表面凹凸)がそのまま磁性層の凹凸として発現
するため、雑音の原因となることも判明した。以
上のごとく電磁変換特性の面からは非磁性支持体
の表面は平滑であることが要求される反面、ハン
ドリング性の面からは表面に凹凸が存在する事が
必要である事が判明し、これら両者の二律相反す
る性質を同時に満足させるべく鋭意検討を行な
い、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の要旨は結晶性高分子物から
なるフイルム又はシート状の非磁性支持体の片面
に強磁性金属膜を形成した磁気記録媒体であつ
て、非磁性支持体は二次転移点が120℃以上、融
点が280℃以上のポリエーテルケトン又はポリエ
ーテルエーテルケトンからなる未延伸フイルム又
はシートを少なくとも一方向に延伸した長手方向
の引張り弾性率が500以上5000Kg/mm2以下のフイ
ルム又はシートからなり、該フイルム又はシート
の一面は表面粗さ(CLA)が0.008μm以下、最大
突起高さ(PV)が0.06μm以下、高さが0.27μm
より高く0.54μm以下の突起物が0.4個/mm2以下を
満足し、かつ強磁性体金属膜が形成されており、
またフイルム又はシートの他面には滑剤層が形成
されていることを特徴とする磁気記録媒体に存す
る。
以下本発明を説明する。
本発明の非磁性支持体としては、二次転移点が
120℃以上融点が280℃以上であるポリエーテルケ
トン又はポリエーテルエーテルケトンからなる未
延伸フイルム等を少なくとも一方向に延伸した長
手方向の引張り弾性率が500以上5000Kg/mm2以下
のフイルム等である。ポリエーテルケトン又はポ
リエーテルエーテルケトンとしては、それぞれの
共重合体及びベンゼン環に側鎖のついたもの等を
含む。
つまり例えばポリエーテルケトン等は一般式 で示され、又上式に一般式 で示される成分を共重合する事も好適である。
一方例えばポリエーテルエーテルケトン等は一
般式 で示され同様に(2)式を共重合することも可能であ
る。
式中R1〜R8は水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基等の炭化水素基等置換基として用い得るも
のであればどのようなものであつても良い。
フイルム等の製膜方法としては、必要に応じて
フイルターを選択したり、静電密着法を使用する
事により通常の単層押出、共押出等の方法で溶融
押出成形し得られた未延伸フイルム等を該ポリマ
ーの二次転移点以上210℃以下の温度で、一軸も
しくは二軸に延伸する事が好ましい。又必要に応
じて熱処理することも好ましい。延伸倍率は一軸
延伸フイルム等では3.0倍以上8.0倍以下程度、二
軸延伸フイルム等では両方向各々2.5倍以上5.0倍
以下程度が好ましい。二軸延伸の方法としては、
逐次二軸延伸又は何時二軸延伸される。又縦強度
をあげるべく再タテ延伸したり、縦、横共に強度
アツプの為再度縦、横延伸することも好ましい。
本発明の高分子物からなるフイルム等は、形状が
フイルム又はシート状で厚さは1ミクロン以上1
ミリメートル以下好ましくは、3ミクロン以上
500ミクロン以下である。この高分子成形物は、
180℃10分の熱収縮率が実質的に無荷重の条件下
で10%以下、好ましくは4%以下であることが望
ましい。又この分野は従来にない高密度記録を目
標にしているため、オーデイオ、ビデオ、コンピ
ユーター等の長手記録用としては、長手方向の引
張り弾性率は500以上5000Kg/mm2以下である事が
好ましい。又フロツピーデイスク等、円板状記録
用としては両方向の引張り弾性率は、500以上
10000Kg/mm2以下が好ましい。
強磁性体金属膜形成の方法は従来公知のすべて
の方法が用いられるが、殊に真空蒸着法、イオン
プレーテイング法、スパツタリング法、気相成長
法、無電解メツキ法が好ましく使用できる。
真空蒸着法の場合には、10-4〜10-6Torrの真
空下でタンクステンボードやアルミナハース中の
蒸着金属を抵抗加熱、高周波加熱、電子ビーム加
熱等により蒸着させ、上記支持体上に蒸着せしめ
る。蒸着金属としては、Fe、Ni、Co及びそれら
の合金が通常用いられる。また、本発明には、
O2雰囲気中でFeを蒸着させ酸化鉄薄膜を得る反
応蒸着法も適用できる。イオンプレーテイング法
では、10-4〜10-3Torrの不活性ガスを主体とす
る雰囲気中でDCグロー放電、RFグロー放電をほ
どこし、放電中に金属を蒸発させる。不活性ガス
としては通常Arが用いられる。スパツタリング
法では10-2〜10-1TorrのArを主成分とする雰囲
気中で、グロー放電を起し、生じたArイオンで
ターゲツト表面の原子をたたき出す。グロー放電
を起す方法としては、直流2極・3極スパツタ法
及び高周波スパツタ法がある。又マグネトコロン
放電を利用したマグネトレンスパツタ法もある。
無電解メツキ法ではCO−P、Co−Ni−Pメツキ
膜がある。
本発明による強磁性体金属膜の厚さは高密度磁
気記録媒体として充分な信号出力を出すものでな
くてはならないため、強磁性体金属膜の厚さは、
薄膜形成法、用途によつて異なるが、一般に0.02
〜1.5μm(200〜15000Å)の間にあることが好ま
しい。
このように蒸着、スパツタリング、メツキ等の
手段で、形成される金属薄膜の表面状態は、非磁
性支持体の表面状態がそのまま凹凸として発現す
るため、非磁性支持体の表面粗度を設計する必要
がある。
非磁性支持体の表面の平均的表面粗さ(CLA)
が0.008μm以下、最大突起高さ(PV)が0.06μm
以下で同時に突起物の突起高さが0.27μmより高
く0.54μm以下の範囲のものの個数(N1)が0.4
個/mm2以下であれば、金属薄膜磁気記録媒体とし
た時の雑音が飛躍的に減少し、ノイズレベルは格
段に優れる。好ましくは、平均的表面粗さCLA
は、0.005μm以下、最大突起高さPVは0.05μm以
下であり、突起物の突起高さが0.27μmより高く
0.54μm以下の範囲のものの個数(N1)は実質的
に0個/mm2である。CLA及びPVの下限は特に限
定されないが、それぞれ0.003μm及び0.01μm程
度である。フイルム等の両面共にかかるフイルム
等の表面特性では、ブロツキング現象等がおこ
り、製品化し得ない。そこでフイルム等の強磁性
金属膜を設けた面の裏面に滑り性を付与するた
め、水あるいは溶剤に滑剤を分散せしめた溶液を
塗布して滑剤層を形成する。滑剤層の形成方法と
しては、熱固定後、又は熱固定前にインライン、
アウトラインで塗布等により設けることも可能で
あるが、特に横延伸前インラインでコーテイング
することが好ましい。又滑剤の塗布等を行なう
際、塗布液中等に無機微粒子を添加したり、横延
伸・熱固定後、粒子状又は波状、山脈状等の突起
が形成するようにして易滑化を計ることも好適で
ある。
滑剤層以外に粒子状又は山状、波状等の突起を
形成させる場合の表面特性としては、0.010≦
CLA≦0.020、0.06≦PV≦0.25、であることが好
ましい。通常ポリエステルのフイルムでは、片面
を粗面化し他の片面を平坦化させると、巻き取り
時裏移りがおこり平坦面が粗面化し、蒸着用フイ
ルムとしては不適となるのに対し、該フイルムで
は表面が硬いためか、ポリエステルで見るような
裏移りがおこらない。
非磁性支持体の強磁性金属膜を形成する面の表
面状態を容易に形成する方法は、高分子物中に無
機微粒子を添加することである。
無機微粒子は、熱可塑性樹脂に対し不溶性であ
りかつ反応しない不活性物質が用いられる。用い
られる物質としては、例えばMgO、ZnO、
MgCO3、CaCO3、CaSO4、BaSO4、Al2O3
SiO2、TiO2、カオリン、珪藻土、アルミノ珪酸
塩及びその水和物、その他カーボンブラツク、燐
酸カルシウム等が挙げられる。
目的とする表面性状は、添加する無機粒子の粒
度、添加量等を組合わせることにより得ることが
出来る。粒径は無機粒子の種類、目的によつて異
なるが通常0.5〜10μ程度のものが用いられる。添
加量は、粒径分布に依存し一般的に決められない
が、通常0.01〜2wt%が好ましい。
非磁性支持体において滑剤層が設けられた面を
構成する方法としては前記した塗布による方法以
外に積層等により形成させることも好ましい。
滑剤としては、ソルビタン等の有機滑剤、テト
ラフルオロエチレン等の有機高分子滑剤、アルミ
ナ、カオリン、シリカ、硫化モリブデン等の無機
滑剤が挙げられる。
上記滑剤と共に高分子系バインダー、界面活性
剤を混合することも塗布性を良くする目的で好ま
しい方法である。
本発明の高分子物からなるフイルム等は、ポリ
エステルフイルムとは異なり、オリゴマー等の低
分子量体の析出を伴わないことから、低分子量体
に起因するドロツプアウトも全くないものであ
る。
以上のごとく、本発明により、金属薄膜磁気記
録媒体として、強度、寸法安定性、耐熱性に優
れ、磁気テープ化後ドロツプアウトの少ないかつ
走行性、電気特性に優れたフイルムを得ることが
出来る。
以下、実施例によつて本発明を説明するが、本
発明は、その要旨を超えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。フイルムの諸性質の測
定方法は次の通りである。
(1) 中心線平均粗さ(CLA) JTB B0601に準じ測定した。
小坂研究所社製表面粗さ測定器(SE−3FK)
によつて次のように求めた。触針の先端半径は
2μm、荷重は30mgである。フイルム断面曲線
からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の
部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線を
X軸、縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲線y
=f(x)で表わしたとき、次の式で与えられた値
をμmで表わす。但し、カツトオフ値は80μm
である。Raは縦方向に5点、横方向に5点の
計10点の平均値を求めた。
1/L∫L 0|f(x)|dx (2) 表面粗度 日本光学社製サーフエイス・フイニツシユ・
マイクロスコープにより多重干渉法(測定波長
0.54μ)でアルミニウム蒸着したフイルム表面
の突起を、1次と2次の干渉縞の数として定着
し、1mm2当りの個数で示した。
N1:0.27<h≦0.54μmの干渉縞として観察さ
れる突起数 (3) 摩擦係数(μd) 固定した硬質クロムメツキ金属ロール(直径
6mm)に、フイルムを巻き付角135℃(θ)で
接触させ、53g(T2)の荷重を一端にかけて
1m/minの速度でこれを走行させて他端の抵
抗力(T1(g))を測定し、次式により走行中
の摩擦係数を求めた。
μ=1/θln(T1/T2)=0.424ln(T1/53) (4) F5値 1/2インチ幅、チヤツク間50mm長の試料フイ
ルムを東洋ボールドウイン社製テンシロン
(UTM−m)により、20℃、65%RHにて50
mm/minで引張り、5%伸張時の荷重を初期の
断面積で割り、Kg/mm2単位で表わした。
実施例 1 組成物は、常法により得られたポリエーテル
ケトンのパウダーを溶融する際、粒径構成比1.5
≧d>0.5(単位・μm)のもの3.0%0.5≧d>0.2
のもの33.7% 0.2≧dのもの63.3%の燐酸カルシ
ウムの添加粒子を0.5wt%混合してペレツト化し
た。
一方組成物は、粒径構成比1.5≧d>0.5のも
の4.8% 0.5≧d>0.2のもの43.6% 0.2≧dのも
の51.5%のカオリンを0.5wt%混合してペレツト
化した。
組成物と組成物の積層物各層の厚さ構成比
が1:1となるよう共押出して厚さ185μmの未
延伸フイルムを作成した。これらの2次転移点は
154℃、融点は367℃であつた。この未延伸フイル
ムをまず縦方向に170℃、3.6倍、横方向に180℃
3.4倍逐次二軸延伸を行ない、320℃で熱固定を
行なつて15μmのフイルムを作製した。
なお2軸延伸フイルムは熱固定前に次の組成の
塗液をフイルムの一表面に塗布した。
塗液の組成: Γアクリル酸アルミ(浅田化学(株)P−3 )2重
量%(wt%)溶液 ……12Kg Γポリエチレングリコール(日本油脂製、分子量
19000)2wt% ……5Kg Γ○ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル(長瀬産業製NER010 )2wt%溶液
……2Kg Γポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル
2wt%溶液 ……1Kg 塗布量は塗料の状態で約2.2g/m2であり、固
形分としては約0.0126g/m2である。このように
して得られたフイルムの滑り性は良好でブロツキ
ングも発性せず、良好に巻き取れた。このフイル
ムは縦方向5%伸長時の応力は16.0Kg/mm2であ
り、縦方向初期弾性率は700Kg/mm2であつた。又
180℃10分での熱収縮率は1.5%と極めて低く、高
強力、耐熱フイルムであることが判明した。また
室温付近での温度膨張係数が5×10-6mm/mm/
℃、湿度膨張係数も0.8×10-6mm/mm/RH%と環
境安定性にも優れていることがわかつた。この時
のCLA値は一面が0.0045μm他面(滑剤塗布面)
が0.015μm、PV値は各々0.04μm、0.20μmであり
N1は各々0.37個/mm2及び13.0個/mm2であつた このフイルムを真空槽内に装填し、10-2トール
のArガス雰囲気下でイオンボンベード処理を行
なつた。次いで真空槽を10-6トール台まで真空排
気し、フイルムを走行させながら、電子ビーム蒸
着によりCo−Ni合金(Co75wt%、Ni25wt%)
を、入射角70℃以上となる斜め蒸着法で0.15μの
膜厚になる様に蒸着して、強磁性金属薄層を有す
る磁気テープを作製した。この磁気テープを市販
のホームビデオ「ベータマツクス」にかけ100回
走行テストやスチルテストを行なつた結果、電気
特性、走行性共に優れかつ磁性層とフイルムの付
着力が極めてすぐれておりかつドロツプアウトの
増加がなかつた。この時のフイルムの滑剤塗布面
のμdは0.06と極めて摩擦係数が低いものであつ
た。
比較例 1 実施例1と同様の方法でフイルムを作成し一面
(実施例1の蒸着面)に滑剤を塗布し他面(実施
例1の滑剤塗布面)に実施例1と同様の方法で磁
性層を形成せしめた。その結果、磁性面の凹凸が
大きすぎるため出力が極端に低下して磁気テープ
としては不適なものであつた。
比較例 2 ポリエチレンテレフタレートに実施例1と同様
の粒子を添加し、共押出により15μのフイルムを
作成した。このフイルムの場合には、イオンボン
バード処理や蒸着処理時に頻繁に熱による孔あき
現象があり、長いテープを作製するのが不可能で
あつた。またこれを「ベータマツクス」で走行さ
れた結果、多段回走行やスチル走行によつて磁性
層の部分的な破壊、脱落などが生じポリエチレン
テレフタレートと金属層との付着力が不十分であ
ることが分かつた。
実施例 2 常法によるポリエーテルエーテルケトンに、粒
径構成比1.5≧d>0.5(単位:μm)のもの3.2%
0.5≧d≧0.2のもの35.1% 0.2≧dのもの61.7%
のカオリンを0.3wt%添加しチツプ化を行なつた。
これを溶融押出し185μmの未延伸フイルムを作
成した。これらの2次転移点は138℃ 融点は320
℃であつた。この未延伸フイルムを縦方向に160
℃で3.9倍横方向に3.0倍延伸した後温度295℃で
熱処理し15μのフイルムを得た。この2軸延伸フ
イルムの片面に実施例1と同様に塗布剤を塗布し
た。
このフイルムは縦方向5%伸長時の応力は18.5
Kg/mm2であり弾性率は800Kg/mm2であつた。又縦
方向の熱収縮率は4.0%と少し高いが問題のない
ものであり、高強力・耐熱フイルムである事が判
明した。この時のCLA値は、0.008μm、PV値は
0.06μ、N1は0.20個/mm2であつた。
このフイルム上にマグネトロン型RFスパツタ
装置を用いて、Co−C〓合金よりなる磁性薄膜を
塗布面と反対面に形成した。
まず真空槽内にフイルムを装填し、10-6トール
まで排気したのち、Arガスを導入して2×10-2
トールの圧力に保つ。次いで直径150mmのCo−Cr
合金ターゲツト(Co81wt%、Cr19wt%)に
13.56μHzの高周波電圧を印加し、200Wの投入電
力で30分間スパツタし、厚さ0.5μの磁性薄膜を得
た。このCo−Cr膜の膜面に垂直および平行方向
の保磁力は、それぞれ1100Oeおよび600Oeであ
つた。またこの磁性薄膜は、膜面に垂直方向の残
留磁化が、膜面に平行方向の残留磁化より大き
く、垂直方向に容易磁化軸を有しており、垂直記
録媒体として適した特性を持つている。この時の
塗布面のμdは、0.10であつた。
このテープも市販のビデオ装置で耐久性のテス
トをした結果、ベースフイルムと磁性層の付着力
が充分に優れていることが分かつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 結晶性高分子物からなるフイルム又はシート
    状の非磁性支持体の片面に強磁性金属膜を形成し
    た磁気記録媒体であつて、非磁性支持体は二次転
    移点が120℃以上、融点が280℃以上のポリエーテ
    ルケトン又はポリエーテルエーテルケトンからな
    る未延伸フイルム又はシートを少なくとも一方向
    に延伸した長手方向の引張り弾性率が500以上
    5000Kg/mm2以下のフイルム又はシートからなり、
    該フイルム又はシートの一面は表面粗さ(CLA)
    が0.008μm以下、最大突起高さ(PV)が0.06μm
    以下、高さが0.27μmより高く0.54μm以下の突起
    物が0.4個/mm2以下を満足し、かつ強磁性体金属
    膜が形成されており、またフイルム又はシートの
    他面には滑剤層が形成されていることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
JP4527584A 1984-03-07 1984-03-09 磁気記録媒体 Granted JPS60191430A (ja)

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PCT/JP1985/000112 WO1985003905A1 (en) 1984-03-07 1985-03-06 Heat-resistant film or sheet
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JP4527584A JPS60191430A (ja) 1984-03-09 1984-03-09 磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60191430A JPS60191430A (ja) 1985-09-28
JPH0513324B2 true JPH0513324B2 (ja) 1993-02-22

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JP4527584A Granted JPS60191430A (ja) 1984-03-07 1984-03-09 磁気記録媒体

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Citations (2)

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JPS57195321A (en) * 1981-05-08 1982-12-01 Teijin Ltd Metallic thin film magnetic recording medium
JPS5863417A (ja) * 1981-10-13 1983-04-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 等方性配向ポリエ−テルエ−テルケトンフイルムの製造方法

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