JPH0513280A - 電解コンデンサ用電極材料 - Google Patents
電解コンデンサ用電極材料Info
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- JPH0513280A JPH0513280A JP18806991A JP18806991A JPH0513280A JP H0513280 A JPH0513280 A JP H0513280A JP 18806991 A JP18806991 A JP 18806991A JP 18806991 A JP18806991 A JP 18806991A JP H0513280 A JPH0513280 A JP H0513280A
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Abstract
化が少なく、かつ漏れ電流値の低い、電解コンデンサ用
電極材料を得る。 【構成】 アルミニウムまたはアルミニウム合金基材表
面に純度が99.99%以上の高純度の蒸着チタン層を
形成する。
Description
極あるいは陰極に用いられる電極材料に関する。
弁金属を電極に用いている。弁金属は、陽極酸化処理な
どの操作によって、金属表面に絶縁性の金属酸化物薄膜
層を形成することができる。この薄膜は誘電体層として
機能し、極めて薄い(1Vあたり十数オングストローム
程度)皮膜のため、電極面積あたりの静電容量値を高く
することができ、小形大容量のコンデンサが得られる特
長がある。
部に含浸される電解液との反応性の問題や腐食対策から
陽極側と同一の弁金属が使用される。このため特にアル
ミニウム陰極においては、大気中の酸素による自然酸化
皮膜が表面に形成され、これが静電容量を持つことにな
って、陽極側電極と直列の合成容量を形成し、陽極のみ
の静電容量より容量値が下がることになる。
ために、電極表面を粗面化して表面積の拡大を図るため
電極を電気化学的にエッチングすることがおこなわれて
いるが、近年はこのエッチングによる表面積拡大も限界
があり、新たな静電容量の増大策が求められている。
アルミニウム表面に異なる金属や金属化合物の層を形成
することが提案されている。このようなものとして、例
えば特開平3−6010号公報のように、アルミニウム
電極表面にチタンを蒸着したものが知られている。アル
ミニウムにチタンを蒸着したものあるいはこのチタンを
陽極酸化等の処理によってその一部または全部を酸化さ
せたものは、一般に高い静電容量が得られ、電解コンデ
ンサの電極材料として好適なものである。
静電容量値を持つ反面、その静電容量値の長期の安定性
や、陽極側に使用した際漏れ電流の値が高くなるなどの
問題があり、この改善が求められていた。
問題点を改善したもので、電極基材の表面に形成された
チタン層の純度が、電極の特性に影響を及ぼすことに着
目してなされたものである。電解コンデンサの電極材料
として、高い静電容量値と共に、静電容量値が長期間安
定して維持でき、また漏れ電流の少ない電極材料を得る
ことを目的としている。
アルミニウムまたはアルミニウム合金を基材とし、この
表面にチタンが蒸着されたものからなり、しかも蒸着さ
れたチタン層の純度が99.99%以上であることを特
徴としている。
られる高純度のものから、陰極等に用いられる比較的純
度の低いアルミニウム合金材まで選択することができ
る。また基材の形状は問わないが、一般的には箔、薄
板、線、多孔質のブロックなどの形状である。基材表面
は、エッチング処理等により粗面化がなされていてもよ
い。
るための手段は各種のものがあるが、イオンプレーティ
ング法、スパッタリング法、真空蒸着法、陰極アークプ
ラズマ蒸着法などの物理的手段、CVD法などの化学的
手段などが選択できる。この発明では、形成されたチタ
ン薄膜層が99.99%以上の高純度があることが必要
である。このため、蒸着時に用いるチタンのターゲット
材純度や、基材表面の清浄度などに注意する必要があ
る。
酸化処理して、金属チタンを酸化チタンに酸化させ、絶
縁性を高めて陽極側の電極材料に用いることができる。
これにより表面に誘電体となる強固な絶縁皮膜層が形成
される。
チタン薄膜は、この純度より低い純度のチタン薄膜に比
べて高い静電容量値が劣化せずに長期間安定して維持さ
れる。また漏れ電流も同様に少なくなる。
る。まず基材として高純度のアルミニウム箔(純度9
9.99%、90μm厚)の表面を電気化学的にエッチ
ングして粗面化したものを用意した。
した。チタン薄膜の蒸着には、陰極アークプラズマ蒸着
法を用いた。陰極アークプラズマ蒸着法は実質的に真空
下で金属ターゲット材を陰極として、アーク放電を起こ
させて、アーク電流のエネルギーによってターゲット金
属をイオン化して蒸発させる。このイオン化した金属ガ
スはバイアス電圧を印加した被処理材に付着し、緻密な
金属薄膜層が得られる。陰極アークプラズマ蒸着法は、
高温のイオン化した金属ガスを付着させるため、高純度
金属薄膜層を形成するのに適している。
度を変えて、形成されるチタン薄膜の純度を変えた。比
較例はこの発明の範囲外のチタン薄膜の純度のもので、
ターゲット材のチタン純度が99.5%のものを使用
し、この結果蒸着薄膜の純度は99.8%であった。
99.95%のものを使用した。この結果蒸着薄膜の純
度は99.99%であった。さらに本発明例2はターゲ
ット材の純度が99.995%をものを用いた。この結
果蒸着薄膜の純度は99.999%のものが得られた。
なお、蒸着薄膜の純度の測定はSIMS(SecondaryIon
Mass Spectrum )法によった。
例とも共通で次のとおりである。 チャンバー内圧力: 2×10-3 (Torr) アーク電流 : 200 (A) 基材バイアス電圧: −20 (V) 蒸着時間 : 90 (秒)
定した。静電容量の測定は、テトラメチルアンモニウム
をγ−ブチロラクトンに溶解した(25重量%溶液)電
解液に電極箔を浸漬しておこなった。また安定度の試験
のため、箔を高温(110℃)で500時間放置した後
の静電容量値についても調べた。
めに陽極酸化処理を施した状態で、漏れ電流の大きさに
ついても測定した。陽極酸化の条件は、りん酸水溶液
(0.1N、60℃)中で箔を陽極側として6Vの電圧
を印加して20分間陽極過酸化をおこない、金属チタン
層を酸化チタン(TiO2 )に変えた。この箔に4.2
Vを印加して漏れ電流(2分値)を測定した。これらの
測定結果を表1に示す。
極材料は、従来のものに比べて高い静電容量値を有し、
しかも高温放置後においての静電容量値の変化が少な
い。また陽極酸化をおこない、その後測定した漏れ電流
値も極めて低い値となっており、緻密が絶縁性の高い蒸
着膜が得られていることがわかる。
い静電容量でしかも長期間変化の少ない安定した電極材
料を得ることができ、この材料を用いた電解コンデンサ
は、小形化、大容量化を図ることができる。
流特性が劣る欠点があったが、この発明の電極材料は漏
れ電流値が低く、優れた電気特性の電解コンデンサが得
られる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 アルミニウムまたはアルミニウム合金基
材表面にチタンを蒸着してなる電解コンデンサ用電極材
料において、蒸着されたチタン層の純度が99.99%
以上であることを特徴とする電解コンデンサ用電極材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18806991A JP2734233B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 電解コンデンサ用電極材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18806991A JP2734233B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 電解コンデンサ用電極材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513280A true JPH0513280A (ja) | 1993-01-22 |
JP2734233B2 JP2734233B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=16217167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18806991A Expired - Fee Related JP2734233B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 電解コンデンサ用電極材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2734233B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013516237A (ja) * | 2009-12-31 | 2013-05-13 | カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド | 渦電流を減らすコンデンサを有する植込装置 |
-
1991
- 1991-07-02 JP JP18806991A patent/JP2734233B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013516237A (ja) * | 2009-12-31 | 2013-05-13 | カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド | 渦電流を減らすコンデンサを有する植込装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2734233B2 (ja) | 1998-03-30 |
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