JPH0513041A - イオン注入装置用電子シヤワー装置 - Google Patents

イオン注入装置用電子シヤワー装置

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JPH0513041A
JPH0513041A JP16131591A JP16131591A JPH0513041A JP H0513041 A JPH0513041 A JP H0513041A JP 16131591 A JP16131591 A JP 16131591A JP 16131591 A JP16131591 A JP 16131591A JP H0513041 A JPH0513041 A JP H0513041A
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JP
Japan
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wafer
electron
electrode
ion implantation
high frequency
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Application number
JP16131591A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruhisa Fujii
治久 藤井
Takayuki Oishi
貴之 大石
Hirotaka Muto
浩隆 武藤
Koichiro Nakanishi
幸一郎 仲西
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオン注入中のウェハに対するフィラメント
からの熱の影響や汚染をなくし、しかも、ウェハ上の帯
電を中和する。 【構成】 チャンバ8の内部に平行平板の電極11を取
り付ける。この電極11に高周波電源12から高周波電
圧を印加し、高真空中での高周波放電(マルチパクタ放
電)を起こし、電子雲を発生させる。この電子を正に帯
電したウェハ7に照射する。 【効果】 熱フィラメントを用いないので、ウェハに対
する熱や汚染の問題がなくなり、又、低エネルギー電子
を照射するのでウェハ上で負の帯電破壊が生じないた
め、信頼性の高い半導体デバイスを製造できる効果があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリコンウェハ等の
基板にイオンを注入するイオン注入装置において、ウェ
ハ上の絶縁膜の帯電あるいは静電破壊を防止するための
電子シャワー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は例えばNuclear Instruments and
Methods in Physics Research ,B37/38巻(19
89年)492頁に示されたような従来のイオン注入装
置用電子シャワー装置の概略構成図を示す。図におい
て、1は例えばタングステンフィラメントからなる金属
フィラメント、2はこの金属フィラメント1に接続され
るフィラメント電源、3は金属フィラメント1から放出
された電子を加速するためのバイアス電源、4は金属フ
ィラメント1から放出された電子を反射する電子反射
板、5はこの電子反射板4で反射される負の電子、6は
軸6aを回転軸とする回転ディスク、7はこの回転ディ
スク6上に固定されたウェハ、8は前記回転ディスク6
を格納するディスクチャンバ、9はビームチャンバ、1
0は前記ウェハ7に注入される正のイオンビームであ
る。
【0003】次に動作について説明する。回転ディスク
6に取り付けられたウェハ7にイオンビーム10が照射
されると、通常ウェハ7の表面には予めフォトレジスト
膜や酸化膜等の極薄の絶縁膜が塗布あるいは形成されて
いるため、それらの絶縁膜上に正イオンが蓄積して帯電
し、絶縁破壊まで至る場合がある。この絶縁破壊は、L
SI回路パターンに損傷を与え、LSI製造の歩留り低
下を招く。これを防止するため帯電したウェハ7の表面
及びイオンビーム10に、金属フィラメント1より発生
する負の電子5を当てることにより帯電の中和化を図っ
ている。
【0004】金属フィラメント1にフィラメント電源2
より電流を流し加熱することにより負の熱電子5を発生
させる。この熱電子5をバイアス電源3により数100
Vで電子反射板4に向けて加速する。加速された電子5
が電子反射板4に衝突することにより数eVから数10
eVの2次電子5が発生する。このとき前記電子反射板
4は、回転ディスク6に搭載されたウェハ7の方向を向
いており、発生した2次電子5はウェハ7に注がれる。
これによりイオンビーム10が照射されることにより正
に帯電したウェハ7上の電荷を中和する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のイオン注入装置
用電子シャワー装置は以上のように構成されているの
で、ウェハ7の表面に加速電圧程度の高エネルギー(数
100eV)を持った電子反射板4で反射された負の電
子5が直接当たり、ウェハ7上で電子5により負帯電領
域を生じ、又、この負帯電によりウェハ7上の絶縁膜が
静電破壊を引き起こすという問題点があった。又、電子
源が加熱された金属フィラメント1であるので、その熱
によるウェハ7の応力発生や蒸発したフィラメント材料
がウェハ7を汚染してしまうという問題点があった。こ
れは、例えばチャールズ・エム・マケナ等の“イオン・
ビーム衝撃装置”(特公昭58−42939号公報)や
ジョン・エル・フォーネリス等の“イオン・ビーム衝撃
装置”(特公昭58−43861号公報)に記載されて
いる通りである。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、高エネルギー電子によるウェハ
上の負帯電及び静電破壊を防止できると共に、ウェハの
加熱や汚染を生じさせないイオン注入装置用電子シャワ
ー装置を得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るイオン注
入装置用電子シャワー装置は、イオン注入装置によるウ
ェハへのイオン注入中に発生する正の帯電電荷を中和す
るイオン注入装置用電子シャワー装置において、真空中
に設けられ、高周波電圧が印加される平行な2枚の電極
を備え、この電極間での高周波放電いわゆるマルチパク
タ放電により発生した電子をウェハ上に供給することを
特徴とする。
【0008】
【作用】この発明におけるイオン注入装置用電子シャワ
ー装置は、数10eV程度の低エネルギー電子がウェハ
上に供給されることにより負帯電や静電破壊が生じず、
又、加熱用フィラメントを用いないことによりウェハの
加熱や汚染も生じさせない。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、図8と同一符号のものは全く同一
のものを示し、説明は省略する。11は高真空中に設け
られた2枚の平行な平板状の電極で、先端部の電極間隔
が小さくなっている。12は電極11に印加されるビー
ムチャンバ9の外部に取り付けられた高周波電源、13
は高周波電源12に流れる電流を制限する制限抵抗であ
る。
【0010】次に動作について説明する。先ず、図2に
示したように真空中に置かれた電極11間に高周波電源
12から電圧が印加された時にその電極11間に発生さ
れる電子の運動を考える。A電極11の表面に座標の原
点をとり、x軸を電極に垂直にとって、B電極11の表
面の座標をx=dとする。今、このAB電極11間に印
加される電圧Vを下記数1式のようにすると、高周波電
界Exは下記数2式のようになる。
【0011】
【数1】
【0012】
【数2】
【0013】ここでVp :高周波電圧の波高値、ω:角
周波数(=2πf)、f:周波数、θ:t=0での位相
である。ここで、A電極をt=0に初速度v0 で、電極
に垂直に飛び出した電子(1次電子)に着目すると、こ
の電子の運動は下記数3式で表される。
【0014】
【数3】
【0015】ここで、m:電子の質量〔=9.1×10
-31 kg〕、e:電子の電荷量〔=16×10-19 C〕で
ある。この運動方程式を初期条件を考慮して解くと下記
数4〜数6式のようになる。
【0016】
【数4】
【0017】
【数5】
【0018】
【数6】
【0019】この運動方程式を次に示す制約条件下で解
くことにより、高真空中でのマルチパクタ放電発生領域
を求めることができる。
【0020】1)電子が高周波電圧に同期して運動す
る。2)電子が対向する電極に到達する。3)電子が対
向電極に到達して2次電子を放出する。この2次電子放
出係数が1以上である。これらの制約条件より、マルチ
パクタ放電発生電圧Vp (最大放電発生電圧Vpmax,最
小放電発生電圧(放電開始電圧)Vpmin)は下記数7〜
数9式で表すことができる。
【0021】
【数7】
【0022】
【数8】
【0023】
【数9】
【0024】ここで、p:整数(p=0,1,2…)、
θL :電子が対向電極に到達しなくなるθの限界値、U
1 ,U2 :2次電子放出係数が1になる電子エネルギー
(図3)、vrf(eVp/mdω)である。上記数7〜
数9式から、U1 =50eV、U2 =3000eVの場
合のマルチパクタ放電発生電圧領域をf・dの関数とし
て図示すると図4のようになる。例えば、f=13.56
MHzで、d=7.4cmにすると、f・d=100MHz
・cmであるので、放電発生電圧Vp 〔Vrms 〕は、下記
数10式の範囲となることを示している。
【0025】
【数10】
【0026】さて、高周波電源12の周波数fと電極1
1の電極間隔dの積f・dから、図4に示したマルチパ
クタ放電発生領域に入るように高周波電源12の電圧を
調節する。このとき電極11の間にマルチパクタ放電に
より電子5の塊が生ずることになる。一方、ウェハ7は
照射されたイオンビーム10により正に帯電する。この
ウェハ7上の正電位によって、電極11間に発生した電
子5がウェハ7側に引き寄せられ、正に帯電したウェハ
7上の電荷を中和することができる。
【0027】なお、上記実施例では電極11間でのマル
チパクタ放電により発生した電子雲を、ウェハ7上の正
帯電電位のみにより引き出す方式を示したが、図5に示
すように電極11の先端に、マルチパクタ放電によって
発生した電子雲を強制的に引き出し電極14とその引き
出した電子5を低エネルギー化する減速電極16とを設
けてもよい。引き出し電極14には引き出し電源15か
ら、また、減速電極16には減速電源17から直流電圧
が印加される。この図によれば、大量の電子5を一定の
エネルギーで引き出すことができるので、イオンビーム
10の照射時のウェハ7上の正電荷を効率的に中和でき
る効果がある。
【0028】図6において、電極11とビームチェンバ
ー9は回転ディスク6の同一回転軌跡上の異なる位置例
えば回転ディスク6の回転中心軸に対して対称的な位置
に設けられている。従って図6は電極11間でのマルチ
パクタ放電により発生した電子雲を、ビームチェンバー
9を通じてイオンビーム10が照射された直後にウェハ
7の位置を変えてウェハ7の前面に供給する場合を示し
たもので、イオンビーム10の照射直後に回転ディスク
6を所定角度例えば180°回転して回転ディスク6上
のウェハ7をビームチェンバー9下から外して電極11
下に位置づけ、ここで電極11間に発生し、ウェハ7上
の正電位に引かれた電子5が正電荷を中和する。
【0029】この図6に示す実施例においても、電極1
1の先端に、マルチパクタ放電によって発生した電子雲
を強制的に引き出し、正に帯電したウェハ7に電子5を
照射するために、図5に示したのと同様の引き出し電極
14と減速電極16を設けてもよい。その場合、引き出
し電極14と減速電極16に直流電圧を供給する引き出
し電源15と減速電源17も必要とするのは言うまでも
ない。
【0030】上記した各実施例においてはマルチパクタ
放電を起こすための電極が平行平板の電極11の場合を
示したが、図7に示す同軸電極であってもよい。21a
は内電極で、21bは内電極21aと同軸にある外電極
である。高周波電源12からの高周波電圧は内電極21
aと外電極21bとの間に印加される。
【0031】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、高真空
中の高周波放電(マルチパクタ放電)で発生する低エネ
ルギー電子をウェハ上に供給するようにしたので、ウェ
ハ上の負帯電や静電破壊が生じず、又、加熱用フィラメ
ントを用いていないので、ウェハの加熱や汚染を生じさ
せない。従って、信頼性の高い半導体デバイスを供給で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】高周波電圧が印加された電極間の電子の運動を
示す説明図である。
【図3】2次電子放出係数の電子エネルギー依存性を示
す特性図である。
【図4】マルチパクタ放電が発生する電圧と(周波数×
電極間隔)の関係を示す特性図である。
【図5】この発明の他の実施例を示す概略構成図であ
る。
【図6】この発明の他の実施例を示す概略構成図であ
る。
【図7】この発明の他の実施例を示す電子供給部の構成
図である。
【図8】従来のイオン注入装置用電子シャワー装置の概
略構成図である。
【符号の説明】
5 電子 6 回転ディスク 7 ウェハ 10 イオンビーム 11 電極 12 高周波電源 14 引き出し電極 16 減速電極 21 同軸電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】ここで、m:電子の質量〔=9.1×10
-31 kg〕、e:電子の電荷量〔=1.6×10-19 C〕で
ある。この運動方程式を初期条件を考慮して解くと下記
数4〜数6式のようになる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【数6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲西 幸一郎 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社生産技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン注入装置によるウェハへのイオン
    注入中に発生する正の帯電電荷を中和するイオン注入装
    置用電子シャワー装置において、真空中に設けられ、高
    周波電圧が印加される平行な2枚の電極を備え、この電
    極間での高周波放電いわゆるマルチパクタ放電により発
    生した電子をウェハ上に供給することを特徴とするイオ
    ン注入装置用電子シャワー装置。
  2. 【請求項2】 前記電極間でのマルチパクタ放電により
    生成された電子雲を電子ビームとして引き出す引き出し
    電極と該電子ビームを減速する減速電極とを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載のイオン注入装置用電子シャ
    ワー装置。
  3. 【請求項3】 イオンビームが照射されるウェハの前面
    に前記電子雲が形成供給されることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載のイオン注入装置用電子シャワー
    装置。
  4. 【請求項4】 前記高周波電圧が印加される電極材質を
    2次電子放出係数が1以上である銅、ニッケル、モリブ
    デンとすることを特徴とする請求項1記載のイオン注入
    装置用電子シャワー装置。
JP16131591A 1991-07-02 1991-07-02 イオン注入装置用電子シヤワー装置 Pending JPH0513041A (ja)

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JP16131591A JPH0513041A (ja) 1991-07-02 1991-07-02 イオン注入装置用電子シヤワー装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010080316A (ko) * 1998-10-30 2001-08-22 조셉 제이. 스위니 이온 주입 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010080316A (ko) * 1998-10-30 2001-08-22 조셉 제이. 스위니 이온 주입 장치

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