JPH0512921U - 操作盤用グリツプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 土木・建設機械の操作ハンドル、遠隔操縦装
置の発信機の操作盤等で用いられるグリップであってリ
ンク機構から伝達される振動や抗力、衝撃等を緩衝し、
長時間の運転でも苦痛を和らげることの可能な操作盤用
グリップを提供することにある。 【構成】ケ−ス内に組み込まれたリンク機構や油圧機構
へ回転力を伝達するレバ−４と、該レバ−４にその一部
を接触させ一定の剛性と弾性を有する材料、例えばプラ
スチックや木材等で作られるグリップ本体１ａと、該グ
リップ本体の外周囲を汗、雨水等を吸収し若干弾性もあ
る材料で製作されたグリップコ−トｂと、前記レバ−４
と前記グリップ本体１ａ内周面との間に挟み込んだ緩衝
材５とより構成される操作盤用グリップ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、土木・建設機械の操作ハンドル、遠隔操縦装置の発信機や作業用 ロボット等の操作盤に取付けられる多方向制御用のジョイスティック等操作盤用 グリップの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

土木・建設機械の操作ハンドル、発信機の操作盤等ではロボット等の被操作部 の駆動や移動を遠隔操縦によって行うことが多い。このような場合、操作盤には Ｘ方向及びＹ方向に移動させたり駆動するため一つか二つ（二方向）のポテンシ ョメ−タを組込み、該ポテンショメ−タをリンク機構と連動させて適宜な電気信 号を取出すようになっている。このリンク機構を操作するための操作レバ−には グリップを取付け該グリップを傾動させることにより傾斜角度に応じた電気的変 位量を取り出しロボット或いは建設機械を操縦する。このようなグリップの構造 例としては、例えば実公昭５０−３３７７４号で開示されている摘子（１）と軸 （２）より成るグリップ、実開昭５６−４１２５号が開示される操作レバ−（１ ４）、実開昭５７−１８２３６号で開示される操作レバ（４）等のようなものが 知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記するようなグリップや操作レバ−等はいずれもケ−スやパネル内に支持部 （支点）を有し球面接触構造として多方向に傾動させるようにしたものである。 所で操作盤に取付けられるジョイスティックもその操作レバ−先端部でリンク機 構を操作するものであるが、リンク機構から抗力や衝撃等を受け操作する作業者 の手に振動や衝撃力が伝わることが多い。特に長時間運転の場合はそのような振 動や抗力が苦痛となる。また掌の汗や雨水で手がすべり誤作動を起こすこともあ る。この考案はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ は、土木・建設機械の操作ハンドル、遠隔操縦装置の発信機の操作盤等で用いら れるグリップであってリンク機構から伝達される振動や抗力、衝撃等を緩衝し、 汗や雨水等も吸収し且つ長時間の運転でも苦痛を和らげることの可能な操作盤用 グリップを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

即ち、この考案は上記する課題を解決するために、操作盤用グリップが、ケ− ス内に組み込まれたリンク機構や油圧機構へ回転力を伝達するレバ−と、該レバ −の一部を接触させ一定の剛性と弾性を有する材料、例えばプラスチックや木材 等で作られるグリップ本体と、汗或いは雨水等の水分を吸収し若干弾性もある材 料で製作され前記グリップ本体の外周囲を覆うためのグリップコ−トと、前記レ バ−と前記グリップ本体内周面との間に挟み込んだ緩衝材と、より成ることを特 徴とする。

【０００５】

【作用】

操作盤用グリップを上記手段としたときの作用を添付した図の符号を用いて説 明する。 ケ−ス２内のリンク機構や油圧機構から伝達される衝撃や振動はレバ−４から グリップ本体１ａを通じて作業者の掌に伝えられる。しかしレバ−４の一部であ る球体部分４ｂとグリップ本体１ａとの間の接触面積は比較的少なく、またレバ −４上部とグリップ本体１ａとの間には緩衝材５が介装され、更にグリップ本体 １ａ回りには柔らかく弾性があり水分を吸収するグリップコ−ト１ｂで覆われて いるのでケ−ス２内のリンク機構や油圧機構から伝達される衝撃や振動は相当遮 断され作業者の掌には僅かしか伝達されず、また汗等で掌が滑ることもない。

【０００６】

【実施例】

以下、この考案の具体的実施例についし図面を参照して説明する。 図１はこの考案にかかる操作盤用グリップ１を例えばジョイスティック（図示 せず）に取付けた状態のケ−ス２の外観図、図２はグリップ１内部の縦断面図で ある。ケ−ス２内には例えば、前記グリップ１を傾動させることによって傾斜角 度に応じた電気信号を取り出すポテンショメ−タと該ポテンショメ−タを動作さ せるリンク機構、或いは建設機械を遠隔操縦する油圧機構の一部等が組み込まれ る。該ケ−ス２はそのフランジ部２ａを操作盤のパネルなどに固定する。３は雨 水や塵埃等の侵入を防止するための防塵用ブ−ツである。

【０００７】 前記グリップ１の本体部分１ａはある程度剛性があり弾性もある材料、例えば プラスチック、木材等で作られる。該グリップ本体１ａの外周囲はグリップコ− ト１ｂで被覆するが、該グリップコ−ト１ｂは手の汗、雨水等を吸収し若干弾性 もある材料が使用される。例えばゼラチンを用いてプラスチックに微多孔質表面 を形成して製作される。材料の具体的製作手順は、ゼラチンの分散した薬液をス プレ−ガンでグリップの型枠に塗布、ウレタン樹脂を注入、硬化後に型から取り 出して水洗いするとゼラチンがグリップの表面相から飛び出し、表面に１０〜２ ０ミクロンの多孔質の層を形成させて製作する。この場合プラスチックの表面に 通気性、通水性が生まれるので触れた時にグリップ表面が掌の汗や蒸気、雨水等 の水分を吸収するのである。

【０００８】 次に、図２及び図３に示す４はケ−ス２内のリンク機構等を駆動するレバ−（ 図示せず）に螺合させる雌ねじ４ａを設けると共に中間部に球体４ｂを形成した レバ−である。前記レバ−４上部とグリップ１内周面との間には円筒状の緩衝材 ５が挟み込んである。この緩衝材５はエラストマ−等衝撃を吸収することの出来 る材料で製作され、きっちり嵌め込まれる。 また、前記レバ−４の球体４ｂ部とグリップ本体１ａに形成したフランジ部分 １ｃとの間にはレバ−４抜け止め用のリング６がねじ止めされている。尚、前記 グリップ１の頂部のグリップコ−ト１ｂ内にはＯＮ、ＯＦＦスイッチ７が取付け られる。このスイッチ７からのリ−ド線は前記レバ−４に縦方向に穴を穿設し該 穴を通して前記ケ−ス２内の電送部品へ繋ぐようになっている。

【０００９】 この考案にかかる操作盤用グリップの構造は以上のようであるが、次にその作 用について説明する。 ケ−ス２内のリンク機構や油圧機構から伝達される衝撃や振動はレバ−４から グリップ本体１ａを通じて作業者の掌に伝えられる。しかしレバ−４の球体部分 ４ｂとグリップ本体１ａとの間の接触面積は比較的少なく、またレバ−４上部と グリップ本体１ａとの間には緩衝材５が介装され、更にグリップ本体１ａ回りに は柔らかく弾性があり水分を吸収するグリップコ−ト１ｂで覆われているのでケ −ス２内のリンク機構や油圧機構から伝達される衝撃や振動は相当遮断され作業 者の掌には僅かしか伝達されず、また汗等で掌が滑ることもない。

【００１０】

【考案の効果】

この考案にかかる操作盤用グリップは以上詳述したような構成としたので、リ ンク機構や油圧機構から伝達される衝撃や振動は作業者の掌に達するまで相当減 殺され、作業者が長時間グリップを操作しても疲労や苦痛を感じることが殆ど無 くなる。また作業者の掌に生じる汗或いは降りかかる雨水も吸い取ることが出来 るので手がすべったり、誤作動を起こすことも少なくなる。

【００１１】

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案にかかるジョイスティック用グリッ
プをジョイスティックに取付けた状態の外観正面図であ
る。

【図２】 この考案にかかるジョイスティック用グリッ
プ内部の縦断面図である。

【図３】 この考案にかかるジョイスティック用グリッ
プを構成するレバ−部分と、グリップ本体と、緩衝材部
分の拡大部分図である。

【符号の説明】

１ グリップ １ａ グリップ本体
１ｂ グリップコ−ト ２ ケ−ス ３ 防塵用ブ−ツ
４ レバ− ４ｂ 球体部 ５ 緩衝材
６ 抜け止め用リング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ケ−ス内に組み込まれたリンク機構や油圧
   機構へ回転力を伝達するレバ−と、該レバ−の一部を接
   触させ一定の剛性と弾性を有する材料、例えばプラスチ
   ックや木材等で作られるグリップ本体と、汗或いは雨水
   等の水分を吸収し若干弾性もある材料で製作され前記グ
   リップ本体の外周囲を覆うためのグリップコ−トと、前
   記レバ−と前記グリップ本体内周面との間に挟み込んだ
   緩衝材と、より成る操作盤用グリップ。