JPH05128457A - トラツキング制御装置 - Google Patents

トラツキング制御装置

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JPH05128457A
JPH05128457A JP3291280A JP29128091A JPH05128457A JP H05128457 A JPH05128457 A JP H05128457A JP 3291280 A JP3291280 A JP 3291280A JP 29128091 A JP29128091 A JP 29128091A JP H05128457 A JPH05128457 A JP H05128457A
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Japan
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head
signal
recording
signals
track
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JP3291280A
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English (en)
Inventor
Kenji Shimoda
乾二 下田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マルチチャンネル同時記録再生システムにおい
て、同時に再生するトラック部分をそれぞれ平均的に均
一に各ヘッドがトレースできるようにする。 【構成】同一周波数のパイロット信号を同時記録動作す
るヘッド26a、26bに対して、トラック毎に周波数
が複数変更されて繰り返しパターンで供給される。同時
再生された各ヘッドからの再生パイロット信号は、加算
器35で加算され、掛算回路38において基準信号と掛
算されることにより、周波数差成分が生成される。これ
により、各ヘッド出力に混合しているクロストークパイ
ロット信号に対応した差分信号がそれぞれフィルタ3
9、40により抽出され、それぞれの抽出信号は検波器
41、42で検波される。検波出力は、差分増幅器43
に入力され差分が取られ、これがトラッキングずれ情報
として利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録再生装置(以
下VTRと記す)に利用されるトラッキング制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、8ミリVTRに採用されているト
ラッキング制御方式として、オートマティックトラッキ
ングファインディング(ATF)方式がある。ATF方
式は、4つの周波数f1 、f2 、f3 、f4 のパイロッ
ト信号を、映像・音声信号に周波数多重して、トラック
上の180°分の映像エリア、36°分のPCM音声エ
リアに記録し、再生時には走査トラックの両側隣接部か
ら得られるクロストーク信号を利用してトラッキング誤
差を検出し、トラッキング制御を行っている。
【0003】図5(A)は上記ATF方式により記録さ
れたパイロット信号のテープ記録フォーマットを示して
いる。符号A、Bは各々+、−アジマスヘッドで記録さ
れたトラックを示す。即ち、映像エリア180°分では
+、−、+、−(A、B、A、B)ヘッドでf1 、f2
、f3 、f4 の周波数のパイロット信号が記録され
る。これに対して、音声エリア36°分では、上記繰り
返し周波数に対して1トラック分ずれた繰り返しの周波
数配置でパイロット信号が記録されている。以下、各周
波数のパイロット信号をf1 信号、f2 信号、f3 信
号、f4 信号と略称することにする。
【0004】図5(B)は、再生ヘッドHと再生される
パイロット信号の関係を示している。f1 信号のトラッ
クを走査しているヘッドは、パイロット信号が低周波で
あるために、左右隣接トラックからクロストーク信号と
してf4信号(左側トラック)、f2 信号(右側トラッ
ク)を再生する。また再生トラックからは当然、f1信
号を再生する。f4 信号の再生レベルと、f2 信号の再
生レベルは、基本的に再生ヘッドが左右トラックをカバ
ーしているヘッド幅の関数であるために、f4信号とf2
信号の再生レベルが等しいときは、f1 信号の記録ト
ラックを正常にトラッキングしていることになる。
【0005】AFT方式では、図5(C)に示すように
f1 〜f4 信号を以下のように定めている。NTSC方
式の場合、水平同期信号fH (=15.734KHz )の
378倍を基本クロックとして、fosc=378fH =
5947522Hzに選定し、これを各々1/58、1/
50、1/36、1/40倍とし、f1 、f2 、f3、
f4 をそれぞれ約6.5fH 、7.5fH 、10.5f
H、9.5fH の各周波数に選定している。このように
周波数を選定しているのは、後述するように、周波数を
4種類も使用し、クロストーク成分を検出するのに各々
の差周波数を利用しているためである。
【0006】即ち、図5(B)において、f1 信号のト
ラックの左隣接トラッククロストークf4 は、f1 信号
との差周波数が3fH (9.5fH −6.5fH )、右
隣接トラッククロストークf2は、f1 信号との差周波
数がfH (7.5fH −6.5fH )となり、左右クロ
ストーク信号は、fH 、3fH の2つの信号に必ず置き
換えることができる。このとき走査トラックから再生信
号は、自分の周波数との差を求めているため必ずゼロビ
ート(周波数0)となる。fH 、3fH 信号が左右のク
ロストーク量を示すので、このクロストーク量が左右同
一になるようにトラッキング位相を制御すればよい。こ
こでfH、3fH 信号が左右のクロストークのどちらの
ものかは、再生トラックにより変化するので、制御ルー
プを構成する際に、トラック毎に位相判別信号を極性反
転する手法がとられる。図6は、以上説明したATF方
式を実現する回路である。
【0007】1は、入力水平同期パルス(fH 信号)に
同期して発振する378fH 発振器(水晶発振器で構成
することもある)である。378fH 発振器1は、セレ
クト信号(SEL1、SEL2)により、出力段の分周
器の分周比がトラック期間毎に切り換えられ、順次f1
、f2 、f3 、f4 信号を出力する。この信号は、低
域通過フィルタ(図示せず)などの帯域制限手段で帯域
制限され、記録レベル調整回路2でレベル調整され所定
の記録レベルを設定され、混合回路3に供給される。混
合回路では、記録映像・音声信号との混合(周波数多
重)が行われ、その出力が記録増幅器4にを介して記録
再生ヘッド5に供給される。6は磁気テープである。
【0008】再生モードにおいては、記録再生ヘッド7
からの再生出力は、再生増幅器8で増幅され、さらにパ
イロット信号のレベルが低いので再生増幅器9を介して
増幅される。再生増幅器9の出力は、パイロット信号を
通過させる低域通過フィルタ10に信号され、ここから
取り出されたパイロット信号は掛算回路11に入力され
る。掛算回路11では、パイロット信号と378fH 発
振器1からの基準信号(参照信号とも称する、周波数は
f1 〜f4 のパイロット信号と全く同一で記録再生モー
ド時に使用される用途が異なるのでこのように呼ぶ)と
掛算され、差周波数信号を出力する。基準信号は、ヘッ
ド切り換えスイッチ信号(HSW)から作成されている
セレクト信号(SEL1、SEL2)により、その出力
周波数が決まるが、走査中のトラックのパイロット信号
と同じ周波数となるように設定されている。このように
掛算回路11から得られた差周波数信号は、前述したよ
うに左右クロストーク信号が、fH と3fH という形で
あらわれる。この信号は、fH 帯域通過フィルタ(BP
F)12と、3fH 帯域通過フィルタ(BPF)14と
によりそれぞれ分離導出される。各BPF12、14の
出力は、それぞれ検波器13、14に供給されそのレベ
ルが検出される。この検波器13、14の出力は、差分
増幅器16に入力され、両入力の差分出力が生成され
る。この差分出力が、トラッキングずれ両を表す判定信
号である。しかしこの判定信号は、先にも説明したよう
に、トラック毎に極性が反転したものとして得られる。
そこで、実際のトラッキングずれ方向との対応をとるた
めに、差分増幅器16の出力をそのまま出力する端子
と、反転器17で反転して出力する端子とを有したセレ
クタ18に通し、両端子の信号をトラック毎に交互に選
択導出するようにしている。セレクタ18の制御は、ヘ
ッド切り換え信号(HSW)により行われる。セレクタ
18から導出されたトラッキング判定信号は、トラッキ
ング制御信号としてループフィルタ19に入力される。
ループフィルタ19は、制御ループとしての所要の特性
を有する特性補償(ゲイン、位相補償)を行った後、図
示しないキャプスタンモータ駆動回路の速度制御ループ
回路の出力と混合され、キャプスタン制御信号として利
用される。キャプスタンモータの回転速度を制御するこ
とにより、テープ位置と記録再生ヘッドとの相対位置関
係が制御され、トラッキング制御を得ることができる。
【0009】上記したように8ミリVTRでは、トラッ
ク毎にパイロット信号が順次4つの周波数に切り替わり
記録されている。このときPCM音声エリアは、記録さ
れているトラックのパイロット信号周波数が1トラック
ずれている。即ち、映像エリアにf1 信号を記録されて
いるトラックの次のトラックの音声エリアもf1 信号が
記録されている。これは、A1トラックのヘッドが映像
信号とf1 信号を記録するトラック後部の36°相当期
間では、B1トラックのヘッドが音声信号とf1 信号を
記録する音声エリアと時間的に同時であるためである。
【0010】再生時において、PCMエリアのパイロッ
ト信号がトラッキングサーボのために利用されるのは、
極めて限定された状態のときであり、通常は、映像エリ
アのパイロット信号を用いてトラッキング制御が行われ
る。PCMエリアのパイロット信号は、マルチトラック
音声(音声の6チャンネル記録システム)の場合に利用
される程度である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ATF方式を、例えば
ダブルアジマスヘッドで2チャンネル同時記録再生する
システムに適用した場合を考える。この場合は、トラッ
ク毎にパイロット信号の周波数を変更する必要がある
が、各チャンネルに記録するパイロット信号を各々別個
に発生させるパイロット信号発生回路が2系統必要とな
る。さらに再生時には、2つのヘッドが同時にトレース
しているために、トラッキング制御は、どちらか一方の
ヘッドからの再生信号を用いるしかない。従って、ダブ
ルアジマスヘッドのような同時2ヘッド記録再生システ
ムでは、片側ヘッドがオントラック状態にあっても他方
のヘッドがオントラック状態であるためには、双方のヘ
ッドトラック幅、段差などに極めて厳しい制約を課す必
要がある。これを避けるためには、双方の再生信号から
別個に作成した(当然、基準信号、制御回路系統も2系
統になる)トラッキング制御信号を作成し、双方を合成
して使用することになる。このような手法を採用した場
合、回路規模の増大及び機構的制約がともない、コスト
増大の要因となる。
【0012】そこでこの発明は、マルチチャンネル同時
記録再生システムにおいて、同時に再生する部分を平均
的に均一にトレースできるように構成したトラッキング
制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、ヘッドベー
ス上に設置されたm個の記録又は再生ヘッド(m≧1)
をL組(L≧1)用いて記録再生される磁気記録再生装
置において、
【0014】記録時n種(n≧3)のトラッキング制御
用パイロット信号を順次発生させるパイロット信号発生
回路と、前記パイロット信号の記録レベル調整回路と、
前記調整回路の出力を記録動作を行う組の全てのヘッド
に同時供給する供給手段と、再生時、1組の再生ヘッド
の各出力を混合(加算)する手段と、この手段の加算出
力から左右隣接トラックのパイロット信号成分に対応し
た左右トラッキングずれ情報を抽出する抽出手段と、こ
の抽出手段から得られた左右トラッキングずれ情報が等
しくなるように前記再生ヘッドの回転速度と磁気テープ
との相対速度を制御する制御手段とから構成される。
【0015】
【作用】上記のように、パイロット信号を全てのヘッド
に供給し、再生時は、各ヘッド出力を混合し、この混合
出力から、各ヘッドの出力に含まれるクロストーク成分
を検出する構成としたために、パイロット信号処理系統
が1系統であればよく、しかも、複数ヘッドの全てがト
ラッキング状態を平均化した安定状態となる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0017】図1はこの発明の一実施例であり、図2は
この実施例を説明するための図である。図1の構成から
説明する。378fH 発振器21は、水平同期パルスf
H に同期して発振し、その発振出力は、セレクト信号
(SEL1、SEL2)により、出力段の分周器の分周
比がトラック期間毎に切り換えられ、順次f1 、f2 、
f3 、f4 信号として出力される。発振出力は、記録レ
ベル調整回路22においてレベル調整され、混合器23
a、23bに入力される。混合器23a、23bには、
それぞれ記録信号処理回路24a、24bから映像・音
声信号が供給されている。これにより各混合器23a、
23bから出力された映像・音声信号にはパイロット信
号が周波数多重されている。この混合器23a、23b
の出力は、それぞれ記録増幅器25a、25bを介して
記録ヘッド26a、26bに供給され、磁気テープ27
に記録される。このシステムは2チャンネル同期記録シ
ステムであり、記録ヘッド26a、26bは同時記録動
作を行い、2トラックを同時に形成する。
【0018】次にパイロット信号の再生系について説明
する。再生ヘッド31、32の出力は、それぞれ再生増
幅器33、34を介して加算器35に入力されて合成さ
れる。加算器35の出力は、さらにパイロット信号のレ
ベルを所望レベルまで増幅するために、増幅器36で増
幅されて、低域通過フィルタ(LPF)に供給される。
低域通過フィルタ37で抽出されたパイロット信号は、
掛算回路38に入力される。掛算回路38では、パイロ
ット信号と378fH 発振器1からの基準信号(参照信
号とも称する)と掛算され、差周波数信号を出力する。
基準信号は、ヘッド切り換えスイッチ信号(HSW)か
ら作成されているセレクト信号(SEL1、SEL2)
により、その出力周波数が決まるが、走査中のトラック
のパイロット信号と同じ周波数となるように設定されて
いる。掛算回路38から得られた差周波数信号は、左右
クロストーク信号が、fH と3fH という形であらわれ
る。この信号は、fH 帯域通過フィルタ(BPF)39
と、3fH 帯域通過フィルタ(BPF)40とによりそ
れぞれ分離導出される。
【0019】各BPF39、40の出力は、それぞれ検
波器41、42に供給されそのレベルが検出される。こ
の検波器41、42の出力は、差分増幅器43に入力さ
れ、両入力の差分出力が生成される。この差分出力が、
トラッキングずれ量を表す判定信号である。しかしこの
判定信号は、先にも説明したように、トラック毎に極性
が反転したものとして得られる。そこで、実際のトラッ
キングずれ方向との対応をとるために、差分増幅器43
の出力をそのまま出力する端子と、反転器45で反転し
て出力する端子とを有したセレクタ44に通し、両端子
の信号をトラック毎に交互に選択導出するようにしてい
る。セレクタ44の制御は、ヘッド切り換え信号(HS
W)により行われる。セレクタ44から導出されたトラ
ッキング判定信号は、トラッキング制御信号としてルー
プフィルタ46に入力される。ループフィルタ46は、
制御ループとしての所要の特性を有する特性補償(ゲイ
ン、位相補償)を行った後、図示しないキャプスタンモ
ータ駆動回路の速度制御ループ回路の出力と混合され、
キャプスタン制御信号として利用される。キャプスタン
モータの回転速度を制御することにより、テープ位置と
記録再生ヘッドとの相対位置関係が制御され、トラッキ
ング制御を得ることができる。次に、2チャンネル記録
再生VTRの説明と、上記実施例の動作を図2も加えて
説明する。
【0020】図2(A)の(a1)〜(a3)には、ヘ
ッドベース上に搭載された磁気ヘッドの配置例を示して
いる(なお特殊再生用は示さず記録、再生用のヘッドA
1、B1、A2、B2を示している)。図2(A)の
(a3)には、一般的なヘッド配置を示しており、18
0°対向で+、−アジマスのヘッドを示している。この
ヘッドは交互にテープをトレースし、記録トラックを形
成する。図2(A)の(a2)には、1つのヘッドベー
ス上に+アジマス、−アジマスのヘッドがダブルで配置
されたものを示している。このヘッド構成であると、2
つのヘッドが同時に別々の信号を隣接トラックに記録す
る2チャンネル同期記録システムになる。180°対向
したヘッドが存在しないので、記録後、残り180°相
当の期間は何等記録動作が行われない。図2(A)の
(a1)は、(a2)のヘッド構成に対して、180°
対向のダブルヘッドが存在する例を示している。隣接し
たダブルヘッドは、+、−のアジマスを持っている。
【0021】図2(A)に示すヘッドシステムのうち、
(a1)のシステムで記録されたテープのトラックパタ
ーンと各トラックに記録されているパイロット信号の周
波数を示すと、図2(B)に示すようになる。(A1,
B1)、(A2,B2)、(A3,B3)、…の各トラ
ックは、各々(+1、−1)、(+2、−2)、(+
1、−1)、…と交互にアジマス記録となり、図に示す
パイロット周波数配列となる。AトラックとBトラック
の境界が破線であるのは、A、Bが同時記録されている
ことを示すためである。一方、(a2)のシステムで記
録された場合は、アジマス記録が(A1,B1)、(A
2,B2)、(A3,B3)、…の各トラックに対して
(+1、−1)、(+1、−1)、(+1、−1)、…
となる。ここで、このシステムにおいては、同時記録さ
れるパイロット信号の周波数は同一周波数である(図2
(B)参照)。次に、再生モードにおけるトラッキング
動作について説明する。
【0022】まず従来のシステムを2チャンネル記録再
生システムに適用した場合を説明し、その不具合点を指
摘することにする。従来システムではf1 〜f4 信号が
各トラックに記録されている場合、AまたはBのいずれ
か一方のヘッドの制御信号のみを使ってトレースするこ
とになる。今、Aヘッドの再生信号で制御するものとす
ると、Aヘッドに対する、AL (左隣接トラックへのは
みだし幅)とAR (右トラックへのはみだし幅)が等し
くなるように制御がかかることになる。しかし、このと
きBヘッドがどのようにトレースしているかはヘッドの
機械的精度、組み立て精度(即ちA、Bヘッドのヘッド
トラック幅、取り付け段差)で決ってしまい、補正の手
段がない。例えば、トラックに対して、A、Bヘッドの
幅が、図2(C)の例EX1のような関係であると、A
L (左隣接トラックへのはみだし幅)とAR (右トラッ
クへのはみだし幅)の差が得られないことになる。つま
り、トラック幅を(T1)とすると、2チャンネル同時
記録できるシステムでは、隣接トラックに同じ周波数の
パイロット信号が記録されている部分が到来するため
に、例EX1の場合、f4 信号のクロストーク量はわか
るが、f2 信号のクロストーク量は不明である。
【0023】ここで、f4 信号のクロストーク量のみを
監視して、そのクロストーク量が常に一定となるように
制御することも考えられるが、このときのBヘッドのト
ラッキング状態は、ヘッドA、B間の組み立て精度等に
大きく依存し、Bヘッドのトラッキングを補償する手段
はない。これに対して、この実施例における動作を説明
すると以下のようになる。
【0024】この実施例は、同時記録したヘッドの各々
の片側の隣接クロストーク信号を用いて、A、Bヘッド
のトラッキング位置を平均化しようとするものである。
即ち。AヘッドのAL 部から再生される左隣接クロスト
ーク信号と、BヘッドのBR(右隣接トラックへのはみ
出し幅)部から再生される右隣接クロストークを等しく
なるように制御しようとするものである。このように制
御すると、A、B両方のヘッドが均等に良好なトラッキ
ング状態を得られると共に、機械的精度を緩めることを
可能とする。
【0025】今、図2(D)に示すようにパターンを考
えて、Aヘッドの幅を28μm ±2μm 、Bヘッドの幅
を28μm ±2μm 、トラックピッチ20μm 、段差を
±2μm 以内とし、Aヘッド30μm (P1+P1
A)、段差−2μm 、Bヘッド26μm (P2+P2
A)とする。ここで、従来のシステムによりAヘッドだ
けでトラッキングがとれたとすると、AL =AR となる
ように制御がかかるから、AL =6μm 、AR =6μm
、BL =6μm 、BR =−2μm となる。この状態で
あると、Bヘッドに対するトラッキング状態がわるい。
しかし、この発明の実施例であると、AL =BR となる
ようにトラッキング制御が行われるので、AL =2μm
、AR =10μm 、BL =2μm 、BR=2μm とな
る。このようになると、A、Bの双方とも良好なトラッ
キング状態となる。
【0026】図3は、パイロット信号の発生タイミング
や、ヘッドの切り換え信号の例を示している。図3
(a)のヘッド切り換え信号と同図(b)のヘッド切り
換え信号は、図2(A)の(a1)や(a3)に示した
タイプのヘッドアッセンブリの記録切り換え信号として
利用される。つまり、図3(a)の切り換え信号がヘッ
ドA1、B1に信号を供給する期間を示し、図3(b)
の切り換え信号がヘッドA2、B2に信号を供給する期
間を示している。f1〜f4信号のうちアンダーライン
を付している部分は音声信号エリアのパイロット信号で
ある。これに対して、再生時においては、図3(c)に
示すヘッド切り換え信号が信号取り込み用として利用さ
れる。従って、再生時は、映像信号エリアと音声信号エ
リアのパイロット信号周波数としては同じものが得られ
る。f1〜f4信号のうちアンダーラインを付している
部分は音声信号エリアのパイロット信号である。図2
(A)の(a2)のようなタイプのヘッドアッセンブリ
の場合、図3(a)の記録切り換え信号のみを用いて、
再生時は図3(c)のような再生切り換え信号となる。
【0027】この発明は、図1に示したように、2チャ
ンネル同時記録再生システムにおいて、2つのヘッドか
ら再生されるパイロット信号のうち、メインのパイロッ
ト信号と、第1のヘッドの左側クロストークパイロット
信号との差、及びメインのパイロット信号と、第2のヘ
ッドの右側クロストークパイロット信号との差、を検出
し、双方のクロストークレベルが等しくなるようにトラ
ッキング制御を得るようにし、各ヘッドのトラッキング
状態を最良の状態にするものである。これを実現する回
路が、図1に示した回路であり、同時記録中のヘッドに
対しては、同一のパイロット信号を供給している。再生
時は、両ヘッドから再生されるパイロット信号を一旦混
合した状態で取り出し、基準信号との掛け算により、各
ヘッド出力にクロストークしている異なる周波数のパイ
ロット信号を抽出し、そのレベル比較によりトラッキン
グ状態を把握するようにしている。従って、回路規模と
しては、同時2チャンネル記録再生システムにあって
も、パイロット信号の供給方法を変更することなくトラ
ッキング情報を得る系統も2系統は不要であり、回路規
模が簡単でよい。
【0028】この発明の他の実施例としては、ヘッド出
力の初段増幅器33、34の出力側に、さらに可変利得
増幅器33a、34aを追加してもよい。この可変利得
増幅器33a、34aは、AヘッドとBヘッドの出力差
を補正するのに利用することができる。例えば映像エリ
アと音声エリアの再生パイロット信号を、1:1で加算
し、音声エリアのトラッキング情報を取得したり、さら
に音声領域のトラッキング情報を映像エリアの情報と同
一の重みを持たせるように、角度比だけ加算比を変更し
て制御することも可能である。さらにまたこの発明は、
上記の実施例に限定されるものではない。
【0029】図4(A)はこの発明の他の実施例であ
る。図1と同じ機能を持つブロックには同一符号を付し
ている。この実施例では、パイロット信号の周波数を、
fA、fB、fCの3種類を用いるもので、記録パター
ンとしては、同図(B)に示すようなパターンである。
同時記録ヘッドには同一周波数のパイロット信号が供給
される。従って、記録系において、図1の実施例と異な
る部分は、発振器11における、周波数出力パターンが
異なるだけである。このパターンのトラックを再生した
場合、fA信号のトラック走査時はfC/fB、fB信
号のトラック走査時はfA/fC、fC信号のトラック
走査時はfB/fA信号のクロストークとなる。
【0030】再生系について説明すると、増幅器36の
出力は、3つの周波数信号をそれぞれ分離抽出する帯域
通過フィルタ51(fA信号抽出)、52(fB信号抽
出)、53(fC信号抽出)に入力される。各フィルタ
51、52、53の出力は、それぞれ検波器54、5
5、56により検波さえる。そして、各検波器54、5
5、56の出力は、3入力を有する2つのセレクタ5
7、58に入力される。各セレクタ57、58は、それ
ぞれ3入力のうちいずれか1つを選択して、差分増幅器
43に入力される。セレクタ57、58は、先のクロス
トーク検出のための信号選択であり、fC/fB検波出
力の選択(fA信号トラック走査時)、fA/fC検波
出力の選択(fB信号トラック走査時)、fB/fA検
波出力の選択(fC信号トラック走査時)を行う。これ
らの選択制御信号は、ヘッド切り換え信号(HSW)に
同期して動作する制御信号作成回路59により作成され
ている。この実施例の場合は、差分増幅器44の前にセ
レクタ57、58が設けられており、差分増幅器43へ
入力を選択できるので、図1の実施例のように、差分増
幅器43の出力を反転する必要はない。
【0031】またこの発明の他の実施例としては、ヘッ
ド出力の初段増幅器33、34の出力側に、さらに可変
利得増幅器33a、34aを追加してもよい。この可変
利得増幅器33a、34aは、AヘッドとBヘッドの出
力差を補正するのに利用することができる。例えば映像
エリアと音声エリアの再生パイロット信号を、1:1で
加算し、音声エリアのトラッキング情報を取得したり、
さらに音声領域のトラッキング情報を映像エリアの情報
と同一の重みを持たせるように、角度比だけ加算比を変
更して制御することも可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したこの発明の装置によれば、
マルチチャンネル同時記録再生システムにおいて、同時
に再生するトラック部分をそれぞれ平均的に均一にトレ
ースできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】図1のシステムの動作を説明するために示した
説明図であり、同図(A)はヘッドアッセンブリの例を
示す図、同図(B)はテープ上の記録フォーマットを示
す図、同図(C)及び(D)はヘッドトレース状態を示
す説明図。
【図3】この発明の装置のヘッド切り換えタイミングを
説明するために示したタイミングチャート。
【図4】この発明の他の実施例を示すブロック図。
【図5】従来のヘッドトラッキングシステムを説明する
ために示した図であり、同図(A)はテープフォーマッ
トの説明図、同図(B)はヘッドトレース状態の説明
図、同図(C)はパイロット信号の説明図。
【図6】従来のトラッキング装置を示すブロック図。
【符号の説明】
21…発振器、22…記録レベル調整回路、23a、2
3b…混合器、24a、24b…記録処理回路、26
a、26b、31、32…磁気ヘッド、27…磁気テー
プ、33、34、36…増幅器、35…加算器、38…
掛算器、39、40…帯域通過フィルタ、41、42…
検波器、43…差分増幅器、44…セレクタ、46…ル
ープフィルタ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドベース上に設置されたm個の記録又
    は再生ヘッド(m≧1)をL組(L≧1)用いて記録再
    生される磁気記録再生装置において、 記録時n種(n≧3)のトラッキング制御用パイロット
    信号を順次発生させるパイロット信号発生回路と、 前記パイロット信号の記録レベル調整回路と、 前記調整回路の出力を記録動作を行う組の全てのヘッド
    に同時供給する供給手段と、 再生時、1組の再生ヘッドの各出力を混合(加算)する
    手段と、 この手段の加算出力から左右隣接トラックのパイロット
    信号成分に対応した左右トラッキングずれ情報を抽出す
    る抽出手段と、 この抽出手段から得られた左右トラッキングずれ情報が
    等しくなるように前記再生ヘッドの回転速度と磁気テー
    プとの相対速度を制御する制御手段とから構成されるこ
    とを特徴とするトラッキング制御装置。
  2. 【請求項2】同時に2チャンネル以上同一領域に記録す
    るように構成されたマルチチャンネル記録システムであ
    ることを特徴とする請求項1記載のトラッキング制御装
    置。
JP3291280A 1991-11-07 1991-11-07 トラツキング制御装置 Pending JPH05128457A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100721266B1 (ko) * 1999-04-12 2007-05-25 소니 가부시끼 가이샤 자기 기록 및 재생 방법 및 그 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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