JPH0512703U - 電磁切換弁による位置決め装置の制御回路 - Google Patents

電磁切換弁による位置決め装置の制御回路

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JPH0512703U
JPH0512703U JP016489U JP1648991U JPH0512703U JP H0512703 U JPH0512703 U JP H0512703U JP 016489 U JP016489 U JP 016489U JP 1648991 U JP1648991 U JP 1648991U JP H0512703 U JPH0512703 U JP H0512703U
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洋市 荻浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁切換弁の作動具合やピストン動作の差の
影響を受けにくく、且つ一定の偏差を保持したまま一方
の電磁切換弁にある一定のOFF時間比率のパルス電圧
が印加され続けることのない位置決め制御回路の提供に
よりピストンシリンダの位置決め精度を高めること。 【構成】 3方向電磁切換弁(不図示)を使用したピス
トンシリンダの位置決め制御回路において、ピストンの
位置検出用フィードバックセンサ21と、ピストンの位
置を指示する指令装置22と、その両者の出力信号の差
を検出する偏差検出回路24と、ピストンを移動するか
否かを判断する第1の比較回路203、204と、その
出力信号に基づき充電又は放電する充放電回路71、7
2と、偏差検出回路24の出力が所定値になったかどう
かを検出する第2の比較回路205、206と、その出
力に基づき電磁切換弁を0FFにする方向にのみ急速に
充放電回路を放電又は充電する回路と,充放電回路の出
力電圧に比例した出力パルスに変換する電圧ーパルス幅
変換回路とにより構成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電磁マルチバルブのスプール等の位置決めに使用するON/0FF 電磁弁とフイードバック位置センサ及びピストンとシリンダで構成される油圧ア クチュエータの位置決め制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、本願に関するピストンシリンダ装置において、その負荷スプリングとチ ェック弁との作用で中間位置に停止させることができるピストンシリンダ装置の 位置決め装置において、その精度を良くするための制御回路としては図4に示す ようなものがあった(実開昭63−187703号)。図4において、その構造 は、ピストンシリンダ装置のそれぞれの圧力室に接続された2個のON/OFF の3方向電磁切換弁の内部又は外部にチェック弁を設け(図2)、位置決めされ ている場合は、両方の3方向電磁切換弁をON状態とすることによりピストンを 中間位置に維持しうるピストンシリンダ装置の位置決め制御回路において、ピス トンの位置を指示する指令装置4と、ピストンの位置を検出するフィードバック センサ1と、指令装置からの指令信号とフィードバックセンサからのフィードバ ック信号との差を検出する偏差検出回路3と、この偏差検出回路の出力信号に基 づき、ピストンを保持し続けるか又はいずれかの方向に移動するかを判断するヒ ステリシス付きウインドコンパレータ回路5と、回路中のいずれかの部分にディ ザを与えるディザ電圧発生回路11とからなり、フィードバックセンサ1から得 られる現在値と指令値との偏差に比例したOFF時間のパルスを電磁切換弁に与 えるような構成としている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ピストンシリンダ装置の位置決めにON/OFFの電磁切換弁を使用するのは 、サーボ弁や電磁比例弁程には加工精度が要求されずに安価にできるという点に おいて好ましいものであるが、フィードバックセンサから得られる現在値と指令 値との偏差に比例したOFF時間のパルスを電磁切換弁に与える方法においては 以下に述べるような問題を有する。
【0004】 上記のような方法では、パルスに対する個々の電磁切換弁の作動具合にばらつ きが大きいため位置決め精度が良くないという欠点を有する。例えば、電磁切換 弁の可動鉄心とガイドとの間の摺動抵抗や、シリンダとピストンとの間のシール による摺動抵抗等があるため、一定のOFF時間のパルスを同一の電磁切換弁に 与えた場合においても電磁切換弁の作動具合や、チェック弁及びピストンの動き に大きな差が見られる場合があるほか、切換回数、摺動回数が増加すれば経年変 化という形で電磁切換弁の作動具合やピストンの動きに差が出てくる。
【0005】 このような機差や経年変化が位置決め精度に及ぼす影響を少なくする方法とし て、偏差に対するパルスのOFF時間の変化率を大きくすることも考えられるが 、そのようにすると偏差ーパルス幅変換の行える比例領域が少なくなるため、何 かの原因で行き過ぎが生じた場合とか、ON/OFF電磁切換弁の特性のばらつ きによりハンチングを起こす恐れがあるという問題があった。
【0006】 本考案を適用しようとするピストンシリンダ装置は、それぞれの圧力室に接続 された2個のON/OFF3方向電磁切換弁の内部又は外部にチェック弁を設け 、位置決めされている場合は両方の3方向電磁切換弁をON状態とし、負荷スプ リングとチェック弁の作用で中間位置に停止させるようにしている。そして、ピ ストンを移動させる場合は進行方向の圧力室に接続された3方向電磁切換弁をO FFにすることによって圧力室の圧力をタンク圧とし、引っ張るようにピストン を移動するが、スプリングに対抗して進む場合と、スプリングに加勢されて進む 場合との大きく異なる2つの制御形態が存在する。
【0007】 上記従来の方法においては、そのような2つの制御形態について、電磁切換弁 の電気的特性のばらつきや電源電圧の変動及び油温の変動を考慮した上で、バラ ンスのとれた 最小OFFパルス幅及びパルス周期を選択することは困難であっ た。 例えば、偏差に対するパルスのOFF時間比率の変化率又はON時間比率の変 化率、つまりサーボゲインに付いて考えてみると、スプリング力に対抗して進む 場合は、電磁切換弁が完全にOFF状態になるまでにしないとピストンが移動し ないため、次に偏差が「0」になったときに他方をON状態にして停止させよう としても、電磁コイルのインダクタンスにより充分なコイル電流が直ちに流れな いため、直ちに停止することができず行過ぎを生じる。この行過ぎを補正するた め、スプリング力に加勢されて進む方向の電磁切換弁をOFFにするが、このと き、電磁切換弁を完全にOFFする状態までにすると同様、電磁コイルのインダ クタンスにより直ちに停止することができずハンチング状態になるため、スプリ ング力に対抗して進む場合に生じた行過ぎ状態においても、スプリング力に加勢 されて進む方向の電磁切換弁に対し、完全にOFF状態とはならないパルス電圧 を印加する必要がある。従って、偏差に対するパルスのOFF時間比率の変化率 、つまりサーボゲインもそれ程大きくすることはできない。
【0008】 このようにサーボゲインを大きくすることができない上、各電磁切換弁の応答 の遅れにばらつきが大きいため、応答性の悪い電磁弁で制御されるピストンシリ ンダ装置にあっては、より一層、実質上の不感帯が大きくなっていた。そのため 、従来の偏差ーパルス幅変調を用いてピストンシリンダ装置の位置決め精度を良 くしようとすると、パルスに比例するか、電流に比例するかの違いだけで電磁比 例弁やサーボ弁と同様の性能が必要になるという問題があった。
【0009】 次に、従来技術のようなフィードバックセンサから得られる現在値と指令値と の偏差に比例したOFF時間のパルスを電磁切換弁に与える方法においては、両 方の3方向電磁切換弁がON状態にならず、一定の偏差を保ったまま、一方の電 磁切換弁にある一定のOFF時間比率のパルス電圧が印加され続けることがある 。この状態が長く続くと、スイッチング用パワートランジスタの発熱及びスイッ チング用パワートランジスタの保護用のサージ吸収器の発熱が大きくなり放熱対 策が必要となる。特に、指令値が長期にわたって変化しないような場合には、更 に注意が必要になる等という問題があった。又、OFF時間比率のパルス電圧を 電磁切換弁に与えることによる騒音も問題であった。
【0010】 従って、本考案の目的は、偏差ーパルス幅変調等の長所を有する従来の位置決 め制御回路において、電磁切換弁の作動具合やピストン動作の差の影響を受けに くく、且つ一定の偏差を保持したまま一方の電磁切換弁にある一定のOFF時間 比率のパルス電圧が印加され続けることのないピストンシリンダ装置の位置決め 制御回路を提供することにより、ピストンシリンダの位置決め精度を高めること である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案によるピストンシリンダ装置の位置決め制御回路は、上記の目的に鑑み て成されたもので、それぞれの圧力室に接続された2個のON/OFF3方向電 磁切換弁の内部又は外部にチェック弁を設け、位置決め中、両方の3方向電磁切 換弁をON状態とし、チェック弁の作用で中間位置に停止させることができるピ ストンシリンダ装置の位置決め制御回路において、ピストンの位置を指示する指 令装置と、ピストンの位置を検出するフィードバックセンサと、該指令装置から の指令信号とフィードバックセンサからのフィードバック信号との差を検出する 偏差検出回路と、その出力信号に基づきピストンを保持し続けるか又はいずれか の方向に移動するかを判断する第1の比較回路と、偏差検出回路の出力が予め設 定された値以上の大きさになったことを判断する第2の比較回路と、第1の比較 回路の出力信号に基づき電磁切換弁をONにする方向には急速に充電又は放電し 、OFFにする方向には緩やかに放電又は充電する充放電回路と、第2の比較回 路の出力信号に基づき電磁切換弁をOFFする方向にのみ急速に充放電回路を放 電又は充電する回路と、充放電回路の出力電圧に比例した出力パルスに変換する 電圧ーパルス幅変換回路とを具備することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】
本考案は上記のように構成したことにより、特に、現在値と指令値との偏差が 大きくなった時、第2の比較回路により充放電回路を急速に放電して電磁切換弁 を短時間にオフすることにより、一定の偏差を保持したまま一方の電磁切換弁に 一定のオフ時間比率のパルス電圧が印加され続けるのを防止することができる。
【0013】
【実施例】
次に、図1、図2、及び図3に基づき、本考案の一実施例を詳細に説明する。 図1は本考案の一実施例よるピストンシリンダ装置の位置決め制御回路、図2は 図1の制御回路を適用しうる油圧回路、及び図3はコンデンサの放電を示すグラ フ図である。 図1において、符号21は図2にフィードバックセンサ11として示したフィ ードバック用位置センサとしての作用を有する作動トランスであり、それはピス トンに直結されたコア201の位置変化によりピストン位置を検出する。作動ト ランス21の出力は検波回路23によってピストンのストロークに比例した直流 電圧に変換され、次段の偏差検出回路24に入力され、そこからジョイステック 22からの指令電圧と作動トランス21からのフィードバック電圧との差を出力 する。尚、符号202は、センタ電圧調整用の半固定可変抵抗器である。
【0014】 符号203、204、205、206は演算増幅器を使用した比較回路とダイ オードとを組み合わせた回路である。符号203と204の回路は、充放電用コ ンデンサ207、208を充電する方向にだけ作用するから偏差検出回路24の 出力電圧により、どの電磁切換弁をONにするかという論理判断機能を有するこ とになる。符号205及び206の回路は、充放電用コンデンサ207、208 を放電する方向にだけ作用するから偏差検出回路24の出力電圧により、どの電 磁切換弁をOFFにするかという論理判断機能を有することになる。 符号61及び62は請求項2に係わる放電電流制限抵抗である。符号209及 び210は放電抵抗であり、充放電用コンデンサ207、208が演算増幅器2 03、204、205、206により充電も放電もされないときに電磁切換弁を OFFにする方向に緩やかに放電する放電抵抗である。
【0015】 符号26は公知の三角波発振回路であり、その出力から経過時間に比例して上 昇及び下降を繰り返す三角波出力が得られる。符号27は充放電回路71、72 の出力電圧に比例したパルス幅を持つ出力パルスに変換する電圧ーパルス幅変換 回路であり、三角波発振回路26の出力電圧と充放電回路の出力電圧とを比較す ることによって電圧ーパルス幅変換を行うものである。符号25はジョイステッ ク22が操作されていないことを検出し、偏差検出回路24の出力電圧に無関係 に両方の3方向電磁切換弁をOFFにするジョイステック22の不感帯検出回路 であり、この出力は、C−MOSゲート回路(例えば、モトローラ社MC140 81)で構成されるスイッチ回路28に入力される。符号29はスイッチ回路2 8から出力される電圧パルスを電磁切換弁の切換えができる程度の電圧及び電流 のパルスに変換するドライブ回路である。符号213、214は電磁切換弁21 5、216をOFFしたときに発生するサージ電圧によりパワートランジスタ2 11、212が耐電圧を越えて破損されるのを防止するサージ吸収器である。
【0016】 次に、図2のピストンシリンダ装置にこの回路を接続した場合の動作につき説 明する。尚、電磁切換弁のON遅れ時間を10msec、電磁切換弁のOFF遅 れ時間及び電磁コイル215、216の電磁エネルギがサージ吸収器213、2 14に完全に吸収されてしまうまでの時間を2msecと仮定する。 いま、図2のピストンシリンダ装置に接続された両方の電磁切換弁がON状態 にあり、ピストンが図2のように中間の位置に保持されているものとする。 保持された状態で偏差検出回路24の出力が+5.9V〜+6.1Vの間であ れば、比較器回路203の比較器の出力は“1”、比較器回路205の比較器の 出力も“1”の状態であり、充放電回路のコンデンサ207は、比較器回路20 3の比較器の飽和出力電圧からダイオードの電圧降下を引いた電圧まで充電され る。
【0017】 ジヨイステック22が操作されて指令電圧が変化し、偏差検出回路24の出力 が+6.1V以上になると比較器回路203ろの比較器の出力が“0”になる。 比較器回路205の比較器の出力は“1”の状態のままである。これらの比較器 の出力にはダイオードが取り付けてあるため、ダイオードのスイッチング作用に より充放電回路のコンデンサ207と比較器回路203、205間の電流の流れ は阻止されるため充放電回路のコンデンサ207の電圧は放電抵抗209により おだやかに放電される。
【0018】 一方、偏差検出回路24の出力が+7V以上になると比較器回路205の比較 器の出力が“0”になる。比較器回路203の比較器の出力は“0”状態のまま であり、充放電回路のコンデンサ207は急速に放電される。但し、放電電流制 限抵抗61が取り付けられている場合には比較的急速に、例えば20msec程 度で放電される。 又、偏差検出回路24の出力が+5.9V以下になると比較器回路204の比 較器の出力が“0”になる。比較器回路206の比較器の出力は“1”の状態の ままである。これらの比較器の出力にはダイオードが取り付けられているため、 ダイオードのスイッチング作用により充放電回路のコンデンサ208と比較器回 路204、206間の電流の流れは阻止されるため充放電回路のコンデンサ20 8の電圧は放電抵抗210によりおだやかに放電される。
【0019】 他方、偏差検出回路24の出力が+5.0V以下になると比較器回路206の 比較器の出力が“0”になる。比較器回路204の比較器の出力は“0”の状態 のままであり、充放電回路のコンデンサ208は急速に放電される。但し、放電 電流制限抵抗62が取り付けられている場合には、比較的急速に、例えば20m sec程度で放電される。
【0020】 偏差検出回路24の出力が比較的小さく、+5.0〜+5.9V又は+6.1 〜+7.0Vであればコンデンサ207又は208の電圧は図3のように時間と 共に下降する曲線を描く。回路定数として、比較器回路203、204による充 放電回路の充電時間の時定数は0.1msec、放電抵抗209、210による 放電時間の時定数は200msecとし、放電開始後、電磁切換弁にパルス電圧 が印加されるまでの遅れ時間は25msecに設定されているものと仮定する。 又、比較器回路205、206による充放電回路の放電時間の時定数を0.1 msecと仮定するが、少しの遅れが許容されるならばダイオードと直列に電流 制限抵抗をもうけ放電時間の時定数を少し長くしたほうが比較器回路205、2 06により放電が開始する偏差検出回路24の出力の幅を狭くでき有益であるた め図1では放電抵抗209、210に比較し充分小さな放電電流制限抵抗61、 62を挿入している。この充放電回路71、72の充電電圧は後段のパルス幅変 換回路27で三角波発振回路26の出力電圧と比較されパルス幅変調される。
【0021】 偏差検出回路24の出力が+5.9V〜+6.1Vの間にならない限り、時間 と共にパルスのON時間比率が下がっていくこと、及び電磁切換弁のOFF遅れ 時間に比較してパルスのON時間比率の変化が充分緩やかであることから、コン デンサ207又は208の電圧値が図3の斜線内にある間に必ず偏差値の補正が 行われることになる。ピストンが負荷スプリングに加勢されて進む場合は、図3 の斜線の上方で、ピストンが負荷スプリングに対抗して進む場合は、中央部から 下の方でピストンが移動することになる。
【0022】 ピストンが移動することでフィードバックセンサからのフィードバック信号が 変化し、偏差検出回路24の出力が+5.9V〜+6.1Vになると同時に、ダ イオード203又は204を通して、急速にコンデンサ207又は208に電化 が充電され、出力パルスは連続ONの状態になる。両方の電磁切換弁215、2 16をON状態にしても、ピストンを不感帯内で停止することができず、いきす ぎが生じて、補正をしようとした場合、こんどは反対側のコンデンサ208又は 207が放電を開始することになるが、前記仮定に基づき25msecの間の出 力パルスは連続ONの状態である。電磁切換弁のON遅れ時間が10msecで あるとの仮定によれば、電磁切換弁215、216がOFFになっているときの 状態とならず、電磁切換弁215、216は完全なON状態となる。
【0023】 その後、電磁切換弁215又は216がパルス幅制御され偏差を補正すること になる。この事は、ピストンが負荷スプリングに加勢されて圧力室の油圧がタン ク側に漏れるだけでピストンを移動することができる状態において、位置決め可 能な不感帯幅まで不感帯幅を小さく出来るということである。このような状態で は、電磁切換弁もONに近い状態であり、直ちにON状態に切換え可能であり、 チェック弁も作動しないので安定に位置決めし易い。但し、行き過ぎが生じても 偏差検出回路24の出力が5.0V以下又は7.0V以上に成らないように偏差 検出回路24の増幅度を調整する必要がある。
【0024】 次に、外乱として商業電力線から誘導ノイズが制御回路に入ってきた場合につ いて考察する。商業電力線の周波数を50ヘルツとすれば、その周期は20ms ecとなる。偏差検出回路24は本来の偏差値に誘導ノイズを重畳した信号を出 力する。この電圧が+6.1V以下になればコンデンサ207を瞬時に充電し、 又+5.9V以上となればコンデンサ208を瞬時に充電する。
【0025】 反対に、この電圧が+6.1V以上になればコンデンサ207は放電を開始し 、又+5.9V以下となればコンデンサ208は放電を開始する。このように放 電もするが、前記仮定によれば、放電開始後25msec経過しないとパルス幅 制御されないのに比較して、誘導ノイズは20msec毎にコンデンサ207、 208を充電するように作用するため、誘導ノイズの振幅分だけ実質上、不感帯 幅が拡大されることになる。
【0026】 しかし、このように位置決め精度は向上するものの比較器回路205、206 がない場合には、従来の比較器だけの純粋な電磁切換弁のON−OFF制御方式 に比較し50msec〜300msecも応答遅れが大きくなるために、ジョイ ステック22の指令電圧が比較的速く変化する場合には、かえって位置決め精度 が悪化したように見えるときがある。しかし、図1の回路では、偏差検出回路2 4の出力が比較的大きく、+5.0V以下又は+7.0V以上になった場合は比 較器回路205、206の作用により、0.1msecで充放電回路の放電が完 了し、直ちに電磁切換弁もOFFになる。つまり、偏差の大きい領域では従来の 比較器だけの純粋な電磁切換弁のON−OFF制御方式と同様になり、応答遅れ も電磁切換弁の遅れに比較してその制御回路の遅れは無視できる。 このことにより、従来の比較器だけの純粋な電磁切換弁のON−OFF制御方 式と同様の応答性を持ちながら、且つ位置決め精度を向上することが可能になっ た。
【0027】
【考案の効果】
本考案による制御回路を使用した場合、従来の偏差ーパルス幅変換方法のよう に、ある一定の偏差が残ってしまうために長時間にわたって電磁切換弁にパルス 電圧を与えているが、ピストンが移動しないということはあり得ないので、電磁 切換弁ドライブ回路のパワートランジスタやサージ吸収器の負担が軽くなり、信 頼性が向上した。
【0028】 又、電磁切換弁からパルス電圧による異音が発生する可能性も減少する。それ から、外乱ノイズを見込んだ制御上の不感帯幅を予め回路に組み込んでおく必要 がなくなり、回路構成上の不感帯幅を小さくすることが出来た。
【0029】 同様に、フィードバックセンサに差動トランスを使用した場合、従来の偏差ー パルス幅変換方法の場合には、励磁波形のリップルが制御回路の不感帯の幅より 小さくないと行けないので、制御回路の不感帯を小さくしようとすると、まず検 波回路のフィルタのカットオフ周波数を下げるなどしてフィルタを強化する必要 があった。しかし、一般的にはフィルタを強化するとフィードバック信号の位相 遅れが大きくなり、ピストンの行き過ぎ量が大きくなる。本考案による制御回路 では、励磁波形のリップル分だけ不感帯の幅が自動的に大きくなるため、リップ ル分に対して特に神経質になることもなく、フィルタのカットオフ周波数を高め にし、フィードバック信号の位相遅れを小さくすることができる。
【0030】 又、単純に、充分緩やかに変化する電圧パルスを電磁切換弁に与える方法では 、従来の比較器だけ、または偏差ーパルス幅制御方法に比較し50〜300ms ec程度の遅れがあり、パワーショベルの排土作業時のようにピストンをすばや く作動させ、ショックを与える場合には、この50〜300msecもショック の大きさに影響して問題となるが、従来の比較器だけの場合とほぼ同じ偏差で緩 やかに変化する電圧パルスとは無関係に電磁切換弁を急速にOFFする回路を設 けたので、従来と同様のショックを発生させることが出来るようになった。無関 係に電磁切換弁をOFFさせる場合にも、従来の方法に比較しややゆるやかに変 化する電圧パルスを与えることで、比較器だけのON/OFF制御の場合に比較 してもハンチングに対して余裕ができた。
【0031】 このことにより、ヒステリシスが小さく、分解能のよいそして応答性のよい制 御回路が構成できた。例えば、図1に示す回路では、限界性能でなく、量産時を 考えて不感帯の幅に余裕を持たせた場合でも、±6mmストロークの電磁マルチ 弁に適用してヒステリシス幅及び分解能0.1mmが達成できた。回路を構成す る部品点数でも、従来の回路に比較して、少し多い程度でありながら、高性能な 制御回路が構成できた。
【0032】 又、従来と同様に特殊な部品を使用していないので、ハイブリッドIC化にも 適しており、マイクロコンピュータを使用した制御回路と比較しても充分安価に 構成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例によるピストンシリンダ装置
の位置決め制御回路
【図2】図1の位置決め制御回路を適用しうる油圧回路
【図3】コンデンサの放電状態を示すグラフ図
【図4】従来のピストンシリンダ装置の位置決め制御回
【符号の説明】
21:差動トランス 22:ジョイステック 24:偏差検出回路 27:電圧ーパルス幅変換回路 71、72:充放電回路 203、204:第1の比較回路 205、206:第2の比較回路

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンシリンダ装置に備えられ、圧力室
    に接続された2個のON/OFFの3方向電磁切換弁の
    内部又は外部にチェック弁を設け、位置決めされている
    間、前記3方向電磁切換弁をON状態とし、チェック弁
    により中間位置に停止させることが出来るピストンシリ
    ンダ装置の位置決め制御回路において、前記ピストンの
    位置を指示する指令装置と、前記ピストンの位置を検出
    するフィードバックセンサと、前記指令装置からの指令
    信号と前記フィードバックセンサからのフィードバック
    信号との差を検出する偏差検出回路と、前記偏差検出回
    路の出力信号に基づき前記ピストンを保持し続けるかま
    たはいずれの方向に移動するかを判断する第1の比較回
    路と、前記偏差検出回路の出力が予め設定された値以上
    の大きさになったことを判断する第2の比較回路と、前
    記第1の比較回路の出力信号に基づき電磁切換弁をON
    にする方向には急速に充電または放電し、OFFにする
    方向には緩やかに放電または充電する充放電回路と、前
    記第2の比較回路の出力信号に基づき電磁切換弁をOF
    Fにする方向にのみ急速に前記充放電回路を放電または
    充電する回路と、前記充放電回路の出力電圧に比例した
    出力パルスに変換する電圧ーパルス幅変換回路とを含む
    ことを特徴とするピストンシリンダ装置の位置決め制御
    回路。
  2. 【請求項2】前記第2の比較回路と前記充放電回路との
    間に出力パルスのパルス幅の変化時間を長くする放電電
    流制限抵抗を備えたことを特徴とする請求項1記載の位
    置決め制御回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019221230A1 (ja) * 2018-05-18 2019-11-21 油研工業株式会社 電磁切換弁位置検出システム

Cited By (4)

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