JPH0512693U - 遠心圧縮機 - Google Patents
遠心圧縮機Info
- Publication number
- JPH0512693U JPH0512693U JP6598991U JP6598991U JPH0512693U JP H0512693 U JPH0512693 U JP H0512693U JP 6598991 U JP6598991 U JP 6598991U JP 6598991 U JP6598991 U JP 6598991U JP H0512693 U JPH0512693 U JP H0512693U
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- impeller
- labyrinth
- air
- air chamber
- upper labyrinth
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 羽根のメタル温度上昇を抑制して最高許容応
力を低下し、これにより羽根車の許容最高周速の向上を
図る。 【構成】 回転軸1に設けた羽根車2の主板2b背面と
ケーシング3との間に吐出空気の一部が流入する空気室
4を設ける。該空気室4には、羽根車2の外周付近に回
転軸1と同心円状の上部ラビリンス5を、また羽根車2
の背面ボス2c部付近に上部ラビリンス5よりも小径な
下部ラビリンス6をそれぞれ設ける。上部ラビリンス5
と下部ラビリンス6との間のケーシング3の部分に、外
気と連通する抽気口8を設ける。以上述べた構造におい
て、上部ラビリンス5の外周側半径をR1とし、羽根車
2の出口半径をR2とした場合、R1=(0.9〜0.
7)R2の範囲に設定する。
力を低下し、これにより羽根車の許容最高周速の向上を
図る。 【構成】 回転軸1に設けた羽根車2の主板2b背面と
ケーシング3との間に吐出空気の一部が流入する空気室
4を設ける。該空気室4には、羽根車2の外周付近に回
転軸1と同心円状の上部ラビリンス5を、また羽根車2
の背面ボス2c部付近に上部ラビリンス5よりも小径な
下部ラビリンス6をそれぞれ設ける。上部ラビリンス5
と下部ラビリンス6との間のケーシング3の部分に、外
気と連通する抽気口8を設ける。以上述べた構造におい
て、上部ラビリンス5の外周側半径をR1とし、羽根車
2の出口半径をR2とした場合、R1=(0.9〜0.
7)R2の範囲に設定する。
Description
【0001】
本考案は、ターボ過給機等に適用される遠心圧縮機に係り、特に羽根車背面側 の空気室に上部ラビリンスと下部ラビリンスとを設けた遠心圧縮機に関する。
【0002】
図2は、従来のターボ過給機における羽根車周り部分の断面図である。図2に おいて、回転軸1に多数の羽根2aを有する羽根車2が一体に回転可能に設けら れている共に、羽根車2の主板2bの背面とケーシング3との間に、吐出空気の 一部が流入する空気室4が設けられている。
【0003】 この空気室4には、羽根車2の外周付近に位置して、回転軸1と同心円状の上 部ラビリンス5が設けられると共に、羽根車2の背面ボス部2c付近に上部ラビ リンス5よりも小径な下部ラビリンス6が設けられている。また、これら上部ラ ビリンス5と下部ラビリンス6との間のケーシング3の部分に、抽気通路7を介 して外気と連通する抽気口8が設けられ、抽気通路7の途中には抽気弁9が設け られている。
【0004】 以上述べた構成において、羽根車2によって圧縮された空気の大部分はディフ ューザ10および渦巻室11を経て高圧空気となって吐出されるが、一部は羽根 車出口2dから羽根車背面側の上部ラビリンス5を経て、空気室4に入る。そし て、空気室4の空気の一部は下部ラビリンス6から大気中に漏出し、他の一部は 抽気口8から抽気通路7および抽気弁9を経て大気に抽気される。
【0005】 このような構成において、抽気弁9の開度を調整して大気への抽気空気量を加 減することにより、空気室4の空気圧を適正に保ち、羽根車2に働くスラスト力 を計画値以内に設定するようになっている。
【0006】
ところで、前記のスラスト力を小さくするためには、上部ラビリンス5を極力 、羽車車2の主板2bの外周側に設置した方が有利であるところから、この上部 ラビリンス5は羽根車出口2dに近い位置に設置されている。
【0007】 しかるに、上部ラビリンス5の径をこのように大きくすると、ラビリンスの通 路面積が半径に比例して大きくなり、この上部ラビリンス5を通過する漏洩流量 が大きくなる。
【0008】 また、空気室4の空気は、羽根車2の主板2bが回転することによって攪拌さ れるので、軸動力の一部が消費されることになる。したがって、空気室4の空気 温度が上昇し、その上昇による熱の一部は羽根車主板2bを経て羽根車2内の空 気へ放熱され、また他の一部はケーシング3に熱伝達により放熱される。
【0009】 そのため、図3に示すように、羽根車主板2bのメタル温度は、羽根車2の主 流空気温度よりも大幅に高くなる傾向にある。すなわち、圧縮機吐出空気温度が Td℃ならば、上部ラビリンス5部の空気温度Ta3は圧縮機吐出空気温度Tdより さらにΔTa3だけ高くなっている。その結果、主板外周側メタル温度Tmは、羽 根車出口2dの空気静温度T2sよりもΔTmだけ高くなっているだけでなく、羽 根車出口2dの空気相対全温度Tw2TよりもさらにΔTwだけ高くなっている。こ こに、空気相対全温度Tw2Tは羽根車出口2dの相対速度が壁面摩擦により減速 されて、よどみ温度になったと仮定した温度である。
【0010】 この温度上昇の原因は、羽根車2が回転することによって空気室4の空気が攪 拌されるために消費された軸動力が、空気室4(上部ラビリンス5部を含む)の 空気温度を上昇させたものである。その結果、上部ラビリンス5部から羽根車主 板2b側への熱伝達により、羽根車出口2d側の主板メタル温度Tmも、羽根車 出口2dの空気静温度T2sより大幅に高くなる。
【0011】 遠心圧縮機の羽根車2で、出口部の主板2bの温度ひいては羽根2aのメタル 温度が高くなると、使用材料(例えばアルミ材)の最高許容応力が低下すること になり、羽根車の許容最高周速を低く押さえる必要が生じてくる。
【0012】 本考案は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、羽根 のメタル温度上昇を抑制して最高許容応力を低下することができ、これにより羽 根車の許容最高周速の向上が図れる遠心圧縮機を提供することを目的とする。
【0013】
上記の課題を課題するために、本考案は、回転軸に羽根車を一体に回転可能に 設けると共に、前記羽根車の主板背面とケーシングとの間に吐出空気の一部が流 入する空気室を設け、この空気室には、前記羽根車の外周付近に前記回転軸と同 心円状の上部ラビリンスを、また前記羽根車の背面ボス部付近に前記上部ラビリ ンスよりも小径な下部ラビリンスをそれぞれ設け、これら上部ラビリンスと下部 ラビリンスとの間のケーシングの部分に外気と連通する抽気口を設けた遠心圧縮 機において、前記上部ラビリンスの外周側半径をR1とし、前記羽根車の出口半 径をR2とした場合、 R1=(0.9〜0.7)R2 の範囲に設定したものである。
【0014】
羽根車の回転によって羽根に作用する遠心力は、羽根車の周速の2乗に比例す るので、その大きさは羽根車の出口部が最も大きい。
【0015】 上述した本考案では、羽根車出口の主板メタル温度が羽根車出口の空気相対全 温度より低く、かつ羽根車に働く軸方向スラスト力が計画値以内になる範囲で、 上部ラビリンスを羽根車の出口半径よりも極力下げた位置に設置するようにして いる。
【0016】 したがって、本考案によると、例えば羽根車出口半径R2の90%の位置では 、羽根に作用する遠心力は約80%になる。
【0017】 また、上部ラビリンスの位置を下げることによって、ラビリンス通路面積が小 さくなるので、抽気流量が小さくても空気室の圧力が下げられるうえに、攪拌損 失が減少するので、その分、発生する発熱量が少なくなる。その結果、羽根車背 面から羽根側への熱伝達が小さくなるので、羽根メタル温度も低くなる。
【0018】 ただし、上部ラビリンス位置をあまり下げると、上部ラビリンスよりも半径の 大きい側のスラスト力が大きくなるので、上部ラビリンスを設置した効果がなく なる。そこで、本考案は、上部ラビリンスの外周側半径R1は、羽根車出口半径 R2に対して、(0.9〜0.7)R2の範囲に設定している。
【0019】
以下、図1を参照して本考案の一実施例について詳細に説明する。図1は、本 実施例に係る遠心圧縮機の羽根車周り部分の断面図であり、図2に示した従来例 と対応する構成部分については同一符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0020】 図1に示すように、本実施例では、上部ラビリンス5の外周側半径をR1とし 、羽根車2の出口半径をR2とした場合、上部ラビリンス5の外周側半径R1が、 R1=(0.9〜0.7)R2 の範囲に設定されている。
【0021】 すなわち、上部ラビリンス5が、少なくとも羽根車出口2dから10%以上、 半径の小さい側に設置されている。
【0022】 このような本実施例の構成によると、羽根車2の出口背面側にはラビリンスが ないので、熱伝達が少なくなる。
【0023】 また、上部ラビリンス5は羽根車出口半径R2の90%位置から始まるので、 上部ラビリンス5のクリアランスは一定でも、通路面積が10%少なくなるので 、漏洩流量は約10%少なくなる。
【0024】 さらに、空気室4の攪拌損失は半径の5乗と漏洩流量に比例するので、攪拌損 失は0.96≒0.53倍、すなわち47%位小さくなる。
【0025】 以上の結果、熱伝達による羽根車2の羽根2aおよび主板2bの温度上昇は小 さくなり、最高許容応力を低下することができ、これにより羽根車2の許容最高 周速の向上が図れるようになる。
【0026】
以上述べたように、本考案によれば、遠心圧縮機において、羽根のメタル温度 上昇を抑制して最高許容応力を低下することができ、これにより羽根車の許容最 高周速の向上が図れるという優れた効果が奏される。
【図1】本考案の一実施例に係る遠心圧縮機の羽根車周
り部分の断面図である。
り部分の断面図である。
【図2】従来の遠心圧縮機の羽根車周り部分の断面図で
ある。
ある。
【図3】羽根車背面側空気温度およびメタル温度の計測
結果を示す図である。
結果を示す図である。
1 回転軸 2 羽根車 2a 羽根 2b 主板 2c ボス部 2d 羽根車出口 3 ケーシング 4 空気室 5 上部ラビリンス 6 下部ラビリンス 7 抽気通路 8 抽気口 9 抽気弁 10 ディフューザ 11 渦巻室 R1 上部ラビリンスの外周側半径 R2 羽根車の出口半径
Claims (1)
- 【請求項1】回転軸に羽根車を一体に回転可能に設ける
と共に、前記羽根車の主板背面とケーシングとの間に吐
出空気の一部が流入する空気室を設け、この空気室に
は、前記羽根車の外周付近に前記回転軸と同心円状の上
部ラビリンスを、また前記羽根車の背面ボス部付近に前
記上部ラビリンスよりも小径な下部ラビリンスをそれぞ
れ設け、これら上部ラビリンスと下部ラビリンスとの間
のケーシングの部分に外気と連通する抽気口を設けた遠
心圧縮機において、前記上部ラビリンスの外周側半径を
R1とし、前記羽根車の出口半径をR2とした場合、 R1=(0.9〜0.7)R2 の範囲に設定したことを特徴とする遠心圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6598991U JPH0512693U (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 遠心圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6598991U JPH0512693U (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 遠心圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0512693U true JPH0512693U (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=13302930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6598991U Withdrawn JPH0512693U (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 遠心圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0512693U (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4850576U (ja) * | 1971-10-22 | 1973-07-02 | ||
JPS5197180U (ja) * | 1975-02-03 | 1976-08-04 | ||
JPS5215479U (ja) * | 1975-07-22 | 1977-02-03 | ||
JPS5223979U (ja) * | 1975-08-09 | 1977-02-19 | ||
JP2003521651A (ja) * | 2000-02-01 | 2003-07-15 | ライボルト ヴァークウム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 動力学的なシール部材 |
JP2007138932A (ja) * | 2005-11-16 | 2007-06-07 | General Electric Co <Ge> | シールアセンブリ及びガスタービンエンジンアセンブリ |
JP2021006715A (ja) * | 2020-09-16 | 2021-01-21 | 三菱重工業株式会社 | 過給機 |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP6598991U patent/JPH0512693U/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4850576U (ja) * | 1971-10-22 | 1973-07-02 | ||
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JPS553111Y2 (ja) * | 1975-08-09 | 1980-01-25 | ||
JP2003521651A (ja) * | 2000-02-01 | 2003-07-15 | ライボルト ヴァークウム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 動力学的なシール部材 |
JP4805515B2 (ja) * | 2000-02-01 | 2011-11-02 | ライボルト ヴァークウム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 動力学的なシール部材 |
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JP2021006715A (ja) * | 2020-09-16 | 2021-01-21 | 三菱重工業株式会社 | 過給機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19951102 |