JPH05125888A - 検出体の打ち込み装置 - Google Patents

検出体の打ち込み装置

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JPH05125888A
JPH05125888A JP3288129A JP28812991A JPH05125888A JP H05125888 A JPH05125888 A JP H05125888A JP 3288129 A JP3288129 A JP 3288129A JP 28812991 A JP28812991 A JP 28812991A JP H05125888 A JPH05125888 A JP H05125888A
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信彦 木村
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一真 宮本
Manabu Sasaki
学 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定孔の側壁から地盤内に打ち込む検出体の
打ち込み装置において、検出体が傾いたりぶれたりしな
いように確実に安定して支持しておくことができる装置
を提供する。 【構成】 装置本体20に、検出体70を装置本体20
から打ち出す押圧ピストン50を備え、装置本体20の
外壁に、検出体70の案内孔62を設けた案内面60を
備え、案内面60は、装置本体20の外方に突出可能で
装置本体20側に磁力等で付勢されており、案内面60
と押圧ピストン50の間には、検出体70の外周を囲ん
で案内面60と押圧ピストン50の間にコイルスプリン
グ80が装着されている。検出体70が、装置本体20
から突出して測定孔10の内壁に当接する案内面60お
よびコイルスプリング80により、正確な姿勢で確実に
支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、検出体の打ち込み装
置に関し、詳しくは、地中に掘削した測定孔の側壁から
地盤内にマグネットを打ち込んでおき、このマグネット
の位置を磁気センサ等で定期的に測定することで、地盤
の任意の深さ位置における地盤変動を測定する方法など
に利用され、前記マグネット等の検出体を地盤内に打ち
込むための打ち込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の土木建築施工を行う地盤の、地盤
沈下に対する予知や対策を迅速に行うための資料を得る
ことなどを目的として、地盤の深度別あるいは地層別の
沈下量を経時的に知ることが必要になる。このような目
的を達成する測定方法として、特願昭58−70234
号に開示された方法がある。
【0003】この方法は、地中に小径の測定孔を深く掘
り下げ、この測定孔の適当な深さ位置毎に、測定孔から
地盤内に小さな弾丸状のマグネットを打ち込んでおく。
このマグネットの深さ位置を、測定孔内に吊り下げた磁
気センサで検出する。地盤が沈下していれば、マグネッ
トの深さ位置が変動するので、前記磁気センサを一定期
間毎に測定孔孔に挿入してマグネットの位置を測定すれ
ば、マグネットを打ち込んだ地盤の沈下量を、経時的に
測定することができる。複数のマグネットを、測定孔の
異なる深さ位置で地盤に打ち込んでおけば、地盤の深度
別あるいは地層別の沈下量を簡単かつ確実に測定するこ
とができる。
【0004】上記のような測定方法では、マグネットを
測定孔から地盤内に打ち込むための打ち込み装置が必要
になる。打ち込み装置としては、実開昭63−1597
25号などに開示された装置がある。この装置は、マグ
ネットを収容して測定孔内を昇降する装置本体に、マグ
ネットを水平方向に打ち出す油圧ピストンを設けてい
る。特に、この装置では、油圧ピストンが内外2重のピ
ストンを備えた2段構造になっていて、第1段階では、
内外両ピストンの作動で測定孔の内壁を覆う塩化ビニル
等からなる保孔管の突き破りを強力に行い、第2段階で
は、内側ピストンの作動で地盤内への押し込みを行うよ
うになっている。第1段階の作動時には、マグネットの
後端部分が外側ピストンに支持された状態で、装置本体
から保孔管へとマグネットが打ち込まれる。
【0005】また、マグネットの構造としては、前記し
たように、先端が尖った弾丸状のもののほか、実願平1
−122352号には、マグネットの先端外周に環状の
突起を設け、中央を凹ませたものが開示されている。こ
のマグネットは、前記環状の突起で保孔管を突き破るこ
とになるので、保孔管を過剰に破壊したりひび割れを生
じさせたりすることなく、マグネットの外径どおりに正
確な孔が明けられるようになり、地盤側から土砂や地下
水が保孔管内に流入するのを防げる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した従
来構造のマグネット打ち込み装置では、打ち込み作業時
におけるマグネットの支持が不十分であり、マグネット
の姿勢が、油圧ピストンの打ち出し方向に対して傾いた
りずれたりし易いという問題がある。すなわち、マグネ
ットは、その後端部分を油圧ピストンの一部で支持して
いるだけで、先端側が全く支持されていないため、マグ
ネットが保孔管に打ち込まれるまでの間に、マグネット
の姿勢が傾く可能性が高いのである。
【0007】マグネットの姿勢が傾いた状態で打ち込ま
れると、保孔管を突き破ったり地盤に押し込んだりする
際に、油圧ピストンの加圧力が有効に作用せず、マグネ
ットが保孔管を突き破れずに保孔管に引っ掛かったまま
になったり、マグネットを地盤の内部まで充分に押し込
めなかったりする。マグネットが、正確な姿勢および位
置で地盤内に打ち込まれなければ、磁気センサによる測
定精度に悪影響を与えるとともに、マグネットが保孔管
に引っ掛かったままでは、打ち込み装置を引き上げるこ
とも困難になり、打ち込み装置を引き上げたり、マグネ
ットを取り除いたりするために保孔管を破壊しなければ
いけなくなる。
【0008】また、前記したような2段構造の油圧ピス
トンを用いた場合、マグネットが地盤に押し込まれる段
階では、内側の小さなピストンによる加圧力のみで押し
込むので、加圧力が弱くなるという問題もある。さら
に、測定孔のボーリング径の誤差や余堀り分なども考慮
して、マグネットを地盤内に確実に埋め込むには、出来
るだけ長寸法のマグネットを用いるのが好ましいが、前
記のような2段構造の油圧ピストンでは、構造が複雑で
あるため、狭い装置本体内に長寸法のマグネットを収容
することができない。また、油圧ピストンは、マグネッ
トの打ち込み後に、ピストンを元の位置に戻す作業が必
要であり、そのために、打ち込み用と復帰用に少なくと
も2本の油圧ホースを、地上から測定孔内の装置本体ま
で延ばす必要があり、狭い測定孔の内部に2本の油圧ホ
ースを通すのは面倒であり、特に、大深度の測定孔で
は、極めて作業性が悪くなる。
【0009】なお、上記説明は、マグネットを用いた測
定方法における打ち込み装置について説明しているが、
マグネットだけでなく、電波の発振器等の電気回路を内
蔵したものや、放射線源等を収容したものなど、各種の
測定方法において、測定孔の側壁から地盤内に打ち込ん
でおく検出体の打ち込み装置でも、上記同様の問題が存
在する。
【0010】そこで、この発明の課題は、このような検
出体の打ち込み装置において、検出体が傾いたりぶれた
りしないように確実に安定して支持しておくことができ
る装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかる検出体の打ち込み装置は、測定孔の側壁
から地盤内に打ち込んでおく検出体の打ち込み装置であ
って、検出体が収容される装置本体には、検出体を装置
本体外に打ち出す押圧ピストンを備え、装置本体の外壁
には、検出体が通過する案内孔を設けた案内面を備え、
案内面は、装置本体の外方に突出可能であるとともに装
置本体側に付勢されており、案内面と押圧ピストンの間
には、検出体の外周を囲むとともに案内面と押圧ピスト
ンの間隔を弾力的に維持するコイルスプリングが装着さ
れている。
【0012】測定孔は、通常のボーリング孔でよく、測
定目的や地質条件などによって、その口径や深さは任意
に設定できる。測定孔の内面を、塩化ビニルその他の合
成樹脂からなる保孔管などで保護しておくと、測定孔の
側壁から土砂が落ち込んだり地下水が浸入したりするの
を阻止できる。保孔管の材料および厚みは、上記のよう
な機能を発揮できるとともに、後述する検出体の打ち込
みで突き破ることができるものを用いる。
【0013】検出体は、前記したような弾丸状をなすも
の、あるいは、先端に環状突起が設けられたものなど、
従来の測定方法でも用いられていたような通常のマグネ
ットが用いられるほか、適用する測定方法に合わせて、
電気回路や発振器等が組み込まれたものなど、任意の構
造を有する検出体が使用できる。検出体の後方に、前記
保孔管を塞ぐ栓体を配置して、打ち込み装置から打ち出
せば、保孔管を突き破って検出体を地盤内に打ち込んだ
後、栓体で保孔管を塞いで、測定孔に土砂や地下水が浸
入するのを確実に阻止することができる。
【0014】装置本体は、測定孔の内部に挿入できる大
きさ形状を備え、ワイヤ等で地上から吊り下げて、測定
孔内を昇降するようになっている。装置本体には、検出
体を収容できる空間と、この検出体を装置本体外に打ち
出す押圧ピストンを備えている。押圧ピストンは、油空
圧や電磁力で駆動される通常のシリンダピストン機構と
同様の構造のものが使用できる。装置本体に設けられた
シリンダ空間を押圧ピストンがその軸方向に移動するこ
とによって、押圧ピストンの先端で検出体を押圧して、
装置本体外に打ち出す。検出体は、この装置本体のシリ
ンダ空間内に収容される。シリンダ空間の内径すなわち
押圧ピストンの受圧面積を大きくして、大きな加圧力が
発生できるようにしておくのが好ましい。この場合、シ
リンダ空間の内径は検出体の外径よりもかなり大きくな
る。検出体の打ち出しをより強力に行うには、油圧で駆
動される押圧ピストンが好ましい。押圧ピストンは、検
出体の打ち出し方向のみに、油圧等で駆動できればよ
く、打ち出し後の復帰作動は、後述するコイルスプリン
グで行う。したがって、押圧ピストンに連結する油空圧
ホースは、打ち出し用の1系統のみでよい。
【0015】装置本体の外壁のうち、検出体が打ち出さ
れる位置、すなわちシリンダ空間の先端には、検出体の
外径に対応する案内孔が貫通形成された案内面が設けら
れる。案内面は、装置本体の外壁面の一部を構成する板
状体等をなし、外壁面よりも外方に突出可能になってい
るとともに、装置本体側に付勢されている。すなわち、
案内面に上記付勢力よりも大きな外力を加えれば、装置
本体から外方に突出するが、外力を取り去れば、付勢力
で装置本体側に戻るようになっている。案内面が装置本
体に戻った状態では、装置本体を測定孔内で自由に昇降
でき、案内面が装置本体から突出した状態では、案内面
が測定孔もしくは保孔管の内壁面に当接できるようにし
ておく。具体的な構造としては、例えば、案内面の少な
くとも一部を磁性体すなわち磁石で形成するとともに、
装置本体には、案内面が嵌まり込む凹部を設けておき、
少なくとも上記凹部付近を鉄鋼などの着磁体で形成して
おけば、磁力による付勢力で案内面を装置本体の凹部に
保持しておくことができるとともに、磁力よりも大きな
力を案内面に加えれば、案内面を凹部から突出させるこ
ともできる。付勢力は、スプリング等で与えることもで
きる。案内面は、単なる板状のものだけでなく、装置本
体の前記シリンダ空間に嵌まる有底円筒状のものなど、
任意の形状が採用できる。案内孔は、検出体がスムーズ
に通過できるとともに、検出体の軸方向がぶれない程度
に案内できれば、その内径あるいは孔形状は任意に設定
できる。
【0016】コイルスプリングは、検出体の外径とほぼ
同じか少し大きい程度の内径を有し、シリンダ空間内
で、検出体の外周に嵌まるように取り付けられる。コイ
ルスプリングの一端は案内面の内側に当接し、他端は押
圧ピストンの対向面に当接するように取り付けられる。
したがって、コイルスプリングが、案内面と押圧ピスト
ンの間を一定間隔に保つが、案内面と押圧スプリングの
間隔を狭めるように外力を加えれば、コイルスプリング
が弾力的に縮んで案内面と押圧ピストンが近づき、外力
を取り去れば、コイルスプリングの付勢力で案内面と押
圧ピストンの間隔が元に戻る。
【0017】コイルスプリングを縮めたときの反発力
は、前記案内面を装置本体に保持する磁力等の付勢力よ
りも大きくしておく。そして、押圧ピストンが検出体を
打ち出す前の待機状態では、コイルスプリングは伸びき
っているか、コイルスプリングの反発力よりも案内面を
装置本体に保持する付勢力のほうが大きくなり、押圧ピ
ストンが検出体を打ち出すために作動すれば、コイルス
プリングの反発力が、案内面を装置本体に保持する付勢
力よりも大きくなるように設定しておく。
【0018】
【作用】検出体は、装置本体内で、押圧ピストンが作動
するシリンダ空間に、外周をコイルスプリングが囲み、
先端が案内面の案内孔に支持された状態で収容してお
く。押圧ピストンの受圧面積すなわちシリンダ空間の内
径は、必要とされる検出体への加圧力に合わせて設定さ
れるので、検出体の外径よりもかなり大きくなってお
り、そのままでは、検出体の外周は支持できないが、前
記コイルスプリングが検出体の外周を囲むように取り付
けられているので、検出体は、押圧ピストンの打ち出し
方向に正確に一致した状態で安定して保持されることに
なる。この状態で、装置本体を測定孔の所定の深さ位置
まで降ろして行く。案内面は装置本体側に付勢されてい
て、外部に突出していないので、測定孔の内面に引っ掛
かることなく、スムーズに降下させることができる。
【0019】検出体を後部から押圧ピストンで押圧して
打ち出しを開始するときに、検出体の全体がコイルスプ
リングで支持され、検出体の先端が案内面の案内孔で案
内されているので、検出体の軸方向が傾いたりぶれたり
することなく、押圧ピストンの打ち出し方向に正確に打
ち出される。押圧ピストンが打ち出し方向に移動する
と、コイルスプリングを介して案内面に押圧力が加わ
る。コイルスプリングの弾力的な付勢力が、案内面を装
置本体に保持している付勢力よりも大きくなれば、案内
面は装置本体から突出して、測定孔もしくは保孔管の内
壁面(以下では、まとめて測定孔の内壁面と言う)に当
接する。この状態では、装置本体は、案内面とその直径
方向の対向面で測定孔の内面に当接して突っ張った状態
で位置決めされることになり、装置本体を正確に安定し
た状態で固定することができる。検出体は、その先端が
測定孔の内壁面に到達するまで、案内面の案内孔で確実
に案内されるので、検出体は測定孔の内壁面に対して正
確に垂直方向から打ち込まれることになる。
【0020】検出体が保孔管を突き破ったり地盤に突っ
込んだりして大きな抵抗を受けても、検出体の先端部分
は案内孔で規制されているので、検出体が横に逃げたり
曲がったりすることがない。また、保孔管の内側面を案
内面で押さえ付けていると、検出体で突き破られた保孔
管の切り口周縁などが、測定孔の内側に反り返ったりし
て保孔管が局部的に変形するのを防ぐこともできる。検
出体の後方部分も、コイルスプリングで支持されている
ので、押圧ピストンからの加圧個所などで検出体が傾い
たりずれたりすることも防げる。
【0021】検出体が、地盤内に打ち込まれた後、押圧
ピストンを作動させた油圧を抜くなどして、押圧ピスト
ンの加圧力を除けば、コイルスプリングの弾力的な反発
力で、押圧ピストンは元の位置に復帰する。押圧ピスト
ンが復帰すると、押圧ピストンと案内面との間隔が広く
なり、コイルスプリングは伸びきるか付勢力が小さくな
るので、案内面を装置本体側に付勢する力が働いて、突
出していた案内面が装置本体側に戻る。この状態では、
装置本体の外径は、測定孔の内径よりも充分に小さくな
るので、装置本体をスムーズに引き上げることができ
る。地表に引き上げた装置本体には、再び検出体を装着
して、前記同様の作業を繰り返すことができる。
【0022】
【実施例】ついで、この発明の実施例を図面を参照しな
がら以下に説明する。図1〜図4は、打ち込み装置を用
いて検出体の打ち込み作業を行っている状態を段階的に
表している。図1に示すように、地盤Eに、比較的小径
の測定孔10がボーリングされ、測定孔10の内面に
は、塩化ビニルからなる保孔管12が挿入されている。
打ち込み装置の装置本体20は、鋼材などの着磁体から
なり、保孔管12の内径よりも少し小さな外径を有する
概略円柱体状をなし、上部にアイナット32を介してワ
イヤ30で吊り下げられており、このワイヤ30の上げ
下げによって、保孔管12内を昇降する。装置本体20
の上部には、油圧ホース40も連結されており、地上か
ら油圧を送り込めるようになっている。
【0023】装置本体20の内部には、水平方向のほぼ
全長にわたって円筒状のシリンダ空間22が設けられて
いる。シリンダ空間22の一端は装置本体20の壁面で
塞がれているとともに他端は開放されていて、ここに案
内板60が取り付けられている。シリンダ空間22に
は、押圧ピストン50が挿入され、押圧ピストン50の
外周にはOリング52を介してシリンダ空間22と摺動
可能に配置されている。押圧ピストン50の後端側のシ
リンダ空間22には、装置本体20内に設けられ、前記
油圧ホース40につながる送油路24が開口しており、
油圧ホース40から加圧された油を送り込むことで、押
圧ピストン50が前方に作動する。
【0024】油圧ピストン50の前面中心には押圧軸5
4が突出しており、この押圧軸54の前に、保孔管12
の孔を塞ぐ栓体72および検出体となるマグネット70
が収容される。押圧軸54、栓体72およびマグネット
70の外径は同一に形成されていて、その外周をコイル
スプリング80で囲んでいる。コイルスプリング80の
内径は、その伸縮状態によって少し変わるので、コイル
スプリング80を縮めたときに、前記マグネット70等
がコイルスプリング80に対してスムーズに摺動できる
程度の内径に設定しておくのが好ましい。栓体72は、
保孔管12と同じ合成樹脂や金属あるいはゴムなどで形
成されている。マグネット70は、図5に示すように、
円柱状の磁石からなる本体部分の先端に、打ち込み用の
先端金具76が接着等の手段で取り付けられている。先
端金具76は、比較的硬質の金属等からなり、外周縁を
除く中央部分がえぐられた形で凹部73が形成され、外
周縁が薄い環状突起74となっている。
【0025】コイルスプリング80の一端は、油圧ピス
トン50の押圧軸54の外周に設けられた凹部56に入
り込んでいる。コイルスプリング80の他端は、案内板
60の裏面に当接している。案内板60は、磁石の板か
らなり、シリンダ空間22の外径よりも少し大きな外径
を有し、シリンダ空間22の開口面外周縁に形成された
凹入段部26に、案内板60がぴったりと嵌まり込むよ
うになっている。鋼材からなる装置本体20と磁石板か
らなる案内板60は、互いの間に磁力による吸引力すな
わち付勢力が作用している。案内板60が凹入段部26
に嵌まり込んだ状態では、案内板60の外面が装置本体
20の外面よりも外側に突出しないようになっている。
なお、案内板60の外面は、装置本体20の外面とぴっ
たりと一致する必要はなく、例えば、平坦な案内板60
が、装置本体20の円筒面よりも内側に配置されるよう
でもよい。案内板60の中央に貫通形成された案内孔6
2に、検出体70の先端が嵌まる。案内孔62の内径
は、検出体70等の外径よりも少し大きい程度に設定し
て、案内孔62を検出体70、栓体72および押圧軸5
4がスムーズに通過できるようにしておく。
【0026】上記のような構造の打ち込み装置を用い
て、マグネット70すなわち検出体の打ち込みを行う方
法について説明する。まず、図1に示すように、マグネ
ット70および栓体72を収容した装置本体20を、保
孔管12の中に降ろしていき、所定の深さに配置する。
図2に示すように、油圧ホース40から送油路24を経
てシリンダ空間22に油圧を送ると、押圧ピストン50
が前方側に押されて移動する。押圧ピストン50は、押
圧軸54で栓体72およびマグネット70を押し出すと
ともに、コイルスプリング80を介して案内板60を押
す。案内板60と装置本体20の間に作用する磁力にコ
イルスプリング80の付勢力が勝てば、案内板60は装
置本体20の凹入段部26から突出して、保孔管12の
内面に押し当てられる。案内板60が保孔管12の内面
に押し当てられると、装置本体20の直径方向で、案内
板60と対向する面が保孔管12の反対面に押し当てら
れるので、装置本体20は保孔管12内で突っ張った状
態で位置決めされる。マグネット70および栓体72
は、コイルスプリング80で外周を規制され、マグネッ
ト70の先端は案内板60で規制されているので、マグ
ネット70の軸方向は、保孔管12の内面に対して正確
に法線方向に配置されることになる。
【0027】図3に示すように、押圧ピストン50をさ
らに前進させれば、押圧軸54で押されたマグネット7
0の先端が、保孔管12を突き破って地盤E内に打ち込
まれる。案内板60は、保孔管12に当接して移動でき
ないので、押圧ピストン50の前進に伴って、コイルス
プリング80が弾力的に縮み、その反発力で案内板60
を保孔管12に強く押し付けることになる。押圧ピスト
ン50の押圧軸54が案内板60の案内孔62に挿入さ
れ、押圧軸54の先端面が保孔管12の内面付近に到達
したところで、押圧ピストン50の外周部分が案内板6
0に当たるので、それ以上は前進できなくなる。この状
態で、マグネット70は地盤Eの充分な深さまで打ち込
まれ、保孔管12の突き破られた孔14は栓体72で塞
がれる。コイルスプリング80は、縮められた状態で、
押圧軸54の外周の凹部56に収まる。
【0028】図4に示すように、油圧ホース40からの
油圧を抜けば、コイルスプリング80の反発力で、押圧
ピストン50は後退する。押圧ピストン50が元の位置
まで戻れば、押圧ピストン50と案内板60の間隔が広
がるので、コイルスプリング80の付勢力は無くなる。
そうすると、案内板60は、磁力で装置本体20に引き
付けられ、凹入段部62内に戻る。案内板60が元に戻
れば、装置本体20は自由に移動できるようになるの
で、ワイヤ30を引き上げて、装置本体20を地上に回
収する。保孔管12の突き破られた孔14は栓体72で
塞がれているので、地盤Eの土砂や地下水が測定孔10
に浸入することはない。
【0029】地上に引き上げた装置本体20には、案内
板60の案内孔62から、新たな栓体72およびマグネ
ット70を装着して、再び測定孔10に降ろし、前記同
様の作業を繰り返して、順次所定の深さ位置にマグネッ
ト70を打ち込んでいく。図6は、上記工程のうち、マ
グネット70による保孔管12の突き破り状態を詳細に
示している。マグネット70が保孔管12に打ち込まれ
ると、先端の環状突起74が保孔管12に円周線状に突
き刺さって切断する。環状突起74で切断された保孔管
12の円板状部分16は、マグネット70の中央の凹部
73に入り込む。薄い環状突起74を保孔管12に突き
刺して切断するので、切断部分の周囲にひび割れが広が
ったり無理な変形を起こすことなく、保孔管12にきれ
いな円形の孔14があく。したがって、この孔14に前
記した栓体72がぴったりと嵌って孔14を確実に塞ぐ
ことができる。但し、このように、保孔管12を環状に
切断する場合、弾丸状に尖ったマグネットで突き破るの
に比べて、抵抗が大きくなるので、押圧ピストン50の
加圧力を大きくする必要がある。
【0030】具体的には、保孔管12として塩化ビニル
管VP−75を用い、シリンダ面積(すなわち油圧ピス
トン面積)7.2cm2 、マグネット70の先端金具76
の直径1cmとした場合、保孔管12の突き破りに必要な
油圧は、約75kgf/cm2 であった。つぎに、通常の地盤
Eに対してマグネット70を貫入させるのに必要な圧力
は、保孔管12を突き破るために必要な圧力よりかなり
小さいので、シリンダ面積や油圧力は、上記したような
保孔管12の突き破りをもとに設計しておけば充分であ
る。実際には、マグネット70が保孔管12を貫通した
瞬間に、マグネット70は地盤E内に飛び出す。そのた
め、シリンダ空間22の押圧ピストン50後方部が、急
速に拡張して油圧が一旦降下する。このときの降下圧力
は、油圧ホース40の長さ等の装置および施工条件によ
っても異なるが、通常の条件で、約10〜50kgf/cm2
程度の値となる。その後、地盤Eの抵抗に打ち勝ってマ
グネット70を打ち込むために必要な圧力を押圧ピスト
ン50に加えればよい。
【0031】つぎに、マグネット70を地盤Eに打ち込
む時に、地耐力がどのくらいの地盤にまで打ち込めるか
を試算する。地盤Eの地耐力Nと、打ち込みに必要な貫
入力F0 は下式で表される。 F0 =4×αAN kgf……(1) N:N値 A:貫入断面積(cm2) α:比例定数(kgf/cm2) 一方、押圧ピストン50の加圧力は、シリンダ面積と油
圧力の積となる。今、シリンダ面積7.2cm2 (シリン
ダ直径約3cmに相当)、油圧力75kgf とすると、加圧
力Fは、 F=7.2×75=540kgf この加圧力Fが、打ち込みに必要な貫入力F0 と釣り合
うときの地盤EのN値を求める。今、マグネット70の
直径を1cmとすると、 N=F0 /4αN=540/4×0.8=168.75 すなわち、N値が160を超える非常に地耐力の高い地
盤Eでも、マグネット70の打ち込みが可能になるので
ある。通常の地盤Eでは、N値は50程度が上限である
と考えられているから、上記N値まで使用可能であると
いうことは、実質的に、あらゆる地層に対してマグネッ
ト70の打ち込みが可能であることになる。
【0032】なお、上記計算過程からも判るように、も
しも、押圧ピストン50すなわちシリンダ空間22の口
径を、マグネット70の外径(1cm)と同じ程度の小さ
なものにしていた場合には、シリンダ面積0.79cm2
になるから、打ち込み可能な地盤EのN値は約19まで
であり、N値の大きな地盤Eには、マグネット70の打
ち込みが不可能になることが明らかである。また、この
場合には、保孔管12の突き破りも困難である。
【0033】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかる検出体
の打ち込み装置によれば、検出体を案内面の案内孔およ
びコイルスプリングで確実に支持した状態で、押圧ピス
トンによる打ち込みを行うので、検出体が傾いたりぶれ
たりすることがなく、地盤あるいは保孔管に対して、正
確に打ち込むことができる。
【0034】特に、保孔管もしくは測定孔の内面に案内
面を押し当てた状態で、案内孔を通して検出体を打ち込
むので、抵抗が最も大きく検出体がぶれ易い打ち込み開
始時点で、検出体を確実に支持しておくことができ、検
出体の打ち込み精度は格段に向上することになる。案内
面は、検出体を打ち込むときだけ、装置本体から突出
し、検出体の打ち込み前および打ち込み後は、装置本体
側に戻るので、装置本体を測定孔内で昇降させる作業に
は全く影響がない。
【0035】さらに、押圧ピストンは、打ち込み行程で
のみ油圧等を供給し、復帰行程はコイルスプリングの付
勢力を利用するので、装置本体に連結する油圧ホース等
が打ち込み行程用の1系統のみでよくなり、狭い測定孔
の内部に多数本の油圧ホース等を通す手間がかからず、
作業性が非常に良くなる。検出体はコイルスプリングで
確実に支持できるので、押圧ピストンの外径すなわち受
圧面積を、検出体の外径よりもはるかに大きく設定する
ことができ、その結果、押圧ピストンの加圧力すなわち
検出体に対する打ち込み力を大きく設定でき、堅い地盤
にも適用できたり、強度の高い保孔管を用いても検出体
で突き破れるようになったりして、この種の測定方法の
適用範囲を拡げることが可能になる。特に、検出体とし
て、先端に環状突起を備えたものを用いた場合に必要に
なる大きな打ち込み力を達成できるので、環状突起によ
る優れた突き破り性能を有効に発揮できるようになる。
押圧ピストンを、2段構造にする必要がないので、構造
を簡略化できるとともに、長い検出体を用いることも可
能になり、地盤への確実な打ち込み、あるいは、測定精
度の向上を果たせる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す使用時の第1段階に
おける断面構造図
【図2】 同上の次段階における断面構造図
【図3】 同上の次段階における断面構造図
【図4】 同上の次段階における断面構造図
【図5】 検出体の構造を示す一部断面正面図
【図6】 上記検出体の機能を説明する要部断面図
【符号の説明】
10 測定孔 12 保孔管 20 装置本体 22 シリンダ空間 50 押圧ピストン 60 案内板(案内面) 62 案内孔 70 マグネット(検出体) 80 コイルスプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定孔の側壁から地盤内に打ち込む検出
    体の打ち込み装置であって、検出体が収容される装置本
    体には、検出体を装置本体外に打ち出す押圧ピストンを
    備え、装置本体の外壁には、検出体が通過する案内孔を
    設けた案内面を備え、案内面は、装置本体の外方に突出
    可能であるとともに装置本体側に付勢されており、案内
    面と押圧ピストンの間には、検出体の外周を囲むととも
    に案内面と押圧ピストンの間隔を弾力的に維持するコイ
    ルスプリングが装着されていることを特徴とする検知体
    の打ち込み装置。
JP3288129A 1991-11-01 1991-11-01 検出体の打ち込み装置 Expired - Lifetime JPH0715236B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009293308A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Kansai Electric Power Co Inc:The ケーシングボーリング工法およびケーシングボーリング装置
JP2010047939A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Kansai Electric Power Co Inc:The 地盤評価方法および地盤評価装置
JP2010047938A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Kansai Electric Power Co Inc:The 地盤評価方法および地盤評価装置
CN112176978A (zh) * 2020-10-29 2021-01-05 吴科文 一种公路检测用钻孔取样装置

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