JPH05125264A - ポリアルキレンアリレート樹脂組成物 - Google Patents

ポリアルキレンアリレート樹脂組成物

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JPH05125264A
JPH05125264A JP28805991A JP28805991A JPH05125264A JP H05125264 A JPH05125264 A JP H05125264A JP 28805991 A JP28805991 A JP 28805991A JP 28805991 A JP28805991 A JP 28805991A JP H05125264 A JPH05125264 A JP H05125264A
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JP
Japan
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polyalkylene arylate
resin composition
molding
formula
melt viscosity
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JP28805991A
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English (en)
Inventor
Toshio Shiaku
俊雄 塩飽
Toshio Nakane
敏雄 中根
Kenji Hijikata
健二 土方
Junji Watanabe
順次 渡辺
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ブロー成形、インフレーション成形、押出成形
等、低剪断速度下での成形時の溶融特性に優れ、ブロー
成形時のドローダウン防止やフィルム成形時の耳の波打
ち現象の防止に有効なポリアルキレンアリレート樹脂組
成物を提供する。 【構成】 (A) 結晶性ポリアルキレンアリレート 100重量部に (B)a) 本来単独ではスメクチック液晶性を示す特定のポ
リアルキレンアリレートセグメントと、 b) 本来単独ではスメクチック液晶性を示さない特定の
ポリアルキレンアリレートセグメントのa)、b)2種のセ
グメントから構成され、a)とb)の比が5:95〜100:0
(モル%)である共重合ポリエステルを1〜 200重量部
配合してなる、溶融粘度が成形時の温度において、剪断
速度100 毎秒で2000ポアズ以上、1000毎秒で800 ポアズ
以上であり、且つ255 ℃での樹脂の溶融粘度の剪断速度
100 毎秒と2000毎秒での対数の差が特定のの範囲内にあ
ることを特徴とする低剪断速度下での成形に好適なポリ
アルキレンアリレート樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロー成形、インフレ
ーション成形、押出成形等、低剪断速度下での成形時の
溶融特性に優れ、ブロー成形時のドローダウン防止やフ
ィルム成形時の耳の波打ち現象の防止に有効な樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリブ
チレンテレフタレートに代表される結晶性ポリアルキレ
ンアリレートは優れた物性を有しており、近年広い用途
に用いられている。しかし、本質的に融点以上の可塑可
能温度域でポリプロピレンに代表されるブロー成形等に
好適な樹脂に比較して溶融粘度の剪断速度依存性が小さ
く、かつ温度依存性が大きいという問題を有している。
例えば、ブロー成形機を用いて通常の方法で成形を行う
場合、樹脂が押出機のシリンダー中に滞留中は、スクリ
ューに過負荷がかからない様に高い剪断速度下で樹脂の
溶融粘度は小さいことが望まれ、逆にパリソン形成時に
はドローダウンを防ぐため低剪断速度下で溶融粘度の大
きなことが望まれる。また、ブロー成形時、ダイリップ
間隙より樹脂が押し出された状態で、樹脂表面に存在す
る温度分布のために成形品の肉厚にむらが生じてしま
い、商品価値が著しく低下する。これを防止するために
は、樹脂の溶融粘度の温度依存性が小さなことが望まれ
る。以上のような溶融粘度特性が望まれるのはフィル
ム、シート、繊維の成形においても同様である。ところ
が結晶性ポリアルキレンアリレートは望ましい溶融粘度
挙動を持たないものが多いため、例えば固相重合法によ
り分子量を増大させて溶融粘度を高めている。しかし固
相重合法では全体的な溶融粘度が増大するのみで、溶融
粘度の剪断速度依存性、温度依存性の問題は全く解決さ
れていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するため、本発明者らは溶融粘度の剪断速度依存性が大
きく温度依存性が小さなポリアルキレンアリレート樹脂
組成物について鋭意研究した。その結果、スメクチック
液晶性を示すポリマー又はスメクチック液晶性を示すセ
グメントを主鎖骨格に含むポリマーを、結晶性ポリアル
キレンアリレート樹脂に溶融混練や重合中に投入する等
の方法により配合して得られる樹脂組成物が上記溶融粘
度特性が良好であることを見出し、本発明を完成するに
到った。即ち本発明は、(A) 結晶性ポリアルキレンアリ
レート 100重量部に(B)a) 下記一般式(1) で示される繰
り返し単位よりなり、本来単独ではスメクチック液晶性
を示すポリアルキレンアリレートセグメントと、
【0004】
【化4】
【0005】b) 下記一般式(2) で示される繰り返し単
位よりなり、本来単独ではスメクチック液晶性を示さな
いポリアルキレンアリレートセグメント
【0006】
【化5】
【0007】のa)、b)2種のセグメントから構成され、
a)とb)の比が5:95〜100:0(モル%)である共重合ポ
リエステルを1〜 200重量部配合してなる、溶融粘度が
成形時の温度において、剪断速度100 毎秒で2000ポアズ
以上、1000毎秒で800 ポアズ以上であり、且つ255 ℃で
の樹脂の溶融粘度の剪断速度100 毎秒と2000毎秒での対
数の差が下記式(I) の範囲内にあることを特徴とする低
剪断速度下での成形に好適なポリアルキレンアリレート
樹脂組成物に関する。
【0008】
【数2】
【0009】本発明組成物の主成分である(A) 結晶性ポ
リアルキレンアリレートとはテレフタル酸及び/又はナ
フタレンジカルボン酸(及びそれらのエステル形成性誘
導体)とアルキレンジオール(及びそのエステル形成性
化合物)との重縮合により生成されるポリエステルで、
ジオール成分としては-O-(CH2)n-O-(n=2〜10) の他に
シクロヘキサンジオール、ジメチレンシクロヘキサンジ
オール等であってもよい。代表的な(A) 成分の例として
はポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメ
チレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレ
ート、ポリシクロヘキサンジメチルテレフタレート等、
或いは前記テレフタレートの代わりにナフタレンジカル
ボキシレート、イソフタレート又はそれらの共重合体で
あってもよい。
【0010】次に本発明組成物の(B) 成分は、a)、b)2
つのセグメントをその構成単位とするポリエステル共重
合体である。この共重合体を構成するセグメントa)は前
記一般的(1) で示された特定の構造を有するものであ
り、これが単独に存在した場合にはスメクチック液晶を
示すセグメントである。スメクチック液晶とは、一般の
成書、例えば、岩柳茂夫著1984年共立出版株式会社発行
の「液晶」の記述にある如く、分子の並び方が分子軸に
概ね並行に連なり、更に並行に連なった部分の重心が同
一平面上にあって、分子軸に対して直角或いは傾いて層
状態を持って連なるという層構造を有する。又、直交偏
光下の顕微鏡観察では短棒状(batonets)組織、モザイク
組織、扇状組織等の特有のパターンを示すことが知られ
ている。かように固有な特性を発現するスメクチック液
晶性セグメントは同一分子中に剛直性を示すメソーゲン
と柔軟性基であるソフトスペーサーとを持つことが必須
である。即ち、(1) 式の如く分子骨格中にベンゼン環を
少なくとも2以上含むメソーゲンと、アルキル基で構成
されるソフトスペーサーを持つことが必要である。
【0011】特に好ましいa)セグメントとしては下記式
(1) −1で表される繰り返し単位よりなるポリアルキレ
ンビフェニルカルボキシレートである。
【0012】
【化6】
【0013】ソフトスペーサーの炭素数 mが2以上でな
いとスメクチック液晶性を示さず、潜在的にもスメクチ
ックとなる能力を持たない。又、炭素数が大きくなるに
従い融点は低下して物性の低下を招く。(B) 成分は、上
記の如き本来単独ではスメクチック液晶性を示すセグメ
ントa)以外に、スメクチック液晶性を示さない他のポリ
アルキレンアリレートセグメントb)を分子内に共有する
共重合体である。このb)セグメントは前記一般式(2) で
示されるもので通常のポリアルキレンアリレートならば
何れのものでも使用できるが、ポリアルキレンテレフタ
レート、ポリアルキレンナフトエートが好ましく、これ
らの内、特にアルキル基の炭素数が2〜10、特に2〜4
のものが最も好ましく用いられる。ここで(B) 成分中の
b)セグメントの構造と(A) 成分の結晶性ポリアルキレン
アリレート構造との関係は特に限定する必要はなく、両
者は同種でも別種でも良いが、均一分散を助け、しかも
フィッシュアイを生じない点で両者はよく相溶するのが
好ましく、このため特に両者が同一のものであるのが望
ましい。
【0014】(B) 成分を構成するスメクチック液晶性を
示すセグメントa)とスメクチック液晶性を示さないセグ
メントb)との共重合割合は、a)のモル分率が5〜 100モ
ル%であることが溶融粘度特性向上のために必要であ
る。特に30〜90モル%であることが好ましい。これらの
構成は(B) 成分がそれ自身単独で本来スメクチック液晶
性を示しても示さなくてもどちらでも良く、スメクチッ
ク液晶性を示すセグメントが上記の割合で含まれていれ
ば本発明の所期の目的を達成し得る。(B) 成分を配合す
ると、溶融粘度の剪断速度依存性が大きく温度依存性が
小さくなる理由は、おそらくスメクチック液晶形成能を
もつメソーゲン成分の強い分子間凝集力に起因すると考
えられる。(B)成分の調製法は、(1) 式のみからなるホ
モポリマーと、(2) 式のみからなるホモポリマーとを適
当な触媒の存在下で溶融混練してエステル交換反応によ
り両セグメントを共有するコポリエステルとすることに
よって得ることが出来る他、ビフェニレンジカルボン酸
(又はそのエステル形成性誘導体)等のメソーゲンとな
り得るモノマーとテレフタル酸及び/又はナフタレンジ
カルボン酸(又はそのエステル形成性誘導体) と、アル
キレンジオールとの共存下で適当な触媒の存在下に溶融
混練して重縮合して得ることも出来る。また、配合後、
固相重合法により全体の溶融粘度を増加させても、本発
明樹脂組成物のすぐれた溶融粘度特性はそのまま発揮さ
れる。又、(B) 成分の配合割合は(A) 100 重量部に対し
て1〜 200重量部であり、4〜 100重量部が特に好まし
い。1重量部未満では所期の効果が得られず、 200重量
部を越えると主要成分であるポリアルキレンアクリレー
ト(A) の優れた物性が失われ好ましくない。
【0015】更に、本発明の組成物には、一般に熱可塑
性樹脂及び熱硬化性樹脂に添加される公知の物質、すな
わち酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止
剤、難燃剤、難燃助剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤
或いはガラス繊維の如き繊維状、粉粒状、板状の無機充
填剤等も要求性能に応じ適宜添加することができる。
【0016】本発明の樹脂組成物は、一般に合成樹脂組
成物の調製に用いられる設備と方法により調製すること
ができる。すなわち必要な成分を混合し、1軸又は2軸
の押出機を使用して混練し、押出して成形用ペレットと
することができ、必要成分の一部をマスターバッチとし
て混合、成形する方法、また各成分の分散混合をよくす
るため樹脂の一部または全部を粉砕し、混合して溶融押
出すること等、いずれも可能である。
【0017】
【発明の効果】本発明で得られる樹脂組成物は、溶融粘
度特性の剪断速度依存性が大きく温度依存性が小さいた
め、ブロー成形、押出成形等の低剪断速度下での成形性
に優れ、均一な肉厚の良好な成形品を容易に得ることが
できる。
【0018】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】実施例1 ジメチルテレフタレート(DMT)、ジメチルビベンゾ
イックアシッド(DMBB)、 1,4−ブタンジオール
(1,4−BD)をモル比でそれぞれ0.35:0.65:2.0の割合
で密閉型反応器に仕込み、テトラブチルチタネートを触
媒とし、常圧下、不活性ガス雰囲気で 150℃から 210℃
に徐々に昇温しながらエステル交換反応を行い、反応が
終了点に達した2時間後、 240℃、0.1 Torr減圧下で2
時間溶融重合し、これを取り出し切断し、チップを得
た。更に 205℃、0.1Torr減圧下で12時間、固相重合
し、ポリマー(B) を得た。このポリマー(B) は
【0020】
【化7】
【0021】なる構造を有するランダム共重合体であ
り、DSCによる転移温度測定及び偏光顕微鏡による光
学組織の観察から、昇温時220→265℃の温度域、降温時
226→155℃の温度域でスメクチックAタイプの液晶相に
なることを確認した。次いで 255℃、剪断速度 100毎秒
での溶融粘度が2500ポアズのポリブチレンテレフタレー
ト(ポリマー(A))に表1の割合で上記ポリマー(B) を加
え、通常の押出機を用いて溶融混練し、サンプル(1) 、
(2) を得た。このサンプル(1) 、(2)及びポリマー(A)
の成形温度 255℃での、溶融粘度の剪断速度100 毎秒と
2000毎秒での対数差(前記式(I) の値)は、ポリマー
(A) は0.27、サンプル(1) は0.47、サンプル(B) は0.87であ
った。又、剪断速度に対する溶融粘度を比較した結果を
表2に示す。表2より明らかなように、ポリマー(A) に
比べ低剪断速度 100毎秒で大きく、高剪断速度1000毎秒
で僅かに溶融粘度が上昇している。この溶融粘度特性を
更に多くの剪断速度に対して測定した結果を図1に示
す。図1に明らかなように、ポリマー(A) に比べてサン
プル(1) 、(2) とも溶融粘度の剪断速度依存性が大きく
なっている。特にサンプル(2) は大変好ましい剪断速度
依存性を有している。即ち、ブロー成形等の低シュア成
形時のサンプル(2)の溶融粘度は、例えば表2のように
ポリマー(A) と比べ2400ポアズから8200ポアズ(100毎
秒) と増大しているにもかかわらず、押出機滞留中のよ
うな高剪断速度下の状態では溶融粘度は1500ポアズから
1800ポアズ(1000毎秒)と殆ど変化していない。また、
表3に示すように、サンプル(1) 、(2) の溶融粘度の温
度依存性もポリマー(A) と比較して小さくなり、改善効
果が見られる。この樹脂組成物について、ホットプレス
法により温度 255℃で厚み 0.3mmのシートを作った後、
シート温度 238℃、金型温度70℃、しぼり比1.5 の圧空
成形を行った結果を表4に示す。また、通常のブロー成
形機により樹脂温度 255℃、金型温度75℃で 200mlの小
瓶を成形した結果を表5に示す。表4、表5から明らか
なように、ポリマー(A) のみから成る樹脂組成物は、圧
空成形、ブロー成形とも不可能であったのに対して、ポ
リマー(A) とポリマー(B) とから成る樹脂組成物はどち
らの成形法とも可能になった。しかし、溶融粘度特性の
優れたサンプル(2) では良好な成形品が得られるのに対
して、溶融粘度特性が最適化されていないサンプル(1)
を用いた成形品は肉厚ムラ等の問題点が生じる。これら
の問題点は、本発明に示した様な範囲内でポリマー各成
分の配合比を変えることにより解決可能である。
【0022】実施例2 ジメチルテレフタレート(DMT)、ジメチルビベンゾ
イックアシッド(DMBB)、 1,4−ブタンジオール
(1,4−BD)をモル比でそれぞれ0.78:0.22:1.70の割合
で密閉型反応器に仕込み、実施例1と同様の方法により
ポリマー(D) を得た。このポリマー(D) は、DSC、偏
光顕微鏡、いずれの観察からも液晶相を示さないことが
わかった。次いで 255℃、剪断速度 100毎秒での溶融粘
度が1300ポアズのポリブチレンテレフタレート(ポリマ
ー(C)) 100重量部に対して上記ポリマー(D) を 100重量
部加え、押出機により溶融混練し、ポリマーチップを得
た。その後、このポリマーチップを 190℃、0.1Torr 減
圧下で20時間固相重合し、サンプル(3) の樹脂組成物を
得た。サイプル(3) は温度 255℃での溶融粘度が剪断速
度 100毎秒のとき5200ポアズ、1000毎秒のとき2700ポア
ズ、温度 245℃で剪断速度 100毎秒のとき5900ポアズ、
1000毎秒で2900ポアズであった。これらの溶融粘度特性
は上記実施例1のサンプル(1) とサンプル(2) の中間の
値であり、剪断速度依存性、温度依存性のいずれにも改
善効果が認められる。このように、ポリマー(D) がスメ
クチック液晶形成樹脂でない場合でも、ポリマー(C) の
溶融粘度挙動は大幅に改善される。更にこのサンプル
(3) を用いて実施例1と同条件で圧空成形、ブロー成形
を行った結果、どちらの成形法によっても成形品外観の
良好な、しかしやや肉厚むらのある成形品を成形するこ
とが可能であった。
【0023】実施例3 実施例1のスメクチック液晶相を示すポリマー(B)100重
量部に対し、溶融粘度が温度 255℃、剪断速度 100毎秒
で4900ポアズ、剪断速度1000毎秒で2700ポアズのポリブ
チレンナフタレート(ポリマー(E)) 100重量部を押出機
を用いて溶融混練し、サンプル(4) の樹脂組成物を得
た。サンプル(4) は温度 255℃の溶融粘度が剪断速度 1
00毎秒のとき9200ポアズ、1000毎秒のとき2600ポアズ、
温度 265℃で剪断速度 100毎秒のとき7100ポアズ、剪断
速度1000毎秒のとき2400ポアズであった。ポリマー(E)
に比べサンプル(4)の溶融粘度挙動は、剪断速度依存
性、温度依存性、いずれにも改善効果が見られた。次に
サンプル(4) の樹脂組成物について、ホットプレス法に
より温度 260℃で厚み 0.3mmのシートを作った後、シー
ト温度 242℃、金型温度70℃、しぼり比1.5 の圧空成形
を行い、ポリマー(E) と比較した。ポリマー(E) ではシ
ート加熱時のシートの垂れ下がりが大きく、成形が困難
である。偶然、成形できた場合も肉厚むらの激しい成形
品が得られた。これに対しサンプル(4) ではシート加熱
時のシートの垂れ下がりが小さく、成形品の肉厚も比較
的均一なものが得られた。
【0024】実施例4 ジメチルテレフタレート(DMT)、 2,6−ナフタレン
ジカルボン酸(2,6−NDA)、 1,4−ブタンジオール
(1,4−BD)をモル比でそれぞれ0.95:0.05:2.0の割合
で密閉型反応器に仕込み、実施例1と同様の方法により
得られたポリマーチップを更に 205℃、0.1Torr 減圧下
で12時間固相重合し、ポリマー(F) を得た。ポリマー
(F) は
【0025】
【化8】
【0026】なる構造を有するランダム共重合体であ
り、融点 210℃(DSCの onset値) の結晶性樹脂であ
る。また、ポリマー(F) の 255℃での溶融粘度は、剪断
速度 100毎秒のとき9900ポアズ、剪断速度1000毎秒のと
き4100ポアズであった。次いでポリマー(F)100重量部に
実施例1のスメクチック液晶相を示すポリマー(B)100重
量部を押出機を用いて溶融混練し、サンプル(5) の樹脂
組成物を得た。サイプル(5) は溶融粘度が剪断速度 100
毎秒で 12000ポアズ、1000毎秒で3100ポアズとなり、ポ
リマー(F) 比べて溶融粘度の剪断速度依存性に改善効果
が見られる。更にこのサンプル(5) の樹脂組成物につい
て、ポットプレス法により温度 255℃に保って厚み0.3m
m のシートを作った後、シート温度 235℃、金型温度70
℃、しぼり比1.5 の圧空成形を行い、ポリマー(F) と比
較した。ポリマー(F)は成形は可能であるが、しぼりの
深い部分の肉厚が大変薄い成形品が得られた。これに対
しサンプル(5) を用いた成形品は肉厚が比較的均一にな
り、改善効果が見られた。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリマーの溶融粘度の剪断速度依存性を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 63/185 NME 7211−4J 63/199 NNC 7211−4J 63/54 NPF 7211−4J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 結晶性ポリアルキレンアリレート 100
    重量部に(B)a) 下記一般式(1) で示される繰り返し単位
    よりなり、本来単独ではスメクチック液晶性を示すポリ
    アルキレンアリレートセグメントと、 【化1】 b) 下記一般式(2) で示される繰り返し単位よりなり、
    本来単独ではスメクチック液晶性を示さないポリアルキ
    レンアリレートセグメント 【化2】 のa)、b)2種のセグメントから構成され、a)とb)の比が
    5:95〜100:0(モル%)である共重合ポリエステルを
    1〜200重量部配合してなる、溶融粘度が成形時の温度
    において、剪断速度100 毎秒で2000ポアズ以上、1000毎
    秒で800 ポアズ以上であり、且つ255 ℃での樹脂の溶融
    粘度の剪断速度100 毎秒と2000毎秒での対数の差が下記
    式(I) の範囲内にあることを特徴とする低剪断速度下で
    の成形に好適なポリアルキレンアリレート樹脂組成物。 【数1】
  2. 【請求項2】(A) の結晶性ポリアルキレンアリレートが
    エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4 −ブ
    タンジオール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキ
    サンジオール、シクロヘキサンジメタノールの1種又は
    2種以上と、テレフタル酸及び/又はナフタレンジカル
    ボン酸との重縮合ポリエステルである請求項1記載のポ
    リアルキレンアリレート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(2) 式中、のR が 【化3】 より選ばれた少なくとも1種の基である請求項1又は2
    記載のポリアルキレンアリレート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載のポリアルキレン
    アリレート樹脂組成物を溶融状態から厚み0.1 〜3mmの
    範囲内で押し出して製造した易成形加工性を特徴とする
    圧空又は真空成形用樹脂シート。
  5. 【請求項5】請求項4記載の樹脂シートを用いて圧空又
    は真空成形によって成形した薄肉成形品。
  6. 【請求項6】請求項1、2又は3記載のポリアルキレン
    アリレート樹脂組成物を用いた易成形加工性を特徴とす
    るパリソン及びそのブロー成形品。
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