JPH05123705A

JPH05123705A - 圧延装置

Info

Publication number: JPH05123705A
Application number: JP3311772A
Authority: JP
Inventors: Takayoshi Tsuda; 孝良津田; Tatsuya Mori; 達也森
Original assignee: Daido Steel Co Ltd
Current assignee: Daido Steel Co Ltd
Priority date: 1991-10-29
Filing date: 1991-10-29
Publication date: 1993-05-21
Anticipated expiration: 2015-05-15
Also published as: JP3042552B2

Abstract

(57)【要約】【目的】省スペースの中で、被圧延材料の能率的な圧
延を行なう。【構成】水平ロール１６,１６を備えた水平ロールス
タンドが、被圧延材料１２のパスラインと交差する水平
方向に移動自在に配設される。垂直ロール２０,２０を
備えた垂直ロールスタンドが、被圧延材料１２のパスラ
インと交差する垂直方向に移動自在に配設される。両ロ
ールスタンドは、パスラインに沿って直列に配置され
る。水平ロール１６,１６および垂直ロール２０,２０に
は、所要のパススケジュールに対応して楕円形孔型２６
と円形孔型２８とが形成される。そして、両ロール１
６,２０に被圧延材料１２を１回パスする毎に、両ロー
ルスタンドを対応的に移動させることにより、該材料１
２は所要の断面形状に圧延される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、被圧延材料をパスラ
インに沿って往復移動する間に、該材料を所要の断面形
状に圧延する圧延装置に関するものである。

【０００２】

【従来技術】鋼片や条鋼等の長尺鋼材を所定の断面形状
に圧延する手段として、水平リバース式圧延機が知られ
ている。この水平リバース式圧延機は、基台に固定した
ロールスタンドに水平な圧延ロールが回転自在に配設さ
れると共に、該圧延ロールに、所要のパススケジュール
に対応した複数の孔型(カリバ)が形成されている。そし
て、この圧延ロールにパスさせる被圧延材料を、そのパ
ス毎に順次異なる孔型に通過させることにより、該材料
を所定の断面形状に圧延するものである。

【０００３】前記水平リバース式圧延機では、圧延ロー
ルの所定の孔型で圧延を施した被圧延材料を次の孔型で
圧延するために、圧延後の被圧延材料を横方向(圧延ロ
ールの軸方向)に所定ピッチ(次の孔型と整列する距離)
だけ移動させる必要がある。この場合に、被圧延材料は
ロールスタンドの材料送給方向両側に配置したローラー
テーブル上で横送りされるため、この過程で材料表面に
スリ傷等が付く欠点があった。また、ローラーテーブル
の幅寸法を、圧延ロールの胴長と対応する長さに設定し
なければならず、圧延設備を設置するために大きなスペ
ースが必要となる難点も指摘される。

【０００４】そこで、前述した各種問題に対処する手段
として、ロールスタンドを被圧延材料のパスラインと交
差する方向に水平移動自在に構成した圧延装置が提案さ
れている。この圧延装置では、被圧延材料をロールスタ
ンドに配設した圧延ロールの所定の孔型により圧延した
後、該材料を次に通過させるべき孔型がパスラインと一
致する位置までロールスタンドを水平移動するよう構成
されている。この構成によれば、被圧延材料を一定のパ
スラインに沿って往復移動させるだけで所定形状に圧延
することができ、横送りによるスリ傷の発生を防止し得
る。また、ローラーテーブルの幅寸法も短く設定し得る
ので、省スぺース化を図り得る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述した圧延装置によ
り例えば断面円形の丸棒を形成する場合は、図６に示す
如く、所要のパススケジュールに応じて内径寸法が暫時
小さくなる楕円形の孔型１０ａと円形の孔型１０ｂとが
交互に形成される上下で対をなす圧延ロール１０,１０
が使用される。そして、被圧延材料１２を、楕円形孔型
１０ａと円形孔型１０ｂとに交互に通過させることによ
り、所要直径の丸棒が成形されるものである。

【０００６】この場合において、圧延ロール１０,１０
に形成される楕円形孔型１０ａの長軸は、ロール１０の
軸方向と平行となるよう設定されている。このため、楕
円形孔型１０ａを通過させた被圧延材料１２を、次の円
形孔型１０ｂに通過させて圧延を施すには、図７に示す
如く、該材料１２を９０°転回させる(長軸が圧延ロー
ル１０の軸方向と交差する状態)必要があった。すなわ
ち、圧延ロール１０,１０の楕円形孔型１０ａにより圧
延された被圧延材料１２が排出されるローラーテーブル
側には、被圧延材料１２を９０°転回させる装置が必要
となり、機構が複雑になる欠点があった。また、楕円形
孔型１０ａにより圧延を施す毎に被圧延材料１２を転回
させなければならず、その時間的ロスによって圧延効率
が低下する難点が指摘される。

【０００７】更に、前記圧延装置では、被圧延材料１２
を１パスする毎に、１度の圧延しか行なうことができな
いため、生産能率の向上が図られないという欠点もあっ
た。

【０００８】

【発明の目的】この発明は、前述した圧延装置に内在す
る前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案され
たものであって、省スペースの中で被圧延材料の能率的
な圧延を達成して生産効率を向上させ得る圧延装置を提
供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前述した課題を克服し、
所期の目的を好適に解決するため本発明は、被圧延材料
のパスラインと交差する水平方向に移動自在に配設され
た水平ロールスタンドと、該ロールスタンドに回転自在
に配設され、パスラインと整列可能な孔型を軸方向に複
数形成した水平ロールとを備えた圧延装置において、前
記水平ロールスタンドに対してパスラインに沿って直列
に配置され、該パスラインと交差する垂直方向に移動可
能な垂直ロールスタンドと、前記垂直ロールスタンドに
回転自在に枢支され、パスラインと整列可能な孔型を軸
方向に複数形成した垂直ロールとからなり、前記水平ロ
ールおよび垂直ロールに形成される孔型は、両ロールに
往復してパスされる被圧延材料のパス順序に従って所要
のパススケジュールで形成されると共に、両ロールのパ
スラインに沿って整列する孔型は、一方のロールの孔型
で圧延された被圧延材料を転回することなく他方のロー
ルの孔型で圧延し得る組合わせに設定され、前記両ロー
ルに被圧延材料を１回パスさせる毎に、前記水平ロール
スタンドと垂直ロールスタンドとを対応的に移動させ
て、両ロールにおける対応の孔型をパスラインに一致さ
せるよう構成したことを特徴とする。

【００１０】

【実施例】次に、本発明に係る圧延装置につき、好適な
実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説
明する。図１は、本発明の好適な実施例に係る圧延装置
における水平ロールと垂直ロールとの関係を示す説明斜
視図、図２は、圧延装置の概略構成を示す平面図であ
る。

【００１１】図に示す如く、圧延装置１４は、上下で対
をなす一対の水平ロール１６,１６を備える水平ロール
スタンド１８と、左右で対をなす一対の垂直ロール２
０,２０を備える垂直ロールスタンド２２とを、被圧延
材料１２のパスラインに沿って所定間隔離間して直列に
配置することにより構成される。両ロールスタンド１
８,２２の間および材料送給方向の両側には、多数のロ
ーラ２４ａを所定間隔で回転自在に配設したローラーテ
ーブル２４が夫々配設され、被圧延材料１２は該テーブ
ル２４に載置された状態で左右に往復送給されるよう構
成されている。

【００１２】前記水平ロールスタンド１８は、前記パス
ラインと交差する水平方向に移動可能に設置され、油圧
シリンダやモータ等の適宜の駆動手段により所定ピッチ
づつ移動するよう構成されている。この水平ロールスタ
ンド１８に配設した水平ロール１６,１６には、図３に
示す如く、楕円形孔型２６と円形孔型２８とが軸方向に
交互に所定数形成されている。そして、水平ロールスタ
ンド１８は、各孔型２６,２８の中心をパスラインと一
致するピッチづつ水平移動されるよう設定してある。

【００１３】前記垂直ロールスタンド２２は、前記パス
ラインと交差する垂直方向に移動可能に設置され、油圧
シリンダやモータ等の適宜の駆動手段により所定ピッチ
づつ移動(上昇)するよう構成されている。この垂直ロー
ルスタンド２２に配設した垂直ロール２０,２０には、
図４に示す如く、円形孔型２８と楕円形孔型２６とが軸
方向に交互に所定数形成されている。そして、垂直ロー
ルスタンド２２は、各孔型２８,２６の中心をパスライ
ンと一致するピッチづつ垂直移動されるよう設定してあ
る。

【００１４】前記水平ロール１６,１６および垂直ロー
ル２０,２０の孔型２６,２８は、図５に示すパススケジ
ュールに対応して形成され、該スケジュールの順序で被
圧延材料１２を圧延することにより、該材料１２を所定
形状に圧延するよう設定されている。なお説明の便宜
上、水平ロール１６,１６および垂直ロール２０,２０に
形成される楕円形孔型２６と円形孔型２８には、そのパ
ススケジュール順に２６ａ,２６ｂ,２６ｃ,２６ｄ,２６
ｅ,２６ｆおよび２８ａ,２８ｂ,２８ｃ,２８ｄ,２８ｅ,
２８ｆと符号を付すものとする。また垂直ロール２０,
２０に形成される孔型２６,２８は、上方から下方に向
かうにつれて暫時内径が小さくなるよう設定され、被圧
延材料１２を各孔型２６,２８にパスする毎に、垂直ロ
ールスタンド２２を所定ピッチづつ上方に移動するよう
構成されている。なお、垂直ロール２０,２０に形成さ
れる孔型２６,２８を、下方から上方に向かうにつれて
暫時内径が小さくなるよう設定し、被圧延材料１２を各
孔型２６,２８に１回パスする毎に、垂直ロールスタン
ド２２を所定ピッチづつ下方に移動するようにしてもよ
い。

【００１５】前記水平ロールスタンド１８と垂直ロール
スタンド２２とは、例えば水平ロール１６,１６の楕円
形孔型２６をパスラインに一致した場合は、垂直ロール
２０,２０の円形孔型２８をパスラインに一致するよう
位置決めされ、垂直ロール２０,２０の楕円形孔型２６
をパスラインに一致した場合は、水平ロール１６,１６
の円形孔型２８をパスラインに一致するよう位置決め制
御されるようになっている。すなわち、例えば水平ロー
ル１６,１６の楕円形孔型２６をパスされた被圧延材料
１２は、その長軸が水平になっており、この状態のまま
垂直ロール２０,２０の円形孔型２８にパスして確実に
圧延を施すことができる。また垂直ロール２０,２０の
楕円形孔型２６をパスされた被圧延材料１２は、その長
軸が垂直になっており、この状態のまま水平ロール１
６,１６の円形孔型２８にパスして確実に圧延を施すこ
とができる。これにより、被圧延材料１２を各ロール１
６,２０にパスさせる毎に９０°転回する必要がなく、
複雑な転回装置を省略し得ると共に、圧延時間を短縮す
ることができる。

【００１６】

【実施例の作用】次に、実施例に係る圧延装置を稼動す
ることにより、断面矩形状の鋼材を所要径の丸棒に圧延
する場合につき説明する。

【００１７】先ず、前記水平ロールスタンド１８におけ
る水平ロール１６,１６に形成した楕円形孔型２６ａを
パスラインに一致させると共に、垂直ロールスタンド２
２における垂直ロール２０,２０に形成した円形孔型２
８ａをパスラインに一致するよう位置決めする。

【００１８】この状態において、水平ロールスタンド１
８の外側(垂直ロールスタンド２２から離間する側)に配
置した前記ローラーテーブル２４に載置した断面矩形状
の被圧延材料１２を、水平ロール１６,１６の楕円形孔
型２６ａにパスさせて圧延を行なうと、該被圧延材料１
２は、図５にＡで示す楕円形に圧延される。この被圧延
材料１２は、水平ロール１６,１６に挟持されている状
態で、その先端が垂直ロール２０,２０の円形孔型２８
ａにパスされることにより、所要径の円形(図５のＢ)に
圧延される。このとき、水平ロール１６,１６で楕円形
に圧延された被圧延材料１２の長軸は、垂直ロール２０
の軸方向と交差する方向に一致しているので、該材料１
２を９０°転回させることなく垂直ロール２０,２０で
の確実な圧延が達成される。

【００１９】前記垂直ロールスタンド２２から円形に圧
延された被圧延材料１２がローラーテーブル２４に排出
されると、該垂直ロールスタンド２２を所定ピッチだけ
上昇し、図４に示す次の楕円形孔型２６ｂの中心をパス
ラインに一致させる。また、前記水平ロールスタンド１
８は、該スタンド１８を所定ピッチだけ水平移動し、図
３に示す次の円形孔型２８ｂの中心をパスラインに一致
させる。このように各スタンド１８,２２を対応的にシ
フトした後、前記被圧延材料１２を後端から垂直ロール
２０,２０の楕円形孔型２６ｂにパスすることにより、
該被圧延材料１２は長軸が垂直方向となる楕円形(図５
のＣ)に圧延される。次いでこの被圧延材料１２は、水
平ロール１６,１６の円形孔型２８ｂにパスされること
により、所要径の円形(図５のＤ)に圧延されるに到る。
この場合は、垂直ロール２０,２０で圧延された楕円形
の被圧延材料１２の長軸は、水平ロール１６,１６の軸
方向と交差する方向と一致しているので、該材料１２を
９０°転回させることなく水平ロール１６,１６で確実
に圧延を行なうことができる。

【００２０】以上にように、被圧延材料１２を両ロール
スタンド１８,２２に１パスさせる毎に、各スタンド１
８,２２を対応的にシフトし、被圧延材料１２を、２６
ａ→２８ａ→２６ｂ→２８ｂ→２６ｃ→２８ｃ→２６ｄ
→２８ｄ→２６ｅ→２８ｅ→２６ｆ→２８ｆの順で圧延
することにより、該被圧延材料１２は、図５のＬに示す
断面形状の丸棒に成形される。

【００２１】なお、実施例では丸棒を成形する場合につ
き説明したが、本願はこれに限定されるものでなく、水
平ロールおよび垂直ロールに形成する孔型の形状を変更
することにより、平鋼や型鋼等にも好適に使用可能であ
ること勿論である。また、水平ロールおよび垂直ロール
の速度を調節して、両ロール間で被圧延材料にループを
形成するルーパ制御を行なうことにより、小径材料の圧
延も好適に行なうことができる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る圧延装
置によれば、水平ロールを備えた水平ロールスタンド
と、垂直ロールを備えた垂直ロールスタンドとを、被圧
延材料のパスラインに沿って直列に配置すると共に、各
スタンドを被圧延材料の１パス毎に対応的にシフトする
よう構成したので、被圧延材料を転回させることなく効
率的に圧延することができる。また、１パス毎に２度の
圧延を行ない得るので、省スペースの中で生産効率を向
上させ得る利点がある。

【００２３】更に、水平ロールのみで圧延を行なう従来
の圧延装置に比べ、材料が圧延されていない時間(ロー
ルに挟持されていない時間)が短くなるので、材料の圧
延温度を高く保つことができると共に、材料先端と後端
との温度差を小さくすることができ、精度の良い圧延を
行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る圧延装置における水平ロールと垂
直ロールとの関係を示す概略斜視図である。

【図２】圧延装置の概略構成を示す平面図である。

【図３】水平ロールに形成した孔型を示す説明図であ
る。

【図４】垂直ロールに形成した孔型を示す説明図であ
る。

【図５】圧延装置により圧延される被圧延材料のパスス
ケジュールを示す説明図である。

【図６】従来技術に係る圧延ロールに形成された孔型を
示す説明図である。

【図７】従来技術に係る圧延ロールの楕円形孔型で圧延
された被圧延材料を、９０°転回して円形孔型で圧延す
る状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１２被圧延材料１６水平ロール１８水平ロールスタンド２０垂直ロール２２垂直ロールスタンド２６楕円形孔型２８円形孔型

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被圧延材料(12)のパスラインと交差する
水平方向に移動自在に配設された水平ロールスタンド(1
8)と、該ロールスタンド(18)に回転自在に配設され、パ
スラインと整列可能な孔型(26,28)を軸方向に複数形成
した水平ロール(16)とを備えた圧延装置において、前記水平ロールスタンド(18)に対してパスラインに沿っ
て直列に配置され、該パスラインと交差する垂直方向に
移動可能な垂直ロールスタンド(22)と、前記垂直ロールスタンド(22)に回転自在に枢支され、パ
スラインと整列可能な孔型(26,28)を軸方向に複数形成
した垂直ロール(20)とからなり、前記水平ロール(16)および垂直ロール(20)に形成される
孔型(26,28)は、両ロール(16,20)に往復してパスされる
被圧延材料(12)のパス順序に従って所要のパススケジュ
ールで形成されると共に、両ロール(16,20)のパスライ
ンに沿って整列する孔型(26,28)は、一方のロール(16,2
0)の孔型(26,28)で圧延された被圧延材料(12)を転回す
ることなく他方のロール(20,16)の孔型(28,26)で圧延し
得る組合わせに設定され、前記両ロール(16,20)に被圧延材料(12)を１回パスさせ
る毎に、前記水平ロールスタンド(18)と垂直ロールスタ
ンド(22)とを対応的に移動させて、両ロール(16,20)に
おける対応の孔型(26,28)をパスラインに一致させるよ
う構成したことを特徴とする圧延装置。