JPH0512225U - オートスライドドアシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オートスライドドアの使い勝手を向上させ
る。 【構成】 運転席のメインスイッチ４の操作に応じてコ
ントロールユニット２５によりドア開閉装置３を作動さ
せてスライドドア２を開閉させるオートスライドドアシ
ステムにおいて、電源を内蔵しスライドドアに収納され
アウタハンドルに設けられたアウタハンドルスイッチ２
２の操作に応じて信号を発生してボデイ１側に送信する
発信部２０と、ボデイ側に配設されて前記信号を受信し
てコントロールユニットに加える受信部２１とを有する
送・受信装置５を設け、メインスイッチとアウタハンド
ルの何れの操作でもスライドドアを開閉可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オートスライドドアシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ワンボックスバン、ワンボックスワゴンと称されるワンボックスカーは、リヤ ドアがスライドドアとされており、手動操作によりスライドさせて開閉するよう になっているが、近年、運転席に設けられたスライドドア開閉用のスイッチと、 当該スイッチに応じてスライドドアを開閉する開閉装置とを備え、運転席からス イッチ操作により自動的にスライドドアを開閉可能なオートスライドドアシステ ムがある。

【０００３】 スライドドアは、開けたときにはアームのみによりボデイ側に連結される構造 であるために、ボデイから離れ、ドア内部の電装部品とボデイ側とのハーネスを 連結することができない。そこで、ボデイのピラ側とドアの当該ピラに当たる面 との間にコンタクトスイッチを設けて両者を電気的に接続し、当該コンタクトス イッチを介してドアオートロック等を行なうようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、コンタクトスイッチは、スライドドアが全閉状態又は半ドア状 態にあるときには接続されてボデイ側からドア側に電気が供給されるが、半ドア 以上にドアが開くと切離されて電力が供給されなくなる。従って、ドアの開時に は前記スイッチ操作のみとなり、ドア側からの操作例えば、ドアを半開位置に停 止させた後当該ドアのアウタハンドル操作により全開又は全閉位置まで移動させ る操作等ができず使い勝手が悪い等の問題がある。

【０００５】 本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、スライドドアが何れの位置に停止 しても、アウタハンドル操作により当該スライドドアを再び全開方向又は全閉方 向に駆動させることが可能なオートスライドドアシステムを提供することを目的 とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案によれば、運転席に設けたメインスイッチの 操作に応じてコントロールユニットによりドア開閉装置を作動させてスライドド アを開閉させるオートスライドドアシステムにおいて、電源を内蔵し前記スライ ドドアに収納されアウタハンドルに設けられたアウタハンドルスイッチの操作に 応じて信号を発生してボデイ側の所定箇所に送信する発信部と、ボデイ側に配設 されて前記信号を受信して前記コントロールユニットに加える受信部とを有する 送・受信装置を設け、前記メインスイッチと前記アウタハンドルの何れの操作で も前記スライドドアを開閉可能としたものである。

【０００７】

【作用】

スライドドアが全閉位置にあるときに運転者がメインスイッチをドア開位置に 操作すると、コントロールユニットがドア開閉装置を駆動させて当該ドアを全開 位置方向に移動させる。運転者が、スライドドアが半開位置に達したときにメイ ンスイッチを停止位置に操作するとコントロールユニットが当該位置にスライド ドアを停止させる。次に、前記スライドドアのアウタハンドルを開操作すると、 アウタハンドルスイッチが作動し、ドアに内蔵された発信部がドア開信号を発信 する。

【０００８】 受信部は、この信号を受信して対応する電気信号をコントロールユニットに加 える。コントロールユニットは、入力せるドア開信号によりドア開閉装置を作動 させてスライドドアを当該半開位置から再び全開位置に向けて移動させる。これ によりスライドドアの停止位置に拘らず、アウタハンドル操作で当該ドアを自動 的に開閉させ、又は停止させることが可能となる。

【０００９】

【実施例】 以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。 図１においてワンボックスカーは、従来のワンボックスカーと同様にボデイ１ に対してリヤドアが前後方向にスライドして開閉するスライドドア２を備え、当 該スライドドア２は、アーム（図示せず）によりボデイ１に連結されており、開 くときにはボデイ１の外側に僅かに離隔して移動するようになっている。ボデイ １とスライドドア２との間には当該スライドドア２を開閉するためのドア開閉装 置３が配設されており、運転席のインストルメントパネルにはスライドドア２を 開閉させるためのメインスイッチ４が、ボデイ１のドアピラ１ａとスライドドア ２との間には送・受信装置５が配設されている。

【００１０】 ドア開閉装置３は、図２（ａ）〜（ｃ）に示すように開閉機構６と駆動部７と により構成されており、開閉機構６は、２つのプーリ８、９と、これらのプーリ ８、９間に掛回されたループ状のベルト１０と、このベルト１０の所定箇所に固 定されたスライダ１１（図２（ａ））とにより構成されている。駆動部７は、モ ータ１５（図２（ｂ））と、当該モータ１５のシャフトとギヤを介して噛合する 一方のプーリ８のシャフト１２に設けられた電磁クラッチ１６とにより構成され ている。尚、モータ１５のシャフトとシャフト１２とは、これらのシャフトに設 けられたギヤ１５ａ、１２ａを介して噛合している。また、スライドドア２の内 面下端の所定箇所にはアーム１７（図２（ｃ））の基端が固定されており、その 先端は開閉機構６のスライダ１６のスリット１６ａにスライドドア２の移動方向 と直角方向（矢印方向）に摺動可能に嵌合されている。そして、モータ１５、電 磁スイッチ１６は、コントロールユニット２５（図１）に接続されている。

【００１１】 送・受信装置５は、発信部例えば、赤外線発信器２０と、受信部例えば、受光 部２１とにより構成され、赤外線発信器２０は、スライドドア２に収納されてお り、且つ図３に示すようにスライドドア２のドアピラ１ａと対抗する端面２ａの 略中央に当該ドアピラ１ａに臨んで配設されている。この赤外線発信器２１は、 スライドドア２のアウタハンドル（図示せず）に設けられたアウタハンドルスイ ッチ２２に接続されており、当該アウタハンドルの開、閉操作に応じた赤外線信 号を発信する。この赤外線発信器２０は、電池を内蔵しており、従って、ボデイ １側からの電力の供給は不要である。これによりスライドドア２側とボデイ１側 との電気的な接続が不要となる。

【００１２】 受光部２１は、図３に示すようにボデイ１側のドラピラ１ａに、赤外線発信器 ２０と対抗して配設されており、前記赤外線信号を受信して対応する電気信号を 出力する。この受光部２１は、コントロールユニット２５に接続されている。ま た、運転席のメインスイッチ４もコントロールユニット２５に接続されている。 このコントロールユニット２５は、メインスイッチ４又はアウタハンドルスイッ チ２２から信号が入力されるとモータ１５を駆動し、電磁クラッチ１６を付勢し てスライドドア２を駆動する。そして、コントロールユニット２５は、メインス イッチ４からの入力信号よりもアウタハンドルスイッチ２２からの入力信号を優 先する。

【００１３】 以下に図４のタイミングチャートを参照して作用を説明する。 図４は、メインスイッチ４の操作によりスライドドア２を全閉位置から半開位 置まで自動的に開かせ、当該半開位置から全開位置まで当該スライドドア２のア ウタハンドル操作により自動的に開かせる場合のタイミングチャートである。初 期状態においてスライドドア２は、全閉位置にあり、メインスイッチ４は停止位 置（図４（ａ））に、アウタハンドルスイッチ２２はオフ位置（図４（ｃ））に あり、モータ１５は停止（図４（ｄ））しているものとする。

【００１４】 運転者が、スライドドア２を開けるべくメインスイッチ４を開位置（ａ）に操 作すると、コントロールユニット２５が当該メインスイッチ４からの信号を受け て電磁クラッチ１６を付勢すると共にモータ１５を駆動（ｄ）する。モータ１５ の回転は、電磁クラッチ１６を介してシャフト１２に伝達され、プーリ８が回転 してベルト１０を後方に移動させる。スライダ１１は、ベルト１０の移動に伴い アーム１７を介してスライドドア２を後方に移動させる。これによりスライドド ア２が全閉位置から徐々に開かれる。

【００１５】 運転者が、半開位置までスライドドア２を開いた後メインスイッチ４を停止位 置（ａ）に操作すると、コントロールユニット２５が電磁クラッチ１６を消勢し てシャフト１２をフリーにすると共にモータ１５を停止（ｄ）させる。これによ りスライドドア２は、当該開いた位置に停止する。次に、アウタハンドルの操作 によりスライドドア２を開けるべく当該アウタハンドルを開位置に操作（ｂ）す ると、アウタハンドルスイッチ２２が開位置（ｃ）となり、赤外線発信器２０が ドア開信号を発信する。

【００１６】 受光部２１は、このドア開信号を受信して対応する電気信号を出力する。コン トロールユニット２５は、この受光部２１からのドア開信号を入力すると、電磁 クラッチ１６を付勢すると共にモータ１５を駆動（ｄ）させて、当該スライドド ア２を全開方向に移動させる。そして、スライドドア２が全開位置に達すると、 図示しないリミットスイッチが作動してコントロールユニット２５が電磁クラッ チ１６を消勢すると共にモータ１５を停止（ｄ）させる。これによりアウタハン ドルスイッチ２２が全開位置に移動した後アウタハンドルが開位置に操作された 状態になっていてもモータ１５の過負荷が防止される。スライドドア２を閉じる 場合も同様である。

【００１７】 また、メインスイッチ４により全閉位置から全開位置までスライドドア２を自 動的に開けている時に、例えば、アウタハンドルを閉位置に操作すると、アウタ ハンドルスイッチ２２が閉位置となり、コントロールユニット２５が電磁クラッ チ１６を消勢すると共にモータ１５を停止させ、スライドドア２を当該位置に停 止させる。次いで、コントロールユニット２５は、電磁クラッチ１６を付勢する と共にモータ１５を反転させてスライドドア２を当該停止位置から全開方向に移 動させる。これによりメインスイッチ４の操作時に、何らかの都合で開扉中又は 閉扉中のスライドドア２を停止させ、又は反対方向に作動させる必要がある場合 に当該スライドドア２のアウタハンドル操作により対処することができる。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、運転席に設けたメインスイッチの操作に 応じてコントローラルユニットによりドア開閉装置を作動させてスライドドアを 開閉させるオートスライドドアシステムにおいて、電源を内蔵し前記スライドド アに収納されアウタハンドルに設けられたアウタハンドルアスイッチの操作に応 じて信号を発生してボデイ側の所定箇所に送信する発信部と、ボデイ側に配設さ れて前記信号を受信して前記コントロールユニットに加える受信部とを有する送 ・受信装置を設け、前記メインスイッチと前記アウタハンドルの何れの操作でも 前記スライドドアを開閉させる構成としたので、オートスライドドアの使い勝手 をより向上させることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るオートスライドドアシステムを適
用した車両の一実施例を示す側面図である。

【図２】図１のドア開閉装置の構成図である。

【図３】図１の送・受信装置の取付状態を示す図であ
る。

【図４】図１のドア開閉装置の作動を示すタイミングチ
ャートである。

【符号の説明】

１ ボデイ ２ スライドドア ３ ドア開閉装置 ４ メインスイッチ ５ 送・受信装置 ６ 開閉機構 ７ 駆動部 ２０ 赤外線発信器 ２１ 受光部 ２２ アウタハンドルスイッチ ２５ コントロールユニット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 運転席に設けたメインスイッチの操作に
   応じてコントロールユニットによりドア開閉装置を作動
   させてスライドドアを開閉させるオートスライドドアシ
   ステムにおいて、電源を内蔵し前記スライドドアに収納
   されアウタハンドルに設けられたアウタハンドルスイッ
   チの操作に応じて信号を発生してボデイ側の所定箇所に
   送信する発信部と、ボデイ側に配設されて前記信号を受
   信して前記コントロールユニットに加える受信部とを有
   する送・受信装置を設け、前記メインスイッチと前記ア
   ウタハンドルの何れの操作でも前記スライドドアを開閉
   可能としたことを特徴とするオートスライドドアシステ
   ム。